JP2008229453A - スパイラル型膜エレメント及びその製造方法 - Google Patents

スパイラル型膜エレメント及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維補強樹脂層の厚み、材料、工程の増加等を伴わずに、繊維補強樹脂層のクラックの発生を効果的に防止できるスパイラル型膜エレメント、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えるスパイラル型膜エレメントにおいて、円筒状巻回体Rの外周に形成された外装材として、繊維集束体25が巻回された繊維巻回物を補強相とする繊維補強樹脂層26が形成され、円筒状巻回体Rの軸方向Aに対して、角度θ1=40〜75°と角度θ2=105〜140°で交差して繊維集束体25が巻回されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回されており、種々の流体(液体あるいは気体)中に存在する特定成分を分離することができるスパイラル型膜エレメント、及びその製造方法に関する。
従来、逆浸透ろ過、精密ろ過などに用いられる流体分離エレメントとして、例えば、図3に示すように、分離膜1と供給側流路材2と透過側流路材3とが積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部11〜13が設けられているスパイラル型膜エレメントが知られている。
このスパイラル型膜エレメントでは、供給側流体(原水)が供給側流路材2によって分離膜1表面へ導かれ、分離膜1を透過して分離された後、透過側流体(透過水)が透過側流路材3に沿って中心管5(集水管)まで導かれる。そして、このようなスパイラル型膜エレメントには、加圧運転時の耐圧性および形状保持性を付与する目的で、外装材として繊維強化樹脂(FRP)を外周に施す場合がある(図示省略)。
このようなスパイラル型膜エレメントは、図4(a)〜(b)に示すように、一般的に分離膜1を二つ折りにした間に供給側流路材2を配置したものと、透過側流路材3とを積み重ね、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐ封止部を形成するために接着剤4,6を、分離膜周辺部(3辺)に位置する透過側流路材3に塗布して分離膜ユニットUを作製し、このユニットUの単数または複数を中心管5の周囲にスパイラル状に巻きつけて、更に分離膜周辺部を封止することによって製造される。この例は、膜リーフ(封止された封筒状膜)が複数の場合であるが、膜リーフが単数の場合も存在する。
また、外装材の形成は、通常、中心管に膜リーフを巻回した後に、円筒状巻回体の外周面に、樹脂を含浸させたガラスロービング(ガラスフィラメントのストランドからなる集束体)を巻き付け、これを硬化させて繊維補強樹脂(FRP)として形成する方法が知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。そして、膜エレメントの場合、ガラスロービングの巻き付け角度はエレメント軸方向に対して85〜95°程度であった。
しかし、上記の形成方法では、膜エレメントの内圧による変形に対しては十分な強度を有するものの、その他の力に対しては脆い面があり、使用環境によっては繊維方向に沿ったクラックが生じる場合があった。
一方、繊維方向に沿ったクラックを防止するため、繊維補強樹脂層の厚みを厚くする、あるいは、繊維補強樹脂に補強ネット、補強布または補強フィルムを埋設する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、前者・後者の方法とも、使用原材料の増加や作業時間の増加が生じ、また膜充填効率が低下するという問題があった。
また、一般的な繊維補強樹脂では、繊維方向に沿ったクラックを防止するため繊維同士を平行ではなく、角度を付けて配列させる方法が知られている。しかし、この方法を適用するためには、繊維強化樹脂を多層化する、あるいは形成後に繊維強化樹脂の端部を切り揃えるなどの処理が必要であり、スパイラル型膜エレメントには適用できなかった。
特開2001−17840号公報 特開2000−354742号公報 実践FRP(編者:田部井清、発行元:丸善、発行所:綜合化学研究所)P.171〜200
