JP2008232161A - 産業用車両の動力伝達方法とその装置 - Google Patents

産業用車両の動力伝達方法とその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008232161A
JP2008232161A JP2007068283A JP2007068283A JP2008232161A JP 2008232161 A JP2008232161 A JP 2008232161A JP 2007068283 A JP2007068283 A JP 2007068283A JP 2007068283 A JP2007068283 A JP 2007068283A JP 2008232161 A JP2008232161 A JP 2008232161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
brake
engagement
power transmission
industrial vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007068283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4982218B2 (ja
Inventor
Shuichi Matsuba
秀一 松葉
Junichi Shirane
淳一 白根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP2007068283A priority Critical patent/JP4982218B2/ja
Publication of JP2008232161A publication Critical patent/JP2008232161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4982218B2 publication Critical patent/JP4982218B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

【課題】 簡単な構成で駆動力の大きな変動を抑えることができる産業用車両の動力伝達方法とその装置を提供すること。
【解決手段】 走行用駆動装置に、クラッチ40〜45に供給する圧力でクラッチ40〜45の係合力を増減させるトリマプラグ31を設け、ブレーキ60の操作量を検出する操作量検出センサ61と、前記クラッチ40〜45の係脱を検出する係脱検出センサとを設け、この係脱検出センサでクラッチ40〜45の係合信号を検出し、前記操作量検出センサ61でブレーキ60の操作量が設定された量になった信号を検出することにより、前記トリマプラグ31からクラッチ40〜45に供給する圧力を、設定した低圧まで下げてクラッチ40〜45の係合力を低減させる制御装置57を備えさせる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ホイールローダやクレーン車等の産業用車両における動力伝達方法と、その装置に関するものである。
従来、ホイールローダやクレーン車等の産業用車両により、それぞれの車両に適した作業が行われている。このような産業用車両による作業の一例として、ホイールローダによる作業を以下に説明する。
図4は、ホイールローダによる作業の一例を示す図面であり、(a) は土砂すくい込み作業時の側面図、(b) は土砂積込み作業時の側面図であり、図5(a) 〜(f) は、図4に示すホイールローダによる作業の一連の流れを示す平面図である。これらの図に基いて、ホイールローダ100によってトラック101(ホッパ等も同等)へ土砂を積込む作業を例に説明する。
図4(a) に示すように、土砂をすくい込む作業時には、積まれた土砂103をバケット102で多くすくい込むように、バケット102を下げた状態でホイールローダ100を大きな駆動力で前進させて、土砂103をバケット102に十分すくい込む。そして、図4(b) に示すように、バケット102の持上げ動作を行いながらトラック101に接近し、接近した位置で止まってバケット102を傾けて土砂を荷台へ積込む。
このような土砂積込み作業の一連の流れは、図5(a) 〜(f) に示すように行われる。図5(a) は前記図4(a) の初期状態であり、積まれた土砂103に近づく時には迅速に走行して土砂に接近する。そして、(b) に示すように、土砂をすくうときには低速で大きな駆動力を発揮してバケット102を土砂中に押し込んで多くの土砂をすくい込む。その後、(c) に示すように、後進して、前進(スイングバック)することにより、ホイールローダ100の向きを変更する。そして、(d) に示すように、トラック101へ接近する。この時、土砂をすくったバケット102を前記図4(b) のように上方へ持上げる動作をしながら接近するので、できるだけ低速で接近する。このようにしてトラック101に接近した後は、(e) に示すように、バケット102の土砂103をトラック101の荷台に積込み、後進して、前進(スイングバック)することにより、ホイールローダ100の向きを変更する。その後は、前記(a) 〜(f) の作業が繰り返される。
