JP2008233251A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次元表示の場合と比べた画質の劣化を最小限に抑えつつ、簡易かつコンパクトな構成で立体映像の表示をすることが可能な画像表示装置を提供する。
【解決手段】映像信号処理部30から供給される時分割映像信号に基づき、2次元表示部1が画素11単位で2次元表示画像を生成する。また、円柱状レンズアレイ2が、射出された表示画像光を平行光束に変換する。そして圧電素子21が、時分割映像信号の切替に応じて円柱状レンズアレイ2をX軸方向で往復運動をするように変位させ、これにより2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をX−Y平面内で変位させる。表示画像光が両眼視差および輻輳角に関する情報を含むものとなり、観察者が見る角度(視野角)に応じて適切な表示画像光の平行光束が射出されるようになる。よって、観察者が見る角度に応じた所望の立体映像表示がなされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、空間に物体の立体映像を表示する機能を有する画像表示装置に関する。
従来の立体映像を生成する方法としては、例えば、2眼式や、多眼式、空間像方式、ホログラム方式などがある。一方、人間が持つ立体知覚機能には、両眼視差、輻輳、生理的調整および運動視差の4つが知られているが、上記2眼式や多眼式では両眼視差を満足するものの、他の知覚機能との間に認識の不一致や矛盾が生じる事が多い。こういった不一致や矛盾は実世界ではありえないため、脳が混乱し疲労を引き起こすと言われている。
このような矛盾を解決することが可能なものとして、例えば上記空間像方式が挙げられる。この空間像方式では、偏向器の作用により、異なる方向にはそれぞれの方向に適した異なる画像が選択し映されるようになっており、これにより人間が持つ立体知覚機能のうち、両眼視差、輻輳および運動視差を満足させることができる。特に、極めて細かく細分化された偏向角に対してそれぞれ適した画像を送れば、人間の焦点調整機能である生理的調整も含めたすべての立体知覚機能を満足させることができ、自然な立体像を感じさせることができると言われている。こうした例としては、例えば非特許文献1に記載されたものが挙げられる。
また、他の方法としては、偏向方向を時系列で変化させつつ、それぞれの偏向方向に適した画像を2次元表示装置に順次表示させるという、時分割による方法がある。この方法では、立体像の画質を限りなく2次元表示装置の画質に近づけることができる。このような時分割による立体表示の方法では、高速で画像を切り替えることができるディスプレイと共に、精度よく画像を偏向し表示することが可能な高性能でアクティブな偏向器が重要な要素となる。
このような偏向器として、例えば非特許文献3に記載されたものが挙げられる。この偏向器は、シリコン(Si)ベースのMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を利用して作製されたマイクロ偏向ミラーアレイであって、マイクロミラーアレイの偏向角に同期して外部から画像信号光を照射することによって各偏向角に応じた画像が表示できる仕組みになっている。
また、偏向器の他の例としては、偏向器として独立のデバイスがある訳ではないが、動作の結果として光を偏向させることで空間像を表示させているものがある(例えば、非特許文献4および特許文献1)。
Y.Takaki,「Thin-type natural three-dimensional display with 72 directional images」,IS & T/SPIE 17th Annual Symposium Electronic Imaging,Proc. SPIE,2005年,第5664巻,p.35−56 Y.Takaki,「Density directional display for generating natural three-dimensional images」,Proc.IEEE,2006年,第94巻,p.654−663 Jun Yan、他5名,「Autostereoscopic three-dimensional display based on micromirror array」,Appl.Opt.,2004年,第43巻,第18号,p.3686−3696 円道知博、他2名,「周囲360度から観察できる3次元ディスプレイ‘Seelinder’」,映像情報メディア学会誌,2005年,第59巻,p.1506−1509 特開2006−78597号公報
ところで、上記非特許文献1に記載された方式のように、それぞれ異なる偏向角に対してそれぞれ異なる画像を映そうとすれば、ひとつの立体画像を映し出す場合であっても、異なる偏向角の数だけ(例えば100枚)映像を用意しておかなければならない。通常では、これらのそれぞれ異なる(100枚)映像を2次元液晶表示装置などで表示される一枚の2次元映像の中に全てを押し込んで表示していることが多い(他の方法としては、例えば非特許文献2に記載されているように、2次元ディスプレイを多数台用意する方法などが挙げられる。)。このため、この方式を利用した立体表示装置では、表示された立体像の画質が、2次元表示部による本来の画質に対して大幅に劣ったものとなってしまう。そこで2次元表示部の精細度を上げれば、それに応じて表示することができる立体像の画質も向上するものの、依然として2次元表示部による本来の画質と同等になることはなく、また2次元表示部の精細度についても、物理的な制限によって無制限に高めるのは困難である。
また、上記非特許文献3に記載された偏向器では、大面積の立体表示装置を実現することが大変に難しいという問題がある。具体的には、そのような偏向器を用いた場合、立体表示装置の大きさは、最大でもシリコンウエハーの大きさに制限されてしまう。また、この偏向器の製造の際に利用されるMEMS技術は、微細かつ小さな部品を大量に作製する場合にはコスト的にメリットが大きいが、この偏向器のように表示装置などの大型装置用の部品には不向きであると考えられる。また、全てのマイクロミラーを精度良く同期させて偏向させるためには、個々のマイクロミラーを非常に高い精度でそれぞれ独立して制御する必要があると考えられる。
