JP2008234133A - 肉厚評価装置および肉厚評価方法 - Google Patents

肉厚評価装置および肉厚評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】肉厚であるか非肉厚であるかを精度良く評価することができる肉厚評価装置および方法を提供する。
【解決手段】被評価物の形状を特定する3次元モデルの外周面上に評価基準点A1を設定する評価基準点設定手段と、評価基準点A1から評価基準点A1から外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルと外周面とが交わる第1の交点B1までの第1の距離S1を算出する第1の距離算出手段15と、評価ベクトルX1上の始点から評価ベクトルX1と垂直な方向へ伸びる垂直ベクトルY1を生成する垂直ベクトル生成手段16と、垂直ベクトルY1,Z1と外周面とが交わる交点D1,E1間の距離T1を算出する第2の距離算出手段20と、第2の距離T1と第1の閾値との大小関係を判断する第1の判断手段21と、第2の距離T1が第1の閾値以上である場合に、第1の距離S1を肉厚として有効な値と決定する第1の決定手段22と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、3次元モデルを介して被評価物の肉厚を評価する肉厚評価装置および肉厚評価方法に関する。
金型部品の設計においては、ヒケ、ソリ、ショートショットなどの射出成形における製品形状に起因するさまざまな問題をあらかじめ把握して、製品設計、金型設計、金型製作、射出成形に対して、技術的な対策や改善等のフィードバックを行い、高品質かつ高効率な設計および生産体制を確立することが望まれている。そのためには、設計段階における製品の3次元モデルにおいて、設計段階では意図しない肉厚の状態、たとえば「薄肉」や「厚肉」を把握することが必要となる。これを解決するために、特開平10−124555号公報(特許文献1)では、法線を用いて肉厚を評価する手法が開示されている。また、特開2004−310668号公報(特許文献2)では、法線と法線同士の角度を算出することによって、肉厚評価が「非肉厚」(無効)であるか否かを評価する手法が開示されている。加えて、メッシュ生成を行ってから、対向面同士における各ノード間の最短距離を探索して肉厚として評価する手法も提案されている。
特開平10−124555号公報 特開2004−310668号公報
しかしながら、前記メッシュ生成を行う手法では、肉厚の定義が対向面間の最短距離であるので最短距離探索による適切な肉厚評価が可能であったが、メッシュ生成と最短距離探索に多大な時間を要するという不具合があった。また、法線を用いて肉厚を評価する手法では、前記メッシュ生成法に比べて時間を要しないが、肉厚に不適切な値(「非肉厚値」)を肉厚として出力してしまう虞があった。また、法線と法線同士の角度を用いて肉厚と「非肉厚」とを評価する手法では、角度評価に時間を要するという不具合があり、3次元モデルにリブや立ち壁形状などがある場合において対向面同士が平行であるとリブ高さなどの「非肉厚」を肉厚として出力する虞があった。
上記手法に散見される、肉厚の定義に起因する不具合、すなわち「非肉厚」を肉厚として出力してしまう不具合は、肉厚が厚い形状であるほど生じ易いものである。つまり、肉厚が厚い形状の場合は、肉厚と「非肉厚」の距離の違いや境界が明確でなくなるため、「非肉厚」を肉厚と評価し間違え、肉厚として不適切な距離を肉厚として評価してしまう可能性が高くなるのである。このような不具合を解決するには厚肉であるか「非肉厚」であるかの精度良い評価装置(評価装置)および評価方法(評価方法)が必要となる。
本発明は前記不具合を解決するためになされたものであって、本発明の主たる目的は、肉厚であるか非肉厚であるかを精度良く評価することができる肉厚評価装置および方法を提供することである。
本発明に係る肉厚評価装置は、被評価物の肉厚を評価するものであって、被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶する形状記憶手段と、3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定する評価基準点設定手段と、評価基準点から外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成手段と、評価ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる評価基準点と異なる第1の交点を算出する第1の交点算出手段と、評価基準点から第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出手段と、評価ベクトル上の始点から評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成する第1の垂直ベクトル生成手段と、第1の垂直ベクトルの始点から第1の垂直ベクトルの逆向方向へ伸びる第2の垂直ベクトルを生成する第2の垂直ベクトル生成手段と、第1の垂直ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第2の交点を算出する第2の交点算出手段と、第2の垂直ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第3の交点を算出する第3の交点算出手段と、第2の交点から第3の交点までの第2の距離を算出する第2の距離算出手段と、第2の距離と、予め定められた第1の閾値と、の大小関係を判断する第1の判断手段と、第1の判断手段によって第2の距離が第1の閾値以上であると判断された場合に、第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第1の決定手段と、を備える。
この場合には、リブや立ち壁形状のように第1の距離が肉厚として不適切な場合に、第1の距離に基づいて「薄肉」や「厚肉」の評価を行ったり、第1の距離を肉厚の値として出力してしまう可能性を低減することができる。つまり、第1の距離が肉厚であるか「非肉厚」であるかについての評価精度が向上する。
好ましくは、肉厚評価装置は、第1の判断手段によって第2の距離が第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトルについて、第1の交点算出手段と、第1の距離算出手段と、第1の垂直ベクトル生成手段と、第2の垂直ベクトル生成手段と、第2の交点算出手段と、第3の交点算出手段と、第2の距離算出手段と、第1の判断手段と、第1の決定手段と、を実行させる繰り返し手段、をさらに備える。
好ましくは、肉厚評価装置は、第1の距離と、予め定められた第2の閾値および第2の閾値未満の予め定められた第3の閾値と、の大小関係を判断する第2の判断手段と、第1の距離が第3の閾値未満である場合に、評価基準点に対応する肉厚を薄肉と決定し、第1の距離が第3の閾値以上かつ第2の閾値未満である場合に評価基準点に対応する肉厚を適正肉厚と決定し、第1の距離が第2の閾値以上である場合に評価基準点に対応する肉厚を厚肉候補として決定する第2の決定手段と、をさらに備え、第1の判断手段は、第2の決定手段によって評価基準点に対応する肉厚が厚肉候補として決定された場合にのみ、第2の距離と第1の閾値との大小関係を判断し、第1の決定手段は、第1の判断手段によって第2の距離が第1の閾値以上であると判断された場合に、評価基準点に対応する肉厚を厚肉として決定し、第1の判断手段によって第2の距離が第1の閾値未満であると判断された場合に、評価基準点に対応する肉厚を非肉厚として決定する。
好ましくは、予め定められた第2の閾値を、予め定められた第1の閾値とする。
好ましくは、予め定められた第1の閾値を、前記第1の距離とする。
好ましくは、評価基準点設定手段は、前記3次元モデルの頂点、稜線の中点および前記外周面内の任意の点の少なくともいずれかに前記評価基準点を設定する。
