JP2008229729A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易、安価に複数個のモータにより共同して可動体を駆動することができる技術を提供する。
【解決手段】可動体124が第1のローラ133Aおよび第2のローラ133Bに接触すると、可動体124は、第1のローラ133Aおよび第2のローラ133Bの回転力によって移動する。可動体124の移動によって、打ち込み材が被加工物に打ち込まれる。第1のローラ133Aおよび第2のローラ133Bは、それぞれ第1のモータ113Aおよび第2のモータによって回転駆動される。第1および第2のモータは、負荷の変化に応じて回転数が変化するように構成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、モータを駆動源として用いる電動工具に関し、特に、複数の電動機を駆動電源として用いる電動工具に関する。
モータを駆動源として用いる電動工具としては種々の構造の電動工具が知られている。例えば、特開2006−142392号公報(特許文献1)には、被加工物に釘を打ち込む(打撃する)可動体を駆動する駆動源としてモータを用いた電動式釘打機(電動工具)が開示されている。特許文献1に開示されている電動式釘打機は、釘を打ち込むプランジャ(可動体)を駆動する駆動機構として、モータにより回転駆動される駆動ローラと、固定支持されている固定ローラを有する駆動機構を用いている。この電動式釘打機では、プランジャが駆動ローラと固定ローラの間に挟みこまれると、プランジャは、駆動ローラの回転力によって、釘を被加工物に打ち込む方向に移動する。
特開2006−142392号公報
特許文献1に記載されている駆動機構では、モータにより駆動される駆動ローラと固定支持されている固定ローラとの間に挟まれたプランジャ(可動体)を、駆動ローラの回転力によって移動させている。すなわち、プランジャに加わる駆動力は、駆動ローラを駆動するモータの特性によって決定される。このため、プランジャに加わる駆動力を高めるには、限界がある。
ここで、このような駆動機構において、プランジャの駆動力を高める手法としては、プランジャを挟み込むローラそれぞれを別個のモータによって駆動する手法が考えられる。しかしながら、プランジャを挟み込むローラそれぞれを別個のモータによって駆動する場合には、各モータの回転数を同期させる必要がある。複数のモータの回転数を同期させるためには、複雑で、高価な制御装置が必要となる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、容易、安価に、電動工具の可動体を複数のモータにより共同して駆動する技術を提供することを目的とする。
本発明の電動工具の好ましい形態は、可動体と、可動体を共同して駆動する複数のモータと、複数のモータに電力を供給するためのバッテリを備えている。そして、可動体を駆動することによって、被加工物が加工される。可動体および可動体の駆動態様としては、被加工物の加工方法に応じた可動体および可動態様が用いられる。例えば、電動式打込み作業工具では、釘等の打ち込み材を被加工物に打ち込む方向に移動可能なドライバ(またはドライバを支持するドライバ支持台)が用いられる。可動体を共同して駆動するモータの数としては、2以上の適宜の数を選択可能である。
複数のモータにより共同して可動体を駆動する態様には、例えば、複数のモータの回転力によって1つの可動体を駆動する態様が含まれる。典型的には、複数のモータそれぞれによって回転駆動される複数のローラに可動体を接触させ、各モータの回転力を各ローラを介して可動体に伝達することによって可動体を駆動する態様が対応する。複数のモータにより共同して可動体を駆動することにより、可動体の駆動力を高めることができる。
複数のモータにより共同して可動体を駆動する場合には、複数のモータの回転数を同期させる必要がある。本発明の電動工具の好ましい形態では、共同して可動体を駆動する複数のモータは、負荷の変化に応じて回転数が変化するように構成されている。「負荷の変化に応じてモータの回転数が変化するように構成する」態様には、負荷の変化に応じて回転数が変化する特性を有するモータを用いる態様、負荷の変化に応じてモータの回転数が変化するようにモータを制御する態様が包含される。可動体を共同して駆動する複数のモータそれぞれの回転数がそれぞれの負荷に応じて変化するように構成することにより、複雑で、効果な同期装置を用いることなく複数のモータの回転数を同期させることができる。
本発明の他の好ましい態様では、共同して可動体を駆動する複数のモータとして、ユニバーサルモータ、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータの中から選択されたモータが用いられている。複数のモータとしては、同じ種類のモータを用いるのが好ましいが、異なる種類のモータを用いてもよい。
そして、複数のモータが定電圧電源に接続されている。定電圧電源には、バッテリの電圧を設定電圧に調整する電圧調整回路やバッテリが包含される。複数のモータに定電圧電源を接続する態様には、バッテリの電圧を設定電圧に調整する電圧調整回路の共通の出力端子に複数のモータを並列に接続する態様や、バッテリの電圧を設定電圧に調整する電圧調整回路の複数の出力端子それぞれに複数のモータを構成するモータを接続する態様や、バッテリの端子に複数のモータを並列に接続する態様が包含される。
ユニバーサルモータ、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータ等のモータは、定電圧電源に接続されている状態では、負荷の変化に応じて回転数が変化する。また、可動体を共同して駆動する複数のモータが定電圧電源に並列に接続されている場合には、回転数が高い方のモータの回転数が、回転数が低い方のモータの回転数に一致するように自動的に調整される、すなわち、複数のモータの回転数が、回転数が低いモータの回転数に同期する。
本発明の本態様では、複数のモータを定電圧電源に接続するのみで、複数の回転数が自動的に同期化される。これにより、複数のモータの回転数の同期を、より容易、安価に実現することができる。
複数のモータを起動する時には、各モータに起動電流が流れる。このため、複数のモータを同時に起動すると、電源として設けられているバッテリの電圧が大きく低下する虞がある。このようなモータの起動電流によるバッテリの電圧低下は、好ましくない状態を引き起こす。そのため、本発明の他の態様では、複数のモータの起動電流によるバッテリの電圧低下を抑制するバッテリ電圧低下抑制装置を備えている。バッテリ電圧低下抑制装置によるバッテリ電圧低下抑制手法としては、種々の手法を用いることができる。
1つの手法では、複数のモータを起動するとき、モータに印加する電圧が徐々に高められる。例えば、バッテリの電圧を入力し、電圧パルスを共通の出力端子から出力する電圧調整回路を有している場合には、電圧調整回路の出力端子から出力する電圧パルスのデューティ比(オン期間/オフ期間)を徐々に高める。電圧を徐々に高める態様には、少なくとも電圧を2段階以上変化させる態様が包含される。
他の手法では、複数のモータを起動するとき、モータに電圧が印加される時点がずらされる。例えば、バッテリの電圧を入力し、電圧パルスを共通の出力端子から出力する電圧調整回路を有している場合には、電圧調整回路の出力端子と複数のモータそれぞれとの間に起動スイッチを設け、各起動スイッチをオンする時点をずらせる。あるいは、バッテリの電圧を入力し、電圧パルスを複数の出力端子から出力する電圧調整回路を有している場合には、複数のモータを構成するモータそれぞれを電圧調整回路の各出力端子に接続する。そして、電圧調整回路の各出力端子から電圧パルスを出力する時点をずらせる。モータに電圧を印加する時点をずらせる態様には、複数のモータを構成するモータをグループに分割し、電圧を印加する時点をグループ毎にずらせる態様が包含される。
