JP2008237154A - 動物の洗浄装置並びに洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】犬猫その他のペットなどの四つ足動物の洗浄と拭き取り乾燥を同一の手段で兼用して装置全体を簡素化でき、しかも洗浄する動物に苦痛や不安感を与えることのない、飼い主にとっても安心できる、動物の洗浄装置並びに洗浄方法を実現する。
【解決手段】筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシで動物を洗浄するため、動物の体表を散水で濡らしながら回転ブラシで洗浄できるので、こびりついた汚れや体毛の内部の汚れでも確実に洗浄できる。そして、回転ブラシで洗浄した後に、吸水手段と多数の温風吹き出し孔を開けた回転筒を回転させるため、吸水手段によって洗浄水を拭き取ることができ、同時に又は拭き取り後に多数の温風吹き出し孔から温風を吹き出すので、回転筒を回転させて拭き取りと乾燥を同じ装置で行なうことができる。
【選択図】図2
【解決手段】筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシで動物を洗浄するため、動物の体表を散水で濡らしながら回転ブラシで洗浄できるので、こびりついた汚れや体毛の内部の汚れでも確実に洗浄できる。そして、回転ブラシで洗浄した後に、吸水手段と多数の温風吹き出し孔を開けた回転筒を回転させるため、吸水手段によって洗浄水を拭き取ることができ、同時に又は拭き取り後に多数の温風吹き出し孔から温風を吹き出すので、回転筒を回転させて拭き取りと乾燥を同じ装置で行なうことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、犬猫その他のペットなどの四つ足動物の洗浄装置並びに洗浄方法に関する。
温水や洗剤を噴射する洗浄ノズルと、送風機構からの温風を排出する送風ノズルとを収納ボックスの内部に設けた動物洗浄装置が特開平7−274758号において提案されている。洗浄される動物は、開閉式のボックスに収納されるが、特開2004−298117号に記載されているように、洗浄される動物の首部並びに胴部を保持する吊り下げ手段を用いる方法も提案されている。一方、シャワーヘッド本体の表側に、外部に突出するブラシ歯を持つブラシ部が配置され、その中央に吐水口を設けたペット用シャワーヘッドが特開2006−246788号において提案されている。或いは、実用新案登録第3101305 号に記載のように、吐水口として、小径孔を複数開口される構成も提案されている。回転ブラシを用いる自動ブラッシング装置も特開2000−300103号において提案されている。
特開平7−274758号
特開2004−298117号
特開2006−246788号
実用新案登録第3101305 号
特開2000−300103号
しかしながら、特許文献1のような洗浄ノズルによる噴水力だけでは充分に洗浄できず、こびりついた異物や体毛の内側に隠れた汚れなどを洗浄除去することが困難である。これに対し、特許文献4、特許文献5のように、ブラシを併用すると、確実に洗浄できるが、洗浄専用であるため、拭き取りや乾燥ができない。また、洗浄作業中の動物を吊り下げる方法では、該動物に苦痛や不安感を与えるという問題がある。本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、動物の洗浄と拭き取り乾燥を同一の手段で兼用して装置全体を簡素化でき、しかも洗浄する動物に苦痛や不安感を与えることのない、飼い主にとっても安心できる、動物の洗浄装置並びに洗浄方法を実現することにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシで動物の胴体を洗浄した後、吸水手段と多数の温風吹き出し孔を開けた回転筒を回転させて、拭き取りと乾燥を行なうことを特徴とする動物の洗浄乾燥方法である。