JP2008237496A - 衣類乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト化できる蓄熱手段にてヒートポンプによる乾燥運転の立ち上がり特性を良くする。
【解決手段】相変化蓄熱手段27を具え、この相変化蓄熱手段27にて、乾燥運転中にヒートポンプ20で循環される冷媒から熱を吸収して蓄え、その蓄えた熱を次回のヒートポンプ運転時の冷媒に与えるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、衣類の乾燥をヒートポンプで行う衣類乾燥機に関する。
従来より、衣類乾燥機において、衣類の乾燥用にヒートポンプを具えたものは、乾燥性能が良く、エネルギーの省減に効果があるものとして注目されている。このヒートポンプを具えた衣類乾燥機においては、衣類を収容する乾燥室の空気を、ヒートポンプの、圧縮機とサイクル接続した蒸発器と凝縮器とを配設した通風路を通して循環させ、そのうちの蒸発器で空気の冷却除湿をし、凝縮器で空気の加熱をして、水槽内に逐次送り込み、そして又、衣類から水分を奪った空気を通風路に通すということを繰り返すことで、衣類を漸次乾燥させるようにしている。
従って、衣類を乾燥させる際に発生する水分を蒸発器で回収し、その折りに回収した潜熱を圧縮機により高温の冷媒状態に変換し、凝縮器で空気を加熱するエネルギーとして再使用する。このようにすることで、外部には僅かな放熱損失がある以外、ほとんどエネルギーを逃がさず再利用できる。従って、効率の良い乾燥を実現できるのである。
しかしながら、ヒートポンプによる乾燥運転の開始時には、システムの温度が低く、又、冷媒が油に溶け込む性質があってヒートポンプで循環される冷媒の量が不足するために、循環空気の温度を速やかには上げ切れず、いわゆる立ち上がり特性が良くなかった。
これに対して、ドライクリーニングの乾燥運転前の洗浄行程及び脱液行程で、ヒートポンプ運転をして循環される冷媒から水冷式熱交換器に貯留した水により熱を吸収して蓄え、その蓄えた熱を乾燥運転の冷媒に与えることにより、システムの温度上昇を促進すると共に冷媒量の不足を解消して、循環空気の温度上昇を早め、いわゆる立ち上がり特性を良くするものが考えられている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−181219号公報
しかしながら、上述のごとく考えられたものは、水で蓄熱するため、蓄熱密度が小さく、多くの水量が必要であり、それを貯留するタンク等も大きなものが必要となる。加えて、水に蓄えられた熱は放散しやすく、それを抑制するのに高い断熱性能が必要であって、一層大形化する。よって、それを限られたスペースに収めることも容易にはできないという問題点を有する。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、コンパクト化できる蓄熱手段にてヒートポンプによる乾燥運転の立ち上がり特性を良くできる衣類乾燥機を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の衣類乾燥機においては、乾燥室と、この乾燥室の空気を循環用送風機により乾燥室外に出して通風路を通し乾燥室に戻す循環を行わしめる循環装置と、この循環装置の前記通風路に蒸発器と凝縮器とを配設して、それらと圧縮機及び絞り器を、圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、及び圧縮機の順に接続することにより冷凍サイクルを構成したヒートポンプとを具え、衣類を乾燥させる乾燥運転を行うものにおいて、相変化蓄熱手段を設け、その相変化蓄熱手段にて、前記乾燥運転中に前記ヒートポンプで循環される冷媒から熱を吸収して蓄え、その蓄えた熱を次回のヒートポンプ運転時の冷媒に与えるようにしたことを特徴とする(請求項1の発明)。
相変化蓄熱手段は、パラフィンや水和塩等に代表されるもので、水の顕熱の40倍の潜熱を得ることが可能なものであり、蓄熱密度も大きく、多くの量を必要としない。しかも、相変化蓄熱手段に蓄えられた熱は放散しにくく、高い断熱性能を必要ともしない。かくして、上記手段によれば、コンパクト化できる蓄熱手段にてヒートポンプによる乾燥運転の立ち上がり特性を良くすることができる。
以下、本発明を洗濯乾燥機に適用して、その第1実施例(第1の実施形態)につき、図1ないし図4を参照して説明する。
まず、図2に示すように、洗濯乾燥機全体の外殻を成す外箱1の前面(図で右側)には、洗濯物(衣類)出入口2を有していて、それをドア3により開閉するようにしている。
外箱1の内部には、水槽4を横軸状で前上がりの傾斜状に配設しており、水槽4の内部には、ドラム5を水槽4と平行で且つ同心状に配設している。ドラム5は多孔状を成しており(孔は一部のみを図示)、このドラム5を回転軸6で回転駆動するモータ7を水槽4の背部に取付けている。この結果、ドラム5は、内部5aが、後述のごとく、洗濯室として機能すると共に、脱水室として機能し、そして乾燥室として機能するようになっている。