また、上記非特許文献4および特許文献1に記載された立体表示装置は、円筒状に回転するLED(Light Emitting Diode)ディスプレイと、このLEDディスプレイに対して同心円であり円筒状にLEDディスプレイとは逆回転するスリットとから構成され、これによりLEDから放射された光束のうち、スリットの開口方向に進んだ光だけが観測者に到達するようになっている。また、LEDディスプレイから放射される光束の一部をスリットで制限することによって所望の光線を得るようになっている。ところが、画素の幅はスリットの幅により規定されるため、高精細な像を得るにはスリットの幅を狭くする必要がある。スリットの幅を狭くすると、スリットによる光の回折効果により光線が広がってしまうため、細い平行光を出射することが困難となったり、光量が大きく低下しまったりしまうことになる。このようにこの方式ではスリットを細くすることが困難であるため、高精細な表示装置には向いていないと考えられる。また、この方式による立体表示装置は、円柱形状に特化したものであり回転運動を基本としていることから、用途が円柱形状の表示装置に限定されてしまい、最も需要が高いと思われる平面状の表示装置に利用するのは困難である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、2次元表示の場合と比べた画質の劣化を最小限に抑えつつ、簡易かつコンパクトな構成で立体映像の表示をすることが可能な画像表示装置を提供することにある。
本発明の画像表示装置は、2次元画像生成手段と、光束平行化手段と、変位手段とを備えたものである。ここで、上記2次元画像生成手段は、1つの被写体に対する複数の視野角に応じて時分割で切り替えられる時分割映像信号を用いて画素単位で2次元表示画像を生成するものである。また、上記光束平行化手段は、2次元画像生成手段から射出された表示画像光を平行光束に変換して射出するものである。また、上記変位手段は、時分割映像信号の切替に応じて、2次元画像生成手段と光束平行化手段との間の相対位置を光軸と直交する直交面内方向に沿って変位させるものである。
本発明の画像表示装置では、2次元画像生成手段によって、1つの被写体に対する複数の視野角に応じて時分割で切り替えられる時分割映像信号に基づき、画素単位で2次元表示画像が生成され、光束平行化手段によって、この2次元画像生成手段から射出された表示画像光が平行光束に変換される。ここで、時分割映像信号の切替に応じて、2次元画像生成手段と光束平行化手段との間の相対位置が上記直交面内方向に沿って変位するため、時分割映像信号が切り替えられる度に、各々のもつ視野角に対応してそれらの相対位置関係がずれることになる。したがって、表示画像光が両眼視差および輻輳角に関する情報を含むものとなり、これにより観察者が見る角度(視野角)に応じて適切な表示画像光の平行光束が射出されるため、観察者が見る角度に応じた所望の立体映像の表示がなされる。また、1つの被写体に対し、複数の視野角に応じた映像信号(時分割映像信号)が時分割で切り替えられるため、従来のように1枚の2次元映像の中に複数の視野角(偏向角)に対応した映像を含ませる必要がなくなり、2次元表示の場合と比べた画質の劣化(精細度の低下)が最小限に抑えられる。また、従来のようなMEMS技術等を用いずに製造することが可能であるため、簡易に得ることができる。さらに、平面形状の表示装置とすることができるため、コンパクト(薄型)な構成となる。
本発明の画像表示装置では、上記光束平行化手段から射出される平行光束の射出領域を制限するスリットをさらに備えるようにするのが好ましい。このように構成した場合、平行光からずれた光成分が除去され、これによりそのような光成分の射出が回避されるため、平行光束の射出方向(偏向角)によらずに所望の平行光度を保つことが可能となる。
本発明の画像表示装置では、上記2次元画像生成手段と光束平行化手段との間において光軸と平行をなすように立設されると共に表示画像光を遮光する遮光板をさらに備えるようにするのが好ましい。このように構成した場合、表示画像光を平行光束に変換する際に、想定外の方向に進行する画像表示光の成分が除去されるため、これに起因するノイズの発生が抑えられ、立体映像表示の画質がより向上する。
本発明の画像表示装置では、上記光束平行化手段が各画素から発散する各表示画像光を各画素単位で平行光束に変換して射出するように構成可能である。このように構成した場合、時分割映像信号に基づき平行光束に変換された画像表示光が各画素単位で射出されるため、時分割ではない通常の映像信号に基づき2次元表示を行う場合と同じ精細度を確保することが可能となる。また、上記光束平行化手段が、各画素から発散する各表示画像光を複数の画素単位で並行して平行光束に変換して射出するように構成してもよい。このように構成した場合、並行して複数の画素からの画像表示光が平行光束に変換され射出されるため、同時に複数の方向に射出する、すなわち同時に複数の偏向角で平行光束を射出することが可能となる。したがって、上記相対位置の変位量がより小さくて済むと共に時分割映像信号の切替の頻度もより低くて済むため、光束平行化手段や2次元画像生成手段に対する高性能の要求が抑えられる。
本発明の画像表示装置では、波面変換手段をさらに備えると共に、上記変位手段が、2次元画像生成手段と光束平行化手段との間の相対位置の変位動作に同期させつつ、上記波面変換手段の焦点距離を変化させるようにするのが好ましい。ここで、上記波面変換手段は、光束平行化手段から射出された平行光束からなる表示画像光の波面を、任意の観測点から仮想物点までの光路長と等しい光路長となる位置に焦点を結ぶような曲率を有する波面に変換するものである。このように構成した場合、波面変換手段によって、光束平行化手段から射出された平行光束からなる表示画像光の波面が、任意の観測点から仮想物点までの光路長と等しい光路長となる位置に焦点を結ぶような曲率を有する波面に変換されると共に、この波面変換手段が上記相対位置の変位動作に同期しつつその焦点距離が変化するようになる。したがって、表示画像光が、両眼視差および輻輳角に関する情報だけでなく適切な焦点距離情報をも含むものとなるため、より自然な立体映像の表示が可能となる。