ところで、ホイールローダ100を前記トラック101に接近させて土砂103を積込むためにバケット102を上昇させる際には、エンジン回転数を上昇させ、このエンジンで駆動される油圧ポンプの回転数を上昇させることにより、その油圧ポンプで駆動されるバケット102のブーム104(図4)を回動させる油圧シリンダ105の速度を上げることがよく行われる。しかし、エンジン回転数を上昇させると、走行装置に伝達される動力も増加するためホイールローダ100の走行速度が速くなる。そのため、トラック101に接近するときにはぶつからないよう微速走行で接近するようにブレーキを掛けながらホイールローダ100の速度調整をしている。
しかしながら、このように速度調整をすると、エンジンから走行装置に伝達された動力をブレーキで吸収することになり、ブレーキは車体の慣性による運動エネルギを吸収するだけでなく、エンジンにより走行装置に伝達される余分のエネルギも吸収しなければならず、ブレーキの負荷が増える。しかも、ブレーキの損耗が激しくなるとともに、オペレータのブレーキ操作も煩雑となる。また、エンジンも走行装置に無駄な動力を伝達するためのエネルギの無駄が発生することになる。
従来、このようなエネルギの無駄を防止するために、ブレーキ操作と連動して、エンジンから走行装置へ動力を伝達するためのクラッチを開放して動力の伝達を遮断するブレーキカットオフ(インチング)装置がある。
図6は、従来の動力伝達装置による駆動力のタイムチャートであり、横軸は時間、縦軸は駆動力の大きさと、クラッチ用電磁弁のON/OFF状態とを示している。この図6に示されるように、前記カットオフ装置では、ブレーキ操作時(一点鎖線で示す位置)における駆動力の変動として、ブレーキ操作を行って操作量が所定量に達するとほぼ同時にクラッチ用電磁弁がOFFに切換えられてクラッチの係合が開放され、エンジンからの動力が遮断される。そのため、図示するように合計駆動力が急に減少して、車体には急な制動力が作用することとなり、そのショックでバケット102の荷こぼれを生じやすい。また、走行装置へのエンジンからの動力が遮断されるため、低速でトラック101に接近することも難しい。
この種の従来技術として、エンジンとトランスミッションとの間に入力クラッチを備え、この入力クラッチとトランスミッションとの間に可変容量トルクコンバータを備えた車両の駆動トレーンの電気油圧制御装置であって、ブレーキペダルの踏み角に応じて入力クラッチの係合の程度を制御してトルクコンバータの容量を減少させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、このように可変容量トルクコンバータをエンジンとトランスミッションとの間に設けたものは、他にもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−502834号公報 特開平11−230334号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載された電気油圧制御装置の場合、車両の駆動トレーンに入力クラッチとトランスミッションとを設けるとともに、これらの間に可変容量トルクコンバータを設けるので構造が複雑になり、製作作業の複雑化や製作時間の増加を招く。しかも、車両の製作費用が増すとともに制御装置も高価になる。また、前記特許文献2も、同様に構造が複雑になり、製作作業の複雑化や製作時間の増加、製作費用の増加を招く。
そこで、本発明は、簡単な構成で駆動力の大きな変動を抑えることができる産業用車両の動力伝達方法とその装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の動力伝達方法は、エンジンと、該エンジンの動力の走行装置への伝達を係脱するクラッチを有する走行用駆動装置と、前記走行装置を止めるブレーキとを有する産業用車両において、前記クラッチの係合信号を検出し、前記ブレーキの操作量が設定された量になった信号を検出することにより、前記クラッチの係合力を増減させる圧力を、設定した低圧まで下げてクラッチの係合力を低減させている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「クラッチの係合力を減少させる」状態とは、いわゆる半クラッチのように滑りながら動力を伝達している状態等をいう。この動力伝達方法によれば、エンジンの動力を係合したクラッチで走行装置へ伝達している状態で、ブレーキの操作量が設定された量になったことを検出すると動力を伝達しているクラッチの係合力を減少させるので、ブレーキを所定の操作量で掛けるとエンジンからの走行動力は完全に遮断されることなく減少し、車体に急な制動力が作用するのを緩和して走行状態を維持することができる。これにより、簡単な構成で駆動力の大きな変動を抑えることができる。
