JP2008232594A - 室内機、リモートコントローラ、空気調和システム、アドレス設定方法 - Google Patents

室内機、リモートコントローラ、空気調和システム、アドレス設定方法 Download PDF

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喜芳 島
Hisashi Tsunoda
寿史 角田
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Abstract

【課題】リモートコントローラにおいて室内機の空気調和動作を制御する通常モードと、上記のアドレス設定が行える特殊モードとの間の遷移を、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止する。
【解決手段】室内機31〜36はリモートコントローラ41〜45と、集中制御部1とのいずれからも、独立してその空気調和動作が制御可能である。リモートコントローラ41〜45は、空気調和動作を指示する通常モードと、制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、室内機31〜36からの指令に応じて採用する。制御アドレスとは、集中制御部1によって室内機31〜36の空気調和動作を行うときに用いられるアドレスである。
【選択図】図1

Description

この発明は空気調和機に関し、特にその室内機のアドレス設定に関する。
従来から、空気調和機の室内機の複数を、集中的かつ個別に制御する集中制御部を用い、これら室内機の空気調和動作を制御する技術が知られている。かかる制御を行うために、室内機のそれぞれに対してアドレスが設定される。当該設定には室内機に対応したリモートコントローラが用いられる。
特開2000−74461号公報 特開平4−32645号公報
但し、当該設定をリモートコントローラによる通常の空気調和動作の制御と区別し、ユーザーの誤操作を防止することが望ましい。そのため、通常は上記のアドレス設定を行う場合、その前に繁雑な操作を必要としている。
しかしながら、上記の技術においては室内機が複数存在するため、上記のアドレスを設定するためにその各々に対応するリモートコントローラに対して複雑な操作を行うことは多くの手間を必要とする。
そこで本発明は、リモートコントローラにおいて室内機の空気調和動作を制御する通常モードと、上記のアドレス設定が行える特殊モードとの間の遷移を、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止することを目的とする。
この発明にかかる室内機の第1の態様は、リモートコントローラ(41〜45)及び前記リモートコントローラとは異なる制御部(1)のいずれからも、その空気調和動作が制御可能な室内機(31〜36)である。前記リモートコントローラは、前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、前記室内機からの指令に応じて採用する。そして当該室内機は前記リモートコントローラに、前記通常モード及び前記特殊モードのいずれを採用させるかの決定を行う制御回路(303)と、前記決定に基づいて前記指令を前記リモートコントローラへ送信する通信部(306)とを備える。
この発明にかかる室内機の第2の態様は、その第1の態様であって、前記制御アドレスの設定の許否についての情報を記憶する不揮発性記憶素子(305)を更に備える。そして前記制御回路(303)は、前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾/拒否を示している場合に、それぞれ前記特殊モード/前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる前記決定を行う。
この発明にかかるリモートコントローラ(41〜45)の第1の態様は、制御部(1)からその空気調和動作を制御可能な室内機(31〜36)に対して前記制御部とは独立して前記空気調和動作を制御可能であって、前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、前記室内機からの指令に応じて採る。
この発明にかかるリモートコントローラの第2の態様はその第1の態様であって、前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示(S304,S305)を前記室内機に送信する。
この発明にかかる、空気調和システムリモートコントローラは、この発明にかかる室内機(31〜36)の第1の態様または第2の態様の複数と、この発明にかかるリモートコントローラの第1の態様または第2の態様(41〜45)と、前記制御部(1)とを含み、前記制御部は二以上の前記室内機の前記空気調和動作を集中的かつ個別に制御する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第1の態様は、室内機(31〜36)の複数と、二以上の前記室内機の空気調和動作を集中的かつ個別に制御する制御部(1)と、前記空気調和動作を制御可能であって、前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを採るリモートコントローラ(41〜45)とを含む空気調和システムにおいて、前記室内機が、(a)自身に制御アドレスを設定するかを判断するステップ(S103A)と、(b)前記ステップ(a)の判断結果が肯定的/否定的に応じて、それぞれ前記特殊モード/前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104,S105)とを実行する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第2の態様は、その第1の態様であって、前記室内機(31〜36)が、(c)自身が前記制御部(1)に接続されているかを判断するステップ(S101)と、(d)前記ステップ(c)の判断結果が肯定的である場合に、自身に既に前記制御アドレスが設定されているかを判断するステップ(S102)とを実行し、前記ステップ(a)は前記ステップ(d)の判断結果が否定的である場合に実行される。
この発明にかかるアドレス設定方法の第3の態様は、その第1の態様であって、前記室内機(31〜36)が、自身が前記制御部(1)に接続されているかを判断し(S101)、当該判断結果が否定的である場合には、前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104)を実行する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第4の態様は、その第1の態様であって、前記室内機(31〜36)が、自身に既に前記制御アドレスが設定されているかを判断し(S102)、当該判断結果が肯定的である場合には、前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104)を実行する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第5の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記室内機は、前記制御アドレスの設定の許否についての情報を記憶する不揮発性記憶素子(305)を備える。そして前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾/拒否を示している場合に、前記ステップ(a)の判断結果が、それぞれ肯定的/否定的となる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第6の態様は、その第5の態様であって、前記リモートコントローラ(41〜45)は、前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示を前記室内機に送信し(S304,S305)、前記室内機が、(i)前記リモートコントローラから前記制御アドレスの設定が不要である旨を指示された場合(S204)には、前記情報を前記制御アドレス設定の拒否を示すものに更新するステップ(S205)を実行する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第7の態様は、その第1乃至第6の態様のいずれかであって、前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾を示しており(S201)、かつ前記室内機が前記特殊モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信していない場合、前記情報が維持される。
この発明にかかるアドレス設定方法の第8の態様は、その第1乃至第7の態様のいずれかであって、前記リモートコントローラ(41〜45)は、前記室内機からの指令がなくても特殊モードを採用する操作が可能であり、前記室内機は、(ii)前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾を示していない場合(S201)であっても、前記リモートコントローラから前記制御アドレスが設定された場合(S202)には、前記情報を前記制御アドレス設定の許諾を示すものに更新するステップ(S206)を実行する。
この発明にかかるアドレス設定方法の第9の態様は、その第1乃至第8の態様のいずれかであって、前記リモートコントローラ(41〜45)は、(x)前記指令に基づいて前記特殊モードを採用するステップ(S301,S302)と、(y)前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示を前記室内機に送信するステップ(S304,S305)と、(z)前記ステップ(y)の実行後、前記指令の有無に依らずに前記通常モードに遷移するステップ(S306)とを実行する。
この発明にかかる室内機の第1の態様によれば、ユーザーの誤操作を防止するために通常は繁雑な操作が必要となる、リモートコントローラにおける通常モードと特殊モードとの間の遷移を、室内機側から指令するので、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止できる。
この発明にかかる室内機の第2の態様によれば、制御アドレスの要否が、不揮発性記憶素子において記憶する情報に基づくので、停電などの電源遮断から回復したとき、制御アドレスの要否を改めて設定する必要がない。
この発明にかかるリモートコントローラの第1の態様によれば、ユーザーの誤操作を防止するために通常は繁雑な操作が必要となる、リモートコントローラにおける通常モードと特殊モードとの間の遷移を、室内機側から指令するので、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止できる。
