JP2008233760A - ガルバノシステムのフォーカスレンズ系冷却システム - Google Patents

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【課題】安定的な冷却効果をガルバノシステムのフォーカスレンズにもたらすレンズ系冷却システムを提供する。
【解決手段】レーザー光軸に平行に可動するレンズ及びレンズホルダを冷却するレンズ系冷却システムであって、当該レンズ系冷却システムでは、可動領域をトンネル形状で覆うように構成される冷却ジャケットと、レンズ及びレンズホルダの可動領域に圧縮エアを送気するための圧縮エア流路と、が設けられ、当該冷却ジャケットは、レンズ及びレンズホルダとの間の輻射による熱交換を利用して、レンズ及びレンズホルダとを冷却するために、内部に冷却ジャケット本体を冷却するための冷却オイル流路が設けられ、当該圧縮エア流路は、冷却ジャケットと、レンズ及びレンズホルダとの間の輻射を促進するために、レンズホルダ可動領域に吹き付けられる圧縮エアを送気するために設けられる、レンズ系冷却システムによって解決される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガルバノシステムのレーザーの焦点距離を調整するためのレンズであって、光軸に対し平行に可動調整されるレンズと、当該レンズを保持するレンズホルダとを効率良く冷却し、レンズ及びレンズホルダの温度をレーザー照射前の温度と比べて、できる限り昇温させないようにするためのレンズ系冷却システムに関するものである。
レーザーを用いて金属粉末を焼結したり、又は、ワークピースの表面を加工する技術が従来から知られており、そのようなレーザーシステムは、例えば、金属光造形複合加工装置や、レーザーマーカー装置などに代表されるレーザー加工装置に用いられている。当該レーザーは、金属光造形複合加工装置では、薄く堆積させた金属粉末を焼結するために用いられ、レーザーマーカー装置では、ワークピース表面に所望のパターンを作り出すために用いられる。
上述したような装置に用いられるレーザーシステムでは、レーザーのスポット径を一定にするなど適切なレーザー光がワークピースの加工表面等に当たるように、レーザー光の焦点深度を調節しなければならない。そのため、レーザーの焦点深度を調整するためのレンズが必要となる。当該レンズは、一般にフォーカスレンズと呼ばれており、レーザー光軸方向に可動調整されてレーザー光の焦点深度を調節する。
上述のレーザー光は、ワークピースを加工乃至焼結させるため通常高出力である。したがって、レーザー照射時には、当該レーザー光を直接照射されるフォーカスレンズは、レーザーのエネルギーを受けて非常に高温となる。レンズを何ら冷却せずに使用すると、レンズが高温になることで膨張し、焦点深度の性能に悪影響を及ぼすこととなる。さらに、レンズ及びレンズホルダが高温である状態が長時間続くと、レンズの周辺機器(例えば、レンズホルダの取付け機器や駆動機器)に高温雰囲気が影響して、当該機器等に熱歪みが生じる場合もある。熱歪みが周辺機器に生じれば、レーザー光軸の位置ずれが発生し、その結果、ワークピース製造における形状精度に悪影響を及ぼすことになる。したがって、レーザーシステムの高精度な信頼性を常に確保するためには、レンズ及びレンズホルダの温度を、レーザー照射前の温度と比較してできる限り昇温しないように維持しておく必要がある。すなわち、少なくともレーザー照射時には、レンズ及びレンズホルダを冷却する必要がある。
従来技術におけるフォーカスレンズを冷却する方法としては、駆動機器に保持されたままでむき出しのレンズ及びレンズホルダ(図5参照)に、冷却された圧縮エアを直接吹き付けることで、当該冷却圧縮エアの対流により冷却を行う方法が知られている。