さらに他の手法では、複数のモータを起動するとき、モータに印加される電圧が徐々に高められるとともに、モータに電圧が印加される時点がずらされる。例えば、バッテリの電圧を入力し、電圧パルスを複数の出力端子から出力する電圧調整回路を有している場合には、複数のモータを構成するモータそれぞれを電圧調整回路の各出力端子に接続する。そして、電圧調整回路の各出力端子から出力する電圧パルスのデューティ比を順次高めるとともに、各出力端子から出力する電圧パルスの出力時点をずらせる。この場合、各出力端子から出力される電圧パルスの出力開始時点が、少なくとも数パルスに対してずれていればよい。あるいは、バッテリの電圧を入力し、電圧パルスを共通の出力端子から出力する電圧調整回路を有している場合には、電圧調整回路の出力端子と複数のモータそれぞれとの間に起動スイッチを設ける。そして、電圧調整回路の共通の出力端子から出力する電圧パルスのデューティ比を順次高めるとともに、各起動スイッチをオンする時点をずらせる。第3の手法を用いた場合には、バッテリの電圧低下を抑制しながら、複数のモータを短時間で起動することができる。
本発明のさらに他の態様では、可動体が、釘等の打込み材を被加工物に打ち込む方向に移動可能である。また、複数のモータとして第1および第2のモータが用いられている。また、間隔を置いて配置され、それぞれ第1および第2のモータにより回転駆動される第1および第2の回転体が設けられている。また、可動体を第1および第2の回転体に向かって、可動体の移動方向と交差する方向から押圧する押圧部材が設けられている。また、可動体には、可動体の移動方向に沿って延びるとともに、押圧部材の押圧方向の前方に向かって相互の間隔が狭くなるように延び、押圧部材により可動体が押圧されたとき、第1および第2の回転体に接触される第1および第2の接触面が設けられている。
「第1および第2の接触面」は、種々の形状に形成可能であるが、典型的には、可動体の移動方向と交差する方向の断面形状が、V字形あるいは台形に形成される。また、「接触」の態様は、典型的には、第1および第2の接触面が第1および第2の回転体の外周面に接触する態様が該当するが、第1および第2の回転体の側面が接触する態様も包含される。本態様は、少なくとも、第1および第2の駆動モータにより回転駆動される第1及び第2の回転体により可動体を駆動する構成を有していればよく、可動体を駆動するためのさらに他の回転体を用いることを排除するものではない。
本態様では、押圧部材によって可動体が第1および第2の回転体に押し付けられると、可動体の第1および第2の接触面が第1の回転体と第2の回転体との間に食い込む状態(くさび効果)となる。これにより、第1および第2のモータの回転力が第1および第1の回転体を介して効率良く可動体に伝達される。これに加えて、前述した構成により第1および第2のモータの回転数を同期させることができる。したがって、容易、安価に可動体に充分な駆動力を加えることができる。
本発明により、加工作業を行うための可動体を、容易、安価に複数のモータにより共同して駆動することができ、可動体の駆動力を高めることができる。
(本発明の第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態につき、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、打込み作業工具の一例である電動式釘打機として構成したものである。図1には、本実施の形態に係る電動式釘打機の全体が示されている。図2には、図1のX線矢視図が示されている。図3には、電動式釘打機の主要部の斜視図が示されている。図4には、図2のY−Y線断面図が示されている。図5には、ドライバ支持台をフライホイールに押し付ける押圧機構が示されている。図6には、ドライバ支持台およびドライバが示されている。
電動式釘打機(以下、単に「釘打機」という)100は、図1に示すように、概括的に見て、釘打機100の外殻を形成する本体部101と、作業者が握るハンドル部103と、被加工材に打ち込まれる打込み材としての釘nが装填されるマガジン105とを主体として構成される。ハンドル部103は、本体部101の側部から側方へ突き出る状態で一体に設けられている。ハンドル部103の端部には、駆動モータ113A,113Bの電源となる充電式のバッテリが収容されているバッテリパック107が装着されている。
なお、図1は本体部101の先端部を被加工材に向けた状態が示している。このため、図1において下向き方向が釘nの打込み方向(本体部101の長軸方向)であり、ドライバ121による釘nの打撃方向となる。
本体部101の先端部(図1において下方)には、釘の射出口を構成するドライバガイド111が配置されている。マガジン105は、本体部101の先端部とハンドル部103の端部間に掛け渡すようにして装着され、釘供給側先端部がドライバガイド111に連結されている。
マガジン105には、釘nを供給方向(図1において左方)に押すためのプッシャプレート105aが備えられ、このプッシャプレート105aによって釘がドライバガイド111の打込み孔111a内に打ち込み方向と交差する方向から1本ずつ供給されるよう構成されている。打込み孔111aは、釘nの打込み方向において貫通されている。なお、説明の便宜上、ドライバガイド111側(図1において下側)を前、その反対側を後という。
本体部101は、概ね円筒形状に形成された樹脂製で、かつ2つ割り構造の本体ハウジング110を主体として構成される。本体ハウジング110の内部には、二台の駆動モータ113A,113Bと、駆動モータ113A,113Bにより回転駆動される釘打ち機構117が収容されている。駆動モータ113A,113Bが本発明における「第1および第2のモータ」に対応する。
釘打ち機構117は、釘nの打込み方向に移動して釘nを打撃するドライバ121と、駆動モータ113A,113Bの回転力によってドライバ121を移動させる駆動機構131と、釘打撃後のドライバ121を打撃動作前の待機位置(初期位置)に戻す戻し機構191とを主体として構成される。なお、待機位置とはドライバ121が戻し機構191によって戻され、ドライバガイド111から最も離間した後方位置(図1において上方位置)のストッパ197に当接される位置をいう。
本体ハウジング110のほぼ中央部には、便宜上図示を省略するスライド支持機構を介して打込み方向と平行な方向に移動可能とされた金属製の棒状材からなるドライバ支持台123が設けられている。このドライバ支持台123の打ち込む方向の先端(図1において下方)にドライバ121が接合されている。
ドライバ121は、ドライバ支持台123よりも細い略矩形断面の金属製の棒状材によって構成される。ドライバ121は、ドライバガイド111に向って延びるとともに、その先端が打込み孔111aの入口(図1において上方の開口)に至っている。ドライバ121およびドライバ支持台123が本発明の「可動体」に対応し、図6にその全体構成が示される。
ドライバ支持台123は、断面V字形の動力伝達部124が形成されている。動力伝達部124は、ドライバ支持台123の長手方向(移動方向)概ね全体にわたって設けられている。動力伝達部124には、打込み方向(移動方向)の左右両側部に、後述する押圧ローラ160の押圧方向前方に向かって相互の間隔が狭くなるように傾斜状に延びる動力伝達面124a,124aが設けられている。つまり、左右の動力伝達面124a,124aが互いにV字形をなすように配置されることで断面V字形の動力伝達部124を構成している。左右の動力伝達面124a,124aが本発明における「第1および第2の接触面」に対応する。
駆動機構131は、図2に示すように、駆動モータ113A,113Bによって別々に高速で回転駆動される左右一対(以下、単に「一対」という)のフライホイール133A,133Bと、ドライバ支持台123をフライホイール133A,133Bに押し付ける押圧ローラ163とを主体として構成される。一対のフライホイール133A,133Bが本発明の「第1および第2の回転体」に対応し、押圧ローラ163が本発明の「押圧部材」に対応する。
一対のフライホイール133A,133Bは、図4に示すように、回転軸線に対し外周面が平行な円柱体形状に形成されている。そして、互いの回転軸線がV字形をなすように、ドライバ支持台123の移動方向と交差する方向の直線に関し対称的に配置される。すなわち、一対のフライホイール133A,133Bは、その周面がドライバ支持台123の動力伝達部124の動力伝達面124a,124aに対し平行をなす、V型配置とされる。一対のフライホイール133A,133Bは、互いに反対方向に高速で回転駆動される。このため、ドライバ支持台123の左右の動力伝達面124a,124aが一対のフライホイール133A,133Bの周面に押し付けられたとき、ドライバ支持台123は、動力伝達面124a,124aとフライホイール外周面との間の摩擦によって打込み方向に移動される。