好ましくは、第1の垂直ベクトル生成手段は、生成する第1の垂直ベクトルの始点を評価基準点からの距離が第2の閾値以内となる位置に設定し、始点から評価ベクトルに垂直な複数の第1の垂直ベクトルを生成する。
好ましくは、前記肉厚評価装置は、第2の交点から第2の交点が位置する3次元モデルの外周面の法線逆方向へ伸びる法線逆ベクトルを生成する法線逆ベクトル生成手段と、法線逆ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第4の交点を算出する第4の交点算出手段と、第2の交点から第4の交点までの第3の距離を算出する第3の距離算出手段と、第3の距離と、第2の閾値と、の大小関係を判断する第3の判断手段と、第3の判断手段によって第3の距離が第2の閾値以上であると判断された場合に、第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第3の決定手段と、をさらに備える。
本発明に係る肉厚評価装置は、被評価物の肉厚を評価するものであって、被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶する形状記憶手段と、3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定する評価基準点設定手段と、評価基準点から外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成手段と、評価ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる評価基準点と異なる第1の交点を算出する第1の交点算出手段と、評価基準点から第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出手段と、評価ベクトル上の始点から評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成する第1の垂直ベクトル生成手段と、第1の垂直ベクトルと3次元モデルとが交わる第2の交点を算出する第2の交点算出手段と、第2の交点から第2の交点が位置する3次元モデルの外周面の垂直方向へ伸びる法線逆ベクトルを生成する法線逆ベクトル生成手段と、法線逆ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第4の交点を算出する第4の交点算出手段と、第2の交点から第4の交点までの第3の距離を算出する第3の距離算出手段と、第3の距離と、予め定められた第2の閾値と、の大小関係を判断する第3の判断手段と、第3の判断手段によって第3の距離が第2の閾値以上であると判断された場合に、第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第3の決定手段と、を備える。
本発明に係る肉厚評価方法は、被評価物の肉厚を評価するものであって、被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶するステップと、3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定するステップと、評価基準点から外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成するステップと、評価ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる評価基準点と異なる第1の交点を算出するステップと、評価基準点から第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出ステップと、評価ベクトル上の始点から評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成するステップと、第1の垂直ベクトルの始点から第1の垂直ベクトルの逆方向へ伸びる第2の垂直ベクトルを生成するステップと、第1の垂直ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第2の交点を算出するステップと、第2の垂直ベクトルと3次元モデルの外周面とが交わる第3の交点を算出するステップと、第2の交点から第3の交点までの第2の距離を算出するステップと、第2の距離と、予め定められた第1の閾値と、の大小関係を判断するステップと、第1の判断手段によって第2の距離が第1の閾値以上であると判断された場合に、第1の距離を肉厚として有効な値と決定するステップと、を備える。
好ましくは、肉厚評価方法は、第2の距離が第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトルについて、第1の交点を算出するステップと、第1の距離を算出するステップと、第1の垂直ベクトルを生成するステップと、第2の垂直ベクトルを生成するステップと、第2の交点を算出するステップと、第3の交点を算出するステップと、第2の距離を算出するステップと、第1の判断を行うステップと、第1の決定を行うステップと、を繰り返すステップ、を備える。
以上のように、本発明に係る肉厚評価装置および肉厚評価方法によって、被評価物の肉厚評価の精度が向上する。
以下、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。また、以下の説明では、同一の部品については同一の符号を付すものとし、前記部品の名称や機能が同一である場合には、前記部品についての詳細な説明は繰り返さない。
[実施形態1]
<ハードウェア構成>
まず、本実施形態に係る肉厚評価装置の全体構成について説明する。本実施形態に係る肉厚評価装置は複数の面から形成される3次元モデルの肉厚を評価する装置であって、前記肉厚評価装置によって行われる肉厚評価処理は、パーソナルコンピュータまたはワークステーションなどのコンピュータ上で実行されるソフトウェアによって実現される。
図1は、本実施形態に係る肉厚評価装置の一例であるコンピュータを示す斜視図である。図1に示すように、このコンピュータ1は、FD(Flexible Disk)駆動装置111およびCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)駆動装置113を備えたコンピュータ本体101と、モニタ102と、キーボード103と、マウス104とを含む。
図2は、本実施形態に係る肉厚評価装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。図2に示すように、コンピュータ本体101は、上記したFD駆動装置111およびCD−ROM駆動装置113に加えて、相互にバスで接続されたCPU(Central Processing Unit)105と、メモリ106と、固定ディスク107と、通信インターフェイス109とを含む。FD駆動装置111にはFD112が装着される。CD−ROM駆動装置113にはCD−ROM114が装着される。
既に述べたように、本実施形態に係る肉厚評価装置は、コンピュータハードウェアとCPU105とによって実行されるソフトウェアにより実現される。一般的にこうしたソフトウェアは、FD112やCD−ROM114などの記録媒体に格納されて、またはネットワークなどを介して流通する。そして、前記ソフトウェアは、FD駆動装置111やCD−ROM駆動装置113などにより前記記録媒体から読取られて、または通信インターフェイス109にて受信されて、固定ディスク107に格納される。そして、固定ディスク107からメモリ106に読出されて、CPU105により実行される。つまり、図1および図2に示したコンピュータ1のハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD112、CD−ROM114、固定ディスク107などの記録媒体に記録された、もしくはネットワークを通じて提供されるソフトウェアである。