しかしながら、冷却圧縮エアの吹き付けを用いて、レンズ及びレンズホルダを冷却する従来技術において、適切な冷却効果を得るためには、非常に大量の冷却圧縮エアを必要とする。大量の冷却圧縮エアが用いられると、レンズ系の周囲にある粉塵が巻き上がり、加えて、レンズ系の付近から巻き込まれる粉塵等が存在するため、レンズを汚染する要因の一つとなることが経験から判明している。レンズの汚染がある程度進めば、当然ながら装置の運転を停止させてレンズを清掃乃至交換しなければならず、装置の連続運転に支障をきたすこととなる。そのため、できるだけレンズの汚染を防止する必要がある。さらに、冷却圧縮エアを大量に用いると、圧縮エアの消費及び当該圧縮エアの冷却にかかる費用がかさみ、装置の運用面において負担が生じることもある。
また、冷却圧縮エアを送気するには、経済上あるいは変形容易性からフレキシブルチューブ、例えばPVC製チューブを用いることが多いが、当該チューブ類は、外気温の影響を受けやすい。そのため、送気距離が長い場合は、冷却圧縮エアは外気温に影響され、冷却されるべきレンズ及びレンズホルダに冷却圧縮エアが達する時には、外気温と等しくなってしまうこともある。そうなると、夏場等で外気温が元々高い場合には、十分に効果的な冷却を実行することができないという問題点もある。
特許文献1、特許文献2、特許文献3には、冷却水等と圧縮エアとを冷却媒体として併用することで、レーザーシステムに用いられるレンズを冷却する冷却システムが開示されている。当該特許文献らに開示された冷却方法においては、レンズ固定部を冷却水等で冷却することで、レンズを間接的に冷却し、更に、冷却圧縮エアにより直接的にレンズを冷却する。しかしながら、当該特許文献らに開示される装置乃至システムで用いられるレンズは固定されており、本願発明のように可動する必要のあるレンズにそのまま適用することはできない。また、冷却圧縮エアに直接的な冷却効果を持たせることをも特徴としているため、外気温に起因する冷却効果の問題点も解決することができない。
特開昭62−224489号公報 実願昭58−75432号(実開昭59−180880号)のマイクロフィルム 実願昭59−144204号(実開昭61−59366号)のマイクロフィルム
本発明は、上記問題に照らし、圧縮エアに直接的な冷却効果を持たせないことで、大量の圧縮エアの消費を防止しながらも、安定的な冷却効果をレンズ及びレンズホルダにもたらし、レンズ及びレンズホルダの温度上昇を極力抑えるためのレンズ系冷却システムを提供することを課題とするものである。
上記課題は、本発明にしたがって、可動領域をトンネル形状で覆うように構成される冷却ジャケットと、レンズ及びレンズホルダの可動領域に圧縮エアを送気するための圧縮エア流路と、が設けられ、当該冷却ジャケットは、レンズ及びレンズホルダとの間の輻射による熱交換を利用して、レンズ及びレンズホルダとを冷却するために、内部に冷却ジャケット本体を冷却するための冷却オイル流路が設けられ、当該圧縮エア流路は、冷却ジャケットと、レンズ及びレンズホルダとの間の輻射を促進するために、レンズホルダ可動領域に吹き付けられる圧縮エアを送気するために設けられる、レンズ系冷却システムによって解決される。
冷却ジャケットを流れるオイルは、レンズ及びレンズホルダを冷却するために用いられるが、当該冷却ジャケットが、直接レンズ及びレンズホルダと接触するわけではない。あくまで、冷却オイルが直接的に冷却するのは、冷却ジャケットである。すなわち、冷却ジャケットを冷却する目的は、低温雰囲気をレンズ及びレンズホルダの可動領域周辺に維持し、輻射を利用することによりレンズ及びレンズホルダを冷却することにある。加えて、圧縮エアにより当該レンズ及びレンズホルダ周辺雰囲気を常に対流させ置換することで、冷却ジャケットと、レンズ及ぶレンズホルダとの間の輻射を促進することが可能となり、間接的ではあるが、効率よくレンズ及びレンズホルダの冷却、すなわち温度上昇を抑えることが可能になる。
圧縮エアは、主として、レンズホルダ可動領域周辺雰囲気を置換するために用いられる。その結果、レンズにレーザーが照射されることで昇温したレンズの温度影響を受けて、やはり昇温するレンズ及びレンズホルダ周辺の雰囲気は、常に圧縮エアにより置換され、よってレンズ及びレンズホルダは冷却ジャケットとの間の輻射に起因する低温雰囲気に常にさらされることになる。このように、圧縮エア自体には直接的な冷却効果を持たせず、冷却オイルで冷やされた冷却ジャケットの低温雰囲気をレンズの可動領域全体に分散させるために用いることで、必要とされる圧縮エア消費量は、レンズホルダ周りの雰囲気を置換するために必要とされる量で十分であり、大量の圧縮エアの消費を抑える事ができる。