このように、筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシで動物を洗浄するため、動物の体表を散水で濡らしながら回転ブラシで洗浄できるので、こびりついた汚れや体毛の内部の汚れでも確実に洗浄できる。そして、回転ブラシで洗浄した後に、吸水手段と多数の温風吹き出し孔を開けた回転筒を回転させるため、吸水手段によって洗浄水を拭き取ることができ、同時に又は拭き取り後に多数の温風吹き出し孔から温風を吹き出すので、回転筒を回転させて拭き取りと乾燥を同じ装置で行なうことができる。
請求項2は、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けて、頭部が前記の胴体洗浄時の水で濡れないようにすることを特徴とする請求項1に記載の動物の洗浄乾燥方法である。このように、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けて、頭部が胴体洗浄水で濡れないようにしているので、洗浄水が飛散して頭部がずぶ濡れになったり目に入ったり汚れたりするのを防止できる。
請求項3は、洗浄室内に可動床を設けて、該可動床に動物を載せた状態で洗浄室内に移動することによって、洗浄される動物を洗浄室の中に収納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動物の洗浄乾燥方法である。ペットなどの動物は、洗浄室に入りたがらないが、請求項3のように、洗浄室内に可動床を設けて、該可動床に動物を載せた状態で洗浄室内に搬送することによって、洗浄される動物を洗浄室の中に容易に収納することができるので、動物が不安感を感じたりすることなく、スムーズに洗浄室内に導入でき、以後の洗浄作業も円滑に進行できる。
請求項4は、筒体の外面に放射状のブラシが有り、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシを有し、動物の洗浄後に該回転ブラシを取り外して、代わりに装着する拭き取りローラは、回転筒体の外面に吸水手段を有し、かつ回転筒体の中から温風を吹き出すための吹き出し孔を多数開けてあることを特徴とする動物の洗浄乾燥装置である。このように、筒体の外面に放射状のブラシが有り、かつ該筒体中から散水する小孔が多数開いている回転ブラシを有しているので、散水で常時洗い流しながら、こびりついた汚れや、体毛の中の汚れを回転ブラシで確実に洗浄できる。こうして洗浄した後は、該回転ブラシを取り外して、拭き取りローラを装着すると、回転筒体の外面の吸水手段で洗浄水を拭き取ることができる。次いで、該回転筒体の中から温風や常温風を吹き出して、温風や常温風で乾燥して仕上げる。
請求項5は、前記の回転ブラシ並びに拭き取りローラが長さ方向の伸縮構造になっていることを特徴とする請求項4に記載の動物の洗浄乾燥装置である。このように、前記の回転ブラシや拭き取りローラが長さ方向の伸縮構造になっているため、洗浄される動物の体格や体形に応じて、回転ブラシや拭き取りローラを伸縮してサイズや位置を調節できるので、各サイズや体形毎に多数の回転ブラシや拭き取りローラを用意しておく必要がなく、また交換の手間も省ける。
請求項6は、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けてあり、この仕切り壁より前側の天井部には、噴霧手段を設けてあることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の動物の洗浄乾燥装置である。このように、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けてあるので、動物の頭が胴体洗浄水でずぶ濡れになったり、目に入ったり、汚れたりすることはない。また、仕切り壁より前側の天井部には、噴霧手段を設けてあるので、頭部は、回転ブラシを使用せず、噴霧によってソフトに洗浄できる。その結果、動物に不快感や恐怖心を与えないですむ。
