JP2008228319A - 移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局3−2に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局3−2に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局3−2の管理のもと実行する再送制御部3d、を備え、前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備える。
【選択図】図4
Description
この移動機104によるソフトハンドオーバ手順により、無線リンクが無瞬断で切り替えられていく。
(S1)将来の高速データ通信は、信号送受信に要する帯域幅が非常に大きくなるとともに従量課金の導入が進むので、接続方法は、データの有無にかかわらず、常時回線を設定する方法が主流になる。従って、効率の観点から、W−CDMAシステムは、各移動機104に広帯域の無線リソースを割り当てる方法に比して十分に広い帯域を有する共有チャネル(共有回線)を1本だけ用意し、これにより、各移動機104が必要なときにチャネルをシェアして使用する方法が望ましい。この半面、ソフトハンドオーバのように常時複数のチャネルに対して、同一データを同時に送信することは困難である。
(S3)データ損失を防止するために、従来の方法は、ハンドオーバ元ノードの上位レイヤがハンドオーバ元ノード自身の残留データを廃棄し、上位の通信プロトコルに基づいて再送するようになっている。しかしながら,この再送の増加は通信レートの低下を引き起こす。
(S5)さらに、通信のリアルタイム性が低下するのでサービスの質の劣化を招く。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、広い帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアし、可変通信レートを用いたときにおいてデータ残留を回避し、さらに、再送の増加を防止可能な、移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局を提供することを目的とする。
(1)移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行する再送制御部、を備え、前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備えた、移動通信システムを用いることができる。
(3)また、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、前記移動局は、該第2の基地局により再送制御が行なわれるパケットデータを受信する、移動通信システムにおける再送制御方法を用いることができる。
(5)また、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部、を備えた、ハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局を用いることができる。
また、本発明に関連する技術のパケット転送・送信方法は、移動機宛ての複数のパケットを送信する上位ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ先ノードとをそなえた移動通信システムにおけるパケット転送・送信方法であって、上位ノードが、ハンドオーバの実施を決定する決定ステップと、ハンドオーバ元ノードが複数のパケットのうちの未送信の残留パケットをハンドオーバ先ノードに対して転送し、上位ノードがパケットをハンドオーバ先ノードに対して送信する転送・送信ステップとを含むことを特徴としている。
この転送・送信ステップは、次のパターンAおよびパターンBの2パターンを用いることができる。
(B)上位ノードが、無線区間におけるパケット量に基づいて、ハンドオーバ先ノードおよびハンドオーバ元ノード間に、別個の転送チャネルの割り当て又は追加チャネルの確保のうちの一方を行なうチャネル設定ステップと、ハンドオーバ先ノードが、チャネル設定ステップにて確保した別個の転送チャネル又は追加チャネルと新規チャネルとを用いたパケット送信のスケジューリングを行なうスケジューリングステップと、ハンドオーバ先ノードが、パケットおよび残留パケットをスケジューリングステップにおけるスケジューリングに基づいて移動機に送信するスケジューリング送信ステップとを含む方法。この方法によれば、再送制御によりパケット送受信の欠落を防止でき完全性が保証される。
そして、本発明に関連する技術の移動通信システムは、移動機宛ての複数のパケットを送信する上位ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノードと、ハンドオーバ後の移動機とパケットを送受信するハンドオーバ先ノードとをそなえた、移動通信システムにおいて、ハンドオーバ先ノードは、上位ノードおよびハンドオーバ元ノードからの複数のパケットを受信する第2回線受信部と、第2回線受信部が受信するパケットについて再送制御する第2再送制御部と、第2回線受信部が受信した複数のパケットに第2再送制御部にて再送制御された再送制御ヘッダを付与し、ヘッダ付きの無線フレームを移動機に対して送信する第2送信部とを含むことを特徴としている。
さらに、本発明に関連する技術の移動通信システムは、上位装置から移動機へのデータの送信経路をハンドオーバ元ノードからの送信から、ハンドオーバ先ノードからの送信へ切り替える機能をそなえた移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元ノードは、その切り替えの際に、ハンドオーバ元ノードに残留する移動機へのデータをハンドオーバ先ノードに転送する転送手段をそなえ、ハンドオーバ先ノードは、その転送により受信したデータおよび上位装置からの前記データを前記移動機に送信する送信手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
この移動通信システムは、前記転送手段による転送中については、前記上位装置から前記ハンドオーバ先ノードへのデータの送信を中止することもでき、このようにすれば、無線リソースの最適化に寄与でき、システムにおけるコストパフォーマンスが改善する。
ここで、前記第1データ、前記第2データのいずれか一方は他方に対してより高い優先度が設定されており、前記送信は、優先度が高い方を優先して送信するようにしてもよい。
また、本発明に関連する技術の移動通信システムにおける再送制御方法は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、前記移動局は、該第2の基地局により管理される再送制御を受けるパケットデータを受信する。