さらに、冷却ジャケットの輻射による冷却効果を好適に利用するために、及び、圧縮エアにより置換される雰囲気の体積を最小限にするために、レンズホルダ外周面と当該冷却ジャケット内周面との間に形成されるクリアランス乃至間隙は、レンズの可動に影響を与えない程度で、すなわち、ジャケットがレンズホルダ駆動用構成部品及びレンズホルダ本体に接触しない程度に、できる限り最小限にするのが好ましい。クリアランスを大きくすればするほど、冷却ジャケットに起因する冷却効果が薄れることとなり、本願発明による冷却効果は減少することになる。言い換えれば、本願発明は、冷却ジャケットの冷却雰囲気を輻射により有効に利用することで達成される。
上記のように構成することで、圧縮エアの消費量は、レンズ及びレンズホルダ周囲の雰囲気を置換するのに最小限の必要量に抑えることが可能となり、また、効率よくレンズ及びレンズホルダを冷却することが可能となる。
加えて、レンズ及びレンズホルダを冷却する低温雰囲気は、レンズホルダに近接する冷却ジャケットの低温雰囲気に起因するものであり、圧縮エアが外気温に影響を受けたとしても、レンズの冷却効果に与える影響を極力低減することが可能となる。
また、レーザーシステムにおけるフォーカスレンズの下流側には、レーザー光がフォーカスレンズの後に衝突する集光レンズが存在する場合が多い。そのため、圧縮エアをレーザー光の進行方向で見て、上流側から下流側に吹き付けると、粉塵等の汚染物質を下流側に追いやることになり、結果、集光レンズを汚染する可能性がある。そのため、圧縮エアは、フォーカスレンズの下流側から上流側に向かってレンズホルダの可動領域に吹き付けられることが好ましい。
圧縮エアを効率よくレンズホルダ可動領域に分散させる目的のために、及び、レンズ及びレンズホルダが冷却ジャケットとの間の輻射を利用できる面積を大きくする目的のために、ガイド溝をレンズホルダの外周面に設けることもできる。当該ガイド溝を設けることで、圧縮エアの確実な経路が確保されるだけでなく、一様に圧縮エアをレンズ可動領域に流すことが可能となり、更に冷却ジャケットとの間の輻射にさらされる面積が大きくなることで、レンズ及びレンズホルダの冷却効率が上昇する。
請求項1に係る発明によれば、外気温に影響されることなく、効率よくレンズ及びレンズホルダを冷却することが可能となり、レンズ性能への悪影響を削減する事が可能となる。また、圧縮エアの量を必要最小限に抑えることができるようになるため、レンズ周囲に飛散させられる粉塵等の汚染物質を最小限に抑えることが可能となる。したがって、高信頼性を維持したままで、レンズのメンテナンス頻度を低減することが可能となる。
また、請求項2に係る発明によれば、圧縮エアをフォーカスレンズの下流側から上流側に向かって、レンズホルダの可動領域に吹き付けることにより、フォーカスレンズの下流側にある集光レンズに汚染物が吹き付けられることを防止できるようになる。したがって、レンズのメンテナンス頻度において更に有利になる。
以下に図面を参照して、本願発明を金属光造形複合加工装置のレーザーシステムに適用した実施形態を説明する。本願発明は、可動するフォーカスレンズ及びレンズホルダを有する装置に適用可能であり、本実施形態に限定されるものではない。そのため、金属光造形複合加工装置については説明を省略し、フォーカスレンズ周りのみを説明する。
