本発明は、携帯情報端末機器、OA機器、AV機器、家電製品などの各種電子機器の外装、自動車の内装、内装用建材、文具、日用品など、人が触れる部分に被覆してその物品に柔らかな手触り感(以下、「ソフトタッチ感」)を与えることができる加飾シート及びその加飾シートを用いた加飾成形体並びに加飾成形体の製造方法に関する。
携帯情報端末機器、家電製品などの電子機器の外装や自動車の内装には、それら物品に高級感を付与してデザイン価値を高めたり差別化するために、柔らかな材料を用いて使用者にソフトタッチ感を与えることができるような加飾を施しているものがある。
例えば特開平5−221271号公報(特許文献1)や特開2000−158463号公報(特許文献2)には、自動車の内装品にソフトタッチ感を付与する表皮材が開示されている。この表皮材はソリッド層からなる外層と発泡層からなる内層の積層構造でなり、パウダースラッシュ成形法によって形成されている。
また、特開平5−84775号公報(特許文献3)や特開平5−98041号公報(特許文献4)、特開平6−254885号公報(特許文献5)には、ソフトタッチシートと成形樹脂とを一体化してソフトタッチ感を有する成形品を得る技術が開示されている。このソフトタッチシートは、発泡性ビーズ、中空状ビーズ、弾性粒子などを樹脂に混合し、この組成物を塗工あるいは延伸してシートに形成し、さらに発泡樹脂層を積層している。そしてこのソフトタッチシートを射出成形金型にインサートし、樹脂を射出成形することで、ソフトタッチシートと成形樹脂体とを一体化して成形品を得ている。このようにインサート成形にて一体化する製造技術は、成形した樹脂体表面にソフトタッチシートを後付するよりも、作業効率がよく、簡単に製造することができる利点がある。
特開平5−221271号公報
特開2000−158463号公報
特開平5−84775号公報
特開平5−98041号公報
特開平6−254885号公報
ところで、特許文献1、2に記載される表皮材や、特許文献3、4、5に記載されるソフトタッチシートからはソフトタッチ感が得られるものの、特許文献3、4、5に記載されるようにインサート成形にて樹脂成形体と一体化すると、表皮材やソフトタッチシートが樹脂成形時の熱や圧力によって潰れてしまうという課題がある。表皮材やソフトタッチシートが潰れてしまうと柔らかさが損なわれてしまい、十分なソフトタッチ感が得られない成形体となりデザイン価値が低くなってしまう。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明の目的は、インサート成形にて樹脂成形体と一体化してもソフトタッチ感を損ない難い加飾シート及び加飾成形体を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明は以下のように構成される。すなわち本発明は、表皮層と該表皮層の裏面に積層した発泡層とからなるソフトフィール層を有する加飾シートについて、フィルム状の基材シートと、ソフトフィール層と基材シートとの間にソフトフィール層への熱や圧力の伝達を抑制する遮蔽層とを有することを特徴とする加飾シートを提供する。
本発明では、ソフトフィール層に加え、フィルム状の基材シートと、さらにソフトフィール層と基材シートとの間に介在し、ソフトフィール層への熱や圧力の伝達を抑制する遮蔽層を備える。つまり、加飾シートの裏面側に遮蔽層と基材シートを積層し、基材シートに対して外部から伝わる熱や圧力を遮蔽層が緩衝してソフトフィール層に伝わり難くしているため、ソフトフィール層に対し裏面側から伝わる熱や圧力の影響を小さくすることができる。例えば本発明の加飾シートをソフトフィール層が金型面に接するようにしてインサート成形した場合、金型内に射出された溶融樹脂が基材シートに衝突して、この溶融樹脂の熱や圧力を基材シートが受ける。この基材シートが受けた熱や圧力を遮蔽層が緩衝してソフトフィール層に伝えるため、ソフトフィール層の裏面側を構成している発泡層が受ける熱や圧力の影響を小さくすることができ、発泡層を潰れ難くすることができる。
前記加飾シートについて、遮蔽層をゴム状弾性体で形成することができる。ゴム状弾性体で形成したため熱や圧力に対して歪み易く、受けた圧力の緩衝作用を高めることができる。よって発泡層が受ける圧力の影響を小さくでき、発泡層を潰れ難くすることができる。したがってソフトタッチ感の損失を抑制することができる。
ゴム状弾性体でなる遮蔽層を備える前記加飾シートについて、ゴム状弾性体をウレタンゴムまたはウレタン系熱可塑性エラストマーなどのウレタン系ゴム状弾性体とすることができる。ウレタン系ゴム状弾性体は、強度が高く、衝撃吸収性も大きいため、受けた圧力の緩衝作用をさらに高めることができる。よって発泡層が受ける圧力の影響を小さくでき、発泡層を潰れ難くすることができる。したがってソフトタッチ感の損失を抑制することができる。
前記加飾シートについて、遮蔽層の厚さは50μm以上とすることができる。50μm以上では熱や圧力の緩衝効果が大きく発泡層が受ける熱や圧力を小さく抑えることができる。このため発泡層が潰れ難く、ソフトタッチ感を損なわない。また、150μm以上とすることができる。150μm以上では得られた加飾シートの表面を変形させる時の荷重を小さく抑えることができ操作者に対して良好な軟らかな手触り感を与えることができる。
前記加飾シートについて、表皮層の表面に凹凸模様を設けることができる。表皮層の表面に凹凸模様を有すると、表皮層の表面の摩擦係数を小さくでき、使用者の手触り感を柔らかくすることができる。よってソフトタッチ感を高めることができる。
前記加飾シートについて、表皮層の表面に表示部を表す凹部を設けることができる。表皮層の表面に文字や図形、記号、模様を表す表示部を表す凹凸を有すると、表皮層の表面に文字や記号などの表示部を備えたデザインとすることができる。なお、表示部は、文字を凹部で形成して凹文字状のデザインとしてもよいし、文字の周囲を凹部で形成して凸文字状のデザインとしてもよい。
前記加飾シートについて、基材シートを硬質樹脂フィルムとすることができる。基材シートを硬質樹脂フィルムとすると、硬質樹脂フィルムは剛性が高いため、加飾シートの定形性を高め取扱い易くすることができる。また、加飾シートを芯材と一体化するインサート成形時には、立体形状に予備成形した加飾シートを金型内にインサートするが、硬質樹脂フィルムでなる基材シートは剛性が高く、予備成形した際の立体形状を保持するので金型内にインサートし易い。また、インサート成形における芯材となる溶融樹脂の注入時に位置ずれを起こしにくく、またソフトフィール層にシワやよれ、縮みなどが発生することを防止することができる。
また、本発明は、前記何れかの発明による加飾シートを、熱可塑性樹脂でなる芯材の表面に一体成形で備える加飾成形体を提供する。
この加飾成形体は、ソフトフィール層と、基材シートと、ソフトフィール層と基材シートとの間に位置し熱や圧力のソフトフィール層への伝達を抑制する遮蔽層とを有する加飾シートと、熱可塑性樹脂でなる芯材とを備える。前記何れかの発明による加飾シートでは、裏面側に積層している基材シート側からソフトフィール層に対して伝わる熱や圧力を遮蔽層が緩衝して伝わり難くしているため、ソフトフィール層に対する熱や圧力の影響を小さくすることができる。即ち、加飾シートと芯材との一体成形において、前記何れかの発明による加飾シートを金型内にインサートして成形すると、金型内に射出された溶融樹脂が基材シートに衝突して、基材シートに熱や圧力が伝わる。この熱や圧力を遮蔽層が緩衝してソフトフィール層への伝達を抑制するため、発泡層が受ける熱や圧力の影響を小さくすることができる。発泡層は加熱状態で変形し易いことから、熱を受けながら圧縮されると潰れ易く、本発明のように発泡層が受ける熱や圧力の影響が小さいと、発泡層を潰れ難くすることができる。よってソフトタッチ感の損失を抑制した加飾成形体を実現することができる。
さらに、本発明は、前記何れかの発明による加飾シートを表皮層が成形金型のキャビティ面に接するようにインサートしたのち、芯材を形成する熱可塑性樹脂をキャビティ内に射出して芯材を成形するとともに前記加飾シートを芯材に固着する加飾成形体の製造方法を提供する。
この加飾成形体の製造方法は、ソフトフィール層と、基材シートと、ソフトフィール層と基材シートとの間に位置し熱や圧力のソフトフィール層への伝達を抑制する遮蔽層と、を有する加飾シートと、熱可塑性樹脂でなる芯材とを一体成形して固着する。前記何れかの発明による加飾シートを金型内にインサートして成形しても、基材シートに伝わる溶融樹脂の熱や圧力を遮蔽層が緩衝してソフトフィール層への伝達を抑制する。このため、発泡層が受ける熱や圧力の影響を小さくすることができ、発泡層を潰れ難くすることができる。よってソフトタッチ感の損失を抑制した加飾成形体を製造することができる。
本発明の加飾シート及び加飾成形体によれば、ソフトフィール層の裏面側を構成している発泡層が受ける熱や圧力の影響を小さくすることができる。このため発泡層を潰れ難くすることができ、ソフトタッチ感の損失を抑制することができる。よってソフトタッチ感を損ない難い加飾シート及びソフトタッチ感を有する加飾成形体を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する部材、材質、構成、製造方法、作用効果については重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜図6〕: 第1実施形態の加飾シート1を図1に示し、第1実施形態の加飾成形体2を図2に示す。図1は加飾シート1の断面図、図2は加飾成形体2の断面図、図3〜図6は加飾成形体2における製造工程の説明図を示す。第1実施形態の加飾シート1は、表皮層3と発泡層4とを有するソフトフィール層5と、「遮蔽層」としての弾性層6と、基材シート7と、を備え、ソフトフィール層5、弾性層6、基材シート7がこの順に積層している。
