JP2008234163A - 土地区画データ作成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】農地区画データの作成処理を簡単にするとともに精度を良くする。
【解決手段】区画データに対応する位置の詳細エッジを選んだ特徴ベクトルの垂直及び平行な方向に投影し、その方向で見たエッジの量を調べ、集計値によりピークを見つける。ピークが見つかった場合は、ピークの位置には畦道と推定されるエッジの集合があると考えられる。ピークの位置P1、P2で区画データを分割し、それぞれを一つの区画として詳細区画データに登録する。複数の投影方向でピークが見つかった場合には、得られたピークの強さを比較し、最大の一方向のみで区画を分割する。1つの投影方向で複数のピークが見つかった場合は、ピークで分割する。
【選択図】図8

Description

本発明は、衛星や航空機等を用いて高度上空から地表を撮影した観測画像を解析する画像認識システムに関し、特に、画像から道路、河川、畦道などの土地の境界線を抽出し、農地区画等を解析してその地区の区画データを作成するシステムに関する。
近年、衛星画像や航空写真の利用が広まってきており、特に地図の作成や更新における広大な領域の探索作業を効率的に行うために利用されている。
衛星画像や航空写真の利点は、従来のような現地で測量する際のコストを省けること、広い範囲のデータを一度に得ることができることである。さらに、撮影頻度を上げることにより、常に新しいデータを用意することも可能となる。
衛星画像を用いて地図の作成や更新をする作業は、従来は、画像を目視して地物や境界線を確認し、人手によりそれらを入力するという手法を用いていた。目視による地図作成作業は、作業者への負担が大きい上、作業者の熟練度により作業の進み具合や結果として得られるデータの精度が大きく異なるという問題点があった。現在では、安定した結果やコストの削減のため、コンピュータを利用して画像を解析する様々な手法が研究され、提案されている。
画像から道路や河川などの境界線を検出し、その境界線のつながりを解析して土地区画を自動的に抽出する手法の一例として、下記特許文献1では、まず、地表を撮影した画像からエッジ(輪郭線)を抽出し、そのエッジ画像上の任意の1点から放射状に伸ばした直線とエッジとの交点を求め、複数の交点を連結させてできる多角形の区画領域を抽出する処理技術が提案されている。
特開2003−256807号公報 J.Canny,「A Computational Approach to Edge Detection」IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence,Vol.PAMI-8,No6,1986年11月 尾上守,「画像処理ハンドブック」,昭晃堂出版,1987年
一般的に、画像の解析を行なう際は、画像から形や模様、境界線等の特徴を抽出するフェイズと、そこで取れた特徴を解析して必要な情報に加工するフェイズと、に分かれる。上記特許文献1に記載の手法も、画像からエッジを抽出するフェイズと、そのつながりを補完したり、閉曲線を検出し、区画の情報に加工するフェイズとから成っている。
このような手法による画像の解析結果は、前半のフェイズで抽出された特徴の種類と精度とに大きく影響される。従って、画像から特徴を適切に抽出することが重要である。
衛星画像や航空写真から地図を作る際は、地表に見られる各種の境界線が特に重要な特徴である。これらの境界線は多くの場合、建物や道路、水域等のエッジとして検出することができる。画像からエッジを抽出する方法は、これまでにも多くの研究がなされており、実用的な種々の提案もなされている(上記非特許文献1,2)。
画像からエッジを抽出する方法を用いた場合の理想的な結果は、後半の解析過程において必要な情報を全て備え、その他の不必要な情報を含まないものである。しかしながら、実際に利用される方法では理想的な結果が得られることは少ない。より多くのエッジを抽出した場合には、不必要な情報(以下「ノイズ」と称する。)の量も多くなる。一方、ノイズの量を減らそうとすると、実際には必要なエッジに関する情報量も減ってしまうため、エッジ抽出の手法やその中で用いるパラメータを調整する必要があるという問題がある。
抽出したいエッジの特徴が例えばエッジの周方向に向けてほぼ均等である場合には、従来の手法でもパラメータの調整を行なうことにより、良い結果を得ることができるが、抽出したいエッジの特徴が周方向で異なる場合には調整が困難になる。