一対のフライホイール133A,133Bの支軸135A,135Bは、軸受137によって回転自在に支持される。各支軸135A,135B上には、それぞれ被動プーリ143A,143Bが取り付けられ、被動プーリ143A,143Bとフライホイール133A,133Bは、一体に回転する。被動プーリ143A,143Bは、外周面に3個の周方向のV溝を有するVプーリである。
一対のフライホイール133A,133Bは、二台の駆動モータ113A,113Bによってそれぞれが別々に駆動される。そして二台の駆動モータ113A,113Bは、その回転軸線が、対応するフライホイール133A,133Bに対して平行をなすように配置される。すなわち、二台の駆動モータ113A,113B同士は、釘の打込み方向から見て互いにV字形をなす、V型配置とされる(図4参照)。
二台の駆動モータ113A,113Bは、回転方向が互いに逆方向となるように設定され、その出力軸には、各1個の駆動プーリ115A,115Bが取り付けられている。各駆動プーリ115A,115Bは、被動プーリ143A,143Bと同様、周面に3個の周方向のV溝を有するVプーリである。そして互いに対応する駆動プーリ115A,11Bと被動プーリ143A,143Bに、各一本の駆動ベルト145A,145Bが平行掛けで周回状に掛けられている。したがって、一対のフライホイール133A,133Bは、それぞれ駆動モータ113A,113Bによって別々に回転駆動される。各駆動ベルト145A,145Bは、3個のV形凸条を有するVベルトであり、V形凸条とV溝との噛合い係合によりスリップの少ない効率的な回転動力伝達と各プーリからの外れ止めが実現される。
なお、本実施の形態では、ドライバ支持台123の左右の動力伝達面124a,124aそれぞれに接触するフライホイール133A,133Bは、それぞれ駆動モータ113A,113Bによって別々に駆動される。このため、フライホイール133A,133bの周速度、すなわち、駆動モータ113A,113Bの回転数を同期させる必要がある。駆動モータ113A,113Bの回転数を同期させる方法については、後述する。
また、駆動モータ113A,113Bは、図2および図3に示すように、フライホイール133A,133Bよりも後方、つまり本体ハウジング110の後端部側(図1において上方)であって、ドライバ支持台123の打込み方向において、離れた(ずれた)位置に配置されている。すなわち、一方の駆動モータ113Aとこれに対応する一方のフライホイール133Aの軸間距離と、他方の駆動モータ113Bとこれに対応する他方のフライホイール133Bの軸間距離が異なるように配置されている。
また、駆動機構131は、図1、図3および図5に示すように、押圧ローラ163を介してドライバ支持台123をフライホイール133A,133Bに横方向(釘打ち込み方向と交差する方向)から押し付ける押圧機構161を有する。押圧機構161は、電磁アクチュエータ165を有する。電磁アクチュエータ165は、本体ハウジング110内の前部(図1および図3において下部側)に配置されている。この電磁アクチュエータ165の出力軸166は、圧縮ばね167によって突き出し側に付勢されている。電磁アクチュエータ165に通電されると、出力軸166が圧縮ばね167に抗して引き込み側に移動する。通電が遮断されると、出力軸166は圧縮ばね167によって突き出し側に戻される。
電磁アクチュエータ165の出力軸166の先端には、ブラケット169を介して作動アーム171の一端側が相対回動可能に連結されている。ブラケット169には出力軸166の移動方向に直交する方向に長い連結孔169aが形成されている。この連結孔169aに挿通された連結軸173を介して当該ブラケット169に作動アーム171が連結されている。このため、作動アーム171の一端側は、連結軸173を介して回動可能かつ回動中心となる連結軸173が連結孔169a内で移動可能な範囲でその回動中心を変位可能な状態でブラケット169に連結されている。
作動アーム171は、L字形に屈曲して後方(図1において上方)に延びている。この作動アーム171の他端側には、第1の可動支軸175を介して規制アーム177の一端側が回動可能に連結されている。この規制アーム177は、本体ハウジング110に第1の固定支軸179を介して回動可能に連結されている。また、作動アーム171の他端部は、第2の可動支軸181を介して押圧アーム183に回動可能に連結されている。押圧アーム183は、第2の固定支軸185を介して本体ハウジング110に回動可能に支持されている。この押圧アーム183の回動先端側(図1において上側)に押圧ローラ163が回転自在に支持されている。
付勢ローラ150が、本体ハウジング110に支持されるリーフスプリング150aによって回転可能に支持されている。付勢ローラ150は、ドライバ支持台123の動力伝達面124a,124aに接触し、リーフスプリング150aの付勢力によってドライバ支持台123をフライホイール133A,133Bから離間させた状態で保持している。
このように構成された押圧機構161は、ドライバ121が待機位置に置かれた状態では、電磁アクチュエータ165の通電が遮断されており、したがって出力軸166は、圧縮ばね167によって突き出し側に戻されている。この待機状態では、作動アーム171の基端側(連結軸173側)が図6おいて右斜め下方に変位する。したがって、規制アーム177が第1の固定支軸179を中心にして傾動し、押圧ローラ163がドライバ支持台123の背面を押圧しない(離間した)状態となっている。このため、ドライバ支持台123の動力伝達面124a,124aは、付勢ローラ150からの付勢力により、一対のフライホイール133A,133Bの周面に対し離間した状態に置かれる。
一方、電磁アクチュエータ165が通電されたときは、その出力軸166が圧縮ばね167に抗して引き込み側に移動され、それに伴い作動アーム171の基部側が左斜め上方へ移動し、規制アーム177が第1の固定支軸179を中心にして時計回り方向に傾動して押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして時計回り方向に傾動する。したがって、押圧ローラ163がドライバ支持台123の背面を押圧し、リーフスプリング150aの付勢力に抗して付勢ローラ150を後退させつつ、当該ドライバ支持台123の動力伝達面124a,124aを一対のフライホイール133A,133Bの周面に押し付ける。このとき、規制アーム177の第1の固定支軸179と、規制アーム177の作動アーム171との連結点である第1の可動支軸175と、作動アーム171の押圧アーム183との連結点である第2の可動支軸181が一直線L上に位置する。このため、押圧アーム183は、押圧ローラ163がドライバ支持台123をフライホイール133A,133Bに押し付けた状態に固定(ロック)される。
すなわち、押圧機構161は、第1の固定支軸179、第1の可動支軸175、第2の可動支軸181により構成されるトグル機構によって押圧ローラ163を押圧位置にロックし、フライホイール133A,133Bの周面に対するドライバ支持台123の押し付け状態を維持するように機能する。ドライバ支持台123が高速回転する一対のフライホイール133A,133Bの周面に押し付けられると、ドライバ121は、フライホイール133A,133Bの回転エネルギーによってドライバ支持台123とともにドライバガイド111側へと高速で移動し、釘nを打撃して被加工材に打ち込む。
次に釘nの打込みが完了したドライバ121を待機位置に戻す戻し機構191を説明する。戻し機構191は、主に図2に示すように、ドライバ121を引き戻す紐状の弾性を有する左右の戻しゴム193、当該戻しゴム193を巻き取る左右の巻取りホイール195、当該巻取りホイール195を巻き取り方向に回転させるためのぜんまいばね195bを主体として構成される。