本発明の画像表示装置では、上記2次元画像生成手段が、2次元表示画像のうちの一部の画像領域のみを時分割映像信号を用いて生成するようにしてもよい。このように構成した場合、表示画面上において、時分割映像信号によらない2次元映像と時分割映像信号に基づく立体映像とが同時に混在して表示可能となる。したがって、観察者(ユーザ)の要求に応じて、立体映像を含んだ多様な態様での映像表示が可能となる。
本発明の画像表示装置によれば、時分割映像信号に基づき画素単位で2次元表示画像を生成すると共にこれにより射出された表示画像光を平行光束に変換し、上記時分割映像信号の切替に応じて2次元画像生成手段と光束平行化手段との間の相対位置を直交面内方向に沿って変位させるようにしたので、観察者が見る角度(視野角)に応じて適切な表示画像光の平行光束を射出させることができ、観察者が見る角度に応じた所望の立体映像表示をすることができる。また、従来のように1枚の2次元映像の中に複数の視野角(偏向角)に対応した映像を含ませる必要がなくなると共にMEMS技術等を用いずに製造することができ、さらに平面形状の表示装置とすることができる。よって、2次元表示の場合と比べた画質の劣化を最小限に抑えつつ、簡易かつコンパクトな構成で立体映像の表示をすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置(画像表示装置10)の概略構成を斜視図で表したものである。また、図2は、この画像表示装置10の概略構成を断面図(X−Z断面図)で表したものである。画像表示装置10は、後述する時分割映像信号を用いて画素11単位で2次元表示画像を表示する2次元表示部1と、この2次元表示部1から射出された表示画像光を平行光束に変換して射出(射出光Lout)する円柱状レンズアレイ2と、この円柱状レンズアレイ2を光軸と直交する直交面(X−Y平面)内方向に沿って変位させることにより2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をこの直交面内方向に沿って変位させる圧電素子21とを備えている。
2次元表示部1は、例えば、表示デバイスとして図示しないカラー液晶デバイス(以下、単に液晶デバイスという。)を利用し、そのバックライトとして、平行光ではなく通常の蛍光灯を利用したものである。この液晶デバイスは、一対のガラス基板間に、各画素11に形成された画素電極が挟まれた構造(図示せず)となっている。また、これら一対のガラス基板間には、さらに液晶層など(図示せず)が設けられている。
円柱状レンズアレイ2は、画素11の一の配列方向(Y軸方向)を軸方向として延在すると共にこの一の配列方向と直交する他の配列方向(X軸方向)に沿って並んで配置された複数の円柱状レンズ(シリンドリカルレンズ)により構成されている。この円柱状レンズアレイ2は、前述のように、各画素11から発散する各表示画像光を各画素11単位で平行光束に変換し、射出光Loutとして射出するものである。なお、各円柱状レンズの表面形状は球面には限られず、非球面であってもよい。
圧電素子21は、円柱状レンズアレイ2の側面に配設されており、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料を含んで構成される。この圧電素子21は、後述する制御信号S1に従って、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置が、光軸方向と直交する直交面(X−Y平面)内のX軸方向に沿って往復運動をするように変位させるものである。なお、圧電素子21によるこのような相対位置変位動作の詳細については、後述する(図5,図6)。
次に図3および図4を参照して、2次元表示部1および圧電素子21の駆動および制御部分の構成について詳細に説明する。ここで図3は、画像表示装置10全体の機能ブロック構成を表したものである。
図3に示したように、2次元表示部1を駆動して2次元画像を表示するための駆動回路は、2次元表示部1内の各画素11へ映像信号に基づく駆動電圧を供給するXドライバ(データドライバ)33と、2次元表示部1内の各画素11を図示しない走査線に沿って線順次駆動するYドライバ(ゲートドライバ)34と、これらXドライバ33およびYドライバ34を制御するタイミング制御部(タイミング・ジェネレータ)31と、外部からの映像信号を処理して後述する時分割映像信号を生成する映像信号処理部30(シグナル・ジェネレータ)と、この映像信号処理部30からの時分割映像信号を記憶するフレームメモリである映像メモリ32とから構成されている。
このうち、映像信号処理部30は、外部から供給される映像信号に基づいて、1つの被写体に対する複数の視野角(偏向角)に応じて時分割で切り替えられる時分割映像信号を生成し、映像メモリ32へ供給するものである。また、この映像信号処理部30は、時分割映像信号の切替のタイミングに同期してXドライバ33、Yドライバ34および圧電素子制御部35が動作するように、所定の制御信号をタイミング制御へ供給するようになっている。なお、このような時分割映像信号は、例えば図4に示したように、表示対象とする撮像対象物4を様々な角度(視野角に対応)から撮像することによって予め作成しておくようにしてもよい。
一方、圧電素子21による相対位置変位動作の制御を行う部分は、圧電素子制御部35により構成されている。この圧電素子制御部35は、タイミング制御部31によるタイミング制御に従って、相対位置変位動作の制御信号S1を圧電素子21へ供給するようになっている。
ここで、2次元表示部1、映像信号処理部30、タイミング制御部31、映像メモリ32、Xドライバ33およびYドライバ34が、本発明における「2次元画像生成手段」の一具体例に対応する。また、円柱状レンズアレイ2が本発明における「光束平行化手段」および「複数の円柱状レンズ」の一具体例に対応し、圧電素子21が本発明における「変位手段」の一具体例に対応する。