例えば、農地区画データを作成する場合は、農地の境界となるエッジ、つまり、例えば、道路や河川、畦道などを抽出する必要がある。しかしながら、それらのエッジを抽出する場合に、道路や河川のエッジの特徴と畦道のエッジの特徴とには差があるため、道路のエッジだけを取るとエッジの量が不十分となり、反面、畦道のエッジまで取るとノイズの量が多くなりすぎるという問題があった。
このような場合に、従来の方法では自動的な解析が難しく、特徴を抽出した結果を改めて目視で確認し、修正する必要があった。従って、人手で入力する手法と比べると安定した結果が得られず、また、安定した結果を得ようとして人手をかけるとコスト高になるという問題があった。
本発明は、農地区画データの作成処理を簡単にするとともに精度を良くすることを目的とする。
本発明は、前記の課題に対応するため、衛星画像や航空写真画像などの地理画像から特徴の異なるエッジを複数の段階に分けて抽出することを特徴とする。
画像から特徴を抽出するフェイズを複数に分割し、前段階の特徴抽出で得られたデータを分析した情報を後段階の特徴抽出で利用する段階型の処理を行なうことにより特徴に差があるエッジを高い精度で抽出することを可能にした。農地区画データを作る際には、まず特徴がはっきりしていてノイズを含まずに取ることができる道路や河川のエッジを抽出する。その後に道路や河川のエッジから大まかな区画を抽出し、畦道は道路や河川に平行または垂直なものが多いという特徴を利用し、畦道のエッジとノイズを含むエッジ画像からノイズを分離して畦道のエッジのみを抽出する。そして両方の手順で得られたエッジを総合して農地区画を抽出する。
具体的には、衛星や航空機から農地地区の地表を撮影した画像を入力とし、道路や河川、畦道のエッジを、複数の段階に分けて抽出するエッジ抽出処理と、エッジ抽出処理で得られた複数のエッジ画像のうちエッジの量が少ないものから多角形を形成するエッジを区画として抽出する概要区画抽出処理と、概要区画抽出処理で得られた各区画から特徴を抽出する概要区画解析処理と、概要区画解析処理で得られた特徴を利用し、エッジ抽出処理で得られたエッジが多いエッジ画像からより詳細な区画を抽出する詳細区画抽出処理を経て、撮影された地区の農地の境界を解析し、正確な農地区画データを作成する。
さらなる本発明の特徴は、以下の発明を実施する形態及び添付図面によって詳細を示す。
以上、説明したように、本発明の土地区画データ作成システムによれば、農地区画等の土地区画の抽出及び区画データの作成を効率化的に行うことができる。作業工程の自動化が可能となるため、作業コストの削減に加え、確認、修正作業者の熟練度に左右されない均質な区画データを得ることができるという利点がある。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施の形態による土地区画データ作成システムについて詳細に説明する。図1から図9までは、本実施の形態による土地区画データ作成システムを例示する図である。これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
本実施の形態による土地区画データ作成システムは、高空から農地地区の地表を撮影した画像を入力とし、各画像解析処理過程を経て、撮影された地区の農地の管理に必要な詳細区画データを作成し、出力するものである。
<システム構成>
図1は、本実施の形態による土地区画データ作成システムの概略構成例を示す機能ブロック図である。本実施の形態による土地区画データ作成システムは、入出力装置(100)、パソコン、ワークステーション等からなる処理装置(200)、及びメインメモリとして使用されるRAM(ランダムアクセスメモリ)及び磁気ディスク記憶装置等の補助記憶装置とを含む記憶装置(300)を備える。
入出力装置(100)は、キーボード及びマウス等のポインティングデバイスを含む入力装置(101)と、CRTディスプレイ装置等の表示装置(102)と、プリンタ等の出力装置(103)と、を備える。入力装置(101)は、ユーザによるコマンドの起動やパラメータの入力等に用いられる。表示装置(102)及びプリンタ等の出力装置(103)は、本実施の形態による土地区画データ作成システムで処理される画像や区画データをユーザに提示するために用いられる。
処理装置(200)は、区画抽出プログラム(201)を含む。区画抽出プログラム(201)は、プログラムのモジュールとして、エッジ抽出処理部(202)、概要区画抽出処理部(203)、概要区画解析処理部(204)、及び、詳細区画抽出処理部(205)を含む。区画抽出プログラムの詳細な処理の内容については図3以降を参照して説明する。エッジ抽出処理部(202)には、さらに、エッジの強調度を調整するためのエッジ強調度調整部202aが設けられている。