ソフトフィール層5はソフトタッチ感を付与する機能を有し、表皮層3と発泡層4を備える。表皮層3はソフトフィール層5の表面を構成するソリッドの層で、フィルム状に形成されている。この表皮層3の表面3aとは反対の裏面3bには後述する発泡層4が積層されており、表皮層3はこの発泡層4を保護している。このような表皮層3の厚さは5μm〜200μmがよく、5μm未満では破損し易く発泡層4を保護できなくなり、200μmを超えると剛性が高まって使用者の触感が硬くなりソフトタッチ感を発現し難くなる。
発泡層4はソフトフィール層5の裏面側を構成する気泡を含んでいる層で、多孔質な樹脂層にて形成されている。この発泡層4の厚さは100μm〜1000μmが好ましく、200μm〜500μmがより好ましい。100μm未満では触感が硬くソフトタッチ感を発現し難くなり、1000μmを超えると発泡層の弾性により形状を保持し難くなり、3次元形状に成形することが困難となる。
弾性層6は発泡層4の裏面4aで後述する基材シート7との間に挟まれるソリッドの層であり、加飾シート1を芯材と一体成形する際にソフトフィール層5に伝わる熱や圧力を抑制する機能を有する層である。弾性層6の厚さは50μm以上とすることが好ましく、150μm〜500μmとすることがさらに好ましい。弾性層の厚さが50μm未満では熱や圧力の緩衝効果が小さく、ソフトフィール層の発泡層が受ける熱や圧力を小さく抑えることができない。このため発泡層が潰れ易くなり、ソフトタッチ感を損なうおそれがある。また、50μm以上〜150μm未満ではソフトフィール層への熱や圧力伝達を抑制することができ発泡層が潰れにくくなる。さらに150μm以上では得られた加飾シートの表面を変形させる時の荷重が小さく操作者に対して良好な軟らかな手触り感を与えることができる。なお、500μmを超えるとソフトフィール層への熱や圧力伝達を十分に抑制することができるが、加飾シートの全体的な厚みが厚くなってしまい、薄型化の観点からは500μm以下であることが望まれる。
基材シート7はフィルム状でありながら加飾シート1に定形性を付与する機能を有するものである。基材シート7の厚さは100μm〜500μmが好ましい。100μm未満では強度が小さく、後加工にて芯材の樹脂と一体成形する際に破損するおそれがあり、さらに剛性も小さく、インサート成形の前工程として立体形状に予備成形してもその形状を保持することが難しい。500μmを超えると剛性が大きく立体形状に予備成形することが難しくなり、加飾成形体2のインサート成形が困難になる。
ここで加飾シート1の各構成部材の材質について説明する。表皮層3の材質は、耐摩耗性、耐水性、耐薬品性に優れる樹脂あるいはエラストマーを使用することができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。そしてこれらの樹脂に発泡性ビーズ、中空状ビーズ、弾性ビーズ、無機材料などを含有させた樹脂組成物を用いることができる。こうしたビーズや無機材料を加えることで表皮層3に凹凸を付与し多様な触感をもたらすことができる。発泡性ビーズとは、加熱したとき中空のビーズとなるものであり、その材質としては例えば、ポリウレタン、アクリル−ウレタン共重合体、ポリスチレン、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。中空状ビーズとは、中空の球体であり、その材質としては、例えば、塩化ビニリデンとアクリロニトリルなどの共重合体、架橋アクリルなどが挙げられる。弾性ビーズとは、その形状が変化するまで加圧した後に開放した際、弾性回復する性質を有する樹脂粒子であり、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。無機材料としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO2;シリカや無水ケイ酸とも称される。)や含水ケイ酸(SiO2・xH2O)、含水ケイ酸アルミニウム(Al2O39SiO2・xH2O)などが挙げられる。また、上記樹脂組成物には、さらに必要に応じて、顔料、染料などの着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの種々の添加剤が添加される場合もある。