水槽4の下方には通風ケース8を配設しており、この通風ケース8の前部を、吸込側ダクト9を介して、水槽4の前部の上部に形成した排気口10に連ねている。一方、通風ケース8の後部は、循環用送風機11のケーシング11a及び吐出側ダクト12を介して、水槽4の奥部の上部に形成した給気口13に連ねており、これらの吸込側ダクト9、通風ケース8、循環用送風機11のケーシング11a、及び吐出側ダクト12により、通風路14が組成されている。
又、循環用送風機11は、上記ケーシング11a内に送風羽根11bを配設し、その送風羽根11bを、ケーシング11a外に配設したモータ11cにより回転駆動するものであり、それによる送風作用で、ドラム5の内部5aの空気を、矢印で示すように、上記通風路14を通してドラム5外に出した後、ドラム5の内部5aに戻す循環を行わしめるようになっており、もって、通風路14と循環用送風機11とによりドラム5の内部5aの空気を循環させる循環装置15が構成されている。
しかして、通風路14中、特に通風ケース8の内部には、上記循環空気の出口側である前部に蒸発器16を配設し、同空気の入口側である後部に凝縮器17を配設している。これらの蒸発器16及び凝縮器17は、詳しくは図示しないが、ともに、蛇行状を成す例えば銅製の冷媒流通パイプに、例えばアルミニウム板製の伝熱フィンを多数接触させて取着して成るもので、それらの伝熱フィンの各間を、通風ケース8内を上述のごとく通る循環空気が流れるようになっている。
そして、それらの蒸発器16及び凝縮器17は、図1に示すように、圧縮機18(この場合、ロータリー式)、及び絞り器である絞り弁(特には、この場合、電子式絞り弁)19とで、ヒートポンプ20を組成するもので、このヒートポンプ20においては、基本的に、圧縮機18−凝縮器17−絞り弁19−蒸発器16−圧縮機18の順に、それらを接続パイプ21によって接続することにより、冷凍サイクルを構成している。
又、上記冷凍サイクルにおいて、圧縮機18と凝縮器17との間には、第1の開閉弁22を介在させており、この第1の開閉弁22と並列に、第2の開閉弁23と蓄熱材用熱交換器24との直列接続路を接続している。従って、この場合、冷凍サイクルの高圧側に蓄熱材用熱交換器24を設けている。蓄熱材用熱交換器24は、上記蒸発器16及び凝縮器17と同様に、蛇行状を成す例えば銅製の冷媒流通パイプに、例えばアルミニウム板製の伝熱フィンを多数接触させて取着して成るもので(これも詳しくは図示せず)、それを蓄熱槽25に収容している。
上記蓄熱槽25内には又、蓄熱材26を注入しており、従って、蓄熱槽25内では上記蓄熱材用熱交換器24が蓄熱材26に浸漬されている。蓄熱材26は、この場合、図3に示す相変化蓄熱材(潜熱蓄熱材)のうち、相変化温度である融点が44〔℃〕のパラフィン(C2246)であり、この蓄熱材26と上記蓄熱材用熱交換器24及び蓄熱槽25とで相変化蓄熱手段27が構成されている。
なお、蓄熱槽25はその周囲を断熱している。又、ヒートポンプ20(冷凍サイクル)には冷媒(図示せず)を封入している。更に、圧縮機18及び絞り弁19は、図2には示さないが、通風ケース8外(外箱1内)に配設しており、相変化蓄熱手段27は、図2に示すように、通風ケース8外のうちの凝縮器17上方の部分に配設している。
このほか、図1にヒートポンプ20と併せて示す通風ケース8の、蒸発器16より後側(凝縮器17との間)には、外気吸込口28を形成しており、通風ケース8の、蒸発器16より前側(吸込側ダクト9との間)には、排熱口29を形成している。
図4には、前記外箱1の内部に設けた制御装置30を示している。この制御装置30は、例えばマイクロコンピュータから成るもので、洗濯乾燥機の作動全般を制御する制御手段として機能するものであり、図示しない操作パネルが有した各種操作スイッチから成る操作入力部31より各種操作信号が入力されると共に、前記水槽4内の水位を検知するように設けた水位センサ32から水位検知信号が入力され、前記蒸発器16の入口部の温度、蒸発器16の出口部の温度、凝縮器17の温度、圧縮機18の温度、圧縮機18の出口部の温度、水槽4の排気口10部分の温度、蓄熱槽25の温度をそれぞれに検知する温度検知手段である温度センサ33〜39からそれぞれ温度検知信号が入力されるようになっている。
制御装置30は、上記各種信号の入力並びにあらかじめ記憶した制御プログラムに基づいて、前記モータ7と、循環用送風機11、圧縮機18、絞り弁19、給水弁40、排水弁41を、駆動回路42を介して制御するようになっている。なお、給水弁40は水槽4内に給水するように設けた給水路(図示せず)にあり、排水弁41は水槽4内から排水するように設けた排水路(これも図示せず)にある。
次に、上記構成のものの作用を述べる。