請求項7は、前記の仕切り壁より後側の天井部には、回転ブラシによる洗浄後に仕上げ洗浄水を散水するためのシャワー手段を設けてあることを特徴とする請求項4、請求項5または請求項6に記載の動物の洗浄乾燥装置である。このように、前記の仕切り壁より後側の天井部には、回転ブラシによる洗浄後に仕上げ洗浄水を散水するためのシャワー手段を設けてあるので、回転ブラシで洗浄した後は、シャワー手段で洗浄水を散水することによって、回転ブラシ洗浄の際の汚れた洗浄水や汚れを確実に洗い流して、仕上げることができる。
請求項8は、洗浄される動物を載せた状態で洗浄室内に移動する可動床が、車輪又はローラなどの滑動手段によって円滑移動可能となっていることを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれかの項に記載の動物の洗浄乾燥装置である。このように、洗浄される動物を載せた状態で洗浄室内に移動する可動床が、車輪やローラなどの滑動手段によって円滑移動可能となっているため、洗浄する動物を可動床に載せた状態で、可動床を洗浄室に移動するだけで、円滑に洗浄の準備ができ、嫌がる動物に恐怖心や不安感を与えることなしに、スムーズに洗浄室に収納できる。したがって、その後の回転ブラシのセッティングや洗浄作業が円滑に進行できる。
請求項9は、前記の各回転ブラシに給水する給水管で洗浄室の骨組みを構成すると共に、水平方向並びに鉛直方向の給水管をそれぞれ3本以上に分割可能とし、中間管の有無によって、洗浄室を被洗浄動物の大きさに応じたサイズにしたり、保管や運搬時に小型化可能としたことを特徴とする請求項4から請求項8までのいずれかの項に記載の動物の洗浄乾燥装置である。このように、前記の各回転ブラシに給水する給水管で洗浄室の骨組みを構成しているので、洗浄室の骨組みと給水管を兼用でき、洗浄室の構成が簡素化される。また、水平方向並びに鉛直方向の給水管をそれぞれ3本以上に分割可能なため、中間管を取り外すと、洗浄室を小型化できるので、中間管の有無によって、洗浄室を被洗浄動物の大きさに応じたサイズにできる。或いは、中間管を取り外せば、保管や運搬時に小型化することも可能となる。
請求項1のように、筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔を多数開けた回転ブラシで動物を洗浄するため、動物の体表を散水で濡らしながら回転ブラシで洗浄できるので、こびりついた汚れや体毛の内部の汚れでも確実に洗浄できる。こうして、回転ブラシで洗浄した後に、吸水手段と多数の吹き出し孔を開けた回転筒を回転させるため、吸水手段によって洗浄水を拭き取ることができ、同時に又は拭き取り後に多数の吹き出し孔から温風を吹き出すので、回転筒を回転させて拭き取りと乾燥を同じ装置で行なうことができる。
請求項2のように、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けて、頭部が胴体洗浄水で濡れないようにしているので、洗浄水が飛散して頭部がずぶ濡れになったり目に入ったり汚れたりするのを防止できる。
ペットなどの動物は洗浄室に入りたがらないが、請求項3のように、洗浄室内に可動床を設けて、該可動床に動物を載せた状態で洗浄室内に搬送することで、洗浄される動物を洗浄室の中に容易に収納することができ、動物が不安感を感じたりすることなく、スムーズに洗浄室内に導入でき、以後の洗浄作業も円滑に進行できる。
請求項4のように、筒体の外面に放射状のブラシが有り、かつ該筒体中から散水する小孔が多数開いている回転ブラシを有しているので、散水で常時洗い流しながら、こびりついた汚れや、体毛の中の汚れを回転ブラシで確実に洗浄できる。こうして洗浄した後は、該回転ブラシを取り外して、拭き取りローラを装着すると、回転筒体の外面の吸水手段で洗浄水を拭き取ることができる。次いで、該回転筒体の中から温風や常温風を吹き出して、温風や常温風で乾燥して仕上げる。