記憶装置(300)は、画像データ(301)、概要エッジデータ(302)、概要区画データ(303)、概要区画特徴データ(304)、詳細エッジデータ(305)、詳細区画データ(306)、を格納する。これらのデータのうち、画像データ(301)は、衛星等で撮影された画像データであり、システム外部から入力される。それ以外の各種データ(302)〜(306)は、画像解析処理によって作成されるデータであり、詳細区画データ(306)を作成することがシステムの最終目的である。それぞれのデータの詳細例については図2に示される。
<取り扱うデータの種別と内容>
図2Aは、本実施の形態による土地区画データ作成システムによる処理中に記憶装置(300)に格納される各データ例を示す図である。図2A(a)は、衛星から農地を撮影した画像の一例を示す図であり、画像データ(301)に基づく画像に相当する。このデータは、画像解析処理の実行前に予め記憶装置300内に格納されている必要がある。
図2A(b)は、画像データ(301)に基づいて作成された第1のエッジ画像(画像の輪郭を抽出した画像)の一例であり、概要エッジデータ(302)に相当する。この画像には、道路や河川等のはっきりしたエッジのみが含まれており、はっきりしないエッジやノイズ等をほとんど含まない。
図2A(c)は、画像データ(301)を元に作られた第2のエッジ画像の一例であり、詳細エッジデータ(305)に相当する画像である。この画像は、上記のようなはっきりしたエッジに加えて、畦道のようなあいまいなエッジも抽出されているが、ノイズ成分も相対的に多く含まれる。
図2B(d)は、土地の区画を示すデータの一例であり、概要区画データ(303)、詳細区画データ(306)に相当するデータの例を示す図である。区画IDによってユニークに特定される1区画が1エントリとして扱われ、その内容は区画IDと区画に含まれる頂点の数と、頂点1から頂点Nまでの各頂点の座標(x,y)の配列と、により表現されている。
図2B(e)は、図2B(d)の区画データを画像として表現した一例を示す図である。その中の一部を示す右側の拡大部分において、区画は多数の頂点を結んだ多角形で表されている。この区画に割り振られたID,頂点数と座標の配列とが図2B(d)のテーブルにおいて示されるデータの1エントリに対応する。すなわち、図2B(d)は、画像中に含まれる区画毎にその位置・形状等を特定することができるデータとなっている。
図2B(f)は、区画データの特徴を示すデータ構成を示す図であり、概要区画特徴データ(304)に相当するデータの例を示す図である。このシステムでは、特徴として区画を構成するベクトルを集計した場合にピークとなったベクトルの数とその方向(単位ベクトル)とを使用している。対応する区画IDは区画データと対応付けられている。例えば区画ID=1の区画は、特徴ベクトル数が2であり、特徴ベクトル1(1,0)と特徴ベクトル2(0,1)とによって構成される区画であることを示している。一方、区画ID=2の区画は、特徴ベクトル数が0であり、集計した場合にピークが無いため、図形を構成するベクトルが本システムで扱う特徴に一致しないことを示す。これらの区画は(後述する)詳細区画抽出処理の処理対象とならない。これらのデータと区画抽出プログラムとの関係の詳細を図3に示す。
<地理画像処理の概要>
図3は、本実施の形態による土地区画データ作成システムにより行なわれる画像解析の概要を示す図である。本実施の形態による土地区画データ作成システムは、まず、予め用意された画像データ(301)を入力とし、それに対してエッジ抽出処理(202)を行う。エッジ抽出処理の出力として、エッジ強調度調整部202aによりエッジ強調度を相対的に低くした概要エッジデータ(302)と、エッジ強調度を相対的に高くした詳細エッジデータ(305)とを得る。
概要エッジデータと詳細エッジデータとの違いは、図2A(b)と図2A(c)とで対比させて示したように、エッジ強調度を低くした概要エッジデータは、道路や河川等のはっきりしたエッジのみが含まれ、ノイズをほとんど含まない。詳細エッジデータはエッジ強調度を高めて、はっきりしたエッジに加えて、畦道のようなあいまいなエッジも抽出されるようにしているが、反面、ノイズも多く含んでいる。尚、入力装置(101)から、任意のエッジ強調度を入力してエッジ抽出処理を行わせることができ、そのエッジ抽出処理結果は、表示装置(102)において適宜参照することができる。