まず、洗濯乾燥機の概略的な動作について説明する。使用者により図示しない操作パネルが操作されて運転コースが設定され、運転の開始が指示されると、洗濯乾燥機は、設定された運転コースに応じた洗濯運転、乾燥運転、或いはその両運転を続けて行う洗濯乾燥運転を実行する。その1つとして、洗濯乾燥運転の実行が開始された場合には、洗濯行程、脱水行程、乾燥行程が順に実行される。
洗濯行程では、水槽4内に給水した後、ドラム5を低速で回転させる動作が行われる。脱水行程では、水槽4内の水を排出した後、ドラム5を高速で回転させる動作が行われる。乾燥行程では、ドラム5を低速で回転させつつ、ドラム5の内部5aに温風を供給する動作が行われる。
ドラム5の内部5aに温風を供給する動作は、詳しくは、次のように行われる。すなわち、循環用送風機11の駆動を開始し、それによって、ドラム5の内部5aの空気が水槽4の排気口10から吸込側ダクト9を経て通風ケース8内に流入した後、通風ケース8内、循環用送風機11のケーシング11a内及び吐出側ダクト12を順に通って、水槽4の給気口13からドラム5の内部5aに戻される。
又、このときには、ヒートポンプ20で、第1の開閉弁22を開放し、第2の開閉弁23を閉塞して、圧縮機18を駆動する。それにより、冷媒(気体)が圧縮機18で圧縮されて高温高圧となり、その高温高圧の冷媒が第1の開閉弁22を通って凝縮器17に流れ、通風ケース8内を通る空気と熱交換する。これにより、通風ケース8内を通る空気が加熱され、反対に、冷媒の温度は低下して液化される。この液化された冷媒が、次に、絞り弁19を通って減圧された後、蒸発器16に流入して気化する。それにより、蒸発器16は通風ケース8内を通る空気を冷却する。蒸発器16を通過した冷媒は圧縮機18に戻る。
これらにより、前記ドラム5の内部5aから通風ケース8内に流入した空気が、蒸発器16で冷却されて除湿され、その後に凝縮器17で加熱されて温風化される。そして、その温風が循環用送風機11のケーシング11a内及び吐出側ダクト12を順に通って、水槽4の給気口13からドラム5の内部5aに供給される。
しかして、ドラム5の内部5aに供給された温風は、洗濯物の水分を奪った後、前記水槽4の排気口10から吸込側ダクト9を経て通風ケース8内に流入する。
かくして、蒸発器16と凝縮器17とを有する通風ケース8内とドラム5の内部5aとの間を空気が循環することにより、ドラム5の内部5aの洗濯物が乾燥される。従って、このときに、ドラム5の内部5aは乾燥室として機能する。
なお、この乾燥行程中、圧縮機18は、初期に、それの出口部の検知温度や凝縮器17の検知温度に応じて、それらの温度が設定の温度に速やかに到達するように、回転数を上げる。又、絞り弁19は、蒸発器16の入口部の検知温度と出口部の検知温度との差により、絞り度を自動的に調整する。更に、圧縮機18の回転速度と絞り弁19の絞り度は、圧縮機18の出口部の検知温度が100℃前後となり、凝縮器17の温度が70℃前後となるように、調整する。
水槽4の排気口10部分の検知温度が50〜60〔℃〕程度になると、乾燥行程は終了に近づく。このようになると、圧縮機18の回転速度は減じられるようになり、ヒートポンプ20として余力があることになる。このときに、前記第1の開閉弁22を閉塞し、第2の開閉弁23を開放させる。すると、圧縮機18で圧縮されて高温高圧となった冷媒が、第2の開閉弁23を通って相変化蓄熱手段27、特にはそれの蓄熱材用熱交換器24の冷媒流通パイプに流れる。
ここで、相変化蓄熱手段27の上記蓄熱材用熱交換器24を蓄熱槽25内で浸漬した蓄熱材26は、この場合、相変化温度である融点が44〔℃〕のパラフィンであり、洗濯乾燥機が設置された室の温度が常温の20〔℃〕であるとすると、このとき、凝縮器17での凝縮温度は50〔℃〕を超えているので、30〔℃〕以上の温度差で冷媒は蓄熱材26を加熱する。このときも、凝縮器17の検知温度と圧縮機18の出口部の検知温度とが設定温度になるように、絞り弁19の絞り度と圧縮機18の回転速度を調整する(例えば、圧縮機18の回転速度は、それにインバータで印加する電源の周波数を60〔Hz〕から100〔Hz〕程度に上げることで、増加させる)。
これにより、残りの乾燥運転を行いながら、相変化蓄熱手段27の蓄熱材26に熱を吸収させて蓄えることができる。例えば、5〔kg〕のパラフィン(C2246)では、潜熱が約44〔Wh/kg〕の熱量であり、それが融解した場合は220〔Wh〕の熱が蓄えられる。この場合、圧縮機18の排除容積は7〜9〔cc〕程度であり、乾燥終了時では1000〔W〕程度の熱を蓄えることが可能であり、15〔分〕程度で蓄熱が完了する。
蓄熱完了時には前記第1の開閉弁22を開放し、第2の開閉弁23を閉塞して、乾燥運転を継続し、最後は、例えば前記水槽4の排気口10部分の検知温度に基づく乾燥終了の判断により、乾燥行程を終了(ドラム5、循環用送風機11、圧縮機18を停止)する。
蓄熱材26は蓄熱槽25で断熱されるため、一般的には1日後の、次回の乾燥運転を行うまで融点以上の温度を保つことができる。従って、その次回の乾燥運転を行うときには、蓄熱材26に蓄熱がされた状態で、運転が行われることになる。