左右の巻取りホイール195は、本体ハウジング110の後方領域(図2において上方領域)に配置されており、軸受によって回転自在に支持された1つの巻取り軸195aとともに回転する。巻取り軸195a上には、ぜんまいばね195bが配置されている。ぜんまいばね195bは、一端が本体ハウジング110に止着され、他端が巻き取り軸195aに止着されており、巻取り軸195aとともに巻取りホイール195を巻き取り方向に回転させる力を発生する。左右の戻しゴム193は、一端が左右の巻取りホイール195に止着され、他端がドライバ支持台123の側面にそれぞれ止着される。
ドライバ121は、ドライバ支持台123とともに戻しゴム193により引かれドライバ支持台123がストッパ197に当接する待機位置に保持される。ストッパ197のドライバ支持台123との当接面197aは、図1に示すように、前方に凹状をなす円弧状に形成されている。これに対応して、ドライバ支持台123の後端面が、凸状をなす円弧状に形成されている。これにより、ドライバ121が待機位置に戻る際の、当該ドライバ121の定位置への復元性を高めることができる。
ドライバガイド111には、駆動モータ113A,113Bの起動・停止制御用のコンタクトアームスイッチ(便宜上図示を省略する)をオン・オフ動作するコンタクトアーム127が設けられている。コンタクトアーム127は、ドライバガイド111の長軸方向(釘nの長軸方向)に移動可能に取り付けられ、便宜上図示を省略するバネによりドライバガイド111の先端から突出するように付勢されている。コンタクトアーム127が突出位置にあるときは、コンタクトアームスイッチがオフ状態とされ、コンタクトアーム127が本体ハウジング110側に移動されたときに、コンタクトアームスイッチがオン状態とされる。また、ハンドル部103には、作業者によって引き操作され、引き操作の解除によって元の位置に戻されるトリガ104が設けられている。トリガ104が引き操作されると、便宜上図示を省略するトリガスイッチがオン状態とされて押圧機構161の電磁アクチュエータ165が通電され、トリガ104の引き操作の解除によってトリガスイッチがオフ状態とされて電磁アクチュエータ165の通電が遮断される。
次に、駆動モータ113A,113Bの回転数を同期させる方法について説明する。
本実施の形態では、ドライバ支持台123の左右の動力伝達面124a,124aは、それぞれ駆動モータ113A,113Bにより回転駆動されるフライホイール133A,133Bの外周面と接触する。そして、ドライバ支持台123は、左右の動力伝達面124a,124aとフライホイール133A,133Bとの間の摩擦力によって駆動される。このため、フライホイール133A,133Bの周速度、すなわち、駆動モータ113A,113Bの回転数を同期させる必要がある。このように、本実施の形態では、ドライバ支持台123は、駆動モータ113A,113Bにより回転駆動されるフライホイール133A,133Bにより共同して、すなわち、駆動モータ113A,113Bにより共同して駆動されている。
従来、2個のモータの回転数を同期させる方法としては、例えば、両方のモータの回転数の差に基づいて一方のモータの回転数を制御する方法が用いられている。例えば、一方のモータに回転数制御装置を設けるとともに、一方および他方のモータに回転数検出器を設ける。そして、一方のモータに設けた回転数制御装置は、一方および他方のモータに設けた回転数検出器によって検出された一方および他方のモータの回転数の差を検出し、検出した両モータの回転数の差に基づいて、一方のモータに供給する電圧あるいは電流を制御する。あるいは、モータの回転数を設定回転数に制御する回転数制御装置を両方のモータに設け、両方のモータを同じ設定回転数に制御する方法が用いられる。しかしながら、これらの同期方法は、複雑で、高価な回転数制御装置を必要とする。
そこで、本実施の形態では、ドライバ支持台123を共同して駆動する2つの駆動モータ113A,113Bの回転数を同期化する方法として以下の方法を用いている。
直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータ、ユニバーサルモータ等のモータでは、回転数Nは以下の式により表される。
N=(V−I×R)/K
ここで、[V]は、モータの端子電圧であり、[I]は、モータの電流であり、[R]は、モータの電機子抵抗であり、[K]は、定数である。なお、この式では、直流モータのブラシの接触抵抗による電圧降下は無視している。
また、トルクTは、以下の式で表される。
T=K×I
ここで、[K]は、定数である。
以上の式から、前記モータでは、定電圧電源に接続されている状態では、モータの負荷(トルク[T])が変化すると、モータの電流[I]、したがって、モータの回転数[N]が変化する。例えば、モータの負荷が増加すると、モータの電流[I]が増加し、モータの回転数[N]が低下する。
本実施の形態では、駆動モータ113A,113Bとして、このような、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータ、ユニバーサルモータの中から選択したモータを用いている。
そして、図7に示すように、駆動モータ113A,113Bを、電圧調整回路220の出力端子に並列に接続している。電圧調整回路220は、例えば、バッテリ200の直流電圧を入力し、所定のデューティ比(=オン期間/オフ期間)を有する電圧パルスを出力端子(+OUT)から出力するPWM制御回路により構成される。図7の出力端子(+OUT)が、本発明の「電圧調整回路の共通の出力端子」に対応する。この場合、電圧調整回路220の出力端子(+OUT)から出力される直流電源の電圧(モータ113A,113Bの端子電圧)は、電圧調整回路220から出力される電圧パルスのデューティ比に対応する値となる。すなわち、駆動モータ113A,113Bの回転数[N]は、負荷(電流[I])に対応して、電圧調整回路220の出力端子(+OUT)から出力される電圧パルスのデューティ比に対応する値を有する端子電圧[V]と前述した式に基づいて定まる回転数となる。
駆動回路231a,231bは、電圧パルスを供給する電機子巻線を、回転子の位置に応じて選択するための回路である。駆動回路231a,231bは、駆動モータ113A,113Bとして直流ブラシレスモータを用いた場合に用いられる。
なお、回転数を設定する回転数設定器を設け、電圧調整回路220が、回転数設定器で設定された回転数設定値に対応するデューティ比の電圧パルスを出力するように構成することもできる。また、電圧調整回路220は、100%のデューティ比(オフ期間=0)を有する電圧パルスを出力することもできる。
また、制御回路210が設けられている。制御回路210は、前述したコンタクトアーム127の接点127aのオン・オフ信号を入力している。そして、制御回路210は、接点127aのオン信号が入力されると(コンタクトアーム127が突出位置にあるとき)、電圧調整回路220に始動信号を出力する。電圧調整回路220は、制御回路210から始動信号が出力されると、所定のデューティ比の電圧パルスを出力端子(+OUT)から第1のモータ113Aおよび第2のモータ113Bに供給する。一方、制御回路210は、接点127aのオフ信号が入力されると(コンタクトアーム127が本体ハウジング110側に移動されたとき)、電圧調整回路220に停止信号を出力する。電圧調整回路220は、制御回路210から停止信号が出力されると、電圧パルスの駆動モータ113A,113Bへの供給を停止する。
このように、駆動モータ113A,113Bに、所定のデューティ比を有する電圧パルスが印加されている状態(駆動モータ113A,113Bが定電圧電源に接続されている状態)では、駆動モータ113A,113Bの回転数が自動的に同期化される。