図1は、本発明にしたがう冷却ジャケット(1)の断面図を示し、図2は、冷却ジャケット(1)が装着された状態のレンズ系冷却システムの正面図を示す。図中で参照番号(3)及び(4)は、本願発明の冷却対象であるレンズ及びレンズホルダをそれぞれ示す。図1からも明らかなように、冷却ジャケット(1)は、楕円形の半円状に近い逆C型乃至三日月型の断面形状を有し、冷却ジャケット(1)の中央部には、トンネル状の空洞部(2)が存在する。当該トンネル状空洞部(2)には、可動するレンズ(3)及びレンズホルダ(4)が配置され、冷却ジャケット(1)は、当該レンズ(3)及びレンズホルダ(4)の可動領域を覆うように構成される。図1からも明らかなように、冷却ジャケット(1)は、レンズホルダ駆動部(5)とは、接触していないが、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)の可動領域がトンネル形状になるように、レンズホルダ駆動部(5)に嵌るように配置される。
図1及び2において、点線で示されているのは、冷却ジャケット(1)内部に設けられる冷却オイル流路(6)である。本実施形態で示される冷却オイル流路(6)は、一本で構成され、且つ、冷却ジャケット(1)内部で長方形の外周部を描くように構成されているが、冷却オイル流路(6)は、この形態に限られるものではない。例えば、より細い流路直径の複数本の流路を設けてもよいし、また、冷却ジャケット(1)本体を、所定厚さを有する空洞で構成し、当該空洞部を冷却オイルで満たしながら冷却オイルを循環させてもよい。本発明における冷却オイル流路(6)の役割は、冷却ジャケット(1)を所定の温度まで冷却し、冷却ジャケット(1)を当該温度に維持するための冷却オイルを流すことにあり、所定の温度まで冷却ジャケット(1)を冷却し、当該温度に維持することができれば、冷却オイル経路(6)の本数、直径、あるいは、形状には制約されない。
図1〜4から見て取れるように、冷却オイル入口(8)と冷却オイル出口(9)とが冷却ジャケット(1)に設けられる。本実施形態では、当該入口(8)及び出口(9)に、適当な大きさの通常公知の菅継ぎ手が装着されている(図4参照)。冷却オイルは、冷却ジャケット(1)壁面に設けられたこの冷却オイル入口(8)から入り、冷却ジャケット(1)を通って冷却オイル出口(9)から排出される。本実施形態において、冷却オイル流路(6)を流れる冷却オイルは、金属光造形複合加工装置全体を温度調節するオイルを分岐して用いるように構成されている(図示せず)。このような構成で冷却ジャケット(1)は、冷却オイルにより金属光造形複合加工装置全体の調節温度にまで冷却され、当該温度に維持される。冷却ジャケット(1)が、金属光造形複合加工装置全体の調節温度に維持される結果、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)は、レーザー照射前の温度にできるだけ近づくように、冷却されることになる。
レンズ(3)及びレンズホルダ(4)は、レンズ光軸に対して平行に動作するので、レンズホルダ(4)と冷却ジャケット(1)は、直接には接触しないように構成される。しかしながら、トンネル状の空洞部(2)において、レンズホルダ(4)と冷却ジャケット(1)との間に設けられるクリアランスは、できる限り小さくなるように構成されるのが好ましい。当該クリアランスが小さければ小さいほど、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)の冷却効率が上がり、また、圧縮エアの必要量も低下させることができる。本実施形態で採用されたクリアランは、3mmであるが、冷却ジャケット(1)と、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)との間の輻射による熱交換が、利用できれば当該クリアランス量は本実施形態に限られるものではない。
図3は、本願発明の冷却システムを上面からの眺めで説明するための断面図である。図から見て取ることができるように、冷却ジャケット(1)は、レーザー光の進行方向で見て、下流側の保持プレート(12)により、位置決めされ、且つ、保持される。本実施形態では、冷却ジャケット(1)の、図3で見て左側の下流側保持プレート当接面に段差を設けて、所謂印籠式に下流側保持プレート(12)の円筒状開口部(図4参照)に保持され、且つ、位置決めされている(詳細には図示せず)。しかしながら、通常公知の位置決めピンなどを用いて冷却ジャケットを保持且つ位置決めしても本願発明の目的は達せられる。冷却ジャケット(1)のより正確な位置決めのために、上流側保持プレート(11)とも接続され、保持されるほうが好ましい。
