JP2008232097A - 横軸ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設置スペースの省スペース化が図れるとともに、据え付け作業も簡単で短時間で行え、しかもメンテナンス性にも優れた横軸ポンプ装置を実現して提供する。
【解決手段】原動機9の動力が変速機8を介してポンプPに入力されるように構成されている横軸ポンプ装置Aにおいて、ベベルギヤ減速機構8Aを内蔵する変速機8の上に原動機9が積層配置されて成り、設置ベース2に据え付けられる駆動部組立体19を、横軸型のポンプPの横傍に配置するように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータやエンジン等の原動機で各種の横軸ポンプを駆動する横軸ポンプ装置に関するものである。
一般的なポンプでは、その原動機を定格出力で運転させる速度固定式のものが多いが、機場への設置等において適切な吐出量(単位時間当りの吐出量)にすべく、ポンプの駆動速度を減速したり増速したりしている。そこで従来では、特許文献1において開示されるように、横軸型のポンプとその駆動源である原動機との間に減速機を設ける手段が知られている。
前記特許文献1による装置では、ポンプと減速機と原動機とが一直線上に並ぶように配置されていることから、ポンプと原動機とが離れた位置関係になり、設置長さ(設置スペース)が大型化する問題がある。例えば、市街地等に設けられるポンプ設備で横軸ポンプ装置を覆う建屋がある場合には、その建屋も大型化してしまうことになる。
図4に示すポンプ設備で説明すると、このポンプ設備Sは、吸水槽31の天井でもある設置ベース32にポンプ装置Aが配置され、かつ、そのポンプ装置Aを覆う建屋Hを備えて構成されている。ポンプ装置Aは、吸水槽31に臨む吸入管34を有する横軸型のポンプPと、減速機33と、電動機35とを設置ベース32に設置して構成されており、これら三者P,33,35は、カップリング37,38を介することでポンプ主軸36の軸心Xを共通軸心とする一直線上に並べて配置されている。
従って、ポンプPと電動機35との距離、即ち、吸入管34の中心Yと電動機35の端とに亘る長さdが必要であり、それを覆う建屋Hの吸入管中心Yと電動機配置側の外壁面h2との間隔nが必要になる。この場合、ポンプ排出側の建屋の外壁面h1と吸入管中心Yとの間隔をmとすると、建屋Hの軸心X方向における必要長さはn+m=wが必要であった。また、ポンプ装置Aの設置ベース32への据付に当っては、ポンプPと減速機33との芯出し作業、及び、減速機33と電動機35との芯出し作業が必要であった。
つまり、ポンプと減速機と電動機とが一直線上に並ぶ従来の横軸ポンプ装置では、その設置スペースが比較的大きくなり易いものであるとともに、その据付工事も面倒で工数が多く掛るものであり、改善の余地が残されているものであった。一方、特許文献2に示すように、変速装置を曲り管(図4の符号39に相当)内に内蔵することで設置長さ(設置スペース)の大型化を抑制しているものがある。この構成では、変速装置が流体の流路内に内蔵されることによる装置の複雑化やメンテナンス性の低下という問題があった。
特開2001−123982号公報 特開2004−124810号公報
本発明の目的は、上述した実情に鑑みて、設置スペースの省スペース化が図れるとともに、据え付け作業も簡単で短時間で行え、しかもメンテナンス性に優れた横軸ポンプ装置を実現して提供する点にある。
請求項1に係る発明は、原動機9の動力が変速機8を介してポンプPに入力されるように構成されている横軸ポンプ装置において、前記原動機9と前記変速機8とが互いに上下に積層配置される状態に構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の横軸ポンプ装置において、前記原動機9が前記変速機8の上に配置されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の横軸ポンプ装置において、前記変速機8は、前記原動機9の動力が入力される駆動側傘歯車15と、この駆動側傘歯車15に咬合する従動側傘歯車13とで成るべベルギヤ連動機構8Aを有して構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の横軸ポンプ装置において、前記変速機8の横向き出力軸12と、横軸型の前記ポンプPの横向き入力軸3とがカップリング16を介して連動連結されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、変速機と原動機とが上下に積まれて配置されているので、これら両者が横方向(水平方向)に並べて配置される場合に比べて、横軸ポンプ装置の設置スペースにおける横方向の長さを縮小させることが可能になる。加えて、減速装置が曲がり管に内蔵されないので、メンテナンス性にも優れている。