次回の乾燥運転を行うとき、蓄熱槽25の検知温度により、蓄熱材26の蓄熱の有無が判断される。蓄熱有りと判断されれば、乾燥行程の開始と同時に、第1の開閉弁22を閉塞し、第2の開閉弁23を開放させて、圧縮機18を駆動する。これにより、圧縮機18で圧縮された冷媒が、第2の開閉弁23を通って相変化蓄熱手段27、特にはそれの蓄熱材用熱交換器24の冷媒流通パイプに流れる。このとき、相変化蓄熱手段27の蓄熱材26は蓄熱をしているので、蓄熱材用熱交換器24の冷媒流通パイプに流れる冷媒には、蓄熱材26が蓄えた熱が与えられる。
この場合、圧縮機18から出たばかりの冷媒は、当初は温度が常温で、例えば20〔℃〕程度であるが、蓄熱材26の融点が44〔℃〕であるので、20〔℃〕以上の温度差があり、この蓄熱材26から熱が与えられることにより、相変化蓄熱手段27の出口部では40〔℃〕近くまで昇温する。よって、凝縮器17の温度が速く上がり、この凝縮器17で加熱されてドラム5の内部5aに供給される空気の温度も速く上がるため、ドラム5の内部5aでの洗濯物からの水分の蒸発が促進され、ドラム5から出る空気の温度と絶対湿度とが高くなる。
そして、その結果、ドラム5から出た空気に含まれる水分の、蒸発器16での凝縮も増え、該蒸発器16での熱交換量が増えることにより、ヒートポンプ20全体としても速く安定運転になる。かくして、いわゆる立ち上がり特性を良くでき、洗濯物の乾燥速度も速くできる。
圧縮機18の出口部の検知温度が、蓄熱材26の44〔℃〕の相変化温度より高くなった場合か、蓄熱槽25の検知温度が40〔℃〕(蓄熱材26の温度が相変化温度以下)になった場合には、前記第1の開閉弁22を開放させ、第2の開閉弁23を閉塞して、通常の乾燥運転に移る。そして、その後は、前述の各動作を行い、その中で、乾燥終了近傍では蓄熱運転を行う。
簡単な計算を試みる。6〔kg〕の洗濯物が80〜100〔%〕の乾燥率まで乾燥するとすると、洗濯物からの水分の蒸発量は約1.5〔kg〕である。水の蒸発潜熱を620〔Wh/kg〕と仮定すると、潜熱熱量は930〔Wh〕である。乾燥中の洗濯物や洗濯乾燥機の温度上昇、熱洩れなどにより、顕熱比を50〔%〕と仮定すると、全必要温風熱量は1860〔Wh〕である。
これに対して、蓄熱熱量が前述の220〔Wh〕であるとすると、乾燥時間は約10〔%〕短縮される(蓄熱時の熱損失は無視する)。この蓄熱量を水のような顕熱蓄熱材で蓄熱しようとすると、20〔℃〕の水を44〔℃〕まで上げるのに、水の比熱が0.86〔Wh/kgk〕であるとすれば、18.9〔Wh/kg〕の蓄熱密度で、約43〔%〕であり、同じ乾燥時間短縮を行うためには2倍以上の量が必要である。
この結果、蓄熱槽の大形化、重量の増加などの問題を生じる。又、顕熱蓄熱材は、熱放散の影響によって、容易に温度が下がるため、蓄熱利用時に冷媒との温度差が小さくなり、利用の速度も低下するという問題もあり、更に、その熱放散を抑制するのに高い断熱性能が必要であって、一層大形化する。よって、それを限られたスペースに収めることも容易にはできないという問題点を呈する。
その点、本実施例の相変化蓄熱材(潜熱蓄熱材)26は、前記パラフィンに代表されるもので、水の顕熱の40倍の潜熱を得ることが可能なものであり、蓄熱密度も大きく、多くの量を必要としない。しかも、相変化蓄熱材26に蓄えられた熱は放散しにくく、高い断熱性能を必要ともしない。かくして、本実施例のものによれば、コンパクト化できる蓄熱手段にて、前述のごとくヒートポンプによる乾燥運転の立ち上がり特性を良くすることができるものであり、限られたスペースに収めることも容易にできる。
なお、相変化蓄熱材26は、顕熱蓄熱材に比べて、量が同じであれば、2倍以上の乾燥時間短縮が可能である。
又、この場合、相変化蓄熱手段27はヒートポンプ20(冷凍サイクル)の高圧側に設けているが、この高圧側に設ける相変化蓄熱手段27の蓄熱材26としては、前述の、融点が44〔℃〕のパラフィン(C2246)以外に、相変化温度(融点)が高圧(高温)に対応する、40〜60〔℃〕のものであれば良いもので、例えば図3に示す、チオ硫酸ナトリウム水和物(Na 5HO)や、酢酸ナトリウム水和物(CHCOOH 3HO)等であっても良い。
以上に対して、図5ないし図9は本発明の第2ないし第4実施例(第2ないし第4の実施形態)を示すもので、それぞれ、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
[第2実施例]
図5及び図6に示す第2実施例においては、前記第1の開閉弁22に代わる第1の開閉弁51を蒸発器16と圧縮機18との間に介在させ、この第1の開閉弁51と並列に、前記第2の開閉弁23に代わる第2の開閉弁52と相変化蓄熱手段27の蓄熱材用熱交換器24との直列接続路を接続している。従って、この場合、冷凍サイクルの低圧(低温)側に蓄熱材用熱交換器24を設けている。又、相変化蓄熱手段27は通風ケース8外のうちの蒸発器16上方の部分に配設している。