前記モニタ102は、液晶パネルやCRTから構成されるものであって、CPU105が出力した情報を表示する。前記マウス104は、クリックされたりやスライドされることによって、ユーザから情報を受付ける。前記キーボード103は、キー入力により、ユーザから情報を受付ける。前記CPU105は、コンピュータ1の各要素を制御するものであって、各種の演算を実施する装置でもある。前記メモリ106は、各種の情報を記憶する。前記通信インターフェイス109は、前記CPU105が出力した情報を電気信号へと変換するものであって、CPU105が出力した情報をその他の装置が利用できる信号へと変換する装置である。また、通信インターフェイス109は、コンピュータ1の外部から入力された情報を受信して、CPU105が利用できる情報に変換する装置でもある。前記固定ディスク107は、CPU105が実行するプログラムやデータベースを記憶する大容量記憶装置である。また、コンピュータ1は、必要に応じて、プリンタなどモニタ102以外の他の出力装置が接続される。
<機能および動作>
次に、本実施例に係る肉厚評価装置が有する各機能について説明する。図3は、本実施形態に係る肉厚評価装置が有する各機能を示す機能ブロック図である。図3に示すように、コンピュータ1(肉厚評価装置)は、たとえばCPU105によって実現される、評価基準点設定部12と、評価ベクトル生成部13と、第1の交点算出部14と、第1の距離算出部15と、確認ベクトル生成部16と、逆ベクトル生成部17と、第2の交点算出部18と、第3の交点算出部19と、第2の距離算出部20と、第1の判断部21と、第1の決定部22と、評価結果出力部25と、繰り返し部30と、第2の判断部23と、第2の決定部24と、法線ベクトル生成部31と、法線逆ベクトル生成部32と、第4の交点算出部33と、第3の距離算出部34と、第3の判断部26と、第3の決定部27と、繰り返し部30と、幾何判断部35と、を備える。また、コンピュータ1は、たとえばメモリ106や固定ディスク107によって実現される、形状記憶部11と、評価結果記憶部28と、評価条件記憶部29と、を備える。
そして、形状記憶部11は、前記被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶する。より詳細には、形状記憶部11は、金型等の被評価物(実モデル)の形状を特定する3次元モデルを形成する頂点座標や、稜線データや、面データを記憶する。評価条件記憶部29は、肉厚評価の際の閾値である第2の閾値(以下、適正肉厚上限値とする。)と第3の閾値(以下、適正肉厚下限値とする。)と前記第1の閾値とを記憶する。但し、本実施形態においては、前記第1の閾値にも、予め適正肉厚上限値が設定されているものとする。そして、評価結果記憶部28は、第1の決定部22等によって決定された肉厚の各種評価結果を、随時記憶・更新するものである。評価結果出力部25は、最終的な肉厚評価結果や肉厚自体をモニタ102などに出力する。幾何判断部35は、内積評価や各種ベクトルの向きが3次元モデルの内外のどちらであるかを判断する。
評価基準点設定部12は、前記3次元モデルの頂点、稜線の中点および前記外周面内の任意の点に肉厚を評価するための評価基準点A1,A2・・・ANを設定して、前記評価基準点A1,A2・・・ANの座標をメモリ106へ保存するものである。つまり、評価基準点設定部12は、前記3次元モデルを形成する外周面上に前記評価基準点A1,A2・・・ANを設定するものである。ここで、前記3次元モデルを形成する面上とは、3次元モデルを形成する頂点と稜線と面自体を含む概念である。評価ベクトル生成部13は、各評価基準点A1から前記外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルX1を生成するものである。第1の交点算出部14は、前記評価ベクトルX1と前記3次元モデルの外周面とが交わる前記評価基準点A1と異なる第1の交点B1を算出する。第1の距離算出部15は、前記評価基準点A1から前記第1の交点B1までの第1の距離S1を算出する。
確認ベクトル生成部16は、前記評価ベクトルX1上の任意の始点C1から前記評価ベクトルX1と垂直な方向へ伸びる確認ベクトルY1,Y2・・・Ynを生成する。好ましくは、前記確認ベクトル生成部16は、生成する前記確認ベクトルY1,Y2・・・Ynの始点C1を前記評価基準点A1からの距離aが前記第2の閾値以内となる位置に設定し、前記始点から前記評価ベクトルX1に垂直な複数の第1の確認ベクトルY1,Y2・・・Ynを生成する。
この場合には、評価基準点付近においてのみ、肉厚であるか「非肉厚」であるかを調べるため、第1の評価を行う回数を減らすことができ、その結果、肉厚評価処理(肉厚評価処理)に要する時間を短縮することができる。
逆ベクトル生成部17は、それぞれの前記第1の確認ベクトルY1,Y2・・・Ynの始点C1から前記それぞれの確認ベクトルY1,Y2・・・Ynの逆向方向へ伸びる逆ベクトルZ1,Z2・・・Znを生成する。第2の交点算出部18は、各確認ベクトルY1と前記3次元モデルの外周面とが交わる第2の交点D1を算出する。第3の交点算出部19は、各逆ベクトルZ1と前記3次元モデルの外周面とが交わる第3の交点E1を算出する。第2の距離算出部20は、前記第2の交点D1から前記第3の交点E1までの第2の距離T1を算出するものである。
第1の判断部21は、第2の距離算出部20と、前記第2の距離T1と、予め定められた第1の閾値と、の大小関係を判断する。第1の決定部22は、第1の判断部21と、前記第1の判断部21によって第2の距離T1が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離S1を肉厚として有効な値と決定する。より詳細には、本実施形態に係るコンピュータ1は、前記交点間距離T1が前記適正肉厚上限値未満である場合に、前記第1の距離S1を肉厚として無効な値であると決定して、すなわち「第1の距離は肉厚ではない。」と決定して、評価ベクトルX1の第1の距離S1は「非肉厚」(無効)である旨をメモリ106へ保存する。
第2の判断部23は、前記第1の距離S1と、予め定められた適正肉厚上限値(第2の閾値)および前記適正肉厚上限値未満の予め定められた適正肉厚下限値(第3の閾値)と、の大小関係を判断するものである。より詳細には、第2の判断部23は、メモリ106に保存された前記第1の距離S1と適正肉厚上限値とを読み出して、両者の大小関係を判断するものであり、前記第1の距離S1と前記適正肉厚下限値との大小関係も判断する。第2の決定部24(肉厚判断部)は、前記第1の距離S1が前記第3の閾値未満である場合に、前記評価ベクトルX1に対応する肉厚を「薄肉」と決定し、前記第1の距離S1が前記第3の閾値以上かつ前記第2の閾値未満である場合に前記評価ベクトルX1に対応する肉厚を「適正肉厚」と決定し、前記第1の距離S1が前記第2の閾値以上である場合に前記評価ベクトルX1に対応する肉厚を「厚肉候補」として決定して評価結果記憶部28に保存する。詳しくは、評価ベクトルX1に対応する肉厚が一旦「厚肉候補」として仮決定される。
本実施例においては、前記第1の判断部21は、第2の決定部24によって前記評価基準点A1に対応する肉厚が「厚肉候補」として一旦決定された場合にのみ、前記第2の距離T1と前記第1の閾値との大小関係を判断し、前記第1の決定部22は、前記第1の判断部21によって前記第2の距離T1が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記評価基準点A1に対応する肉厚を「厚肉」として決定し、前記第1の判断部21によって第2の距離T1が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、前記評価基準点A1に対応する肉厚を「非肉厚」として決定する。すなわち、前記第1の判断部21によって前記第2の距離T1が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離S1を評価基準点A1に対応する肉厚として有効な値であると決定するのである。