この発明にかかるリモートコントローラの第2の態様によれば、室内機から、制御アドレスを設定する特殊モードへ遷移する指令を受けた場合であっても、ユーザーが制御アドレスの設定は不要であることを室内機に通知できる。
この発明にかかる空気調和システムによれば、この発明にかかる室内機及びリモートコントローラを採用するので、制御アドレスを用いた制御部によって二以上の室内機の空気調和動作を集中的に制御できる一方、制御アドレスを用いずに制御部からの制御のない室内機での空気調和動作を得ることもできる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第1の態様によれば、ユーザーの誤操作を防止するために通常は繁雑な操作が必要となる、リモートコントローラにおける通常モードと特殊モードとの間の遷移を、室内機側から指令するので、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止できる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第2の態様及び第5の態様によれば、制御部に接続され、かつまだ制御アドレスが設定されていない場合においてのみ、制御アドレスの設定の要否を判断するので、集中的な制御が行われない筈の室内機に制御アドレスが設定されたり、制御アドレスが重複して設定されるという誤動作を回避できる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第3の態様によれば、集中的な制御が行われない筈の室内機に制御アドレスが設定されるという誤動作を回避できる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第4の態様によれば、制御アドレスが重複して設定されるという誤動作を回避できる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第6の態様によれば、室内機から、制御アドレスを設定する特殊モードへ遷移する指令を受けた場合であっても、ユーザーからの指定により、制御アドレスは不要であると設定できる。
この発明にかかるアドレス設定方法の第7の態様によれば、制御アドレスの許諾を示す情報を維持することにより、特殊モードをリモートコントローラに採らせる指令の実行を妨げない。
この発明にかかるアドレス設定方法の第8の態様によれば、室内機から、制御アドレスを設定する特殊モードへ遷移する指令を受けない場合であっても、ユーザーからの指定によって制御アドレスを設定できる。しかも停電などの電源遮断から回復したとき、制御アドレスが必要であることを改めて設定する必要がない。
この発明にかかるアドレス設定方法の第9の態様によれば、制御アドレスの設定と、制御アドレスを不要とする設定とを、ユーザーが選択することができる。しかもこれらの設定が実行された後で、制御アドレスの設定を行うための特殊モードを採用する必要がないので通常モードに遷移する際、室内機からの指令を必要としない。
図1は、この発明を適用可能な空気調和システムの構成を例示するブロック図である。当該空気調和システムは、室外機21,22及び室内機31〜36を備えている。また室内機31,32にはリモートコントローラ41(図中では「リモコン」と略記)が、室内機33〜36にはそれぞれリモートコントローラ42〜45が、対応して設けられる。対応するリモートコントローラと室内機とは有線もしくは無線で信号が授受され、室内機の空気調和動作は、対応するリモートコントローラによって制御される。
室内機31〜34は室外機21と接続され、信号の授受及び共通の冷媒が使用される。室内機35,36は室外機22と接続され、信号の授受及び共通の冷媒が使用される。室外機21,22は集中制御部1で例示される制御部と接続され、集中制御部1によって室内機31〜36の空気調和動作が制御される。集中制御部1は二以上の室内機の空気調和動作を集中的かつ個別に制御する。
即ち、室内機31〜36はリモートコントローラ41〜45と、集中制御部1とのいずれからも、独立してその空気調和動作が制御可能である。
リモートコントローラ41〜45は、空気調和動作を指示する通常モードと、制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、室内機31〜36からの指令に応じて採用する。制御アドレスとは、集中制御部1によって室内機31〜36の空気調和動作を行うときに用いられるアドレスである。より具体的には集中制御部1が空気調和動作を行う対象となる室内機を特定するアドレスである。
なお、全ての室内機31〜36に対して制御アドレスが設定されなくてもよい。即ち、集中制御部1の制御を行わずに、リモートコントローラ41〜45で室内機31〜36の制御を行う場合には制御アドレスを付与しなくてもよい。
制御アドレスを用いた集中制御部1によって二以上の室内機の空気調和動作を集中的に制御できる一方、制御アドレスを用いずに集中制御部1からの制御のない室内機での空気調和動作を得ることもできる。
図2は室内機3i(i=1〜6)の構成を例示するブロック図である。室内機3iは、機械要素301、駆動制御部302を備えている。機械要素301は駆動制御部302の制御の下で駆動して空調動作を行う。