発泡層4の材質は発泡成形ができる樹脂あるいはエラストマーであり、表皮層3の材質と同様に、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
遮蔽層となる弾性層6の材質は、熱硬化ゴム又は熱可塑性エラストマーなどのゴム状弾性体を用いることができ、特に熱伝導性が低いもの、熱吸収性が高いもの、圧縮圧力を緩衝するもの、圧縮圧力を吸収するものが好適である。例えば熱硬化性ゴムでは、天然ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴムなどが挙げられ、熱可塑性エラストマーでは、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。また、ゴム状弾性体以外では、半硬質樹脂のポリエチレンや、透明性と耐衝撃性を兼ね備えたスチレン・ブタジエンブロック共重合体が、熱伝導性が低く、熱吸収性が高く、圧縮圧力を緩衝し吸収する点で好適に用いることができる。こうした材料の中でも引っ張り特性や引き裂き強度が高く、圧縮圧力の緩衝性や衝撃吸収性が高く、そしてラミネート加工性に優れたウレタンゴムあるいはウレタン系熱可塑性エラストマーが好適である。さらに、発泡層6や基材シート7との密着性や接着性、発泡層6や基材シート7との積層工程を考慮すると、余分な接着剤が不要なウレタン系熱可塑性エラストマーがさらに好ましい。
基材シート7の材質は硬質樹脂がよく、ASTM−D883に基づいて定義され、JIS K7203による曲げ弾性率が定常状態で7000kg/cm2以上のものを用いることができる。具体的には、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂などの熱可塑性樹脂、あるいはこれらの複合樹脂が挙げられる。なお、熱可塑性樹脂に粉末形状や繊維形状の金属、ガラスなどの充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性を高めることもできる。
加飾シート1の製造方法について説明する。表皮層3、発泡層4、弾性層6は各々の材料をシート状に形成した後、これらの各層と基材シート7をラミネート作業で積層固着して加飾シート1を得る。積層する際に層間の固着が不十分の場合は、プライマー層や接着剤層を介在して積層固着することができる。また、表皮層3と発泡層4との積層体であるソフトフィール層5を予め製造しておくこともできる。ソフトフィール層5についてはこれ以外の方法として、両層を一体化してからシート状に加工しても良いし、シート状になった後に発泡させるなどして形成するものであっても良い。また、スラッシュ成形法などの公知の方法を用いても良い。こうして得られたソフトフィール層5に弾性層6と基材シート7をラミネートすることもできるので、ラミネート工程は全ての層を一度に積層する必要はない。弾性層6にウレタン系熱可塑性エラストマーを用いると、ソフトフィール層5と基材シート7とを接着剤を用いずにラミネートすることが可能である。ソフトフィール層5と弾性層6、基材シート7のみからなる加飾シート1は余分な層が介在することなく薄層とすることができるため好ましい。
次に、第1実施形態の加飾シート1を用いた第1実施形態の加飾成形体2について説明する。加飾成形体2は、加飾シート1と、「芯材」としての筐体8とを備え、芯材を加飾シート1で加飾した成形体である。筐体8の表面8aに加飾シート1の裏面7aが固着している。
芯材である筐体8には、基材シート7と固着できる樹脂あるいはエラストマーからなる材料を用いることができる。例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーなどの種々の熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーが挙げられる。
加飾成形体2の製造方法について説明する。先ず、加飾シート1を筐体8の表面8aと同形状になるように、金型又は治具を用いて予備成形を行う(図3)。次にこの加飾シート1の表皮層3が筐体8の成形金型Mのキャビティ面と接するようにインサートし、成形金型Mを閉じる(図4)。その後、キャビティ内に筐体8を形成する熱可塑性樹脂を射出して筐体8を成形する(図5)。この時加飾シート1の基材シート7には溶融樹脂が衝突する。最後に成形金型Mを開けて、加飾シート1と筐体8とを一体成形した加飾成形体2として得ることができる。
