JP2008230277A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】プライコードの耐引き抜け性を大きく高めた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】プライコード6a、7aを、一対のビード部3のそれぞれで、円周方向に折り返して、全周にわたってジグザグ状の迂曲姿勢で延在させて形成したカーカスプライ6、7の二枚からなるラジアルカーカス5の、それぞれカーカスプライ6、7の各側部部分を、各ビード部3に配設した一対のビードコア8a、8b間に挾み込むとともに、二枚のカーカスプライ6、7のそれぞれの側部部分6b、7bを、相互に異なるビードコア8a、8bの周りに巻き回してなる。
【選択図】図1
【解決手段】プライコード6a、7aを、一対のビード部3のそれぞれで、円周方向に折り返して、全周にわたってジグザグ状の迂曲姿勢で延在させて形成したカーカスプライ6、7の二枚からなるラジアルカーカス5の、それぞれカーカスプライ6、7の各側部部分を、各ビード部3に配設した一対のビードコア8a、8b間に挾み込むとともに、二枚のカーカスプライ6、7のそれぞれの側部部分6b、7bを、相互に異なるビードコア8a、8bの周りに巻き回してなる。
【選択図】図1
Description
この発明は空気入りタイヤ、なかでも、トラック・バス等の重荷重車両用の空気入りラジアルタイヤに関し、とくには、プライコード、ひいては、カーカスプライの耐引き抜け性を向上させる技術を提案するものである。
一対のビード部間にトロイダルに延在させた、たとえば二枚のカーカスプライからなるカーカスを具えるこの種のタイヤにあっては、ビード部に埋設配置した各一本の円環状ビードコアの周りで、それぞれのカーカスプライの側部部分を、半径方向外方へ高く巻き上げることが従来から広く一般に行われていた。
しかるに、このような従来構造にあっては、プライコードの巻き上げ端位置で、半径方向の内外の大きな剛性段差が生じること等に起因して、プライコードのセパレーションが発生し易く、このセパレーションがビード部クラックに進展し易い等の懸念があることから、近年は、カーカスプライのこのような巻き上げを原因とするビード部故障の発生を防止するべく、図6に、一方のビード部をタイヤ幅方向の断面図で例示するように、タイヤビード部31に埋設されてタイヤ幅方向に相互に隣接して位置する一対のビードコア32a、32b間に、ラジアル構造とすることができるカーカス33の、それぞれのカーカスプライ34a、34bのプライコード端部分を挾持固定して、プライコードの切断端を、ホイールリムRによる拘束が大きく、変形量の少ない、ビードベース35の近傍に位置させる構造が提案されており、実用化が検討されている。
なお、図中36は、ビード部31の、タイヤ幅方向外側部分に埋設配置したワイヤチェーファを示す。
なお、図中36は、ビード部31の、タイヤ幅方向外側部分に埋設配置したワイヤチェーファを示す。
しかるに、カーカスプライ34a、34b、直接的にはプライコードのこのような挟時固定構造の下では、タイヤへの充填空気圧を高く設定した場合、ビード部温度が上昇して、ビードコア32a、32bの被覆ゴム等が軟化した場合、ビードコア32a、32bおよび/またはカーカスプライ34a、34bの被覆ゴム等が劣化した場合その他に、各ビード部31に切断端をもつプライコードが、タイヤ内圧に抗しきれずに引き抜け易いという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、プライコードの耐引き抜け性を大きく高めた空気入りタイヤ、なかでもビード部構造を提供するにある。
この発明に係る空気入りタイヤは、一本以上のプライコードを、一対のビード部のそれぞれで円周方向に折り返して、全周にわたってジグザグ状の迂曲姿勢で延在させて形成したカーカスプライの二枚からなるラジアルカーカスの、少なくとも一枚のカーカスプライの各側部部分を、各ビード部に、たとえば、タイヤ幅方向に隣接させて配設した一対のビードコア間に挟み込むとともに、二枚のカーカスプライのそれぞれの側端部分を、相互に異なるビードコアの周りに巻き回してなるものである。
この場合、二枚のそれぞれのカーカスプライの各側部部分を一対のビードコア間に挟み込むとともに、一方のカーカスプライの側端部分を、一方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回し、そして、他方のカーカスプライの側端部分を、他方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の外側から内側に向けて巻き回してなる構造を選択することができる他、二枚のそれぞれのカーカスプライのうちの一方の各側部部分を一対のビードコア間に挟み込むとともに、その一方のカーカスプライの側端部分を、一方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回し、ビードコア間に挟持されない他方のカーカスプライの側端部分を、他方のビードコアの周りに、これも、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回して、好ましくは、この巻き回し部を、一対のビードコア間に挟み込む構造を選択することもできる。