次に、本実施の形態の画像表示装置10の動作について詳細に説明する。
この画像表示装置10では、映像信号処理部30から供給される時分割映像信号に基づき、Xドライバ33およびYドライバ34から画素電極への駆動電圧(画素印加電圧)が供給される。具体的には、Yドライバ34から2次元表示部1内の1水平ライン分のTFT素子のゲートへ画素ゲートパルスが印加され、それと共にXドライバ33からその1水平ライン分の画素電極へ、時分割映像信号に基づく画素印加電圧が印加される。これにより、バックライトが図示しない液晶層で変調され、表示画像光が2次元表示部1内の各画素11から発散されるため、その結果、時分割映像信号に基づく2次元表示画像が画素11単位で生成される。
また、2次元表示部1から放射された表示画像光は、円柱状レンズアレイ2で概ね平行光束に変換されて射出される。この際、圧電素子制御部35から供給される制御信号S1に基づき、圧電素子21は、時分割映像信号の切替に応じて2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をX−Y平面内で変位させる。
具体的には、例えば図5(A)〜(E)および図6(A)〜(E)に示したように、円柱状レンズアレイ2がX軸方向に沿って往復運動をするように変位させる。すると、時分割映像信号が切り替えられる度に、各々のもつ視野角に対応してそれらの相対位置関係がずれることになる。したがって、表示画像光が両眼視差および輻輳角に関する情報を含むものとなり、これにより観察者が見る角度(視野角)に応じて適切な表示画像光の平行光束が射出されるため、観察者が見る角度に応じた所望の立体映像の表示がなされる。
また、1つの被写体に対し、複数の視野角に応じた映像信号(時分割映像信号)が時分割で切り替えられるため、従来のように1枚の2次元映像の中に複数の視野角(偏向角)に対応した映像を含ませる必要がなくなり、2次元表示の場合と比べた画質の劣化(精細度の低下)が最小限に抑えられる。
また、従来のようなMEMS技術等を用いずに製造することが可能であるため、簡易に得ることができる。さらに、平面形状の表示装置とすることができるため、コンパクト(薄型)な構成となる。
以上のように本実施の形態では、映像信号処理部30から供給される時分割映像信号に基づき、2次元表示部1において画素11単位で2次元表示画像を生成すると共に、これにより射出された表示画像光を円柱状レンズアレイ2によって平行光束に変換し、時分割映像信号の切替に応じて圧電素子21によって、円柱状レンズアレイ2をX軸方向で往復運動をするように変位させて2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をX−Y平面内で変位させるようにしたので、表示画像光がX軸方向に沿った両眼視差および輻輳角に関する情報を含むものとなり、これにより観察者が見る角度(視野角)に応じて適切な表示画像光の平行光束を射出させることができ、観察者が見る角度に応じた所望の立体映像表示をすることができる。また、従来のように1枚の2次元映像の中に複数の視野角(偏向角)に対応した映像を含ませる必要がなくなると共にMEMS技術等を用いずに製造することができ、さらに平面形状の表示装置とすることができる。よって、2次元表示の場合と比べた画質の劣化を最小限に抑えつつ、簡易かつコンパクトな構成で立体映像の表示をすることが可能となる。
また、本実施の形態では、時分割映像信号に基づき平行光束に変換された画像表示光が各画素11単位で射出されるようにしたので、時分割ではない通常の映像信号に基づき2次元表示を行う場合と同じ精細度を確保することができる。よって、そのような2次元表示を行う場合と比べた画質の劣化(精細度の低下)を完全に回避することできる。
次に、第1の実施の形態の変形例についていくつか説明する。なお、これらの変形例において、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
図7は、変形例1に係る画像表示装置(画像表示装置10A)の概略構成を斜視図で表したものであり、図8は、この画像表示装置10Aの概略構成をX−Z断面図で表したものである。本変形例に係る画像表示装置10Aは、第1の実施の形態の画像表示装置10において、円柱状レンズアレイ2上に構造物5をさらに設けるようにしたものである。
この構造物5には、円柱状レンズアレイ2における各円柱状レンズの境界付近に対応して、各円柱状レンズの延在方向に沿ってY軸方向を長軸とする矩形状のスリット51が形成されている。このスリット51は、円柱状レンズアレイ2から射出される平行光束の射出領域を制限する役割を果たすものである。というのも、一般に光の偏向角が大きくなると平行光から大きくずれ、発散や集光するような偏向角度が発生してしまい、表示された立体像がぼけてしまう場合があるからである。偏向角を大きくとれない場合、可視域(視野角)の狭い表示装置となり、大変窮屈になってしまう。これはレンズの収差によるものであることから、これを補正するために複数枚のレンズを組み合わせることも考えられるが、このような複数枚レンズの組み合わせには部品点数の増加と高精度のアライメントが要求されるため、製造コストが大幅に増加してしまうと考えられる。
このような構成により本変形例では、構造物5におけるスリット51の作用により、円柱状レンズアレイ2から射出された画像表示光のうち、平行光からずれた光成分が除去され、これによりそのような光成分の射出が回避される。よって、第1の実施の形態における効果に加え、平行光束の射出方向(偏向角)によらずに所望の平行光度を保つことが可能となる。なお、スリット51の幅は、偏向角においてどの程度の平行光度の光を所望するかによる。スリット51の幅を比較的狭くした場合、比較的大きな偏向角においても平行光度を高く保つことが可能となる。だだし、スリット51の幅を狭くすると、それにつれて放射される光量が減少することにもなるため、平行光度と放射光量との兼ね合いにスリット51の幅を決定するのが望ましい。