加飾シート1及び加飾成形体2によれば、加飾シート1を用いた加飾成形体2の製造時に、加飾成形体2製造用金型に加飾シート1をインサートして溶融樹脂を注入しても、溶融樹脂注入時の熱や圧力のソフトフィール層5への伝達を弾性層6が抑制するため、ソフトフィール層5を構成する発泡層4が受ける熱や圧力の影響を小さくすることができる。これにより発泡層4を潰れ難くすることができ、加飾シート1自体のソフトタッチ感を損ねることなく維持することができる。したがってソフトタッチ感を損ない難い加飾シート1及び優れたソフトタッチ感を有する加飾成形体2を実現することができる。
ゴム状弾性体でなる弾性層6を「遮蔽層」としているため、熱や圧力を受けた弾性層6が歪むことによって溶融樹脂から受ける圧力の緩衝効果を高めることができる。よって発泡層4が受ける圧力の影響を小さくでき、発泡層4を潰れ難くすることができる。したがってソフトタッチ感の損失を抑制することができる。
弾性層6が、高強度で衝撃吸収性も大きいウレタン系ゴム状弾性体でなるため、溶融樹脂から受ける圧力の緩衝効果をさらに高めることができる。よって発泡層4が受ける圧力の影響を小さくでき、発泡層4を潰れ難くすることができる。したがってソフトタッチ感の損失を抑制することができる。
第2実施形態〔図7、図8〕: 第2実施形態における加飾シート9の断面図を図7に示し、第2実施形態における加飾成形体10の断面図を図8に示す。第2実施形態の加飾シート9が第1実施形態の加飾シート1と異なるのは、ソフトフィール層12の表面に凹凸模様を有する構成である。ソフトフィール層12以外の構成は第1実施形態と同じである。
ソフトフィール層12を構成する表皮層11にはその表面11aに凹凸模様を設けてある。凹凸模様を形成した離型材上で表皮層11をシート化し、表皮層11の片面に凹凸模様を転写することで凹凸模様を有する表皮層11を得ることができる。そして凹凸模様を転写した面を表面11aとし、裏面に発泡層4、弾性層6、基材シート7をラミネート作業で積層固着して加飾シート9を得ることができる。なお、表皮層に対して凹凸模様を形成する他の方法として、樹脂フィルムに対しエンボス加工を行い樹脂フィルムでなる表皮層に凹凸模様を形成することもできる。
次に、第2実施形態の加飾シート9を用いた第2実施形態の加飾成形体10について説明する。加飾成形体10は、加飾シート9と、「芯材」としての筐体8と、を備えている。この筐体8は第1実施形態の加飾成形体2と同様に、筐体8の表面8aに加飾シート9の裏面7aが固着している。
加飾成形体10の製造方法について説明する。第1実施形態の加飾成形体2と同様に、加飾シート9を筐体8の表面8aと同形状になるように、金型又は治具を用いて予備成形を行う。そしてこの加飾シート9の表皮層11が筐体8の成形金型のキャビティ面と接するようにインサートし、成形金型を閉じる。その後、キャビティ内に筐体8を形成する熱可塑性樹脂を射出して筐体8を成形する。この時加飾シート9の基材シート7には溶融樹脂が衝突する。最後に成形金型を開けて、加飾シート9を一体成形した筐体8を加飾成形体10として得ることができる。
第2実施形態における加飾シート9及び加飾成形体10は、表皮層11の表面11aに凹凸模様を設けているため、表皮層11の表面11aの摩擦係数を小さくでき、使用者の手触り感を柔らかくすることができる。よってソフトタッチ感を高めることができ、皮革デザインの筐体8を実現することができる。
第3実施形態〔図9、図10〕: 第3実施形態の加飾シート13を備える加飾成形体14の斜視図を図9に示し、図9のSA−SA線断面図を図10に示す。第3実施形態の加飾シート13が第1実施形態の加飾シート1と異なるのは、表皮層15を備えるソフトフィール層16の構成である。
表皮層15には表面15aに表示部として英文字「E」を凹文字で表す凹部15bを設けてある。この凹部15bの形成方法は、第2実施形態における凹凸模様の形成と同様に、英文字「E」を凸文字で形成した離型材上で表皮層15をシート化して、表皮層15の片面に英文字「E」を転写することで表皮層15に凹文字「E」を表す凹部15bを得ることができる。そして凹部15bを形成した面を表面15aとし、裏面に発泡層4、弾性層6、基材シート7をラミネート作業で積層固着して加飾シート13を得ることができる。
次に、第3実施形態の加飾シート13を用いた第3実施形態の加飾成形体14について説明する。加飾成形体14は、加飾シート13と、「芯材」としてのキートップ17と、を備えている。このキートップ17は第1実施形態の加飾成形体2と同様に、熱可塑性樹脂で形成され、その上面17a及び側面に加飾シート13の基材シート7の裏面7aが固着している。
