JP2008230344A - サスペンション装置、自動車、及びサスペンション制御方法 - Google Patents

サスペンション装置、自動車、及びサスペンション制御方法 Download PDF

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卓馬 鈴木
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Abstract

【課題】状況に適した優先度合いを判断しつつ、車高の調整機能とサスペンションストロークの減衰機能とを使い分ける。
【解決手段】車高制御を実行可能なエアスプリング5と、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な電磁アクチュエータ4とを備え、車高制御の要求がある場合、少なくともエアスプリング5を駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて電磁アクチュエータ4を駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、サスペンション装置、これを備えた自動車、及びサスペンション制御方法に関するものである。
従来、モータによって車体と車軸の間でロッドを上下方向に進退させることで車高を調整でき、且つサスペンションストロークに伴ってロッドが進退するときに、これをモータで回生することでサスペンションストロークを減衰できる電磁アクチュエータがあり、こうした電磁アクチュエータをエアスプリングと併用して、車高調整の迅速化を図るものがあった(特許文献1参照)。
特開2006−117210号公報
上記のような電磁アクチュエータは、力行によって車高を調整する、又は回生によって減衰力を発生させることができるが、両機能を同時に果たすことができないので、車高を調整している間は、サスペンションストロークを減衰させることができない。
したがって、上記特許文献1に記載された従来例のように、速やかな車高調整だけを目的として、電磁アクチュエータで常に車高調整の機能を優先させていると、操安性や乗心地に影響を与えかねない。実際、車高調整を急ぐよりも、サスペンションストロークの減衰を優先させたい場合もある。
本発明の課題は、状況に適した優先度合いを判断しつつ、車高の調整機能とサスペンションストロークの減衰機能とを使い分けることである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るサスペンション装置は、車高制御を実行可能な第1のアクチュエータと、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な第2のアクチュエータとを備え、車高制御の要求がある場合、少なくとも第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行することを特徴とする。
本発明に係るサスペンション装置によれば、第1のアクチュエータによって車高制御を実行しつつも、車両の走行状態に応じて第2のアクチュエータによる車高制御又は減衰力制御を選択して実行することで、状況に適した優先度合いを判断しつつ、車高の調整機能とサスペンションストロークの減衰機能とを使い分けることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、本発明の概略構成図である。自動車1の各車輪2(FL〜RR)には、車高制御可能なサスペンション3(FL〜RR)が採用されており、このサスペンション3は、図2に示すように、電磁アクチュエータ4と、エアスプリング5とで構成されている。
電磁アクチュエータ4は、ロアリンク6に固定された外筒7と、外筒7の上端に形成されたボールナット8と、ボールナット8にボールを介して螺合し、外筒7に進退自在に挿通されたボールねじ軸9と、車体10に固定され、ボールねじ軸9と連結した回転軸11aを有する電動モータ11とで構成されている。
電動モータ11を駆動してボールねじ軸9を回転させると、ボールねじ軸9に対して外筒7が上下に進退するので、ロアリンク6がストロークして車高が変化する。つまり、ボールねじ軸9と外筒7とを相対的に収縮させれば、ロアリンク6がバウンド方向にストロークして車高が下がり、逆にボールねじ軸9と外筒7とを相対的に伸長させれば、ロアリンク6がリバウンド方向にストロークして車高が上がる。
また、サスペンションストロークに伴ってロアリンク6が揺動し、ボールねじ軸9に対して外筒7が上下に進退すると、ボールねじ軸9が回転することになるので、電動モータ11が負荷となりサスペンションストロークが減衰される。したがって、電動モータ11の負荷トルク(発電トルク)に応じた減衰力が作用し、その負荷トルクに応じた発電電力を回生できる。
エアスプリング5は、ボールねじ軸9や電動モータ11を取り囲むようにして外筒7の外周と車体10とに結合され、密閉されたエアチャンバ12aを形成するダイヤフラム12と、ダイヤフラム12に空気圧を供給するコンプレッサ13と、空気圧の給排を制御するバルブ14と、ダイヤフラム12と連通したリザーバタンク15とで構成されている。
エアチャンバ12a内の空気圧を変化させると、ボールねじ軸9に対して外筒7が上下に進退することになるので、ロアリンク6がストロークして車高が変化する。つまり、エアチャンバ12a内の空気圧を減少させて、ボールねじ軸9と外筒7とを相対的に収縮させれば、ロアリンク6がバウンド方向にストロークして車高が下がり、逆にエアチャンバ12a内の空気圧を増加させて、ボールねじ軸9と外筒7とを相対的に伸長させれば、ロアリンク6がリバウンド方向にストロークして車高が上がる。
これら電磁アクチュエータ4とエアスプリング5は、コントローラ20によって駆動制御される。コントローラ20には、車速、車高(サスペンション変位量)、エアスプリング5の空気圧などの各種データや、車高制御のセレクトスイッチの信号が入力される。なお、車高はロアリンク6の回転角やスタビライザの回転角に基づいて検出する。また、セレクトスイッチは、車高を自動的に制御する『オートモード』、又は運転者が車高をノーマル、ロー、ハイの何れかに設定できる『マニュアルモード』を選択できる。