本実施形態における圧縮エア流路(7)は、レーザー光の進行方向から見て下流側から、レンズ可動領域に向かって斜めに圧縮エアを送気できるように、下流側保持プレート(12)を横方向から斜めに貫通して設けられている。発明の理解を助けるために、図3には、圧縮エアの流れを矢印を用いて記載しているが、圧縮エアは、矢印の方向だけに流れるのではなく、レンズホルダ(4)と冷却ジャケット(1)との間に形成されるクリアランスを全体的に通って流れる。本願発明の圧縮エアの利用目的は、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)周辺雰囲気を置換することで、冷却ジャケット(1)と、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)との間の輻射を効率よく利用することにあるので、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)周辺に適切な圧縮エアの吹き付けが可能なように構成されるのであれば、圧縮エア流路(7)の形態は本実施形態に限られるものではない。例えば、冷却ジャケット(1)をレーザー光軸に向かい貫通して、レンズホルダ(4)に直接圧縮エアが吹き付けられるように圧縮エア流路(7)を構成しても良いし、上記斜めからの圧縮エアの送気と前記冷却ジャケット(1)を貫通する送気を併用しても良い。また、レーザーの進行方向から見て上流側から下流側に圧縮エアを送気しても本願発明の目的は達せられる。
上述のように圧縮エアは、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)周辺雰囲気であって、レンズ(3)が高温になることにより暖められる雰囲気と、冷却ジャケット(1)の冷却された雰囲気とを、常に置換するために用いられる。圧縮エアのこの作用により、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)は、冷却ジャケット(1)との間の輻射による熱交換を有効に利用することが可能となり、その結果として、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)が効率よく冷却されることとなる。
図4に本発明の冷却システムをより詳細に示す斜視図を示す。図には、圧縮エア流路入口と冷却オイル入口(8)及び出口(9)が記載されている。レンズホルダ駆動部(5)上に円筒状に突出しているのは、レンズホルダ(4)の駆動モータである。当該レンズホルダ駆動部(5)の背面に取付けられているプレートで本願発明の冷却システムを含めたフォーカスレンズシステムが、金属光造形複合加工装置内で所定位置に固定される。レーザー光は図4の矢印方向に照射され、冷却ジャケット(1)によって覆われたレンズ(3)を通って集光レンズ(図示せず)へ進む。図4の左手側に見える、下流側保持プレート(12)の円筒状の貫通部は、レーザー光線の経路用に設けられたものである。当該貫通部の円周面に沿った側面に圧縮エアの噴出孔(15)が設けられているのが見て取れる。当該噴出孔(15)から、圧縮エアがレンズ(3)及びレンズホルダ(4)の可動領域に送気される。
図5に従来から知られているレンズ冷却方法を図解する。レンズ(3)及びレンズホルダ(4)は、所定の位置にむき出しで、すなわち冷却ジャケット(1)無しで配置されているのを見て取ることができる。当該レンズホルダ(4)の上方には、冷却圧縮エアを吹き付けるためのエアノズルが取付けられている。当該ノズルから冷却圧縮エアを吹き付けることで、レンズの冷却を図っているが、むき出しであることから周囲の粉塵等によるレンズ(3)の汚染が起きやすいこと、及び、冷却効率も本願発明に比べ非常に低いことが理解されよう。
