JP2008230046A - インクジェットヘッドの撥液処理方法およびこれにより作製したインクジェットヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 良好な撥液性と、耐久性と、下地との密着性向上を図るインクジェットヘッド用の撥水膜を提供すること。
【解決手段】 インクジェットヘッドの吐出口を形成するオリフィスプレートの表面に、金属微粒子を分散させる工程と、前記金属微粒子を融着させる工程と、前記金属微粒子の表面上にフッ素系置換基を有する化合物を成膜する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドの撥液処理方法に関し、また、撥液処理方法を用いて製造したインクジェットヘッドに関するものである。
インクジェットのノズル周辺に凹凸を作って撥水処理する方法として、切削、サンドブラスト、湿式ホーニング等によりノズル表面に凹凸をつけ、コーティング、ディップ、LB膜等により撥水処理する方法(特許文献1参照)がある。
特開平06-122204号公報
しかしこれらの方法では、下地表面の凹凸に対し、撥水膜がその凹凸を埋めるような撥水処理方法であるため、本来撥水表面の凹凸により得ようとしている撥水性は、平滑な撥水膜の場合とほとんど変化がない。また、下地と撥水膜の密着性も低く、撥水膜の寿命が低いという問題がある。
そこで、本発明では、上記課題を解決するためのノズル撥液処理方法とそれにより作製するインクジェットヘッドを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明におけるインクジェットヘッドの撥液処理方法は、インクジェットヘッドの吐出口を形成するオリフィスプレートの表面に、金属微粒子を分散させる工程と、前記金属微粒子を融着させる工程と、前記金属微粒子の表面上にフッ素系置換基を有する化合物を成膜する工程を有する。また、この工程を含む撥水処理方法により作製したインクジェットヘッドを提供する。
本発明によれば、良好な撥液性を実現するための撥液処理方法と、それにより作製したインクジェットヘッドを提供することができる。
図3に本発明における撥液工程を説明する図を示す。本発明におけるインクジェットヘッドの撥液処理方法は、熱変換型あるいは圧電型等多種のエネルギー発生素子を有するインクジェットヘッドに適用できる。
インクジェットヘッドの吐出口となる基板11表面に密着層12を成膜し、その上に図3(a)に示すように、溶媒に分散溶解するために分散体をまとった金属微粒子10を含有する溶液を塗布する。(図3(b))あるいは、蒸着法などドライプロセスにより金属ナノ粒子を直接密着層12上に堆積させてもよい。金属微粒子を構成する物質は、Au、Ag、Ni、Cuなど、撥液膜を形成する分子と化学吸着、物理吸着するような材料を任意に選ぶことができ、その平均粒子径は20nm以下、さらに望ましくは1.5〜10nmである。この際、密着層12はノズルとなる基板11に導電性があり、金属微粒子10の融着により密着性がある場合には必要ない。逆に、吐出口となる基板11がシリコン基板のように金属微粒子との密着性が弱く、かつ、密着層12にPtやAuを用い、密着性が弱い場合には、吐出口となる基板11に近い側に基板11の材料との密着性がよい材料としてCr、Ti、Ta等、金属微粒子が融着する側に金属微粒子との密着性が高い材料としてAu、Ag、Ni、Cuを用いるなど、密着層12を2層あるいはそれ以上の構成としてもよい。密着層12は、電鋳により作製される吐出口のように、吐出口の機能を担うもの、あるいはその一部を形成するものであってもかまわない。
次に、金属微粒子10を含有する分散体を外し、粒子間の導電性を発現し、また、密着層12と結合性を高めるため、焼成等の処理を行って一部融着させる。(図3(c))
その上に撥液材を溶解させた溶液中で電解重合法により撥液材を成膜することで、密着層12と融着した微粒子上に均一な撥液膜を形成する。(図3(d))撥液膜の膜厚は数〜数十nmの範囲であり、2〜30nm程度が望ましい。電解重合法には定電流重合や定電圧重合といった手法があるが、撥液材が密着層12上に島状成長ではなく均一に成膜できるような重合条件の選択が必要である。また、撥液膜としての材料は、密着層12を構成する材料と化学結合や、物理・化学吸着等、なんらかの作用による結合状態を生じる化合物が望ましく、例えば、Au−チオール間の自己組織化反応等があげられ、チオール基を有する化合物などが好適である。加えて、撥液材料間の化学結合も生じることが望ましいため、例えば、-S-、-C=C-、-C≡C-等の置換基も有することが望ましい。さらに、撥液材の耐久性を高めるため、複数種の撥液材を重ねて処理してもよい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
図1(a)に本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドの主要部断面図、(b)にインクジェットヘッド撥水部の拡大断面図を示す。
SOIウエハを吐出口を形成する基板11として用いた。熱酸化膜1μm、活性層50μm、ハンドル層150μmのSOIウエハの活性層表面に、SiO2を2μm、密着層12としてCr、Auをそれぞれ30nm、100nmスパッタにより成膜し、その後、Auのナノペーストインクを塗布し、焼成することで金属微粒子融着層13とした。そのウエハ上にレジストを5μm塗布、パターニングし、吐出口となる20μmの開口部を形成した。レジストをマスクにSiO2をドライエッチングし、レジストを剥離した。残ったSiO2をマスクとして、ドライエッチングにより活性層のSiを除去し、吐出口1とした。SOIウエハの裏面には個別液室2を形成し、振動板、PZTによる圧電アクチュエーター3を貼り合わせることでインクジェットへッドとなる構成を作製した。