又、この場合の相変化蓄熱手段27の蓄熱材26は、図3に示す相変化蓄熱材のうち、融点(相変化温度)が18〔℃〕のパラフィン(n−C1634)としている。なお、パラフィン(n−C1634)の潜熱量は、約194〔kJ/kg〕(53.8〔Wh/kg〕)である。
蓄熱材26の融点は18〔℃〕であるから、室温が20℃であると、蓄熱材26は室温で融解している可能性があるが、蓄熱材26を収容した蓄熱槽25は断熱されており、よって、蓄熱材26は充分には融解されていないと考える。
従って、この場合も、最初は、蓄熱されていない蓄熱材26に蓄熱する運転となるもので、回転するドラム5の内部5aの空気を循環用送風機11により通風路14を通して循環させつつ、ヒートポンプ20では、第1の開閉弁51が開放され、第2の開閉弁52が閉塞されて、圧縮機18が駆動される。
これにより、前述同様に、冷媒が凝縮器17に流れ、通風ケース8内を通る空気と熱交換することにより、その通風ケース8内を通る空気が加熱され、反対に、冷媒の温度は低下して液化される。この液化された冷媒が、次に、絞り弁19を通って減圧された後、蒸発器16に流入して気化する。それにより、蒸発器16は通風ケース8内を通る空気を冷却する。蒸発器16を通過した冷媒は圧縮機18に戻る。
この運転で、蒸発器16の温度は最初は0〔℃〕程度まで下がり、圧縮機18の回転速度が高まってきて該圧縮機18の出口温度が上昇し始めると、蒸発器16の温度も徐々に上昇する。概ね、蒸発器16の温度が20〔℃〕程度、凝縮器17の温度が70〔℃〕程度で安定運転となる。蒸発器16の温度が蓄熱材26の相変化温度の18〔℃〕より高くなり、且つ乾燥が終了間際になった時点で、第1の実施例と同様に、圧縮機18にインバータで印加する電源の周波数は60〔Hz〕程度に低下しており、圧縮機18の回転速度を高める余裕がある。
そこで、第1の開閉弁51を閉塞し、第2の開閉弁52を開放させると同時に、上記圧縮機18に印加する電源の周波数を100〔Hz〕程度に上げて、絞り弁19の絞り度を調整する。これにより、蒸発器16を出た冷媒が蓄熱材用熱交換器24の冷媒流通パイプに流れる。このとき、蒸発器16出口の冷媒温度は約20〜22〔℃〕程度であり、約4〔℃〕の温度差で蓄熱材26を融解させる。この場合、蓄熱量を第1実施例と同じく5〔kg〕とすると、熱容量は54〔Wh/kg〕で、完全に融解すると、潜熱量は270〔Wh〕となる。ヒートポンプ20としては800〔W〕程度を蓄熱にまわせるため、25〜30〔分〕程度で融解できる。
蓄熱槽25の検知温度が20〔℃〕以上になると、上記蓄熱運転を停止し、前記第1の開閉弁51を開放、第2の開閉弁52を閉塞して、元の乾燥運転に戻る。そのとき、圧縮機18に印加する電源の周波数や絞り弁19の絞り度を再調整し、蒸発器16の出口部における冷媒の温度が蒸発器16の温度に対して5〜10〔℃〕以上となるように制御する。
次回(翌日)の乾燥運転時には、第1実施例同様に、蓄熱槽25の検知温度により、蓄熱材26の蓄熱の有無を判断して、蓄熱有りと判断されれば、第1の開閉弁51を閉塞し、第2の開閉弁52を開放させて、ドラム5を回転させると共に、循環用送風機11の駆動し、圧縮機18を駆動する。
運転の立ち上がり時は、システムの温度が低くなっていることや、圧縮機18の油の中に冷媒が溶け込むために、ヒートポンプ20としては冷媒不足で、立ち上がり時に、蒸発器16の温度は0〔℃〕まで下がり、蒸発器16の出口に液冷媒が残る状態となる。しかし、蓄熱槽25の蓄熱材26に浸漬された蓄熱材用熱交換器24の冷媒流通パイプに冷媒が流れるため、液冷媒が加熱されて容易にガス化するため、圧縮機18の入口部が液冷媒で冷やされることもなく、圧縮機18内の油は早く温度が上がり、よって、冷媒がサイクルに戻るのが早まり、圧縮機18の回転数も高くでき、立ち上がりのヒートポンプ20の温度上昇が早まる。これで圧縮機18の入口温度が高まる分、圧縮機18の出口や凝縮器17温度が早く高くなる。
蓄熱槽25の検知温度が蒸発器16の温度より低くなった場合、例えば、蒸発器16の温度が18〔℃〕で、蓄熱槽25の温度が17〔℃〕になると、蓄熱利用運転を終了し、前記第1の開閉弁51を開放、第2の開閉弁52を閉塞する。後は、通常の乾燥運転となり、圧縮機18に印加する電源の周波数と絞り弁19の絞り度の調整を行って、乾燥運転を効率良く行う。そして、乾燥が終了近くになると、前述のように、蓄熱運転モードに移り、乾燥終了まで、蓄熱材26に熱を蓄える。
この場合も簡単な計算を試みる。前述のように、6〔kg〕の洗濯物が80〜100〔%〕の乾燥率まで乾燥するとすれば、洗濯物からの水分の蒸発量は約1.5〔kg〕である。水の蒸発潜熱を620〔Wh/kg〕と仮定すると、潜熱熱量は930〔Wh〕である。乾燥中の洗濯物や洗濯乾燥機の温度上昇、熱洩れなどにより、顕熱比を50〔%〕と仮定すると、全必要温風熱量は1860〔Wh〕である。