次に、コントローラ20で実行される駆動制御処理を、図3のフローチャートに従って説明する。
ステップS1では、車両が走行中であるか否かを判定する。停車中であればステップS2に移行し、走行中であれば後述するステップS7に移行する。
ステップS2では、人員の乗車を含め積載重量の増加に応じて車高の上昇が必要であるか否かを判定する。人員の乗車を含め積載重量の増加によって車高が下がっており、車高の上昇が必要であるときにはステップS3に移行し、車高の上昇が必要なければステップS4に移行する。
ステップS3では、車高を上昇させるために、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS4では、人員の降車を含め積載重量の減少によって車高の復元(この場合は下降)が必要であるか否かを判定する。人員の降車を含め積載重量の減少によって車高が上昇しており、車高の復元が必要であるときにはステップS5に移行し、車高の復元が必要なければステップS6に移行する。
ステップS5では、車高を下降させるためにエアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS6では、車高を維持させるためにエアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS7では、マニュアルモードが選択されているか否かを判定する。マニュアルモードが選択されていればステップS8に移行し、オートモードが選択されていれば後述するステップS13に移行する。
ステップS8では、マニュアルモードのハイに設定されているか否かを判定する。マニュアルモードのハイに設定されていればステップS9に移行し、ハイに設定されていなければステップS10に移行する。
ステップS9では、車高を所定の上昇位置まで上昇させるために、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS10では、マニュアルモードのローに設定されているか否かを判定する。マニュアルモードのローに設定されていればステップS11に移行し、ローに設定されていなければ(ノーマルに設定されていれば)ステップS12に移行する。
ステップS11では、車高を所定の下降位置まで下降させるために、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS12では、車高を所定の通常位置に維持させるために、又は車高を所定の通常位置まで復帰させるために、エアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS13では、良路を走行中であるか否かを判定する。例えば、上下Gや車高の振動状態に基づいて判定する。良路を走行中であればステップS14に移行し、悪路(不整路面)を走行中であれば後述するステップS17に移行する。
ステップS14では、高速走行であるか否かを判定する。高速走行でなければ(低速走行及び中速走行を含む通常走行であれば)ステップS15に移行し、高速走行であればステップS16に移行する。
ステップS15では、車高を所定の通常位置に維持させるために、又は車高を所定の通常位置まで復帰させるために、エアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS16では、車高を所定の下降位置まで下降させるためにエアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS17では、路面の不整度合いが所定値以上であるか否かを判定する。路面の不整度合いが所定値以上であればステップS18に移行し、不整度合いが所定値未満であればステップS19に移行する。
ステップS18では、車高を所定の上昇位置まで上昇させるために、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS19では、車高を所定の上昇位置まで上昇させるためにエアスプリング5を駆動制御すると共に、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
次に、一実施形態の作用を図4の表に従って説明する。
先ず、車両が停車しているときは、人員の乗降を含め積載重量の変化に応じて車高制御を行う。
例えば、人員が乗車するなどして車高が下がれば、車両が発進すると考えられるので、このときは発進に備えて車高を速やかに上昇させる必要があるため、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方によって車高制御を実行する(ステップS3、S4)。これにより、発進時のスカットを可及的に軽減し、乗心地の悪化を防ぐことができる。
この状態から、人員が降車するなどして車高が上がれば、車両が駐停車すると考えられるので、このときは車高を復元(下降)させればよいが、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS4、S5)。このとき、エアスプリング5では、エアチャンバ12a内の空気圧を減少させるだけなので、コンプレッサ13を駆動する必要はなく、また電磁アクチュエータ4では、サスペンションストロークのエネルギを電動モータ11によってバッテリに回生することができるので、省エネルギ化を実現できる。
また、走行中にマニュアルモードが選択され、通常位置から上昇位置へ、又は通常位置から下降位置へ車高制御する場合には、運転者の意思に速やかに応じるために、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方によって車高制御を実行する(ステップS7〜S11)。これにより、例えば、積雪路の轍によってスタックしそうな状況で、車高の上昇を望んでいるときや、またワインディング路で車両姿勢が不安定になるような状況で、車高の下降を望んでいるときに、運転者の期待に速やかに応じることができる。