そして、本発明に関連する技術の基地局は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部を備える。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用されるW−CDMAシステムの要部の構成図である。この図1に示すW−CDMAシステム50は、本発明のパケット転送・送信方法を実施し、ネットワークと移動機との間において音声,静止画および動画などの大容量データを送受信する移動通信システムであって、コアネットワーク(CN)100と、無線ネットワーク制御装置(RNC)2−0,2−1と、基地局(BTS)3−0〜3−5と、移動機(UE)4とをそなえて構成されている。このW−CDMAシステム50は、多数のノードを有するが、それらについての図示を省略している。
コアネットワーク100は、図示を省略する回線交換機,パケット交換機および多数の上位ノードとが相互に接続され、高速かつ大容量のパケットを伝送するネットワークであり、パケット交換機能を有する交換機1を有する。
なお、上位ノードとは、送受信データがHS−DSCHデータ又はDSCHデータの場合は、それぞれ、RNC2−0,2−1又は交換機1に相当し、下位ノードとは基地局3−0〜3−5又はRNC2−0,2−1に相当する(後述する図40参照)。
ここで、回線終端部1bは、他の上位ノード(例えば交換機1自身又はRNC2−0,2−1以外の上位ノード)又は下位ノード(例えば基地局3−0〜3−5又はRNC2−0,2−1)とデータ又はパケットを送受信して終端し、また、下位ノードからのフロー制御によってデータの流れを制御するものである。
さらに、制御部1aは、上位ノード又は下位ノードからの制御信号に基づいて交換部1cを制御するものである。
これにより、交換機1は、コアネットワーク100以外の他のネットワークおよび移動機4から受信したヘッダ付きパケットを、その宛先に基づいて、RNC2−0,2−1又はコアネットワーク100に対して転送する。
RNC2−0,2−1は、それぞれ、3GPPなどにて規定されている無線プロトコルを終端する機能と、パケット転送,基地局3−0〜3−5の制御,チャネル割り当て,ハンドオーバおよび発着信接続などの各機能とを有する。また、各RNC2−0,2−1は、基地局3−0〜3−5からの送信停止(送信停止メッセージ)、開始要求(開始要求メッセージ)によりDSCHデータおよびHS−DSCHデータの送信を制御する機能をも有する。
(1−3)基地局3−0〜3−5
(1−3−1)ハンドオーバ元ノードおよびハンドオーバ先ノードについて
基地局3−0〜3−5は、いずれも、3GPPなどにて規定される無線プロトコルを終端しうるものであり、セル110−0〜110−5内にいる移動機4の無線リンク用の論理ノード(Node B)として機能する。基地局3−0〜3−5は、いずれも、バッファリングされたDSCHデータ又はHS−DSCHデータを、交換機1の制御によりハンドオーバ元ノードからハンドオーバ先ノードへのデータ転送機能を有する。
基地局3−0〜3−5は、いずれも、RNC2−0,2−1から送信されたパケットについて無線送信機能(変調,符号拡散および無線フレーム送信など)と、無線受信機能(無線フレーム受信,逆拡散および復調など)と、複数の無線リソースに関する使用状況の常時監視機能とを有する。
ここで、受信部2aは、移動機4からの無線フレームを受信し復調およびデコード処理するものである。送信部2fは、送信データをエンコードし、変調処理し移動機4に送信するものである。また、送信部2fは、後述するパターンBにて説明する優先度を送信データに付与できるようになっている。
ここで、第1回線受信部22aは、交換機1側又は基地局3−2からのパケットを受信するものである。そして、バッファ2gがこの第1回線受信部22aにて受信されたパケットを保持する。
そして、ARQ制御部2dは、第1回線受信部22a(回線終端部2b)にて受信されたパケットに含まれる基地局3−2のリソース容量とバッファ2gに保持されたパケットの残留量とに基づいて転送するパケット量を再送制御するものである。また、ARQ制御部2dは、呼制御部2cからの制御によりH−ARQ(Hybrid−Auto Repeat Request)プロトコルの開始、変更および終了動作をするものである。このH−ARQは、HS−DSCHに規定されるARQプロトコルの名称である。
また、回線終端部2b,呼制御部2c,ARQ制御部2d,ARQ終端部2eが協働することにより、転送手段(2b,2c,2d,2e)として機能している。
また、図4は本発明の第1実施形態に係る基地局3−2のブロック図であり、この図4に示す基地局3−2は、基地局3−1に設けられた受信部2a,回線終端部2b,呼制御部2c,ARQ制御部2d,ARQ終端部2e,送信部2fのそれぞれと同一の機能を有する受信部(第2受信部)3a,回線終端部(第2回線終端部)3b,呼制御部(第2呼制御部)3c,ARQ制御部(第2再送制御部)3d,ARQ終端部(第2ARQ終端部)3e,送信部(第2送信部)3fをそなえて構成されている。
そして、呼制御部3c,ARQ制御部3d,ARQ終端部3e,送信部3fが協働することにより、送信手段(3c,3d,3e,3f)として機能している。
このように、W−CDMAシステム50は、上位ノード(上位装置)から移動機4へのデータの送信経路をハンドオーバ元ノード2からの送信から、ハンドオーバ先ノード3からの送信へ切り替える機能を有する。そして、ハンドオーバ元ノード2は、その切り替えの際に、ハンドオーバ元ノード2に残留する移動機4へのデータをハンドオーバ先ノード3に転送する転送手段(2b,2c,2d,2e)をそなえ、ハンドオーバ先ノード3は、その転送により受信したデータおよび上位ノードからのデータを移動機4に送信する送信手段(3c,3d,3e,3f)とをそなえて構成されている。
移動機4は、無線を用いて基地局3−0〜3−5と通信する機能と、通信,管理および制御に関するデータを送受信する機能と、H−ARQ動作をする機能とを有し、ユーザが操作する携帯電話機又は携帯無線端末である。
図5は本発明の第1実施形態に係る移動機4のブロック図である。この図5に示す移動機4は、アンテナ4f,受信部4a,ARQ終端部4b,呼制御部4c,ARQ制御部4d,送信部4eをそなえて構成されている。
セル110−0〜110−5は、それぞれ、移動機4および基地局3−0〜3−5間において、高品質の無線フレーム送受信が可能な概略的な範囲を表し、また、各セル110−0〜110−5の範囲は、隣接するセル110−0〜110−5の範囲と概ね重なり合う。移動機4が、この重複した範囲に移動すると、隣接する基地局3−0〜3−5と同一データを送受信し、これにより、ソフトハンドオーバが行なわれる。
各ノード101,102−0〜102−n,103−0〜103−n,104は、いずれも、ATM伝送路を介して物理的に接続されており、各ノード間のインターフェースは仕様に規定されている。具体的には、RNC102−0〜102−nと交換機101との間のインターフェースはATM伝送路であってIuと称され、RNC102−0〜102−n相互間のインターフェースはIurと称される。RNC102−0〜102−nと基地局103−0〜103−nとの間のインターフェースはATM伝送路であってIubと、そして、基地局103−0〜103−nと移動機105との間のインターフェースはUuとそれぞれ称される。