この場合には、第1の距離が第3の閾値未満である場合に「薄肉」と決定し、第1の距離が第3の閾値以上かつ第2の閾値未満である場合に「適正肉厚」と決定し、第1の距離が第2の閾値以上の場合に「厚肉」であるか「非肉厚」であるかの評価を行うため、4段階の出力を行うことが可能である。
そして、繰り返し部30は、判断対象となる評価ベクトル(たとえば、評価ベクトルX1,X3-1)が前記第1の判断部21によって前記第2の距離T1が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトル(X2-1,X3-2)について、前記第1の交点算出部14と、前記第1の距離算出部15と、前記確認ベクトル生成部16と、前記逆ベクトル生成部17と、前記第2の交点算出部18と、前記第3の交点算出部19と、前記第2の距離算出部20と、前記第1の判断部21と、前記第1の決定部22と、第2の判断部23と、第2の決定部24による計算を実行させる。
この場合には、リブや立ち壁形状のように第1の距離が肉厚として不適切な場合に、第1の距離に基づいて「薄肉」や「厚肉」の評価を行ったり、第1の距離を肉厚の値として出力してしまう可能性を低減することができる。つまり、第1の距離が肉厚であるか「非肉厚」であるかについての評価精度が向上する。
法線ベクトル生成部31は、前記第2の交点B1から前記第2の交点B1が位置する前記3次元モデルの外周面の垂直方向へ伸びる法線逆ベクトルW1を生成する。第4の交点算出部33は、前記法線逆ベクトルW1と前記3次元モデルの外周面とが交わる第4の交点F1を算出する。第3の距離算出部34は、前記第2の交点B1から前記第4の交点F1までの第3の距離U1を算出する。
第3の判断部26は、前記第3の距離U1と、予め定められた第2の閾値と、の大小関係を判断する。第3の決定部27は、前記第3の判断部26によって第3の距離U1が前記第2の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離S1を肉厚として有効な値と決定する。繰り返し部30は、判断対象となる評価ベクトル(たとえば、評価ベクトルX3-1)が第3の判断部21によって前記第2の距離T1が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトルX3-2について、前記第1の交点算出部14と、前記第1の距離算出部15と、前記確認ベクトル生成部16と、前記逆ベクトル生成部17と、前記第2の交点算出部18と、前記第3の交点算出部19と、前記第2の距離算出部20と、前記第1の判断部21と、前記第1の決定部22と、第2の判断部23と、第2の決定部24と、法線ベクトル生成部31と、第4の交点算出部33と、第3の距離算出部34と、第3の判断部26と、第2の決定部27とによる計算を実行させるものである。
この場合には、リブや立ち壁形状のように第1の距離が肉厚として不適切な場合に、第1の距離に基づいて「薄肉」や「厚肉」の評価を行ったり、第1の距離を肉厚の値として出力してしまう可能性をさらに低減することができる。つまり、第1の距離が肉厚であるか「非肉厚」であるかについての評価精度がさらに向上する。
本実施例においては、第1の閾値を適正肉厚上限値としているが、第1の閾値は、適正肉厚上限値に限定されるものではなく、他の固定値であってもよいし、一旦メモリ106等に記憶される第1の距離S1の距離としてもよい。
<肉厚評価処理>
次に、本実施形態の肉厚評価装置を用いた肉厚評価処理について説明する。図4は肉厚評価処理全体を流れを示すフローチャートである。図4に示すように、まず、ユーザ等によって肉厚評価対象である3次元モデルの形状に関するデータが入力され、当該データが形状記憶部11に保存される(ステップ1、以下ステップをSと略す。)。図8は、肉厚評価対象(実モデル)を3次元モデルとして表した概念図である。次に、適正肉厚の適正肉厚下限値と適正肉厚上限値とを含む各種閾値が評価条件記憶部に保存される(S2)。本実施の形態に係る肉厚評価処理は、これらの適正肉厚下限値と適正肉厚上限値とによって、3次元モデルの肉厚を最終的に「薄肉」と「適正肉厚」と「厚肉」とに分類して出力することが目的である。次に、評価基準点設定部12によって、形状記憶部11に保存された3次元モデルの全頂点の座標、全稜線の中点の座標、全面内の任意の点の座標が、評価基準点A1,A2・・・ANとして設定される(S3)。
図9は、3次元モデルに複数の評価基準点を設定したイメージを示す概念図である。以下では、1つの評価基準点A1について、S4からS9までの肉厚評価処理を実行していく流れについて説明する。まず、前記S3にて生成した評価基準点A1の肉厚評価結果を「未評価」に設定し、評価結果記憶部28に保存する(S4)。
図10は、前記評価基準点から3次元モデルの内側方向へ伸びる評価ベクトルが生成されたイメージを示す概念図である。図10に示すように、評価ベクトル生成部13が、評価基準点A1から前記評価基準点A1を構成する面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルX1を生成する(S5)。本実施形態においては、図10に示すように、評価ベクトル生成部13は、頂点に設定された評価基準点A3には頂点を含むそれぞれの面に垂直な評価ベクトルX3-1,X3-2,X3-3を生成し、稜線の中点に設定された評価基準点A2には前記稜線を含む面に垂直な評価ベクトルX2-1,X2-2を生成し、外周面内に設定された評価基準点A1には前記外周面に垂直な1つの評価ベクトルX1が生成する。
<薄肉・適正肉厚評価処理>
次に、生成された1の評価ベクトルX1について、生成薄肉・適正肉厚評価処理が行われる(S6)。図5は、薄肉・適正肉厚評価処理の流れを示すフローチャートである。具体的には、図5に示すように、1つの評価ベクトルX1についての薄肉・適正肉厚評価処理が実行され、「薄肉」および「適正肉厚」の確定が行われるものである。「厚肉」については、一旦「厚肉候補」と決定するにとどめ、「厚肉」とは確定しない。
以下、薄肉・適正肉厚評価処理(S6)について説明する。図5に示すように、まず、第1の交点算出部14が評価ベクトルX1と最初に交差する3次元モデルの外周面との交点B1の座標を算出する(S61)。次に、第1の距離算出部15が、評価基準点A1の座標と交点B1の座標とから、評価基準点A1から交点B1までの第1の距離S1を算出する(S62)。その後、第2の判断部26が、第1の距離S1が適正肉厚下限値未満であるか否かを評価する(S63)。第1の距離S1が適正肉厚下限値未満であれば(S63にてYESの場合)、第2の決定部27が評価ベクトルX1の評価結果を「薄肉」と決定して、評価結果を評価結果記憶部28に保存する(S64)。第1の距離S1が適正肉厚下限値以上である場合(S63にてNOの場合)、第2の判断部26が、第1の距離S1が適正肉厚上限値未満であるか否かを評価し(S65)、第1の距離が適正肉厚上限値未満であれば(S65にてYESの場合)、第2の決定部27が評価ベクトルX1の評価結果を「適正肉厚」と決定し、当該評価結果を評価結果記憶部28に保存する(S66)。第1の距離S1が適正肉厚上限値以上であれば(S65にてNOの場合)、第2の決定部27が評価ベクトルX1の評価結果を「肉厚候補」と決定して、該評価結果を評価結果記憶部28に保存する(S67)。
ここで、図11は、評価ベクトルと3次元モデルの位置関係のイメージを示す図である。第1の距離S1が適正肉厚下限値未満の場合(S63にてYESの場合)に、法線ベクトル生成部31が、交点B1から交点B1を含む外周面の法線方向に伸びる法線ベクトルV1を生成し、幾何判断部35が前記法線ベクトルV1の単位ベクトルと評価ベクトルX1の単位ベクトルとの内積値を求めてもよい。すなわち、前記内積値が薄肉評価用の任意の閾値未満であるかを評価することにより、前記内積値が薄肉評価用の任意の閾値未満の場合に、評価結果を「非肉厚」として決定して、当該評価結果を評価結果記憶部28に保存してもよい。これは、図11に示すように、評価基準点A1から対向面といえないような直角に近い角度をなす面までの第1の距離S1を肉厚(「薄肉」)と誤評価することを防止するためである。