本願発明にしたがって、上述したようにレンズ系冷却システムを構成することで、少なくとも図5に示されるような従来型の冷却システムで冷却されるレンズの温度低下量と比較しても、遜色がないばかりか、十分に効果的な温度低下量を確保することが可能となり、本願発明の目的は達成される。
図6では、本願発明の改良型レンズホルダ(4)を図解する。図中の(a)は、上記実施形態に使用されたレンズホルダ(4)を示し、当該レンズホルダ(4)の外周には、なんらの加工処理も施されていない。(b)及び(c)に示されるレンズホルダ(4)の外周面には、圧縮エアが流れるガイド溝(12)及び(13)がそれぞれ施されている。ガイド溝(12)は、レンズホルダ(4)の外周面を削って、当該外周面上に半円状の窪みを設けたものである。ガイド溝(13)は、レンズホルダ(4)の外周面に沿った複数の溝を削って設け、当該溝の間を連通する窪みを適所に配置したものである。当該ガイド溝(12、13)により、レンズホルダ(4)における圧縮エアの流れをより均一にすることが可能となり、また、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)と、冷却ジャケット(1)との間で輻射を利用できる面積が増えることから更に効果的な冷却を行うことができるようになる。
本発明による冷却ジャケットが装着された冷却システムの概略的な断面図である。 本発明による冷却ジャケットが装着された冷却システムの概略的な正面図である。 本発明による冷却ジャケットが装着された冷却システムを上面からの眺めで概略的に示した断面図である。 本発明による冷却システムのより具体的な斜視図である。 レンズ及びレンズホルダを冷却するための従来型の冷却方法を示す図である。 本発明に用いられるレンズホルダを示す図であり、(a)はガイド溝を設けないタイプのレンズホルダを、b)、c)は別のガイド溝をそれぞれ設けたレンズホルダを示す。
符号の説明
1 冷却ジャケット
2 冷却ジャケット空洞部
3 レンズ
4 レンズホルダ
5 レンズホルダ駆動部
6 冷却オイル流路
7 圧縮エア流路
8 冷却オイル入口
9 冷却オイル出口
10 冷却ジャケット壁面
11 上流側保持プレート
12 下流側保持プレート
13 圧縮エアガイド溝
14 圧縮エアガイド溝
15 圧縮エア噴出孔

Claims (2)

  1. ガルバノシステムにおける光軸に対し平行に可動するレンズ(3)及びレンズホルダ(4)を冷却するレンズ系冷却システムであって、
    当該レンズ系冷却システムでは、可動領域をトンネル形状で覆うように構成される冷却ジャケット(1)と、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)の可動領域に圧縮エアを送気するための圧縮エア流路(7)と、が設けられ、
    当該冷却ジャケット(1)は、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)との間の輻射による熱交換を利用して、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)とを冷却するために、内部に冷却ジャケット(1)本体を冷却するための冷却オイル流路(6)が設けられ、
    当該圧縮エア流路(7)は、冷却ジャケット(1)と、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)との間の輻射を促進するために、レンズホルダ可動領域に吹き付けられる圧縮エアを送気するために設けられる、
    レンズ系冷却システム。
  2. 前記圧縮エア流路(7)が、レーザーの進行方向で見てレンズ(3)及びレンズホルダ(4)よりも下流側から、レンズ(3)及びレンズホルダ(4)の可動領域に向かって吹き付けられるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ系冷却システム。
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