[変形例2]
図9(A)は、変形例2に係る画像表示装置(画像表示装置10B)の概略構成をX−Z断面図で表したものである。本変形例に係る画像表示装置10Bは、第1の実施の形態の画像表示装置10において、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間に、2次元表示部1から射出される画像表示光を遮光する遮光板61をさらに設けるようにしたものである。
遮光板61は、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間において、この円柱状レンズアレイ2における各円柱状レンズの境界付近で光軸と平行をなすように(Z軸方向に沿って)立設されている。この遮光板61は、画像表示光を遮光可能な材料で構成したり、その表面を粗面に形成するようにしたものである。ただし、遮光板61の構成材料としては、表示画像光を吸収する(反射率が低い)材料(例えば、黒色の樹脂材料や、アルミニウムを加工したものに金ブラックや黒アルマイト等を表面に形成させたもの)であることが好ましい。
このような構成により本変形例では、円柱状レンズアレイ2において表示画像光を平行光束に変換する際に、遮光板61の遮光作用により、想定外の方向(具体的には、他の画素11に対応する円柱状レンズの部分)に進行する画像表示光の成分が除去される。よって、そのような画像表示光の成分に起因するノイズの発生を低減することができ、第1の実施の形態における効果に加え、立体映像表示の画質をより向上させることが可能となる。
なお、図9(A)に示した画像表示装置10Bでは、遮光板61が円柱状レンズアレイ2の表面から2次元表示部1へ向けて立設されているが、例えば図9(B)に示した画像表示装置10Cや図9(C)に示した画像表示装置10Dのように、遮光板62,63が円柱状レンズアレイ2の一部または全部を分離するようにしてもよい。このように遮光板によって円柱状レンズアレイ2を分離するようにした場合、ノイズの発生をさらに低減することができ、立体映像表示の画質をさらに向上させることが可能となる。
また、例えば図10に示した画像表示装置10Eのように、第1の実施の形態における画像表示装置10において、本変形例に係る遮光板61と、変形例1に係るスリット51が形成された構造物5との両者をさらに設けるようにしてもよい。
[変形例3]
図11は、変形例3に係る画像表示装置(画像表示装置10F)の概略構成をX−Z断面図で表したものである。第1の実施の形態およびその変形例1,2では、各円柱状レンズに対して1つの画素11が配置されていた(各画素11から発散する各画像表示光を各画素11単位で平行光束に変換し射出していた)が、本変形例に係る画像表示装置10Fでは、各円柱状レンズに対して複数(図11では、5個)の画素11が配置される(各画素11から発散する各画像表示光を複数の画素11単位で並行して平行光束に変換し射出する)ようになっている。というのも、各円柱状レンズに対して1つの画素11が配置されている場合、ある瞬間に(同時に)一つの偏向角の光しか放射できないからである。
このような構成により本変形例では、並行して複数の画素11からの画像表示光が平行光束に変換され射出されるため、同時に複数の方向に射出する、すなわち同時に複数の偏向角で平行光束を射出することが可能となる。したがって、例えば図12(A)に示したように、5個の画素11A〜11Eの配置場所を調整して、円柱レンズの中心が真ん中の画素11Cのちょうど真上にあるときを初期値とした場合を考え、真ん中の画素11Cの偏向角を0度、その両側の画素11B,11Dの偏向角をそれぞれ±10度、さらにその外側の画素11A,11Eの偏向角を±20度になるようにし、可視域(視野角)が±25度であるとすると、各円柱レンズの変位量は、例えば図12(A)中の符号D1で示したように、±10度分のわずかな量で済むことになる。すなわち、図12(B)に示した第1の実施の形態の場合(各円柱レンズの変位量は、例えば図中の符号D2で示したように、α=±25度分となる。)と比べ、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置の変位量をより小さくすることができる。
また、例えば1つの被写体に対して60個分の異なる偏向角に対応する時分割映像信号を作成して切り替える送る場合を考えると、図12(B)に示した第1の実施の形態では、映像表示のフレーム周波数が30Hzの場合、各画素11において、1秒間に30×60=1800回の映像信号の切替が必要となる(1800回分の異なる光を放射しなければならない)が、図12(A)に示した本変形例では、各円柱状レンズに対して5個の画素11A〜11Eが配置されているため、その5分の1である360回(=1800/5)の映像信号の切替(360回分の異なる光の放射)で済むことになる。よって、2次元画像表示部1のフレームレートが低い場合であっても、多数の偏向角を設定して表示画像光を放射することができ、第1の実施の形態と比べ、運動視差に対してより滑らかな立体映像を表示することが可能になる。また、圧電素子21に要求される相対変位量も小さくなるため、高性能の圧電素子を用意する必要がなくなり、部品コストを低減することが可能となる。
なお、例えば図13に示した画像表示装置10Gのように、本変形例における画像表示装置10Fにおいて、変形例1に係るスリット51が形成された構造物5と、変形例に係る遮光板61との両者をさらに設けるようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の画像表示装置は、第1の実施の形態の画像表示装置10において、波面変換手段としてのレンズアレイをさらに備えるようにしたものである。なお、第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図14は、本実施の形態の画像表示装置(画像表示装置10H)の概略構成をX−Z断面図で表したものである。この画像表示装置10Hは、第1の実施の形態の画像表示装置10において、円柱状レンズアレイ2から射出された平行光束からなる表示画像光の波面を、任意の観測点から仮想物点までの光路長と等しい光路長となる位置に焦点を結ぶような曲率を有する波面に変換する波面変換手段としてのレンズアレイ8をさらに設けるようにしたものである。また、この画像表示装置10Hでは、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置の変位動作に同期させつつ、レンズアレイ8の各レンズの焦点距離を所定の値に変化させるようになっている。
