JP2023138313A - 可動装置、光走査システム、ヘッドアップディスプレイ、レーザヘッドランプ、ヘッドマウントディスプレイ、物体認識装置および移動体。 - Google Patents

可動装置、光走査システム、ヘッドアップディスプレイ、レーザヘッドランプ、ヘッドマウントディスプレイ、物体認識装置および移動体。 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で2次元に可動できる可動装置を提供する。【解決手段】本発明は、可動部と、一端が支持体に接続され、他端が可動部と接続され、第1駆動部を備える第1の部材と、一端が支持体に接続され、他端が可動部と接続され、第2駆動部を備える第2の部材と、を有し、第1駆動部のみを駆動したときの可動部の第1の回動軸と、第2駆動部のみを駆動したときの可動部の第2の回動軸とが交差することを特徴とする可動装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、可動装置、光走査システム、ヘッドアップディスプレイ、レーザヘッドランプ、ヘッドマウントディスプレイ、物体認識装置および移動体に関する。
特許文献1では、光偏向器などの揺動体装置において、2次元的に偏向可能な光偏向器が開示されている。
特許4144840号公報
回動軸の方向を任意の方向にすることができる可動装置を提供することを課題とする。
本発明は、可動部と、一端が支持体に接続され、他端が前記可動部と接続され、第1駆動部を備える第1の部材と、一端が前記支持体に接続され、他端が前記可動部と接続され、第2駆動部を備える第2の部材と、を有し、第1駆動部のみを駆動したときの前記可動部の第1の回動軸と、第2駆動部のみを駆動したときの前記可動部の第2の回動軸とが交差することを特徴とする可動装置である。
回動軸の方向を任意の方向にすることができる可動装置を提供することができる。
第1の実施形態の可動装置の構成の一例を示す平面図である。 第1の実施形態の断面図である。 駆動部が1つの時の模式図を示す参考例である。 第1の実施形態の可動装置の構成の一例を示す平面図である。 第1の実施形態の可動装置の構成の一例を示す平面図である。 第3の回動軸で可動部を駆動する印加電圧例である。 第4の回動軸で可動部を駆動する印加電圧例である。 円の軌跡を描くように駆動する印加電圧例である。 第1の変形例(梁1本からなる駆動部)である。 第2の変形例(直線の梁を有するミアンダ構造)である。 第3の変形例(梁の伸長方向が第3および第4の回動軸とずれているミアンダ構造)である。 第4の変形例(梁が第3および第4の回動軸とずれた方向に接続されるミアンダ構造)である。 第5の変形例(接続部が第3の回動軸と平行の例)である。 第6の変形例(接続部が第3の回動軸と平行の例)である。 第7の変形例(接続部が第3の回動軸に対して非対称の例)である。 第8の変形例(支持体との接続部が第3の回動軸に対して非対称の例)である。 第9の変形例(可動部用の支持体(a)対称(b)非対称)である。 第10の変形例(可動部内に別の駆動部を有する例)である。 第11の変形例(駆動部が4つある場合)である。 第11の変形例と第1の実施形態の比較したグラフである。 第12の変形例(DC電圧の印加による振れ角位置の切り替え(a)対応表(b)振れ角位置模式図)である。 光走査システムの一例の概略図である。 光走査システムの一例のハードウェア構成図である。 制御装置の一例の機能ブロック図である。 光走査システムに係る処理の一例のフローチャートである。 ヘッドアップディスプレイ装置を搭載した自動車の一例の概略図である。 ヘッドアップディスプレイ装置の一例の概略図である。 光書込装置を搭載した画像形成装置の一例の概略図である。 光書込装置の一例の概略図である。 ライダ装置を搭載した自動車の一例の概略図である。 ライダ装置の一例の概略図である。 レーザヘッドランプの構成の一例を説明する概略図である。 ヘッドマウントディスプレイの構成の一例を示す概略斜視図である。 ヘッドマウントディスプレイの構成の一部の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、発明を実施するための形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態)
図1に本発明の実施形態を示す。図1に示すように、可動装置は、入射した光を反射する可動部101と、可動部101に接続され、可動部101を駆動する圧電駆動部(113a、113b)および圧電駆動部(114a、114b)、圧電駆動部(113a、113b)を有する第1の部材100および圧電駆動部(114a、114b)を有する第2の部材130を支持する支持体102と、圧電駆動部(113a、113b)および圧電駆動部(114a、114b)を制御装置に電気的に接続される電極接続部150a~150eと、を有する。
可動装置は、例えば、1枚のSOI(Silicon On Insulator)基板をエッチング処理等により成形し、成形した基板上に反射面14や圧電駆動部113a、113b、圧電駆動部114a、114b、電極接続部150a~150e等を形成することで、各構成部が一体的に形成されている。圧電駆動部113a、113bは第1駆動部の一例であり、圧電駆動部114a、114bは第2駆動部の一例である。なお、上記の各構成部の形成は、SOI基板の成形後に行ってもよいし、SOI基板の成形中に行ってもよい。
図2は図1における直線Pにおける断面を示す図である。直線Qにおける断面もほぼ同様となる。SOI基板は、単結晶シリコン(Si)からなる第1のシリコン層の上に酸化シリコン層125が設けられ、その酸化シリコン層125の上にさらに単結晶シリコンからなる第2のシリコン層が設けられている基板である。以降、第1のシリコン層をシリコン支持層124、第2のシリコン層をシリコン活性層126とする。
シリコン活性層126は、X軸方向またはY軸方向に対してZ軸方向への厚みが小さいため、シリコン活性層126のみで構成された部材は、弾性を有する弾性部としての機能を備える。
なお、SOI基板は、必ず平面状である必要はなく、曲率等を有していてもよい。また、エッチング処理等により一体的に成形でき、部分的に弾性を持たせることができる基板であれば可動装置の形成に用いられる部材はSOI基板に限られない。
可動部101は、例えば、円形状の可動部基体103と、可動部基体の+Z側の面上に形成された反射面14とから構成される。可動部基体103は、例えば、シリコン活性層126から構成される。
反射面14は、例えば、アルミニウム、金、銀等を含む金属薄膜で構成される。また、可動部101は、可動部基体103の-Z側の面に可動部補強用のリブが形成されていてもよい。リブは、例えば、シリコン支持層124および酸化シリコン層125から構成され、可動によって生じる反射面14の歪みを抑制することができる。
第1の部材100は、一端が可動部基体103に接続部111によって接続され、他端が支持体102の内周部に接続部112によって接続され、第1の部材100には複数の圧電駆動部113a、113bが設けられている構成となっている。
同様に、第2の部材130は、一端が可動部基体103に接続部115によって接続され、他端が支持体102の内周部に接続部116によって接続され、第2の部材130には複数の圧電駆動部114a、114bが設けられている構成となっている。
また、接続部111は、第1の接続部の一例であり、接続部115は、第2の接続部の一例である。
第1駆動部は、一例として複数の圧電駆動部113a、113bから構成されている。同様に第2駆動部130は、一例として複数の圧電駆動部114a、114bから構成されている。第1の部材100と接続部111、112、さらに、第2の部材130と接続部115、116は、反射面14の中心を通る直線に対して線対称となっている。
第1の部材100および第2の部材130は、折り返すように連結されたミアンダ構造である。これにより、大きな振れ角を得ることが可能になる。また、このミアンダ構造により圧電駆動部113a(114a)と圧電駆動部113b(114b)の振動打消しによるリンギング抑制が可能となり、本可動装置を搭載した画像形成装置では画質向上が可能となる。
圧電駆動部(113a、113b)を有する第1の部材100および圧電駆動部(114a、114b)を有する第2の部材130は、可動部101と同心円状の曲線を有するミランダ構造からなる。これにより、チップサイズ小型化および振幅拡大が実現できる。
図2に示されるように、圧電駆動部(113a、113b)を有する第1の部材100および圧電駆動部(114a、114b)を有する第2の部材130は、シリコン活性層126から構成される。また、圧電駆動部113a、113b、114a、114bは、弾性部であるシリコン活性層126の+Z側の面上に下部電極121、圧電部122、上部電極123の順に形成されて構成される。