交換機1および移動機4は、ともに、大容量の音声データ,テキストデータおよび画像データなどを多数の細かいデータにし、その細分化(フラグメント)されたデータをパケット化せずに又はパケット化を用いて多数のパケットを送信する。
従って、ダウンリンクについては、交換機1は、同一の移動機4に対して一定時間毎に間断なく音声データ,テキストデータなどをフラグメントして送信し、異なる移動機(図示省略)に対して別種類のテキストデータなどにして送信する。アップリンクについても同様である。
これにより、例えばRNC2−0,2−1に設けられたARQ制御部2d,3dは、それぞれ、通し番号付きのパケットについて、正常に受信できたパケットの通し番号と、正常に受信できなかったパケットの通し番号とを記録する。そして、ARQ制御部2d,3dは、いずれも、未受信のパケットについて、コアネットワーク100のユーザ電話機に対して再送を要求し、そして、再送された2パケットを受信すると、全パケットを受信したと認識する。次に、ARQ部は、1200個のパケットに含まれるデータを抽出してユーザ情報の1単位としての一定時間内の音声又はテキストファイルなどを組み立てた後、上位レイヤに渡すようになっている。なお、この組み立てはレイヤ2のARQ部が行なう代わりに、レイヤ3以上の上位レイヤが行なってもよい。
(2)以下、図6を用いて、本発明のパケット転送・送信方法について説明する。
図6は本発明の第1実施形態に係るパケット転送・送信方法を説明するための図であり、図1に示す構成が単純化されたモデルが示されている。この図6に示す上位ノードは、HS−DSCHチャネルにおいては、交換機1に相当する。そして、上位ノード1において、ユーザデータの送信とハンドオーバ制御とが行なわれ、ハンドオーバ元ノード2(基地局3−1)およびハンドオーバ先ノード3(基地局3−2)において、上位ノード1との間でアップリンクパケットおよびダウンリンクパケットが送受信され、また、移動機4との間でARQ通信プロトコルを用いて無線フレームが送受信される。このARQを使用することにより、ハンドオーバ元ノード2およびハンドオーバ先ノード3と移動機4との間において完全なデータ疎通が保証される。
(2−1)本発明のパケット転送・送信方法
本発明のパケット転送・送信方法は、移動機4宛ての複数のパケットを送信する上位ノード1と、移動機4宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノード2と、移動機4宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ先ノード3とをそなえたW−CDMAシステム50におけるものであり、上位ノード1が、ハンドオーバの実施を決定する(決定ステップ)。そして、ハンドオーバ元ノード2が、複数のパケットのうちの未送信の残留パケットをハンドオーバ先ノード3に対して転送し、上位ノード1が新規パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信する(転送・送信ステップ)。また、ハンドオーバの実施を決定(決定ステップ)は、移動機4から送信されるハンドオーバ要求を受信した場合又は移動機4からの無線状況報告に基づくことが好ましい。
本発明のパケット転送・送信方法の実施パターンは、以下に説明するように4種類のパターンA〜Dを有し、さらに、これらのパターンA〜Dは、ハンドオーバ元ノード2がハンドオーバ先ノード3に対してパケットを転送・送信する態様として、パターンA,Cと、パターンB,Dとに分類できる。
第1のパケット転送・送信方法(パターンA,C)は、上位ノード1からハンドオーバ先ノード3への新規パケット送信を停止する方法である。すなわち、ハンドオーバ元ノード2(又は上位ノード1自身)が、上位ノード1からの新規パケットの送信を停止し(停止ステップ)、新規パケットの送信が停止している間に、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して転送する(第1残留パケット転送ステップ)。そして、第1残留パケット転送ステップにて残留パケットが転送されると、ハンドオーバ元ノード2(又は上位ノード1自身1)が、上位ノード1からの新規パケットの送信を再開し(再開ステップ)、上位ノード1が、新規パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して送信するのである(新規パケット送信ステップ)。
図40はDSCHを説明するための図である。この図40に示すDSCHは、複数の移動機4(例えばユーザ1〜ユーザ3)が共用するダウンリンクチャネルであって、これにより、無線リソースの使用効率が図られるようになっている。また、HS−DSCH(図示省略)とは、高速データ伝送可能なDSCHを意味する。なお、DSCHとHS−DSCHとの仕様は、それぞれ、記述TS25.435/427/425と、記述TR25.835/837/848/855/877/950とに規定されている。
(2−5)パターンA〜Dの概略的な説明
次に、図6に示すモデルを用いて、各ノードとの間における制御信号とユーザデータのシーケンスとについて説明する。
A.残留パケットの転送中は新規パケットの送信を一旦停止するとともに、転送データはカプセル化しない
B.残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化しない
C.残留パケットの転送中は新規パケットの送信を一旦停止するとともに、転送データはカプセル化する
D.残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化する
以下、各パターンについて説明する。
図7(a)〜図7(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るパターンAの動作を説明するための図である。
図7(a)に示す移動機4が移動を開始すると、ハンドオーバ元ノード2が、品質劣化を検出する。そして、図7(b)に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対して、残留パケット転送のために、上位ノード1による新規パケット送信を停止(サスペンド)させる。次に、ハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1によって指定されたハンドオーバ先ノード3(図7(c)参照)に対して、残留パケットを転送する。そして、残留パケット転送が完了すると、図7(d)に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対して新規パケット送信を再開(リジューム)させるために、リジューム要求を送信する。この後、図7(e)に示す上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して新規パケットを送信するのである。