これに対して、潜熱の蓄熱熱量が前述の270〔Wh〕であるとすると、乾燥時間は約15〔%〕短縮される(蓄熱時の熱損失は無視する)。この蓄熱量を水のような顕熱蓄熱材で蓄熱しようとすると、20〔℃〕の水を24〔℃〕まで上げるのに、水の比熱が0.86〔Wh/kgk〕であるとすれば、3.4〔Wh/kg〕の蓄熱密度で、これは前記53.8〔Wh/kg〕の約7〔%〕であり、同じ乾燥時間短縮を行うためには10倍以上の量が必要である。
この結果、蓄熱槽の大形化、重量の増加などの問題を生じる。よって、それを限られたスペースに収めることも容易にはできない。従って、顕熱形では、温度差が取れない場合は不向きである。
低温度で蓄熱するメリットは、温度が低い分、熱放散が少なく、断熱が容易となることである。又、立ち上がり時、リキッドバックサイクルといって、液冷媒が圧縮機18を冷やしたり、圧縮機18の弁や他の機構部でガス化することによる圧力変化で圧縮機18にダメージを与えるということがなく、信頼性上の問題を生じることがないので、圧縮機18の回転を高めて、安定時のような高い仕事を早くさせ得るし、圧縮機18の油の温度を速く高めて、冷媒の溶け込みを少なくし、安定サイクルを速め得たり、液冷媒が油に溶けて油が薄まり、潤滑性を阻害するというようなおそれもなくし得る。
よって、本実施例では、コンパクト化できる蓄熱手段にて、限られたスペースに収めることが容易にできる上、従来の顕熱形蓄熱材では低温度蓄熱が難しかったのを可能にし得、低室温時でも立ち上がり性能の向上や圧縮機18の信頼性の向上ができる。
又、この場合、相変化蓄熱手段27はヒートポンプ20(冷凍サイクル)の低圧側に設けているが、この低圧側に設ける相変化蓄熱手段27の蓄熱材26としては、前述の、融点が18〔℃〕のパラフィン(n−C1634)以外に、相変化温度(融点)が低圧(低温)に対応する、0〔℃〕超で、40〔℃〕未満であるのものであれば良いもので、例えば図3に示す、塩化カルシウム水和物(CaCl 6HO)や、硫酸ナトリウム水和物(NaSO 10HO)、パラフィン(n−C1432)、パラフィン(n−C1634)、パラフィン(C1838)、パラフィン(C2042)等であっても良い。
[第3実施例]
図7に示す第3実施例においては、蒸発器16と圧縮機18との間に、上記第1の開閉弁51を介在させ、この第1の開閉弁51と並列に、上記第2の開閉弁52と相変化蓄熱手段61の第1の蓄熱材用熱交換器62との直列接続路を接続すると共に、圧縮機18と凝縮器17との間に、前記第3の開閉弁63を介在させ、この第3の開閉弁63と並列に、第4の開閉弁64と上記相変化蓄熱手段61の第2の蓄熱材用熱交換器65との直列接続路を接続している。
相変化蓄熱手段61は、前記相変化蓄熱手段27の蓄熱槽25より大きな蓄熱槽66の内部に、上記第1の蓄熱材用熱交換器62と第2の蓄熱材用熱交換器65とを収容すると共に、蓄熱材67を注入して成るもので、その蓄熱材67には、この場合、図3に示す相変化蓄熱材のうち、融点(相変化温度)が中温の30〜40〔℃〕のものとして、例えばパラフィン(C2042)を使用している。なお、パラフィン(C2042)の潜熱量は、68.6〔Wh/kg〕)である。
第1の蓄熱材用熱交換器62と第2の蓄熱材用熱交換器65は、それぞれ、前記相変化蓄熱手段27の蓄熱材用熱交換器24と同様に、蛇行状を成す例えば銅製の冷媒流通パイプに、例えばアルミニウム板製の伝熱フィンを多数接触させて取着して成るもので、蓄熱槽66はその周囲を断熱している。
この場合、蓄熱は、第1実施例と同様に、乾燥運転の終了間際で、高圧側の第3の開閉弁63を閉塞し、第4の開閉弁64を開放させる。そのとき、第1の開閉弁51は開放させ、第2の開閉弁52は閉塞する。これで、蓄熱材67を融解する。蓄熱槽66は断熱してあるため、翌日(次回の乾燥運転時)まで、融解状態を維持する。念のため、翌日の乾燥開始時は、蓄熱槽66の検知温度により、蓄熱材67の蓄熱の有無を判断する。この乾燥運転の開始と同時に蓄熱利用となるが、今度は、第1の開閉弁51を閉塞し、第2の開閉弁52を開放させる一方、第3の開閉弁63を開放させ、第4の開閉弁64を閉塞して、第2実施例と同様に低圧側で蓄熱の利用をする。すなわち、高圧側で先に蓄えた熱を低圧側で利用する。その蓄えた熱の利用は、第2実施例と同様である。そして、乾燥運転の終了間際で、再度蓄熱運転を開始するのは、第1実施例と同じである。
このものの効果としては、蓄熱時に中温の蓄熱ができるため、冷媒と蓄熱材67の相変化温度との温度差を大きくでき、速く蓄熱できる。又、高温蓄熱に比べては、相変化温度が低い分、断熱を容易にできる。それでいて、放熱時には、低圧(低温)側の冷媒と蓄熱材67の相変化温度との温度差を充分大きく取れるため、立ち上がりの速度を速くでき、第2実施例と同様の信頼性向上などの効果も得られる。
[第4実施例]