ここで好ましくは、それぞれのカーカスプライの各巻き回し端を、タイヤを適用リムに装着して規定の空気圧を充填したタイヤ姿勢の下で、リムフランジの半径方向外縁から、半径方向外方へ10mmの位置と、対をなすビードコアのうち、タイヤ幅方向の外側に位置するものの断面中心との間の半径方向領域内に配置してなる。
この場合、「適用リム」とは、タイヤのサイズに応じて下記の規格に規定されたリムを、「規定の空気圧」とは、下記の規格において最大負荷能力に応じて規定される空気圧をいい、最大負荷能力とは、下記の規格で、タイヤに負荷することが許容される最大の質量をいう。
なお、ここでいう「空気」は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
なお、ここでいう「空気」は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
そして規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によってきめられたものであり、たとえば、アメリカ合衆国では“THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では、“THE European Tyre and Rim Technical OrganisationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
また好ましくは、タイヤ幅方向の内外に対をなす、いわゆるダブルビード構造のビードコアの、タイヤ幅方向の内側に位置するものの、タイヤ幅方向の断面積(A)に対する、タイヤ幅方向の外側に位置するものの同様の断面積(B)の比(B/A)を、
0.5≦B/A≦2
の範囲内としてなる。
0.5≦B/A≦2
の範囲内としてなる。
そしてまた好ましくは、内外二枚のカーカスプライのうち、内周側に位置するカーカスプライのプライコードの弾性率を、外周側に位置するカーカスプライのプライコードの弾性率に対して、0.5〜2倍の範囲としてなる。
以上のようなタイヤでは、プライコードを、たとえば、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維コードとすること、および/または、二枚のそれぞれのカーカスプライの巻き回し部分および、一対のビードコアのそれぞれを包み込む形態でワイヤチェーファを配設することが好ましい。
この発明に係る空気入りタイヤでは、少なくとも一枚のカーカスプライの側部部分を一対のビードコアをもって挟持固定することに加え、二枚のカーカスプライのそれぞれの側端部分を、相互に独立した別個のそれぞれのビードコアの周りに巻き回すことにより、プライコード、ひいては、カーカスプライの耐引き抜け性を、従来技術に比してはるかに高めることができる。
しかもこのタイヤでは、二枚のカーカスプライのそれぞれのプライコードをともに、各ビード部で折り返して延在させることによって、プライコードから切断端を取り除くことにより、その折り返し部の、ゴム質との接着ないしは、ゴム質中への埋まり込みの下で、プライコードの耐引き抜け性を一層高めることができる。
かかるタイヤにおいて、二枚のカーカスプライのそれぞれの側部部分をともに、一対のビードコアによって挟み込むとともに、それぞれのカーカスプライの側端部分を、対をなすそれぞれのビードコアの周りで、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて、また、外側から内側に向けてそれぞれ巻き回した場合には、両カーカスプライに対する挟持固定効果と、巻き付け固定効果との双方をもってプライコードの耐引き抜け性をより一層高めることができる。
なお、このことに代えて、一枚のカーカスプライの側部部分だけを一対のビードコアによって挟み込むとともに、そのカーカスプライの側端部分を、一方のビードコアの周りに、内側から外側に向けて巻き回し、そして、他方のカーカスプライの側端部分を、他方のビードコアの周りに、これも内側から外側に向けて巻き回した場合は、見掛け上は、一枚のカーカスプライだけが挟持固定されることになるも、実質上は、そのカーカスプライに加え、他方のカーカスプライの巻き回し部もまたビードコア間に挟持されることになって、二枚のカーカスプライのそれぞれが、それらの引き抜け方向の外力の作用に当って、プライコードの引き抜けを相互に拘束し合うことになるので、プライコードの耐引き抜け性をより一層高めることができる。
またここで、それぞれのカーカスプライの巻き回し端の半径方向位置を、リムフランジの外縁から半径方向外方へ10mmの位置と、幅方向外側のビードコアの、タイヤ幅方向断面内での断面中心との間の半径方向領域内としたときは、プライコードの耐引き抜け性を十分に確保しつつ、カーカスプライの巻き回し端への剥離の発生のおそれを有利に取り除くことができる。