また、前記クラッチの係合力を低減させた時間が予め設定した時間に達すると、該クラッチの係合を開放してエンジンの動力を走行装置へ伝達するのを遮断するようにしてもよい。これにより、連続してブレーキ掛けても、予め設定された時間に達すれば、クラッチの係合を開放するので、クラッチが長時間滑り状態になるのを容易に防止することができる。
一方、本発明の動力伝達装置は、エンジンと、該エンジンの動力の走行装置への伝達を係脱するクラッチを有する走行用駆動装置と、前記走行装置を止めるブレーキとを有する産業用車両において、前記走行用駆動装置に、前記クラッチに供給する圧力でクラッチの係合力を増減させる圧力制御弁を設け、前記ブレーキの操作量を検出する操作量検出センサと、前記クラッチの係脱を検出する係脱検出センサとを設け、該係脱検出センサでクラッチの係合信号を検出し、前記操作量検出センサでブレーキの操作量が設定された量になった信号を検出することにより、前記圧力制御弁からクラッチに供給する圧力を、設定した低圧まで下げてクラッチの係合力を低減させる制御装置を備えている。この動力伝達装置によれば、エンジンの動力を走行装置へ伝達している状態で、ブレーキの操作量が設定された量になったことを操作量検出センサで検出すると、走行装置へエンジンの動力を伝達しているクラッチの係合力を減少させるので、ブレーキを所定の操作量で掛けるとエンジンからの走行動力は完全に遮断されることなく減少し、車体に急な制動力が作用するのを緩和して走行状態を維持することができる。これにより、簡単な構成で駆動力の大きな変動を抑えることができる。
また、前記制御装置に、前記クラッチの係合力を低減させた時間が予め設定した時間に達すると、該クラッチの係合を開放してエンジンの動力を走行装置へ伝達するのを遮断する機能を備えさせてもよい。これにより、連続してブレーキ掛けても、予め設定された時間に達すれば、クラッチの係合を開放するので、クラッチが長時間滑り状態になるのを容易に防止することができる。
さらに、前記クラッチが、複数の速度段を有する変速用トランスミッションに設けられた複数のクラッチであるのが好ましい。これにより、新たにクラッチを設ける等の構造を大きく変更することなく、既存のクラッチを利用して係合力を低減させることが容易にできる。
また、前記エンジンと走行用駆動装置との間に、走行動力を伝達するトルクコンバータを設けてもよい。これにより、クラッチの滑りとともに動力伝達の衝撃をトルクコンバータで緩和することができる。
さらに、前記操作量検出センサが、ブレーキ回路に設けられた圧力スイッチであってもよい。これにより、圧力スイッチで検出する圧力の設定値により、ブレーキの操作量を変更してクラッチの係合力を低減させる値を変更することが容易にできる。
また、前記操作量検出センサが、ブレーキの踏込み量によって作動するリミットスイッチであってもよい。これにより、簡単な構成でブレーキの操作量を確実に検出することができる。
その上、前記制御装置に、ブレーキの操作量の増加に伴ってクラッチに供給する圧力を減少させる機能を備えさせてもよい。これにより、ブレーキの操作量増加に伴ってクラッチ係合力を低減させることができ、駆動力の変動をより細かく抑えることができる。
本発明は、以上説明したような手段により、簡単な構成で産業用車両の動力伝達に大きな駆動力の変動を生じないようにすることが可能となり、土砂積込み等の作業が安定してできる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達装置を備えたホイールローダを示す側面図であり、図2は、図1に示す動力伝達装置における主要な構成を示す油圧回路図、図3は、本発明の動力伝達装置による駆動力のタイムチャートである。以下の実施の形態では、産業用車両としてホイールローダを例に説明する。
先ず、図1に基いてホイールローダ1の動力伝達装置2に関する主要な構成を説明する。図示するホイールローダ1は一例であり、運転室3の後方にエンジン4が設けられ、このエンジン4の前部にトルクコンバータ6を有するトランスミッション7が設けられている。このトランスミッション7の内部には、前進ギヤと後進ギヤと所定の段数の変速ギヤとが設けられており、それぞれのギヤは後述するクラッチ40〜45(図2)によって選択的に接続されるようになっている。この実施の形態では、これらのクラッチ40〜45を有するトランスミッション7が走行用駆動装置である。
トランスミッション7には、前部ドライブシャフト8と後部ドライブシャフト9とが設けられている。前部ドライブシャフト8は、前部デファレンシャル10を介して前部タイヤ11と連結され、後部ドライブシャフト9は、後部デファレンシャル12を介して後部タイヤ13と連結されている。これらのドライブシャフト8,9と、デファレンシャル10,12と、タイヤ11,13とが走行装置である。また、前記エンジン4の後方にはラジエータ15が設けられ、このラジエータ15の後方には油圧モータで駆動されるファン16が設けられている。なお、エンジン4の上部には、排気管17が設けられている。