<肉厚評価処理2>
評価結果記憶部28に保存された薄肉・適正肉厚評価処理結果が「薄肉」、「適正肉厚」および「非肉厚」のいずれかである場合(S7にてNOの場合)、当該評価ベクトルX1についての処理を終了して、評価結果を評価結果記憶部28に保存する(S10)。以下の厚肉評価処理S8では、薄肉・適正肉厚評価処理にて「厚肉候補」とされた評価ベクトルX1について「厚肉」(第1の距離S1が肉厚として有効)であるか「非肉厚」(第1の距離S1が肉厚として無効な値)であるかの評価を行う(S8)。
<厚肉評価処理>
以下、図6を参照して厚肉評価処理(S8)について説明する。ここで、図6は厚肉評価処理の流れを示すフローチャートであり、図12は確認ベクトルおよび逆ベクトルのイメージを示す概念図である。
まず、図12に示すように、確認ベクトル生成部16が、評価ベクトルX1上の評価基準点A1から任意の距離a離れた点を確認基準点C1として設定し、確認基準点C1から評価ベクトルX1に垂直な任意の方向へ伸びる確認ベクトルY1,Y2・・・Ynを生成し、逆ベクトル生成部17が確認基準点C1からそれぞれの確認ベクトルY1,Y2・・・Ynと逆向き方向へと伸びる逆ベクトルZ1,Z2・・・Znを生成する(S81)。ここで、任意の距離aは0〜適正肉厚上限値までの任意の値とする。そして、確認ベクトルY1,Y2・・・Ynは任意の角度を隔てて、評価ベクトルX1上の確認基準点C1から放射状に複数生成されるものである。
S82からS90では、1の確認ベクトルY1と1の逆ベクトルZ1についての計算について説明する。第2の交点算出部18が各確認ベクトルY1と前記3次元モデルとの交点D1の座標を算出し、第3の交点算出部19が各逆ベクトルZ1と前記3次元モデルとの交点E1の座標を算出する(S82)。そして、確認ベクトルY1と逆ベクトルZ1が3次元モデルの外周面と交わるか否か、すなわち前記確認基準点C1を挟んで確認ベクトルY1および逆ベクトルZ1について2つの交点D1,E1が算出されるか否か判断される(S83)。2つの交点が算出された場合(S83にてYESの場合)には当該交点間の第2の距離Tが算出され、2つの交点が算出されない場合(S83にてNOの場合)には前記評価ベクトルX1(確認基準点C1)が3次元モデルの外にあるものと判断され、評価ベクトルX1に関する評価結果を「非肉厚」とする(「無効」とする)(S94)。
図13は、確認ベクトルと逆ベクトルと第2の距離との関係を示す概念図である。次に、第2の交点算出部18が、前記2つの交点D1,E1間(第2の距離T1)の距離を算出し、第1の判断部21が前記第2の距離T1が適正肉厚上限値(第1の閾値)未満であるか否か判断する(S84)。第2の距離T1が適正肉厚上限値未満である場合にはその評価ベクトルX1に関する評価結果が「非肉厚」とされ(S94)、第2の距離T1が適正肉厚上限値以上の場合(S84にてNOの場合)には、前記第2の距離T1が閾値L(例えば、適正肉厚上限値の2倍)未満であるか否か判断され(S85)、前記第2の距離T1が閾値L以上の場合(S85にてNOの場合)には前記確認ベクトルY1に関する評価を終了してS91へと進む。すなわち、第2の距離T1が適正肉厚上限値以上の場合(S84にてNOの場合)には、一旦、第1の距離S1が肉厚として有効な値であると決定されて、他の厚肉評価処理(たとえばS85)へと進む。そして、他の厚肉評価処理でも「非肉厚」とされなかった場合には、繰り返し部30によって他の確認ベクトルY2についての厚肉評価処理S8が繰り返されるのである。
図14は、評価ベクトルと確認ベクトルのイメージを示す概念図である。前記S81〜S84およびS94の処理によって、図14に示すようなリブや立ち壁形状のように第1の距離S1が肉厚として不適切な場合に、第1の距離S1に基づいて「薄肉」や「厚肉」の評価を行ったり、第1の距離S1を肉厚の値として出力してしまう可能性を低減することができる。
図15は、確認ベクトルと法線ベクトルと法線逆ベクトルを示す概念図である。前記第2の距離T1が閾値L未満の場合(S85にてYESの場合)、法線ベクトル生成部31が交点B1を始点とする法線ベクトルV1を生成する(S86)。幾何判断部35が、法線ベクトルV1の単位ベクトルと確認ベクトルY1の単位ベクトルとの内積値が任意の閾値M未満であるか否かが評価される(S87)。図15に示すように、法線逆ベクトル生成部32が、交点B1を始点とした法線ベクトルV1と逆向きの方向ベクトルを持つ法線逆ベクトルW1を作成する(S88)。次に、第4の交点算出部33が法線逆ベクトルW1と3次元モデルの外周面との交点F1の座標を計算し、第3の距離算出部34が該交点F1と交点B1との間の第3の距離U1を計算する(S89)。
そして、第3の判断部が、第3の距離U1が適正肉厚上限値未満であるか否か判断し(S90)、適正肉厚上限値未満の場合(S90にてYES)には前記評価ベクトルX1に関する厚肉評価結果を「非肉厚」とし、該厚肉評価処理結果を評価結果記憶部28に保存する(S93)。一方、第3の距離U1が適正肉厚上限値以上である場合(S90にてNO)には、繰り返し部30によって、前記確認ベクトルY1に関する厚肉評価処理を終了して、全ての確認ベクトルY2について厚肉評価処理が終了したか否か判断される(S91)。他の未確認の確認ベクトルY2がある場合(S91にてNOの場合)には、繰り返し部30により、他の確認ベクトルY2について再度厚肉評価処理(S82〜S91)が行わる。つまり、前述したように、ある確認ベクトルY1についての厚肉評価処理S8において「非肉厚」と決定されることなく、第1の距離S1が一旦「有効」と評価された場合に、繰り返し部30によって他の未確認ベクトルY2についての厚肉評価処理S8が行われるのである。一方、他の未確認の確認ベクトルY2が無い場合(S91にてYESの場合)には、繰り返し部30により、全ての確認基準点を始点とした確認ベクトルについての評価処理が終了したか否かについて評価される(S92)。そして、他の確認基準点Cを始点とした確認ベクトルの評価処理が残っている場合(S92においてYESの場合)には、繰り返し部30により、他の確認基準点C2について再度厚肉評価処理(S81〜S92)が行われる。
以上の処理において、評価ベクトルX1の評価結果を無視する評価が発生しなかった場合はステップS81〜ステップS92の処理を、aの距離を変えて(他の確認基準点について)数回繰り返す。aの距離の変化量は評価精度と評価にかかる処理時間とのトレードオフとなるため評価対象となるモデルによって調整する必要があるが、たとえば、適正肉厚上限値〜0.1mm間を0.5mmステップで変化させる。aの距離が終了値未満になるか、一度でも評価結果が「非肉厚」と評価されれば、現評価ベクトルX1についての厚肉評価処理S8を終了し、評価結果を「非肉厚」として保存する(S10)。
以上にように厚肉評価処理が行われることによって、従来誤評価した、図14のような立ち壁高さを(S84にてYESの場合)「非肉厚」と評価できる。また、図15のようなリブ底からの複雑なリブ高さを(S84にてYESの場合、または、S90にてYESの場合)「非肉厚」と評価できる。
<肉厚評価処理3>
厚肉評価処理(S8)が終了すると、図4に示すように、肉厚評価処理が終了した評価ベクトルX1の評価結果が評価結果記憶部28に保存される(S10)。そして、繰り返し部30が、未評価の評価ベクトル(たとえば、X3-2,X3-3)が残っていないか否かが判断する(S11)。未評価の評価ベクトルが残っている場合には、S6に戻って薄肉・適正肉厚評価処理S6が行われる。そして、評価基準点A1(A3)についての全評価ベクトルX1-1(X3-2,X3-3)の評価処理が終了すると(S11にてYES)、評価結果記憶部28に保存された現評価基準点A1に属する全評価ベクトルX1-1の肉厚評価結果のうち最も薄い肉厚を現評価基準点A1の評価結果として確定し、評価結果に応じた結果を評価結果出力部によって出力する(S12)。本実施形態においては、「薄肉」、「適正肉厚」、「厚肉候補」、「非肉厚」の順に最も薄い肉厚が選択される。例えば、ある評価基準点の肉厚が「非肉厚」と評価されて出力なしとなる場合は、その評価基準点に属する全評価ベクトルが全て「非肉厚」と評価された場合のみである。