ここで加飾成形体14の製造方法について説明する。第1実施形態の加飾成形体2と同様に、加飾シート13をキートップ17の上面17a及び側面と同形状になるように、金型又は治具を用いて予備成形を行う。そしてこの加飾シート13の表皮層15がキートップ17の成形金型のキャビティ面と接するようにインサートし、成形金型を閉じる。その後、キャビティ内にキートップ17を形成する熱可塑性樹脂を射出してキートップ17を成形する。この時加飾シート13の基材シート7には溶融樹脂が衝突する。最後に成形金型を開けて、加飾シート13を一体成形したキートップ17を加飾成形体14として得ることができる。
第3実施形態における加飾シート13及び加飾成形体14は、第1実施形態の加飾シート1及び加飾成形体2と同様の作用効果が得られるほか、さらに次の作用効果を発揮することができる。すなわち、表皮層15の表面15aに英文字「E」を表す凹部15bを設けているため、表皮層15の表面15aに凹文字「E」を備えたキートップ17のデザインとすることができ、ソフトタッチ感のキートップ17を実現することができる。
次に実施例および比較例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、加飾シート及び加飾成形体については前述の第1実施形態を代表例とし説明する。
1.加飾シート及び加飾成形体の製造
実施例1(加飾シートの製造): 表皮層(3)として厚さ60μmのウレタン樹脂フィルムと発泡層(4)として厚さ500μmのウレタン樹脂発泡体とをラミネート加工して、ソフトフィール層(5)を得た。さらにこのソフトフィール層(5)の発泡層(4)側に、弾性層(6)として厚さ50μm、A硬度80のウレタン系熱可塑性エラストマー(表中では「TPU」と表記)と、基材シート(7)として厚さ250μmのポリカーボネート(PC)/ポリブチレンテレフタレート(PBT)フィルムとをラミネート加工して、試料1の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料1の加飾シート(1)を筐体(8)の表面(8a)と同形状になるように、金型を用いて予備成形を行った。そしてこの加飾シート(1)の表皮層(3)が筐体(8)の成形金型のキャビティ面と接するようにインサートし、成形金型を閉じてキャビティ内にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を射出して筐体(8)を成形した。その後成形金型を開けて脱型し、試料1の加飾シート(1)を筐体(8)に一体成形した加飾成形体(2)を製造した。
実施例2(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層(6)として用いたウレタン系熱可塑性エラストマーの厚さを50μmから100μmに変更した以外は実施例1と同様にして試料2の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料2の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料2の加飾成形体(2)を製造した。
実施例3(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層(6)として用いたウレタン系熱可塑性エラストマーの厚さを50μmから150μmに変更した以外は実施例1と同様にして試料3の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料3の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料3の加飾成形体(2)を製造した。
実施例4(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層(6)として用いたウレタン系熱可塑性エラストマーの厚さを50μmから200μmに変更した以外は実施例1と同様にして試料4の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料4の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料4の加飾成形体(2)を製造した。
実施例5(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層(6)を厚さ300μm、A硬度90のウレタン系熱可塑性エラストマーに変更した以外は実施例1と同様にして試料5の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料5の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料5の加飾成形体(2)を製造した。