そこで、本発明の目的は、繊維補強樹脂層の厚み、材料、工程の増加等を伴わずに、繊維補強樹脂層のクラックの発生を効果的に防止できるスパイラル型膜エレメント、及びその製造方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部と、前記円筒状巻回体の外周に形成された外装材とを備えるスパイラル型膜エレメントにおいて、前記外装材として、繊維集束体が巻回された繊維巻回物を補強相とする繊維補強樹脂層が形成されていると共に、前記繊維集束体が、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差して巻回されていることを特徴とする。
本発明のスパイラル型膜エレメントによると、繊維補強樹脂層を構成する繊維集束体が、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差して巻回されているため、交差した補強繊維により繊維補強樹脂層のクラックの発生を効果的に防止できる。その際、繊維集束体の巻回方向を制御するだけで製造可能なため、繊維補強樹脂層の厚み、材料、工程の増加等を伴わず、上記補強効果を実現することができる。
上記において、前記繊維巻回物を構成する繊維集束体の幅が5〜50mmであることが好ましい。繊維集束体の幅をこの範囲とすることにより、巻回の回数と補強効果のバランスが良好になり、補強の均一性も向上させることができる。
また、前記繊維巻回物を構成する繊維集束体は、隣り合う繊維集束体との重なり度合いが10〜70%であることが好ましい。繊維集束体同士の重なり度合いをこの範囲とすることにより、補強効果の均一性が良好になり、全体としての補強効果をより向上させることができ、巻回の回数と補強効果のバランスも良好になる。
また、前記繊維補強樹脂層の厚みが、前記円筒状巻回体の直径の1/400〜1/80であることが好ましい。繊維補強樹脂層の厚みをこの範囲とすることにより、繊維補強樹脂層の厚みを大きく増加させずに、繊維補強樹脂層の変形やクラックの発生を効果的に防止でき、使用原材料の減少、作業時間の短縮、膜充填効率が向上などが可能となる。
一方、本発明のスパイラル型膜エレメントの製造方法は、分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体の外周に、繊維補強樹脂層を形成する工程を含むスパイラル型膜エレメントの製造方法において、前記繊維補強樹脂層を形成する際に、補強相となる繊維集束体又は樹脂含浸した繊維集束体を、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差するように巻回する工程を含むことを特徴とする。
本発明の製造方法によると、補強相となる繊維集束体又は樹脂含浸した繊維集束体を、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差するように巻回するため、交差した補強繊維により繊維補強樹脂層のクラックの発生を効果的に防止できる。その際、繊維集束体の巻回方向を制御するだけで製造可能なため、繊維補強樹脂層の厚み、材料、工程の増加等を伴わず、上記補強効果を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のスパイラル型膜エレメントの一例を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は要部平面図、(c)はそのI−I矢視断面図である。図2は、本発明のスパイラル型膜エレメントの製造方法の一例を模式的に示す工程図である。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、外装材の形成方法および構造のみが従来のものと異なっており、他の構造は、上述の従来のスパイラル型膜エレメントの構成をいずれも適用することができる。