請求項2の発明によれば、通常、原動機に比べて嵩の大きくなる変速機に、それよりも小なる原動機を載せる構成となるから、これら両者を強度十分で座り良く安定支持させ易いものとなる。また、下に位置する減速機からポンプに動力を伝える構成となるので、変速機と原動機との上下関係が反対の場合に比べて、横軸ポンプ装置を低い位置に設置することができて、ポンプの支持強度面、並びに設置施工性面のいずれにおいても好ましいものとすることができる利点もある。
請求項3の発明によれば、減速機がベベルギヤ連動機構を用いて構成されているので、変速機の出力回転方向に合致する横向きの主軸を有する横軸ポンプに好適な構成となる。しかも、駆動側や従動側の各ベベルギヤの歯数を適宜に設定することにより、動力の向き変換だけでなく減速や増速も同時に行えるものとなり、設置スペースのより一層の小型化が可能となる実用上の利点が大なる横軸ポンプ装置を提供することができる。この場合、請求項4のように、横軸型ポンプの横向き入力軸と変速機の横向き出力軸とを、廉価なカップリングで連動連結する経済的な手段を採ることが可能である。
以下に、本発明による横軸ポンプ装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は実施例1による横軸ポンプ装置を用いたポンプ設備の概略全体図、図2は図1の横軸ポンプ装置の構造を示す概略図、図3は実施例2の横軸ポンプ装置を示す模式図、図4は従来の横軸ポンプ装置を用いたポンプ設備の概略全体図である。
〔実施例1〕
図1に、本発明による横軸ポンプ装置Aを有するポンプ設備Sが示されている。このポンプ設備Sは、地下に埋設された吸水槽1と、吸水槽1の天井壁1a上に形成される設置ベース2と、設置ベース2に設置される横軸ポンプ装置Aと、横軸ポンプ装置Aを覆う状態で設置ベース2に支持される建屋H等を有して構成されている。横軸ポンプ装置Aは、横軸型のポンプPと、減速機(変速機の一例)8と、電動モータ(原動機の一例)9とを有して構成されている。尚、11は建屋Hの一側壁h1を貫通して外部配管される送水管である。
ポンプPは、軸心Xを有する横向きの主軸(横向き入力軸の一例)3、この主軸3に取り付けられる羽根車4、羽根車4を回転自在に収容するポンプケーシング部5、上下軸心Yを有して吸水槽1内に臨むように垂下される吸入管6、主軸3を回転自在に支持するとともにポンプケーシング部5と吸入管6とを連通接続させるエルボ管7等を有して構成されている。吸入管6は、設置ベース2及び天井壁1aに貫通形成されている挿通孔10を通して吸水槽1に落し込み配置されており、下端の吸入口6aは底壁1bの近くに位置している。
減速機8は、水平な軸心Xを有する出力軸12に装備される従動側傘歯車(従動側べべルギヤ)13と、上下向きの軸心Zを有する入力軸14に装備される駆動側傘歯車(駆動側べべルギヤ)15とが咬合して成るベベルギヤ減速機構(ベベルギヤ連動機構の一例)8Aを減速機ケース8aに収容して構成されている。減速機ケース8aは、設置ベース2に搭載支持されている。ポンプ入力軸である主軸3と出力軸12とは第1カップリング16を介して連動連結されている。尚、上下向きの入力軸14を横向きの出力軸12に向き変換させる手段であればベベルギヤ連動機構以外でも良い。
電動モータ9は、例えば筒状の支持ケース17を介して減速機ケース8aに搭載固定されており、平面視において電動モータ9は減速機8の投影面積内に収まるものとなっている。そして、電動モータ9のモータ軸9aと入力軸14とは第2カップリング18を介して連動連結されており、第2カップリング18は支持ケース17に収容される状態になっている。つまり、ベベルギヤ減速機構8Aの採用により、主軸3が横向きでありながらも入力軸14は縦向きとすることができ、それによって減速機8の上に電動モータ9を積層配置する構成が可能とされている。尚、支持ケース17は、電動モータ9のモータケース9aと一体形成されたものとしても良い。