次に、概要エッジデータ(302)を入力として概要区画抽出処理部による処理(203)を行い、概要区画データ(303)を得る。概要区画データ(303)は、はっきりとしたエッジのみで構成される区画データであり、実際の農地区画としては正確ではなく、本来畦道などで区切られるべき複数の区画が一つの区画としてまとめられたデータとなっているケースが多い。区画抽出処理の詳細な内容は図4に示す(後述する)。
次に、概要区画データ(303)を入力として概要区画解析処理部204による処理を行い、概要区画特徴データ(304)を得ることができる。概要区画特徴データは、概要区画データに含まれる各区画から、特徴として区画を構成するベクトルの主な方向とその数を抽出したデータである。
最後に、概要区画データ(303)と概要区画特徴データ(304)、詳細エッジデータ(305)、を入力として詳細区画抽出処理部(205)による処理を行い、詳細区画データ(306)を得る。詳細区画データ(306)は、本実施の形態によるシステムの目的とするデータであり、畦道等で正確に区切られた農地区画のデータが含まれ、農地の管理や解析に利用することができるデータである。
<地理画像処理の詳細>
以下、本実施の形態による地理解析システムの処理装置200におけるエッジ抽出処理、概要区画抽出処理、概要区画解析処理、及び詳細区画抽出処理のそれぞれについて詳細を説明する。
(1)エッジ抽出処理(202)
エッジを抽出する処理としては種々の周知技術が適用可能である。例えば、Canny法(上記非特許文献1参照)や、Sobelフィルタ(上記非特許文献2参照)などの各種エッジフィルタを地理画像データに適用することで、畦道などのエッジを抽出することができる。これらの処理は、画像中の濃度の変化が大きい部分をエッジとして抽出する。どこまでをエッジとみなすかは処理のパラメータに依存するため、そのパラメータを調整することにより抽出するエッジを限定することが出来る。ここでは、エッジの強調度を調整するエッジ強調度調整部により異なる2種類のエッジ強調度を用い、これら2種類のエッジ強調度に基づくエッジ抽出処理の結果、すなわちエッジ強調度を相対的に低くし道路や河川等のはっきりしたエッジのみが含まれノイズをほとんど含まない概要エッジデータと、エッジ強調度を高くすることによってはっきりしたエッジに加えて畦道のようなあいまいなエッジも抽出されているがノイズも多く含んでいる詳細エッジデータと、を出力し、その後の処理に利用する。
(2)概要区画抽出処理(203)
概要エッジ画像に対して、大まかな区画を抽出する概要区画抽出処理には、例えば直線交点法(特許文献1参照)を用いる。
図4は、この概要区画抽出処理の流れを画像で示した図である。この処理は、表示401において、エッジ抽出処理(202)を経て与えられたエッジ画像と、シード点と呼ばれる画像内の一点の座標から、シード点を含む区画を抽出する。シード点とは、区画を抽出する際の出発点となる座標のことを指す。シード点は、格子状に点在させたり、ランダムに配置したり、ユーザが予め入力しておくなどの方法で決定することができる。
すなわち、図4(a)に示すように、エッジ画像とシード点403とが与えられている場合に、まず、シード点403から例えば等角度間隔に全方位に直線405を伸ばす(図4(b))。そして、それぞれの直線405とエッジ画像におけるエッジ画素との交点407を求め、得られた交点407を時計回り(あるいは反時計回り)に連結する(図4(c):411)。この処理によって抽出された多角形をひとつの区画とみなし、この区画に対してIDを与えて区画データに登録する(図4(d))。区画の頂点の数は、シード点から伸ばす直線数に依存する。例えば、図4では直線の数を8本としている。この直線数を増やすことにより、より精密な区画領域の抽出を行うことができる。図4(d)に示す処理においては、台形に近い多角形の形状が農地の区画として抽出されている。以上の処理を、全てのシード点に対して行い、画像内の全ての区画を抽出する。
(3)概要区画解析処理(204)
概要区画解析処理(204)では、概要区画抽出処理(203)により得られた各区画データから詳細区画抽出処理で利用する特徴量を抽出し、概要区画特徴データを作成する。本実施の形態による土地区画データ作成システムでは、農地の区画が畦道を挟んでいくつか並んで正方形や長方形、または台形をしていることが多いことに注目し、畦道は農地を区画する辺に平行または垂直であることを利用するために、区画の各辺の方向とその分布を調べ、区画を構成する特徴ベクトルを抽出する。
図5は、概要区画解析処理(204)の流れを示すフローチャート図であり、図6は、その内容を画像で示した図である。