いま、フライホイール133A,133Bの直径が等しい場合を考える。この場合には、フライホイール133A,133Bそれぞれを回転駆動する駆動モータ113A,113Bの回転数が等しい時が、フライホイール133A,133Bの周速度が等しい、すなわち、同期している状態である。ここで、駆動モータ113A,113Bによって駆動されているフライホイール133A,133Bの回転数が異なっていると、回転数が高い方のフライホイール133Aまたは133Bを駆動している駆動モータ113Aまたは113Bの負荷が大きくなる。これにより、負荷が大きくなった駆動モータの電流が増加して、回転数が低下する。例えば、フライホイール133Aの回転数がフライホイール133Bの回転数より高い場合には、フライホイール133Aを回転駆動している駆動モータ113Aの負荷が大きくなり、それにより、駆動モータ113Aの回転数が低下する。この駆動モータ113Aの回転数の低下は、駆動モータ113Aの回転数が駆動モータ113Bの回転数に一致するまで、すなわち、フライホイール133A,133Bの周速度が一致する同期状態となるまで行われる。
このように、本実施の形態では、フライホイール133A,133Bそれぞれを回転駆動する駆動モータ113A,113Bとして、負荷の変化に応じて回転数が変化するモータ(例えば、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータ、ユニバーサルモータ等)を用いている。そして、駆動モータ113A,113Bを、定電圧電源に接続している。これにより、容易、安価に、共同してドライバ支持台123を駆動する駆動モータ113A,113Bを同期させることができる。
なお、図7では、バッテリ200の直流電圧を電圧調整回路220により調整して駆動モータ113A,113Bに印加したが、バッテリ200の直流電圧を電圧調整回路220を介することなく駆動モータ113A,113Bに印加することもできる。ここで、バッテリ200の直流電圧は、通常時には、略等しい値に保持されている。したがって、バッテリ200の直流電圧を電圧調整回路220を介することなく駆動モータ113A,113Bに印加する場合にも、「駆動モータ113A,113Bは、定電圧電源に接続されている。」と言うことができる。この場合には、例えば、コンタクトアームスイッチの接点127aを、バッテリ200と駆動モータ113A,113Bの間に接続する。
また、図7では、制御回路210と電圧調整回路220を用いたが、制御回路210の機能と電圧調整回路220の機能を有する1つの制御回路を用いてもよい。
次に上記のように構成された釘打機100の作用および使用方法を説明する。作業者は、ハンドル部103を掴みコンタクトアーム127を被加工材に押し付けると、当該コンタクトアーム127が被加工材に押されて本体ハウジング110側に向って後退動作する。これによりコンタクトアームスイッチがオン状態とされ、駆動モータ113A,113Bが通電される。各駆動モータ113A,113Bの回転出力は、駆動プーリ115A,115B、駆動ベルト145A,145B、被動プーリ143A,143Bを経てフライホイール133A,133Bに伝達され、当該フライホイール133A,133Bが所定の回転数で回転駆動される。
この状態でトリガ104を引き操作すると、トリガスイッチがオン状態とされ、電磁アクチュエータ165が通電し、出力軸166が引き込む。これにより作動アーム171が変位して押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして押圧方向に傾動し、押圧ローラ163によってドライバ支持台123の背面を押圧する。押圧ローラ163で押圧されたドライバ支持台123は、一対のフライホイール133A,133Bの周面に押し付けられる。このため、ドライバ121は、ドライバ支持台123とともにフライホイール133A,133Bの回転力で打込み方向に直線動作され、その先端で釘nを打撃して被加工材に打ち込む。このとき、戻しゴム193が巻取りホイール195から引き出され、ぜんまいばね195bが巻かれる。
ドライバ121による釘nの打込み終了後、トリガ104の引き操作を解除すると、電磁アクチュエータ165に対する通電が遮断される。これにより電磁アクチュエータ165の出力軸166が圧縮ばね167により突き出し方向に戻されて作動アーム171が変位する。作動アーム171が変位することにより、第1の可動支軸175が第1の固定支軸179と第2の可動支軸181を結ぶ直線上から外れてトグル機構が解除される。また、押圧アーム183が第2の固定支軸185を中心にして反時計回り方向に傾動して押圧ローラ163によるドライバ支持台123の押圧が解除される。
押圧ローラ163による押圧が解除されると、ドライバ支持台123が戻しゴム193により引っ張られてストッパ197と当接する図1に示す待機位置に戻される。戻しゴム193は、収縮側への自身の弾力性を有しており、また、巻き取り側にばね付勢された巻取りホイール195によって巻き取られる。このため、ドライバ支持台123を打込み方向に大きなストロークで移動させても、当該ドライバ支持台123を確実に待機位置まで戻すことができ、また、戻しゴム193のへたりを軽減して耐久性を高めることができる。
ここで、駆動モータ113A,113Bを起動する時に駆動モータ113A,113Bに同時に通電すると、駆動モータ113Aおよび113Bの起動電流によってバッテリ200の電圧が低下する。このようなバッテリ電圧の低下によって以下のような問題点が発生する。
電動工具には、バッテリ電圧に基づいてバッテリ200の残容量を検出する残容量検出装置が設けられていることがある。駆動モータ113Aおよび113bの起動電流によってバッテリ電圧が低下すると、バッテリ200の残容量がある場合でも、この残容量検出装置が誤検出する虞がある。また、駆動モータ113Aおよび113Bの起動時間が長くなる。
このため、駆動モータ113A,113Bを起動する時には、バッテリ電圧の低下を抑制しながら起動する方法(「ソフトスタート」という)を用いるのが好ましい。
以下に、駆動モータ113A,113Bを起動する時のバッテリの電圧低下を抑制するバッテリ電圧低下抑制装置を説明する。
バッテリ電圧低下抑制装置の第1の態様を図8に示す。図8に示した第1の態様のバッテリ電圧低下抑制装置では、駆動モータ113A,113Bを起動する時、駆動モータ113A,113Bに印加される電圧が徐々に高められる。例えば、電圧調整回路220の出力端子(+OUT)から出力する電圧パルスのデューティ比が徐々に高められる。図8に示すバッテリ電圧低下抑制装置は、電圧調整回路220によって構成される。
電圧調整回路220は、制御回路210から始動信号が出力されると、先ず、デューティ比が低い電圧パルスを出力する。その後、電圧パルスのデューティ比を、指定されたデューティ比(例えば、速度設定値に対応するデューティ比)まで順次高めていく。
図8に示す第1の態様のバッテリ電圧低下抑制装置の動作を図9に示す。
図9において、時点t1で制御回路210から始動信号が出力される。電圧調整回路220は、時点t1で制御回路210から始動信号が出力されると、電圧パルスのデューティ比(周期T中における[オン期間n/オフ期間f])を(n1/f1)〜(n5/f5)の順に順次高めていく。これにより、駆動モータ113A.113Bの起動電流が低減され、バッテリ200の電圧低下が抑制される。例えば、駆動モータ113A,113Bの起動時のバッテリ電圧は、電圧低下抑制装置を用いていない場合にはE1となるが、第1の態様の電圧低下抑制装置を用いた場合にはE2(>E1)となる。
第1の態様の電圧低下抑制装置では、電圧調整回路から出力する電圧パルスのデューティ比を調整することによってバッテリの電圧低下を抑制することができる。
バッテリ電圧低下抑制装置の第2の態様を図10に示す。図10に示した第2の態様のバッテリ電圧低下抑制装置では、駆動モータ113A,113Bを起動する時、駆動モータ113A,113Bに電圧が印加される時点がずらされる。例えば、駆動モータ113A,113Bの起動時点(起動タイミング)がずらされる。図10に示すバッテリ電圧低下抑制装置は、制御回路210とスイッチ241a、241bにより構成される。電圧調整回路220が制御回路210の機能を有している場合には、電圧調整回路220とスイッチ241a,241bにより構成される。