室内機3iは更にCPU303及び記憶回路304を備えている。CPU303は駆動制御部302に対して機械要素301にどのような駆動をさせるかの指令を行う。CPU303が実行するプログラムや当該プログラムの実行に必要なデータは記憶回路304に格納されている。
CPU303は更に、リモートコントローラ4k(k=1〜5)に、通常モード及び特殊モードのいずれを採用させるかの決定を行う。室内機3iは更に通信部306を備えており、上記決定に基づいて、上記指令をリモートコントローラ4kへ送信する。
通信部306は集中制御部1や、室外機2j(j=1,2)や、他の室内機3i’(i’=1〜6,i’≠i)とも接続され、相互に信号を授受する。
従来、リモートコントローラ4kにおける通常モードと特殊モードとの間の遷移は、リモートコントローラ自身を操作していた。そしてユーザーの誤操作を防止するために通常は繁雑な操作が必要となっていた。しかしこの遷移を室内機3i側から指令するので、繁雑な操作を必要とせずにユーザーの誤操作を防止できる。
観点を変えれば、リモートコントローラ4kは、通常モードと、特殊モードとのいずれかを、室内機3iからの指令に応じて採ることとなる。
室内機3iは更に、不揮発性記憶素子305を備えている。図2においては不揮発性記憶素子305は記憶回路304内に設けられているが、別個に設けてもよい。
不揮発性記憶素子305は制御アドレスの設定の許否についての情報を記憶する。そしてCPU303は、当該情報が制御アドレスの設定の許諾/拒否を示している場合に、それぞれ特殊モード/通常モードをリモートコントローラ4kに採らせる決定を行う。
制御アドレスの要否が、不揮発性記憶素子305において記憶する情報に基づくので、停電などの電源遮断から回復したとき、制御アドレスの要否を改めて設定する必要がない。
図3は、室内機3iがリモートコントローラ4kのモードを遷移させるフローチャートを示す。ステップS101において、自身が集中制御部1に接続されているかを判断する。接続されていなければ集中制御部1による制御が行われないので、制御アドレスを付与する必要がない。ステップS104へと進み、リモートコントローラ4kに対して、通常モードへ遷移するように指令する。
ステップS101の判断結果が肯定的であれば、ステップS102において、自身に既に制御アドレスが設定されているかを判断する。そして当該判断の結果が肯定的であれば、再度制御アドレスを設定する必要がないのでステップ104へと処理が進む。ステップS102の判断結果が否定的であれば、ステップS103Aへと処理が進む。
ステップS103Aでは、自身に制御アドレスを設定するかを判断する。自身に制御アドレスを設定するか否かはユーザーが予め設定しておくことができ、例えば不揮発性記憶素子305において制御アドレスの要否を記憶させておく。
ステップS103Aの判断結果が否定的である場合には、制御アドレスを設定する必要がないのでステップ104へと処理が進む。当該判断結果が肯定的である場合には、ステップS105へと処理が進み、リモートコントローラ4kに対して、特殊モードへ遷移するように指令する。
ステップS104,S105のいずれが実行されても、図示しないメインルーチンへと処理が復帰する。
このようなフローチャートを採用することにより、リモートコントローラ4kにおける通常モードと特殊モードとの間の遷移を、室内機3i側から指令することができる。
特にステップS101,S102を実行することにより、集中制御部1に接続され、かつまだ制御アドレスが設定されていない場合においてのみ、制御アドレスの設定の要否をステップS103Aで判断する。これにより、集中的な制御が行われない筈の室内機3iに制御アドレスが設定されたり、制御アドレスが重複して設定されるという誤動作を回避できる。
より具体的には、ステップS101を実行することにより、集中的な制御が行われない筈の室内機3iに制御アドレスが設定されるという誤動作を回避できる。またステップS102を実行することにより、制御アドレスが重複して設定されるという誤動作を回避できる。
なお、不揮発性記憶素子305が記憶する、制御アドレスの要否についての情報として、1ビットの情報を採用することができる。当該1ビットをここでは集中制御アドレス設定ビットと称する。集中制御アドレス設定ビットがアクティブ/ノンアクティブであることは、リモートコントローラ4kに対して特殊モード/通常モードに遷移させる指令、即ち制御アドレス設定の許諾/拒否を示すものに対応する。
図4は不揮発性記憶素子305に集中制御アドレス設定ビットが設定されている場合の図3のフローチャートを部分的に示すフローチャートである。図4では図3に示されたステップS103AをステップS103Bに置換している。ステップS103Bでは、集中制御アドレス設定ビットがアクティブであれば室内機に集中制御アドレスを設定するものとしてステップS104へと処理を進め、アクティブでなければ(ノンアクティブであれば)集中制御アドレスを設定しないものとしてステップS105へと処理を進める。これにより、図3に示されたフローチャートを採用した場合と同様に、集中的な制御が行われない筈の室内機3iに制御アドレスが設定されたり、制御アドレスが重複して設定されるという誤動作を回避できる。