電動モータ9と支持ケース17と減速機8とは、工場出荷時に一体に組み付けられた駆動部組立体19に仕上げられており、現地での組付け時点においてモータ軸9aと入力軸14との芯出し作業(モータ軸9aの軸心と入力軸14の軸心とを単一の軸心Zに合せる調整作業)が完了した状態となっている。故に、建屋H内における駆動部組立体19の設置ベース2への据付においては、その出力軸12の軸心と、既に設置ベース2に据え付けられているポンプPの主軸3の軸心との芯出し作業(出力軸12の軸心と主軸3の軸心とを単一の軸心Xに合せる調整作業)を伴う第1カップリング16の組付けだけ行えば良いものとなっている。
前述した従来の横軸ポンプ装置では、現場(機場)における据付作業には、ポンプと変速機との芯出し作業と、変速機と電動機との芯出し作業との双方が必要であったが、この構成による横軸ポンプ装置Aでは、現場では一回の芯出し作業で済む利点がある。加えて、前述したように、電動モータ9が上下方向視で減速機8の投影面積内に含まれることから、横軸ポンプ装置Aの設置に当って、吸入管6の軸心Yから減速機8、即ち駆動部組立体19に亘る設置長さDは、図4に示す従来技術のもの(長さd)に比べて短く(D<d)て済むものとなっている。
従って、吸入管軸心Yから電動機9の配置側の他側壁h2に亘る施工長さNも、図5にに示す従来技術のもの(長さn)に比べて短く(N<n)なっている。そして、吸入管軸心Yから送水管11配置側の一側壁h1に亘る長さMと、図5に示す従来技術のもの(長さm)とが同じ(M=m)とすれば、建屋Hの横幅Wは、図5に示す従来技術のもの(長さw)より短く(W<w)て済むものとなっている。
〔実施例2〕
実施例2の横軸ポンプ装置Aは、図3に示すように、原動機9の上に変速機8が搭載固定された駆動部組立体19を有する横軸型のものであり、それ以外は実施例1による横軸ポンプ装置Aと同じである。主軸3の設置ベース2に対する高さレベルが高い場合等において有用な構成である。
また、図示は省略するが、例えば、ベベルギヤに軸嵌合穴を形成しておく等の手段により、主軸又は/及びモータ軸が、カップリングを用いることなく直接に減速機に連動連結される構成を採ることが可能である。さらに、第1カップリング16を弾性材から成るもので構成すれば、変速機8や原動機9の振動とポンプPの振動とが互いに伝達され合うことが抑制又は回避可能となる利点が得られる。原動機9は、電動モータ等の電動機のほか、エンジンでも良く、変速機8は増速機でも良い。また、変速機をベルト式無段変速装置として、ベルトで原動機と変速機とを結合するようにしても良い。
実施例1の横軸ポンプ装置を有する排水ポンプ設備の全体図 図1の駆動部の概略構成を示す要部の側面図 実施例2による横軸ポンプ装置の構造原理を示す模式図 従来の横軸ポンプ装置を示す排水ポンプ設備の全体図
符号の説明
3 横向き入力軸
8 変速機
8A べベルギヤ連動機構
9 原動機
12 横向き出力軸
13 従動側傘歯車
15 駆動側傘歯車
16 カップリング
A 横軸ポンプ装置
P ポンプ

Claims (4)

  1. 原動機の動力が変速機を介してポンプに入力されるように構成されている横軸ポンプ装置であって、
    前記原動機と前記変速機とが互いに上下に積層配置される状態に構成されている横軸ポンプ装置。
  2. 前記原動機が前記変速機の上に配置されている請求項1に記載の横軸ポンプ装置。
  3. 前記変速機は、前記原動機の動力が入力される駆動側傘歯車と、この駆動側傘歯車に咬合する従動側傘歯車とで成るべベルギヤ連動機構を有して構成されている請求項1又は2に記載の横軸ポンプ装置。
  4. 前記変速機の横向き出力軸と、横軸型の前記ポンプの横向き入力軸とがカップリングを介して連動連結されている請求項1〜3の何れか一項に記載の横軸ポンプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013113185A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Ebara Corp ポンプシステムおよび該ポンプシステムの運転方法

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