このホイールローダ1の前部には、バケット18が設けられている。このバケット18は、車体19に支持軸20で軸支されたブーム21を油圧シリンダ22で上下動させることによる上下方向の移動と、このバケット18の先端を油圧シリンダ22で上下方向に傾ける回動とができるようになっている。このバケット18を操作する圧油は、前記エンジン4によって駆動される後述する油圧ポンプ27(図2)から供給されている。
図2に示すように、前記動力伝達装置2の油圧回路に設けられたコントロール弁25には、トランスミッションケース26(以下、「タンク26」ともいう)に溜められた油を吐出する油圧ポンプ27からフィルタ28を介して圧油が供給されている。この油圧ポンプ27は、前記エンジン4(図1)によって駆動されており、この油圧ポンプ27から供給される圧油は、コントロール弁25内に設けられたクラッチ圧レギュレータ弁30に供給されている。このクラッチ圧レギュレータ弁30は、変速時のショックを和らげるモジュレーション機構でもある。
また、コントロール弁25内には、前記クラッチ圧レギュレータ弁30から供給される圧油を受けて回路内を所定の油圧に保つ圧力制御弁たるトリマプラグ31と、このトリマプラグ31の圧油を逃すトリマ用電磁弁38とが設けられている。トリマプラグ31は、クラッチ圧レギュレータ弁30から油路32を介して油路33に供給された圧油をオリフィス34を介して導くシリンダ部35を有している。このシリンダ部35には、所定圧のスプリング37によって圧油導入側であるオリフィス34側に押されたピストン36が設けられている。前記トリマ用電磁弁38は、通常、図示する閉位置で閉鎖された状態であるので、トリマプラグ31のシリンダ部35に導かれた圧油を閉鎖している。このトリマ用電磁弁38を閉鎖した状態では、オリフィス34を介してシリンダ部35に導かれた圧油がスプリング37に抗してピストン36を押し、そのスプリング37に抗した圧力が油路32,33内の油圧となるようにしている。トリマ用電磁弁38は、開位置に切換えて開放することにより、トリマプラグ31に導かれた圧油を油路39を介してタンク26に逃すようになっている。このように、トリマプラグ31に導かれた圧油によって油路32,33内の油圧を設定するように構成されている。
一方、コントロール弁25には、前記トランスミッション7の各変速段のクラッチ40,41,42,43,44,45に圧油を供給するクラッチ用電磁弁46,47,48,49,50,51がそれぞれ設けられている。この実施の形態では、前進クラッチ40の電磁弁46と、後進クラッチ41の電磁弁47と、1速段クラッチ42の電磁弁48と、2速段クラッチ43の電磁弁49と、3速段クラッチ44の電磁弁50と、4速段クラッチ45の電磁弁51との、合計6つのクラッチ用電磁弁46〜51が設けられている。これらのクラッチ用電磁弁46〜51には、前記トリマプラグ31で設定された油圧の圧油が前記油路32から供給されている。クラッチ40〜45の係合される組合わせとしては、この実施の形態では、前進クラッチ40と1速段クラッチ42、2速段クラッチ43、3速段クラッチ44、4速段クラッチ45のいずれか、または、後進クラッチ41と、1速段クラッチ42、2速段クラッチ43、3速段クラッチ44、4速段クラッチ45のいずれかが係合される。図では、前進クラッチ40と1速段クラッチ42とが係合した状態を示している。この図では省略されているが、各クラッチ40〜45には、係脱検出センサ(例えば、シフトレバー位置確認センサ等)が設けられている。
また、前記油路32はトルクコンバータ6にも接続され、このトルクコンバータ6からオイルクーラ56を介して前記各クラッチ40〜45の潤滑および冷却のために油が供給されている。なお、油路32のトルクコンバータ6の上流側には、トルクコンバータ用リリーフ弁55が設けられている。
さらに、前記トリマ用電磁弁38は、制御装置57と配線58で接続されている。この実施の形態では、ブレーキ60の操作量を検出する操作量検出センサ61として、ブレーキペダル62の踏込み量に応じた油圧を検出する操作量検出センサ61が設けられており、この操作量検出センサ61は配線63で制御装置57と接続されている。この操作量検出センサ61としては、ブレーキ回路に設けられた圧力スイッチ(図2)や、ブレーキペダル62の踏込み量によって作動するリミットスイッチ(図示略)等が用いられる。前記制御装置57は、操作量検出センサ61で検出した油圧が所定の設定圧に達するとブレーキ60の操作量が設定された量に達したと判断し、配線58を介してトリマ用電磁弁38を切換えるようになっている。この実施の形態のトリマ用電磁弁38は、制御装置57からの信号でON/OFFを切換える単動の電磁弁で構成されている。図示するOFFの状態では油路39を遮断し、ONの状態では油路39を介してシリンダ部35をタンク26と連通させる。
