JP2008228642A - 液状調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学的に合成された澱粉を使用することなく、粘度安定性に優れ、かつ食感も優れ、曳糸性もほとんどない液状調味料を提供すること。
【解決手段】湿熱処理タピオカ澱粉及び糖類を含有する液状調味料。液状調味料全体に対する固形分換算で、湿熱処理タピオカ澱粉の含有量が0.2〜12.0重量%であり、
糖類の含有量が1〜70重量%である前記液状調味料。
【選択図】なし

Description

本発明は、湿熱処理タピオカ澱粉及び糖類を含む液状調味料に主に関する。
液状調味料、特に、お好み焼き用ソース、とんかつ用ソース、たこ焼き用ソース、団子のたれ、焼肉のたれ等の粘度の高い液状調味料には、増粘安定剤などとして、澱粉が含有されている。
従来、これらの液状調味料においては、リン酸架橋澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等の化学的に合成された澱粉が用いられてきた。化学的に合成された澱粉が使用されてきた主な理由としては、天然澱粉を用いた場合、粘度が不安定となる等の点が挙げられる。しかし、食品の安全性や身体への影響に関する関心の高まりから、化学合成品ではなく、天然の素材を使用することが求められるようになった。
一方、化学的に処理された澱粉とは異なり、水と熱だけを使用して物理的に処理された澱粉として、湿熱処理澱粉が知られている(特許文献1参照)。
湿熱処理澱粉は、加熱しても糊化しない程度の水分を含む澱粉粒子を、適当な水分の存在下で加熱することにより得られるものであり、解重合などの化学的変化をほとんど伴わず、安全性の高い食品として認識されている(非特許文献1及び2参照)。
しかし、安全性だけでなく、粘度安定性等により優れる液状調味料が強く求められるようになってきた。
特許第2996707号 福井俊郎、「澱粉科学実験法」、朝倉書店、1979年、242-245頁 蔵橋嘉樹、「澱粉科学の事典」、朝倉書店、2003年、417-421頁
本発明は化学的に合成された澱粉を使用することなく、粘度安定性に優れる液状調味料を提供することを主な課題とする。
本発明者は化学的に合成された澱粉を用いずに、粘度安定性に優れる液状調味料を得ることを課題として鋭意検討を重ねた。
その結果、湿熱処理を行ったタピオカ澱粉と糖類を配合することにより、食感に優れ、
粘度が長期間安定した液状調味料が得られることを見出し、更に鋭意検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の液状調味料に関する。
項1:湿熱処理タピオカ澱粉及び糖類を含有する液状調味料。
好ましくは、湿熱処理タピオカ澱粉が、固形分濃度6.0%でアミログラフで測定する場合の50℃から95℃までの昇温時の最高粘度と95℃達温時の粘度の差が200BU以下のものである
項1に記載の液状調味料。
項2:液状調味料全体に対する固形分換算で、
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量が0.2〜12.0重量%であり、
糖類の含有量が1〜70重量%である
項1に記載の液状調味料。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
1.湿熱処理タピオカ澱粉
湿熱処理タピオカ澱粉は、タピオカ澱粉を湿熱処理することによって得られるものである。
湿熱処理の手法は特に限定されず、適宜公知の方法に従って行うことができる。
例えば、特許第2996707に記載の方法に従って、内圧、外圧共に耐圧性の密閉できる容器を用い、この容器内に天然澱粉を入れ、減圧とした後、蒸気を導入して加圧加熱し、あるいはこの操作を繰り返し、該澱粉を所定時間加熱した後、冷却する方法によって、処理することができる。
また、L.SAIRにより報告された方法(シリアルケミストリィ、44巻1月号、8〜26頁 1964)に従って、天然澱粉を2cm程度の薄い層に広げて、相対湿度100%の加圧容器に入れ、約95〜100℃で約16時間加熱することにより処理してもよい。
このうち、特に工業的規模で実施する場合には、特許第2996707に記載の方法に従って、湿熱処理することが好ましい。該方法を用いることにより、湿熱処理を効率良く行うことができる。