いいかえれば、巻き回し端の半径方向高さが、上記の10mmを越えると、タイヤビード部の、リムによる変形拘束力が小さくなって、ビード部それ自体の変形量が多くなるため、カーカスプライの巻き回し端のセパレーションのおそれが高くなり、一方、それが、幅方向外側のビードコアの断面中心より低くなると、プライコードの耐引き抜け性を所期したほどに高めることが難しくなる。
ところで、タイヤ幅方向の内外に対をなして配設したビードコアの、タイヤ幅方向内側に位置するものの断面積(A)に対する、外側に位置するものの断面積(B)の比(B/A)を、
0.5≦B/A≦2
の範囲内としたときは、対をなすそれぞれのビードコアの高い捩れ剛性の下で、二枚のカーカスプライのそれぞれについて、高い耐引き抜け性を実現することができる。
0.5≦B/A≦2
の範囲内としたときは、対をなすそれぞれのビードコアの高い捩れ剛性の下で、二枚のカーカスプライのそれぞれについて、高い耐引き抜け性を実現することができる。
すなわち、比(B/A)が0.5未満では、外側のビードコアの捩れ剛性が相対的に低くなりすぎる結果として、そこに巻き回したカーカスプライの、耐引き抜け性の低下が否めず、逆に、その比(B/A)が2を超えると、内側のビードコアの捩れ剛性が相対的に低くなりすぎることにより、そこに巻き回したカーカスプライの、耐引き抜け性の低下が余儀なくされることになる。
そしてこのことは、内周側に位置するカーカスプライのプライコードの弾性率を、外周側のカーカスプライのプライコードの弾性率に対して、0.5〜2倍の範囲とした場合にもまたほぼ同様であり、その比が0.5倍未満では、外周側カーカスプライのプライドコードの張力負担が大きくなりすぎて、外周側カーカスプライの破断のおそれが高くなり、一方、その比が2倍を越えると、内周側カーカスプライのプライコードの張力負担が大きくなりすぎて、内周側カーカスプライの破断のおそれが高くなる。
またここで、プライコードを有機繊維コード、なかでも、芳香族ポリアミド繊維コードとしたときは、プライコードをそれぞれのビード部で、所期した通りにジグザグ状に迂曲させて延在させること、および、二枚のカーカスプライを形成すること等を簡単かつ容易に行うことができ、また、軽量にして高強度のカーカスプライ、ひいては、ラジアルカーカスを構成することができる。
なお、プライコードはスチールコードとすることも可能であり、この場合にもカーカスプライ強度を十分に高め得ることはもちろんであるが、それによれば、それぞれのビード部でのジグザグ状の折り返し部の形成が比較的難しく、また、カーカス重量が増加することになる。
ところで、以上に述べたいずれの場合においても、二枚のカーカスプライの巻き回し部分および、一対のビードコアを包み込む形態でワイヤチェーファを配設したときは、ビード部のリム擦れを防止するととも、カーカスプライを有効に保護し、併せて、重荷重に対するビード部耐久性をより効果的に向上させることができる。
図1は、この発明の実施の形態をその要部について示す部分破断斜視図である。
図中1はトレッド部を、2はトレッド部1の側部に連続する、図では一方だけを示す一対のサイドウォール部を、そして3は、各サイドウォール部2の内周側に連続するビード部をそれぞれ示す。
また図中4は、インナーライナその他の内貼り部材を示し、5は、この内貼り部材4の外周側に配設したラジアルカーカスを示す。
ここでのこのラジアルカーカス5は、一対のビード部3のそれぞれで、たとえば有機繊維コード、好ましくは芳香族ポリアミド繊維コードとすることができる、ゴムコーティングを施した、または施さない一本以上のプライコード、図では一本のプライコード6aを、図2に略線展開平面図で例示するところから明らかなように、ほぼU字状の折り返し部を形成するように円周方向に相互に折り返して、全周にわたってジグザグ状の迂曲形態で延在させて形状したカーカスプライ6と、このカーカスプライ6の外周側で、先のプライコード6aと同一の、または他のプライコード7aを同様のジグザグ状の迂曲形態で延在させて形成した外周側カーカスプライ7との二枚によって構成することができる。
ここでは、このような内外二枚のカーカスプライ6、7の、U字状折り返し部に隣接する各側部部分を、図3に、一方のビード部をタイヤ幅方向の断面図で示すように、タイヤ幅方向の内外側に相互に隣接させて配置した一対のビードコア8a、8b間に、多くの場合はゴム質を介して挟み込み、そして、それらのカーカスプライ6、7の、ビードコア8a、8bより半径方向内方側へ突出するそれぞれの折り返し側端部分の6b、7bについては、内周側カーカスプライ6の側端部分6bは、内側ビードコア8aの周りにタイヤ幅方向の外側から内側に向けて巻き回して、また、外周側カーカスプライ7の側端部分7bは、外側ビードコア8bの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回してそれぞれ固定する。