以上のように構成された動力伝達装置2において、クラッチ40,41のいずれかと、クラッチ42〜45のいずれかとが係合されていることを係脱検出センサ(図示略)で検出し、その状態でブレーキ60を掛けて、そのブレーキ60の操作量検出センサ61で検出した操作量が設定された量になった信号を検出すると、制御装置57からトリマ用電磁弁38に切換え信号が送られる。この切換え信号により、トリマ用電磁弁38が連通位置に切換えられ、トリマプラグ31のシリンダ部35が油路39を介してタンク26と連通されて内部の圧油が抜かれる。これにより、トリマプラグ31のシリンダ部35に導かれた圧油はタンク26へと抜け、油路32,33内の圧油の圧力は、スプリング37の押圧力と釣り合う低い圧力となる。
そして、この低い圧力の圧油が各クラッチ用電磁弁46〜51に導かれるので、これらの各クラッチ用電磁弁46〜51によって係合される各クラッチ40〜45は、低い油圧での係合となる。この低い油圧での係合は、クラッチ40〜45が滑りながら動力を伝達する、いわゆる半クラッチの状態となる。これにより、クラッチ40〜45の係合力は低減され、エンジン4からの走行動力も低減される。
このように、車体に備えられている走行動力係脱用クラッチ40〜45の係合力をブレーキ60の操作量によって低減(半クラッチ状態)させるので、簡単な構成(例えば、制御装置の制御プログラムを変更すること)で、エンジン4の出力を上げても走行動力を低減させた低速走行ができるようにすることができる。しかも、作業中にブレーキ操作を行っても、急に走行動力が全て遮断されることはないので、車体19に急な制動力が作用することが緩和されて安定した走行が可能となる。
この実施の形態では、ブレーキ60の操作量が設定された量に達したらトリマ用電磁弁38を切換えるようにしているが、トリマ用電磁弁38を可変式の電磁弁で構成し、ブレーキペダル62の踏み角に応じて操作量が徐々に増加するようにし、その操作量の増加に伴ってトリマ用電磁弁38の開度を増してクラッチ40〜45の係合力が除々に減少するようにしてもよい。この場合も、簡単な構成(例えば、制御装置の制御プログラムを変更すること)で、エンジン4の出力を高くしても走行動力を低減させた低速走行を行うことが容易にできる。
また、予め設定された時間に達するとクラッチ用電磁弁46〜51を開放するように構成すれば、連続してブレーキ60を掛けたとしても、半クラッチ状態で使用されるクラッチ40〜45が許容温度を超えるのを安定して防止することができる。これにより、長い時間、半クラッチの状態で係合させるような構成であっても、熱容量が小さいクラッチ40〜45で安定した作業ができるので、その発熱に耐えるようにクラッチ40〜45の熱容量を大きくする費用を抑えることができる。
図3に基いて、クラッチ用電磁弁46〜51とトリマ用電磁弁38とのON/OFF状態と駆動力との関係を説明する。クラッチ用電磁弁46〜51とトリマ用電磁弁38とのOFF状態は図2に示す状態であり、ON状態は各電磁弁46〜51、38が切換わった状態である(図示略)。なお、図3の横軸は時間であり、縦軸は駆動力の大きさと、電磁弁のON/OFF状態とを示している。
図示するように、前記動力伝達装置2によるブレーキ操作時(一点鎖線で示す位置)における前記動力伝達装置2による駆動力の変動としては、ブレーキ60の操作量が所定量に達すると、前記したようにクラッチ40〜45の内の係合しているクラッチが半クラッチの状態になって駆動力が減少するが、少し減少した後は、係合しているクラッチの滑りに応じて徐々に減少し、ある駆動力の時点で一定になる。この状態が、前記トリマプラグ31のシリンダ部35内から圧油が全て抜け、スプリング37によって保たれる圧力の圧油が油路32に導かれ、その低減された圧油がクラッチ用電磁弁46〜51に導入されてクラッチ40〜45が係合された半クラッチの状態である。この状態は、駆動力を失ってしまうのではなく、所定の駆動力を保った状態である。
このブレーキ60の操作による駆動力の減少と、クラッチ40〜45による駆動力の減少とによる合計駆動力は、ブレーキ60の掛け始めから操作量とともに減少し、このブレーキ60の操作量が設定された量(所定量)に達すると前記したようにトリマ用電磁弁38が切換えられて駆動力が減少し、合計駆動力も少し下がる。その後、ブレーキ60の操作量増加と駆動力の減少とによって、合力は徐々に下がる。この状態でブレーキを緩めると、半クラッチ状態で滑っているクラッチ40〜45の駆動力によって二点鎖線で示すように駆動力が出て、微速で進むことも迅速にできる。また、ブレーキ60の操作量を所定の操作量以下で保つと、クラッチ40〜45の係合力が減少した状態(半クラッチ状態)で所定の駆動力を得ることができる。
さらに、この実施の形態では、この係合力が減少した状態でのクラッチ40〜45は滑り状態の半クラッチであるため、この半クラッチの状態で予め設定された時間(所定時間)を経過すると、クラッチ40〜45に圧油を供給しているクラッチ用電磁弁46〜51が開放されて、クラッチ40〜45の圧油が抜かれる。これにより、クラッチ40〜45の熱容量を大きくすることなく、急激な駆動力減少を防止している。