請求項5のように、前記の回転ブラシや拭き取りローラが長さ方向の伸縮構造になっているため、洗浄される動物の体格や体形に応じて、回転ブラシや拭き取りローラを伸縮してサイズや位置を調節できるので、各サイズや体形毎に多数の回転ブラシや拭き取りローラを用意しておく必要がなく、また交換の手間も省ける。
請求項6のように、洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けてあるので、動物の頭が胴体洗浄水でずぶ濡れになったり、目に入ったり、汚れたりすることはない。また、仕切り壁より前側の天井部には、噴霧手段を設けてあるので、頭部は、回転ブラシを使用せず、噴霧によってソフトに洗浄できる。その結果、動物に不快感や恐怖心を与えないですむ。
請求項7のように、前記の仕切り壁より後側の天井部には、回転ブラシによる洗浄後に仕上げ洗浄水を散水するためのシャワー手段を設けてあるので、回転ブラシで洗浄した後は、シャワー手段で洗浄水を散水することによって、回転ブラシ洗浄の際の汚れた洗浄水や汚れを確実に洗い流して、仕上げることができる。
請求項8のように、洗浄される動物を載せた状態で洗浄室内に移動する可動床が、車輪やローラなどの滑動手段によって円滑移動可能となっているため、洗浄する動物を可動床に載せた状態で、可動床を洗浄室に移動するだけで、円滑に洗浄の準備ができ、嫌がる動物に恐怖心や不安感を与えることなしに、スムーズに洗浄室に収納できる。したがって、その後の回転ブラシのセッティングや洗浄作業が円滑に進行できる。
請求項9のように、前記の各回転ブラシに給水する給水管で洗浄室の骨組みを構成しているので、洗浄室の骨組みと給水管を兼用でき、洗浄室の構成が簡素化される。また、水平方向並びに鉛直方向の給水管をそれぞれ3本以上に分割可能なため、中間管を取り外すと、洗浄室を小型化できるので、中間管の有無によって、洗浄室を被洗浄動物の大きさに応じたサイズにできる。或いは、中間管を取り外せば、保管や運搬時に小型化することも可能となる。
次に本発明による動物の洗浄装置並びに洗浄方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は本発明による動物洗浄装置の側面図で、動物aを可動床に乗せた状態で洗浄室Rに収納する構造になっている。図2は、図1の動物洗浄装置の全容を示す斜視図である。この動物洗浄装置を構成する支柱管1〜4が四隅に立っており、左側の支柱管2・3間に連結してある水平管5に右側の側面回転ブラシB1…を取付け支持してあり、右側の支柱管1・4間に連結してある水平管6に右側の側面回転ブラシB2…を取付け支持してある。
また、手前の支柱管2・1の上端間に連結した水平管7と、後方の支柱管3・4の上端間に連結した水平管8との間には、天井部水平管9を連結して、上面回転ブラシB3…を水平に取付け支持してある。手前の支柱管2・1の下端間に連結した水平管10と、後方の支柱管3・4の下端間に連結した水平管11との間には、床部水平管12を連結して、下面回転ブラシB4…を水平に取付け支持してある。このように、各回転ブラシB1…B4を取付け支持している各水平管5、6、9、12は、両端又は一端が前記の支柱管1…4を介して、水道の蛇口に配管接続されているので、これらの各水平管5、6、9、12と支柱管1…4を介して、各回転ブラシB1…B4に給水され、回転ブラシB1…B4の散水孔から動物の体面に散水される。
図1の動物aを乗せる可動床13は、手前に取っ手14が有り、手前下面に車輪15が付いている。後方下面にも、同様な車輪16を取付けてもよいが、図示例では、左側の支柱管2・3の下部間に渡してある支持管17と、右側の支柱管1・4の下部間に渡してある支持管18との間に、多数の水平ローラ19…を取付け支持してある。したがって、これらの水平ローラ19…の上に可動床13を載置した状態で、取っ手14を押したり、引いたりすることで、可動床13上に乗せた動物aを洗浄室R中に搬入したり、搬出できる。以上の各支柱管1〜4や水平管5〜8などから成る骨組みの外側にビニールシートなどのカバーCを被せて、洗浄水が外部に飛散しないように、洗浄室を区画してある。