図8及び図9に示す第4実施例においては、ヒートポンプ20の構成を第3実施例と同様としている。第3実施例と異なる点は、通風ケース8の前端部に吐気口71を形成し、この吐気口71部分に風路切換装置としてのダンパ72を設けたのがその一つである。ダンパ72は、図示しないモータにより回動支点部72aを中心に回動されることによって、吐気口71を閉塞する位置x(図8参照)と、吐気口71を開放して通風ケース8と吸込側ダクト9との間を閉塞すると共に排熱口29を閉塞する位置y(図9参照)とに切換えられるようになっている。
又、通風ケース8の前方(図8及び図9では下方)には、吐気口71に連ねて吹出ダクト73を設けており、この吹出ダクト73の内部に冷風用送風機74、特にそれの図示しないモータによって回転駆動される送風羽根74aを配設している。なお、吹出ダクト73は先端部が機外の前方に向かって開放している。
この第4実施例の、第3実施例と異なる点の他の一つは、配水管路75を設けた構成である。この配水管路75では、前述の給水弁40に代えて図示しない水道の蛇口に接続される給水弁76を給水源とし、これの2つある出口の1つ76aを前記凝縮器17に配設した冷却手段である水冷配管77の入口部77aに接続している。水冷配管77は、詳細には、凝縮器17の冷媒流通パイプに沿わせると共に伝熱フィンに接触させて配管したものであり、凝縮器17、特にはそれの上記冷媒流通パイプを伝熱フィンを介して冷却するものである。この水冷配管77の出口部77bを二分岐して、その一方を第1の排水弁78を介して注水ケース79に接続している。
注水ケース79は、水槽4の上方に配設したもので、上記給水弁76の出口の他の1つ76bをも直接接続しており、その給水弁76の出口の他の1つ76bから供給される水と、上記凝縮器17の水冷配管77を経た水とを、水槽4内に注水するようになっている。
水槽4からは、水槽4の下方に配設した第2の排水弁80を介して家屋の排水口81に排水するようになっており、その排水口81には、前記凝縮器17の水冷配管77から前記第1の排水弁78を経た水をも、更に第3の排水弁82を介して排出するようになっている。
そして、前記水冷配管77の出口部77bから二分岐したうちの残り他方は、第4の排水弁83を介して、相変化蓄熱手段61の蓄熱槽66内に配設した熱交換器84を経、上記第1の排水弁78と第3の排水弁82との間の管路に接続している。
なお、熱交換器84は、例えば蛇行状を成す例えば銅製の水流通パイプで構成している。又、この場合の蓄熱材67には、相変化温度が25〜35〔℃〕のものを使用するものとする。
このものの通常の乾燥運転は第3実施例と同様であり、異なる点は冷風運転ができるところにある。その冷風運転は、洗濯機としての運転(洗濯運転、乾燥運転)が行われないときに実行できる。冷風運転の開始と共に、ダンパ72は図9に示した位置yに切換えられる。又、ヒートポンプ20では、蓄熱槽66の検知温度が蓄熱材67の相変化温度例えば35℃より低い場合は、第1の開閉弁51を開放させ、第2の開閉弁52を閉塞する一方、第3の開閉弁63を閉塞し、第4の開閉弁64を開放させる。このとき、凝縮器17の水冷配管77には給水をしない。これで、圧縮機18を駆動すると共に、冷風用送風機74を駆動する。すると、図9に矢印で示すように、通風ケース8内には外気吸込口28から外気が吸引され、それが蒸発器16を通り冷却されて吐気口71から吹出ダクト73を通って機外の前方に吹き出される。
蓄熱槽66の検知温度が相変化温度以上例えば40℃以上になった場合は、前記第3の開閉弁63を開放させ、第4の開閉弁64を閉塞して、給水弁76の出口76aを開き、凝縮器17の水冷配管77に給水弁76からの給水を開始すると共に、第4の排水弁83を開放、第1の排水弁78を閉塞、第3の排水弁82を開放、第2の排水弁80を閉塞させる。
これにより、給水弁76から供給される水が凝縮器17の水冷配管77に通されてそれの熱吸収(冷却)をするので、その分、蒸発器16の温度降下が促進され、冷風の生成が無理なく行われる。又、このとき、凝縮器17の水冷配管77を通った水は、その後、蓄熱槽66内の熱交換器84に通され、この熱交換器84にて上記凝縮器17から吸収した熱を蓄熱材67に与える。従って、蓄熱材67は、ヒートポンプ20を流通する冷媒の熱を吸収すると共に、凝縮器17を冷却(熱吸収)した水からも熱を吸収して蓄える。
なお、この場合、蓄熱槽66内の熱交換器84を通って熱を吸収した水は、家屋の排水口81に廃棄されると共に、注水ケース79を通し水槽4に供給して溜められもするもので、それにより、水槽4内の水位が洗濯に適した水位に達すれば、第2の排水弁80を開放させて余剰分の水を家屋の排水口81に廃棄すれば良い。
設定した時限の冷風運転が終了すると、圧縮機18と冷風用送風機74とを停止させると共に、前記給水弁76から凝縮器17の水冷配管77への給水を停止する。
この後、次回の乾燥運転では、第3実施例と同じく、蓄熱材67に蓄えた熱を低圧(低温)側からヒートポンプ20に吸熱するように、運転開始時、第1の開閉弁51を閉塞し、第2の開閉弁52を開放させる一方、第3の開閉弁63を開放させ、第4の開閉弁64を閉塞する。これにより、蒸発器16から出た冷媒が蓄熱材67から吸熱し、立ち上がりの特性が良くなる。又、このとき、ダンパ72は図8に示した位置xに設定して、循環用送風機11を駆動することにより、ドラム5の内部5aの空気が蒸発器16と凝縮器17とを有する通風ケース8内を通されて循環し、洗濯物が乾燥される。