上部電極123および下部電極121は、例えば金(Au)または白金(Pt)等から構成される。圧電部122は、例えば、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる。
図1に戻り、支持体102は、例えば、シリコン支持層124、酸化シリコン層125、シリコン活性層126から構成され、可動部101を囲うように形成された矩形形状の支持体である。
電極接続部150a~150eは、例えば、支持体102の+Z側の面上に形成され、圧電駆動部113a、113b、114a、114bの各上部電極123および各下部電極121、および制御装置11にアルミニウム(Al)等の電極配線を介して電気的に接続されている。なお、上部電極123または下部電極121は、それぞれが電極接続部と直接接続されていてもよいし、電極同士を接続する等により間接的に接続されていてもよい。
なお、本実施形態では、圧電部122が弾性部であるシリコン活性層126の一面(+Z側の面)のみに形成された場合を一例として説明したが、弾性部の他の面(例えば-Z側の面)に設けても良いし、弾性部の一面および他面の双方に設けても良い。
さらに、圧電駆動部113a、113bの上部電極123の+Z側の面上、圧電駆動部114a、114bの上部電極123の+Z側の面上、支持体102の+Z側の面上の少なくともいずれかに酸化シリコン膜からなる絶縁層が形成されていてもよい。
このとき、絶縁層の上に電極配線を設け、また、上部電極123または下部電極121と電極配線とが接続される接続スポットのみ、開口部として部分的に絶縁層を除去または絶縁層を形成しないことにより、圧電駆動部113a、113b、圧電駆動部114a、114bおよび電極配線の設計自由度をあげ、さらに電極同士の接触による短絡を抑制することができる。また、酸化シリコン膜は、反射防止材としての機能も備える。
次に、可動装置の第1駆動部および第2駆動部を駆動させる制御方法および生成される回動軸について説明する。
圧電駆動部113a、113b、114a、114bが有する圧電部122は、分極方向に正または負の電圧が印加されると印加電圧の電位に比例した変形(例えば、伸縮)が生じ、いわゆる逆圧電効果を発揮する。圧電駆動部113a、113b、114a、114は、上記の逆圧電効果を利用して可動部101を可動させる。
このとき、可動部101の反射面14がXY平面に対して+Z方向または-Z方向へ傾いたときのXY平面と反射面14により成す角度を、振れ角とよぶ。このとき、+Z方向を正の振れ角、-Z方向を負の振れ角とする。
回動軸について説明する。駆動部が1つの参考例を図3に示す。駆動部110では、圧電駆動部113a、113bが有する圧電部122に、上部電極123および下部電極121を介して駆動電圧が印加されると、それぞれの圧電部122が変形する。
この圧電部122の変形による作用により、圧電駆動部113a、113bが屈曲変形する。その結果、接続部112を介して可動部101に第1の回動軸1周りの駆動力が作用し、可動部101が第1の回動軸1周りに可動する。駆動部110に印加される駆動電圧は、制御装置11によって制御される。
次に、本実施形態の回動軸について説明する。本実施形態の回動軸の一例を図4に示す。圧電駆動部(113a、113b)に交流電圧を加え、圧電駆動部(114a、114b)には電圧を加えない場合は、可動部101は第1の回動軸1を中心に回動する。同様に、圧電駆動部(114a、114b)に交流電圧を印加し、圧電駆動部(113a、113b)には電圧を加えない場合は、可動部101は第2の回動軸2を中心に回動する。
第1の回動軸1と第2の回動軸2が交差することで、可動部101を2次元に回動制御することが可能となる。これにより、第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときの可動部101の回動軸の方向を任意の方向にすることができ、簡単な構成での2次元駆動の可動装置を提供できる。
そして、圧電駆動部(113a、113b)および圧電駆動部(114a、114b)に印加する電圧を制御する電圧制御部の一例である制御装置11が、圧電駆動部(113a、113b)および圧電駆動部(114a、114b)に電圧を印加したときの可動部101の回動軸の方向を変更する。
本実施形態にかかる可動装置は、可動部101が第1駆動部を有する第1の部材100と第1の接続部111で接続され、第1の回動軸1を挟んだ反対側の領域が自由端となることを特徴する。これにより、第1の回動軸1を挟んだ反対側の領域が自由端となり、可動域を広げることができる。よって、第1駆動部および第2駆動部に電圧を印加したときに、特定の方向の回動軸で回動する可動部の可動域を広げることができる。
本実施形態にかかる可動装置は、可動部101が第2駆動部を有する第2の部材130と第2の接続部115で接続され、第2の回動軸2を挟んだ反対側の領域が自由端となることを特徴する。これにより、第1の回動軸1を挟んだ反対側の領域が自由端となり、可動域を広げることができる。第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときに、可動部101の可動域を広げることができる回動軸の方向が、増える。
本実施形態にかかる可動装置は、第1の接続部111と可動部101の中心とを通る直線と第2の接続部115と可動部101の中心とを通る直線とがなす角が90度以内であることを特徴とする。
ここで、第1の接続部111と第2の接続部115から、それぞれ可動部101の中心を通る直線を引くと、可動部の中心において、交点が生じる。この交点における2つの直線が形成する角度、つまりは接続部111と115が可動部中心に作る角度をここではなす角と記す。ただし、なす角は、可動部中心、接続部111、接続部115で形成される三角形の内角である。このなす角が90度以下であることを特徴する。
これにより、第1駆動部および第2駆動部に電圧を印加したときに、直交する2つの方向の回動軸でそれぞれ回動する可動部101の可動域を広げることができる。
図5は本実施例の回動軸を説明する図である。制御装置11によって、第1駆動部である圧電駆動部113a、113bに所定の正弦波形の駆動電圧を並行して印加する。同時に、同位相で、第2駆動部である圧電駆動部114a、114bに、所定の正弦波形の駆動電圧を印加する。可動部101は、第3の回動軸3の周りに所定の正弦波形の駆動電圧の周期で可動する。
制御装置11によって、圧電駆動部113a、113bに所定の正弦波形の駆動電圧を印加する。同時に、逆位相で、圧電駆動部114a、114bに、所定の正弦波形の駆動電圧を印加する。
これにより、可動部101は、第4の回動軸4の周りに所定の正弦波形の駆動電圧の周期で可動する。第1および第2駆動部130を同位相で駆動することにより、第3の回動軸3で可動部101を回動させ、第1および第2駆動部130を逆位相で駆動することにより、第3の回動軸3にほぼ垂直な第4の回動軸4で可動部101を回動させことができる。
第1駆動部を有する第1の部材100と可動部101の接続部111と、第2駆動部を有する第2の部材130と可動部101の接続部115とを結ぶ直線が、第3の回動軸3とが平行である。ここで、接続部111と接続部115の2点を通る直線が第3の回動軸3と平行である。
これにより、接続部を任意に設計することで、回動中心も制御することが可能となる。ミラー回動中心と可動部中心を一致させることで、光学実装時の調整工程が削減できる。また、ミラー中心と回動中心の一致による光学実装製造のコスト低減および、光学誤差の緩和が可能となる。
第1駆動部に印加する電圧の第1の位相と、第2駆動部に印加する電圧の第2の位相の位相差を変更することにより、可動部101の回動軸の方向を変更することができる。なお、電圧制御部は、第1駆動部に印加する電圧と、第2駆動部に印加する電圧の差または比率を変更してもよい。
本実施形態では、第1駆動部と第2駆動部が同位相で駆動した際の回動軸を第3の回動軸3、第1駆動部および第2駆動部が逆位相で駆動した際の回動軸を第4の回動軸4として、第1駆動部のみを駆動した第1の回動軸1と第2駆動部のみを駆動した第2の回動軸2とは、平面視に置いてずれるように配置する。ここで平面視とは図5のXY平面を指す。
つまり、第1駆動部を有する第1の部材100と第2駆動部を有する第2の部材130どちらとも可動部101の回動は第1の回動軸1と第2の回動軸2双方のベクトルを有している。つまり、第1駆動部および第2駆動部それぞれの独立した駆動あるいは組み合わせた駆動を制御することにより、可動部101を所望の方向に揺動させることができ、描画領域におけるリサージュスキャンやベクトルスキャンが可能となる。
第1駆動部を有する第1の部材100と第2駆動部を有する第2の部材130の位置は、第3の回動軸3と第4の回動軸4に対して略45度に位置する。言い換えれば、可動部101中心から駆動部の中心位置に伸ばした線が第3の回動軸3と前記第4の回動軸4に対して平面視において略45度ずれた位置にあたるよう配置するのが望ましい。
第1の接続部111と可動部101の中心を通る直線と第3の回動軸3と成す角は略45度となる。同様に、第1の接続部111と可動部101の中心を通る直線と第4の回動軸4と成す角は略45度となる。
また、第2の接続部115と可動部101の中心を通る直線と第3の回動軸3と成す角は略45度となる。同様に、第1の接続部115と可動部101の中心を通る直線と第4の回動軸4と成す角は略45度となる。
これにより、2軸動作効率の最適化ができ、2次元振れ角およびその走査の振幅を拡大することができる。第1駆動部を有する第1の部材100と第2駆動部を有する第2の部材130と可動部101を接続する接続部111、115の形状の詳細は本実施形態に限定されない。
第1駆動部を有する第1の部材100と可動部101との接続部111と、第2駆動部を有する第2の部材130と可動部101との接続部115の関係で回動中心を設計することが可能である。接続部111と可動部101の中心が作る直線と接続部115と可動部101の中心が作る直線とで形成される、なす角が、平面視において略90度の位置関係にあることが望ましいが、本実施形態に限定されない。また、駆動部は駆動以外の機能を有していてもよい。例えば変位の検出や、ヒーター、電気配線等である。また、可動部の形状は実施形態に限定されない。
図6、7は、本実施形態の駆動方法について説明する図である。図6に第1駆動部と第2駆動部の駆動信号波形例を示す。信号波形は周波数fの周期性を持つ。
図6が第1駆動部と第2駆動部が同位相で駆動し、可動部101が第3の回動軸3で回動する場合である。図6(a)は第1駆動部A(圧電駆動部113a)および第2駆動部A(圧電駆動部114a)に印加する波形である。図6(b)は第1駆動部B(圧電駆動部113b)および第2駆動部B(圧電駆動部114b)に印加する波形である。
図7が第1駆動部と第2駆動部が逆位相で駆動し、可動部101が第4の回動軸4で回動する場合の駆動信号波形例である。図7(a)は第1駆動部A(圧電駆動部113a)および第2駆動部B(圧電駆動部114b)に印加する波形である。図7(b)は第1駆動部B(圧電駆動部113b)および第2駆動部A(圧電駆動部114a)に印加する波形である。
図8には駆動方法の一例を示す。第1駆動部A(圧電駆動部113a)および第1駆動部B(圧電駆動部113b)は逆位相の駆動波形を印加している。第2駆動部A(圧電駆動部114a)および第2駆動部B(圧電駆動部114b)にも同様には逆位相の駆動波形を印加している。第2駆動部A(圧電駆動部114a)は、第1駆動部A(圧電駆動部113a)から位相を90度ずらした波形である。
これにより本駆動方法では可動部101の光走査軌跡は円を描く。実施形態例ではいずれの駆動波形も同じ周波数であるが、実施形態例に限られず、各入力波形の周波数や振幅や位相は自由に変えてよい。
図9には、本実施形態の第1の変形例を示す。第1の変形例は駆動部を有する部材が1本の梁構造の可動装置である。第1の部材および第2の部材とも、一端が可動部101と接続し、他端は支持体102と接続する。
第1駆動部と第2駆動部を同位相で駆動した際は第3の回動軸3、逆位相で駆動した際は第4の回動軸4を有する。従来例よりも少ない駆動信号線数でのベクタースキャンあるいはリサージュスキャンが可能となる。
図10には、第2の変形例を示す。第2の変形例は駆動部を有する部材のミアンダ構造が直線の梁からなる構造の可動装置である。
第1駆動部を有する第1の部材および第2駆動部を有する第2の部材が有する梁形状は、図1のように前記可動部101の同心円の曲率を有するか、もしくは、図10のように可動部101の外周辺と平行である場合が、最もチップサイズの小型化には効果がある。
図11には、第3の変形例を示す。
第3の変形例は第1駆動部を有する第2の部材および第2駆動部を有する第2の部材のミアンダ構造が有する梁の伸長方向が、平面視に置いて第3および第4の回動軸4どちらとも、ずれている可動装置である。梁の伸長方向の詳細は実施形態例に限定されないが、平面視において第3および第4の回動軸4とおよそ略45度ずれた方向が最も望ましく、ミラー振れ角が大きくなる。
図12には、第4の変形例を示す。第4の変形例は駆動部を有する部材のミアンダ構造を構成する梁が直線でかつ、梁が第3の回動軸3と平行でない方向にずらしながら折り返されるミアンダ構造の可動装置である。
本変形例では接続部の形状や位置の詳細は実施形態例に限定されないが、接続部が第3の回動軸3と第4の回動軸4から略45度ずれた位置であると、第3の回動軸3と第4の回動軸4での振れ角が最も大きくなる。
図13には第5の変形例、図14には第6の変形例を示す。第5の変形例は、第1の接続部111と可動部101との接続位置と、第2の接続部115と可動部101との接続位置が、可動部101の対角線上となるよう配置している。第6の変形例は、第1の接続部111と可動部101が接続する辺と、第2の接続部115と可動部101が接続する辺と、が、向かい合うよう配置している。第5の変形例および第6の変形例はどちらも第1の接続部111と可動部101の中心とを通る直線と第3の回動軸3と平行である。同様に、第2の接続部115と可動部101の中心とを通る直線と第3の回動軸3と平行な可動装置である。これにより、平行を維持したまま接続部を調整することで、第3の回動軸3位置を調整することが可能である。
また第6の変形例において、支持枠102と第1の部材100を接続する接続部112と、支持枠102と第2の部材130を接続する接続部116は、可動部101と第4の回動軸とを挟んで対称に位置する。これにより、可動装置が静止している際の可動部101の自重の影響を受けた可動部101が、第3の回動軸周りに傾くことを抑制できる。静止時の面傾きを抑制することで、第3の回動軸方向への共振が抑制され動作が安定する。また、可動装置を備える光学系において、光学部品の調整による工数負荷を低減することが可能である。
図15で示す第7の変形例では、接続部112と接続部116の位置関係が、可動部101を挟まず、第4の回動軸を挟んで対称に位置する。この場合、第1の部材100と第2の部材130と第1の接続部111と第2の接続部115は、可動部101を自由端とした疑似的な片持ち梁構造になり、可動部101を大きく揺動することが可能になる。
図16で示す第8の変形例では、接続部112と接続部116の位置関係は第7の実施形態と同様であるが、接続部111と接続部115の位置を、第3の回動軸に対して接続部112と接続部116の位置と反対側に設けている。これにより、揺動を大きくしつつ、可動部101が第3の回動軸周りに傾くことを抑制できるため、走査線品質の向上や光学系調整の工数負荷の低減が期待できる。
図17には第9の変形例を示す。図17は可動部101のミラー基体の剛性をあげ、面変形量を低減するための支持構造を示す。支持構造である可動部101用支持体104は、図17(a)では前記第3の回動軸3と平行かつ平面視において可動部101の中心を通る線5に対して線対称、図17(b)では非対称である。支持構造は実施形態例に限定されないが、非対称にすることで、可動装置全体の重心位置を可動部101の中心に寄せることが可能である。
図18は、第10の変形例を示す。本変形例8は可動部構造内に別の駆動部を有することを特徴としている。第10の変形例は、支持体102に第3駆動部を有する第3の部材131および第4駆動部を有する第4の部材132があり、第2の支持体120と接続されている。その第2の支持体の内部に接続する第1の部材100および第2の部材130と可動部を有する可動装置である。
第10の変形例では、4つの駆動部を有する2次元に光偏向可能な可動装置を示した。第10の変形例はラスタスキャンとベクタースキャンと組み合わせる使い方ができるという特徴を持つ。ラスタスキャンにベクタースキャンを掛け合わせることができるため、各駆動部の中心電圧を変えることで、所定のタイミングで、ラスタスキャンによって生成される描画領域の中心位置を変えることができる。一例として、ベクタースキャンで画像表示位置の切り替えをしつつ、ラスタスキャンで画像を描画するという利用方法が想定される。
各構成部の形状は実施形態の形状に限定されない。また、材質や製造工程や電気的な接続や制御方法は図1と同様の構成で実施可能であるが、実施形態例に限定されない。駆動体の駆動方式は圧電駆動に限定されない。静電駆動、電磁駆動、熱電駆動であってもよい。
駆動部ごとに基準電圧(中心電圧)が異なり、適宜、調整している。第1駆動部と第2駆動部の基準電圧(中心電圧)が異なっていてもよい、またミアンダ構造の場合は各駆動部内の駆動部Aおよび駆動部Bとで基準電圧が異なっていてもよい。
図19には第11の変形例を示す。本変形例の可動装置では、第1駆動部を有する第1の部材100、第2駆動部を有する第2の部材130、第3駆動部を有する第3の部材131および第4駆動部を有する第4の部材132、4つの駆動部を有し、ねじり梁で駆動部と可動部101を接続した構成である。可動部101の回動軸と、4つの駆動部をそれぞれ個別に駆動した回動軸は同一あるいは平行である。
図20は本実施形態(第1の実施例)と第11の変形例との比較である。第11の変形例は図19のように駆動部を有する4つの部材で可動部101を揺動させる可動装置である。同じミラー径の可動部101を揺動する際の非共振駆動時のミラー振れ角を比較すると、本実施形態を適用することで、駆動部面積が減っているにも関わらず、同等の共振周波数に対して振れ角の向上が実現できている。
本実施形態の可動装置は駆動部を有する部材と可動部101の接続が2か所となるため、可動部101の拘束が弱まり、揺動しやすくなるため大きな振れ角を得ることが可能となる。
本実施形態においては、駆動部を有する部材を2つのみとして、接続部は2か所のみとした。これによって、4か所の可動部101の接続部に比べ、はるかに、拘束力が減少し、振れ角が増大する。また、構造が簡素化され、小型化か可能となる。
本実施形態では駆動部を2つに減らせることで、信号線が減り、合わせて必要な回路部品数も削減できる。また駆動部面積が減っただけ可動装置全体のサイズを小型化することが可能である。あわせて、複数の可動装置が同一の支持枠に保持された構成の場合においては、隣り合うミラー間距離が近くなり、すなわち集積率の向上が可能となる。
駆動部数の削減により、本実施形態の可動装置を搭載した光偏向器のサイズを小型化することも可能となる。また、本実施形態の光偏向器は駆動部とセンサの数が減るため電気信号線の本数を削減することができ、それにより回路基板の小型化・部品点数の削減による低コスト化および、システム全体の小型化を実現することができる。また、複数並べる場合の集積率向上によるシステム小型化、光学系自由度の向上を実現することができる。また、ミラーの拘束箇所が減っているため、駆動感度が向上し、大きな画角を得ることができるとともに、ミラー径を大きくできる。
本発明の光偏向装置を画像投影装置に適用した場合は、大きな画角を得ることができる。また、ミラーが2点支持で、駆動しやすくなるため、駆動線と検知線が減り、回路の部品点数が減るため、システムの低コスト化ができる。また、駆動感度が向上し、部品コストが下がるため、同様に、システムの低コスト化ができる。
図21に、駆動部をDC電圧Vで回動した場合の、可動部101の振れ角位置の模式図を示す。DC駆動は、ベクタースキャンを、振幅を0として、中心電圧を変化させた方法であり、ベクタースキャンの一例である。
図21(a)は第1駆動部および第2駆動部を回動するための印加電圧Vに対する振れ角方向の組み合わせ表、図21(b)は各回動状態に対する可動部101の振れ角方向を図示した。X方向は前記第3の回動軸3で可動部101を回動した際の方向、Y方向は第4の回動軸4で可動部101を回動した際の方向である。図21では第1駆動部および第2駆動部を駆動した際の回動方向を+としているが、実施形態例に限定されず、逆向きで定義してもよい。XYに対する斜め方向は2倍の電圧を印加することで均等に振れ角位置まで描画することが可能である。
図21(a)に記載した印加電圧は一定の値Vを基準としているが、実施形態例に限定されず、別々の値を与えてもよい。それにより、複雑な振れ角制御が可能となる。また、駆動部が1本以上の梁を有する場合、第1駆動部と第2駆動部を回動する印加電圧信号の基準電圧、つまり、振れ角が0度の際の印加電圧を、最大印加電圧の中心に設定することで、+側、-側への振れ角制御が可能である。
第1駆動部を有する第1の部材および第2駆動部を有する第2の部材が、複数の梁部が折り返すように接続されたミアンダ構造で、各々の梁部の+Z側の面の上に、梁部ごとに、交互に圧電駆動部郡A(113a、114a)と圧電駆動部郡B(113b、114b)が設けられた場合、圧電駆動部郡Aのみを駆動、または圧電駆動部郡Bのみを駆動とすることで、負電圧を使わずともミラーの振れ角を+側、あるいは-側と制御することが可能である。ただし、圧電駆動部群Aおよび圧電駆動部群Bという記載は、上記説明では区別するが、本明細書では総称して圧電駆動部または駆動部と呼ぶ。
前記基準電圧は0Vであってもよいし、印加可能な電圧の最大振幅内のいずれかの電圧であってもよい。第1駆動部と第2駆動部で異なっていても良いし、各駆動部内において、電圧駆動部群A(113a、114a)と電圧駆動部群B(113b、114b)が設けられている場合は、それぞれで異なっていても良い。印加電圧の信号波形は実施形態例に限られず、Sin波や矩形波、鋸波のような周期的な波形であってもよいし、より複雑な周期波形であってもよい。DC駆動であってもよい。また、構造固有の共振周波数に駆動波形の周波数を近づけ、リサージュスキャンしてもよい。
圧電駆動部群A(113a、114a)と圧電駆動部群B(113b、114b)に逆位相の電圧を与え、印加する信号の電圧や時間領域での切り替えを行う際、圧電駆動部群A(113a、114a)と圧電駆動部群B(113b、114b)とで信号の切り替えに時間差を与え、発生する機械的な振動が圧電駆動体Aと圧電駆動体Bとで逆相するようにして打ち消すことも可能である。これにより、高速な描画や複雑な駆動波形への応答が可能になる。また、実施例では圧電駆動体としたが、駆動体の方式は圧電駆動に限定されない。静電駆動、電磁駆動、熱電駆動であってもよい。
以下、本発明の可動装置を応用した実施形態について詳細に説明する。
[光走査システム]
まず、本実施形態の可動装置を適用した光走査システムについて、図22~図25に基づいて詳細に説明する。
図22には、光走査システムの一例の概略図が示されている。図22に示すように、光走査システム10は、制御装置11の制御に従って光源装置12から照射された光を可動装置13の有する反射面14により偏向して被走査面15を光走査するシステムである。
光走査システム10は、制御装置11、光源装置12、反射面14を有する可動装置13により構成される。
制御装置11は、例えばCPU(Central Processing Unit)およびFPGA(Field-Programmable Gate Array)等を備えた電子回路ユニットである。可動装置13は、例えば反射面14を有し、反射面14を可動可能なMEMS(Micro Electromechanical Systems)デバイスである。光源装置12は、例えばレーザを照射するレーザ装置である。なお、被走査面15は、例えばスクリーンである。
制御装置11は、取得した光走査情報に基づいて光源装置12および可動装置13の制御命令を生成し、制御命令に基づいて光源装置12および可動装置13に駆動信号を出力する。
光源装置12は、入力された駆動信号に基づいて光源の照射を行う。可動装置13は、入力された駆動信号に基づいて反射面14を1軸方向または2軸方向の少なくともいずれかに可動させる。
これにより、例えば、光走査情報の一例である画像情報に基づいた制御装置11の制御によって、可動装置13の反射面14を所定の範囲で2軸方向に往復可動させ、反射面14に入射する光源装置12からの照射光をある1軸周りに偏向して光走査することにより、被走査面15に任意の画像を投影することができる。なお、本実施形態の可動装置の詳細および制御装置による制御の詳細については後述する。
次に、光走査システム10一例のハードウェア構成について図23を用いて説明する。図23に示すように、光走査システム10は、制御装置11、光源装置12および可動装置13を備え、それぞれが電気的に接続されている。このうち、制御装置11は、CPU20、RAM21(Random Access Memory)、ROM22(Read Only Memory)、FPGA23、外部I/F24、光源装置ドライバ25、可動装置ドライバ26を備えている。
CPU20は、ROM22等の記憶装置からプログラムやデータをRAM21上に読み出し、処理を実行して、制御装置11の全体の制御や機能を実現する演算装置である。
RAM21は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の記憶装置である。
ROM22は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の記憶装置であり、CPU20が光走査システム10の各機能を制御するために実行する処理用プログラムやデータを記憶している。
FPGA23は、CPU20の処理に従って、光源装置ドライバ25および可動装置ドライバ26に適した制御信号を出力する回路である。
外部I/F24は、例えば外部装置やネットワーク等とのインタフェースである。外部装置には、例えば、PC(Personal Computer)等の上位装置、USBメモリ、SDカード、CD、DVD、HDD、SSD等の記憶装置が含まれる。また、ネットワークは、例えば自動車のCAN(Controller Area Network)やLAN(Local Area Network)、イン
ターネット等である。外部I/F24は、外部装置との接続または通信を可能にする構成であればよく、外部装置ごとに外部I/F24が用意されてもよい。
光源装置トライバは、入力された制御信号に従って光源装置12に駆動電圧等の駆動信
号を出力する電気回路である。
可動装置ドライバ26は、入力された制御信号に従って可動装置13に駆動電圧等の駆動信号を出力する電気回路である。
制御装置11において、CPU20は、外部I/F24を介して外部装置やネットワークから光走査情報を取得する。なお、CPU20が光走査情報を取得することができる構成であればよく、制御装置11内のROM22やFPGA23に光走査情報を格納する構成としてもよいし、制御装置11内に新たにSSD等の記憶装置を設けて、その記憶装置に光走査情報を格納する構成としてもよい。
ここで、光走査情報とは、被走査面15にどのように光走査させるかを示した情報であり、例えば、光走査により画像を表示する場合は、光走査情報は画像データである。また、例えば、光走査により光書込みを行う場合は、光走査情報は書込み順や書込み箇所を示した書込みデータである。他にも、例えば、光走査により物体認識を行う場合は、光走査情報は物体認識用の光を照射するタイミングと照射範囲を示す照射データである。
制御装置11は、CPU20の命令および図23に示したハードウェア構成によって、次に説明する機能構成を実現することができる。
次に、光走査システム10の制御装置11の機能構成について図24を用いて説明する。図24は、光走査システムの制御装置の一例の機能ブロック図である。
図22に示すように、制御装置11は、機能として制御部30と駆動信号出力部31とを有する。
制御部30は、例えばCPU20、FPGA23等により実現され、外部装置から光走査情報を取得し、光走査情報を制御信号に変換して駆動信号出力部31に出力する。例えば、制御部30は、外部装置等から画像データを光走査情報として取得し、所定の処理により画像データから制御信号を生成して駆動信号出力部31に出力する。駆動信号出力部31は、光源装置ドライバ25、可動装置ドライバ26等により実現され、入力された制御信号に基づいて光源装置12または可動装置13に駆動信号を出力する。
駆動信号は、光源装置12または可動装置13の駆動を制御するための信号である。例えば、光源装置12においては、光源の照射タイミングおよび照射強度を制御する駆動電圧である。また、例えば、可動装置13においては、可動装置13の有する反射面14を可動させるタイミングおよび可動範囲を制御する駆動電圧である。
次に、光走査システム10が被走査面15を光走査する処理について図25を用いて説明する。図25は、光走査システムに係る処理の一例のフローチャートである。
ステップS11において、制御部30は、外部装置等から光走査情報を取得する。
ステップS12において、制御部30は、取得した光走査情報から制御信号を生成し、制御信号を駆動信号出力部31に出力する。
ステップS13において、駆動信号出力部31は、入力された制御信号に基づいて駆動信号を光源装置12および可動装置13に出力する。
ステップ14において、光源装置12は、入力された駆動信号に基づいて光照射を行う。また、可動装置13は、入力された駆動信号に基づいて反射面14の可動を行う。光源装置12および可動装置13の駆動により、任意の方向に光が偏向され、光走査される。
なお、上記光走査システム10では、1つの制御装置11が光源装置12および可動装置13を制御する装置および機能を有しているが、光源装置用の制御装置および可動装置用の制御装置と、別体に設けてもよい。
また、上記光走査システム10では、一つの制御装置11に光源装置12および可動装置13の制御部30の機能および駆動信号出力部31の機能を設けているが、これらの機能は別体として存在していてもよく、例えば制御部30を有した制御装置11とは別に駆動信号出力部31を有した駆動信号出力装置を設ける構成としてもよい。なお、上記光走査システム10のうち、反射面14を有した可動装置13と制御装置11により、光偏向を行う光偏向システムを構成してもよい。
[画像投影装置]
次に、本実施形態の可動装置を適用した画像投影装置について、図26および27を用いて詳細に説明する。
図26は、画像投影装置の一例であるヘッドアップディスプレイ装置500を搭載した自動車400の実施形態に係る概略図である。また、図25はヘッドアップディスプレイ装置500の一例の概略図である。
画像投影装置は、光走査により画像を投影する装置であり、例えばヘッドアップディスプレイ装置である。
図26に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置500は、例えば、自動車400のウインドシールド(フロントガラス401等)の付近に設置される。ヘッドアップディスプレイ装置500から発せられる投射光Lがフロントガラス401で反射され、ユーザーである観察者(運転者402)に向かう。これにより、運転者402は、ヘッドアップディスプレイ装置500によって投影された画像等を虚像として視認することができる。なお、ウインドシールドの内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光によってユーザーに虚像を視認させる構成にしてもよい。
図27に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置500は、赤色、緑色、青色のレーザ光源501R、501G、501Bからレーザ光が出射される。出射されたレーザ光は、各レーザ光源に対して設けられるコリメータレンズ502、503、504と、2つのダイクロイックミラー505、506と、光量調整部507と、から構成される入射光学系を経た後、反射面14を有する可動装置13にて偏向される。そして、偏向されたレーザ光は、自由曲面ミラー509と、中間スクリーン510と、投射ミラー511とから構成される投射光学系を経て、スクリーンに投影される。なお、上記ヘッドアップディスプレイ装置500では、レーザ光源501R、501G、501B、コリメータレンズ502、503、504、ダイクロイックミラー505、506は、光源ユニット530として光学ハウジングによってユニット化されている。
上記ヘッドアップディスプレイ装置500は、中間スクリーン510に表示される中間像を自動車400のフロントガラス401に投射することで、その中間像を運転者402に虚像として視認させる。
レーザ光源501R、501G、501Bから発せられる各色レーザ光は、それぞれ、コリメータレンズ502、503、504で略平行光とされ、2つのダイクロイックミラー505、506により合成される。合成されたレーザ光は、光量調整部507で光量が調整された後、反射面14を有する可動装置13によって二次元走査される。可動装置13で二次元走査された投射光Lは、自由曲面ミラー509で反射されて歪みを補正された後、中間スクリーン510に集光され、中間像を表示する。中間スクリーン510は、マイクロレンズが二次元配置されたマイクロレンズアレイで構成されており、中間スクリーン510に入射してくる投射光Lをマイクロレンズ単位で拡大する。
可動装置13は、反射面14を2軸方向に往復可動させ、反射面14に入射する投射光Lを二次元走査する。この可動装置13の駆動制御は、レーザ光源501R、501G、501Bの発光タイミングに同期して行われる。
以上、画像投影装置の一例としてのヘッドアップディスプレイ装置500の説明をしたが、画像投影装置は、反射面14を有した可動装置13により光走査を行うことで画像を投影する装置であればよい。例えば、机等に置かれ、表示スクリーン上に画像を投影するプロジェクタや、観測者の頭部等に装着される装着部材に搭載され、装着部材が有する反射透過スクリーンに投影、または眼球をスクリーンとして画像を投影するヘッドマウントディスプレイ装置等にも、同様に適用することができる。
また、画像投影装置は、車両や装着部材だけでなく、例えば、航空機、船舶、移動式ロボット等の移動体、あるいは、その場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボットなどの非移動体に搭載されてもよい。
尚、ヘッドアップディスプレイ装置500は、特許請求の範囲に記載の「ヘッドアップディスプレイ」の一例である。また自動車400は、特許請求の範囲に記載の「車両」の一例である。
[光書込装置]
次に、本実施形態の可動装置13を適用した光書込装置について図28および図29を用いて詳細に説明する。
図28は、光書込装置600を組み込んだ画像形成装置の一例である。また、図29は、光書込装置の一例の概略図である。
図28に示すように、上記光書込装置600は、レーザ光によるプリンタ機能を有するレーザプリンタ650等に代表される画像形成装置の構成部材として使用される。画像形成装置において光書込装置600は、1本または複数本のレーザビームで被走査面15である感光体ドラムを光走査することにより、感光体ドラムに光書込を行う。
図29に示すように、光書込装置600において、レーザ素子などの光源装置12からのレーザ光は、コリメータレンズなどの結像光学系601を経た後、反射面14を有する可動装置13により1軸方向または2軸方向に偏向される。そして、可動装置13で偏向されたレーザ光は、その後、第一レンズ602aと第二レンズ602b、反射ミラー部(可動部)602cからなる走査光学系602を経て、被走査面15(例えば感光体ドラムや感光紙)に照射し、光書込みを行う。走査光学系602は、被走査面15にスポット状に光ビームを結像する。また、光源装置12および反射面14を有する可動装置13は、制御装置11の制御に基づき駆動する。
このように上記光書込装置600は、レーザ光によるプリンタ機能を有する画像形成装置の構成部材として使用することができる。また、走査光学系を異ならせて1軸方向だけでなく2軸方向に光走査可能にすることで、レーザ光をサーマルメディアに偏向して光走査し、加熱することで印字するレーザラベル装置等の画像形成装置の構成部材として使用することができる。
上記光書込装置に適用される反射面14を有した可動装置13は、ポリゴンミラー等を用いた回転多面鏡に比べ駆動のための消費電力が小さいため、光書込装置の省電力化に有利である。また、可動装置13の振動時における風切り音は回転多面鏡に比べ小さいため、光書込装置の静粛性の改善に有利である。光書込装置は回転多面鏡に比べ設置スペースが圧倒的に少なくて済み、また可動装置13の発熱量もわずかであるため、小型化が容易であり、よって画像形成装置の小型化に有利である。
[物体認識装置]
次に、上記本実施形態の可動装置を適用した物体認識装置について、図30および図33を用いて詳細に説明する。
図30は、物体認識装置の一例であるライダ(LiDAR;Laser Imaging Detection and Ranging)装置を搭載した自動車の概略図である。ライダ装置を自動車の前照灯を搭載する灯部ユニットに搭載した自動車の概略図である。
また、図31はライダ装置の一例の概略図である。
物体認識装置は、対象方向の物体を認識する装置であり、例えばライダ装置である。
図30に示すように、ライダ装置700は、例えば自動車701に搭載され、対象方向を光走査して、対象方向に存在する被対象物702からの反射光を受光することで、被対象物702を認識する。
図31に示すように、光源装置12から出射されたレーザ光は、発散光を略平行光とする光学系であるコリメートレンズ703と、平面ミラー704とから構成される入射光学系を経て、反射面14を有する可動装置13で1軸もしくは2軸方向に走査される。そして、投光光学系である投光レンズ705等を経て装置前方の被対象物702に照射される。光源装置12および可動装置13は、制御装置11により駆動を制御される。被対象物702で反射された反射光は、光検出器709により光検出される。すなわち、反射光は入射光検出受光光学系である集光レンズ706等を経て撮像素子707により受光され、撮像素子707は検出信号を信号処理回路708に出力する。信号処理回路708は、入力された検出信号に2値化やノイズ処理等の所定の処理を行い、結果を測距回路710に出力する。
測距回路710は、光源装置12がレーザ光を発光したタイミングと、光検出器709でレーザ光を受光したタイミングとの時間差、または受光した撮像素子707の画素ごとの位相差によって、被対象物702の有無を認識し、さらに被対象物702との距離情報を算出する。
反射面14を有する可動装置13は多面鏡に比べて破損しづらく、小型であるため、耐久性の高い小型のレーダ装置を提供することができる。このようなライダ装置は、例えば車両、航空機、船舶、ロボット等に取り付けられ、所定範囲を光走査して障害物の有無や障害物までの距離を認識することができる。
上記物体認識装置では、一例としてのライダ装置700の説明をしたが、物体認識装置は、反射面14を有した可動装置13を制御装置11で制御することにより光走査を行い、光検出器により反射光を受光することで被対象物702を認識する装置であればよく、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、手や顔を光走査して得た距離情報から形状等の物体情報を算出し、記録と参照することで対象物を認識する生体認証や、対象範囲への光走査により侵入物を認識するセキュリティセンサ、光走査により得た距離情報から形状等の物体情報を算出して認識し、3次元データとして出力する3次元スキャナの構成部材などにも同様に適用することができる。
[レーザヘッドランプ]
次に、上記本実施形態の可動装置を自動車のヘッドライトに適用したレーザヘッドランプ50について、図32を用いて説明する。図32は、レーザヘッドランプ50の構成の一例を説明する概略図である。
レーザヘッドランプ50は、制御装置11と、光源装置12bと、反射面14を有する可動装置13と、ミラー51と、透明板52とを有する。
光源装置12bは、青色のレーザ光を発する光源である。光源装置12bから発せられた光は、可動装置13に入射し、反射面14にて反射される。可動装置13は、制御装置11からの信号に基づき、反射面をXY方向に可動し、光源装置12bからの青色のレーザ光をXY方向に二次元走査する。
可動装置13による走査光は、ミラー51で反射され、透明板52に入射する。透明板52は、表面又は裏面を黄色の蛍光体により被覆されている。ミラー51からの青色のレーザ光は、透明板52における黄色の蛍光体の被覆を通過する際に、ヘッドライトの色として法定される範囲の白色に変化する。これにより自動車の前方は、透明板52からの白色光で照明される。
可動装置13による走査光は、透明板52の蛍光体を通過する際に所定の散乱をする。これにより自動車前方の照明対象における眩しさは緩和される。
可動装置13を自動車のヘッドライトに適用する場合、光源装置12b及び蛍光体の色は、それぞれ青及び黄色に限定されない。例えば、光源装置12bを近紫外線とし、透明板52を、光の三原色の青色、緑色及び赤色の各蛍光体を均一に混ぜたもので被覆してもよい。この場合でも、透明板52を通過する光を白色に変換でき、自動車の前方を白色光で照明することができる。
[ヘッドマウントディスプレイ]
次に、上記本実施形態の可動装置を適用したヘッドマウントディスプレイ60について、図33~34を用いて説明する。ここでヘッドマウントディスプレイ60は、人間の頭部に装着可能な頭部装着型ディスプレイで、例えば、眼鏡に類する形状とすることができる。ヘッドマウントディスプレイを、以降ではHMDと省略して示す。
図33は、HMD60の外観を例示する斜視図である。図34において、HMD60は、左右に1組ずつ略対称に設けられたフロント60a、及びテンプル60bにより構成されている。フロント60aは、例えば、導光板61により構成することができ、光学系や制御装置等は、テンプル60bに内蔵することができる。
図34は、HMD60の構成を部分的に例示する図である。なお、図34では、左眼用の構成を例示しているが、HMD60は右眼用としても同様の構成を有している。
HMD60は、制御装置11と、光源ユニット530と、光量調整部507と、反射面14を有する可動装置13と、導光板61と、ハーフミラー62とを有している。
光源ユニット530は、上述したように、レーザ光源501R、501G、及び501Bと、コリメータレンズ502、503、及び504と、ダイクロイックミラー505、及び506とを、光学ハウジングによってユニット化したものである。光源ユニット530において、レーザ光源501R、501G、及び501Bからの三色のレーザ光は、ダイクロイックミラー505及び506で合成される。光源ユニット530からは、合成された平行光が発せられる。
光源ユニット530からの光は、光量調整部507により光量調整された後、可動装置13に入射する。可動装置13は、制御装置11からの信号に基づき、反射面14をXY方向に可動し、光源ユニット530からの光を二次元走査する。この可動装置13の駆動制御は、レーザ光源501R、501G、501Bの発光タイミングに同期して行われ、走査光によりカラー画像が形成される。
可動装置13による走査光は、導光板61に入射する。導光板61は、走査光を内壁面で反射させながらハーフミラー62に導光する。導光板61は、走査光の波長に対して透過性を有する樹脂等により形成されている。
ハーフミラー62は、導光板61からの光をHMD60の背面側に反射し、HMD60の装着者63の眼の方向に出射する。ハーフミラー62は、例えば、自由曲面形状を有している。走査光による画像は、ハーフミラー62での反射により、装着者63の網膜に結像する。或いは、ハーフミラー62での反射と眼球における水晶体のレンズ効果とにより、装着者63の網膜に結像する。またハーフミラー62での反射により、画像は空間歪が補正される。装着者63は、XY方向に走査される光で形成される画像を、観察することができる。
62はハーフミラーであるため、装着者63には、外界からの光による像と走査光による画像が重畳して観察される。ハーフミラー62に代えてミラーを設けることで、外界からの光をなくし、走査光による画像のみを観察できる構成としてもよい。
以上説明したように、本発明の態様の一例は以下の通りである。
<1>
本実施形態にかかる可動装置13は、可動部101と、一端112が支持体102に接続され、他端111が前記可動部101と接続され、第1駆動部113a、113bを備える第1の部材100と、一端116が前記支持体102に接続され、他端115が前記可動部100と接続され、第2駆動部114a、114bを備える第2の部材130と、を有し、第1駆動部113a、113bのみを駆動したときの可動部101の第1の回動軸1と、第2駆動部114a114bのみを駆動したときの可動部101の第2の回動軸2とが交差することを特徴とする。これにより、第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときの可動部101の回動軸の方向を任意の方向にすることができる。
<2>
本実施形態にかかる可動装置13は、可動部101が第1の部材100と第1の接続部111で接続され、第1の回動軸1を挟んだ反対側の領域が自由端となることを特徴する<1>に記載の可動装置13である。これにより、第1の回動軸を挟んだ反対側の領域が自由端となり、可動域を広げることができる。よって、第1駆動部および第2駆動部に印加したときに、特定の方向の回動軸で回動する可動部101の可動域を広げることができる。
<3>
本実施形態にかかる可動装置13は、可動部101が第2の部材130と第2の接続部115で接続され、第2の回動軸を挟んだ反対側の領域が自由端となることを特徴する<1>または<2>に記載の可動装置13である。これにより、第1の回動軸を挟んだ反対側の領域が自由端となり、可動域を広げることができる。第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときに、可動部101の可動域を広げることができる回動軸の方向が、増える。
<4>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1の接続部111と可動部101の中心とを通る直線と第2の接続部115と可動部101の中心とを通る直線とがなす角が90度以内であることを特徴とする<2>または<3>に記載の可動装置13である。これにより、第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときに、直交する2つの方向の回動軸でそれぞれ回動する可動部101の可動域を広げることができる。
<5>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1駆動部113a、113bおよび第2駆動部114a、114bに印加する電圧を制御する電圧制御部30を備え、電圧制御部30は、第1駆動部に印加する電圧の第1の位相と、第2駆動部に印加する電圧の第2の位相の位相差を変更することを特徴する<1>乃至<4>のいずれか一項に記載の可動装置13である。これにより、駆動部に印加する電圧の第1の位相と、前記第2駆動部に印加する電圧の第2の位相の位相差を変更することにより、第1駆動部および前記第2駆動部に印加したときの可動部101の回動軸の方向を変更することができる。なお、電圧制御部は、第1駆動部に印加する電圧と、第2駆動部に印加する電圧の差または比率を変更してもよい。
<6>
本実施形態にかかる可動装置13は、可動部101は第3の回動軸3回り、及び、第4の回動軸4回りに回動可能であり、第3及び第4の回動軸が交差することを特徴とする<1>乃至<5>のいずれか一項に記載の可動装置13である。これにより駆動部および接続部の位置に影響の受けない任意の回動軸を選択できることなり、2次元方向に回動が可能となる。
<7>
本実施形態にかかる可動装置13は、第3の回動軸3は、前記第1駆動部113a、113bおよび第2駆動部114a、114bに同位相の電圧を印加したときに回動する回動軸であり、第4の回動軸4は、前記第1駆動部113a、113bおよび第2駆動部114a、114bに逆位相の電圧を印加したときに回動する回動軸であり、第3回動軸3および第4の回動軸4が平面視において略垂直であることを特徴とする<6>に記載の可動装置13である。これにより、第1および第2駆動部を同位相で駆動することにより、第3の回動軸で可動部101を回動させ、第1および第2駆動部を逆位相で駆動することにより、第3の回動軸にほぼ垂直な第4の回動軸で可動部101を回動させことができる。
<8>
本実施形態にかかる可動装置13は、前記第1の接続部111又は第2の接続部115と、前記可動部101の中心と、を通る直線と、前記第3の回動軸3又は第4の回動軸4と、が成す角の大きさは略45度であることを特徴とする<6>または<7>に記載の可動装置13である。これにより、2軸動作効率の最適化ができ、2次元振れ角およびその走査の振幅を拡大することができる。
<9>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1の接続部111と可動部101の中心とを通る直線、または、第2の接続部115と可動部101の中心とを通る直線が、第3の回動軸3又は第4の回動軸4と平行であることを特徴とする<6>乃至<8>のいずれか一項に記載の可動装置13である。これにより、接続部の任意な設計および回動中心の制御が可能となり、ミラー中心と回動中心を一致させることによる光学設計の公差を緩和することができる。製造コストを低減できる。
<10>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1および第2の部材100、130が、可動部101と同心円状の曲線を有する1本以上の梁構造からなることを特徴とする<1>乃至<9>いずれか一項に記載の可動装置である。これにより、曲線構造によるチップサイズの小型化による整合コストの低減や、可動部101の可動振幅を拡大することができる。
<11>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1および第2の部材100、130が、平面視において可動部101外周形状と平行の直線を有する1本以上の梁構造からなることを特徴とする<1>乃至<9>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、直線ミアンダによる構成が可能となり、チップサイズを小型化することができ製造コストを低減することができる。
<12>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1及び第2の部材100、130が、平面視において第1及び第2の回動軸と略45度ずれた方向に伸長する1本以上の梁構造からなることを特徴とする<6>乃至<9>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、余分な可動部101端を削減することによる周波数の高速化、振れ角向上を実現することができる。
<13>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1又は第2の部材100、130が、ミアンダ構造であることを特徴とする<1>乃至<12>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、大きな振れ角を得ることが可能になる。振動打消しによるリンギングの抑制が可能となり、画質向上することができる。
<14>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1および第2の接続部111、115を通る直線と、第3又は第4の回動軸と、が平行であることを特徴とする<8>または<9>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、ミラー回動中心と可動部101の中心を一致させることで、光学実装時の調整工程が削減できる。
<15>
本実施形態にかかる可動装置13は、可動部101は面内変形を抑制する可動部支持体104を有し、支持体は、平面視において第1又は第2の回動軸と平行且つ可動部101の中心を通る直線に対して非対称であることを特徴とする<6>乃至<9>、<12>、<14>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、重心位置を調整し、振動を安定化することができる。
<16>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1および第2駆動部113a、113b、114a、114bに駆動する信号の基準電圧が、最大電圧振幅の中心電圧であり、基準電圧に対して、印加電圧振幅を制御することを特徴とする<1>乃至<15>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、振動打消しによるリンギング抑制ができ、画質向上する。また、負電圧やバイモルフ構造にしなくても±方向のミラー振れ角が揺動可能であり、ミアンダとカンチレバー型どちらでも適用することができる。
<17>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1及び第2駆動部113a、113b、114a、114bに印加する信号がそれぞれ2チャネルあり、チャネルの電圧振幅と位相は個別に調整可能であり、ベクタースキャンとDC電圧駆動が可能であることを特徴とする<1>乃至<16>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、チップサイズの小型化でき、ベクタースキャン、任意なDC電圧による振れ角の切り替えが可能となる。
<18>
本実施形態にかかる可動装置13は、第1及び第2駆動部113a、113b、114a、114bに印加する信号がそれぞれ2チャネルあり、チャネルの電圧振幅と位相は個別に調整可能であり、リサージュスキャンが可能であることを特徴とする<1>乃至<16>のいずれか一項に記載の可動装置である。これにより、チップサイズが小型化でき、リサージュスキャンをすることができる。
1 第1の回動軸1
2 第2の回動軸2
3 第3の回動軸3
4 第4の回動軸4
13 可動装置
14 ミラー
30 制御部
100 第1の部材
101 可動部
102 支持体
104 可動部支持体(可動部支持体の一例)
111 可動部と第1の部材との接続部(第1の接続部の一例)
112 支持体と第1の部材との接続部
113a 圧電駆動部群A(圧電駆動部、第1駆動部の一例)
113b 圧電駆動部群B(圧電駆動部、第1駆動部の一例)
114a 圧電駆動部群A(圧電駆動部、第2駆動部の一例)
114b 圧電駆動部群B(圧電駆動部、第2駆動部の一例)
115 可動部と第2の部材との接続部(第2の接続部の一例)
116 支持体と第2の部材との接続部
130 第2の部材
131 第3の部材
132 第4の部材

Claims (24)

  1. 可動部と、
    一端が支持体に接続され、他端が前記可動部と接続され、第1駆動部を備える第1の部材と、
    一端が前記支持体に接続され、他端が前記可動部と接続され、第2駆動部を備える第2の部材と、を有し、
    第1駆動部のみを駆動したときの前記可動部の第1の回動軸と、
    第2駆動部のみを駆動したときの前記可動部の第2の回動軸とが交差する
    ことを特徴とする可動装置。
  2. 前記可動部は、前記第1の部材と第1の接続部で接続され、前記第1の回動軸を挟んだ前記第1の接続部と反対側の領域が自由端となることを特徴とした請求項1の可動装置。
  3. 前記可動部は、前記第2の部材と第2の接続部で接続され、前記第2の回動軸を挟んだ前記第2の接続部と反対側の領域が自由端となることを特徴とした請求項1の可動装置。
  4. 前記第1の接続部と前記可動部の中心を通る直線と
    前記第2の接続部と前記可動部の中心を通る直線とがなす角が90度以内であることを特徴とした請求項2または請求項3の可動装置。
  5. 前記第1駆動部および前記第2駆動部に印加する電圧を制御する電圧制御部を備え、
    前記電圧制御部は、前記第1駆動部に印加する電圧の第1の位相と、前記第2駆動部に印加する電圧の第2の位相の位相差を変更する
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  6. 前記可動部は第3の回動軸回り、及び、第4の回動軸回りに回動可能であり、
    前記第3及び第4の回動軸が交差する
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  7. 前記第3の回動軸は前記第1駆動部と前記第2駆動部に同位相の電圧を印加したときに回動する回動軸であり、
    前記第4の回動軸は前記第1駆動部と前記第2駆動部に逆位相の電圧を印加したときに回動する回動軸であり、
    前記第3の回動軸および第4の回動軸が平面視において略垂直である
    ことを特徴とする前記請求項6に記載の可動装置。
  8. 前記可動部が前記第1の部材と接続される第1の接続部または前記可動部が前記第2の部材と接続される第2の接続部と、前記可動部の中心と、を通る直線と、前記第3又は第4の回動軸と、が成す角の大きさは略45度である
    ことを特徴とする前記請求項6または7に記載の可動装置。
  9. 前記可動部が前記第1の部材と接続される第1の接続部と、前記可動部の中心とを通る直線、
    または、
    前記可動部が前記第2の部材と接続される第2の接続部と、前記可動部の中心とを通る直線が、
    前記第3又は第4の回動軸と平行である
    ことを特徴とする前記請求項6または7に記載の可動装置。
  10. 前記第1および第2駆動部が、前記可動部と同心円状の曲線を有する1本以上の梁構造を有する
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  11. 前記第1および第2の部材が、平面視において前記可動部外周形状と平行の直線を有する1本以上の梁構造を有する
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  12. 前記第1及び第2の部材が、平面視において前記第3及び第4の回動軸と略45度ずれた方向に伸長する1本以上の梁構造を有する
    ことを特徴とする前記請求項6に記載の可動装置。
  13. 前記第1又は第2の部材が、ミアンダ構造である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  14. 前記第1および第2の接続部を通る直線と、
    前記第3又は第4の回動軸と、が平行である
    ことを特徴とする前記請求項9に記載の可動装置。
  15. 前記可動部は面内変形を抑制する可動部支持体を有し、
    前記可動部支持体は、平面視において前記第3又は第4の回動軸と平行且つ前記可動部の中心を通る直線に対して非対称である
    ことを特徴とする前記請求項6に記載の可動装置。
  16. 前記第1および第2駆動部に駆動する信号の基準電圧が、最大電圧振幅の中心電圧であり、前記基準電圧に対して、印可電圧振幅を制御する
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  17. 前記第1及び第2駆動部に印可する信号はそれぞれ2チャネルであり、
    前記チャネルの電圧振幅と位相は個別に調整可能であり、
    ベクタースキャンが可能である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  18. 前記第1及び第2駆動部に印可する信号はそれぞれ2チャネルであり、
    前記チャネルの電圧振幅と位相は個別に調整可能であり、
    リサージュスキャンが可能である
    ことを特徴とする前記請求項1に記載の可動装置。
  19. 請求項1に記載の可動装置を有する光走査システムを有する投影装置。
  20. 請求項1に記載の可動装置を備えるヘッドアップディスプレイ。
  21. 請求項1に記載の可動装置を備えるレーザヘッドランプ。
  22. 請求項1に記載の可動装置を備えるヘッドマウントディスプレイ。
  23. 請求項1に記載の可動装置を備える物体認識装置。
  24. 請求項20に記載のヘッドアップディスプレイ、請求項21に記載のレーザヘッドランプ、及び請求項23に記載の物体認識装置の少なくとも1つを有する移動体。
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