図3は回転ブラシB1…B4の構造とその取付け構造を示す平面図で、側面に多数の散水孔h…の開いた回転筒20の外面に無数のブラシが放射状に取付けてある。この回転筒20の両端は、C字状の伸縮式ホルダー管21の両端に連結保持され、中間のT管21cは、伸縮構造の支持管22を介して、前記の各水平管5・6・9・12に取付け保持されている。各水平管5・6・9・12を介して給水された洗浄水が、支持管22→C字状ホルダー管21→回転筒20の順に流れ、無数の散水孔h…から流出して、動物aの体面に散水される。
回転筒20は、外径の異なる伸縮管20a、20b、20c、20d、20eを伸縮式に連結してなり、ホルダー管21も、外径の異なる伸縮管21a、21b、21c、21d、21eを伸縮式に連結した構造である。各水平管5・6・9・12に連結される支持管22は、外径の異なる伸縮管22a、22b、T管21cの順に伸縮式に連結されている。
図4は、図2の装置の縦断面図で、各回転ブラシB1…B4は、伸縮構造の支持管22を介して、前記の各水平管5・6・9・12に取付け支持されているので、可動床13上の動物aの大きさや体形に応じて、支持管22を矢印a4方向に伸縮させることで、各回転ブラシB1…B4が洗浄する動物aの体面に適当な圧力で接するように調節する。そして、図5のように、側面回転ブラシB1、B2で動物aの左右の側面を洗浄し、上面回転ブラシB3で動物aの上面すなわち背中側を洗浄し、下面回転ブラシB4で下面すなわち腹部を洗浄する。
図6は装置の側面図で、図4の上面回転ブラシB3と下面回転ブラシB4…が、支持管22の伸縮機能によって、矢印a6、a7のように、上下方向に伸縮させて、動物aの体形や体格などに応じて調節する。また、図7は装置の平面図で、図4の左右の側面回転ブラシB1、B2…が、支持管22の伸縮機能によって、矢印a8、a9のように、動物aの左右の胴体側面に向かって前後方向に伸縮して、動物aの体形や体格などに応じて調節する。伸縮式の支持管22は、圧縮コイルスプリングなどで回転ブラシB1…B4を押し出す構造とし、動物aの身体表面の凹凸に応じて自動的に前進・後退する構造でもよいし、動物aの身体表面の凹凸に応じて回転ブラシB1…B4を前進させたり、後退させることも可能である。
各回転ブラシB1…B4は、それぞれの水平管5・6・9・12ごとに5個ずつ取付けてあるが、取付け個数は任意である。ただし、各水平管5・6・9・12への取付け個数が多いと、動物の体形や体格にフィットして、より効果的に洗浄や拭き取り乾燥できる。このときでも、隣接する回転ブラシB1…間、B2…間、B3…間、B4…間の回転ブラシの存在領域しか洗浄、拭き取り、乾燥できないので、回転ブラシ間隔Gの領域分だけは、可動床13を矢印a5方向に前後動させながら、洗浄したり、拭き取り乾燥する必要がある。
したがって、回転ブラシB1…B4の、各水平管5・6・9・12への取付け個数が少なくなると、回転ブラシ間隔Gが増大するので、矢印a5方向の可動床移動量が長くなる。各水平管5・6・9・12ごとに、回転ブラシB1…B4を1個だけ設けることも可能であり、この場合は、動物aの前端から後端まで回転ブラシB1…B4を移動させる必要がある。したがって、可動床13の矢印a5方向の移動量に応じて、洗浄室Rの前後方向の寸法を増大する必要がある。なお、洗浄や拭き取り乾燥時に可動床を移動させるのではなく、動物aは一定位置とし、回転ブラシB1…B4が動物aに対し矢印a5方向に移動しながら、洗浄や拭き取り乾燥する構造も可能である。このように、相対的に動物aと回転ブラシB1…B4を矢印a5方向に移動させる際に、動物aの身体表面の凹凸に応じて、回転ブラシB1…B4が前進、後退することは前記のとおりである。
洗浄水や乾燥風の供給のために、図4のように、互いに連結された各水平管5・6・9・12や鉛直管1、2、3、4などは、給水管i1で水道の蛇口に接続されているので、蛇口を開くことによって、各水平管5・6・9・12や鉛直管1、2、3、4を介して、各回転ブラシB1…B4に給水され、散水される。動物aの体面を回転ブラシB1…B4で散水しながらブラシの回転で洗浄した後は、体面の洗浄水の拭き取りと乾燥が行われる。乾燥に際しては、蛇口を閉じて、回転ブラシB1…B4への給水を止めてから、別の送風管i2から、動物aの体面に温風ないし常温風を送って、乾燥する。
そのために、洗浄用の回転ブラシB1…B4は、拭き取りローラに付け替える。拭き取りローラは、図3の回転ブラシにおいて、放射状のブラシに代えて、ペーパータオルや吸水パッド、スポンジなどのような吸水手段で包んだ構造になっており、散水孔h…と同様な孔が無数に開いていて、乾燥用の風が吹き出す。したがって、回転ブラシB1…B4で洗浄した後は、回転ブラシB1…B4を取り外して拭き取りローラと交換し、給水管i1側を閉めて、送風管i2を開けると、ファンヒータから温風ないし常温風が流れ込んで、各水平管5・6・9・12や鉛直管1、2、3、4→伸縮構造の支持管22→各拭き取りローラの順に送風され、各吹き出し孔hから動物aの体面に吹き出して、濡れている体面を乾燥させる。
このとき、拭き取りローラの外面の吸水手段で、動物aに残っている洗浄水を吸い取ると共に各吹き出し孔hから吹き出した風で乾燥するので、効果的に迅速に乾燥できる。以上のように、回転ブラシB1…B4や拭き取りローラが回転して、洗浄したり、拭き取ったり、送風回転するために、回転駆動用のモータを用いるが、図示を省略してある。
図5のように、洗浄室R内において、洗浄される動物aの首の位置に開閉式の仕切り壁23を設けて、頭部24が胴体洗浄水でずぶ濡れにならないようにし、頭部専用の散霧装置25を設けてある。図8は仕切り壁23の各種実施形態であり、(1)は仕切り壁23をチャック26で開けて、動物aの頭部24を仕切り壁23の前側に突き出す構造になっている。(2)は仕切り壁23の開閉構造がボタン27になっている。
図9のように、チャックやボタンによる開閉部に、動物aの首を固定する静止手段28を設けることもできる。この例では、下向きのU字状体29と上向きのU字状体30を相対的に上下動可能に設けて、図5のように、間に動物の首部を上下から挟むようにすることで、動物aが自由に動き回るのを防いでいる。このとき、動物の首が締まらないように、首とU字状体29、30との間に多少の余裕を設けておくことは言うまでもない。実線や鎖線のように、U字状体29、30の開閉度は自由に設定できる。図5、図6のように、前記の仕切り壁23より後側の天井部にシャワー手段31を設けて、回転ブラシB1…B4による洗浄後に仕上げ洗浄水を散水する。図2の前後の水平管7、8の上に立てたアーチ32、33の間に渡した棟水平管34に、前記のシャワー手段31を取付けてある。そして、この棟水平管34や各支柱管1〜4、前後方向の水平管5・6、幅方向の水平管7・8等から成る骨組みの外側に合成樹脂シートなどのカバーCを被せることで、洗浄室Rを形成している。
図1、図6、図7に例示するように、各水平管5、6、9、12やこれらと平行する他の水平管は3本以上に分割可能で、中間管5s、6s、9s、12s、Sを取り外すことができる。取り外した状態では、その分だけ前後方向の寸法が縮小されるので、小型の動物を洗浄するのに適している。鉛直管1〜4も上下方向に3本以上に分割可能で、中間管1s〜4sを取り外した状態では、その分だけ高さ方向の寸法が縮小されるので、背丈の低い動物を洗浄するのに適している。また、中間管5s、6s、9s、12s、Sや1s〜4sの長さを2種以上用意しておけば、中間管の取付け状態でも、その長さに応じて種々の洗浄室サイズが可能である。なお、水平並びに鉛直方向の中間管を取り外した状態とすることで、コンパクトな状態で保管したり、運搬したりすることも可能となる。左右の幅方向は、回転ブラシB1・B2の伸縮支持管22を伸縮させることで対応するが、中間管Sを着脱する構造も可能である。水平管7、8、10、11の場合は、天井部水平管9側、床部水平管12と支柱管1〜4側との間に中間管Sを介在させることになる。なお、多数の水平ローラ19…は分割不可能なため、水平ローラ19…は使用しないで、車輪16を用いることになる。
以上のように、筒体の外面に放射状のブラシを有しかつ該筒体中から散水する小孔が多数開いた回転ブラシで動物を洗浄した後、吸水手段と多数の温風吹き出し孔を有する回転筒を回転させて、拭き取りと乾燥を行なうことによって、動物の洗浄と乾燥を同一の手段で兼用し、装置全体を簡素化できる。しかも、洗浄する動物に苦痛や不安感を与えることが無いので、飼い主にとっても安心できる。
a 動物
R 洗浄室
1〜4 支柱管
5、6、9、12 前後方向の水平管
7・8 幅方向の水平管
S・5s・6s・9s・12s 中間管
B1…B4 回転ブラシ
9 天井部水平管
10 下端水平管
34 棟水平管
C カバー
R 洗浄室
1〜4 支柱管
5、6、9、12 前後方向の水平管
7・8 幅方向の水平管
S・5s・6s・9s・12s 中間管
B1…B4 回転ブラシ
9 天井部水平管
10 下端水平管
34 棟水平管
C カバー
Claims (9)
- 筒体の外面に放射状のブラシを有し、かつ該筒体中から散水する小孔が多数開いた回転ブラシで動物の胴体を洗浄した後、吸水手段と多数の吹き出し孔を有する回転筒を回転させて、拭き取りと乾燥を行なうことを特徴とする動物の洗浄乾燥方法。
- 洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けて、頭部が前記の胴体洗浄時の水で濡れないようにすることを特徴とする請求項1に記載の動物の洗浄乾燥方法。
- 洗浄室内に可動床を設けて、該可動床に動物を載せた状態で洗浄室内に移動することによって、洗浄される動物を洗浄室の中に収納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の動物の洗浄乾燥方法。
- 筒体の外面に放射状のブラシが有り、かつ該筒体中から散水する小孔が多数開いた回転ブラシを有し、動物の洗浄後に該回転ブラシを取り外して、代わりに装着する拭き取りローラは、回転筒体の外面に吸水手段を有し、該回転筒体の中から温風を吹き出すための吹き出し孔を多数開けてあることを特徴とする動物の洗浄乾燥装置。
- 前記の回転ブラシ並びに拭き取りローラが長さ方向の伸縮構造になっていることを特徴とする請求項4に記載の動物の洗浄乾燥装置。
- 洗浄される動物の首の位置に開閉式の仕切り壁を設けてあり、この仕切り壁より前側の天井部には、噴霧手段を設けてあることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の動物の洗浄乾燥装置。
- 前記の仕切り壁より後側の天井部には、回転ブラシによる洗浄後に仕上げ洗浄水を散水するためのシャワー手段を設けてあることを特徴とする請求項4、請求項5または請求項6に記載の動物の洗浄乾燥装置。
- 洗浄される動物を載せた状態で洗浄室内に移動する可動床が、車輪又はローラなどの滑動手段によって円滑移動可能となっていることを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれかの項に記載の動物の洗浄乾燥装置。
- 前記の各回転ブラシに給水する給水管で洗浄室の骨組みを構成すると共に、水平方向並びに鉛直方向の給水管をそれぞれ3本以上に分割可能とし、中間管の有無によって、洗浄室を被洗浄動物の大きさに応じたサイズにしたり、保管や運搬時に小型化可能としたことを特徴とする請求項4から請求項8までのいずれかの項に記載の動物の洗浄乾燥装置。
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