但し、マニュアルモードであっても、上昇位置や下降位置から通常位置へ復帰させる場合には、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS12)。これにより、電磁アクチュエータ4による車高制御を最小限に抑制して省エネルギ化を実現すると共に、減衰力の確保によって乗心地の悪化を防ぐことができる。
また、オートモードが選択されている状態で、凹凸の不整路面に進入し、その不整度合いが大きい場合には、走破性や乗心地を確保するために、車高を速やかに上昇させる必要があるため、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方によって車高制御を実行する(ステップS13、S17、S18)。これにより、サスペンションの底突き(ストロークエンドでの衝撃)を回避し、乗心地の悪化を防ぐことができる。
一方、不整度合いが小さい場合には、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS13、S17、S19)。これにより、バネ下のバタつきを抑制し、乗心地の悪化を防ぐことができる。
そして、不整路面を脱出した場合には、車高を復元(下降)させればよいが、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS13、S15)。これにより、車高はゆっくりと下降するので、運転者に違和感を与えることがない。
また、オートモードが選択されている状態で、高速走行に移行した場合には、空力特性や走行安定性を確保するために、車高を下降させればよいが、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS14、S16)。これにより、電磁アクチュエータ4による車高制御を最小限に抑制して省エネルギ化を実現すると共に、減衰力の確保によって乗心地の悪化を防ぐことができる。
そして、低速走行や中速走行に復帰した場合には、車高を上昇させればよいが、急ぐ必要はないので、エアスプリング5のみで車高制御を実行し、電磁アクチュエータ4で減衰力制御を実行する(ステップS14、S15)。これにより、車高はゆっくりと上昇するので、運転者に違和感を与えることがない。
《応用例》
なお、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4の双方で車高制御を実行する場合、双方の荷重分担を、車高の調整過程で変化させてもよい。例えば、図5に示すように、調整初期には、電磁アクチュエータ4の分担を多くして車高調整の迅速化を図り、中期から終期にかけては、電磁アクチュエータ4の分担を少なくして省エネルギ化を図るなどして工夫すればよい。
また、電磁アクチュエータ4で減衰力制御から車高制御に移行する場合、前輪と後輪で車高制御に移行するタイミングを変化させてもよい。これにより、前後輪で同時に減衰力が抜けてしまうことを防ぎ、操安性や乗心地の悪化を防ぐことができる。
また、車高制御を実行する場合、リザーバタンク15の残圧が所定値以下のときには、車両の走行状態に関わらず電磁アクチュエータ4を駆動制御して車高制御を実行するようにしてもよい。これにより、エアスプリング5が車高を上昇させるのに不十分な状態にあっても、電磁アクチュエータ4によって車高を上昇させることができる。
また、エアスプリング5と電磁アクチュエータ4との組み合わせについて説明したが、これに限定されるものではなく、車高制御を実行可能なアクチュエータと、車高制御又は減衰力制御の何れかを実行可能なアクチュエータとの組み合わせであれば、他の如何なるアクチュエータを採用していても本発明を適応することができる。
《効果》
以上より、エアスプリング5が「第1のアクチュエータ」に対応し、電磁アクチュエータ5が「第2のアクチュエータ」に対応する。また、図3のステップS1〜S19の処理が「制御手段」に対応する。
(1)車高制御を実行可能な第1のアクチュエータと、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な第2のアクチュエータと、車高制御の要求がある場合、少なくとも第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行する制御手段とを備える。
これにより、第1のアクチュエータによって車高制御を実行しつつも、車両の走行状態に応じて第2のアクチュエータによる車高制御又は減衰力制御を選択して実行することで、状況に適した優先度合いを判断しつつ、車高の調整機能とサスペンションストロークの減衰機能とを使い分けることができる。
(2)制御手段は、高速走行に移行したことで車高を非制御位置から下げる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行する。
これにより、第2のアクチュエータによる車高制御を最小限に抑制して省エネルギ化を実現すると共に、減衰力の確保によって乗心地の悪化を防ぐことができる。
(3)制御手段は、不整路面に進入したことで車高を非制御位置から上げる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、路面の不整度合いが所定値よりも高いときに、第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行する。
これにより、車高を速やかに上昇させてサスペンションの底突き(ストロークエンドでの衝撃)を回避し、乗心地の悪化を防ぐことができる。
(4)制御手段は、不整路面に進入したことで車高を非制御位置から上げる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、路面の不整度合いが所定値よりも低いときに、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行する。
これにより、バネ下のバタつきを抑制し、乗心地の悪化を防ぐことができる。