実施例6(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層(6)を厚さ200μmに変更した以外は実施例1と同様にして試料6の加飾シート(1)を製造した。 試料6の加飾シート(1)の断面写真を図11に示す。
(加飾成形体の製造): 試料6の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料8の加飾成形体(2)を製造した。試料6の加飾成形体(2)の断面写真を図12に示す。
実施例7(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層(6)を厚さ200μm、A硬度96のウレタン系熱可塑性エラストマーに変更した以外は実施例1と同様にして試料7の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料7の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料7の加飾成形体(2)を製造した。
実施例8(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層(6)を厚さ200μmのポリエチレンに変更した以外は実施例1と同様にして試料8の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料8の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料8の加飾成形体(2)を製造した。
実施例9(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層(6)を厚さ300μmのスチレン・ブタジエンブロック共重合体(表中では「SB」と表記)に変更した以外は実施例1と同様にして試料9の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料9の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料9の加飾成形体(2)を製造した。
実施例10(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層(6)を厚さ200μm、A硬度70のシリコーンゴム(表中では「SR」と表記)に変更した以外は実施例1と同様にして試料10の加飾シート(1)を製造した。
(加飾成形体の製造): 試料10の加飾シート(1)と筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料10の加飾成形体(2)を製造した。
比較例1(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層を除いて加工し試料11の加飾シートを製造した。
(加飾成形体の製造): 試料11の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料11の加飾成形体を製造した。
比較例2(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層を除き、また、発泡層を厚さ280μmに変更した以外は実施例1と同様にして試料12の加飾シートを製造した。試料12の加飾シートの断面写真を図13に示す。
(加飾成形体の製造): 試料12の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料12の加飾成形体を製造した。試料12の加飾成形体の断面写真を図14に示す。
比較例3(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち弾性層を厚さ30μm、A硬度90のウレタン系熱可塑性エラストマーに変更した以外は実施例1と同様にして試料13の加飾シートを製造した。
(加飾成形体の製造): 試料13の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料13の加飾成形体を製造した。
比較例4(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち、発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層を厚さ200μmのポリカーボネート樹脂に変更した以外は実施例1と同様にして試料14の加飾シートを製造した。
(加飾成形体の製造): 試料14の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料14の加飾成形体を製造した。