このことによれば、二枚のカーカスプライ6、7のそれぞれは、一対のビードコア8a、8b間に挟持固定されることに加え、それぞれのビードコア8a、8bに巻き回し固定されることになるので、それらのカーカスプライ6、7の耐引き抜け性は、カーカスプライの挟持固定だけを行う提案技術に比してはるかにすぐれたものとなる。
そしてこの耐引き抜け性は、それぞれのカーカスプライ6、7の側端部分6b、7bに、U字状の折り返し部を設けることで一層すぐれたものとなる。
図4は、他の実施形態を一方のビード部について示すタイヤ幅方向の断面図である。
これは、外周側のカーカスプライ7の側部部分だけを、対をなすビードコア8a、8b間に挟み込み、そして、それの側端部分7bを、先に述べたところと同様に、外側ビードコア8bの周りで、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回す一方で、内周側のカーカスプライ6については、それの側部部分をビードコア間に挟み込むことなく、内側ビードコア8aに対し、それのタイヤ幅方向の内側まで延在させ、そして、側端部分6bを、その内側ビードコア8aの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回すとともに、両ビードコア8a、8b間に挟み込んだものである。
これは、外周側のカーカスプライ7の側部部分だけを、対をなすビードコア8a、8b間に挟み込み、そして、それの側端部分7bを、先に述べたところと同様に、外側ビードコア8bの周りで、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回す一方で、内周側のカーカスプライ6については、それの側部部分をビードコア間に挟み込むことなく、内側ビードコア8aに対し、それのタイヤ幅方向の内側まで延在させ、そして、側端部分6bを、その内側ビードコア8aの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回すとともに、両ビードコア8a、8b間に挟み込んだものである。
カーカスプライ6、7のこのような固定構造によれば、それらのそれぞれの側端部分6b、7bがともにビードコア8a、8bに巻き回し固定されることに加え、対をなすビードコア8a、8bに挟持された外周側カーカスプライ7の側部部分と、内周側カーカスプライ6の側端部分6bとのそれぞれが、それらのカーカスプライ6、7の引き抜け方向の力の作用に際して、その力を相互に相殺するべく機能することになるので、耐引き抜け性をより一層向上させることができる。
ところで、これらのいずれの実施形態のタイヤにおいても、図3および4に示すように、タイヤを適用リムRに装着して、そこへ規定の空気圧を充填したタイヤ姿勢とした状態で、それぞれのカーカスプライ6、7の各巻き回し端Eを、リムフランジRFの半径方向外縁位置から半径方向の外方へ10mmの位置と、外側ビードコア8bの断面中心Oとの間の半径方向領域RR内に配置することが好ましい。
これによれば、カーカスプライ巻き回し端のセパレーションに起因するビード部故障の発生を有効に防止しつつ、耐引き抜け性を十分に担保することができる。
また好ましくは、内側ビードコア8aの、タイヤ幅方向断面内での断面積Aに対する、外側ビードコア8bの同様の断面積Bの比B/Aを
0.5≦B/A≦2
の範囲とし、これにより、対をなすビードコア8a、8bのそれぞれに高い相対剛性を付与することで、カーカスプライ6、7のすぐれた耐引き抜け性を確保する。
0.5≦B/A≦2
の範囲とし、これにより、対をなすビードコア8a、8bのそれぞれに高い相対剛性を付与することで、カーカスプライ6、7のすぐれた耐引き抜け性を確保する。
そしてまた好ましくは、カーカスプライ6のプライコード6aの弾性率カーカスプライ7のプライコード7aの弾性率に対して、0.5〜2倍の範囲とすることで、それぞれのプライコード6a、7aの不測の破断のおそれを有効に取り除く。
ところで、それらのプライコード6a、7aは、スチールコードとすることも可能であるが、有機繊維コード、なかでも、芳香族ポリアミド繊維コードとすることがより好適である。
さらに、上述したいずれのタイヤにおいても、図3、4に仮想縁で示すように、二枚のカーカスプライの巻き回し部分および、一対のビードコアを包み込む形態でワイヤチェーファを配設したときは、ビード部のリム擦れを防止することに加え、重荷重の作用に対するビード部耐久性をより効果的に向上させることができる。
サイズ275/80 R22.5の実施例タイヤ1、2および従来タイヤのそれぞれを、幅が8.25のインチのリム(8.25"×22.5")に装着し、そこに水圧を充填して、カーカスプライの引き抜けが発生するまでの耐圧力を測定したところ図5に示す結果を得た。
ここで、実施例タイヤ1は、図3に示すビード部構造を有するものとし、実施例タイヤ2は図4に示す構造を有するものとした。また、従来タイヤは図6に示す構造を有するものとした。