(5)制御手段は、不整路面を脱出したことで車高を非制御位置に下げる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行する。
これにより、車高はゆっくりと下降するので、運転者に違和感を与えることがない。
(6)制御手段は、運転者の要求で車高を非制御位置から上下させる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行する。
これにより、例えば、積雪路の轍によってスタックしそうな状況で、車高の上昇を望んでいるときや、またワインディング路で車両姿勢が不安定になるような状況で、車高の下降を望んでいるときに、運転者の期待に速やかに応じることができる。
(7)制御手段は、運転者の要求で車高を非制御位置に復帰させる場合、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行する。
これにより、電磁アクチュエータ4による車高制御を最小限に抑制して省エネルギ化を実現すると共に、減衰力の確保によって乗心地の悪化を防ぐことができる。
(8)制御手段は、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御から車高制御に移行する場合、前輪と後輪で車高制御に移行するタイミングを変化させる。
これにより、前後輪で同時に減衰力が抜けてしまうことを防ぎ、操安性や乗心地の悪化を防ぐことができる。
(9)第1のアクチュエータは、空気圧の給排によって車高制御を実行するエアスプリングで構成され、制御手段は、エアサスプリングに供給可能な空気圧が所定値以下のときは、車両の走行状態に関わらず第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行する。
これにより、エアスプリングが車高を上昇させるのに不十分な状態にあっても、第2のアクチュエータによって車高を上昇させることができる。
《第2実施形態》
《構成》
図6は、前述した図3の駆動制御処理とは別に実行され、且つ図3の駆動制御処理よりも電磁アクチュエータ4の駆動制御を優先して実行するものである。
ステップS101では、車高制御が実行されているか否かを判定する。車高制御が実行されていなければそのまま所定のメインプログラムに復帰し、車高制御が実行されていればステップS102に移行する。
ステップS102では、エアスプリング5だけで車高制御が実行されているか否かを判定する。電磁アクチュエータ4でも車高制御が実行されていればそのまま所定のメインプログラムに復帰し、エアスプリング5だけで車高制御が実行されていればステップS103に移行する。
ステップS103では、車高変化速度が所定値以上であるか否かを判定する。車高変化速度が所定値未満であればそのまま所定のメインプログラムに復帰し、車高変化速度が所定値以上であればステップS104に移行する。
ステップS104では、車高が目標車高の近傍(手前)に設定された設定値を通過したか否かを判定する。車高が設定値を通過していなければそのまま所定のメインプログラムに復帰し、車高が設定値を通過していればステップS105に移行する。
ステップS105では、減衰力を確保するために電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
エアスプリング5によって車高制御を実行する場合、車高変化速度が所定値以上のときには、車高が目標車高の近傍に設定された設定値に到達してから、その目標車高に収束するまでの期間は、電磁アクチュエータ4によって減衰力制御を実行する。これにより、図7に示すように、車高制御のオーバーシュートを抑制することができる。
《効果》
以上より、ステップS101〜S105の処理が「制御手段」に含まれる。
(1)制御手段は、第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行している場合、車高変化速度が所定値以上のときには、車高が目標車高の近傍に設定された設定値に到達してから目標車高に収束するまでの期間は、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰制御を実行する。
これにより、車高制御のオーバーシュートを抑制することができる。
《第3実施形態》
《構成》
図8は、前述した図3の駆動制御処理とは別に実行され、且つ図3の駆動制御処理よりも電磁アクチュエータ4の駆動制御を優先して実行するものである。
ステップS201では、不整路面を走行中であるか否かを判定する。良路を走行中であればそのまま所定のメインプログラムに復帰し、不整路面を走行中であればステップS202に移行する。
ステップS202では、サスペンションストロークの速度が所定値以上であるか否かを判定する。サスペンションストロークの速度が所定値未満であればそのまま所定のメインプログラムに復帰し、所定値以上であればステップS203に移行する。
ステップS203では、減衰力がソフトからノーマルへ、又はノーマルからハードへ増加するように電磁アクチュエータ4を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
エアスプリング5では、バネ定数を小さくするには、エアチャンバ12aの容量を大きくする必要があるので、一般にエアチャンバ12aに対してリザーバタンク15のようなサブタンクが設けられる。不整路面を走行しているときのように高周波で振動(ストローク)すると、図9に示すように、エアチャンバ12aとリザーバタンク15とを連通する配管で気柱共振が発生し、動バネ定数が急激に高くなってしまうことがある。そこで、図10に示すように、不整路面を走行している場合、サスペンションストロークの速度が所定値以上のときには、所定値未満のときよりも、電磁アクチュエータ4の減衰力を増加させる。これにより、気柱共振に起因して動バネ定数が急増するときの減衰力不足を補い、乗心地の悪化を防ぐことができる。
《効果》
以上より、ステップS201〜S203の処理が「制御手段」に含まれる。