電圧調整回路220は、制御回路210から始動信号が出力されると、指定されたデューティ比を有する電圧パルスを出力端子(+OUT)から出力する。この時、制御回路210は、始動信号を出力すると、先ず、駆動モータ113Aに対応するスイッチ241aをオンする。これにより、先ず、駆動モータ113Aへの電圧パルスの印加が開始される。なお、スイッチ241aは省略することもできる。また、制御回路210は、駆動モータ113Aへの電圧パルスの印加を開始してから設定期間経過した時点で、駆動モータ113Bに対応するスイッチ241bをオンする。これにより、駆動モータ113Bへの電圧パルスの印加が開始される。
図10に示す第2の態様のバッテリ電圧低下抑制装置の動作を図11に示す。
時点t11で制御回路210から始動信号が出力される。そして、時点t11でスイッチ241aがオンし、駆動モータ113Aへの電圧パルスの印加が開始される。この時、駆動モータ113Aのみに電圧パルスが印加されるため、起動電流は、駆動モータ113A,113Bを同時に起動した場合に比べて小さい。このため、バッテリの電圧低下は小さい。そして、時点t11から設定期間Tx経過した時点t12で、スイッチ241bがオンし、駆動モータ113Bへの電圧パルスの印加が開始される。この時点では、駆動モータ113Aの起動電流が低下しているため、起動電流は、駆動モータ113A,113Bを同時に起動した場合に比べて小さい。したがって、バッテリ200の電圧低下が抑制される。例えば、駆動モータ113A,113Bの起動時のバッテリ電圧は、電圧低下抑制装置を用いていない場合にはE1となるが、第2の態様の電圧低下抑制装置を用いた場合にはE12(>E1)となる。
第2の態様の電圧低下抑制装置では、駆動モータに設けた起動スイッチのオン時点を調整することによってバッテリの電圧低下を抑制することができる。
第2の態様のバッテリ電圧低下抑制装置の変更例を図12に示す。図12に示すバッテリ電圧低下抑制装置では、電圧調整回路250を用いている。電圧調整回路250は、例えば、バッテリ200の電圧を入力し、所定のデューティ比を有する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスを第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力するPWM制御回路により構成される。第1の出力端子(+OUT1)には駆動モータ113Aが接続され、第2の出力端子(+OUT2)には駆動モータ113Bが接続される。第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスのタイミング(例えば、電圧パルスの立ち上がり時点)は、適宜設定可能である。図12に示すバッテリ電圧低下抑制装置は、電圧調整回路250により構成される。
第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)が、本発明の「電圧調整回路の複数の出力端子」に対応する。
電圧調整回路250は、時点t11で制御回路210から始動信号が出力されると、先ず、指定されたデューティ比を有する第1の電圧パルスを第1の出力端子(+OUT1)から出力する。これにより、先ず、駆動モータ113Aへの電圧パルスの印加が開始される。そして、電圧調整回路250は、第1の出力端子(+OUT1)からの第1の電圧パルスの出力を開始してから(駆動モータ113Aへの電圧パルスの印加を開始してから)設定期間Tx経過した時点t12で、指定されたデューティ比を有する第2の電圧パルスを第2の出力端子(+OUT2)から出力する。これにより、駆動モータ113Bへの電圧パルスの印加が開始される。
なお、本実施の形態では、ドライバ支持台123を駆動する時には、駆動モータ113Aの回転数と113Bの回転数が同期していればよい。このため、駆動モータ113A,113Bが起動した後の定常状態では、電圧調整回路250の第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスの位相は異なっていてもよい。
第2の態様の電圧低下抑制装置の変更例では、複数の出力端子を有する電圧調整回路を設け、各出力端子からの電圧パルスの発生時点を調整することによりバッテリの電圧低下を抑制することができる。
図12に示した電圧調整回路250は、図8に示した電圧調整回路220に替えて用いることもできる。この場合には、例えば、電圧調整回路250の第1の出力端子(+OUT1)に駆動モータ113Aを接続し、第2の出力端子(+OUT2)に駆動モータ113Bを接続する。そして、電圧調整回路250は、制御回路210から始動信号が出力されると、第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から、デューティ比が徐々に高くなる第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスを出力する。
バッテリ電圧低下抑制装置の第3の態様を図13に示す。図13に示した第3の態様のバッテリ電圧低下抑制装置では、駆動モータ113A,113Bを起動する時、駆動モータ113A,113Bに印加される電圧が徐々に高められるとともに、駆動モータ113A,113B0に電圧が印加される時点がずらされる。図13に示すバッテリ電圧低下抑制装置は、電圧調整回路250により構成される。電圧調整回路250は、例えば、バッテリ200の電圧を入力し、所定のデューティ比を有する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスを第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力するPWM制御回路により構成される。
電圧調整回路250は、制御回路210から始動信号が出力されると、先ず、第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から、デューティ比が低い第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスを出力する。その後、第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスのデューティ比を、指定されたデューティ比まで順次高めていく。この時、第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスが同時に出力されないように、第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスの出力時点をずらす。例えば、第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスの立ち上がり時点をずらす。図14では、第1の電圧パルスの立ち上がり時点をパルス周期Tの前半部に配置し、第2の電圧パルスの立ち上がり時点をパルス周期Tの後半部に配置している。
ここで、駆動モータ113A,113Bの起動電流は、パルス周期の数サイクルで低減する。このため、パルス周期の数サイクルの間だけ(数個の電圧パルスを印加する間だけ)、第1の電圧パルスと第2の電圧パルスのデューティ比を低くするとともに、第1の電圧パルスと第2の電圧パルスが同時に出力されないように構成すれば十分である。図14では、第1番目〜第5番目の第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスのデューティ比を、(f1/n1)〜(n5/f5)の順に順次高めている。また、第1番目〜第4番目の第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスが同時に出力されないように、第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスの出力時点を調整している。
なお、前述したように、駆動モータ113A,113Bが起動した後の定常状態では、電圧調整回路250の第1の出力端子(+OUT1)および第2の出力端子(+OUT2)から出力する第1の電圧パルスおよび第2の電圧パルスの位相は異なっていてもよい。勿論、定常状態において第1の電圧パルスと第2の電圧パルスの位相が一致するように、第1の電圧パルスと第1の電圧パルスの一方の位相を調整してもよい。
第3の態様の電圧低下抑制装置では、複数の出力端子を有する電圧調整回路を設け、各出力端子からの電圧パルスのデューティ比および電圧パルスの出力時点を調整することによりバッテリの電圧低下を抑制することができる。