乾燥終了間際での蓄熱運転は、冷風運転との兼ね合いで、蓄熱槽66の検知温度が蓄熱材67の相変化温度(この場合、35〔℃〕)に到達するまでで終了とする。その後は、通常の乾燥運転に戻す。このようにすることにより、いつでも、冷風運転時に蓄熱材67により凝縮器17の熱を吸収する上述の運転モードで冷風運転をスタートして、凝縮器17の水冷配管77への給水は途中から行う。なお、この運転と乾燥運転時の蓄熱運転は、外気温度を検知して、外気温度が20〔℃〕以下では通常の蓄熱運転、20〔℃〕以上では冷風用の蓄熱運転とするのが好ましい。
又、本実施例の場合、前記凝縮器17の水冷配管77に通して吸熱した水は、第1の排水弁78を開放させると共に、第3の排水弁82と第2の排水弁80を閉塞することにより、注水ケース79を通し水槽4に供給して溜めることもできるもので、そのほか、蓄熱材67に蓄熱した上で、圧縮機18を停止し、第4の排水弁83を開放させ、第1の排水弁78と第3の排水弁82及び第2の排水弁80を閉塞することにより、蓄熱材67からに通してそれから吸熱した水も、同じく注水ケース79を通し水槽4に供給して溜めることもできる。これらにより、洗濯を温水で効果的に行うことができる。
本実施例では、上述のように、水で凝縮器17を冷却して、冷風運転を行うが、それをそのまま廃棄せず、蓄熱材67に通して、凝縮器17から吸収した熱を蓄熱材67に与えるようにしているので、熱を無駄に捨てることがないという利点がある。又、その熱は、通常の乾燥や温水洗濯でも利用できるし、蓄熱を乾燥運転の終わりと冷風運転時の温水(凝縮器17から熱を吸収した水)で行うことで、冷風時の温排水の有効利用もできる。
なお、全実施例を通じて、第1及び第2の開閉弁や、第3及び第4の開閉弁は、それらの各組をそれぞれ3方弁に変えて実施するようにしても良く、又、絞り弁19で例示した絞り機はキャピラリチューブに変えて実施するようにしても良い。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に洗濯乾燥機の全体としては、上述の横軸形に限られず、水槽及び回転槽を縦軸状に有する縦軸形であっても良いし、乾燥室は回転しなくても良い。又、本来的には洗濯乾燥機に限られず、乾燥機能のみを有する衣類乾燥機に適用できるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
本発明の第1実施例をヒートポンプとドラム及び通風路の関連構成で示す図 全体の概略的縦断側面図 相変化蓄熱材の種類を示す図 電気的構成のブロック図 本発明の第2実施例を示す図1相当図 図2相当図 本発明の第3実施例を示す図1相当図 本発明の第4実施例を示す図1相当図 冷風運転時状態の図1相当図
符号の説明
図面中、5aはドラムの内部(乾燥室)、11は循環用送風機、14は通風路、15は循環装置、16は蒸発器、17は凝縮器、18は圧縮機、19は絞り弁(絞り器)、20はヒートポンプ、27,61は相変化蓄熱手段、72はダンパ(風路切換装置)、71は吐気口、74は冷風用送風機、77は水冷配管、84は熱交換器を示す。

Claims (4)

  1. 乾燥室と、
    この乾燥室の空気を循環用送風機により乾燥室外に出して通風路を通し乾燥室に戻す循環を行わしめる循環装置と、
    この循環装置の前記通風路に蒸発器と凝縮器とを配設して、それらと圧縮機及び絞り器を、圧縮機、凝縮器、絞り器、蒸発器、及び圧縮機の順に接続することにより冷凍サイクルを構成したヒートポンプとを具え、
    衣類を乾燥させる乾燥運転を行うものにおいて、
    相変化蓄熱手段を設け、その相変化蓄熱手段にて、前記乾燥運転中に前記ヒートポンプで循環される冷媒から熱を吸収して蓄え、その蓄えた熱を次回のヒートポンプ運転時の冷媒に与えるようにしたことを特徴とする衣類乾燥機。
  2. 相変化蓄熱手段の相変化温度が40〜60〔℃〕で、ヒートポンプの高圧側で冷媒から熱を吸収するようにしたことを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
  3. 相変化蓄熱手段の相変化温度が0〔℃〕超で、40〔℃〕未満であることを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機
  4. 外気を蒸発器で冷却して機外に吐出する冷風吹き出し機能を具え、その冷風の吹き出し時に凝縮器から熱を吸収し、その吸収した熱をも相変化蓄熱手段が蓄えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
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