図15は、レンズアレイ8の断面構成を詳細に表したものである。このレンズアレイ8は、複数の可変焦点レンズ81を有している。可変焦点レンズ81は、自らの一部が変形することにより、焦点距離を任意に変化させることの可能な光学デバイスである。各可変焦点レンズ81は、剛性層としての透明基板82と、この透明基板82と対向配置された弾性層としての透明変形部材83と、透明基板82および透明変形部材83の間に設けられた支柱84と、透明基板82、透明変形部材83および支柱84が取り囲む空間に充填された充填層85と、透明基板82の一表面および透明変形部材83の一表面にそれぞれ設けられて互いに対向する透明電極層86,87とを有している。透明電極層86は接地されており、透明電極層87は外部制御電源88に接続されている。さらに、支柱84の一部には連通孔89がそれぞれ設けられており、外部との通気が可能となっている。
透明基板82は、例えば石英などの高い剛性を示す透明材料により構成されている。支柱84も透明基板82と同様に、高剛性材料によって形成されている。但し、透明でなくともよい。透明基板82の上に支柱84によって支えられるように設けられた透明変形部材83は、例えば透明で柔軟なポリエステル材料などのポリマーによって構成されており、高い弾性率を示すものである。この透明変形部材83は、レンズとしての機能を発揮するものである。さらに、透明変形部材83を構成するポリマーの組成はほぼ均質であることから、透明変形部材83は面内方向(X−Y平面の広がる方向)に弾性定数分布を有することとなる。この弾性定数分布は透明変形部材83の厚さの分布によって生じるものである。なお、このような透明変形部材83を所望の形状に成型する方法としては、例えば、通常のプラスチックレンズや光ディスク基板を成型する手段として利用されるインジェクションモールドによる方法であってもよいし、エキシマレーサのようなUVレーザや炭酸ガスレーザなどの赤外光レーザを利用してポリマー基板表面の所望の場所を所望の量だけ部分的に蒸散する方法で加工してもよい。あるいは、通常の半導体プロセスにより通常の反応性イオンエッチング装置(RIE:Reactive Ion Etching)やイオンミリング装置を利用して基板表面の所望の場所を所望の量だけ部分的に気相エッチング(ドライエッチング)を施してもよい。さらには、ホットエンボスやスタンプモールドによる方法であってもよい。一方、支柱84については、例えばパウダービームエッチング装置やRIE装置を用いて石英などの母材から削り出すことにより、透明基板82と一体物として成型するようにしてもよい。あるいは、別途作製した支柱84を透明基板82に貼り付けるようにしてもよい。
透明電極層86,87は、ポリオレフィンなどの非導電性プラスチックに金や銀などの金属やカーボンなどを分散させシート状に加工した導電性ポリマーからなり、それぞれ、透明基板82の表面および透明変形部材83の表面に透明な接着剤により貼り付けられたものである。あるいは、これらの表面にカーボンやITO(インジウム酸化錫:Indium Tin Oxide)などの導電材料を、一般的な真空成膜装置である真空蒸着装置、スパッタリング装置、イオンプレーティング装置またはCVD(化学的気相成長:Chemical Vapor Deposition)装置などを利用して直接、堆積したものを透明電極層86,87としてもよい。また、超微粒子のカーボンまたは、金や銀などの導電材料を所定の有機溶剤や水溶液に分散させたものをスピンコート装置により塗布して作製したものであってもよい。
充填層85は、例えばシリコーンなどの透明で極めて柔軟な流動性材料によって構成されている。充填層85は、透明基板82と透明変形部材83とにより挟まれた領域のうち、少なくとも平行光束φが通過する領域を含む一部領域にのみ充填されている。それ以外の領域は、外部空間に繋がる連通孔89を有するバッファ領域として確保されている。ただし、充填層85は透明電極層86,87を完全に覆うように設けられている。
このような構成の可変焦点レンズ81では、外部制御電源88により、透明電極層86と透明電極層87との間に所定の大きさの電圧を印加すると、透明電極層86と透明電極層87との間に静電気力(クーロン力)が発生して互いに引き付け合うこととなる。透明電極層86は透明基板82の表面と固着しており、一方の透明電極層87は透明変形部材83の表面と固着しているので、結果として、透明基板82と透明変形部材83とが互いに引き付け合うこととなる。このとき、透明基板82は比較的高い剛性を示す材料からなるので、ほとんど変形しない。これに対し透明変形部材83は高い弾性を示す材料からなるので、比較的大きな変形を生ずる。透明変形部材83は、その厚さ分布によって規定される弾性定数分布に応じて変形するので、変形後に所望の形状をなすように予め設計し加工しておくことにより所望のレンズ作用を得ることができる。この際、透明電極層86と透明電極層87との間の印加電圧の大きさに応じて静電気力が変化することを利用して、連続的に(あるいは段階的に)異なる透明変形部材83の形状を選択形成する。透明変形部材83の厚さ分布については、例えば有限要素法(FEM:Finite Element Method)によるシミュレーション結果に基づいて最適化することができる。これにより、所望の球面形状または非球面形状を保ちつつ焦点距離を変化することのできる可変焦点レンズ81を実現することができる。なお、充填層85も透明変形部材83の形状変化に伴って変形することとなるが、バッファ領域の空気が連通孔89を介して外部へ排出されるので、その変形はスムーズに行われる。