図7は、各評価基準点についての肉厚評価結果の決定順序を示す図である。図7に示すように、本実施形態に係る肉厚評価方法においては、まず、S3にて各評価基準点についての肉厚が「未評価」とされて、一旦評価結果記憶部28に保存される。そして、薄肉・適正肉厚評価処理にて、「薄肉」、「適正」、「非肉厚」、および「厚肉候補」と決定されて(S6)、評価結果記憶部28が更新される(S10)。次に、厚肉評価処理にて、
「非肉厚」および「厚肉」と決定されて(S8)、評価結果記憶部28が更新される(S10)。
最後に、ステップS4以上の処理を全ての評価基準点A1,A2・・・ANについて完了しているか否かが判断され(S13)、完了していなければ(S13にてNOの場合)未評価の評価基準点に関して肉厚評価処理S4〜S12を行い、完了していれば(S13にてYESの場合)コンピュータ1による肉厚評価処理を終了する。
[実施形態2]
前記実施形態1に係る肉厚評価装置は、第2の距離T1および第3の距離U1の算出して、各評価ベクトルX1についての肉厚評価処理を行っているが、第3の距離U1を算出する構成に限定するものではない。図16は実施形態2に係る肉厚評価装置の各機能を示す機能ブロック図であり、図17は実施形態2に係る肉厚評価装置による厚肉評価処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下の説明では、実施形態1に係る肉厚評価装置と同一の部品については同一の符号を付すものとし、前記部品の名称や機能が同一である場合には、前記部品についての詳細な説明は繰り返さない。たとえば、ハードウェア構成や、厚肉評価処理以外の肉厚評価処理についての説明は繰り返さない。
<機能および動作>
図16に示すように、本実施形態に係るコンピュータ1(肉厚評価装置)は、たとえばCPU105によって実現される、評価基準点設定部12と、評価ベクトル生成部13と、第1の交点算出部14と、第1の距離算出部15と、確認ベクトル生成部16と、逆ベクトル生成部17と、第2の交点算出部18と、第3の交点算出部19と、第2の距離算出部20と、第1の判断部21と、第1の決定部22と、評価結果出力部25と、繰り返し部30と、第2の判断部23と、第2の決定部24と、繰り返し部30と、幾何判断部35と、を備える。また、コンピュータ1は、たとえばメモリ106や固定ディスクによって実現される、形状記憶部11と、評価結果記憶部28と、評価条件記憶部29と、を備える。
<肉厚評価処理>
まず、図17に示すように、確認ベクトル生成部16が、評価ベクトルX1上の評価基準点A1から任意の距離a離れた点を確認基準点C1として設定し、確認基準点C1から評価ベクトルX1に垂直な任意の方向へ伸びる確認ベクトルY1,Y2・・・Ynを生成し、逆ベクトル生成部17が確認基準点C1からそれぞれの確認ベクトルY1,Y2・・・Ynと逆向き方向へと伸びる逆ベクトルZ1,Z2・・・Znを生成する(S81)。ここで、任意の距離aは0〜適正肉厚上限値までの任意の値とする。そして、確認ベクトルY1,Y2・・・Ynは任意の角度を隔てて、評価ベクトルX上の確認基準点C1から放射状に複数生成されるものである。
S82からS90では、1の確認ベクトルY1と1の逆ベクトルZ1についての計算について説明する。第2の交点算出部18が各確認ベクトルY1と前記3次元モデルとの交点D1の座標を算出し、第3の交点算出部19が各逆ベクトルZ1と前記3次元モデルとの交点E1の座標を算出する(S82)。そして、確認ベクトルY1と逆ベクトルZ1が3次元モデルの外周面と交わるか否か、すなわち前記確認基準点C1を挟んで確認ベクトルY1および逆ベクトルZ1について2つの交点D1,E1が算出されるか否か判断される(S83)。2つの交点が算出された場合(S83にてYESの場合)には当該交点間の第2の距離Tが算出され、2つの交点が算出されない場合(S83にてNOの場合)には前記評価ベクトルX1(確認基準点C1)が3次元モデルの外にあるものと判断され、評価ベクトルX1に関する評価結果を「非肉厚」とする(「無効」とする)(S94)。
次に、第2の交点算出部18が、前記2つの交点D1,E1間(第2の距離T1)の距離を算出し、第1の判断部21が前記第2の距離T1が適正肉厚上限値(第1の閾値)未満であるか否か判断する(S84)。第2の距離T1が適正肉厚上限値未満である場合にはその評価ベクトルX1に関する評価結果が「非肉厚」とされ(S94)、第2の距離T1が適正肉厚上限値以上の場合(S84にてNOの場合)には、繰り返し部30によって、前記確認ベクトルY1に関する厚肉評価処理を終了して、全ての確認ベクトルY2について厚肉評価処理が終了したか否か判断される(S91)。他の未確認の確認ベクトルY2がある場合(S91にてNOの場合)には、繰り返し部30により、他の確認ベクトルY2について再度厚肉評価処理(S82〜S91)が行わる。一方、他の未確認の確認ベクトルY2が無い場合(S91にてYESの場合)には、繰り返し部30により、全ての確認基準点を始点とした確認ベクトルについての評価処理が終了したか否かについて評価される(S92)。そして、他の確認基準点Cを始点とした確認ベクトルの評価処理が残っている場合(S92においてYESの場合)には、繰り返し部30により、他の確認基準点C2について再度厚肉評価処理(S81〜S92)が行われる。
以上の処理において、評価ベクトルX1の評価結果を無視する評価が発生しなかった場合はステップS81〜ステップS92の処理を、aの距離を変えて(他の確認基準点について)数回繰り返す。aの距離が終了値未満になるか、一度でも評価結果が「非肉厚」と評価されれば、現評価ベクトルX1についての厚肉評価処理S8を終了し、評価結果を「非肉厚」として保存する(S10)。
前記S81〜S84およびS94の処理によって、図14に示すようなリブや立ち壁形状のように第1の距離S1が肉厚として不適切な場合に、第1の距離S1に基づいて「薄肉」や「厚肉」の評価を行ったり、第1の距離S1を肉厚の値として出力してしまう可能性を低減することができる。
[実施形態3]
前記実施形態1に係る肉厚評価装置は、第2の距離T1および第3の距離U1の算出して、各評価ベクトルX1についての肉厚評価処理を行っているが、第2の距離T1を算出する構成に限定するものではない。図18は実施形態3に係る肉厚評価装置の各機能を示す機能ブロック図であり、図19は実施形態3に係る肉厚評価装置による厚肉評価処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下の説明では、実施形態1に係る肉厚評価装置と同一の部品については同一の符号を付すものとし、前記部品の名称や機能が同一である場合には、前記部品についての詳細な説明は繰り返さない。たとえば、ハードウェア構成や、厚肉評価処理以外の肉厚評価処理についての説明は繰り返さない。
<機能および動作>
図18に示すように、本実施形態に係るコンピュータ1(肉厚評価装置)は、たとえばCPU105によって実現される、評価基準点設定部12と、評価ベクトル生成部13と、第1の交点算出部14と、第1の距離算出部15と、確認ベクトル生成部16と、第2の交点算出部18と、評価結果出力部25と、繰り返し部30と、第2の判断部23と、第2の決定部24と、法線ベクトル生成部31と、法線逆ベクトル生成部32と、第4の交点算出部33と、第3の距離算出部34と、第3の判断部26と、第3の決定部27と、繰り返し部30と、幾何判断部35と、を備える。また、コンピュータ1は、たとえばメモリ106や固定ディスクによって実現される、形状記憶部11と、評価結果記憶部28と、評価条件記憶部29と、を備える。
<肉厚評価処理>