第3の態様のバッテリ電圧低下抑制装置では、駆動モータ113A,113Bにほぼ同時に駆動パルスを印加することができるため、バッテリの電圧低下を抑制しながら、駆動モータ113A.113Bを短時間で起動することができる。
本実施の形態においては、ドライバ支持台123に断面V字形の動力伝達面124a,124aを設け、この動力伝達面124a,124aをV字形に配置したフライホイール133A,133Bの外周面に押し付けることにより、ドライバ支持台123を移動させる構成としている。このため、ドライバ支持台123の動力伝達面124a,124aが一対のフライホイール133A、133Bの外周面に対し食い込む(くさび作用)。これにより、フライホイール133A、133B(駆動モータ113A.113B)からドライバ支持台123への動力の伝達が効率良く行われ、ドライバ121による打撃力を高めることができる。また、一対のフライホイール133A、133B(駆動モータ113A.113B)を容易、安価に同期させることができる。
本実施の形態では、一対のフライホイール133A,133Bを、二台の駆動モータ113A,113Bによって別々に駆動する構成としている。これにより平行掛けのベルト伝動方式を採用することが可能となる。そして平行掛けのベルト伝動方式においては、例えば、駆動ベルト145A,145Bとして、円形断面の丸ベルトに比べて伝達効率の高い、V字形の複数(単数でもよい)の凸条を有するVベルトを用いることが可能となる。これにより、一対のフライホイール133A,133Bが効率良く駆動されることになり、延いてはドライバ121の打撃力をより高めることができる。
ところで、二台の駆動モータ113A,113Bを、ドライバ支持台123の移動方向から見て、各回転軸線がV字形を形成するように配置(V型配置)した場合、駆動モータ113A,113Bが軸方向に長いと、モータ同士が軸方向一端部において互いに干渉することがある。この干渉を防止するために、モータの間隔を広げると、本体部101の幅が広くなり大型になる。本実施の形態によれば、二台の駆動モータ113A,113Bは、ドライバ支持台123の打込み方向において、互いにずれた位置に配置されている。これにより、駆動モータ113A,113Bの軸方向一端部での相互干渉を回避することができる。すなわち、本実施の形態によれば、駆動モータ113A,113BをV型配置としながら、本体部101の幅(図1において左右方向)、すなわち釘打機100の幅が広がることを合理的に抑えてコンパクト化を図ることができる。
(本発明の第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態を、図15〜図17を参照して説明する。図15は、本実施の形態の電動式釘打機の側面図である。図16は、フライホイールおよびモータのV型配置に関する第1の配置例を示す断面図である。図17は、フライホイールおよびモータのV型配置に関する第2の配置例を示す平断面図である。
第2の実施形態は、一対のフライホイール133A,133Bを、動力伝達部材を介することなく、駆動モータ113A,113Bそれぞれによって直接駆動する、直結方式と用いたものである。他の点は、前述の第1の実施の形態と概ね同様に構成される。このため、フライホイールとモータの直結方式と、それに関連する構成以外については、説明を省略する。また、同一の構成部材については、第1の実施の形態の説明で用いた符号と同一の符号を用いる。
第1の配置例では、図16に示すように、二台の駆動モータ113A,113Bおよび一対のフライホイール133A,133Bは、ハンドル部103を握った作業者が、本体部101をドライバ121の打込み方向後側から見たとき、その回転軸線が逆V字形をなすように配置される。換言すれば、二台の駆動モータ113A,113Bおよび一対のフライホイール133A,133Bは、その回転軸線が本体部101の上側、すなわち押圧ローラ160の押圧方向の前方側(図16の上側)からハンドル部103側に向って開いている(広がる)V型配置とされる。
図16では、フライホイール133A,133Bが本体部101の上側に配置され、駆動モータ113A,113Bが下側(ハンドル部103側)に配置されている。
第2の配置例では、図17に示すように、二台の駆動モータ113A,113Bおよび一対のフライホイール133A,133Bは、ハンドル部103を握った作業者が、本体部101をドライバ121の打込み方向後側から見たとき、V字形となるように配置される。換言すれば、二台の駆動モータ113A,113Bおよび一対のフライホイール133A,133Bは、その回転軸線が本体部101の上側(図17の上側)からハンドル部103側に向って閉じている(狭まる)V型配置とされる。
図17では、駆動モータ113A,113Bが本体部101の上側に配置され、フライホイール133A,133Bが下側(ハンドル部103側)に配置されている。
第2の実施の形態においては、駆動モータ113A,113Bの出力軸上にフライホイール133A,133Bを設けた、直結方式としている。このことにより、動力伝達部材(駆動ベルト145A,145B)を介して伝達する方式に比べて、動力伝達ロスが皆無となること、動力伝達部に関する故障がないこと、更には釘打機100の全長(図16の上下方向長さ)が短縮できる(動力伝達部材を介在する構成では、他部品に対する干渉を避けつつ動力伝達部材を配置することで全長が長くなる可能性がある)こと等の点において有利となる。
また、図16に示す第1の配置例によれば、図17に示す第2の配置例に比べて(図17に第1の配置例に基づく本体部101の外郭線を二点鎖線によって示す)、本体部101の上側部分(図16、図17において上側)の横幅(図16、図17において左右方向寸法)を小さくできる。これにより作業者が釘打ちを行う際、被加工材における釘打ち箇所が見易くなり、釘打ち箇所の視認性を高めることができる。
本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱しない範囲内で、種々の変更、追加、削除が可能である。
電動式釘打機のドライバ支持台123を複数の駆動モータにより駆動する場合について説明したが、本発明の技術は、被加工物に対する加工を行うための種々の可動体を駆動する場合に適用することができる。
ドライバ支持体(可動体)123を2個の駆動モータ113A.113Bにより共同して駆動する場合について説明したが、可動体を共同して駆動するモータの数は3個以上であってもよい。
駆動モータ113A,113Bによりフライホイール133A,133Bを可動体に押し付けることによって可動体を駆動する場合について説明したが、可動体を複数個のモータにより共同して駆動する態様としてはこれ以外の種々の態様を用いることができる。
可動体を共同して駆動するモータとして、ユニバーサルモータ、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータを用いたが、負荷の変化に応じて回転数が変化する種々のモータを用いることができる。
可動体を共同して駆動するモータとして、負荷の変化に応じて回転数が変化する特性を有するモータを用いたが、このような特性を有していないモータと、負荷の変化に応じてこのモータの回転数を制御する制御装置を設けることもできる。例えば、複数のモータの負荷を検出し、負荷が大きい方のモータの回転数を低下させる。
バッテリ電圧低下抑制装置は省略することもできる。
第1の実施の形態では、駆動モータ113A,113Bの回転出力を、動力伝達部材を介してフライホイール133A,133Bに伝達する方式を用い、第2の実施の形態では、駆動モータ113A,113Bをフライホイール133A,133Bに直結する方式を用いたが、両方式を組み合わせて用いることもできる。例えば、一方のフライホイール133Aに対しては動力伝達部材を介する方式を用い、他方のフライホイール133Bに対しては直結方式を用いる。
動力伝達部材としては、Vベルトに限定されず、丸ベルト、タイミングベルト(歯付きベルト)等の他のベルトや、ギア等の他の種類の動力伝達部材を用いることができる。