図5は、室内機3iにおいて、集中制御アドレス設定ビットを用いて、集中制御アドレスの要否を記憶させるルーチンを示すフローチャートである。ステップS201において、集中制御アドレス設定ビットがアクティブであるか否かを判断する。アクティブであればステップS203に処理が進み、室内機3iがリモートコントローラ4kに対して特殊モードに遷移するように指示済みであるか否かを判断する。換言すれば、室内機3iが、リモートコントローラ4kに特殊モードを採らせる指令を、リモートコントローラ4kに送信しているか否かを判断する。つまりステップS105(図3)が実行されたか否かの判断がなされる。室内機3iが特殊モードへの遷移をリモートコントローラ4kに指示済みでなければ、当該ルーチンにおける処理はこれ以上行わずに図示しないメインルーチンへと処理が復帰する。
このように、ステップS201,S203における判断が実行されることにより、制御アドレスを必要とする場合であるにも拘わらず、リモートコントローラ4kへと特殊モードへ遷移させる旨の指令を送信していない場合には、制御アドレスの許諾を示す情報(具体的には集中制御アドレス設定ビットによって例示される)を維持することにより、特殊モードをリモートコントローラ4kに採らせる指令の実行を妨げない。
ステップS203において、否定的な判断が得られれば、即ち、集中制御アドレス設定ビットはアクティブであり、かつリモートコントローラ4kへと特殊モードに遷移するように求める指令を送信していた場合、ステップS204へと処理が進む。ステップS204では、リモートコントローラ4kから、集中制御アドレスの設定が不要と指示されたか否かが判断される。これは例えば、リモートコントローラ4kが、室内機3iからは集中制御アドレスを設定するために、特殊モードへと遷移するように指示を受けたものの、ユーザーによるリモートコントローラ4kの操作により、集中制御アドレスの設定が不要な動作が選定された場合を考慮した処理である。
このような、空気調和動作が集中制御部1の制御を受けるか否かを選定する機能をリモートコントローラ4kが有することは、本発明には必須ではない。しかしリモートコントローラ4kがそのような機能を有する場合においても、ステップS204を実行することにより、本発明を適用できる。かかる機能については後述する。
ステップS204の判断結果が肯定的であれば、リモートコントローラ4kからの指示を優先し、処理をステップS205に進めて、集中制御アドレス設定ビットをノンアクティブにする。つまり、集中制御アドレス設定ビットを、制御アドレスの設定を拒否することを示すものに更新する。これより後、改めて集中制御アドレス設定ビットがアクティブに設定されることがない限り、ステップS205を実行した室内機3iには室内制御アドレスが設定されないことになる。
このようにステップS204を実行することにより、室内機3iから特殊モードへ遷移する指令を受けた場合であっても、ユーザーからの指定により、制御アドレスは不要であると設定できる。しかも停電などの電源遮断から回復したとき、制御アドレスが不要であることを改めて設定する必要がない。
もちろん、リモートコントローラ4kに集中制御アドレスの設定が不要であると指示する機能が設けられていなかったり、かかる機能があってもそのような指示がなされなかった場合には、ステップS205を実行せず、図示されないメインルーチンへと処理が復帰する。
集中制御アドレス設定ビットがノンアクティブである場合、処理はステップS201からステップS202へと進み、リモートコントローラ4kから集中制御アドレスが設定されたか否かが判断される。これは例えば、室内機3iでは集中制御アドレスの設定が不要であると判断しており、特殊モードへと遷移するように指示をしてはいなかったものの、従来のようにユーザーがリモートコントローラ4kを操作することにより、特殊モードへと遷移する場合を考慮した処理である。
もちろん、リモートコントローラ4kが、それ自身への操作で特殊モードへと遷移する機能を有することは、本発明には必須ではない。しかしリモートコントローラ4kがそのような機能を有する場合においても、ステップS202を実行することにより、本発明を適用できる。但し、従来と同様に、リモートコントローラ4kが特殊モードへと遷移するためには繁雑な操作を必要としてユーザーの誤操作を防止することが望ましい。
ステップS202における判断が肯定的である場合には、ステップS206へと処理を進め、集中制御アドレス設定ビットをアクティブにする。つまり、集中制御アドレス設定ビットを、制御アドレスの設定を許諾することを示すものに更新する。これより後、改めて集中制御アドレス設定ビットがノンアクティブに設定されることがない限り、ステップS206を実行した室内機3iには室内制御アドレスが設定されることになる。
ステップS202における判断が否定的である場合には、集中制御アドレス設定ビットがノンアクティブであって、かつリモートコントローラ4kから集中制御アドレスも設定されてはいないので、集中制御アドレス設定ビットをノンアクティブに維持するため、当該フローチャートにおいてはこれ以上の処理は行わず、図示されないメインルーチンへと処理が復帰する。
このようにステップS202を実行することにより、室内機3iから特殊モードへ遷移する指令を受けない場合であっても、ユーザーからの指定によって制御アドレスを設定できる。しかも停電などの電源遮断から回復したとき、制御アドレスが必要であることを改めて設定する必要がない。
ステップS205,S206のいずれが実行されても、図示しないメインルーチンへと処理が復帰する。
図6は、リモートコントローラ4kによって、集中アドレス設定ビットを非活性化する(ノンアクティブにする)ルーチンを示すフローチャートである。但し当該フローチャートでは、集中制御アドレスを設定する処理も含まれている。なお、集中制御アドレスがリモートコントローラ4kによって設定されても、集中アドレス設定ビットを活性化する(アクティブにする)処理は図5のステップS206で示されたように、室内機3iが行う。
ステップS301において、室内機3iから、特殊モードへの遷移が指示されたか否かが判断される。これはステップS105(図3)が実行されたか否かと対応している。そして当該判断が肯定的であればステップS302へと処理を進め、特殊モードへと遷移する。特殊モードでは集中制御アドレスの設定を可能とするモードであって、ユーザーの操作により、ステップS302を実行したリモートコントローラ4kに対応する室内機3iに対する集中アドレスを設定することが可能であるが、これを設定せずに当該室内機に対する集中制御部1による制御を拒否してもよい。
そこでステップS302の実行後、ステップS303において、集中制御アドレスを設定するか否かが判断される。当該判断が肯定的である場合には、ステップS304において集中制御アドレスを設定する。集中アドレスの設定はユーザーによる入力に基づいて行われる。既にリモートコントローラ4kは特殊モードへと遷移しているので、当該設定は容易に実行できる。その後、ユーザーが誤って集中アドレスを再設定しないように、ステップS306へ処理を進めてリモートコントローラ4kが通常モードへと遷移する。
他方、ステップS303の判断が否定的である場合には、ステップS305へと進み、集中制御アドレスの設定が不要である旨を指示する。例えばリモートコントローラ4kは集中制御アドレスの設定が不要である旨を選択するための入力スイッチを備える。その後、ユーザーが誤って集中アドレスを設定しないように、ステップS306へ処理を進めてリモートコントローラ4kが通常モードへと遷移する。
このようにして、室内機3iから、制御アドレスを設定する特殊モードへ遷移する指令を受けた場合であっても、ユーザーが制御アドレスの設定は不要であることをリモートコントローラ4kによって室内機に通知できる。
このようなフローチャートを採用することにより、制御アドレスの設定(ステップS304)と、制御アドレスを不要とする設定(ステップS305)とを、ユーザーが選択することができる。しかもこれらの設定が実行された後で、制御アドレスの設定を行うための特殊モードを採用する必要がないのでステップS306によって通常モードに遷移する際、室内機からの指令を必要としない。
ステップS303の判断は例えばステップS303の判断基準をリモートコントローラ4kに表示し、ユーザーが当該表示に対応して集中アドレスを設定するか否かの情報をリモートコントローラ4kに入力してもよい。あるいはステップS303を実質的にステップS304,305へとマージして、ステップS304における処理自体がステップS303の判断結果が肯定的であることを示し、ステップS305における処理自体がステップS303の判断結果が否定的であることを示してもよい。
この発明を適用可能な空気調和システムの構成を例示するブロック図である。 室内機の構成を例示するブロック図である。 室内機がリモートコントローラのモードを遷移させるフローチャートである。 不揮発性記憶素子に集中制御アドレス設定ビットが設定されている場合の図3のフローチャートを部分的に示すフローチャートである。 室内機において、集中制御アドレス設定ビットを用いて、集中制御アドレスの要否を記憶させるルーチンを示すフローチャートである。 リモートコントローラによって、集中アドレス設定ビットを非活性化するルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 集中制御部
31〜36 室内機
41〜45 リモートコントローラ
303 CPU
306 通信部
305 不揮発性記憶素子

Claims (14)

  1. リモートコントローラ(41〜45)及び前記リモートコントローラとは異なる制御部(1)のいずれからも、その空気調和動作が制御可能な室内機(31〜36)であって、
    前記リモートコントローラは、前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、前記室内機からの指令に応じて採用し、
    前記リモートコントローラに、前記通常モード及び前記特殊モードのいずれを採用させるかの決定を行う制御回路(303)と、
    前記決定に基づいて前記指令を前記リモートコントローラへ送信する通信部(306)と
    を備える室内機。
  2. 前記制御アドレスの設定の許否についての情報を記憶する不揮発性記憶素子(305)
    を更に備え、
    前記制御回路(303)は、前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾/拒否を示している場合に、それぞれ前記特殊モード/前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる前記決定を行う、請求項1記載の室内機(31〜36)。
  3. 制御部(1)からその空気調和動作を制御可能な室内機(31〜36)に対して前記制御部とは独立して前記空気調和動作を制御可能であって、
    前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを、前記室内機からの指令に応じて採るリモートコントローラ(41〜45)。