従って、本発明のスパイラル型膜エレメントは、図3に示すように、分離膜1、供給側流路材2、および透過側流路材3が積層状態で、有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体Rを備えると共に、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部が設けられている。封止部には、例えば、両端封止部11と外周側封止部12が含まれ、また、中心管5の周囲の封止を行う高めに封止部13を形成してもよい。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、分離膜1と供給側流路材2と透過側流路材3とを積層状態で有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回して円筒状巻回体Rを形成する工程と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部11,12を形成する工程とを含む方法で製造することができる。具体的には、例えば、図4(a)〜(b)に示す工程を実施することにより製造することができる。
図4(a)に示すように、まず、分離膜1を二つ折りにした間に供給側流路材2を配置したものと透過側流路材3とを積み重ね、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐ封止部を形成するための接着剤4,6を、透過側流路材3の軸方向両端部および巻回終端部に塗布したユニットを準備する。このとき、分離膜1の折目部分に保護テープを貼り付けても良い。
分離膜1には、逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜、ガス分離膜、脱ガス膜などが使用できる。供給側流路材2には、ネット状材料、メッシュ状材料、溝付シート、波形シート等が使用できる。透過側流路材3には、不織布、織布、編布などの繊維布、ネット状材料、メッシュ状材料、溝付シート、波形シート等が使用できる。
有孔の中心管5は、管の周囲に開孔を有するものであれば良く、従来のものが何れも使用できる。一般的には、中心管5はABS樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリサルフォン(PSF)等の材質で形成され、その直径は膜エレメントの大きさに応じて異なるが、例えば20〜100mmである。
接着剤4,6としては、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ホットメルト接着剤等、従来公知の何れの接着剤も使用することができる。但し、加熱による硬化反応を行う上で、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤などの熱硬化性樹脂を含有する接着剤が好ましい。
次に、図4(b)に示すように、この分離膜ユニットUの複数を積層し、有孔の中心管5の周囲にスパイラル状に巻回した後、接着剤を硬化させるなどして、封止部11,12,13を形成するする。その際、粘着テープをコイル状に巻き付けて、円筒状巻回体Rの形状を保持してもよい。
分離膜ユニットUを積層する際の数量は、必要とされる透過流量に応じて決まるものであり、1層以上であれば良いが、操作性を考慮すると100層程度が上限である。なお、分離膜ユニットUの長さが長いほど、積層数量は少なくなる。
本発明のスパイラル型膜エレメントは、図1(a)に示すように、円筒状巻回体Rの外周に形成された外装材を備え、その外装材として、繊維集束体25が巻回された繊維巻回物を補強相とする繊維補強樹脂層26が形成されている。なお、図1(a)では、繊維集束体25が模式的に1本の線として表現されているが、図1(b)〜(c)に示すように、繊維集束体25は、幅W1にて形成され、好ましくは、隣接する繊維集束体25同士が幅W2で重なり合っている。
この繊維集束体25は、図2(b)に示すように、円筒状巻回体Rの軸方向Aに対して、角度θ1=40〜75°と角度θ2=105〜140°で交差して巻回されている。繊維補強樹脂層のクラックの発生を効果的に防止し、また、内圧による変形に対する強度を保持する観点から、繊維集束体25は、角度θ1=50〜70°と角度θ2=110〜130°で交差していることが好ましい。
従って、本実施形態のスパイラル型膜エレメントは、円筒状巻回体Rの外周に、繊維補強樹脂層26を形成する際に、補強相となる繊維集束体25又は樹脂含浸した繊維集束体25を、円筒状巻回体Rの軸方向Aに対して、角度θ1=40〜75°と角度θ2=105〜140°で交差するように巻回する工程によって製造することができる。