したがって、本実施の形態の画像表示装置10Hでは、波面変換手段としてのレンズアレイ8によって、円柱状レンズアレイ2から射出された平行光束からなる表示画像光の波面が、任意の観測点から仮想物点までの光路長と等しい光路長となる位置に焦点を結ぶような曲率を有する波面に変換されると共に、レンズアレイ8が相対位置の変位動作に同期しつつその焦点距離が変化するようになる。したがって、表示画像光が、両眼視差および輻輳角に関する情報だけでなく適切な焦点距離情報をも含むものとなるため、より自然な立体映像の表示が可能となる。
なお、本実施の形態においても、図7〜図13に示した第1の実施の形態の変形例1〜3と同様の変形をすることが可能であり、これらの変形例と同様の効果を得ることが可能である。
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、図5および図6に示したように、時分割映像信号の切替に応じて圧電素子21によって、円柱状レンズアレイ2がX軸方向で往復運動をするように変位させることにより、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をX−Y平面内で変位させる場合について説明したが、例えば図16(A)〜(E)および図17(A)〜(E)に示したように、時分割映像信号の切替に応じて圧電素子21によって、2次元表示部1がX軸方向で往復運動をするように変位させることにより、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置をX−Y平面内で変位させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、光束平行化手段を円柱状レンズアレイ2により構成した場合について説明したが、例えば図18に示したように、光束平行化手段を、各画素11に対応して配置された複数の球面レンズ22からなる球面レンズアレイ2Aにより構成するようにしてもよい。このように構成した場合、圧電素子21が時分割映像信号の切替に応じて、例えば図中の符号P1で示したように、2次元表示部1と円柱状レンズアレイ2との間の相対位置がX−Y平面内においてX軸方向およびY方向の両方に沿って往復運動をするように変位させたり、図中の符号P2で示したように、この相対位置がX−Y平面内において円運動をするように変位させるようにすればよい。このように構成した場合、表示画像光がX軸方向およびY方向の両方に沿った両眼視差および輻輳角に関する情報を含むものとなり、これにより観察者が左右および上下に見る角度(視野角)に応じて、適切な表示画像光の平行光束を射出させることができる。よって観察者が上下および左右に見る角度に応じた所望の立体映像表示をすることができる。なお、図18では、光束平行化手段が球面レンズアレイ2Aである場合について説明したが、球面には限られず、回転対称レンズであればよい。
また、上記実施の形態では、時分割映像信号を用いて画像表示装置の画面上に立体映像のみが常時表示される場合(表示領域内の全てが常時3次元表示領域である場合)について説明したが、例えば図19(A),(B)に示した画像表示装置10Iのように、表示枠90内の表示領域が、図19(A)に示したように2次元表示領域92Aである場合と、図19(B)に示したように3次元表示領域93Aである場合とを任意に切り替えることができるようにしてもよい。また、例えば図20に示した画像表示装置10Jのように、表示枠90内の表示領域において、時分割映像信号によらない(通常の映像信号に基づく)2次元表示領域92Bと、時分割映像信号に基づく3次元表示領域93Bとが同時に混在するようにしてもよい。これらのように構成した場合、観察者(ユーザ)の要求に応じて、立体映像を含んだ多様な態様での映像表示が可能となる。
さらに、上記実施の形態では、表示デバイスとして液晶デバイスを利用した例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば有機EL素子、プラズマ発光素子、フィールドエミッション(FED)素子、あるいは発光ダイオード(LED)などの自発光素子をアレイ状に配設したものを表示デバイスとして適用することもできる。このような自発光型の表示デバイスを用いた場合には、バックライト用の光源を設ける必要がないので、より簡素な構成を実現することができる。また、上記実施の形態で説明した液晶デバイスは透過型のライトバルブとして機能するものであるが、GLV(グレーティングライトバルブ)やDMD(デジタルマルチミラー)などの反射型のライトバルブを表示デバイスとして用いることも可能である。また、上記実施の形態では、理解を容易とするため2次元画像生成手段、光束平行化手段、波面変換手段がそれぞれ明確に分離された例について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、上記の各手段が物理的に分離されているものに限定されず、概念上、上記の各手段を含んでいればよいものである。
本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の概略構成を表す斜視図である。 図1に示した画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 図1に示した画像表示装置の全体構成を表すブロック図である。 映像信号の作成方法の一例を説明するための模式図である。 図1に示した2次元表示部と円柱状レンズアレイとの相対変位動作の一例を説明するための断面図である。 図5に続く2次元表示部と円柱状レンズアレイとの相対変位動作の一例を説明するための断面図である。 第1の実施の形態の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す斜視図である。 