処理を開始すると、まず入力として概要区画データを読み込み(ステップ501)、格納されている区画データのうちでステップ503以下の処理を行なっていないエントリを1つ選択する(ステップ502)。そのエントリに含まれる頂点(座標)を配列の順に繋げたそれぞれの線をベクトルとみなして以下の処理を行う。
図6(a)に示す表示601は区画を含むエッジデータ607において、頂点605を配列順に線603で繋げた概要区画データ303(図1)を示した図である。ベクトルは、図6(a)中で区画を構成する各辺を意味する。まず、隣り合ったベクトルであって方向が近いベクトルを1つのベクトルに統合する(ステップ503)。すなわち、隣り合ったベクトルの成す角度θを求め、その角度θが一定値以下である場合は、ベクトルを繋ぐ点(頂点)を取り除き、2つのベクトルを1つのベクトルに統合する。図6(b)は図6(a)の区画データに対してベクトルの統合処理を行い、頂点611のみを残し、いくつかのベクトルを統合した結果を示す図である。頂点が取り除かれて頂点611の数が減少していることがわかる。
次に、統合後のベクトルであって一定以上の長さのベクトルを集計し、ヒストグラムを作成する(ステップ504)。すなわち、ベクトルの角度で階級を分類し、ベクトルの長さを度数とみなして集計する。図6(c)中の細い矢印621・631は、図6(b)の区画データのベクトルを集計したものを示している。実際の処理では、テーブル形式で処理されるが、方向の偏りを分かりやすくするため、図6(c)において円形に表現している。
次に、集計されたヒストグラムの分布を調べ、ピークの数を調べる(ステップ505)。すなわち、ある範囲の角度のベクトルが他の角度のものに比べて特に突出して集計されているかどうか、また突出している階級がいくつあるかを調べる。これにより、調べている区画が大まかにどのような形状をしているか判定することが出来る。ピークが2つの場合は区画が正方形、長方形又は平行四辺形をしていることを示し、三つの場合は三角形か台形をしていることを示す。それ以上の場合は、五角形以上の多角形、一つ以下の場合は円形に近い形状と推定できる。
図6(c)中の太い矢印623・633は、集計されたベクトルのピークを示しており、この例では集計結果のピークは二つでありほぼ直交する2つの特徴ベクトルが得られることから、区画は長方形をしていると推定できる。
ステップ505における処理の結果として、ピークの数が2つ又は3つの場合、その区画に対して特徴データを登録する(ステップ506)。すなわち、調べた区画IDの特徴データとして、ピークの数を特徴ベクトル数として、ピークの方向を特徴ベクトルとして、それぞれ登録する。ピークが、上記に該当しない他の数の場合は特徴データを入力せず、次のエントリのチェックに移る。そして、ステップ503〜506の処理を、概要区画データに含まれる全てのエントリに対してチェックが終了するまで繰り返し、この処理を終了する(ステップ507)。
(4)詳細区画抽出処理(205)
詳細区画抽出処理(205)では、エッジ抽出処理で得られた詳細エッジデータと、概要区画抽出処理で得られた概要区画データと、概要区画解析処理(204)で得られた概要区画特徴データと、から、より正確な区画の境界を抽出し、詳細区画データを作成する。
従来の手法では、詳細エッジデータのようなノイズを多く含むエッジデータは自動的な解析への利用には適していなかったが、本実施の形態によるシステムでは、農地区画の境界の多くを占める畦道が、道路や河川に平行または垂直なものが多いという特徴と概要区画特徴データを利用して、エッジ画像からノイズを分離して畦道のエッジのみを抽出する。
図7は、詳細区画抽出処理の流れを示すフローチャート図であり、図8は、その内容を画像で示した図である。この処理では、まず入力として概要区画データ(303)、概要区画特徴データ(304)、及び詳細エッジデータ(305)を読み込み(ステップ701)、概要区画データの中で703〜709までの処理を行っていないエントリを1つ選択する(ステップ702)。次いで、概要区画特徴データ(304)の中にそのエントリの区画IDに対応するデータがあるか否かを調べ、対応するデータがない場合には、詳細区画データ(306)に概要区画データ(303)をそのまま登録し(ステップ709)、他のエントリのチェックに移る。
対応する概要区画特徴データ(304)が存在する場合には、その区画データに対してステップ704〜709までの処理を行う。