湿熱処理は、密閉容器中で相対湿度100%の条件下で温度95〜135℃、好ましくは100〜130℃程度で行うことが適当である。加熱温度が95℃未満の場合は曳糸性が残る。一方、加熱温度が135℃より高くなると分解がおこり、粘度が低く、不安定になる。
湿熱処理の時間は、温度条件等により適宜設定することができ、特に限定されないが、通常、3分間〜8時間程度、好ましくは3分間〜5時間程度である。
湿熱処理タピオカ澱粉を用いた場合には、粘度安定性に優れた液状調味料が得られる。
特に、湿熱処理したタピオカ澱粉を固形分濃度6.0%でアミログラフで測定する場合に50℃から95℃までの昇温時の最高粘度と95℃達温時の粘度の差が200BU以下、好ましくは150BU以下であるものが、粘度の安定性に優れ、食感にも優れ、かつ、曳糸性がない点で好ましい。
尚、50℃から95℃までの昇温時の最高粘度とは、50℃から95℃までの昇温粘度曲線において最も高い値となる粘度を意味する。従って、昇温粘度曲線がピークを有し、ピーク粘度が95℃達温時の粘度より大きい場合は、ピーク粘度が最高粘度となる。つまり、最高粘度と95℃達温時の粘度の差は、換言すると、ピーク粘度と95℃達温時の粘度の差ともいえる。一方、昇温粘度曲線がピークを有しないか、またはピークを有するがピーク粘度が95℃達温時の粘度より小さい場合は、95℃達温時の粘度が最高となる。つまり、最高粘度と95℃達温時の粘度の差は0となる。
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量は、液状調味料の種類や用途により適宜設定し得るが、液状調味料全体に対し、固形分換算で、0.2〜12.0重量%程度、好ましくは0.5〜10.0重量%程度、更に好ましくは1.0〜9.0重量%程度、特に1.5〜8.0重量%程度である。この範囲であると粘度の経時安定性に優れる点で好ましい。
2.糖類
本発明の液状調味料は、糖類を含有している。
糖類には、単糖類、二糖類、水あめなど、通常、液状調味料において使用されている糖類が含まれる。但し、澱粉質は含まれない。
具体的には、砂糖、ブドウ糖、果糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖及び水あめなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上併用して用いてもよい。
液状調味料における糖類の含有量は、適宜設定し得るが、液状調味料全体に対し、固形分換算で、1〜70重量%程度、好ましくは2〜55重量%、更に好ましくは3〜50重量%程度、特に5〜45重量%程度である。
この範囲であると粘度の経時安定性に優れる点で好ましい。
3.液状調味料
3−1.液状調味料の製造方法
本発明の液状調味料は、公知の液状調味料の製造方法に従って、製造することができる。
例えば、澱粉及び糖類を含有する公知の液状調味料の製造方法において、他の澱粉に代えて湿熱処理タピオカ澱粉を用いることにより、製造することができる。
具体的な要件は特に限定されず、液状調味料の種類乃至用途に応じて適宜設定し得るが、例えば、ソースの場合は、実施例に記載の方法等に従って作製することができる。
3−2.液状調味料における他の成分
本発明の液状調味料には、所望に応じて、食材や調味料、香辛料、香料、添加剤等の他の成分を適宜含有させることができる。
食材としては、例えばソースの原料に用いる野菜や果実、海藻類、それらの加工品などが挙げられる。
調味料には、しょうゆ、食塩、食酢、カラメル、酸味料、アミノ酸液などが挙げられる。
添加剤には、保存料、pH安定剤、甘味料、着色料、増粘剤、乳化剤、香料などが挙げられる。保存料としては、例えば、エタノールが挙げられる。
これら他の成分の含有割合は、本発明の効果が奏される範囲内で、適宜設定することができる。
また、本発明の液状調味料には、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、湿熱処理タピオカ澱粉以外の他の湿熱処理澱粉又は天然澱粉を混合することもできる。
3−3.液状調味料の粘度
本発明の液状調味料の粘度は、用途や種類等に応じて適宜設定し得るが、通常、測定温度20℃における粘度(BM型粘度計による測定粘度、rpm12)で100〜25000cps程度、好ましくは、200〜23000cps程度、特に300〜20000cps程度である。