この場合、移動機4は、移動機4自身の位置の周辺における無線状況を常時測定し、この無線状況を上位ノード1に対して報告し、上位ノード1からハンドオーバに関する指示がその移動機4に対して送信されるようになっている。上位ノード1は、無線状況報告例として、実際の測定値又はどの無線エリアの品質が改善されたか、また、どの無線エリアの品質が劣化しているかなどについての情報を常時受信している。そして、上位ノード1は、移動機4から送信される情報と、予め保持している無線強度情報とを比較することにより、電界強度が、無線通信可能であるか否かを決定する。そして、上位ノード1は、移動機4の周辺の無線エリアのうちの適切なエリアを選択し、その選択したエリアをハンドオーバ元ノード2に対して通知する。これにより、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3を知ることができる。
なお、ハンドオーバ元ノード2がサスペンド要求を送信する代わりに、上位ノード1自身がハンドオーバ実施許可時を基準に新規パケットの送信を停止してもよい。
(3−5)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルを設定する。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
このように、W−CDMAシステム50は、転送手段(2b,2c,2d,2e)による転送中については、上位ノードからハンドオーバ先ノード3へのデータの送信を中止する。
(4)パターンBの説明
図9(a)〜図9(c)はそれぞれパターンBを説明するための図である。この図9(a)に示す移動機4が、移動を開始すると、ハンドオーバ元ノード2が品質劣化を検出する。次に、図9(b)に示すハンドオーバ元ノード2は、残留パケットを上位ノード1経由でハンドオーバ先ノード3に対して転送する。ここで、上位ノード1は、新規パケットの送信を続行し、ハンドオーバ先ノード3は、転送パケットと新規パケットとを受信する。また、残留パケットの転送が終了した後は、図9(c)に示す上位ノード1からハンドオーバ先ノード3への新規パケットの送信が続行するのである。
(4−1)転送方法の説明
以下、(4−1−1)〜(4−1−3)にてハンドオーバ元ノードとハンドオーバ先ノードとの間における転送を説明し、(4−1−4)にてハンドオーバ先ノードと移動機との間における転送を説明する。
(4−1−1)図10は本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による調停方法を説明するための図である。この図10に示すハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、現在のリソースの空き状況の報告を要求する(リソース配分要求)。そして、ハンドオーバ先ノード3は、バッファ3gの空き容量を調べて、空いているリソース配分を通知する(リソース配分許可)。ハンドオーバ元ノード2は、そのリソース空き状況に従って、ハンドオーバ元ノード2自身が保持する残留パケットのうち転送可能な分のデータを転送する(ユーザデータ転送)。ハンドオーバ元ノード2は、この転送を残留パケットがなくなるまで繰り返す。これにより、リソースが効率的に使用される。
従って、本発明のハンドオーバ元ノード2が、測定ステップにて測定したリソースの容量に基づいて、残留パケットのうちの転送可能なものを転送している(スケジューリングステップ)。
この分散転送とは、ハンドオーバ元ノード2が残留パケットをハンドオーバ先ノード3に送信し、ハンドオーバ先ノード3が到着した順にデータを移動機4に送信する方法である。
図12は本発明の第1実施形態に係る分散転送を説明するための図である。この図12に示すハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対するリソース状況の通知および配分などを要求せず、その代わりに、残留パケットを少量づつ分割(分散)して送信し、新規パケットの送信の合間などを利用して残留パケットを送信するようになっている。
(4−1−4)ハンドオーバ先ノード3と移動機4との間におけるデータ送信方法
(4−1−4−1)無線送信間隔(送信間隔)を変化させる転送方法
この転送方法は、ハンドオーバ元ノード2が、分割した複数の分割パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信するに当たり、データ(パケット)転送中の送信間隔を変化させる。
このように、無線送信できる情報量を上位ノード1からの指示により増加又は変化させることにより、ハンドオーバ先ノード3のバッファ3gの容量を一定にでき、また、無線リソースの最適化に寄与できる。
図14(a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るハンドオーバ先ノード3から移動機4へ送信する単位データ量を変化させる方法を説明するための図である。この図14(a)に示す転送中でない場合は新規データを送信するための伝送量「1」が設定される一方、図14(b)に示す転送中の場合は伝送量「2」が設定される。すなわち、ハンドオーバ元ノード2が、送信するに当たり、ハンドオーバ元ノード2が、単位送信間隔におけるデータ量(伝送量「1」から伝送量「2」への増加)を変化させて送信するようになっている。
これにより、やはり、残留パケットと新規パケットとを同時の送信でき、通信レートが上昇する。
図15(a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るデータ転送用のトランスポートチャネルを追加する方法を説明するための図である。この図15(a)は転送中でない場合のユーザデータの流れを示す図であり、ハンドオーバ元ノード2又はハンドオーバ先ノード3は、ユーザデータをトランスポートチャネルにより移動機4に送信する。
チャネル割り当ての一例として、図15(b)に示す転送データ用トランスポートチャネルと新規データ用トランスポートチャネルとが確保され、これらの2本のトランスポートチャネルを介してハンドオーバ先ノード3に転送データおよび新規データが転送・送信される。また、ハンドオーバ先ノード3の調停部3hにおいて、これらの2種類のトランスポートチャネルから受信したパケットが調停される。
また、上位ノード1は、転送チャネルから別個に転送チャネルを割り当てる代わりに、新規チャネルを割り当てることもできる。
(4−1−6)ARQサブチャネルをデータ転送用に振り分ける又は追加する方法
図16(a)〜図16(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るサブチャネルの構成を変化させる転送方法を説明するための図である。ここで、図16(a)および図16(c)(図16(a)と同一のものを表す。)は、いずれも、転送中でない場合のものであり、図16(b)および図16(d)は、いずれも、転送中の場合を示している。
図16(a),(b)にそれぞれ示すサブチャネル1(Sub CH−1)〜サブチャネルn(Sub CH−n)の全体部分の時間は、データ送信から送達確認までの待ち時間に相当し、パケットを送信したノードについて、パケット送信後、ACKの受信までの時間である。なお、nは自然数を表す。図16(b)に示す待ち時間のうちのサブチャネルnは、転送データの送信のために割り当てられている。
これにより、複数のサブチャネルが用いられている場合に、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2からの転送データ専用にサブチャネルの一部を割り当て又はサブチャネルを追加し、新規パケットと転送データとを並行送信できる。
(5)パターンBの動作シーケンス例の説明
このような構成により、残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともにカプセル化されない転送パケットの転送・送信方法についてのシーケンス例について図17〜図19を用いて説明する。これらの図17〜図19に示す名称で、上述したものと同一名称を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものなので、更なる説明を省略する。また、ARQは、いずれも、各ノードに設けられたARQ機能を表す。
図17は本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による転送方法を説明するためのシーケンス例である。(5−1−1)〜(5−1−9)はそれぞれ図17の符号1〜9に対応する。
(5−1−1)移動機4は、受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始される。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1の判断である。ここで、上位ノード1がハンドオーバ実施(HO実施)を決定し、移動機4がハンドオーバを開始するために、ハンドオーバ先ノード3に対してハンドオーバ準備要求を送信する。
また、上位ノード1はこの完了を受信すると、ハンドオーバ元ノード2に対してハンドオーバ実施許可を通知し、また、移動機4に対してハンドオーバ実施要求を送信する。
(5−1−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示(ハンドオーバ実施要求)を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−1−6)また、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを送信するために必要なリソースを配分する要求を送信する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信後、要求された分のリソースを確保しハンドオーバ元ノード2に対して、リソース確保を通知する。
(5−1−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
このようにして、可変の通信レートを用いてもデータ残留を回避でき、さらに、再送の増加を防止できる。
(5−2)分散転送による調停方法
図18は本発明の第1実施形態に係る分散転送による転送方法を説明するためのシーケンス例である。(5−2−1)〜(5−2−9)はそれぞれ図18の符号1〜9に対応する。
(5−2−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(5−2−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−2−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(5−2−7)ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを少量づつ分散して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、転送された残留パケットおよび新規パケットを先に到着した順に移動機4に送信する。
(5−2−9)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このように、新規パケットの送信の合間などを利用して残留パケットが転送されるので、効率的な転送が可能となる。
図19は本発明の第1実施形態に係る送信間隔/情報量の変更,トランスポートチャネル追加およびサブチャネル構成の変更方法を説明するためのシーケンス例である。(5−3−1)〜(5−3−10)はそれぞれ図19の符号1〜10に対応する。
(5−3−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(5−3−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−3−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(5−3−8)ハンドオーバ元ノード2は、残留パケットの転送が完了後、上位ノード1に対して、転送完了を通知する。上位ノード1は、転送完了通知を受信後、ハンドオーバ先ノード3に対して、再度トランスポートチャネルの変更要求を送信し転送前に追加又は変更したトランスポートチャネルを変更前の最初の設定に戻すよう要求する。ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からの要求に従って、トランスポートチャネル設定をハンドオーバ前の状態に戻す。
(5−3−10)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このように、広帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアでき、可変の通信レートを用いてもデータ残留を回避でき、さらに、再送の増加を防止可能となる。
ハンドオーバ元ノード2が、ハンドオーバ先ノード3に対して残留パケットを転送するときは、有線の伝送路を使用するため、信号損失および信号化けはほとんど生じない。このため、パターンAおよびパターンBにおいて、残留パケットは、再送プロトコルなどのデータ疎通の完全性を保証するためのオーバヘッドを付与されない状態で転送される。
(6)第2実施形態に係る転送データのカプセル化の説明
カプセル化の対象は、ハンドオーバ元ノード2が、バッファリングしているデータをハンドオーバ先ノード3に送信するときに、ハンドオーバ元ノード2から送信される残留パケットのフレームである。ハンドオーバ元ノード2は、残留パケットのフレームヘッダの分解又は組み立てのいずれをも行なわずに、ハンドオーバ先ノード3が、上位ノード1からの指示又は受信した残留パケットに含まれる識別情報に基づいて、残留パケットをカプセル化する方法(トンネリング方法)を用いる。また、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にバッファリングされていた残留パケットを移動機4にすべて送信し終えて、移動機4に送信すべき残留パケットが消滅すると、カプセル化処理を終了する。
カプセル化については、ハンドオーバ前にハンドオーバ元ノード2が、移動機4との間において送受信していたときに使用していた再送プロトコルは、ハンドオーバ元ノード2,ハンドオーバ先ノード3および移動機4の間においてデータ転送するときに使用されるようになっている。
2種類のヘッダを転送データに付与して移動機4に送信する方法は、大きく2種類の方法(M1)および(M2)に分類できる。
(M1)ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとが一つにカプセル化され、このカプセル化されたデータは、さらにハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダを付与される。
以下、上記の2種類の方法に関して詳述し、各ノードとの間における制御信号およびユーザデータのシーケンスを説明する。
図20(a),(b)〜図24はいずれも本発明の第2実施形態に係るパケット転送方法を説明するための図である。これらの図に示すもので、上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。この図20に示すARQ−HはARQヘッダを表し、HS−DSCHの場合、ARQ−Hは、「H−ARQ」の「ヘッダ」を意味する。
図22(a)に示すハンドオーバ元ノード2は、残留パケットを上位ノード1経由でハンドオーバ先ノード3に対して転送し、ハンドオーバ先ノード3は、その残留パケットを移動機4へ送信する,ここで、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2からのヘッダ付きパケットに、さらに、H−ARQのためのヘッダを付与する(図22(b)参照)。
そして、図24(a)に示す上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して新規パケットを送信し、ハンドオーバ先ノード3は、その新規パケットを移動機4に対して送信する。ここで、ハンドオーバ先ノード3は、新規パケットに、H−ARQのためのヘッダを付与する(図24(b)参照)。
このように、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとが、一つにカプセル化され、このカプセル化されたデータは、さらにハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダが別個に付与されるのである。
(7−2)相乗りの説明
相乗りが実施された場合において、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別する識別情報(情報要素)を挿入するようになっている。すなわち、移動機4のARQが2種類のARQを正常に監視できるようにパケットに識別情報が挿入されるのである。この挿入方法は、以下に示す4パターンを用いることができる。
図25(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第1のフレームフォーマットを説明するための図である。この図25(a)に示すフレームは、ハンドオーバ先ノード3がハンドオーバ元ノード2からの転送データをパケット化したものであり、ハンドオーバ先ノード3が付与するヘッダと、ハンドオーバ元ノード2が付与するヘッダと、ユーザデータとの3種類の領域を有する。このハンドオーバ先ノード3が付与するヘッダは、各データ又は各無線フレームに付けられた識別番号を表すシーケンス番号(Sequence Number:SN)と、相乗りしているか否か(次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否か)を示すための識別情報とを含む。
また、ハンドオーバ先ノード3は、シーケンス番号を送信したハンドオーバ元ノード2を記憶することにより、変換、再送プロトコルによる再送要求又は受信完了などの応答信号をハンドオーバ元ノード2にそれぞれ送信するようにもできる。
(7−2−2)相乗り用を指示する領域有り、かつ転送データと新規パケットとのヘッダ長は別のパターン
図26(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第2のフレームフォーマットを説明するための図である。この図26(a)に示すフレームは、ハンドオーバ元ノードから転送されてハンドオーバ先ノード3によりARQヘッダを付与されたものである。ここで、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるARQヘッダは、次ヘッダ領域有りを示す領域を有する。従って、ハンドオーバ先ノード3が、プロトコルヘッダの一部として、相乗りを行なっているか否か、すなわち、次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否かを示す識別情報をヘッダの一部に含める。これにより、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるプロトコルヘッダにハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダが相乗りされる。
(7−2−3)相乗り用を指示する領域有り、かつ転送データと新規パケットとのデータ長とヘッダ長とが別のパターン
図27(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第3のフレームフォーマットを説明するための図である。ハンドオーバ先ノード3は、図27(a)に示すプロトコルヘッダの一部として、相乗りを行なっているか否か、すなわち、次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否かを示す識別情報を含めることにより、相乗りさせている。
図28(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第4のフレームフォーマットを説明するための図である。この図28(a)に示すフレームは、「ヘッダ圧縮有り」を示す識別情報を付与されており、また、転送データと新規パケットとのヘッダ長を同一とし、データ長をも同一にしている。ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とがいずれも、プロトコルヘッダを圧縮してヘッダ長を短縮し、プロトコルヘッダの相乗りによる送信データ長の増加を補うことにより、送信データ長を新規パケットと同一としている。
一方、移動機4は、例えば図28(b)に示すフレームのように、相乗りの指示がない場合はそのままヘッダおよびデータを読み込む。
このような構成によって、カプセル化された残留データの転送が行なわれる。
図29は本発明の第2実施形態に係るカプセル化による残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例である。この図29に示す移動機(UE)4,ハンドオーバ元ノードおよびハンドオーバ先ノードにそれぞれ表示された「ARQ」は、ARQ制御部4d(図5参照),ARQ制御部2d(図3参照)およびARQ制御部3d(図4参照)を表し、他の図面においても同様である。なお、それ以外のものは、上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。(7−3−1)〜(7−3−11)はそれぞれ図29の符号1〜11に対応する。
(7−3−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するためのリソース確保を要求し、ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、ハンドオーバ先ノード3が共有チャネルを新規に起動する。なお、既に起動しているチャネルがある場合、ハンドオーバ先ノード3は、ユーザを追加する。
(7−3−5)このハンドオーバにおいて、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2用に設けられて(ハンドオーバ元ノード2に対向して設けられた)起動していた再送プロトコルエンティティに加えて、さらに、ハンドオーバ先ノード3用の再送プロトコルエンティティを起動する。
ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2から残留パケットを受信し移動機4に対して送信する。このとき、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ前に続いて、転送データにプロトコルヘッダを付与して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、この転送データに自分自身のプロトコルヘッダを相乗りさせて移動機4に送信する。
(7−3−10)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ元ノード2についての再送プロトコルエンティティの解除を指示する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ元ノード2についての再送プロトコルエンティティを解除する。
このように、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとがカプセル化され、このカプセル化されたデータが、ハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダを付与される。
そして、このようにして、ハンドオーバ元ノード2からハンドオーバ先ノード3までのデータ疎通の完全性が保証されるとともに、ハンドオーバ元ノード2から移動機4までのデータ疎通の完全性も保証される。
ハンドオーバ先ノード3は、転送データを受信すると、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダを取り除き、新たにプロトコルヘッダを付与する。(M1)の方法においては、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とがそれぞれ付与したプロトコルヘッダが使用されていたが、(M2)の方法においては、2種類のプロトコルヘッダを付与しないで、プロトコルヘッダを付け直す。この再送制御は次の2パターンを用いることができ、これにより、(M1)と同様の再送制御が行なわれる。
図30は本発明の第2実施形態に係る対応表を用いてヘッダ情報を転送データに付与する方法を説明するための図である。この図30に示すハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて付与されるヘッダとの対応表10を有する。例えば、ハンドオーバ元ノード2のユーザAの転送パケットについて、ハンドオーバ元ノード2におけるARQ情報と、ユーザ名と、ハンドオーバ先ノード3におけるARQ情報(自ARQ情報)とが相互に対応付けられて対応表10に記録されている。ここで、ハンドオーバ元ノード2におけるARQ情報とは、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダに含まれる例えばSNR(Signal Noise Ratio)情報などである。また、ハンドオーバ先ノード3におけるARQ情報とは、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるプロトコルヘッダ情報などである。
なお、図30に示すもので上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものなので、更なる説明を省略する。
(7−4−2)ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて終端する方法
図31は本発明の第2実施形態に係るハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダをハンドオーバ先ノード3にて終端する方法を説明するための図である。この図31に示すハンドオーバ先ノード3は、終端処理部11を有する。この終端処理部11は、転送データ(転送パケット)に含まれるハンドオーバ元ノード2にて付与されたARQを終端し、ユーザデータのみを取得するとともに、ハンドオーバ元ノード2に対してACKを返すものである。
(7−5)ヘッダを取り除く場合の動作説明
図32は本発明の第2実施形態に係るプロトコルヘッダ付け直しによる残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例を示す図である。(7−5−1)〜(7−5−9)はそれぞれ図32の符号1〜9に対応する。
(7−5−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(7−5−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(7−5−9)新規パケットの送信を再開する。
このようにして、ハンドオーバ先ノード3がプロトコルヘッダを付け直すので、広帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアできる。
パターンDは、残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化する方法である。
(8−1)このパターンDは、ハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ元ノード2に残留している転送データと、上位ノード1より送信された新規パケットとを調停しながら、移動機4に対して送信するようになっている。調停方法はパターンBにおいて説明した方法と同一方法を用いることができる。
図33(a),(b)〜図35(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る他のパケット転送方法を説明するための図である。これらのうちの上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。