図8(a)は、概要区画データの一つのエントリ801と、対応する特徴データ803・805を示す図である。この図では、区画データに対応する2本の特徴ベクトル811・813があり、太い矢印で示されている方向(短辺と長辺に沿った2つの白抜き矢印)がその方向である。次に、特徴データに登録されている特徴ベクトルのうちステップ705の処理を行っていないベクトルを1つ選び(ステップ704)、そのベクトルに垂直及び平行な方向で区画内の詳細エッジデータを集計する(ステップ705)。すなわち、区画データに対応する位置の詳細エッジを選んだ特徴ベクトルの垂直及び平行な方向に投影し、その方向で見たエッジの量を調べる。この集計値をグラフ化し、ピークを見つけることによって、ノイズが多い場合でも、特徴ベクトルに垂直または平行な方向にエッジが集中している場合にそれを見つけ出すことが出来る。図8(b)に示す表示821は、図8(a)で示した区画823を、1つの特徴ベクトルに垂直及び平行な方向でエッジを集計している状況を図示したものである。図示した例では、縦方向に集計したエッジでピークP2・P3が見られ、畦道と思われるエッジの集合を発見している。そのたのピークP1・P4・P6・P5は、区画に対応すると考えられる。
ステップ705の処理を全ての特徴ベクトルに対して繰り返し(ステップ706)、それぞれの集計したデータでピークが存在するか否かを調べる(ステップ707)。ある位置においてピークが存在するか否かの判断は、集計した軸に対するエッジの量の平均値との差や偏差値をピークの強さとみなし、それが適切に定めた閾値との比較によって真にピークと言えるかどうかで判定することが出来る。
この処理においてピークが見つかった場合は、ピークの位置には畦道と推定されるエッジの集合があると考えられる。そこで、ピークの位置P2、P3で区画データを分割し、それぞれを一つの区画として詳細区画データに登録する(ステップ708)。もし、複数の投影方向でピークが見つかった場合には、得られたピークの強さを比較し、最大の一方向のみで区画を分割する。1つの投影方向で複数のピークが見つかった場合は、それぞれのピークで分割する。図8(c)は、図8(a)で示した概要区画データが分割されて詳細区画データに登録される様子を示した図である(841)。
太い矢印で示した特徴ベクトル843に平行な方向に二本のピークP2・P3が見つかったため、それぞれで1つの区画823を確定する区画線853を線845と線847とにより3分割して3つの区画が得られる。ピークが見つからない場合には、詳細区画データに概要区画データをそのまま登録する(ステップ709)。そして、ステップ703〜709の処理を概要区画データに含まれる全てのエントリに対してチェックするまで繰り返し、処理を終了する(ステップ710)。
<まとめ>
以上のように、本実施の形態によれば、地表を撮影して得られた地理画像データを解析し、農地区画データを作成する農地区画データ作成システムにおいて、地理画像データからエッジを抽出するエッジ抽出処理部と、エッジ抽出結果から大まかな区画を抽出する概要区画抽出処理部と、得られた大まかな区画にみられる特徴ベクトルを抽出する概要区画解析部と、それまでの処理で得られたデータを元に詳細な区画を抽出する詳細区画抽出部と、を備える。
これにより、農地判定の処理を自動化できると共に、主観的な判定及びそれによる判定のばらつきを防止でき、客観的な農地判定を実現することができるようになる。
但し、本実施の形態に限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更、改良を加えることが可能である。
尚、本実施の形態において説明した上記の機能は、ソフトウェアプログラムによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出すことができるようにすれば良い。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態による機能を実現することになり、そのプログラムコード自体及びそれを記憶した記憶媒体は本発明によるシステムを構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
また、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがネットワークを介して配信されることにより、システム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納され、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されるようにしてもよい。
本発明は、農地区画データ作成装置として利用可能である。