図7に示した画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 第1の実施の形態の他の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 第1の実施の形態の他の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 第1の実施の形態の他の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 図11に示した画像表示装置における相対変位動作について説明するための模式図である。 第1の実施の形態の他の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 第2の実施の形態に係る画像表示装置の概略構成を表す断面図である。 図14に示したレンズアレイの詳細構成を表す断面図である。 本発明の変形例に係る2次元表示部と円柱状レンズアレイとの相対変位動作について説明するための断面図である。 図16に続く2次元表示部と円柱状レンズアレイとの相対変位動作について説明するための断面図である。 本発明の変形例に係る画像表示装置の概略構成を表す平面図である。 本発明の変形例に係る画像表示の態様の一例を表す模式図である。 本発明の変形例に係る画像表示の態様の他の例を表す模式図である。
符号の説明
1…2次元表示部、10,10A〜10J…画像表示装置、11,11A〜11E…画素、2…円柱状レンズアレイ、2A…球面レンズアレイ、21…圧電素子、22…球面レンズ、30…映像信号処理部、31…タイミング制御部、32…映像メモリ、33…Xドライバ、34…Yドライバ、35…圧電素子制御部、4…撮像対象物、5…構造物、51…スリット、61〜63…遮光板、8…レンズアレイ、81…可変焦点レンズ、82…透明基板、83…透明変形部材、84…支柱、85…充填層、86,87…透明電極層、88…外部制御電源、89…連通孔、90…表示枠、92A,92B…2次元表示領域、93A,93B…3次元表示領域、Lout…射出光線、φ…光束、S1…制御信号。

Claims (14)

  1. 1つの被写体に対する複数の視野角に応じて時分割で切り替えられる時分割映像信号を用いて画素単位で2次元表示画像を生成する2次元画像生成手段と、
    前記2次元画像生成手段から射出された表示画像光を平行光束に変換して射出する光束平行化手段と、
    前記時分割映像信号の切替に応じて、前記2次元画像生成手段と前記光束平行化手段との間の相対位置を光軸と直交する直交面内方向に沿って変位させる変位手段と
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記変位手段は、前記直交面内方向に沿って前記光束平行化手段を変位させることで前記相対位置を変位させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記変位手段は、前記直交面内方向に沿って前記2次元画像生成手段を変位させることで前記相対位置を変位させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記光束平行化手段から射出される平行光束の射出領域を制限するスリットをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 前記2次元画像生成手段と前記光束平行化手段との間において光軸と平行をなすように立設されると共に前記表示画像光を遮光する遮光板をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 前記光束平行化手段は、前記画素の一の配列方向を軸方向として延在すると共に前記一の配列方向と直交する他の配列方向に沿って並んで配置された複数の円柱状レンズからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  7. 各円柱状レンズの延在方向に沿って設けられると共に前記光束平行化手段から射出される平行光束の射出領域を制限するスリットをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
  8. 前記変位手段は、前記2次元画像生成手段と前記光束平行化手段との間の相対位置が前記直交面内の前記他の配列方向に沿って往復運動をするように変位させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
  9. 前記第1の平行化手段は、各画素に対応して配置された回転対称レンズからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  10. 前記光束平行化手段は、各画素から発散する各表示画像光を各画素単位で平行光束に変換して射出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  11. 前記光束平行化手段は、各画素から発散する各表示画像光を複数の画素単位で並行して平行光束に変換して射出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  12. 前記光束平行化手段から射出された平行光束からなる表示画像光の波面を、任意の観測点から仮想物点までの光路長と等しい光路長となる位置に焦点を結ぶような曲率を有する波面に変換する波面変換手段をさらに備え、
    前記変位手段は、前記2次元画像生成手段と前記光束平行化手段との間の相対位置の変位動作に同期させつつ、前記波面変換手段の焦点距離を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  13. 前記波面変換手段が、可変焦点レンズである
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  14. 前記2次元画像生成手段は、前記2次元表示画像のうちの一部の画像領域のみを前記時分割映像信号を用いて生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
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