なお、前記実施の形態では、産業用車両の一例としてホイールローダを例に説明したが、他のクレーン車等の産業用車両においても同様に構成することができ、本発明は前記ホイールローダに限られるものではない。
また、前記実施の形態では、ブレーキ60の操作量を、ブレーキペダル62の踏込み量によって変化する操作量検出センサ61で検出する圧力変化で判断しているが、ブレーキペダル62の踏込み量を検出するセンサ(リミットスイッチ等)を設けて踏込み量で検出するようにしてもよい。
さらに、前述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る産業用車両の動力伝達装置は、負荷の駆動動力と走行の駆動動力とを同一の動力源から供給している産業用車両において利用できる。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達装置を備えたホイールローダを示す側面図である。 図1に示す動力伝達装置における主要な構成を示す油圧回路図である。 本発明の動力伝達装置による駆動力のタイムチャートである。 ホイールローダによる作業の一例を示す図面であり、(a) は土砂すくいこみ作業時の側面図、(b) はバケット持上げ作業時の側面図である。 (a) 〜(f) は、図4に示すホイールローダによる作業の一例を示す平面図である。 従来の動力伝達装置による駆動力のタイムチャートである。
符号の説明
1…ホイールローダ
2…動力伝達装置
3…エンジン
6…トルクコンバータ
7…トランスミッション
8…前部ドライブシャフト
9…後部ドライブシャフト
10…前部デファレンシャル
11…前部タイヤ
12…後部デファレンシャル
13…後部タイヤ
18…バケット
19…車体
22…油圧シリンダ
25…コントロール弁
26…トランスミッションケース(タンク)
27…油圧ポンプ
31…トリマプラグ
32,33…油路
34…オリフィス
35…シリンダ部
36…ピストン
37…スプリング
38…トリマ用電磁弁
40…前進クラッチ
41…後進クラッチ
42…1速段クラッチ
43…2速段クラッチ
44…3速段クラッチ
45…4速段クラッチ
46〜51…クラッチ用電磁弁
57…制御装置
60…ブレーキ
61…操作量検出センサ
62…ブレーキペダル

Claims (9)

  1. エンジンと、該エンジンの動力の走行装置への伝達を係脱するクラッチを有する走行用駆動装置と、前記走行装置を止めるブレーキとを有する産業用車両において、
    前記クラッチの係合信号を検出し、
    前記ブレーキの操作量が設定された量になった信号を検出することにより、
    前記クラッチの係合力を増減させる圧力を、設定した低圧まで下げてクラッチの係合力を低減させることを特徴とする産業用車両の動力伝達方法。
  2. 前記クラッチの係合力を低減させた時間が予め設定した時間に達すると、該クラッチの係合を開放してエンジンの動力を走行装置へ伝達するのを遮断するようにした請求項1に記載の産業用車両の動力伝達方法。
  3. エンジンと、該エンジンの動力の走行装置への伝達を係脱するクラッチを有する走行用駆動装置と、前記走行装置を止めるブレーキとを有する産業用車両において、
    前記走行用駆動装置に、前記クラッチに供給する圧力でクラッチの係合力を増減させる圧力制御弁を設け、
    前記ブレーキの操作量を検出する操作量検出センサと、前記クラッチの係脱を検出する係脱検出センサとを設け、
    該係脱検出センサでクラッチの係合信号を検出し、前記操作量検出センサでブレーキの操作量が設定された量になった信号を検出することにより、前記圧力制御弁からクラッチに供給する圧力を、設定した低圧まで下げてクラッチの係合力を低減させる制御装置を備えたことを特徴とする産業用車両の動力伝達装置。
  4. 前記制御装置に、前記クラッチの係合力を低減させた時間が予め設定した時間に達すると、該クラッチの係合を開放してエンジンの動力を走行装置へ伝達するのを遮断する機能を備えさせた請求項3に記載の産業用車両の動力伝達装置。
  5. 前記クラッチが、複数の速度段を有する変速用トランスミッションに設けられた複数のクラッチである請求項3又は請求項4に記載の産業用車両の動力伝達装置。
  6. 前記エンジンと走行用駆動装置との間に、走行動力を伝達するトルクコンバータを設けた請求項3〜5のいずれか1項に記載の産業用車両の動力伝達装置。
  7. 前記操作量検出センサが、ブレーキ回路に設けられた圧力スイッチである請求項3〜6のいずれか1項に記載の産業用車両の動力伝達装置。
  8. 前記操作量検出センサが、ブレーキの踏込み量によって作動するリミットスイッチである請求項3〜6のいずれか1項に記載の産業用車両の動力伝達装置。