図5に示すところによれば、実施例タイヤはいずれも、従来タイヤに比して、はるかにすぐれた耐引き抜け性を有することが解かる。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 内貼り部材
5 ラジアルカーカス
6、7 カーカスプライ
6a、7a プライコード
6b、7b 側端部分
8a、8b ビードコア
R リム
RF リムフランジ
RR 半径方向領域
O 断面中心
E 巻き回し端
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 内貼り部材
5 ラジアルカーカス
6、7 カーカスプライ
6a、7a プライコード
6b、7b 側端部分
8a、8b ビードコア
R リム
RF リムフランジ
RR 半径方向領域
O 断面中心
E 巻き回し端
Claims (8)
- プライコードを、一対のビード部のそれぞれで、円周方向に折返して、全周にわたってジグザグ状の迂曲姿勢で延在させて形成したカーカスプライの二枚からなるラジアルカーカスの、少なくとも一枚のカーカスプライの各側部部分を、各ビード部に配設した一対のビードコア間に挟み込むとともに、二枚のカーカスプライのそれぞれの側端部分を、相互に異なるビードコアの周りに巻き回してなる空気入りタイヤ。
- 二枚のそれぞれのカーカスプライの各側部部分を一対のビードコア間に挟み込むとともに、一方のカーカスプライの側端部分を、一方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回し、他方のカーカスプライの側端部分を、他方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の外側から内側に向けて巻き回してなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 二枚のそれぞれのカーカスプライのうちの一方の各側部部分を一対のビードコア間に挟み込むとともに、その一方のカーカスプライの側端部分を、一方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回し、他方のカーカスプライの側端部分を、他方のビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側に向けて巻き回してなる請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- それぞれのカーカスプライの各巻き回し端を、タイヤを適用リムに装着して規定の空気圧を充填したタイヤ姿勢の下で、リムフランジの半径方向外縁から、半径方向の外方へ10mm位置と、対をなすビードコアのうち、タイヤ幅方向の外側に位置するものの断面中心との間の半径方向領域内に配置してなる請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ幅方向の内外に対をなすビードコアの、タイヤ幅方向の内側に位置するものの断面積(A)に対する、タイヤ幅方向の外側に位置するものの断面積(B)の比(B/A)を、
0.5≦B/A≦2
の範囲としてなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 内周側に位置するカーカスプライのプライコードの弾性率を、外周側に位置するカーカスプライのプライコードの弾性率に対して、0.5〜2倍の範囲としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- プライコードを有機繊維コードとしてなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 二枚のカーカスプライの巻き回し部分および、一対のビードコアを包み込む形態でワイヤチェーファを配設してなる請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011509873A (ja) * | 2008-01-15 | 2011-03-31 | タイタン・インターナショナル・インコーポレーテッド | 多数のビードのラジアルタイヤ |
CN105437875A (zh) * | 2014-09-23 | 2016-03-30 | 韩国轮胎株式会社 | 充气轮胎 |
-
2007
- 2007-03-16 JP JP2007068721A patent/JP2008230277A/ja not_active Withdrawn
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JP2016068933A (ja) * | 2014-09-23 | 2016-05-09 | ハンコック タイヤ カンパニー リミテッド | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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