まず、図19に示すように、確認ベクトル生成部16が、評価ベクトルX1上の評価基準点A1から任意の距離a離れた点を確認基準点C1として設定し、確認基準点C1から評価ベクトルX1に垂直な任意の方向へ伸びる確認ベクトルY1,Y2・・・Ynを生成する(S81)。ここで、任意の距離aは0〜適正肉厚上限値までの任意の値とする。そして、確認ベクトルY1,Y2・・・Ynは任意の角度を隔てて、評価ベクトルX上の確認基準点C1から放射状に複数生成されるものである。
S82からS90では、1の確認ベクトルY1と1の逆ベクトルZ1についての計算について説明する。第2の交点算出部18が各確認ベクトルY1と前記3次元モデルとの交点D1の座標を算出する(S82)。
次に、法線ベクトル生成部31が交点B1を始点とする法線ベクトルV1を生成する(S86)。幾何判断部35が、法線ベクトルV1の単位ベクトルと確認ベクトルY1の単位ベクトルとの内積値が任意の閾値M未満であるか否かが評価される(S87)。図15に示すように、法線逆ベクトル生成部32が、交点B1を始点とした法線ベクトルV1と逆向きの方向ベクトルを持つ法線逆ベクトルW1を作成する(S88)。次に、第4の交点算出部33が法線逆ベクトルW1と3次元モデルの外周面との交点F1の座標を計算し、第3の距離算出部34が該交点F1と交点B1との間の第3の距離U1を計算する(S89)。
そして、第3の判断部が、第3の距離U1が適正肉厚上限値未満であるか否か判断し(S90)、適正肉厚上限値未満の場合(S90にてYES)には前記評価ベクトルX1に関する厚肉評価結果を「非肉厚」とし、該厚肉評価処理結果を評価結果記憶部28に保存する(S93)。一方、第3の距離U1が適正肉厚上限値以上である場合(S90にてNO)には、繰り返し部30によって、前記確認ベクトルY1に関する厚肉評価処理を終了して、全ての確認ベクトルY2について厚肉評価処理が終了したか否か判断される(S91)。他の未確認の確認ベクトルY2がある場合(S91にてNOの場合)には、繰り返し部30により、他の確認ベクトルY2について再度厚肉評価処理(S82〜S91)が行わる。一方、他の未確認の確認ベクトルY2が無い場合(S91にてYESの場合)には、繰り返し部30により、全ての確認基準点を始点とした確認ベクトルについての評価処理が終了したか否かについて評価される(S92)。そして、他の確認基準点Cを始点とした確認ベクトルの評価処理が残っている場合(S92においてYESの場合)には、繰り返し部30により、他の確認基準点C2について再度厚肉評価処理(S81〜S92)が行われる。
以上の処理において、評価ベクトルX1の評価結果を無視する評価が発生しなかった場合はステップS81〜ステップS92の処理を、aの距離を変えて(他の確認基準点について)数回繰り返す。aの距離が終了値未満になるか、一度でも評価結果が「非肉厚」と評価されれば、現評価ベクトルX1についての厚肉評価処理S8を終了し、評価結果を「非肉厚」として保存する(S10)。
以上にように厚肉評価処理が行われることによって、従来誤評価した、図14のような立ち壁高さを(S84にてYESの場合)「非肉厚」と評価できる。また、図15のようなリブ底からの複雑なリブ高さを(S84にてYESの場合、または、S90にてYESの場合)「非肉厚」と評価できる。
前記開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内においてのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施形態に係る肉厚評価装置の一例であるコンピュータを示す斜視図である。 本実施形態に係る肉厚評価装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 本実施形態に係る肉厚評価装置が有する各機能を示す機能ブロック図である。 肉厚評価処理全体を流れを示すフローチャートである。 薄肉・適正肉厚評価処理の流れを示すフローチャートである。 厚肉評価処理(S8)の流れを示すフローチャートである。 各評価基準点についての肉厚評価結果の決定順序を示す図である。 肉厚評価対象(実モデル)を3次元モデルとして表した概念図である。 3次元モデルに複数の評価基準点を設定したイメージを示す概念図である。 前記評価基準点と評価ベクトルとを示す概念図である。 評価ベクトルと3次元モデルとの位置関係を示す概念図である。 確認ベクトルと逆ベクトルとを示す概念図である。 確認ベクトルと逆ベクトルと第2の距離との関係を示す概念図である。 評価ベクトルと確認ベクトルとを示す概念図である。 確認ベクトルと法線ベクトルと法線逆ベクトルとを示す概念図である。 実施形態2に係る肉厚評価装置の各機能を示す機能ブロック図である。 実施形態2に係る肉厚評価装置による厚肉評価処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態3に係る肉厚評価装置の各機能を示す機能ブロック図である。 実施形態3に係る肉厚評価装置による厚肉評価処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 コンピュータ(肉厚評価装置)、11 形状記憶部、12 評価基準点設定部、13 評価ベクトル生成部、14 第1の交点算出部、15 第1の距離算出部、16 確認ベクトル生成部、17 逆ベクトル生成部、18 第1の交点算出部、19 第2の交点算出部、20 第2の距離算出部、21 第1の判断部、22 第1の決定部、第2の判断部、24 第2の決定部、25 評価結果出力部、26 第3の判断部、27 第3の決定部、28 評価結果記憶部、29 評価条件記憶部、30 切り返し部、31 法線ベクトル生成部、32 法線逆ベクトル生成部、33 交点算出部、34 距離算出部、35 幾何判断部、A 各評価基準点、B 第1の交点、C 確認基準点、D 第2の交点、E 第3の交点、F 第4の交点、S 第1の距離、T 第2の距離、U 第3の距離、V 法線ベクトル、W 法線逆ベクトル、X 評価ベクトル、Y 各確認ベクトル、Z 逆ベクトル。

Claims (12)

  1. 被評価物の肉厚を評価する肉厚評価装置であって、
    前記被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶する形状記憶手段と、
    前記3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定する評価基準点設定手段と、
    前記評価基準点から前記外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成手段と、
    前記評価ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる前記評価基準点と異なる第1の交点を算出する第1の交点算出手段と、
    前記評価基準点から前記第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出手段と、
    前記評価ベクトル上の始点から前記評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成する第1の垂直ベクトル生成手段と、
    前記第1の垂直ベクトルの始点から前記第1の垂直ベクトルの逆向方向へ伸びる第2の垂直ベクトルを生成する第2の垂直ベクトル生成手段と、
    前記第1の垂直ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第2の交点を算出する第2の交点算出手段と、
    前記第2の垂直ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第3の交点を算出する第3の交点算出手段と、
    前記第2の交点から前記第3の交点までの第2の距離を算出する第2の距離算出手段と、
    前記第2の距離と、予め定められた第1の閾値と、の大小関係を判断する第1の判断手段と、
    前記第1の判断手段によって第2の距離が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第1の決定手段と、を備える肉厚評価装置。