  9. 前記制御装置に、ブレーキの操作量の増加に伴ってクラッチに供給する圧力を減少させる機能を備えさせた請求項3〜6のいずれか1項に記載の産業用車両の動力伝達装置。
JP2007068283A 2007-03-16 2007-03-16 産業用車両の動力伝達装置 Expired - Fee Related JP4982218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007068283A JP4982218B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 産業用車両の動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007068283A JP4982218B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 産業用車両の動力伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008232161A true JP2008232161A (ja) 2008-10-02
JP4982218B2 JP4982218B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=39905240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007068283A Expired - Fee Related JP4982218B2 (ja) 2007-03-16 2007-03-16 産業用車両の動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4982218B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156919A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Iseki & Co Ltd 車両
KR101545726B1 (ko) 2014-01-28 2015-08-21 계명대학교 산학협력단 지게차의 변속품질 제어 시스템
WO2018037935A1 (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 株式会社小松製作所 ホイールローダ、ホイールローダの制御方法、およびホイールローダの制御システム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53147334A (en) * 1977-05-27 1978-12-22 Hitachi Ltd Speed change steering machine
JPS6299227A (ja) * 1985-10-28 1987-05-08 Isuzu Motors Ltd 自動クラツチ搭載車両のクラツチ制御装置
JPH03132435A (ja) * 1989-10-16 1991-06-05 Furukawa Co Ltd クラッチカット動作位置調整機構
JPH0625394A (ja) * 1991-09-26 1994-02-01 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 架橋重合体の製造方法
JPH0974602A (ja) * 1995-09-07 1997-03-18 Toyota Motor Corp 車両用パワープラント
JP2001280373A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Mitsubishi Motors Corp 自動クラッチのクリープ制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53147334A (en) * 1977-05-27 1978-12-22 Hitachi Ltd Speed change steering machine
JPS6299227A (ja) * 1985-10-28 1987-05-08 Isuzu Motors Ltd 自動クラツチ搭載車両のクラツチ制御装置
JPH03132435A (ja) * 1989-10-16 1991-06-05 Furukawa Co Ltd クラッチカット動作位置調整機構
JPH0625394A (ja) * 1991-09-26 1994-02-01 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 架橋重合体の製造方法
JPH0974602A (ja) * 1995-09-07 1997-03-18 Toyota Motor Corp 車両用パワープラント