比較例5(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち、発泡層(4)を厚さを280μmに変更し、弾性層を厚さ250μmのPMMA樹脂に変更した以外は実施例1と同様にして試料15の加飾シートを製造した。
(加飾成形体の製造): 試料15の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料15の加飾成形体を製造した。
比較例6(加飾シートの製造): 試料1の加飾シートのうち、発泡層(4)を厚さ280μmに変更し、弾性層を厚さ約190μmのPET樹脂に変更した以外は実施例1と同様にして試料16の加飾シートを製造した。
(加飾成形体の製造): 試料16の加飾シートと筐体(8)とを実施例1と同様にインサート成形し、試料16の加飾成形体を製造した。
2.加飾シート及び加飾成形体の評価
加飾成形体における発泡層の厚さ、発泡層の圧縮率、加飾成形体における加飾シートの圧縮荷重について、以下のように測定し、評価した。その測定結果を表1〜表3に示す。
「発泡層の厚さ」; 各実施例及び各比較例の加飾成形体の断面を走査型電子顕微鏡で観察し厚さを測定した。表1〜表3にはその測定値を示す。
「発泡層の圧縮率」; 加飾成形体の成形前と成形後の発泡層の厚さを比較する下記式1を用いて圧縮率を算出した。表1〜表3にはその計算値を示す。
圧縮率=(成形前の厚さ−成形後の厚さ)×100/成形前の厚さ ・・・式(1)
「圧縮荷重」; 各実施例及び各比較例の加飾成形体における加飾シートの表面を荷重測定器を用いて0.1mm圧縮し、このときの荷重を測定した。その測定結果を表1〜表3に示す。
表1〜表3で示すように、厚さを50μmから300μmの範囲内とした弾性層(6)に、ウレタン系熱可塑性エラストマーを用いた試料1〜試料7の加飾シート(1)や、ポリエチレンを用いた試料8の加飾シート(1)、スチレン・ブタジエンブロック共重合体を用いた試料9の加飾シート(1)、シリコーンゴムを用いた試料10の加飾シート(1)では、発泡層(4)の圧縮率を10%以下に抑えることができ、弾性層(6)がない試料11や試料12の加飾シートの発泡層の圧縮率が22%以上であることと比較すると発泡層(4)の潰れが抑制されていることがわかる。その一方で、弾性層に厚さを30μmのウレタン系熱可塑性エラストマーを用いた試料13の加飾シートでは圧縮率が19%であり、また、弾性層に硬質樹脂フィルムを用いた試料14〜試料16の加飾シートでは発泡層の圧縮率が18%〜19%であり、弾性層が全くない場合に比べてその圧縮率はやや低下しているものの、それでも所定の厚さのウレタン系熱可塑性エラストマーを用いた試料1〜試料10の加飾シートに比べて圧縮率が大きく、発泡層が潰れていることがわかる。
ウレタン系熱可塑性エラストマーを用いた弾性層(6)の厚さを150μm以上としている試料3〜試料5の加飾シート(1)では、圧縮荷重が2.5N以下であり、圧縮荷重が3.2N以上である試料1、試料2の加飾シート(1)や試料11、試料13の加飾シートと比較して圧縮荷重が低い。これから試料3〜試料5の加飾シート(1)は、試料1、試料2、試料11、試料13の加飾シートよりも柔らかい触感の表面を備えており、ソフトタッチ感がより優れていることがわかる。
第1実施形態の加飾シートの断面図。
第1実施形態の加飾成形体の断面図。
第1実施形態における加飾成形体の製造工程を示す説明図。
第1実施形態における加飾成形体の製造工程を示す説明図。
第1実施形態における加飾成形体の製造工程を示す説明図。
第1実施形態における加飾成形体の製造工程を示す説明図。
第2実施形態の加飾シートの断面図。
第2実施形態の加飾成形体の断面図。
第3実施形態の加飾シートの断面図。
図9のSA−SA線断面図。
実施例6における加飾シートの断面の走査型電子顕微鏡写真。
実施例6における加飾成形体の断面の走査型電子顕微鏡写真。
比較例2における加飾シートの断面の走査型電子顕微鏡写真。
比較例2における加飾成形体の断面の走査型電子顕微鏡写真。
符号の説明
1 加飾シート(第1実施形態)
2 加飾成形体(第1実施形態)
3 表皮層
3a 表面
3b 裏面
4 発泡層
4a 裏面
5 ソフトフィール層
6 弾性層
6a 裏面
7 基材シート
7a 裏面
8 筐体
8a 表面
9 加飾シート(第2実施形態)
10 加飾成形体(第2実施形態)
11 表皮層
11a 表面
12 ソフトフィール層
13 加飾シート(第3実施形態)
14 加飾成形体(第3実施形態)
15 表皮層
15a 表面
16 ソフトフィール層
17 キートップ
17a 上面
M 金型