(1)制御手段は、不整路面を走行している状態で、サスペンションストロークの速度が所定値以上のときには、所定値未満のときよりも、第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力を増加させる。
これにより、気柱共振に起因して動バネ定数が急増するときの減衰力不足を補い、乗心地の悪化を防ぐことができる。
全体の概略構成である。 サスペンションの概略構成である。 駆動制御処理を示すフローチャートである。 制御例を示す表である。 荷重分担を示すグラフである。 第2実施形態を示すフローチャートである。 車高変化を示すタイムチャートである。 第3実施形態を示すフローチャートである。 振動周波数と動バネ定数の関係を示すグラフである。 減衰力制御の作用を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 自動車
2FL〜2RR 車輪
3FL〜3RR サスペンション
4 電磁アクチュエータ
5 エアサスペンション
6 ロアリンク
7 外筒
8 ボールナット
9 ボールねじ軸
10 車体
11 電動モータ
12 ダイヤフラム
12a エアチャンバ
13 コンプレッサ
14 バルブ
15 リザーバタンク
20 コントローラ

Claims (13)

  1. 車高制御を実行可能な第1のアクチュエータと、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な第2のアクチュエータと、車高制御の要求がある場合、少なくとも前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行する制御手段と、を備えることを特徴とするサスペンション装置。
  2. 前記制御手段は、高速走行に移行したことで車高を非制御位置から下げる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記制御手段は、不整路面に進入したことで車高を非制御位置から上げる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、路面の不整度合いが所定値よりも高いときに、前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション装置。
  4. 前記制御手段は、不整路面に進入したことで車高を非制御位置から上げる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、路面の不整度合いが所定値よりも低いときに、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  5. 前記制御手段は、不整路面を脱出したことで車高を非制御位置に下げる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行することを特徴とする請求項3又は4に記載のサスペンション装置。
  6. 前記制御手段は、運転者の要求で車高を非制御位置から上下させる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  7. 前記制御手段は、運転者の要求で車高を非制御位置に復帰させる場合、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御を実行することを特徴とする請求項6に記載のサスペンション装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力制御から車高制御に移行する場合、前輪と後輪で車高制御に移行するタイミングを変化させることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  9. 前記第1のアクチュエータは、空気圧の給排によって車高制御を実行するエアスプリングで構成され、
    前記制御手段は、前記エアサスプリングに供給可能な空気圧が所定値以下のときは、車両の走行状態に関わらず前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行している場合、車高変化速度が所定値以上のときには、車高が目標車高の近傍に設定された設定値に到達してから当該目標車高に収束するまでの期間は、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰制御を実行することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  11. 前記制御手段は、不整路面を走行している状態で、サスペンションストロークの速度が所定値以上のときには、当該所定値未満のときよりも、前記第2のアクチュエータを駆動制御して減衰力を増加させることを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載のサスペンション装置。
  12. サスペンション装置を備えた自動車において、
    前記サスペンション装置は、
    車高制御を実行可能な第1のアクチュエータと、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な第2のアクチュエータと、車高制御の要求がある場合、少なくとも前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行する制御手段と、を備えることを特徴とする自動車。
  13. 車高制御を実行可能な第1のアクチュエータと、車高制御及びサスペンションストロークの減衰力制御の何れか一方を選択して実行可能な第2のアクチュエータとを備え、
    車高制御の要求がある場合、少なくとも前記第1のアクチュエータを駆動制御して車高制御を実行すると共に、車両の走行状態に応じて前記第2のアクチュエータを駆動制御して車高制御及び減衰力制御の何れか一方を実行することを特徴とするサスペンション制御方法。
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