JP2008235711A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造方法の煩雑化を抑制し、ばらつきを抑え、適切なしきい値およびゲート電極の空乏化の抑制を実現可能にする。
【解決手段】p型半導体基板2と、p型半導体基板に離間して形成された第1ソース領域6aおよび第1ドレイン領域6bと、第1ソース領域および第1ドレイン領域との間のp型半導体基板上に形成された第1ゲート絶縁膜11と、第1ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコン15aであり、その結晶粒界と第1ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層15cに真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより小さい金属状態の第1金属元素を含有する第1ゲート電極15と、を有するnチャネルMISFETと、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界効果トランジスタを備える半導体装置およびその製造方法に関する。
シリコン超集積回路は、将来の高度情報化社会を支える基盤技術の一つである。集積回路の高機能化には、その構成要素であるMISFET(Metal-Insulator-Semiconductor Field Effect Transistor)、CMISFET(Complementary MISFET)等の半導体素子の高性能化が必要である。素子の高性能化は基本的には比例縮小則により行われてきたが、近年、種々の物性的限界により素子の極微細化による高性能化が困難な状況にある。
例えば、シリコンを用いたゲート電極について、素子動作速度の増加に伴うゲート寄生抵抗の顕在化、絶縁膜界面におけるキャリア空乏化による実効的絶縁膜容量低下、添加不純物のチャネル領域への突き抜けによるしきい値電圧のばらつきなどの問題が指摘されている。これらの問題を解決するために、メタルゲート電極が提案されている。
メタルゲート電極には、最適な動作閾値電圧でのデバイス動作を実現するために、導電型に応じて異なる仕事関数が必要とされている。これは、MISトランジスタの動作閾値電圧はゲート電極とゲート絶縁膜との界面におけるゲート電極の仕事関数(Φeff:実効仕事関数)の変化に従って変調されるためである。導電型に応じて最適な仕事関数のゲート電極をそれぞれ作り分けること(デュアルメタルゲート電極技術)は、CMISFETの製造プロセスを煩雑化し、製造コストを増大させてしまう。このため、簡単にゲート電極の仕事関数を制御する方法の技術開発が行われている。
そのメタルゲート電極の形成技術の一つに、ゲート電極の全てをニッケル(Ni)やコバルト(Co)でシリサイド化するフルシリサイドゲート電極がある。その場合、仕事関数を制御する試みとしてニッケルシリサイドを用いたフルシリサイドゲート電極を形成する際に、Niの膜厚によりその組成を変化させることがなされている(非特許文献1参照。)この技術は、メタルゲート電極構造を採用する技術世代で用いられるHf系高誘電率ゲート絶縁膜との組み合わせにおいても有効である。しかし、最もSiリッチなNiシリサイドであるNiSiと最もNiリッチなシリサイドであるNiSiの組み合わせを用いても、0.4eV幅の仕事関数変調効果しか得られない。
また、フルシリサイドゲート電極以外の金属及び金属化合物材料を用いてデュアルメタルゲート電極を形成する方法として、2種類の仕事関数の異なる金属を合金化する検討がされているが、その場合も低閾値電圧動作に必要なSiバンド端に近い仕事関数を実現するには、片方の金属の組成を極端に大きくする必要があり、デュアルメタルゲート電極構造の集積化を容易にするに至っていない。
また、閾値電圧を制御する方法として、ゲート電極の形成前に、酸化状態をとるAlやHfなどの金属をゲート電極とゲート絶縁膜との界面に添加する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)この方法は、界面に添加した金属元素とゲート電極中のSiとの結合に伴う界面の仕事関数のピニング現象を用いて閾値電圧を制御するものである。しかしながら、界面の金属元素の濃度変化に対して、閾値電圧の変動が敏感であるため、歩留まりよく製造を行うことができない。また、高誘電率(high-k)膜が直接的にゲート電極と接する構造では、上記効果は得られないため、誘電率の低いSiONやSiOを電極界面に挿入する必要があり、ゲート絶縁膜の厚膜化にともなうトランジスタ性能の劣化を招いてしまう。また、ゲート電極の空乏化を抑制するためには、上記の金属添加元素以外にゲート電極中に金属元素を別途高濃度に添加する必要がある。
K. Takahashi et al., IEDM2004 p.367-370 特開2006−93670号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、ばらつきを抑え適切なしきい値及びゲート電極の空乏化の抑制を実現可能な半導体装置およびその製造方法を提供するものである。
本発明の第1の態様による半導体装置は、p型半導体基板と、前記p型半導体基板に離間して形成された第1ソース領域および第1ドレイン領域と、前記第1ソース領域および第1ドレイン領域との間の前記p型半導体基板上に形成された第1ゲート絶縁膜と、前記第1ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコンであり、その結晶粒界と前記第1ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層に真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより小さい金属状態の第1金属元素を含有する第1ゲート電極と、を有するnチャネルMISFETと、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による半導体装置は、n型半導体基板と、前記n型半導体基板に離間して形成された第2ソース領域および第2ドレイン領域と、前記第2ソース領域および第2ドレイン領域との間の前記n型半導体基板上に形成された第2ゲート絶縁膜と、前記第2ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコンであり、その結晶粒界と前記第2ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層に真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより大きな金属状態の第2金属元素を含有する第2ゲート電極と、を有するpチャネルMISFETと、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第3の態様による半導体装置の製造方法は、p型半導体基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上に、多結晶シリコン膜を形成する工程と、前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜をパターニングして、ゲート電極形状に前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜を加工し、ゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域を覆う層間絶縁膜を成膜する工程と、前記ゲート電極の上部のみ露出させる工程と、前記ゲート電極の前記上部を覆うAl膜を成膜する工程と、熱処理することによりAlを前記多結晶シリコン膜と前記ゲート絶縁膜との界面に到達させる工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の第4の態様による半導体装置の製造方法は、n型半導体基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上に、多結晶シリコン膜を形成する工程と、前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜をパターニングして、ゲート電極形状に前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜を加工し、ゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域を覆う層間絶縁膜を成膜する工程と、前記ゲート電極の上部のみ露出させる工程と、前記ゲート電極の前記上部を覆うAu膜を成膜する工程と、熱処理することによりAuを前記多結晶シリコン膜と前記ゲート絶縁膜との界面に到達させる工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、製造方法の煩雑化を抑制し、ばらつきを抑え、適切なしきい値およびゲート電極の空乏化の抑制を実現可能な半導体装置およびその製造方法を提供できる。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は発明の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による半導体装置を、図1を参照して説明する。本実施形態の半導体装置は、nチャネルMISFETであって、ゲート長方向の断面を図1に示す。
本実施形態のMISFETは、図1に示すように、p型シリコン基板2にn型のソース領域6aおよびドレイン領域6bが離間して形成されている。ソース領域6aはシリコン基板2との接合深さの深い不純物領域6aと、接合深さの浅い不純物領域(エクステンション領域)6aとからなっている。また、ドレイン領域6bはシリコン基板2との接合深さの深い不純物領域6bと、接合深さの浅いエクステンション領域6bとからなっている。ソース領域6aとドレイン領域6bとの間のシリコン基板の領域がチャネル領域5となる。チャネル領域5上にゲート絶縁膜11が形成されている。このゲート絶縁膜11は、HfSiON膜であって、その物理膜厚は5nm以下が望ましい。ゲート絶縁膜11上にはゲート電極15が形成されている。なお、ソース領域6aおよびドレイン領域6b上にはNiシリサイド層(NiSi層)13a、13bが形成されている。そして、Niシリサイド層13a、13bとゲート電極15と電気的に絶縁するためにゲート電極15の側部には絶縁体からなるゲート側壁14が設けられている。
ゲート電極15は、Alを含む多結晶シリコン膜15aを有しており、この多結晶シリコン膜15aの結晶粒界にAl部15bが偏析析出され、ゲート絶縁膜11との界面のゲート電極側の第1原子層15cには、第1原子層全体に対する組成比が50原子%以上のAlが存在している。ゲート電極15のゲート絶縁膜11からの高さは40nmである。なお、本実施形態においては、ゲート絶縁膜11とゲート電極15から成るゲート構造のソース領域6aとドレイン領域6bとの間の長さ(ゲート長)は、40nm以下が好ましい。
また、図2に示す本実施形態の変形例のように、ゲート電極15の上部にNiSi層13cが形成されていてもよい。この場合、ゲート電極15の、ゲート絶縁膜11からのトータルの高さが44nmであり、NiSi層13cの層厚は22nmである。このようにゲート電極15の上部をシリサイド層とすることにより、ゲート電極のシート抵抗が低減される。
本実施形態では、ゲート電極15とゲート絶縁膜11との界面のゲート電極側の第1原子層15cは少なくとも組成比が50原子%のAl元素を含んでおり、nチャネルMISトランジスタに好ましいミッドギャップより小さな実効仕事関数(Φeff=4.27eV)を有する。特に、高速動作用の低閾値電圧動作用のトランジスタではnチャネルMISFETでは、4.4eV以下の実効仕事関数Φeffであれば、0.5eV以下の低閾値電圧が容易に実現できる。
ここで、実効仕事関数Φeffとは、ゲート絶縁膜との界面のゲート電極の仕事関数であり、MIS型キャパシタのC−V特性から求まるフラットバンド電圧Vfbのゲート絶縁膜の膜厚依存性よりゲート絶縁膜の膜厚が「0」の場合のフラットバンド電圧Vfbを直線外挿により抽出し、シリコン基板の不純物濃度から求まる基板のフェルミレベルを用いてゲート電極の実効仕事関数Φeffを抽出したものである。実効仕事関数Φeffの値はゲート絶縁膜とゲート電極と界面のフェルミレベルにより決まる。
なお、本実施形態では実効仕事関数Φeffの抽出に際して、フラットバンド電圧Vfbのゲート絶縁膜の膜厚依存性より、ゲート絶縁膜11とシリコン基板2との界面の固定電荷のみ差し引くことで実効仕事関数Φeffを抽出しており、ゲート絶縁膜(HfSiON膜)中に固定電荷は存在しないと仮定している。実際には界面の固定電荷量よりは、1桁以上面密度としては少ないもののゲート絶縁膜中に固定電荷は存在しており、それにより抽出される実効仕事関数Φeffの値は0.05eV程度の誤差を含む。しかし、どちらにせよ低閾値電圧を実施するために必要な実効仕事関数Φeffを実現可能であることにはかわりない。
図3は本実施形態の、Alを含む多結晶シリコンからなるゲート電極とHfSiONからなるゲート絶縁膜とからなるゲート構造を有するMISキャパシタの容量―電圧(C−V)特性を白丸で示した図である。また、比較例として、P(リン)を高濃度に添加したn多結晶シリコンからなるゲート電極とSiOからなるゲート絶縁膜とからなるゲート構造を有するMISキャパシタのC−V特性を白四角で示いた。本実施形態のゲート構造を有するMISキャパシタのC−V特性は、比較例のゲート構造を有するMISキャパシタのC−V特性とほぼ同じであった。このことから、本実施形態のゲート構造を用いることで、HfSiON膜上においても、従来のn多結晶シリコンからなるゲート電極とSiOからなるゲート絶縁膜との積層構造の場合と同等のフラットバンド電圧Vfbの値が実現され低いトランジスタの閾値電圧が可能であることがわかる。
図4は、ゲート絶縁膜11と接する界面のゲート電極側の第1原子層におけるAlの組成比(=第1原子層全体に対するAl元素の割合)に対するゲート電極の仕事関数の依存性を示したグラフである。図4は、各元素の組成比とそれぞれの元素の仕事関数の積に、各元素のフェルミ準位における電子状態密度で重み付けをすることにより算出している。図4中には界面の電極側にSi及びAlが存在する場合と、NiとAlが存在する場合の実効仕事関数Φeffの変化を示す。Siはpシリコンを用いた。
それぞれの場合で、Alの存在比に対する実効仕事関数の変化の振る舞いは大きく異なり、白丸で示すNi−Al系では、Alの存在比率の増大に伴って、広いNi−Al組成範囲において連続的に仕事関数が増大する。これに対して、白四角で示すSi−Al系ではAlの組成比が10%以下の領域では、Alの存在比率の増加に伴い急激にAlの真空仕事関数まで、実効仕事関数Φeffは低下し、Alの組成比が20%以上の領域では、実効仕事関数ΦeffはAlの真空仕事関数値を安定的に示すことがわかる。
これは、Ni−Al系においては、電子状態密度の大きな金属(Ni)中へ電子状態密度が同程度である異種金属(Al)を添加した場合の実効仕事関数Φeffの変化であるため、その実効仕事関数Φeffの変化は線形に近い挙動を示すといえる。Niシリサイドも、金属的な性質を示すことから、そのフェルミレベル近傍での電子状態密度は金属単体と同程度に大きく、Al添加に伴う実効仕事関数Φeffの変化は上記Ni−Alと同様な振舞いをする。その一方で、Si−Al系では、電子状態密度の小さい半導体中(Si)へ電子状態密度の大きな金属(Al)を添加した場合の実効仕事関数Φeffの変化であるため、10%程度と低いAlの組成比の場合にもAlの真空仕事関数に非常に近い実効仕事関数Φeffを示す。このことから、本実施形態のゲート構造を用いることで、金属ゲート電極に異種金属を添加する場合よりも少ない添加量、界面偏析量で容易に実効仕事関数Φeffの値を添加元素の真空仕事関数の値に制御することができる。
また、ゲート電極の実効仕事関数Φeffはゲート電極とゲート絶縁膜との界面の電極側の第1原子層のAlの組成比によって決定される。そして、図4は、この第1原子層のAlの組成比が素子によりバラツキが生じた場合でも、そのAlの組成比が全ての素子で50%以上であれば、一定の実効仕事関数Φeffを実現できることを示しており、実効仕事関数Φeffの素子間のバラツキを抑えることができることを可能にする。本実施形態では、AlをSi電極中に添加する金属元素として用いたが、その他、Siのミッドギャップ以下の真空仕事関数を有する金属元素をゲート電極とゲート絶縁膜との界面の電極側の第1原子層に配置することで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。具体的な金属としては、Ti、V、Cr、Zn、Y、Zr、Nb、In、Sn、La、Hf、Ta、Ce、Yb、Er、Tb等がある。その場合の添加金属の第1原子層の組成比は、添加金属とSiのフェルミエネルギー付近の電子状態密度比を鑑みて決定すればよい。
また、界面に配置する添加金属の量は実効仕事関数Φeffの制御と、金属ゲートとしてゲート電極の空乏化現象を抑えることの両方に対して十分効果のある量の金属を界面に添加すればよい。不純物を高濃度に添加した多結晶シリコンからなるゲート電極に形成されてしまう空乏層の幅は3Å〜6Åである。この空乏層の幅に相当する電荷を十分に補償する電子が界面の電極側の第1原子層に存在すればよいので、Alを添加する場合には、組成比が1原子%〜2原子%以上の金属的なAlが第1原子層に存在していれば上記条件を満たす。
なぜならば、高濃度に添加した多結晶シリコンからなるゲート電極の活性な不純物濃度は最大でも2×1020cm−3程度である。これに対して、Alの電子密度は6×1022cm−3程度であり、多結晶シリコンからなるゲート電極の300倍程度である。このため、第1原子層に組成比が1原子%〜2原子%以上の金属的なAlが存在すれば、ゲート電極の空乏化を招くことなくチャネル電荷を補償することができる。他の金属を添加する場合も、同様にフェルミエネルギー付近の電子状態密度を鑑みて添加すればよい。但し、上記のAlの存在比率は、金属的な状態にあるAl元素の存在比率である。
Al元素がAlなどの絶縁膜を形成する場合には自由電子が生成されないため、金属的な振る舞いを生じない。ゆえに、特に、ゲート絶縁膜との界面のゲート電極側の第1原子層のAlの組成比がSiの組成比に対して小さい場合には、金属的な状態を有しにくくなる。このため、電極側の第2原子層にもAlを配置し、電極の第1原子層のAlが金属的な性質を有しやすいようにすることが必要である。典型的には、Alの界面の第1原子層のAlの組成比が50%未満の場合に、xを第1原子層のAlの組成比(%)とすると、第2原子層にはAlを、その組成比が(100−x)%以上分布させる必要がある。また、ゲート電極の第1原子層には組成比が1%より大きなSiが存在すること、つまり第1原子層のAlの組成比は99%以下であることが好ましい。なぜならば、Al−Siの化学結合強度(=229.3±30.1/kJmol−1)はSi−Siの結合強度(=326.8±10.0/kJmol−1)よりも弱いため、第1原子層が全てAl原子からなっている場合には、上部の多結晶シリコン層との密着性が弱くなる。このため、デバイス製造における後工程の熱処理時の膜剥がれを誘発する可能性が高くなってしまう。それを防止するために、ゲート電極の第1原子層にはその組成比が1%より大きくなるようにSiを存在させることが好ましい。ゲート電極中の第2原子層以降も同様で、各原子層のAlの組成比は99%以下であることが好ましく、Siの組成比が大きいほど膜剥がれは生じにくくなる。
以上のことから、ゲート絶縁膜とゲート電極との界面のゲート電極側の第1原子層には、Alの組成比が50原子%以上99原子%以下であることが好ましい。また、上記第1原子層におけるAlの組成比が2原子%以上50原子%未満である場合には、第1原子層におけるAlの組成比をx原子%とすると、第2原子層におけるAlの組成比を(100−x)原子%以上98原子%以下にすることが好ましい。すなわち、第1原子層におけるAlの組成比が2原子%以上50原子%未満である場合には、第2原子層におけるAlの組成比は50原子%以上で98原子%以下であることが好ましい。
また、本実施形態のように、ゲート電極中の多結晶シリコンの結晶粒界面にも添加金属元素を析出させることで、ゲート電極に電圧が印加される際の電流パスが生じゲート電極の比抵抗を下げることが可能となる。
文献(S. Nakamura et al., SSDM2003, p.10-11)には、ゲート電極の全てAlから形成することで、電極の比抵抗を低減する試みがされている。しかしながら、そのような構造を用いた場合には、Alの熱膨張率(=23×10−6/K)は、Siのそれ(=2.6×10−6/K)に対して10倍程度であり、ゲート電極の形成後の、上部配線層の形成時の熱工程プロセス時に体積の膨張、収縮を繰り返すことでゲート絶縁膜に機械的歪が加わり、信頼性及びデバイスの特性バラツキを引き起こしてしまう。
これに対して、本実施形態の構造では、ゲート電極のほとんどは基板チャネル材料と同じSiで構成されており、電気伝導率の良いAlがその結晶粒界に存在していることから、上記機械的歪によるデバイス性能の劣化を抑制することが可能である。ゲート電極の多結晶シリコンの結晶粒界に存在するAl部15cの厚さは厚いほど電極の比抵抗を低減する効果があるが、上記熱膨張に起因するデバイス劣化の観点からは、5nm以下である必要があり、2nm以下が好ましい。
本実施形態の構造を有するMISキャパシタのゲート電極/ゲート絶縁膜/Siチャネル界面を高角度散乱暗視野(HAADF)− 走査型透過電子顕微鏡(STEM)で観察した写真を図5に示す。HAADE−TEM観察に際しては、試料厚さ50nmの試料を用意し、加速電圧が200keVで観察した。また、図5に示した多結晶シリコン膜とHfSiON膜との界面近傍の測定点(1)〜(4)の各箇所においてTEM−EELS分析を行った場合のエネルギーロススペクトルを図6に示す。なお、図6においては、それぞれバックグラウンド(背景)を除去した後のスペクトルを示している。
図5のHAADF−STEMによる観察では、本実施形態における多結晶シリコン膜とHfSiON膜との界面のAl界面層の確認はできない。しかしながら、図6に示すEELSスペクトルからは、HfSiON膜との界面に近づくに伴って、Alに起因するエネルギーロススペクトルが観察でき、かつ、そのエネルギーロス値から、界面近傍のAlの結合状態は、ゲート電極の高さ方向で変化していることが確認できる。スペクトルピーク強度からは、界面に存在するAlの密度は1%以上であることが分かる。それぞれのピークスペクトル形状から、具体的には、測定点(1)は多結晶シリコン領域、測定点(2)は多結晶シリコンとAlの共存領域、測定点(3)は金属的なAl領域、そして測定点(4)は酸化物状態のAlが存在していることがわかる。
この結果から、界面の多結晶シリコンのゲート電極側では、金属的な結合形成しているのに対して、HfSiONのゲート絶縁膜側に近づくに従って酸素との結合を有するAlが確認できる。Alの“金属的”及び“酸化物状態”のそれぞれの状態は、図6の矢印に示した(3)、(4)のピークの立ち上がり位置の違いによって判別できる。よって、多結晶シリコン膜とHfSiON膜との界面近傍のAlの一部はHfSiON膜側に進入し、Alを形成して酸化物の状態であるものと考えられる。但し、上述したようにAlは金属的な物性を有しない絶縁物質であり、電子密度がSiに比較して小さいことから、実効仕事関数Φeffに与える影響は金属状態のAlに比べて無視できるほど小さい。但し、Al中に固定電荷が含まれる場合には、ゲート電極の実効仕事関数Φeffが見かけ上、Alの真空仕事関数から変化してしまう。
HfSiON絶縁膜とゲート電極との界面にAl層を挿入した場合と挿入した場合のキャパシタのC−V(容量―電圧)特性を図7に示す。この場合のゲート電極はNiSiから形成されていた。Al層を挿入した場合には、C−V特性の立ち上がり位置が正側に変化していることが分かる。これは、Al層の形成により負の固定電荷がゲート絶縁膜中若しくはその界面に形成されることに起因し、見かけの実効仕事関数Φeffが増大し、本実施形態の効果とは逆の実効仕事関数Φeffの変化を示している。この効果は、特開2006−93670号公報(特許文献1)に記載されたと同じ効果であり、nチャネルMISFETの閾値電圧を上昇させてしまう。また、同様の効果はAl添加後の熱工程温度が500℃で行い、かつゲート絶縁膜がAlによって還元されやすい材料である場合には生じる。
ゲート絶縁膜がSiON、ゲート電極がNiSiの場合に、NiSi電極の形成後、イオン注入とその後の500℃の熱処理を用いてゲート絶縁膜とゲート電極との界面にAlを偏析させた場合と偏析させない場合のC−V特性を図8に示す。図8からわかるように、500℃の熱工程によってAlがSiONとの界面に到達するが、低温においてもSiONを還元し負の固定電荷を含むAl層を形成し、C−V特性は正側に変化する。この効果も、特開2006−93670号公報(特許文献1)に記載のAlの添加効果と同じものである。よって、詳しくは本実施形態の製造方法で言及するが、nチャネルMISFETの動作閾値を低く保つ本実施形態の効果を得るためには、Alの界面偏析層の形成の際には、その工程温度を十分に低く保ち、界面の固定電荷の形成を抑制し、金属状態にあるAlを界面に形成する必要がある。また、その様な工程条件を選べば、形成されたとしてもAl層の層厚は5Å以下であり、ゲート絶縁膜の膜厚の増大に伴うゲート容量の低下に関しても影響は小さい。但し、上記Al層の形成を鑑み、HfSiONの成膜の際の膜厚を制御することで最終的に形成されるゲート絶縁膜の電気的な膜厚を各世代に必要とされる厚さになるようにする必要がある。
TEM−EELS分析は、本実施形態の微細トランジスタ構造にも、そのまま適用することが可能である。その際、観察用サンプルはトランジスタ部をFIB(Focused Ion Beam)加工によりピックアップし、薄片化したのちにTEM−EELS分析を行なえばよい。分析条件は本実施形態で説明した例と同じであってもよいし、適宜Al分析に最適な加速電圧、サンプル厚さ等を設定すればよい。上記のEELS分析による方法以外にも、多結晶シリコン膜とHfSiON膜との界面でのAl偏析層の形成確認はTEM−EDX分析の方法を用いて行ってもよい。上記Al層中の固定電荷による見かけの実効仕事関数Φeff変化を抑制するためには、Al層の層厚を2nm以下にする必要があり、1nm以下であることが好ましい。但し、ゲート絶縁膜のHfSiON中及びチャネル領域界面にAlが存在しても、ゲート絶縁膜の誘電率の低下効果も無視できるほど小さく、プロセスの最適化によりチャネル中のキャリア移動度に影響しない程度の固定電荷の形成を伴った、Alの量であれば問題ない。典型的には、Alの量は、HfSiON中のHf組成の10%以下程度であることが好ましい。
本実施形態は、ゲート電極の構造を制御することにより、界面の実効仕事関数Φeffを制御するものであり、その効果はゲート絶縁膜種に依存しない。よって、HfSiON以外をゲート絶縁膜として用いる場合にも、本実施形態は適用可能であり、HfSiON以外のゲート絶縁膜種としては、例えば、Si、Al、Ta、TiO、La、CeO、ZrO、HfO、SrTiO、Pr等の高誘電体を用いることができる。但し、それぞれの材料において上記のアモルファス乃至エピタキシャル構造を実現するために、シリコン酸化物に金属イオンを混ぜた材料であるシリケートも有効であるし、LaAl酸化物のような、それらの材料を組み合わせたものでもよい。各世代のトランジスタ及びその製造工程で必要な耐熱性を有する材料を適宜選択して用いればよい。以下の実施形態でも、ゲート絶縁膜としてはHfSiON膜を用いるが、特に断らない限り高誘電体絶縁膜に置き換えることは無論有効である。高誘電体絶縁膜としては、例えば、LSI製造工程を通して非晶質状態を維持するHfSiON、HfSiO、HfAlON、HfAlO、HfON、LaAlO、LaHfOなどの材料が最も望ましい。後の工程でアルミニウムをゲート絶縁膜との界面に偏析させる際、アルミニウムをゲート絶縁膜に浸透させにくい性質を有しているためである。ゲート絶縁膜へのアルミニウムの浸透は、ゲート絶縁膜のリーク電流の増加、長期信頼性の劣化などの性能劣化につながる。
なお、図2に示す変形例の半導体装置において、ゲート電極15の高さ、すなわち多結晶シリコン膜とNiSi層の膜厚の合計については、100nm以下が好ましく、ゲート長の縮小に応じて低くする必要がある。ゲート長に対して高すぎる場合には、機械的強度が不十分となり製造工程中にその構造を維持できず、デバイス製造を困難にする。典型的には、ゲート長の2倍〜3倍の高さが好ましい。また、低すぎる場合にもゲート電極として必要とされるシート抵抗値を満たさずにデバイス特性の劣化を招くため、それぞれのデバイス技術世代に応じて必要とされるシート抵抗を達成するのに必要な高さを保持する必要があり、少なくとも20nm以上の高さは必要である。図2のゲート電極上部のNiSi層に関しても、目的とするシート抵抗を実現するために、適宜最適な厚さのものを形成すればよい。但し、NiSi層は決してゲート電極と絶縁膜との界面に接してはならない。
また、ゲート電極の多結晶シリコンの結晶粒サイズに至っても、実効仕事関数Φeffのばらつきの観点からゲート長の1/2以下の粒サイズが好ましい。
なお、本実施形態は、上述のようにバルク基板上に形成したトランジスタの閾値電圧の低減に優れた仕事関数を実現できるため、図1に示したように、基板はバルク基板であることが好ましい。無論、それ以外の材料および構造をチャネル領域に有するトランジスタにおいても、所望の閾値電圧が得られるならば、本構造のゲート電極を用いることは有効であるし、その際、前述のように最適な閾値電圧が得られように界面に添加する金属元素を選べばよい。
また本実施形態では、チャネル領域にはSiを用いているが、Siよりも移動度の大きいSiGe、Ge、SiGeC及び歪Si等を用いても構わない。GeやCをチャネル材料として用いることでも閾値電圧の低下の効果がある。具体的には、Geを添加することでSiの価電子帯のエネルギー準位Evが浅くなるため、pチャネルMISFETの閾値電圧が低減できる。また、Cを導入するとSiの伝導帯のエネルギー準位Ecが深くなるため、nチャネルMISFETの閾値電圧が低減できる。これらは、ゲート電極の実効仕事関数Φeffの制御による閾値電圧変化とは独立の作用であり、併用することが可能である。また、チャネル領域およびゲート絶縁膜とチャネル領域の界面近傍にはフッ素や、窒素などを添加してもよい。このことは、閾値電圧が調整でき、Ge及びC添加効果と同様にゲート電極の実効仕事関数Φeffの制御の方法と独立の効果である。
また、ここでは、ソース・ドレイン領域の形状は現行のトランジスタ構造で用いられている高不純物シリコン層を形成しているが、シリサイドに置き換えるショットキー型ソース・ドレイン構造を用いても良いし、そのシリサイドとシリコン基板との界面に不純物を偏析された、偏析ショットキー構造を用いても無論有効である。また、SiGe混晶や、SiにCを5%以下添加したSiC混晶などをソース・ドレイン領域に埋め込に、チャネル部に1軸性歪みを印加する構造も無論有効である。各デバイス世代において、最適なソース・ドレイン構造を用いればよい。
(第1実施形態の製造方法)
次に、第1実施形態の半導体装置の製造方法の一例を、図9を参照して説明する。
まず、p型シリコン基板2の表面にゲート絶縁膜11としてHfSiON膜をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により形成する。MOCVD法の他にALD(Atomic Layer Deposition)法などの成膜方法を用いてもよいし、それにSiやN等を添加したものを用いればよい。その後、減圧CVDにより、ゲート電極として用いる多結晶シリコン膜15aを40nm堆積する。その上部にハードマスクとして利用するSiN層(図示せず)を40nm成膜する。リソグラフィーによるパターニングを行い、異方性エッチングによりゲート電極の形状の加工を行う。
Asのイオン注入することによりp型MISトランジスタの高不純物濃度の浅い不純物領域(エクステンション領域)6a、6bを形成する。
次に、ゲート電極とソース・ドレイン領域の絶縁のための側壁14を形成する。その後、エクステンション領域6a、6bの形成時よりも、大きな加速電圧でリン又は砒素のイオン注入を行い、深い接合の不純物領域6a,6bを形成する。不純物領域6a,6aがソース領域6aとなり、不純物領域6b,6bがドレイン領域6bとなる。なお、ソース・ドレイン領域の形成には、選択エピタキシャル成長法を用いデバイス特性としても短チャネル効果の抑制が可能であるエレベート型ソース・ドレイン構造を用いてもよい。また、エレベート型ソース・ドレイン領域の形成の際に、同時に不純物を導入してもよい。
次に、Niを8nmスパッタ成膜し、その後400℃の熱処理を行うことで、ソース・ドレイン領域6a、6b上にNiSiからなるコンタクト層13a、13bを形成する。続いて、未反応のNiをHSO溶液で選択エッチングすることでNiSi層13a、13bがソース・ドレイン領域6a、6bにのみ選択的に形成される。
その後、ゲート電極15aの上部の上記SiN層(図示せず)をエッチング除去した後に減圧CVDにより層間絶縁膜18となるシリコン酸化膜を堆積し、続いてCMP(chemical mechanical polishing)によりシリコン酸化膜を削り、ゲート電極15aの上端を露出させる。
次に、希フッ酸などの表面処理により多結晶シリコン膜15a上の自然酸化膜を除去した後、Al膜20を30nmスパッタ法により成膜する。このときのAl膜20の膜厚は、1nm以上であることが望ましい。1nm以上でないと、十分な量のAlをゲート電極とゲート絶縁膜11との界面に偏在化させることができない。一方、Al膜20の膜厚には、Alを界面偏析させるという目的から考えたときの上限は無い。しかしながら、この後の工程でAlを熱拡散させる際、あまりにもAl膜20の膜厚が厚いと、ゲート電極のモフォロジーが悪くなる可能性があるため、50nm以下であることが望ましく、より望ましくは30nm以下が良い。
その後、450℃、30分の熱処理を行うことで、Alが多結晶シリコン膜15aの結晶粒界を伝って、ゲート絶縁膜11との界面に偏析層15cが形成される(図1参照)。この熱処理工程は、熱処理温度にも依存するが、10秒以上1時間以下行うことが好ましい。1時間以上と長時間であると、生産性の観点から製造コストを増大させてしまう。10秒以下であると、素子によっては、界面にNiが十分に拡散していないものが存在する。温度範囲としては300℃以上600℃以下である必要がある。300℃より小さいと、Alの拡散速度が遅く生産コストを増大させ、600℃より大きいと、ゲート絶縁膜11との界面においてゲート絶縁膜11にダメージを与え、デバイスの信頼性を劣化させる。また、上記熱処理が高温又は長時間化の場合には、Al膜20の膜厚を薄くする必要がある。これは、450℃以上の熱処理条件ではAl膜20と多結晶シリコン膜15aとの界面において形成される、AlとSiの合金層が、次工程の酸溶液でのAl膜20のエッチングの際に同時に剥がれてしまい、ゲート高さが低くなるからである。その結果、ゲート電極の高抵抗化を招いてしまう。また、そのゲート電極の上部の剥がれを抑制するために、Alの拡散熱処理を2段階に分けて行うことが有効である。具体的には、まず、Al膜20の成膜後の熱処理温度を450℃以下で行うことで、Alをゲート電極の上部の多結晶シリコンの結晶粒界に浸透させる。その後、多結晶シリコン膜15a上に残っているAl膜20を酸溶液によりエッチングし、その後、更に2回目の熱処理を行うことでAlをゲート絶縁膜11との界面まで十分に拡散させる。こうすることで、余剰のAlとゲート電極上部のSiとの反応を抑制し、Alを多結晶シリコン膜中へ添加することが可能となり、ゲート電極の高さの低下を抑制しつつAlの界面偏析層を形成可能になる。Al以外の他の金属元素を添加する場合も同様に、金属の多結晶中への拡散を生じつつ、界面でのSiとの反応を抑制できる熱処理温度をそれぞれの金属材料に対して選択すればよい。
Alの拡散熱処理後、酸溶液処理によりゲート電極の上部およびそれ以外の層間絶縁膜上に残留しているAl膜20を硫酸過水溶液で剥離する。Alの選択エッチングは、その他Alを溶解し、多結晶シリコン膜が耐性のある溶液であれば、硫酸過水溶液以外の酸溶液を用いることができる。こうして、図1に示す第1実施形態の半導体装置の構造が得られる。また、その後、ゲート電極の上部にNiSi層を形成するために、Niを10nm堆積し、450℃、1分の熱処理を行い、未反応のNiを硫酸過水溶液で剥離することで、図2に示す変形例による半導体装置の構造が得ることができる。別の解決手段としては、次工程の多結晶シリコン膜上にNiSi層を形成した後に、その上部にAl層を堆積し、同様の450℃程度の熱処理を行うことが有効である。NiSi層とAl層との界面では、Siの面密度が多結晶シリコンの半分であるので、上記Al−Si混晶の形成が生じにくく、かつNiSi層は硫酸過水溶液などのAlエッチング溶液に対する耐性が強いため、NiSi層がゲート電極の上部にあることでゲート電極の内部に浸透したAlが剥離されることを防ぐことが可能である。この方法は、多結晶シリコンからなるゲート電極上にSiN層を形成しないことで容易に実現できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、製造方法の煩雑化を抑制し、ばらつきを抑え制御性よく適切なしきい値およびゲート電極の空乏化の抑制を実現可能な半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による半導体装置を説明する。
本実施形態の半導体装置は、pチャネルMISFETであって、ゲート長方向の断面を図10に示す。
本実施形態のMISFETは、図10に示すように、n型シリコン基板3にn型のソース領域9aおよびドレイン領域9bが離間して形成されている。ソース領域9aはシリコン基板3との接合深さの深い不純物領域9aと、接合深さの浅い不純物領域(エクステンション領域)9aとからなっている。また、ドレイン領域9bはシリコン基板2との接合深さの深い不純物領域9bと、接合深さの浅いエクステンション領域9bとからなっている。ソース領域9aとドレイン領域9bとの間のシリコン基板3の領域がチャネル領域7となる。チャネル領域7上にゲート絶縁膜11が形成されている。このゲート絶縁膜11は、HfSiON膜であって、その物理膜厚は5nm以下が望ましい。ゲート絶縁膜11上にはゲート電極16が形成されている。なお、ソース領域9aおよびドレイン領域9b上にはNiシリサイド層(NiSi層)13a、13bが形成されている。そして、Niシリサイド層13a、13bとゲート電極16と電気的に絶縁するためにゲート電極16の側部には絶縁体からなるゲート側壁14が設けられている。
ゲート電極16は、Auを含む多結晶シリコン膜16aを有しており、この多結晶シリコン膜16aの結晶粒界にAu部16bが偏析析出され、ゲート絶縁膜11との界面のゲート電極側の第1原子層16cには、第1原子層全体に対する組成比が50原子%以上のAuが存在している。ゲート電極16のゲート絶縁膜11からの高さは40nmである。なお、本実施形態においては、ゲート絶縁膜11とゲート電極16から成るゲート構造のソース領域9aとドレイン領域9bとの間の長さ(ゲート長)は、40nm以下が好ましい。
また、図11に示すように、ゲート電極16の上部にNiSi層13cが形成されていてもよい。この場合、ゲート電極16の、ゲート絶縁膜11からのトータルの高さが44nmであり、NiSi層13cの層厚は22nmである。このようにゲート電極16の上部をシリサイド層とすることにより、ゲート電極のシート抵抗が低減される。
本実施形態では、ゲート絶縁膜11との界面のゲート電極側の第1原子層の構成元素の少なくとも50原子%はAuであり、pチャネルMISトランジスタに好ましいミッドギャップより大きな実効仕事関数Φeff(=5.0eV)を有する。特に、高速動作用の低閾値電圧で動作するp型MISトランジスタでは、4.8eV以上の実効仕事関数Φeffであれば、0.5eV以下の低閾値電圧が容易に実現できる。
図12は、第1実施形態で説明した図4と同じ方法により抽出した、ゲート電極の仕事関数と、ゲート絶縁膜11との界面のゲート電極側の第1原子層におけるAuの組成比との関係を示す図である。図12中には、上記界面の電極側にSiおよびAuが存在する場合と、AlとAuが存在する場合の実効仕事関数Φeffの変化を示いている。SiはnSiを用いた。Si−Al系の場合と同様にSi−Au系においては、Au組成比が10%以下の領域では、Au組成比の増加に伴い急激にAuの真空仕事関数まで、実効仕事関数Φeffが高くなり、Au組成比が20%以上の領域では、実効仕事関数ΦeffはAuの真空仕事関数値を安定的に示すことがわかる。これは、第1実施形態の場合と同様に電子状態密度の違いに起因するものであり、本構造を用いることで、金属ゲート電極に異種金属を添加する場合よりも少ない添加量で、容易にかつ安定的に実効仕事関数Φeff値を添加元素の真空仕事関数の値に制御することができる。本実施形態では、Auを多結晶シリコンのゲート電極中に添加する金属元素として用いた。しかし、シリコンの価電子帯のエネルギー準位Evに相当する真空仕事関数を、ゲート電極とゲート絶縁膜との界面の電極側の第1原子層に配置することで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記界面に配置する添加金属の量は実効仕事関数Φeffの制御と金属ゲートとしてゲート電極の空乏化現象を抑えることができるのに十分な量を鑑みて、その両方に対して十分効果のある量の金属を界面に添加すればよい。第1実施形態の場合と同様に、第1原子層のAuの組成比が50%未満の場合には、それらの元素が金属的な振る舞いをするように、第2層原子以降にも同等の濃度のAuを添加することが望ましい。すなわち、ゲート絶縁膜11とゲート電極16との界面のゲート電極側の第1原子層には、Auの組成比が50原子%以上99原子%以下であることが好ましい。また、上記第1原子層におけるAuの組成比が2原子%以上50原子%未満である場合には、第1原子層におけるAuの組成比をx原子%とすると、第2原子層におけるAuの組成比を(100−x)原子%以上で98原子%以下にすることが好ましい。すなわち、第1原子層におけるAuの組成比が2原子%以上50原子%未満である場合には、第2原子層におけるAuの組成比は50原子%以上で98原子%以下であることが好ましい。
また、本実施形態のように、Auをゲート電極中の多結晶シリコンの結晶粒界面にも析出させることで、ゲート電極に電圧が印加される際の電流パスが生じゲート電極の電気抵抗を下げることが可能となる。
本実施形態は、ゲート電極の構造を制御することにより、上記界面の実効仕事関数Φeffを制御するものであり、その効果はゲート絶縁膜種に依存しない。したがって、第1実施形態の場合と同様に、HfSiON以外のゲート絶縁膜種としては、例えば、Si、Al、Ta、TiO、La、CeO、ZrO、HfO、SrTiO、Pr等の高誘電体を用いることができる。但し、それぞれの材料において上記のアモルファス乃至エピタキシャル構造を実現するために、シリコン酸化物に金属イオンを混ぜた材料であるシリケートも有効であるし、LaAl酸化物のような、それらの材料を組み合わせたものでもよい。各世代のトランジスタ及びその製造工程で必要な耐熱性を有する材料を適宜選択して用いればよい。以下の実施形態でも、ゲート絶縁膜としてはHfSiON膜を用いるが、特に断らない限り高誘電体絶縁膜に置き換えることは無論有効である。高誘電体絶縁膜としては、例えば、LSI製造工程を通して非晶質状態を維持するHfSiON、HfSiO、HfAlON、HfAlO、HfON、LaAlO、LaHfOなどの材料が最も望ましい。後の工程でAuをゲート絶縁膜との界面に偏析させる際、Auをゲート絶縁膜に浸透させにくい性質を有しているためである。ゲート絶縁膜へのAuの浸透は、ゲート絶縁膜のリーク電流の増加、長期信頼性の劣化などの性能劣化につながる。
また、図11に示す変形例の半導体装置において、ゲート電極16の高さ、すなわち多結晶シリコン膜とNiSi層の膜厚の合計については、100nm以下が好ましく、ゲート長の縮小に応じて低くする必要がある。また、低すぎる場合にもゲート電極として必要とされるシート抵抗値を満たさずにデバイス特性の劣化を招くため、それぞれのデバイス技術世代に応じて必要とされるシート抵抗を達成するのに必要な高さを保持する必要があり、少なくとも20nm以上の高さは必要である。また、ゲート電極16の多結晶シリコンの結晶粒サイズに至っても、実効仕事関数Φeffのばらつきの観点からゲート長の1/2以下の粒サイズが好ましい。
本実施形態の半導体装置は、Al膜の代わりAu膜を成膜する以外は、第1実施形態の製造方法と同様の工程を用いて製造することができる。但しその際に、熱処理条件等をAuの拡散に最適な条件に変更する必要がある。
図13は、多結晶シリコン膜とHfSiON膜のゲート構造上にAuを30nm堆積させ、450℃、30分間の熱処理を行った後の、Auの深さ方向の分布を示す図である。分析は二次イオン質量分析法(SIMS)を用い、分析に際しては、Si基板側から分析を行った。上記条件の熱処理により、多結晶シリコン膜中にAuが拡散し、HfSiON膜との界面付近に1×1022cm−3程度の高濃度にAuが分布していることが確認できた。これにより、本実施形態の構造を実現できていることがわかる。
本実施形態では、Auを多結晶シリコン膜中に添加する金属元素として用いたが、Siのミッドギャップより大きな真空仕事関数を有する金属元素をゲート電極とゲート絶縁膜との界面のゲート電極側の第1原子層に配置することで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。具体的な金属としては、Ru、Pd、Te、Re、W、Ir、Pt等を用いることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、製造方法の煩雑化を抑制し、ばらつきを抑え制御性よく適切なしきい値およびゲート電極の空乏化の抑制を実現可能な半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による半導体装置を、図14を参照して説明する。本実施形態の半導体装置は、CMISFETであって、そのゲート長方向の断面を図14に示す。
本実施形態のCMISFETは、p型のシリコン基板2に設けられたpウェル領域4aに図2に示す第1実施形態の変形例によるnチャネルMISFETが形成され、シリコン基板2に設けられたnウェル領域4bに図11に示す第2実施形態の変形例によるpチャネルMISFETが形成された構成となっている。なお、pウェル領域4aとnウェル領域4bとは例えばSiO2からなる素子分離領域100によって電気的に絶縁されている。
本実施形態では、導電型に応じて閾値電圧を最適にすることができるように実効仕事関数Φeffが異なるゲート電極構造を有している。こうすることでCMISデバイスの高速動作が実現できる。その制御性の改善に関しては、第1および第2実施形態で説明酢多通りである。
図15に本実施形態の変形例によるCMISFETのゲート長方向の断面を示す。本変形例は、図14に示す本実施形態のCMISFETのゲート電極16をゲート電極17に置き換えた構成となっている。ゲート電極17は、タングステン膜17aからなっている。
本変形例のように、第1および第2実施形態で説明した電極構造を有するトランジスタの一方と、他の金属材料及び構造を有する他方の導電方のトランジスタ構造を組み合わせてCMISデバイスを構成することも可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、製造方法の煩雑化を抑制し、ばらつきを抑え制御性よく適切なしきい値およびゲート電極の空乏化の抑制を実現可能な半導体装置およびその製造方法を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限られず、特許請求の範囲に記載の発明の要旨の範疇において様々に変更可能である。また、本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
第1実施形態によるn−MISFETのゲート長方向の断面図。 第1実施形態の変形例によるn−MISFETのゲート長方向の断面図。 第1実施形態のゲート構造を有するMISキャパシタの容量―電圧(C−V)特性を示す図。 ゲート電極の仕事関数と、ゲート絶縁膜との界面のゲート電極側の第1原子層のAl組成比との関係を示す図。 多結晶シリコン膜/HfSiON膜/Siチャネルの積層構造のHAADF−STEMによる分析した写真。 図4に示す多結晶シリコン膜/HfSiON膜との界面近傍をTEM−EELS分析によってラインスキャンした場合のエネルギーロススペクトルを示す図。 HfSiON膜と多結晶シリコン膜との界面にAl層が存在する場合と存在しない場合のMISキャパシタのC−V特性を示す図。 SiON膜とNiSi膜との界面にAlを偏析させた場合とさせない場合のMISキャパシタのC−V特性を示す図。 第1実施形態のn−MISFETの製造方法を説明する断面図。 第2実施形態によるp−MISFETのゲート長方向の断面図。 第2実施形態の変形例によるp−MISFETのゲート長方向の断面図。 ゲート電極の仕事関数と、ゲート絶縁膜との界面のゲート電極側の第1原子層のAu組成比との関係を示す図。 多結晶シリコン膜とHfSiON膜の積層構造にAu膜を堆積し、熱処理した場合のAuの深さ方向の分布を示す図。 第3実施形態によるCMISFETのゲート長方向の断面図。 第3実施形態の変形例によるCMISFETのゲート長方向の断面図。
符号の説明
2 p型シリコン基板
3 n型シリコン基板
4a pウェル領域
4b nウェル領域
5 チャネル領域
6a n型ソース領域
6a 不純物領域
6a エクステンション領域
6b n型ドレイン領域
6b 不純物領域
6b エクステンション領域
7 チャネル領域
9a n型ソース領域
9a 不純物領域
9a エクステンション領域
9b n型ドレイン領域
9b 不純物領域
9b エクステンション領域
11 ゲート絶縁膜(HfSiON膜)
13a、13b シリサイド層
14 ゲート側壁
15 ゲート電極
15a 多結晶シリコン膜
15b Al部
15c 偏析したAl(第1原子層)
16 ゲート電極
16a 多結晶シリコン膜
16b Al部
16c 偏析したAl(第1原子層)
17 ゲート電極
17a タングステン膜

Claims (13)

  1. p型半導体基板と、
    前記p型半導体基板に離間して形成された第1ソース領域および第1ドレイン領域と、
    前記第1ソース領域および第1ドレイン領域との間の前記p型半導体基板上に形成された第1ゲート絶縁膜と、
    前記第1ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコンであり、その結晶粒界と前記第1ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層に真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより小さい金属状態の第1金属元素を含有する第1ゲート電極と、
    を有するnチャネルMISFETと、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1金属元素はAlであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1原子層における前記Alの組成比は50原子%以上、99原子%以下であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記第1原子層における前記Alの組成比が2原子%以上、50原子%未満であり、第2原子層における前記Alの組成比は50原子%以上、98原子%以下であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  5. 前記第1ゲート電極の多結晶シリコンの結晶粒界に前記第1金属元素が存在していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 前記p型半導体基板に形成され前記nチャネルMISFETが形成された領域とは素子分離されたn型半導体領域と、
    前記n型半導体基板に離間して形成された第2ソース領域および第2ドレイン領域と、
    前記第2ソース領域および第2ドレイン領域との間の前記n型半導体基板上に形成された第2ゲート絶縁膜と、
    前記第2ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコンであり、その結晶粒界と前記第2ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層に真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより大きな金属状態の第2金属元素を含有する第2ゲート電極と、
    を有するpチャネルMISFETと、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置。
  7. n型半導体基板と、
    前記n型半導体基板に離間して形成された第2ソース領域および第2ドレイン領域と、
    前記第2ソース領域および第2ドレイン領域との間の前記n型半導体基板上に形成された第2ゲート絶縁膜と、
    前記第2ゲート絶縁膜上に形成され、母相が多結晶シリコンであり、その結晶粒界と前記第2ゲート絶縁膜との界面の少なくとも第1原子層に真空仕事関数がシリコンのミッドギャップより大きな金属状態の第2金属元素を含有する第2ゲート電極と、
    を有するpチャネルMISFETと、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  8. 前記第2ゲート電極側の前記第1原子層に含まれる第2金属元素はAuであることを特徴とする請求項6または7記載の半導体装置。
  9. 前記第1原子層における前記Auの組成比は50原子%以上、99原子%以下であることを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
  10. 前記第1原子層における前記Auの組成比が2原子%以上、50原子%未満であり、第2原子層における前記Auの組成比は50原子%以上、98原子%以下であることを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
  11. p型半導体基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、多結晶シリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜をパターニングして、ゲート電極形状に前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜を加工し、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域を覆う層間絶縁膜を成膜する工程と、
    前記ゲート電極の上部のみ露出させる工程と、
    前記ゲート電極の前記上部を覆うAl膜を成膜する工程と、
    熱処理することによりAlを前記多結晶シリコン膜と前記ゲート絶縁膜との界面に到達させる工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. n型半導体基板上に、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、多結晶シリコン膜を形成する工程と、
    前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜をパターニングして、ゲート電極形状に前記多結晶シリコン膜および前記ゲート絶縁膜を加工し、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極の両側の前記半導体基板にソース領域およびドレイン領域を形成する工程と、
    前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域を覆う層間絶縁膜を成膜する工程と、
    前記ゲート電極の上部のみ露出させる工程と、
    前記ゲート電極の前記上部を覆うAu膜を成膜する工程と、
    熱処理することによりAuを前記多結晶シリコン膜と前記ゲート絶縁膜との界面に到達させる工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 前記層間絶縁膜を形成する前に、
    前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域を覆うNi膜を形成する工程と、
    熱処理することにより、前記ゲート電極、前記ソース領域、およびドレイン領域上にNiSiを同時に形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする請求項11または12記載の半導体装置の製造方法。
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