繊維巻回物を形成する繊維集束体25としては、マルチフィランメト等に必要に応じて撚りをかけたものなどを用いることがきるが、繊維補強樹脂用の各種ロービングが好ましく使用できる。また、繊維の種類としては、例えばPET、PP、PE、PSF、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、アラミド等の樹脂繊維の他、ガラスなどの無機系繊維、スチールワイヤなどの金属繊維等を使用することも可能である。なお、図示した例のように、表示ラベル27を繊維補強樹脂層26の内側に設ける場合、その視認性を高める観点から、ガラス繊維や透明樹脂からなる繊維を用いるのが好ましい。
繊維補強樹脂層26を構成する樹脂は、円筒状巻回体Rの形成時に使用するポリウレタン樹脂またはエポキシ樹脂をそのまま使用できるが、円筒状巻回体Rに使用した樹脂に対して、樹脂の種類を変更することも可能である。ガラス繊維との組合せで、特に視認性を向上させる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂が挙げられる。なお、硬化の際の条件は、使用する樹脂や接着剤の種類等に応じて適宜設定される。
繊維巻回物を構成する繊維集束体25の幅W1は、前述した理由から、5〜50mmであることが好ましく、10〜30mmがより好ましい。繊維集束体25の幅W1は、繊維集束体25を構成する繊維の本数や各繊維の太さ、巻回する際の張力、繊維集束体25の送り出し機構などにより調整することができる。
また、繊維集束体25は、前述した理由から、隣り合う繊維集束体25との重なり度合いが、10〜70%であることが好ましく、20〜50%であることがより好ましい。重なり度合いは、重なり部分の幅W2/幅W1×100によって算出される値である。
繊維集束体25を巻回する工程を、図2(a)〜(c)に基づいて、より具体的に説明する。なお、図2(a)〜(c)は、円筒状巻回体Rの正面図に相当し、繊維集束体25が模式的に1本の線として表現されている。
まず、図2(a)に示すように、円筒状巻回体Rの左側から、らせん状に繊維集束体25が巻回され、右端まで到達した繊維集束体25は、略同じ角度で左側に折り返される。図2(a)は、繊維集束体25の巻回先端25aが、左側に折り返された状態を示している。
らせん状の巻回は、繊維集束体25の供給部を、円筒状巻回体Rに対して、らせん状に移動させることでも可能であるが、円筒状巻回体Rを回転させながら、繊維集束体25の供給部を、円筒状巻回体Rの軸方向Aに沿って移動させる方法が、製造が容易となり、巻回の精度が高まるため好ましい。その際、巻回の角度θ1、θ2は、供給部の移動速度と円筒状巻回体Rの回転速度とによって、容易に制御することができる。
次いで、図2(b)に示すように、右端で折り返された繊維集束体25が、更に左側へとらせん状に巻回され、先に巻回された繊維集束体25と交差する。図2(b)は、繊維集束体25の巻回先端25aが、先に巻回された繊維集束体25と交差した後、裏側に巻回された状態を示している。
次いで、図2(c)に示すように、交差した繊維集束体25が、更に左側へとらせん状に巻回され、右端と同様に左端で折り返され、繊維集束体25が円筒状巻回体Rを一往復する。図2(c)は、繊維集束体25の巻回先端25aが、円筒状巻回体Rを一往復し、先に巻回された繊維集束体25cと、一往復した繊維集束体25dとが隣り合う状態を示している。
本発明では、繊維巻回物を構成する繊維集束体25が、円筒状巻回体Rを一往復する毎に隣り合うように配置されていることが好ましい。上記のような往復を更に繰り返すことにより、円筒状巻回体Rの全面に繊維集束体25が被覆される。
上記巻回の後、繊維補強樹脂層26を構成する樹脂を硬化させるが、当該樹脂は、巻回する繊維集束体25に予め含浸させたものでも、巻回した繊維集束体25に対して塗布等して含浸させたものでも、何れでもよい。
このようにして形成された繊維補強樹脂層の厚みは、前述した理由から、円筒状巻回体Rの直径の1/400〜1/80であることが好ましく、1/300〜1/100であることがより好ましい。ここで、繊維補強樹脂層の厚みは、各部断面において、平均値を求めた値を指す。
繊維補強樹脂層26の厚みは、例えば0.5〜4mmであるが、視認性を高める上では、0.5〜2mmが好ましい。円筒状巻回体Rの直径は、膜エレメントの直径に応じて決定されるが、例えば50〜400mmである。