JP2001280373A (ja) * 2000-03-30 2001-10-10 Mitsubishi Motors Corp 自動クラッチのクリープ制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156919A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Iseki & Co Ltd 車両
KR101545726B1 (ko) 2014-01-28 2015-08-21 계명대학교 산학협력단 지게차의 변속품질 제어 시스템
WO2018037935A1 (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 株式会社小松製作所 ホイールローダ、ホイールローダの制御方法、およびホイールローダの制御システム
CN108779816A (zh) * 2016-08-26 2018-11-09 株式会社小松制作所 轮式装载机、轮式装载机的控制方法以及轮式装载机的控制系统
US10550548B2 (en) 2016-08-26 2020-02-04 Komatsu Ltd. Wheel loader, method for controlling wheel loader, and system for controlling wheel loader
CN108779816B (zh) * 2016-08-26 2020-02-07 株式会社小松制作所 轮式装载机、轮式装载机的控制方法以及轮式装载机的控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4982218B2 (ja) 2012-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7959538B2 (en) Device and method for controlling engine and hydraulic pump of working vehicle
US8409054B2 (en) Vehicle overspeed system implementing impeller clutch lockout
JP5503954B2 (ja) 作業車両のクラッチ制御装置
EP2194297B1 (en) Working vehicle
US6546826B2 (en) Control apparatus of an automated manual transmission
EP1395457B1 (en) A method for reversing the driving direction
WO2017170950A1 (ja) 作業車両
EP3356173B1 (en) Transmission system implementing automated directional shift braking
JP2006521238A (ja) 自動車のための動力伝達系、及び、当該動力伝達系を制御する方法
CN103946577A (zh) 作业车辆的离合器控制装置
JP2009196393A (ja) 作業車両
AU2012352562B2 (en) Machine control system
JP2006520444A (ja) 自走車両用ドライブトレイン
JP4982218B2 (ja) 産業用車両の動力伝達装置
JP2020153114A (ja) 作業車両、および作業車両の制御方法
JP5455104B2 (ja) 作業車両のエンジンオーバラン防止装置
US8825323B2 (en) Machine control system implementing speed-based clutch modulation
EP3356196B1 (en) Transmission system implementing automated directional shift braking
CN102197244B (zh) 一种用于操作变矩器锁止离合器的方法
JP4946182B2 (ja) トラクタ
JP5960585B2 (ja) オートブレーキ装置とそれを備えた産業用車両
JP2009156386A (ja) 作業車両の走行伝動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090525

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111206

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20111213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120423

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4982218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees