JP2008232812A - 容量式電磁流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】隙間が生じても安定した出力が得られ、測定精度を向上させることができる容量形電磁流量計を提供する。
【解決手段】内側に電気絶縁材料からなるライニング6が施された非磁性材製の測定管2と、この測定管2の外側に配設された励磁コイル5と、測定管2内に配設された補強管7、静電容量形電極8およびシールドドライブ電極9とを備え、前記静電容量形電極8と前記シールドドライブ電極9をポリイミド樹脂膜層13によって囲繞して一体成形品14とし、この一体成形品14をライニング6内に埋設する。
【選択図】 図2
【解決手段】内側に電気絶縁材料からなるライニング6が施された非磁性材製の測定管2と、この測定管2の外側に配設された励磁コイル5と、測定管2内に配設された補強管7、静電容量形電極8およびシールドドライブ電極9とを備え、前記静電容量形電極8と前記シールドドライブ電極9をポリイミド樹脂膜層13によって囲繞して一体成形品14とし、この一体成形品14をライニング6内に埋設する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、導電性流体の流量測定に用いられる静電容量形電磁流量計に関するものである。
静電容量形の電磁流量計(以下、容量式電磁流量計という)は、電気絶縁材料からなるライニングが内張された非磁性材製の測定管と、それぞれ一対からなり前記ライニング内に埋設された信号取出し用の静電容量形電極(信号用電極)および外部からの電位による前記静電容量形電極への影響を遮断するシールドドライブ電極(ガード電極)と、前記測定管の外周に設けられた一対からなる鞍型の励磁コイルとを備え、前記励磁コイルへの通電励磁によって前記測定管内を流れる導電性の被測定流体中に起電力を発生させ、この起電力を前記静電容量形電極により測定管と静電容量形電極との間の静電容量変化として取り出すことにより、被測定流体の流量または平均流速を測定するように構成されている。
静電容量形電極とシールドドライブ電極は、ライニング内にライニングと完全に密着した状態で埋め込まれていることが望ましい。しかし、実際は使用中においてライニングの熱収縮等によってこれら電極とライニングとの間に隙間が生じ易い。特に、金属との密着性の悪いライニング材として、例えばフッ素樹脂を用いた場合は隙間が生じてしまう。このような隙間が生じると、ライニングと電極との間の摺動ないし擦れに起因する静電気が発生し、その電荷が静電容量形電極に流れると測定誤差となる。この測定誤差は電磁流量計の出力の変動となって現れるため、電磁流量計の測定精度を低下させる。そこで、このような隙間を最小にするための従来技術として、例えば特許文献1に記載された容量検出形電磁流量計が知られている。
前記特許文献1に記載されている容量検出形電磁流量計は、絶縁性のライニング材内に埋め込まれる検出用電極板を多孔板で構成し、この孔を介して検出用電極板の両側のライニング材を互いに結合したものである。このような構造によれば、検出用電極板の両側のライニング材の結合部分を増大させることができるため、被測定流体の温度変化や圧力変化によって測定管が多少変形しても電極板がライニング材に対して剥離するおそれがなく、両者の接触面積を常に一定に保つことができ、正確に測定できるとしている。
実開昭56−137024号公報
しかしながら、電極板として多孔板を用いても孔が形成されていない部分は、ラィニング材が剥離し易いため、剥離を完全には防止することができないという問題があった。また、電極とそれを覆おうライニング材とでは線膨張係数が異なるため、温度変化によって伸縮すると線膨張係数の差により両者間に隙間が生じ、測定精度を低下させるという問題があった。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ライニングの熱収縮によって隙間が生じても安定した出力が得られ、測定精度を向上させることができるようにした容量形電磁流量計を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、内側に電気絶縁材料からなるライニングが施された非磁性材製の測定管と、この測定管の外側に配設された励磁コイルと、前記ライニング内に埋設された静電容量形電極、シールドドライブ電極および補強管とを備え、前記ライニング内に前記静電容量形電極を囲繞するポリイミド樹脂膜層を形成したものである。
また、本発明は、ポリイミド樹脂膜層によってシールドドライブ電極を囲繞したものである。
さらに、本発明は、前記静電容量式電極、前記シールドドライブ電極および前記ポリイミド樹脂膜層を一体成形品で構成し、前記ライニング内に埋設したものである。
機械的強度が高いポリイミド樹脂脂膜層によって静電容量形電極を囲繞した発明においては、電極とポリイミド樹脂膜層が非常に強固に結合するため、これらの間に隙間が生じ難い。一方、ポリイミド樹脂膜層からライニングが剥離してこれらの間に隙間ができても、そこで発生する静電気はポリイミド樹脂膜層が絶縁層を形成しているため、内部の静電容量形電極には流れ込むことがなく、電磁流量計として安定した出力が得られる。
機械的強度が高いポリイミド樹脂膜層によって静電容量形電極とシールドドライブ電極とを囲繞した発明においては、静電容量形電極とライニングとの間、シールドドライブ電極とライニングとの間および静電容量形電極とシールドドライブ電極との間にそれぞれポリイミド樹脂が介在されているため、ポリイミドを介して電容量型電極とシールドドライブ電極とを一定の位置関係に保持することができる。
静電容量式電極、シールドドライブ電極およびポリイミド樹脂膜層を一体成形品で構成した発明においては、部品の取扱性がよく、ライニングに封入する製造工程の作業性、組込み精度および生産性を向上させることができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る容量形電磁流量計の一実施の形態を示す断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2のA部の拡大断面図である。これらの図において、容量形電磁流量計1は両端開放の直管からなる測定管2を備えている。
図1は本発明に係る容量形電磁流量計の一実施の形態を示す断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図2のA部の拡大断面図である。これらの図において、容量形電磁流量計1は両端開放の直管からなる測定管2を備えている。
前記測定管2は、SUS等の非磁性材料によって形成されており、両端開口部の外周面にはフランジ3がTIG溶接等によってそれぞれ接合されている。フランジ3は、測定管2と同様にSUS等の非磁性材料によって形成されている。測定管2の外周面には、測定管2内を流れる被測定流体4の流れの方向と直交する方向の磁界を形成する一対の鞍型励磁コイル5が上下に対向するように設けられている。一方、測定管2の内周面2aとフランジ3の配管接続端面3aには、測定管2と被測定流体4中に発生する起電力との短絡を防止するためにライニング6が施されており、またその内部には補強管7と、それぞれ一対からなる静電容量形電極8およびシールドドライブ電極9が埋設されている。
前記ライニング6は、射出成形によって測定管2の内周面aおよびフランジ3の配管接続端面3aに形成されている。ライニング6の材質としては、通常フッ素樹脂等の耐熱性、耐食性、絶縁性に優れた電気絶縁材料が用いられる。
前記補強管7は、測定管2とライニング6との機械的な結合強度を高め、ライニング6が測定管2から剥離するのを防止するとともに、被測定流体4の温度変化や圧力変化によるライニング6の変形等を防止するために埋設されるもので、通常パンチングプレートと呼ばれる多孔板によって筒状に形成され、スペーサ(図示せず)を介して測定管2の内周面2aに固定されている(特公平5−48846号公報、特公平5−48845号公報、実公平2−28411号公報等参照)。
前記一対の静電容量形電極8は、銅等の導電材料によって円弧状に湾曲した薄い矩形の金属プレートからなり、測定管2の長手方向中央に測定管2の左右方向において対向するように、言い換えれば被測定流体4の流れの方向と励磁コイル5による磁界の方向と直交するように対向して配置されている。静電容量形電極8の端子部8Aは、金属製の筒体からなり、測定管2の周壁に形成された貫通孔10より外部に突出し、その突出端には信号線11の一端が接続されている。
前記一対のシールドドライブ電極9は、外部からの電位による静電容量形電極8への影響を防止するために設けられるもので、静電容量形電極8より大きな金属プレートによって形成され、前記静電容量形電極8の外側にこれと適宜間隔を保って対向するように前記端子部8Aに電気的に絶縁されて配設されている。
これらの静電容量形電極8とシールドドライブ電極9は、予めポリイミド樹脂膜層13内にインサート成形されることにより、ポリイミド樹脂膜層13とともに筒状の一体成形品14を構成しており、この一体成形品14の形で前記ライニング6内に埋設されている。このため、一体成形品14がライニング6内に埋設された状態において、静電容量形電極8とライニング6との間、シールドドライブ電極9とライニング6との間および静電容量形電極8とシールドドライブ電極9との間には、図3に示すようにそれぞれポリイミド樹脂膜層13が介在している。
ポリイミド樹脂膜層13によって静電容量形電極8とシールドドライブ電極9をインサート成形した理由は、ポリイミド樹脂が耐熱性(400℃以上)、絶縁性および機械的強度に優れ、一体成形品14の製造に適している点、および金属との結合強度が大きいことによる。
接着性が悪いフッ素樹脂からなるライニング6内に一体成形品14をモールドすると、ライニング6とポリイミド樹脂膜層13とは全く接着しないため、両者の間に隙間が生じるが、この隙間で発生した静電気はポリイミド樹脂膜層13の絶縁層があるため、静電容量形電極8に流れ込むことはない。一方、ポリイミド樹脂膜層13は、静電容量形電極8とシールドドライブ電極9との結合強度が大きいため、これら電極8、9との間に隙間が生じることがなく、両電極8、9の間隔を一定に保持する。したがって、電極8,9とポリイミド樹脂膜層13との間に静電気が生じることがなく容量形電磁流量計1として安定した出力を得ることができ、測定精度を向上させることができる。
また、予め静電容量形電極8とシールドドライブ電極9とポリイミド樹脂膜層13とからなる筒状の一体成形品14を製作し、この一体成形品14と補強管7を測定管2内に装着した後、溶融したライニング材を測定管2内に充填してライニング6を形成すると、電極8、9を1つずつ測定管2内に配置する必要がないので、部品の取扱性がよく、測定管2の製造工程の作業性、組込み精度および生産性を向上させることができる。
次に、一体成形品14の製造手順の一例を図4〜図12に基づいて説明する。
先ず、図4に示すように、ポリイミド樹脂膜層13Aの両面に銅箔21A、21Bをそれぞれ貼った両面銅張り板20を製作して所定の大きさに裁断する。
先ず、図4に示すように、ポリイミド樹脂膜層13Aの両面に銅箔21A、21Bをそれぞれ貼った両面銅張り板20を製作して所定の大きさに裁断する。
次に、両面銅張り板20の所定箇所に貫通孔22を形成する(図5)。さらに、貫通穴22の内壁を銅メッキし、このメッキ層24を介して表面側の銅箔21Aと裏面側の銅箔21Bを電気的に導通させる(図6)。
次に、両面銅張り板20の両面全体にレジスト膜25A、25Bを形成する(図7)。次いで、レジスト膜25A、25Bの一部を露光、現像して銅箔21A、21Bの一部26a、26bをそれぞれ外部に露呈させる(図8)。さらに、エッチングによって銅箔21A、21Bの一部26a、26bをそれぞれ除去する(図9)。これにより、残った銅箔部分が静電容量形電極8とシールドドライブ電極9を形成する。すなわち、静電容量形電極8は、表面側銅箔21Aの残った中央部分21A-1と、裏面側銅箔21Bの残った中央部分21B-1と、これら銅箔部分21A-1と21B-1を接続するメッキ層24とで構成されている。シールドドライブ電極21Bは、表面側銅箔21Aの残った外側部分21B-2で構成されている。
次に、残っているレジスト膜21を除去した後(図10)、電極8、9とポリイミド樹脂膜層13Aを鋳型に装着して溶融したポリイミド樹脂13Bを充填し、一体成形品14を成形する(図11)。このとき、各電極8、9の端子取出し部30a、30bが一体成形品14の外部に露呈するようにインサート成形する。これにより、ポリイミド膜層13Aとポリイミド膜層13Bは、電極8、9を囲繞するポリイミド樹脂膜層8を形成する。
電極8、9とポリイミド樹脂膜層13Aとポリイミド樹脂13Bとによって貼り合わせ一体成形品14を成形した後、各電極8、9の端子取出し部30a、30bに電極端子31とガード端子32を銅等の導電材料によってそれぞれ形成する(図12)。これによって一体成形品14の製作を終了する。
この後、金型内に測定管2を装着して、測定管2の内部に補強管7と一体成形品14を所定の間隔を保って組込み、溶融したライニング材を金型内に注入して測定管2の内周面2aおよびフランジ3の配管接続端面3aにライニング6を形成することにより、測定管2の製作を完了する。
1…容量形電磁流量計、2…測定管、3…フランジ、4…被測定流体、5…励磁コイル、6…ライニング、7…補強管、8…静電容量形電極、9…シールドドライブ電極、13…ポリイミド樹脂膜層、14…一体成形品。
Claims (3)
- 内側に電気絶縁材料からなるライニングが施された非磁性材製の測定管と、この測定管の外側に配設された励磁コイルと、前記ライニング内に埋設された静電容量形電極、シールドドライブ電極および補強管とを備え、
前記ライニング内に前記静電容量形電極を囲繞するポリイミド樹脂膜層を形成したことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項1記載の容量式電磁流量計において、
前記ポリイミド樹脂膜層によって前記シールドドライブ電極を囲繞したことを特徴とする容量式電磁流量計。 - 請求項2記載の容量式電磁流量計において、
前記静電容量式電極、前記シールドドライブ電極および前記ポリイミド樹脂膜層を一体成形品で構成し、前記ライニング内に埋設したことを特徴とする容量式電磁流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007072526A JP2008232812A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 容量式電磁流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007072526A JP2008232812A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 容量式電磁流量計 |
Publications (1)
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JP2007072526A Pending JP2008232812A (ja) | 2007-03-20 | 2007-03-20 | 容量式電磁流量計 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105157767A (zh) * | 2015-05-22 | 2015-12-16 | 姜跃炜 | 一种电磁流量传感器 |
CZ306925B6 (cs) * | 2014-03-24 | 2017-09-20 | Výzkumný a zkušební letecký ústav, a.s. | Zařízení neinvazivního monitorování toku dielektrické matrice v průběhu RTM procesu |
-
2007
- 2007-03-20 JP JP2007072526A patent/JP2008232812A/ja active Pending
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