ドライバ支持台123の断面V字形の動力伝達部124に対応させるために、フライホイール133A,133Bを、互いの回転軸線がV字形をなすように配置したが、要は、ドライバ支持台(可動体)123に設けられ、押圧ローラ(押圧部材)163の押圧方向の前方に向かって相互の間隔が狭くなるように延びる動力伝達面(第1および第2の接触面)124a,124aに対応して、当該動力伝達面と接触するフライホイール(第1および第2の回転体)133A,133Bの接触面が、押圧ローラ(押圧部材)163の押圧方向の前方に向かって相互の間隔が狭くなるように延びる構成であればよい。例えば、フライホイール133A,133Bの外周面を、動力伝達部124の動力伝達面124aの傾斜角に対応する傾斜角を有する円錐斜面によって形成し、フライホイール133A,133Bの回転軸線が平行になるように配置してもよい。
実施の形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせて用いることもできる。
本発明は、以下のように構成することもできる。
(態様1)「請求項7に記載の電動工具であって、前記第1のモータと前記第2のモータは、前記可動体の移動方向に沿って離れた位置に配置されていることを特徴とする電動工具。」
本態様における「可動体の移動方向に沿って離れた位置に配置」は、例えば、第1および第2の回転体がベルトやチェーンあるいはギア等の回転動力伝達部材を介して駆動される場合に、第1の回転体と第1のモータの軸間距離と、第2の回転体と第2のモータの軸間距離を異ならせて配置する態様がこれに該当する。
態様1の発明によれば、第1および第2の回転体を回転駆動する第1および第2のモータ同志が軸方向一端部において干渉するのを回避することができる。これにより、大型化を抑制しながら、V型配置構成を得ることができる。
(態様2)「請求項7または態様1に記載の電動工具であって、前記第1のモータの出力軸に前記第1の回転体が設けられ、前記第2のモータの出力軸に前記第2の回転体が設けられていることを特徴とする電動工具。」
態様2に記載の発明によれば、モータと回転体が直結方式とされるため、動力伝達ロスがなく、故障も少ない。
(態様3)「請求項7、態様1または2のいずれかに記載の電動工具であって、前記第1、第2のモータおよび前記第1、第2の回転体を収容するハウジングと、前記ハウジングに接続されて当該ハウジングの長軸方向と交差する方向に延びる、作業者が握るハンドル部と、を更に有し、前記第1および第2のモータは、前記可動体の移動方向から見て、その回転軸線が前記押圧部材の押圧方向の前方側から前記ハンドル部側に向って開いているV字形に配置されていることを特徴とする電動工具。」
態様3に記載の発明によれば、モータおよび回転体を収容するハウジングの横幅寸法を小さくでき、被加工材に対する打込み材の打ち込み箇所の視認性が向上する。
(態様4)「請求項7、態様1〜3のいずれかに記載の電動工具であって、前記モータの回転出力は、Vベルトによって回転体に伝達される構成としたことを特徴とする打込み作業工具。」
態様4に記載の発明によれば、モータと回転体間における動力伝達を効率良く行うことができる。
第1の実施の形態の全体構成を示す側面図である。 図1のX線矢視図であり、電動式釘打機の主要部を示す。 第1の実施の形態の主要部を示す斜視図である。 図2のY−Y線断面図である。 ドライバ支持台をフライホイールに押し付ける押圧機構の側面図である。 ドライバおよびドライバ支持台の斜視図である。 駆動モータとバッテリの接続状態を示す図である。 バッテリ電圧低下抑制装置の第1の態様を示す図である。 バッテリ電圧低下抑制装置の第1の態様の動作を説明するタイムチャートである。 バッテリ電圧低下抑制装置の第2の態様を示す図である。 バッテリ電圧低下抑制装置の第2の態様の動作を説明するタイムチャートである。 バッテリ電圧低下抑制装置の第2の態様の変更例を示す図である。 バッテリ電圧低下抑制装置の第3の態様を示す図である。 バッテリ電圧低下抑制装置の第3の態様の動作を説明するタイムチャートである。 第2の実施の形態に係る電動式釘打機の全体構成を示す側面図である。 第2の実施の形態における、フライホイールとモータの第1の配置例を示す断面図である。 第2の実施の形態における、フライホイールとモータの第2の配置例を示す平断面図である。
符号の説明
100 電動式釘打機(電動式打込み作業工具)
101 本体部
103 ハンドル部
104 トリガ
105 マガジン
105a プッシャプレート
107 バッテリパック
110 本体ハウジング
111 ドライバガイド
111a 打込み孔
113A,113B 駆動モータ(第1および第2のモータ)
115A,115B 駆動プーリ
117 釘打ち機構
121 ドライバ(可動体)
123 ドライバ支持台(可動体)
124 動力伝達部
124a 動力伝達面(接触面)
127 コンタクトアーム
131 駆動機構
133A,133B フライホイール(第1および第2の回転体)
135A,135B 支軸
137 軸受
143A,143B 被動プーリ
145A,145B 駆動ベルト
161 押圧機構
163 押圧ローラ
165 電磁アクチュエータ
166 出力軸
167 圧縮ばね
169 ブラケット
169a 連結孔
171 作動アーム
173 連結軸
175 第1の可動支軸
177 規制アーム
179 第1の固定支軸
181 第2の可動支軸
183 押圧アーム
185 第2の固定支軸
191 戻し機構
193 戻しゴム
195 巻取りホイール
195a 巻取り軸
197 ストッパ
197a 当接面

Claims (7)

  1. 可動体と、前記可動体を駆動するためのモータと、前記モータに電力を供給するためのバッテリを備え、前記可動体を駆動することによって被加工物を加工する電動工具であって、
    前記モータとして、共同して前記可動体を駆動する複数のモータを備え、前記複数のモータは、負荷の変化に応じて回転数が変化するように構成されていることを特徴とする電動工具。
  2. 請求項1に記載の電動工具であって、前記複数のモータは、ユニバーサルモータ、直流マグネットモータ、直流ブラシレスモータの中から選択されたモータであり、定電圧電源に接続されていることを特徴とする電動工具。
  3. 請求項1または2に記載の電動工具であって、
    前記複数のモータの起動時における前記バッテリの電圧低下を抑制するバッテリ電圧低下抑制装置を備えていることを特徴とする電動工具。
  4. 請求項3に記載の電動工具であって、
    前記バッテリ電圧低下抑制装置は、前記複数のモータの起動時に、モータに印加する電圧を順次高めることを特徴とする電動工具。
  5. 請求項3に記載の電動工具であって、
    前記バッテリ電圧低下抑制装置は、前記複数のモータの起動時に、モータに電圧を印加する時点をずらせることを特徴とする電動工具。
  6. 請求項3に記載の電動工具であって、
    前記バッテリ電圧低下抑制装置は、前記複数のモータの起動時に、モータに印加する電圧を順次高めるとともに、モータに電圧を印加する時点をずらせることを特徴とする電動工具。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電動工具であって、
    前記可動体は、打ち込み材を被加工物に打ち込む方向に移動可能であり、
    前記複数のモータとして第1および第2のモータが用いられ、
    さらに、間隔を置いて配置され、それぞれ前記第1および第2のモータによって回転駆動される第1および第2の回転体と、
    前記可動体を前記第1および第2の回転体に向って前記可動体の移動方向と交差する方向から押圧する押圧部材と、
    前記可動体に設けられ、当該可動体の移動方向に沿って延びているとともに、相互の間隔が前記押圧部材によって押圧される方向の前方に向って狭くなり、前記押圧部材によって前記可動体が押圧された時に前記第1および第2の回転体と接触する第1および第2の接触面とを備え、
    前記第1および第2の回転体に前記第1および第2の接触面が接触することで前記第1および第2の回転体の回転力によって前記可動体が前記打ち込み材を打ち込む方向に移動されることを特徴とする電動工具。
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