次に、吐出口表面に形成した金属微粒子融着層13に撥液層14を形成するため、めっき用冶具に固定し、図4に示すトリアジンジチオール系化合物を4mM溶解させた0.1M炭酸ナトリウム塩水溶液中で500mV vs. Ag/AgClの定電位で5分間電解重合し、金属微粒子融着層13上に撥液膜を形成した。その後、チップ化切断、フレキ接続し、インクジェットヘッドモジュールとした。
(比較例)
実施例において、個別液室加工後、個別液室側をポリイミドテープで保護し、スピンコートにより住友3M(株)製ノベックEGC-1720を塗布し、乾燥させた。その後、実施例1同様の工程によりインクジェットモジュールにした。
実施例および比較例により作製したインクジェットヘッドにインクとして水を入れ、吐出させたところ、実施例のインクジェットヘッドでは吐出口を形成した基板に対し垂直方向にインクが飛翔し、比較例のインクジェットヘッドでは垂直ではなくななめ方向にインクが飛翔した。また、比較例の一部の吐出口ではインクの飛翔が確認できなかった。実施例では、導電性がある密着層12および金属微粒子融着層13上にのみ撥液材が付着し、吐出口内部には撥液材が入り込まなかった。これに対し、比較例では、スピンコート時に吐出口周辺や内部に撥液材が入りこみ固着してしまったため、インク吐出時に吐出口の撥液材にインクがひっかかってしまったり、あるいは、吐出口を撥液材がふさいでしまったりしたものと考えられる。
次に、長時間の吐出により吐出口周囲の撥液面20にインクが付着した時にワイピング処理を行う、という作業を複数回繰り返したところ、比較例においては、インク飛翔状況が悪化したり、吐出途中にインクが飛翔しなくなる吐出口が増えた。比較例ではワイピング処理により凸部の撥液材が除去され、図2(a)に示すように撥液効果が低減したためと考えられる。これにより、吐出口表面に瞬間的にでてきたメニスカスが吐出口内部に戻るときのインク残りや、ミスト等付着・広がりが起きたものと考えられる。逆に実施例においては、撥液材と金属微粒子融着層との間で化学結合が起きており、これにより図2(b)に示すような撥液効果が持続したと考えられる。
[産業上の利用可能性]
本発明の液体吐出ヘッドは、紙、布、革、不織布、OHPシート等に印刷する記録装置、基板、板材等の固体物に液体を付着させるパターニング装置、塗布装置等に適用可能である。
(a)本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドの主要部断面図 (b)本発明の実施形態におけるインクジェットヘッド撥水部の拡大断面図 (a)比較例による撥液材の上に付着したインク液滴 (b)本発明による撥液材の上に付着したインク液滴 実施例における撥液処理方法を説明する図 実施例に用いた撥液層を形成するための撥液材
符号の説明
1 吐出口
2 個別液室
3 圧電アクチュエーター
5 撥液面
10 金属微粒子
11 基板
12 密着層
13 金属微粒子融着層
14 撥液層
15 インク滴
20 比較例における撥液面

Claims (9)

  1. インクジェットヘッドの吐出口を形成するオリフィスプレートの表面に、金属微粒子を分散させる工程と、前記金属微粒子を融着させる工程と、前記金属微粒子の表面上にフッ素系置換基を有する化合物を成膜する工程を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの撥液処理方法。
  2. 前記フッ素系置換基を有する化合物を成膜する工程が電解重合法によることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの撥液処理方法。
  3. 前記オリフィスプレートの表面に密着層を備える工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッドの撥液処理方法。
  4. 前記オリフィスプレートにSi基板を用いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッドの撥液処理方法。
  5. 前記フッ素系置換基を有する化合物としてトリアジンジチオール系化合物を用いて電解重合することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドの撥液処理方法。
  6. インクジェットヘッドの吐出口を形成するオリフィスプレートの表面に、金属微粒子からなる層と、前記金属微粒子からなる層上にフッ素系置換基を有する化合物からなる撥液層を有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 前記金属微粒子の粒径は2nm以上10nm未満であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェットヘッド
  8. 前記フッ素系置換基を有する化合物を成膜する工程において、撥液層厚が前記金属微粒子の平均粒径以下であることを特徴とする請求項6または7に記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記フッ素系置換基を有する化合物がトリアジンジチオール系化合物からなることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
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JP2012240418A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Xerox Corp インクジェット用途においてald/cvd技術によるマルチスケールの粗さを介して超撥油性を高め、粘着を減少させること
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