JP2008235794A - 光電変換材およびその製造方法、半導体素子、並びに太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高品質の光電変換材およびその製造方法、並びにこの光電変換材を有する半導体素子および太陽電池の提供。
【解決手段】 光電変換材は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域が形成されており、これによってpn接合が形成されていることを特徴とする。このpn接合は、pnホモ接合であることが好ましい。光電変換材の製造方法は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 光電変換材は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域が形成されており、これによってpn接合が形成されていることを特徴とする。このpn接合は、pnホモ接合であることが好ましい。光電変換材の製造方法は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、pn接合が形成された光電変換材およびその製造方法、半導体素子、並びに太陽電池に関する。さらに詳しくは、本発明は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体中に亜鉛および/またはカドミウムを添加してpn接合を形成させた光電変換材およびその製造方法、この光電変換材を有する半導体素子、並びにこの半導体素子を有する太陽電池に関するものである。
カルコパイライト構造を有する化合物半導体(Ag,Cu)(Al,In,Ga)(S,Se)2 は、直接遷移で、バンドギャップが1.0〜3.6eVと大きな幅を有するため、赤外光、可視光から紫外光までの発光・受光材料として知られている。この中でも特に、I族原料に銅(Cu)、III 族原料にインジウム(In)およびガリウム(Ga)、並びにVI族原料に硫黄(S)およびセレン(Se)を用いたいわゆるCIGS化合物半導体とよばれるCu(In,Ga)(S,Se)2化合物半導体は、III 族原料のインジウムとガリウムとの比、およびVI族原料の硫黄とセレンとの比を調整して製造することにより太陽電池の光吸収に理想的なバンドギャップである1.4eVを実現することができ、このようなCIGS化合物半導体によるCIS系薄膜太陽電池は高い光電変換効率が得られると考えられる。
このようなCIS系薄膜太陽電池は、図7に示すように、例えばガラスよりなる基板41上に、モリブデン(Mo)よりなる裏面電極層43、太陽光エネルギーを吸収し電気エネルギーに変換するp型カルコパイライト型化合物半導体であるCIGS化合物半導体よりなる光電変換層(光吸収層)45、n型半導体である硫化カドミウム(CdS)よりなるバッファ層46、酸化亜鉛(ZnO)による半絶縁層47、およびアルミニウム(Al)が添加された酸化亜鉛(ZnO)による透明導電層49がこの順に積層され、さらに透明導電層49に接触してアルミニウム(Al)よりなる表面電極(図示せず)が設けられて構成されており、太陽電池としてより高い光電変換効率を実現するために、光電変換層45を高品質のものとすることが要求されている。
バッファ層46は、その下層の光電変換層45を、半絶縁層47や透明導電層49のスパッタ法による形成時のプラズマダメージから保護するために硫化カドミウム(CdS)を極めて薄く(〜50nm程度)積層させたものであり、このバッファ層46は、化学析出(CBD)法によって積層する方法が採用されている。
また、現在のところ、一般に、CIGS化合物半導体による光電変換層は、安価で大面積化への応用が期待できる製膜法として、硫化水素ガスやセレン化水素ガス、または固体の硫黄やセレンを用い、硫黄やセレンの熱処理を行ういわゆる硫化またはセレン化方式によって積層されている(例えば特許文献1〜4参照。)。
バッファ層46は、その下層の光電変換層45を、半絶縁層47や透明導電層49のスパッタ法による形成時のプラズマダメージから保護するために硫化カドミウム(CdS)を極めて薄く(〜50nm程度)積層させたものであり、このバッファ層46は、化学析出(CBD)法によって積層する方法が採用されている。
また、現在のところ、一般に、CIGS化合物半導体による光電変換層は、安価で大面積化への応用が期待できる製膜法として、硫化水素ガスやセレン化水素ガス、または固体の硫黄やセレンを用い、硫黄やセレンの熱処理を行ういわゆる硫化またはセレン化方式によって積層されている(例えば特許文献1〜4参照。)。
しかしながら、固体の硫黄やセレンを用いた硫化またはセレン化方式による製膜は、高い均一性で硫黄やセレンを供給することが困難であって、さらに硫化水素ガスあるいはセレン化水素ガスを用いた硫化またはセレン化方式による製膜はこの原料ガスに毒性が高いという安全性の問題や、ガスボンベ中で高圧管理しなければならず、取り扱いにくいという問題点がある。
また、カドミウム(Cd)は人体や環境にとって有害な物質であり使用が好ましくなく、またCBD法は液体に試料を浸す「ウェットプロセス」となるため、前後の試料処理や洗浄・乾燥など、製造工程が複雑になって製造コストが増大してしまう、という問題がある。
さらに、CIGS化合物半導体による光電変換層とその上層の硫化カドミウム(CdS)によるバッファ層との界面がpnヘテロ接合界面となってそこに構造欠陥・不純物欠陥などが発生しやすく、この発生した欠陥が非輻射再結合中心となって光エネルギーによって生成されたキャリアを電気エネルギーとして効率よく収集することができず、その結果、実現される光電変換効率が低い値にとどまってしまっている、という問題もある。
さらに、CIGS化合物半導体による光電変換層とその上層の硫化カドミウム(CdS)によるバッファ層との界面がpnヘテロ接合界面となってそこに構造欠陥・不純物欠陥などが発生しやすく、この発生した欠陥が非輻射再結合中心となって光エネルギーによって生成されたキャリアを電気エネルギーとして効率よく収集することができず、その結果、実現される光電変換効率が低い値にとどまってしまっている、という問題もある。
一方、亜鉛(Zn)を用いてCIS系薄膜太陽電池を製造する技術が特許文献5に開示されているが、これはバッファ層形成において有害なCdの代わりとして同じII族金属である亜鉛の酸化物を用い、これをバッファ層として構成されたものである。
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、高品質の光電変換材、並びにこの光電変換材を有する半導体素子および太陽電池を提供することにある。
本発明の別の目的は、低コストで高品質の光電変換材を製造する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、低コストで高品質の光電変換材を製造する方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、p型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜に対して有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物の有機金属原料を作用させて亜鉛および/またはカドミウムを熱拡散させることによってpn接合、特にpnホモ接合を形成させることにより、欠陥の発生を比較的抑制することができてpn接合界面において生成されたキャリアを再結合させることなく電気エネルギーとして収集することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の光電変換材は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域が形成されており、これによってpn接合が形成されていることを特徴とする。
本発明の光電変換材においては、前記半導体薄膜に形成されたpn接合が、pnホモ接合である構成とすることができる。
また、本発明の光電変換材においては、前記半導体薄膜における不純物拡散領域が、当該半導体薄膜の表面からの深さが50〜500nmのものであることが好ましい。
本発明の光電変換材は、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが含有されてなる化合物半導体領域が形成されており、これによってpnヘテロ接合が形成されていることを特徴とする。
本発明の半導体素子は、基板上に裏面電極層が形成された当該裏面電極層上に上記の光電変換材が積層されてなることを特徴とする。
本発明の太陽電池は、上記の半導体素子の光電変換材の上に透明導電層が積層されてなることを特徴とする。
本発明の光電変換材の製造方法は、上記の光電変換材を製造する方法であって、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の光電変換材の製造方法においては、熱処理が、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物蒸気圧が常圧換算で0.1〜100Torrの条件で行われることが好ましい。
また、本発明の光電変換材の製造方法においては、熱処理が、温度が300〜400℃の条件で行われることが好ましい。
また、本発明の光電変換材の製造方法においては、基板上に裏面電極層が形成された当該裏面電極上に硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を積層させる工程と、当該母材薄膜を、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程とが、同一の処理室内で連続して行われることが好ましい。
本発明の光電変換材の製造方法によれば、特定の熱拡散法によって亜鉛および/またはカドミウムを拡散させるために、バッファ層が不要でウェットプロセスを省略できるなど従来の光電変換材の製造工程に比して工程数を低減させることができて低コストで高い均一性でpn接合が形成された高品質な光電変換材を製造することができる。
本発明の光電変換材によれば、高い均一性でpn接合が形成されてpn接合界面における欠陥の存在が抑制された高品質のものであるために、pn接合界面付近で生じる発電ロスを低減させて高い光電変換効率を実現する半導体素子および太陽電池を提供することができる。
本発明の光電変換材によれば、高い均一性でpn接合が形成されてpn接合界面における欠陥の存在が抑制された高品質のものであるために、pn接合界面付近で生じる発電ロスを低減させて高い光電変換効率を実現する半導体素子および太陽電池を提供することができる。
また、本発明の光電変換材は、III 族元素としてアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)を選択して設計すると半導体のバンドギャップが増大することから、可視光領域波長で発光するフォトダイオード、発光ダイオードなどの半導体受光−発光素子などとして好適に用いることができる。また、I族元素として銀(Ag)を選択して設計することによって、非線形光学特性を有する化合物半導体が得られ、各種の発光・受光素子として適用できる可能性がある。
また、本発明の光電変換材の製造方法は、各種の発光・受光素子の作製にも適応できる可能性があり、例えば、ガラスや反射率の高い金属上に多結晶接合型の発光素子を形成することができれば、安価な多結晶薄膜発光素子としての実用化を期待することができる。
また、本発明の光電変換材の製造方法は、各種の発光・受光素子の作製にも適応できる可能性があり、例えば、ガラスや反射率の高い金属上に多結晶接合型の発光素子を形成することができれば、安価な多結晶薄膜発光素子としての実用化を期待することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の太陽電池の構成の一例を模式的に示す説明図である。
図1は、本発明の太陽電池の構成の一例を模式的に示す説明図である。
〔太陽電池〕
この太陽電池は、基板11上に裏面電極層13が形成された当該裏面電極層13上にpnホモ接合界面を有する光電変換材15が積層された半導体素子10と、当該光電変換材15上に積層されたn型半導体である酸化亜鉛(ZnO)よりなる半絶縁層17と、この半絶縁層17上に積層された透明導電層19と、この透明導電層19上に接触して設けられた表面電極(図示せず)とよりなるものである。
本発明の太陽電池において、半絶縁層17を有することは必須ではないが、光電変換効率を向上させることができるため、半絶縁層17を有する構成とされることが好ましい。
この太陽電池は、基板11上に裏面電極層13が形成された当該裏面電極層13上にpnホモ接合界面を有する光電変換材15が積層された半導体素子10と、当該光電変換材15上に積層されたn型半導体である酸化亜鉛(ZnO)よりなる半絶縁層17と、この半絶縁層17上に積層された透明導電層19と、この透明導電層19上に接触して設けられた表面電極(図示せず)とよりなるものである。
本発明の太陽電池において、半絶縁層17を有することは必須ではないが、光電変換効率を向上させることができるため、半絶縁層17を有する構成とされることが好ましい。
そして、光電変換材15は、pnホモ接合界面を有するものであって、硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域15Aが形成され、これによってpnホモ接合が形成されているものである。p型カルコパイライト型化合物半導体において亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域15Aは、n型導電性の半導体となっている。pnホモ接合は、後記に詳述するが、母材薄膜に対して有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物の有機金属原料を特定の温度条件下において作用させて亜鉛および/またはカドミウムを熱拡散させることによって形成されるものである。
この光電変換材15の厚みは、2μm程度とされることが好ましい。
不純物が拡散されてp型カルコパイライト型化合物半導体中に不純物拡散領域15Aが形成されていることは、容量−電圧(C−V)法によって確認することができる。
以上においては、不純物としてII族金属の亜鉛および/またはカドミウムを挙げたが、カドミウムは人体に有害な物質であるので、亜鉛を用いることが好ましい。以下、不純物として亜鉛を用いることとして説明する。
この光電変換材15の厚みは、2μm程度とされることが好ましい。
不純物が拡散されてp型カルコパイライト型化合物半導体中に不純物拡散領域15Aが形成されていることは、容量−電圧(C−V)法によって確認することができる。
以上においては、不純物としてII族金属の亜鉛および/またはカドミウムを挙げたが、カドミウムは人体に有害な物質であるので、亜鉛を用いることが好ましい。以下、不純物として亜鉛を用いることとして説明する。
不純物(亜鉛)拡散領域15Aは、光電変換材15の表面からの深さ50〜500nmまで形成されていることが好ましく、より好ましくは100〜300nmまでである。
そして、pnホモ接合界面は、光電変換材15の表面からの深さが50〜500nmのレベル位置に形成されていることが好ましい。
一般に、このような太陽電池における光電変換材の厚さは2μm程度とされること、および、光電変換材の表面付近は大気中の酸素や水や塵などが吸着されて欠陥が発生したり不純物量が多くなっていることを考慮すると、光電変換材の表面からの深さ50〜500nm程度のレベル位置にpnホモ接合界面を形成することができれば、欠陥準位や不純物準位においてキャリアが捕獲されることなく、光電変換材において光エネルギーによって生成された電気エネルギーを高い効率で収集することができる。
そして、pnホモ接合界面は、光電変換材15の表面からの深さが50〜500nmのレベル位置に形成されていることが好ましい。
一般に、このような太陽電池における光電変換材の厚さは2μm程度とされること、および、光電変換材の表面付近は大気中の酸素や水や塵などが吸着されて欠陥が発生したり不純物量が多くなっていることを考慮すると、光電変換材の表面からの深さ50〜500nm程度のレベル位置にpnホモ接合界面を形成することができれば、欠陥準位や不純物準位においてキャリアが捕獲されることなく、光電変換材において光エネルギーによって生成された電気エネルギーを高い効率で収集することができる。
この太陽電池において、基板11としては、例えばガラス基板、ステンレスなどの金属基板、またはプラスチック基板を用いることができる。基板の厚さは例えば1〜10mmである。
また、裏面電極層13は、例えばモリブデン(Mo)よりなるものであって、その厚さは例えば1μm程度とされる。裏面電極層13は、例えばRFスパッタ法によってモリブデンターゲットをアルゴンプラズマガスでスパッタすることにより、得ることができる。
また、半絶縁層17は、RFスパッタ法、DCマグネトロンスパッタ法、またはヘリコン波励起プラズマスパッタ法などによって積層することができる。例えば、ヘリコン波励起プラズマスパッタ法によってZnO焼結体をターゲットに用い、加熱せずに光電変換材15上に50〜150nm程度堆積させることにより、積層することができる。ヘリコン波励起プラズマスパッタ法においてプラズマガスには例えば酸素およびアルゴンを用い、RF出力は500Wである。
また、透明導電層19は、ガリウム(Ga)やインジウム(In)あるいはアルミニウム(Al)が添加された酸化亜鉛(ZnO)よりなるものとすることができ、この透明導電層19は、RFスパッタ法、DCマグネトロンスパッタ法、またはヘリコン波励起プラズマスパッタ法などによって積層することができる。例えば、ヘリコン波励起プラズマスパッタ法によってガリウムを2wt%添加したZnO焼結体をターゲットに用い、半絶縁層17上に150〜250nm程度堆積させることにより、積層することができる。ヘリコン波励起プラズマスパッタ法においてプラズマガスには例えばアルゴンを用い、RF出力は500Wである。
以上において、半絶縁層17および透明導電層19の合計の厚みが300nm程度となるよう調整されることが好ましい。
以上において、半絶縁層17および透明導電層19の合計の厚みが300nm程度となるよう調整されることが好ましい。
〔光電変換材の製造方法〕
以上のような光電変換材15は、図2に示されるような製膜装置において、以下の工程を経ることによって製造することができる。
(1) 基板11上に裏面電極層13が形成された当該裏面電極層13上に、有機金属硫黄化合物および/または有機金属セレン化合物の雰囲気中で熱処理することにより、p型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜を積層させる母材積層工程
(2) 母材積層工程において積層させた母材薄膜の表面から、有機金属亜鉛化合物を供給して熱処理する不純物拡散工程
これらの母材積層工程(1)および不純物拡散工程(2)は、連続して行われることが好ましい。具体的には、p型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜を積層した後、当該母材薄膜を製膜装置から取り出して大気に曝すことなく、同一製膜装置の処理室24内でただちに不純物拡散工程を行うことが好ましい。
このように両工程を連続して行うことにより、製造プロセスが簡略化されて製造コストを低減させることができる。
以上のような光電変換材15は、図2に示されるような製膜装置において、以下の工程を経ることによって製造することができる。
(1) 基板11上に裏面電極層13が形成された当該裏面電極層13上に、有機金属硫黄化合物および/または有機金属セレン化合物の雰囲気中で熱処理することにより、p型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜を積層させる母材積層工程
(2) 母材積層工程において積層させた母材薄膜の表面から、有機金属亜鉛化合物を供給して熱処理する不純物拡散工程
これらの母材積層工程(1)および不純物拡散工程(2)は、連続して行われることが好ましい。具体的には、p型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜を積層した後、当該母材薄膜を製膜装置から取り出して大気に曝すことなく、同一製膜装置の処理室24内でただちに不純物拡散工程を行うことが好ましい。
このように両工程を連続して行うことにより、製造プロセスが簡略化されて製造コストを低減させることができる。
〔母材積層工程〕
母材積層工程(1)においては、バブリングガスが有機金属硫黄化合物および/または有機金属セレン化合物よりなる液状の有機VI族金属化合物に供給されて有機VI族金属化合物を含有する蒸気が、後述するプレカーサの積層された被処理物Xが載置された処理室24内に、流量がコントロールされた状態で導入され、ヒーター25によってプレカーサの積層された基板11および有機VI族金属化合物を含有する蒸気が加熱されて基板上において有機VI族金属化合物の分解が促進されると共に、プレカーサ中に有機VI族金属化合物を構成するVI族金属が熱拡散され、これにより基板11上のプレカーサと硫黄および/またはセレン分子(原子)とが反応して被処理物XのプレカーサがVI族金属化されてp型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜が得られる。
VI族金属化の加熱処理の温度は、例えば、通常、400〜550℃とされ、加熱処理の時間は30〜90分間、加熱処理の圧力は有機VI族金属の蒸気圧(分圧)が常圧換算で0.3〜0.5Torrとなる条件とされる。
なお、加熱処理における処理室24内の全圧は、100〜760Torr(常圧)とされる。
母材積層工程(1)においては、バブリングガスが有機金属硫黄化合物および/または有機金属セレン化合物よりなる液状の有機VI族金属化合物に供給されて有機VI族金属化合物を含有する蒸気が、後述するプレカーサの積層された被処理物Xが載置された処理室24内に、流量がコントロールされた状態で導入され、ヒーター25によってプレカーサの積層された基板11および有機VI族金属化合物を含有する蒸気が加熱されて基板上において有機VI族金属化合物の分解が促進されると共に、プレカーサ中に有機VI族金属化合物を構成するVI族金属が熱拡散され、これにより基板11上のプレカーサと硫黄および/またはセレン分子(原子)とが反応して被処理物XのプレカーサがVI族金属化されてp型カルコパイライト型化合物半導体による母材薄膜が得られる。
VI族金属化の加熱処理の温度は、例えば、通常、400〜550℃とされ、加熱処理の時間は30〜90分間、加熱処理の圧力は有機VI族金属の蒸気圧(分圧)が常圧換算で0.3〜0.5Torrとなる条件とされる。
なお、加熱処理における処理室24内の全圧は、100〜760Torr(常圧)とされる。
被処理物Xのプレカーサは、p型カルコパイライト型化合物半導体を構成する元素のうち、VI族金属元素を除いた元素群を、例えばスパッタ法や真空蒸着法などによって予め裏面電極層13が形成された基板11の当該裏面電極層13上に堆積させたものである。
このような有機VI族金属を含有する蒸気によってVI族金属化してp型カルコパイライト型化合物半導体を得る方法によれば、大面積の母材薄膜を低コストで積層することができる。
また、VI族金属の供給源として、通常液化している有機金属化合物を用いることにより、気化させてガスにして使用するために流量のコントロールが容易であり、また、貯蔵タンク内で高圧にならないため爆発のおそれがなく、さらに特定高圧ガスに指定されていないため、装置設備も通常の安全管理範囲内で済むことなどから、取り扱いが容易である。
また、VI族金属の供給源として、通常液化している有機金属化合物を用いることにより、気化させてガスにして使用するために流量のコントロールが容易であり、また、貯蔵タンク内で高圧にならないため爆発のおそれがなく、さらに特定高圧ガスに指定されていないため、装置設備も通常の安全管理範囲内で済むことなどから、取り扱いが容易である。
図2の製膜装置において、21はバブリングガスの封入されたガスボンベ、22はバブリングガスの流量を調整する流量調整器、23は液状の有機VI族金属化合物が封入された液状金属ボンベ、26は処理室24内の排ガスを強制的に排気する排気ポンプである。この排気ポンプを設けずに排ガスを自然に流す構成としてもよい。排ガスは、通常、排ガスフィルターを介して外部に排気されることが好ましい。
また、処理室24は、石英またはステンレス鋼によって形成されたものであることが好ましい。
また、被処理物Xを回転させる回転機構が設けられていてもよい。被処理物Xが回転されながら有機VI族金属を含有する蒸気が供給されると、原料供給ムラや被処理物Xにおけるプレカーサの温度ムラの発生が抑制されて、高品質なp型カルコパイライト型化合物半導体を製造することができる。
また、処理室24は、石英またはステンレス鋼によって形成されたものであることが好ましい。
また、被処理物Xを回転させる回転機構が設けられていてもよい。被処理物Xが回転されながら有機VI族金属を含有する蒸気が供給されると、原料供給ムラや被処理物Xにおけるプレカーサの温度ムラの発生が抑制されて、高品質なp型カルコパイライト型化合物半導体を製造することができる。
この母材積層工程においては、有機VI族金属化合物によってVI族金属化する反応前に、具体的にはプレカーサが堆積された基板11を処理室24内に載置した後であって有機VI族金属化合物を含有する蒸気を処理室24に導入する前に、処理室24内の大気(酸素や水)を除去するために、一旦、処理室24内を真空にすることが好ましい。
また、p型カルコパイライト型化合物半導体を得た後も、有機VI族金属化合物のガスが外部に漏れるのを防止するため、一旦、処理室24内を真空にし、さらに不活性ガスのみを充填した後、基板を取り出すことが好ましい。
また、p型カルコパイライト型化合物半導体を得た後も、有機VI族金属化合物のガスが外部に漏れるのを防止するため、一旦、処理室24内を真空にし、さらに不活性ガスのみを充填した後、基板を取り出すことが好ましい。
バブリングガスは不活性ガスであって、不活性ガスとしては、窒素、水素、アルゴンおよびこれらの混合ガスを挙げることができる。
また、有機VI族金属化合物を導入するべきバブリングガス量が少なく、被処理物Xに対して十分なガスを供給することができない場合には、別途、不活性ガスを、直接処理室24内にキャリアガスとして導入してもよい。キャリアガスとして用いる不活性ガスとしては、上記のバブリングガスと同様のものを挙げることができる。図2において、29はキャリアガスのガス流路である。
有機VI族金属化合物のガスおよびバブリングガスの合計(または有機VI族金属化合物のガスおよびバブリングガス、並びにキャリアガスの合計)の流量は、被処理物Xの大きさや原料供給の均一性などを考慮して適宜に設定すればよく、例えば1cm×1cmの大きさの被処理物Xに対して2L/minとすることができる。
また、有機VI族金属化合物を導入するべきバブリングガス量が少なく、被処理物Xに対して十分なガスを供給することができない場合には、別途、不活性ガスを、直接処理室24内にキャリアガスとして導入してもよい。キャリアガスとして用いる不活性ガスとしては、上記のバブリングガスと同様のものを挙げることができる。図2において、29はキャリアガスのガス流路である。
有機VI族金属化合物のガスおよびバブリングガスの合計(または有機VI族金属化合物のガスおよびバブリングガス、並びにキャリアガスの合計)の流量は、被処理物Xの大きさや原料供給の均一性などを考慮して適宜に設定すればよく、例えば1cm×1cmの大きさの被処理物Xに対して2L/minとすることができる。
プレカーサは、VI族金属化後のp型カルコパイライト型化合物半導体による半導体薄膜に求められる厚みによっても異なるが、例えば得られるp型カルコパイライト型化合物半導体による半導体薄膜の求められる厚みが2μmである場合、例えばプレカーサの厚みは670nmとされることが好ましい。
また、プレカーサの形成は、室温において行うことができる。なお、「室温」とは、通常、20〜35℃である。
また、プレカーサの形成は、室温において行うことができる。なお、「室温」とは、通常、20〜35℃である。
有機金属セレン化合物としては、例えば、ジメチルセレン、ジエチルセレン、ジメチルジセレン、ジエチルジセレン、ジイソプロピルジセレン、ジイソプロピルセレン、ジターシャリブチルセレンなどが挙げられ、この中では、ジメチルセレン、ジエチルセレン、ジメチルジセレン、ジエチルジセレンが好ましい。
有機金属硫黄化合物としては、ジメチルサルファ、ジエチルサルファ、ジメチルジサルファ、ジエチルジサルファ、ジイソプロピルジサルファ、ジイソプロピルサルファ、ジターシャリブチルサルファなどが挙げられ、この中では、ジメチルサルファ、ジエチルサルファ、ジターシャリブチルサルファが好ましい。
〔不純物拡散工程〕
不純物拡散工程(2)においては、バブリングガス(およびキャリアガス)が有機II族金属である液状の有機金属亜鉛化合物に供給されて有機金属亜鉛化合物を含有する蒸気が、上記母材積層工程(1)においてp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜が積層された被処理物Xが載置された処理室24内に導入され、ヒーター25によって被処理物Xおよび有機金属亜鉛化合物を含有する蒸気が加熱されて当該被処理物X上において有機金属亜鉛化合物の分解が促進されると共に、母材薄膜の表面からその内部に当該亜鉛金属中の亜鉛(不純物)が熱拡散される熱処理が行われ、これにより、母材薄膜の表層部分におけるp型カルコパイライト型化合物半導体がn型化された亜鉛拡散領域15Aが形成され、これによってpnホモ接合界面が形成される。
不純物拡散工程(2)においては、バブリングガス(およびキャリアガス)が有機II族金属である液状の有機金属亜鉛化合物に供給されて有機金属亜鉛化合物を含有する蒸気が、上記母材積層工程(1)においてp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜が積層された被処理物Xが載置された処理室24内に導入され、ヒーター25によって被処理物Xおよび有機金属亜鉛化合物を含有する蒸気が加熱されて当該被処理物X上において有機金属亜鉛化合物の分解が促進されると共に、母材薄膜の表面からその内部に当該亜鉛金属中の亜鉛(不純物)が熱拡散される熱処理が行われ、これにより、母材薄膜の表層部分におけるp型カルコパイライト型化合物半導体がn型化された亜鉛拡散領域15Aが形成され、これによってpnホモ接合界面が形成される。
熱処理における加熱方法は、タングステンなどの抵抗加熱、各種ランプを用いた光加熱、高周波加熱などのいずれも用いることができる。
熱処理は、有機金属亜鉛化合物の蒸気圧(分圧)が常圧換算で0.1〜100Torrである条件で行われることが好ましい。ここに、常圧換算とは、すなわち全圧が760Torr(常圧)であるときの分圧をいう。熱処理における圧力を高くすると、原料が基板上に滞留する時間が長くなるために原料の使用効率を向上させることができ、熱処理における圧力を低くすると、原料を含有したガスが高速で移動するため、原料の分解後に生成される炭化水素などの不純物が基板上に堆積することを抑止することができる。熱処理における圧力条件は、原料の分解効率や原料コストを考慮して決定すればよい。
なお、熱処理における処理室24内の全圧は、100〜760Torr(常圧)とされる。
なお、熱処理における処理室24内の全圧は、100〜760Torr(常圧)とされる。
また、熱処理は、温度300〜400℃の条件で行うことができる。熱処理を300〜400℃の温度範囲で行うことによって、確実に亜鉛が拡散された亜鉛拡散領域15Aを得ることができてpnホモ接合界面が形成された光電変換材15を製造することができる。
熱処理における温度が300℃未満であると、有機金属亜鉛化合物が熱分解されにくく、母材薄膜中に亜鉛を拡散させてpnホモ接合を形成するためには多大な時間および原料を必要とするため非効率的であって製造コストが増大されることとなり、好ましくない。一方、熱処理における温度が400℃を超える場合は、短時間であれば亜鉛が拡散されてpnホモ接合界面を形成させることができるが、熱処理時間の精密な制御が困難であるために亜鉛が母材薄膜中に過剰に供給されることとなってn型導電性の亜鉛化合物が形成されてpnヘテロ接合界面が形成されることとなる。
この温度条件である場合に、熱処理にかける時間は、熱拡散させる元素の種類、および圧力によっても異なるが、1〜3分間であることが好ましい。
熱処理における温度が300℃未満であると、有機金属亜鉛化合物が熱分解されにくく、母材薄膜中に亜鉛を拡散させてpnホモ接合を形成するためには多大な時間および原料を必要とするため非効率的であって製造コストが増大されることとなり、好ましくない。一方、熱処理における温度が400℃を超える場合は、短時間であれば亜鉛が拡散されてpnホモ接合界面を形成させることができるが、熱処理時間の精密な制御が困難であるために亜鉛が母材薄膜中に過剰に供給されることとなってn型導電性の亜鉛化合物が形成されてpnヘテロ接合界面が形成されることとなる。
この温度条件である場合に、熱処理にかける時間は、熱拡散させる元素の種類、および圧力によっても異なるが、1〜3分間であることが好ましい。
有機金属亜鉛化合物としては、ビスアセチルアセトナト亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジメチル亜鉛、ジメチル亜鉛ビストリエチルアミンアダクトなどが挙げられ、この中では、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛が特に好ましい。
バブリングガスおよびキャリアガスとしては、上記の母材積層工程において挙げたものと同じものを挙げることができる。
本発明の製造方法においては、以上のような母材積層工程および不純物拡散工程において用いられる製膜装置に付随して、処理室24の前後に準備室を設けたり、処理室24内部にプレカーサが堆積された基板11の運搬機構を設けたりすることによって、インライン式の製造方法を構築することができる。また、母材積層工程および不純物拡散工程を常圧で行うものとすれば、準備室にロータリーポンプなどの真空ポンプを取り付けることによって処理室24と準備室とのやりとりを容易に行うことができる。
以上説明したような光電変換材15の製造方法によれば、特定の熱拡散法によって亜鉛および/またはカドミウムを母材薄膜に拡散させてpn接合が形成されるので、バッファ層を不要とすることができてウェットプロセスを省略できるなど、従来の光電変換材の製造工程に比して工程数を低減させることができて低コストで高い均一性でpn接合が形成された高品質な光電変換材15を製造することができる。
また、このような光電変換材15によれば、高い均一性でpn接合が形成されてpn接合界面における欠陥の存在が抑制された高品質のものであるために、pn接合界面付近で生じる発電ロスを低減させて高い光電変換効率を実現する半導体素子10および太陽電池を提供することができる。
また、このような光電変換材15によれば、高い均一性でpn接合が形成されてpn接合界面における欠陥の存在が抑制された高品質のものであるために、pn接合界面付近で生じる発電ロスを低減させて高い光電変換効率を実現する半導体素子10および太陽電池を提供することができる。
<第2の実施形態>
この例の太陽電池は、図3に示されるように、光電変換材35が、pnホモ接合を有するものではなく、p型カルコパイライト型化合物半導体による半導体薄膜の表層部分に、亜鉛が含有されてなるn型導電性を有する化合物半導体領域35Aが形成され、これによってpnヘテロ接合界面Nが形成されているものであることの他は第1の実施形態と同様の構成を有するものである。
この例の太陽電池は、図3に示されるように、光電変換材35が、pnホモ接合を有するものではなく、p型カルコパイライト型化合物半導体による半導体薄膜の表層部分に、亜鉛が含有されてなるn型導電性を有する化合物半導体領域35Aが形成され、これによってpnヘテロ接合界面Nが形成されているものであることの他は第1の実施形態と同様の構成を有するものである。
pnヘテロ接合界面Nは、具体的には、拡散されるII族金属が例えば亜鉛であるとき、不純物拡散工程の熱処理の温度条件および処理時間を、温度を400℃より大きく550℃以下とし、熱処理時間を60分間程度として過剰の亜鉛を拡散させることの他は第1の実施の形態における光電変換材15の製造方法と同様にすることにより、形成することができる。熱処理の温度を550℃より大きくすると、光電変換材35を構成するp型カルコパイライト型化合物半導体が裏面電極層13を構成するモリブデンと反応してしまったり、基板が軟化してしまうという不具合が発生する。
このような高温で長時間熱処理を行うことにより、有機金属亜鉛化合物から熱分解した亜鉛と、p型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜の表層部分から脱離した硫黄やセレンやインジウムとが反応してZnIn2 Se4 やZnSeやZnSなどが生成され、これにより当該表層部分がn型導電性の化合物半導体領域35Aとされる。そして、化合物半導体領域35Aと、亜鉛の拡散されていない領域との界面に、pnヘテロ接合が形成される。
不純物が過剰に拡散されてp型カルコパイライト型化合物半導体中に化合物半導体領域35Aが形成されていることは、X線回折(XRD)によって確認することができる。
このような高温で長時間熱処理を行うことにより、有機金属亜鉛化合物から熱分解した亜鉛と、p型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜の表層部分から脱離した硫黄やセレンやインジウムとが反応してZnIn2 Se4 やZnSeやZnSなどが生成され、これにより当該表層部分がn型導電性の化合物半導体領域35Aとされる。そして、化合物半導体領域35Aと、亜鉛の拡散されていない領域との界面に、pnヘテロ接合が形成される。
不純物が過剰に拡散されてp型カルコパイライト型化合物半導体中に化合物半導体領域35Aが形成されていることは、X線回折(XRD)によって確認することができる。
この例の半導体素子を含有する太陽電池によれば、第1の実施形態における太陽電池とほぼ同様の効果を得ることができる。
以上の太陽電池においては、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図2に示す製膜装置を用い、1μmの厚さにモリブデン(Mo)がコーティングされた厚み2mmのガラス基板上に、各層の膜厚が銅(Cu)が約8nm、インジウム(In)が約22nm、ガリウム(Ga)が約4nmであるCu/In/Gaを20周期、合計の厚さが670nmとなるよう、加熱されない状態で真空蒸着されて形成されたプレカーサを用い、これを有機金属セレン化合物であるジエチルセレン((C2 H5 )2 Se)を用い、バブリングガスおよびキャリアガスとして窒素ガスを用い、熱処理温度515℃、熱処理時間90分間、圧力を常圧、ガス流量を2L/min(ジエチルセレンガスのみの流量:92mL(35μmol)/min)とした条件で熱処理してセレン化して母材薄膜を形成した。得られた母材薄膜の膜厚は2μmであった。
図2に示す製膜装置を用い、1μmの厚さにモリブデン(Mo)がコーティングされた厚み2mmのガラス基板上に、各層の膜厚が銅(Cu)が約8nm、インジウム(In)が約22nm、ガリウム(Ga)が約4nmであるCu/In/Gaを20周期、合計の厚さが670nmとなるよう、加熱されない状態で真空蒸着されて形成されたプレカーサを用い、これを有機金属セレン化合物であるジエチルセレン((C2 H5 )2 Se)を用い、バブリングガスおよびキャリアガスとして窒素ガスを用い、熱処理温度515℃、熱処理時間90分間、圧力を常圧、ガス流量を2L/min(ジエチルセレンガスのみの流量:92mL(35μmol)/min)とした条件で熱処理してセレン化して母材薄膜を形成した。得られた母材薄膜の膜厚は2μmであった。
この母材薄膜を、上記と同一の製膜装置を用いて、有機金属亜鉛化合物であるジメチル亜鉛((CH3 )2 Zn)を用い、バブリングガスおよびキャリアガスとして窒素ガスを用い、熱処理温度300℃、熱処理時間3分間、圧力を常圧、ガス流量を2L/min(ジメチル亜鉛ガスのみの流量:9mL(70μmol)/min)とした条件で熱処理し、亜鉛を熱拡散させて光電変換材を得た。得られた光電変換材の膜厚は2μmのままであった。
上記の母材薄膜をX線回折(XRD)により分析したところ、異相のないp型カルコパイライト型化合物半導体によるものであることが確認された。また、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、粒径約2〜3μmの微結晶が均一に形成されていることが確認された。また、母材薄膜が基板から剥離することもなかった。また、フォトルミネッセンス(PL)測定を行ったところ、炭素などの不純物の母材薄膜内への取り込みは確認されず、高品質のp型カルコパイライト型化合物半導体による薄膜であることが確認された。
また、熱処理後の光電変換材について容量−電圧(C−V)測定を行ったところ、光電変換材の表面から350〜400nm程度の深さまで亜鉛が拡散されていることが確認された。
また、熱処理後の光電変換材について容量−電圧(C−V)測定を行ったところ、光電変換材の表面から350〜400nm程度の深さまで亜鉛が拡散されていることが確認された。
この光電変換材を有する半導体素子上に、酸素およびアルゴンによるプラズマガスを用いたヘリコン波励起プラズマスパッタ法によって、RF出力500WでZnO焼結体をターゲットに用い、加熱せずに150nm程度堆積させて半絶縁層を積層し、さらに、この半絶縁層上に、アルゴンによるプラズマガスを用いたヘリコン波励起プラズマスパッタ法によって、RF出力500Wでガリウムを2wt%添加したZnO焼結体をターゲットに用い、150nm程度堆積させて透明導電層を積層し、さらに当該透明導電層上に表面電極を積層して太陽電池を得、これについて、容量−電圧(C−V)測定の結果に基づいて当該光電変換材の表面付近のエネルギーバンド図を作成した。これを図4(b)に示す。
<実施例2>
実施例1において、熱処理時間を1分間としたことの他は同様にして亜鉛の熱処理を行って太陽電池を製造した。
熱処理後の光電変換材についてPL測定を行ったところ、亜鉛が拡散されていることが確認された。
実施例1において、熱処理時間を1分間としたことの他は同様にして亜鉛の熱処理を行って太陽電池を製造した。
熱処理後の光電変換材についてPL測定を行ったところ、亜鉛が拡散されていることが確認された。
<比較例1>
実施例1において、亜鉛の熱処理を行わなかったことの他は同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、容量−電圧(C−V)測定の結果に基づいて当該光電変換材の表面付近のエネルギーバンド図を作成した。これを図4(a)に示す。
実施例1において、亜鉛の熱処理を行わなかったことの他は同様にして太陽電池を製造した。この太陽電池について、容量−電圧(C−V)測定の結果に基づいて当該光電変換材の表面付近のエネルギーバンド図を作成した。これを図4(a)に示す。
図4(a)、(b)より明らかなように、母材薄膜の表面より亜鉛が熱拡散され、母材薄膜中に亜鉛によるpn接合界面と空乏層が形成され、半導体中のフェルミ準位が禁制帯の中央となり、亜鉛によるpn接合界面は、薄膜表面より250〜300nm程度の深さにあることが確認され、ZnOよりなる半絶縁層と光電変換材との界面である物理的ヘテロ接合界面Oから分離して亜鉛による電気的なpn接合界面Mxが形成されていることが確認された。これにより、光エネルギーにより生成されたキャリアの再結合などを抑制することができて高い効率で電気エネルギーを得ることができると考えられる。
この光電変換材についてXRD分析を行ったところ、亜鉛がインジウムやセレンなどと結合した化合物は存在しないことが確認された。
この光電変換材についてXRD分析を行ったところ、亜鉛がインジウムやセレンなどと結合した化合物は存在しないことが確認された。
以上の実施例1および実施例2、並びに比較例1についてのPL測定の結果を図5に示す。
図5より明らかなように、実施例1,2についてのPL測定においては、未処理の試料(比較例1)についてのPL測定においても観測されるP1、P2の発光の他に、亜鉛の熱処理によって、亜鉛が膜中に拡散されてpnホモ接合が形成されたことを示唆するP3の発光が確認された。これにより、母材薄膜であるp型カルコパイライト型半導体の結晶品質を低下させることなく効果的に亜鉛を拡散させることができることが示された。なお、図5において、0.88eV付近に見られるピークは、Wood’s anomalyとよばれる測定装置の特性によるノイズである。
図5より明らかなように、実施例1,2についてのPL測定においては、未処理の試料(比較例1)についてのPL測定においても観測されるP1、P2の発光の他に、亜鉛の熱処理によって、亜鉛が膜中に拡散されてpnホモ接合が形成されたことを示唆するP3の発光が確認された。これにより、母材薄膜であるp型カルコパイライト型半導体の結晶品質を低下させることなく効果的に亜鉛を拡散させることができることが示された。なお、図5において、0.88eV付近に見られるピークは、Wood’s anomalyとよばれる測定装置の特性によるノイズである。
<実施例3,4>
実施例1において、熱処理温度/熱処理時間をそれぞれ450℃/60分間(実施例3)、500℃/60分間(実施例4)としたことの他は同様にして亜鉛の熱処理を行って光電変換材を製造した。
熱処理後の光電変換材についてXRDによって分析したところ、ZnSeやZnIn2 Se4 などのn型Zn化合物を含有することが観察され、pnヘテロ接合が形成されていることが確認された。XRD分析の結果を図6に示す。
実施例1において、熱処理温度/熱処理時間をそれぞれ450℃/60分間(実施例3)、500℃/60分間(実施例4)としたことの他は同様にして亜鉛の熱処理を行って光電変換材を製造した。
熱処理後の光電変換材についてXRDによって分析したところ、ZnSeやZnIn2 Se4 などのn型Zn化合物を含有することが観察され、pnヘテロ接合が形成されていることが確認された。XRD分析の結果を図6に示す。
<比較例2>
実施例3において、亜鉛の熱処理を行わなかったことの他は同様にして太陽電池を製造した。
この太陽電池の光電変換材についてXRD分析を行った。XRD分析の結果を図6に示す。
実施例3において、亜鉛の熱処理を行わなかったことの他は同様にして太陽電池を製造した。
この太陽電池の光電変換材についてXRD分析を行った。XRD分析の結果を図6に示す。
10 半導体素子
11 基板
13 裏面電極層
15 光電変換材
15A 不純物拡散領域(亜鉛拡散領域)
17 半絶縁層
19 透明導電層
21 ガスボンベ
22 流量調整器
23 液状金属ボンベ
24 処理室
25 ヒーター
26 排気ポンプ
29 ガス流路
35 光電変換材
35A 化合物半導体領域
41 基板
43 裏面電極層
45 光電変換層
46 バッファ層
47 半絶縁層
49 透明導電層
11 基板
13 裏面電極層
15 光電変換材
15A 不純物拡散領域(亜鉛拡散領域)
17 半絶縁層
19 透明導電層
21 ガスボンベ
22 流量調整器
23 液状金属ボンベ
24 処理室
25 ヒーター
26 排気ポンプ
29 ガス流路
35 光電変換材
35A 化合物半導体領域
41 基板
43 裏面電極層
45 光電変換層
46 バッファ層
47 半絶縁層
49 透明導電層
Claims (10)
- 硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが拡散された不純物拡散領域が形成されており、これによってpn接合が形成されていることを特徴とする光電変換材。
- 前記半導体薄膜に形成されたpn接合が、pnホモ接合であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換材。
- 前記半導体薄膜における不純物拡散領域が、当該半導体薄膜の表面からの深さが50〜500nmのものであることを特徴とする請求項2に記載の光電変換材。
- 硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる半導体薄膜の表層部分に、亜鉛および/またはカドミウムが含有されてなる化合物半導体領域が形成されており、これによってpnヘテロ接合が形成されていることを特徴とする光電変換材。
- 基板上に裏面電極層が形成された当該裏面電極層上に請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光電変換材が積層されてなることを特徴とする半導体素子。
- 請求項5に記載の半導体素子の光電変換材の上に透明導電層が積層されてなることを特徴とする太陽電池。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光電変換材を製造する方法であって、
硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を、有機金属亜鉛および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程を含むことを特徴とする光電変換材の製造方法。 - 熱処理が、有機金属亜鉛および/または有機金属カドミウム化合物の蒸気圧が常圧換算で0.1〜100Torrの条件で行われることを特徴とする請求項7に記載の光電変換材の製造方法。
- 熱処理が、温度が300〜400℃の条件で行われることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の光電変換材の製造方法。
- 基板上に裏面電極層が形成された当該裏面電極上に硫黄および/またはセレンを含有するp型カルコパイライト型化合物半導体よりなる母材薄膜を積層させる工程と、当該母材薄膜を、有機金属亜鉛化合物および/または有機金属カドミウム化合物を含有する雰囲気中において熱処理することにより、pnホモ接合またはpnヘテロ接合を形成させる工程とが、同一の処理室内で連続して行われることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の光電変換材の製造方法。
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