本発明の一実施の形態による土地区画データの画像解析システムの一構成例を示す機能ブロック図である。 図1に示す画像解析システムにより利用される各種データの一例を示す図であり、図2A(a)は画像データの一例、図2A(b)は、概要区画データに相当するエッジ画像の一例を、図2A(c)は詳細区画データに相当するエッジ画像の一例を示す図である。 図1に示す画像解析システムにより利用される各種データの一例を示す図であり、図2B(d)は、概要区画データの一例を示す図であり、図2B(e)は図2B(d)の区画データを画像として表現した一例を示す図であり、図2B(f)は、詳細区画データの一例を示す図である。 図1に示す画像解析システムの区画抽出プログラムの各処理部の流れと、その入出力データを概略的に示す図である。 図4(a)〜(d)までは、図1に示す地理解析システムの区画抽出処理部によるデータの処理例を示す図である。 図1に示す地理解析システムの概要区画解析処理部による処理の流れを示すフローチャート図である。 図1に示す概要区画解析処理部によるデータの処理の概要を示す図である。 図1に示す画像解析システムの詳細区画抽出処理部による処理の流れを示すフローチャート図である。 図1に示す詳細区画抽出処理部によるデータの処理の概要を示す図である。
符号の説明
100…入出力部、101…入力装置、102…表示装置、103…出力装置、200…処理装置、201…区画抽出プログラム、202…エッジ抽出処理部、203…概要区画抽出処理部、204…概要区画解析処理部、205…詳細区画抽出処理部、300…記憶装置、301…画像データ、302…概要エッジデータ、303…概要区画データ、304…概要区画特徴データ、305…詳細エッジデータ、306…詳細区画データ。

Claims (5)

  1. 地理画像データを解析し、土地区画データを作成する土地区画データ作成システムであって、
    地理画像データからエッジデータを抽出するエッジ抽出処理部と、
    該エッジ抽出処理部において第1のエッジ強調度でエッジ抽出した概要エッジデータに基づいて多角形を形成するエッジを区画として抽出する概要区画抽出処理部と、
    該概要区画抽出処理部で得られた各区画から概要区画特徴データを抽出する概要区画解析処理部と、
    前記エッジ抽出処理部において前記第1のエッジ強調度よりも高い第2のエッジ強調度でエッジ抽出した詳細エッジデータと、該詳細エッジデータと同じ区画の概要区画データと、該概要区画データに基づいて前記概要区画解析処理部により得られた概要区画特徴データと、に基づいて、詳細区画データを作成する詳細区画抽出処理部と
    を有することを特徴とする土地区画データ作成システム。
  2. 前記詳細区画抽出処理部は、
    前記詳細エッジデータと対応する概要区画データにおいて概要区画特徴データとして特徴ベクトルが存在する場合に、該特徴ベクトルに水平な方向及び垂直な方向において区画内の前記詳細エッジデータを集計してエッジデータの集計値のピークを検出し、ピークが検出された場合に、該ピークの位置において前記概要区画データを分割して前記詳細区画データとして登録することを特徴とする請求項1に記載の土地データ作成システム。
  3. 前記概要区画解析処理部において抽出する特徴データとして、区画を構成する主たるベクトルの数と方向とを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の区画データ作成システム。
  4. 前記概要区画解析処理部は、
    概要エッジデータに基づいて多角形を形成するエッジを区画として抽出する処理であって、隣接する頂点を結ぶベクトルのうち方向が近いベクトルを統合し、ある値以上の長さを有するベクトルを集計しヒストグラムを作成し、該ヒストクラムのピークが2又は3である場合に、該ピークを前記概要区画特徴データとすることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の区画データ作成システム。
  5. 前記エッジ抽出処理部は、入力によりエッジ強調度を調整するエッジ強調度調整部を有し、該エッジ抽出処理部におけるエッジ抽出結果を表示部に表示可能に構成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の区画データ作成システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018077646A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 ヤンマー株式会社 圃場登録システム

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