分離膜ユニットU(円筒状巻回体R)の樹脂封止と、繊維補強樹脂層26等の樹脂の硬化とは、別々に行ってもよいが、本発明では、分離膜ユニットU(円筒状巻回体R)の樹脂封止と、繊維補強樹脂層26等の樹脂の硬化とを同時に行ってもよい。つまり、加熱による硬化反応を行う上で、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤などの熱硬化性樹脂を含有する樹脂を使用することが好ましい。
スパイラル型膜エレメントは、樹脂封止後の円筒状巻回体Rを、軸方向の長さを調整するために、両端部のトリミング等を行ってもよい。更に変形(テレスコープ等)を防止するための有孔の端部材や、シール材、補強材などを必要に応じて設けることができる。図1(a)に示した例では、膜エレメントの本体部の両側に、端部材が設けられている。
[他の実施形態]
(1)本発明では、繊維集束体が巻回された繊維巻回物を補強相とする繊維補強樹脂層が形成されており、両端部のトリミング等を行わない場合には、巻回した繊維集束体は連続したものとなる。しかし、両端部のトリミング等を行う場合には、巻回した繊維集束体は不連続となる。このように、繊維補強樹脂層を包含する繊維集束体が不連続なものでも、繊維集束体の巻回物を補強相とする限り、本発明に包含される。
(2)前述の実施形態では、1束の繊維集束体を用いて巻回を行う例を示したが、本発明では、複数束の繊維集束体を用いて巻回を行うものであってもよい。その場合、巻回の回数を減少させることができ、製造時間を短縮することができる。
(3)前述の実施形態では、撚りをかけていない繊維集束体を用いて巻回を行う例を示したが、本発明では、撚りをかけた繊維集束体を用いて巻回を行ってもよい。繊維集束体に撚りをかけることにより、繊維集束体の幅の制御や取扱いが容易になる。但し、撚りが多くなりすぎると、繊維集束体の幅に比較して厚みが大きくなり易いため、撚り数は、長さ10cm当たり5回以下が好ましい。
本発明のスパイラル型膜エレメントの一例を示す図 本発明のスパイラル型膜エレメントの製造方法の一例を模式的に示す工程図 従来(本発明)のスパイラル型膜エレメントの一例を示す部分破断した斜視図 従来(本発明)のスパイラル型膜エレメントの製造方法の一例を示す工程図
符号の説明
1 分離膜
2 供給側流路材
3 透過側流路材
5 中心管
25 繊維集束体
25a 繊維集束体の巻回先端
26 繊維補強樹脂層
R 円筒状巻回体
U 分離膜ユニット
A 円筒状巻回体の軸方向
θ1,θ2 巻回の角度
W1 繊維集束体の幅
W2 重なり部分の幅

Claims (6)

  1. 分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体と、供給側流体と透過側流体の混合を防ぐための封止部と、前記円筒状巻回体の外周に形成された外装材とを備えるスパイラル型膜エレメントにおいて、
    前記外装材として、繊維集束体が巻回された繊維巻回物を補強相とする繊維補強樹脂層が形成されていると共に、前記繊維集束体が、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差して巻回されていることを特徴とするスパイラル型膜エレメント。
  2. 前記繊維巻回物を構成する繊維集束体の幅が5〜50mmである請求項1記載のスパイラル型膜エレメント。
  3. 前記繊維巻回物を構成する繊維集束体は、隣り合う繊維集束体との重なり度合いが10〜70%である請求項1又は2に記載のスパイラル型膜エレメント。
  4. 前記繊維補強樹脂層の厚みが、前記円筒状巻回体の直径の1/400〜1/80である請求項1〜3いずれかに記載のスパイラル型膜エレメント。
  5. 前記繊維巻回物を構成する繊維集束体が、前記円筒状巻回体を一往復する毎に隣り合うように配置されている請求項1〜4いずれかに記載のスパイラル型膜エレメント。
  6. 分離膜と供給側流路材と透過側流路材とが積層状態で有孔の中心管の周囲にスパイラル状に巻回された円筒状巻回体の外周に、繊維補強樹脂層を形成する工程を含むスパイラル型膜エレメントの製造方法において、
    前記繊維補強樹脂層を形成する際に、補強相となる繊維集束体又は樹脂含浸した繊維集束体を、前記円筒状巻回体の軸方向に対して、角度40〜75°と角度105〜140°で交差するように巻回する工程を含むことを特徴とするスパイラル型膜エレメントの製造方法。

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