  2. 前記第1の判断手段によって前記第2の距離が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトルについて、前記第1の交点算出手段と、前記第1の距離算出手段と、前記第1の垂直ベクトル生成手段と、前記第2の垂直ベクトル生成手段と、前記第2の交点算出手段と、前記第3の交点算出手段と、前記第2の距離算出手段と、前記第1の判断手段と、前記第1の決定手段と、を実行させる繰り返し手段、をさらに備える請求項1に記載の肉厚評価装置。
  3. 前記肉厚評価装置は、
    前記第1の距離と、予め定められた第2の閾値および前記第2の閾値未満の予め定められた第3の閾値と、の大小関係を判断する第2の判断手段と、
    前記第1の距離が前記第3の閾値未満である場合に、前記評価基準点に対応する肉厚を薄肉と決定し、前記第1の距離が前記第3の閾値以上かつ前記第2の閾値未満である場合に前記評価基準点に対応する肉厚を適正肉厚と決定し、前記第1の距離が前記第2の閾値以上である場合に前記評価基準点に対応する肉厚を厚肉候補として決定する第2の決定手段と、をさらに備え、
    前記第1の判断手段は、前記第2の決定手段によって前記評価基準点に対応する肉厚が厚肉候補として決定された場合にのみ、前記第2の距離と前記第1の閾値との大小関係を判断し、
    前記第1の決定手段は、前記第1の判断手段によって前記第2の距離が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記評価基準点に対応する肉厚を厚肉として決定し、前記第1の判断手段によって第2の距離が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、前記評価基準点に対応する肉厚を非肉厚として決定する、請求項1から2のいずれか1項に記載の肉厚評価装置。
  4. 前記予め定められた第2の閾値を、前記予め定められた第1の閾値とする、請求項1または2に記載の肉厚評価装置。
  5. 前記予め定められた第1の閾値を、前記第1の距離とする、請求項1または2に記載の肉厚評価装置。
  6. 評価基準点設定手段は、前記3次元モデルの頂点、稜線の中点および前記外周面内の任意の点の少なくともいずれかに前記評価基準点を設定する、請求項1から5のいずれか1項に記載の肉厚評価装置。
  7. 前記第1の垂直ベクトル生成手段は、生成する前記第1の垂直ベクトルの始点を前記評価基準点からの距離が前記第2の閾値以内となる位置に設定し、前記始点から前記評価ベクトルに垂直な複数の第1の垂直ベクトルを生成する、請求項3から6に記載の肉厚評価装置。
  8. 前記第2の交点から前記第2の交点が位置する前記3次元モデルの外周面の法線逆方向へ伸びる法線逆ベクトルを生成する法線逆ベクトル生成手段と、
    前記法線逆ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第4の交点を算出する第4の交点算出手段と、
    前記第2の交点から前記第4の交点までの第3の距離を算出する第3の距離算出手段と、
    前記第3の距離と、前記第2の閾値と、の大小関係を判断する第3の判断手段と、
    前記第3の判断手段によって第3の距離が前記第2の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第3の決定手段と、をさらに備える請求項3から7のいずれか1項に記載の肉厚評価装置。
  9. 被評価物の肉厚を評価する肉厚評価装置であって、
    前記被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶する形状記憶手段と、
    前記3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定する評価基準点設定手段と、
    前記評価基準点から前記外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成する評価ベクトル生成手段と、
    前記評価ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる前記評価基準点と異なる第1の交点を算出する第1の交点算出手段と、
    前記評価基準点から前記第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出手段と、
    前記評価ベクトル上の始点から前記評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成する第1の垂直ベクトル生成手段と、
    前記第1の垂直ベクトルと前記3次元モデルとが交わる第2の交点を算出する第2の交点算出手段と、
    前記第2の交点から前記第2の交点が位置する前記3次元モデルの外周面の法線逆方向へ伸びる法線逆ベクトルを生成する法線逆ベクトル生成手段と、
    前記法線逆ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第4の交点を算出する第4の交点算出手段と、
    前記第2の交点から前記第4の交点までの第3の距離を算出する第3の距離算出手段と、
    前記第3の距離と、予め定められた第2の閾値と、の大小関係を判断する第3の判断手段と、
    前記第3の判断手段によって第3の距離が前記第2の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離を肉厚として有効な値と決定する第3の決定手段と、を備える肉厚評価装置。
  10. 前記予め定められた第2の閾値を、前記第1の距離とする、請求項9に記載の肉厚評価装置。
  11. 被評価物の肉厚を評価する肉厚評価方法であって、
    前記被評価物の形状を特定する3次元モデルの形状データを記憶するステップと、
    前記3次元モデルの外周面上に評価基準点を設定するステップと、
    前記評価基準点から前記外周面の垂直方向へ伸びる評価ベクトルを生成するステップと、
    前記評価ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる前記評価基準点と異なる第1の交点を算出するステップと、
    前記評価基準点から前記第1の交点までの第1の距離を算出する第1の距離算出ステップと、
    前記評価ベクトル上の始点から前記評価ベクトルと垂直な方向へ伸びる第1の垂直ベクトルを生成するステップと、
    前記第1の垂直ベクトルの始点から前記第1の垂直ベクトルの逆方向へ伸びる第2の垂直ベクトルを生成するステップと、
    前記第1の垂直ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第2の交点を算出するステップと、
    前記第2の垂直ベクトルと前記3次元モデルの外周面とが交わる第3の交点を算出するステップと、
    前記第2の交点から前記第3の交点までの第2の距離を算出するステップと、
    前記第2の距離と、予め定められた第1の閾値と、の大小関係を判断するステップと、
    前記第1の判断手段によって第2の距離が前記第1の閾値以上であると判断された場合に、前記第1の距離を肉厚として有効な値と決定するステップと、を備える肉厚評価方法。
  12. 前記第2の距離が前記第1の閾値未満であると判断された場合に、他の評価ベクトルについて、前記第1の交点を算出するステップと、前記第1の距離を算出するステップと、前記第1の垂直ベクトルを生成するステップと、前記第2の垂直ベクトルを生成するステップと、前記第2の交点を算出するステップと、前記第3の交点を算出するステップと、前記第2の距離を算出するステップと、前記第1の判断を行うステップと、前記第1の決定を行うステップと、を繰り返すステップ、を備える請求項11に記載の肉厚評価方法。
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