この程度の粘度を有する液状調味料において、本発明における粘度の経時安定性等の効果がより優れたものとなる。
3−4.液状調味料の用途
本発明の液状調味料の種類は、特に限定されず、各種ソース、たれ、ドレッシングなどとして用いることができる。
具体的には、お好み焼きソース、とんかつソース、たこ焼きソース、パスタソース、ケチャップソース、ホワイトソース、デザートソース、焼き鳥のたれ、酢豚のたれ、みたらし団子のたれ、甘酢あん等を挙げることができる。
本発明の液状調味料は、化学的に合成された澱粉ではなく、湿熱処理澱粉を使用しているため、安全性に優れる。
更に、本発明の液状調味料は、粘度安定性に優れており、食感にも優れ、かつ曳糸性もほとんどない。
また、長期間保存した場合にもゼリー状になりにくく、粘度の経時安定性に優れている。特に冷蔵した場合に顕著な効果が見られる。
このように、本発明は、安全性が高く、かつ、優れた品質を有する液状調味料を提供するものである。
以下、本発明をより具体的に説明するために、実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
尚、以下で、特に断りのない限り、「%」は「重量%」を表す。
実施例及び比較例において、澱粉の粘度変化は、アミログラフ(Brabender社、Viscograph)によって測定した。BUはブラベンダーユニットを表す。
湿熱処理タピオカ澱粉の性質と液状調味料の特性
1−1)湿熱処理タピオカ澱粉の作製
湿熱処理タピオカ澱粉は、タピオカ澱粉(General Starch 株式会社、タイ国)を特許第2996707号に記載の方法に従って処理することにより得た。
具体的に直径40センチメートル、奥行き80センチメートルで内圧・外圧に耐圧の円筒型の容器(日阪製、内・外圧に耐性のレトルト殺菌機)の内部に縦25センチメートル×横32センチメートル×深さ10センチメートルのステンレス製バットを設置し、バット上に厚さ5センチメートルになるようにタピオカ澱粉を入れた。密閉後、まず真空ラインを開放し、約10分後60トールの減圧となった時、真空ラインを閉じ、加圧蒸気ラインを開放して蒸気を導入し、各種条件で加熱を行った。加熱終了後、圧力を開放し、更に減圧冷却を行った後、開釜して処理澱粉を取り出して粉砕した。
湿熱処理条件を変えて湿熱処理タピオカ澱粉を各種作成した。表1に、湿熱処理の条件を示す。
また、得られた各種湿熱処理タピオカ澱粉及び未処理のタピオカ澱粉について、固形分濃度6.0%として、ブラベンダー社の粘度測定機であるアミログラフを用いて、50℃から95℃まで30分間で昇温し、昇温粘度曲線を求め、50℃から95℃までの昇温粘度曲線における最高粘度と95℃達温時の粘度の差を求めた。
表1に、固形分濃度6.0%において、アミログラフで測定した時の50℃から95℃までの昇温時の最高粘度(A)、95℃達温時の粘度(B)、及び、最高粘度と95℃達温時の粘度の差(A−B)を示す。
Figure 2008228642
1−2)ソースの作製
生たまねぎ750g、生ニンジン300g、トマト900gを良く洗浄した後、細かく切断し、圧力釜に入れ、そこへ水4100gと昆布100gを入れ、115℃(0.7kg/cm2)で60分間蒸煮した。
蒸煮後40メッシュのステンレス製の篩を用いて裏ごしした。そしてそれを攪拌式加熱装置に移し、そこへ砂糖1730g、ブドウ糖果糖液糖(固形分76%)2280gを加え、更に食塩550g及び香辛料を加え、蓋をして30分間攪拌しながら加熱を行った。その後4.5%の酢酸溶液(米酢)を96g添加した後、十分攪拌を行いソース原液とした。
仕上がり後のソースに対する固形分換算で、湿熱処理タピオカ澱粉又は未処理のタピオカ澱粉の含有量が3.0%、糖類の含有量が30重量%となるような量で、湿熱処理タピオカ澱粉溶液とソース原液とを攪拌式加熱装置に投入し、よく混合した。次いで、蓋をして攪拌を行いながら、95℃で30分間加熱を行った。その後ステンレス製のビーカーに取り出し、攪拌を行いながら、冷水中で20℃まで冷却し、42メッシュの篩を通した。防腐の為、純度95%のエタノールをソース全体に対して2重量%程度の量で添加し、よく混合した後、ビンに詰め、密閉して仕上がりのソースとした。
1−3)ソースの特性
1−3a)粘度安定性
表1に示す各種湿熱処理タピオカ澱粉及び未処理のタピオカ澱粉を用いて、上記1−2)の方法により作製したソースを、保存温度20℃で12ヶ月保存し、粘度の経時安定性を調べた。
粘度は、測定温度20℃で、BM型粘度計を用いて、rpm12で測定した。
測定結果を表2に示す。
Figure 2008228642
表2に示すように、湿熱処理タピオカ澱粉を用いて作製したソースは、長期間保存した場合にも、粘度安定性に優れていた。
特に、湿熱処理タピオカ澱粉II〜VI、換言すると、湿熱処理タピオカ澱粉を固形分濃度6.0%でアミログラフで測定した場合、50℃から95℃までの昇温時の最高粘度と95℃達温時の粘度の差(A−B)が、200BU以下のもの、特に、150BU以下のものが、12ヶ月保存した場合の上限と下限の差が少なく、粘度安定性に特に優れていた。
1−3b)ソースの食感及び曳糸性
表1に示す各種湿熱処理タピオカ澱粉及び未処理タピオカ澱粉を用いて、1−2)の方法で作製したソースについて、下記の方法で、ソースの食感及び曳糸性を評価した。
ソースの食感は、下記の評価基準に従って7名のパネラーにより評価してもらい、その平均値を求めた。
5:非常に良い
4:良い
3:普通
2:悪い
1:非常に悪い
また、ソースの曳糸性は温度20℃に設定したソースを調理用標準計量スプーン15ccを用いてソース16gをすくい取りそれを滴下した状態を下記の評価基準に従って7名のパネラーによって評価してもらい、その平均値を求めた。
5:曳糸性がまったくなく、スムーズに滴下する
4:曳糸性がなく、滴下する
3:滴下した時に少し曳糸性がある
2:曳糸性がある
1:曳糸性が非常にある
ソースの食感及び曳糸性について得られた結果を表3に示す。
Figure 2008228642
表3に示すように、湿熱処理タピオカ澱粉を用いて作成したソースは、食感に優れ、曳糸性もほとんどないことがわかった。
特に、湿熱処理タピオカ澱粉II〜VI、換言すると、湿熱処理タピオカ澱粉を固形分濃度6.0%でアミログラフで測定した場合の50℃から95℃までの昇温時の最高粘度と95℃達温時の粘度の差(A−B)が、200BU以下のもの、特に、150BU以下のものが、食感に優れ、曳糸性もみられず、特に優れた品質を有することがわかった。
澱粉質の種類と液状調味料の特性
本発明による湿熱処理タピオカ澱粉及び他の種類の澱粉を用いてソースを作成し、その特性の比較を行った。
2−1)試料澱粉
原料の澱粉は、以下のものを用いた。
タピオカ澱粉(General starch 株式会社製、タイ国)
コーンスターチ(三和澱粉工業株式会社製)
馬鈴薯澱粉(東部十勝農産加工農業協同組合連合会製)
小麦澱粉(三和澱粉工業株式会社製)
甘藷澱粉(そお鹿児島農業協同組合製)
2−2)湿熱処理澱粉
湿熱処理タピオカ澱粉としては、実施例1の表1に示す湿熱処理タピオカ澱粉Vを用いた。
また、上記1−1において、原料の澱粉を代える以外は、同様の方法にて、湿熱処理コーンスターチ、湿熱処理小麦澱粉、湿熱処理馬鈴薯澱粉、湿熱処理甘藷澱粉を作成した。
湿熱処理の温度と時間は、コーンスターチ及び小麦澱粉を用いる場合は、温度120℃、時間30分とした。馬鈴薯澱粉及び甘藷澱粉を用いる場合は、温度120℃、時間15分とした。
2−3)ソース原液
生たまねぎ750g、生ニンジン300g、トマト900gを良く洗浄した後、細かく切断し、圧力釜に入れ、そこへ水4100gと昆布100gを入れ、115℃(0.7kg/cm2)で60分間蒸煮した。
蒸煮後40メッシュのステンレス製の篩を用いて裏ごしした。そしてそれを攪拌式加熱装置に移し、そこへ砂糖1730g、ブドウ糖果糖液糖(固形分76%)2280gを加え、更に食塩550g及び香辛料を加え、蓋をして30分間攪拌しながら加熱を行った。その後4.5%の酢酸溶液(米酢)を96g添加した後、十分攪拌を行いソース原液とした。
2−4)ソースの作成
実施例A
仕上がり後のソースに対する固形分換算で湿熱処理タピオカ澱粉の含有量が3.0%、糖類の含有量が30重量%となるような量で、湿熱処理タピオカ澱粉溶液とソース原液とを攪拌式加熱装置に投入し、よく混合した。次いで、蓋をして攪拌を行いながら、95℃で30分間加熱を行った。その後ステンレス製のビーカーに取り出し、攪拌を行いながら、冷水中で20℃まで冷却し、42メッシュの篩を通した。防腐の為、純度95%のエタノールをソース全体に対して2重量%程度の量で添加し、よく混合した後、ビンに詰め、密閉して仕上がりとした。
比較例B
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、湿熱処理コーンスターチの含有量が5.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例C
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、湿熱処理小麦澱粉の含有量が5.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例D
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、湿熱処理馬鈴薯澱粉の含有量が4.5%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例E
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、湿熱処理甘藷澱粉の含有量が4.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例F
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、タピオカ澱粉(未処理タピオカ澱粉)の含有量が3.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例G
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて、コーンスターチ(未処理コーンスターチ)の含有量が4.5%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例H
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量が3.0%に代えて、馬鈴薯澱粉(未処理馬鈴薯澱粉)の含有量が4.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
比較例I
湿熱処理タピオカ澱粉の含有量3.0%に代えて甘藷澱粉(未処理甘藷澱粉)の含有量が4.0%とする以外は、実施例Aと同様にして、ソースを作製した。
2―5)粘度の経時安定性の比較
上記実施例A及び比較例B〜Iで作製したソースについて、保存温度を20℃又は4℃に設定して、粘度の経時安定性を調べた。
2−5a)20℃保存の場合
保存温度を20℃で設定した場合の試験結果を表4及び5に示す。表4は湿熱処理澱粉、表5は未処理の澱粉を用いた場合の結果を示す。
粘度は、測定温度20℃で、BM型粘度計を用いて、rpm12で測定した。
Figure 2008228642
Figure 2008228642
表4及び表5の結果から明らかなように、12ヶ月保存した場合、他の湿熱処理澱粉及び未処理澱粉を使用した比較例のソースは、途中でゼリー状となった。
これに対し、湿熱処理タピオカ澱粉を使用した本発明のソースは、12ヶ月後もゼリー状にならず、粘度が安定していた。
2−5b)4℃保存の場合
保存温度を4℃に設定した場合の試験結果を表6及び7に示す。表6は湿熱処理澱粉、表7は未処理の澱粉を用いた場合の結果を示す。
粘度はBM型粘度計を用いて、rpm12で測定した。また温度は0日のみ20℃で測定し、1日以後は4℃で測定した。
Figure 2008228642
Figure 2008228642
表6及び表7の結果から明らかなように、4℃で12ヶ月保存した場合、他の湿熱処理澱粉及び未処理澱粉を使用した比較例のソースは、途中でゼリー状となった。
これに対し、湿熱処理タピオカ澱粉を使用した本発明のソースは、12ヶ月後もゼリー状にならず、粘度が安定していた。
特に、4℃で冷蔵保存する場合、常温(20℃)で保存する場合に比べて、比較例のソースはゼリー化し易い傾向があったのに対し、湿熱処理タピオカ澱粉を使用した本発明のソースは、長期間経過後も粘度が安定していた。このことから、本発明の粘度の経時安定性は、冷蔵保存の場合において、特に優れたものであることがわかった。

Claims (2)

  1. 湿熱処理タピオカ澱粉及び糖類を含有する液状調味料。
  2. 液状調味料全体に対する固形分換算で、
    湿熱処理タピオカ澱粉の含有量が0.2〜12.0重量%であり、
    糖類の含有量が1〜70重量%である
    請求項1に記載の液状調味料。
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