  4. 前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示(S304,S305)を前記室内機に送信する、請求項3記載のリモートコントローラ(41〜45)。
  5. 請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の室内機(31〜36)の複数と、
    請求項3及び請求項4のいずれか一つに記載のリモートコントローラ(41〜45)と、
    前記制御部(1)と
    を含み、
    前記制御部は二以上の前記室内機の前記空気調和動作を集中的かつ個別に制御する、空気調和システム。
  6. 室内機(31〜36)の複数と、
    二以上の前記室内機の空気調和動作を集中的かつ個別に制御する制御部(1)と、
    前記空気調和動作を制御可能であって、前記空気調和動作を指示する通常モードと、前記制御部による制御を行うときに用いられるアドレスである制御アドレスを設定する特殊モードとのいずれかを採るリモートコントローラ(41〜45)と
    を含む空気調和システムにおいて、
    前記室内機が、
    (a)自身に制御アドレスを設定するかを判断するステップ(S103A)と、
    (b)前記ステップ(a)の判断結果が肯定的/否定的に応じて、それぞれ前記特殊モード/前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104,S105)と
    を実行するアドレス設定方法。
  7. 前記室内機(31〜36)が、
    (c)自身が前記制御部(1)に接続されているかを判断するステップ(S101)と、
    (d)前記ステップ(c)の判断結果が肯定的である場合に、自身に既に前記制御アドレスが設定されているかを判断するステップ(S102)と
    を実行し、
    前記ステップ(a)は前記ステップ(d)の判断結果が否定的である場合に実行される、請求項6記載のアドレス設定方法。
  8. 前記室内機(31〜36)が、
    自身が前記制御部(1)に接続されているかを判断し(S101)、当該判断結果が否定的である場合には、前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104)
    を実行する請求項6記載のアドレス設定方法。
  9. 前記室内機(31〜36)が、
    自身に既に前記制御アドレスが設定されているかを判断し(S102)、当該判断結果が肯定的である場合には、前記通常モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信するステップ(S104)
    を実行する請求項6記載のアドレス設定方法。
  10. 前記室内機は、
    前記制御アドレスの設定の許否についての情報を記憶する不揮発性記憶素子(305)
    を備え、
    前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾/拒否を示している場合に、前記ステップ(a)の判断結果が、それぞれ肯定的/否定的となる、請求項6乃至請求項9のいずれか一つに記載のアドレス設定方法。
  11. 前記リモートコントローラ(41〜45)は、前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示を前記室内機に送信し(S304,S305)、
    前記室内機が、
    (i)前記リモートコントローラから前記制御アドレスの設定が不要である旨を指示された場合(S204)には、前記情報を前記制御アドレス設定の拒否を示すものに更新するステップ(S205)
    を実行する、請求項10記載のアドレス設定方法。
  12. 前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾を示しており(S201)、かつ前記室内機が前記特殊モードを前記リモートコントローラに採らせる指令を、前記リモートコントローラに送信していない場合、前記情報が維持される、請求項6乃至請求項11のいずれか一つに記載のアドレス設定方法。
  13. 前記リモートコントローラ(41〜45)は、前記室内機からの指令がなくても特殊モードを採用する操作が可能であり、
    前記室内機は、
    (ii)前記情報が前記制御アドレスの設定の許諾を示していない場合(S201)であっても、前記リモートコントローラから前記制御アドレスが設定された場合(S202)には、前記情報を前記制御アドレス設定の許諾を示すものに更新するステップ(S206)
    を実行する、請求項6乃至請求項12のいずれか一つに記載のアドレス設定方法。
  14. 前記リモートコントローラ(41〜45)は、
    (x)前記指令に基づいて前記特殊モードを採用するステップ(S301,S302)と、
    (y)前記特殊モードにおいて、前記制御アドレスの設定もしくは前記制御アドレスの設定が不要である旨の指示を前記室内機に送信するステップ(S304,S305)と、
    (z)前記ステップ(y)の実行後、前記指令の有無に依らずに前記通常モードに遷移するステップ(S306)と
    を実行する、請求項6乃至請求項13のいずれか一つに記載のアドレス設定方法。
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