また、図34(b)に示すユーザデータは、ハンドオーバ元ノード2が上位ノード1に転送するときに、H−ARQを付与する。そして、ハンドオーバ先ノード3が上位ノード1から転送されたパケットを移動機4に対して送信するときに、さらに、H−ARQを付与し、相乗りを行なうのである。
(8−2)アライン
カプセル化を用いたときに相乗りによって、無線フレーム長が長くならないように、長さを調節する方法について説明する。相乗りヘッダは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とが、それぞれ、転送パケットに挿入したH−ARQヘッダであり、この相乗りヘッダなどの追加により無線フレーム長が予め決められたフォーマット長を超えることが生じる。
すなわち、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダと移動機4に送信するフレームに付与するプロトコルヘッダとを含む相乗りフレームの容量を監視し(監視ステップ)、ハンドオーバ先ノード3が、監視ステップにて相乗りフレームの容量が予め決められた値を超えた場合は、相乗りフレームの短縮又は無線フレームフォーマットの増大を用いて相乗りフレームをアラインする(アラインステップ)。
また、送信パケット長を短縮する代わりに、無線区間のフレームフォーマットを増加するようにもできる。すなわち、アラインに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、所定容量を超えた相乗りフレームの容量よりも大きな容量の無線フレームフォーマットを設定するようにもできる。具体的には、相乗り時に無線フレームフォーマットを超えるような事態が生じると、ハンドオーバ先ノード3がその情報を上位ノード1に通知し、この上位ノード1からの指示を受信して無線フレームフォーマット長を長くすることにより、残留データ側のデータ長に無線フレーム長を合致させて送信するのである。
移動機4は、ハンドオーバ終了後、ハンドオーバ先ノード3からカプセル化データと通常のカプセル化されていないデータとを混在して受信する。従って、移動機4は、両データを識別するための区切りが必要となる。このため、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、データ転送期間の最初と最後との区切りのタイミングをアクティベーションタイムとして通知するようになっている。すなわち、転送・送信に当たり、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、ハンドオーバ先ノード3自身と移動機4との両方が認識可能なアクティベーションタイムを用いることにより、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別する。
また、アクティベーションタイムとしてシーケンス番号を用いる場合は、区切りタイミングをユーザデータの「何番目以降」と表す。アクティベーションタイムとして、例えばシーケンス番号が「10」である場合、移動機4は、シーケンス番号が「0」〜「10」のデータについてはカプセル化なし、シーケンス番号が「10」以降のデータについてはカプセル化有りと識別する。
(8−4)また、ハンドオーバ先ノード3が移動機4とシーケンス番号を用いて送達確認しているときは、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与された第1のH−ARQを用いたデータについて、ハンドオーバ先ノード3が、再送又は受信完了を応答する信号を送信するようにもできる。これにより、ハンドオーバ元ノード2は、移動機4に送信すべきデータ用のバッファ2gを開放する。そして、この後、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2から送信されたデータを、H−ARQにより移動機4に送信する。
さらに、転送・送信に当たり、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信した第1のH−ARQを用いたデータに対して、ハンドオーバ先ノード3が再送又は受信完了を応答する信号を送信することにより、ハンドオーバ元ノード2が移動機4へのパケットを保持するバッファを開放し(開放ステップ)、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信したデータを第2のH−ARQを用いて移動機4に送信するようにもできる(送信ステップ)。
(9−1)このような構成により、カプセル化によるヘッダ相乗りおよびリソース配分要求を使用した調停を用いたシーケンス例について説明する。
シーケンス例として、カプセル化によるプロトコルヘッダ相乗り方法およびリソース配分要求を使用した調停方法を用いた場合と、プロトコルヘッダの付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停方法とを用いた場合とについて説明する。なお、他の調停方法を用いる方法、プロトコルヘッダのカプセル化又は付け直し方法を用いてもよい。
(9−1−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。なお、ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1における判断である。
(9−1−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(9−1−5)上記ハンドオーバにおいて、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2用の再送プロトコルエンティティに加えて、ハンドオーバ先ノード3用の再送プロトコルエンティティを起動する。
(9−1−7)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。
(9−1−9)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(9−1−11)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ元ノード2に対向していた再送プロトコルエンティティの解除を指示する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ元ノード2用の再送プロトコルエンティティを解除する。
(9−2)ヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停を用いた場合の動作説明
図37は本発明の第2実施形態に係るヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停方法を説明するためのシーケンス例である。(9−2−1)〜(9−2−9)はそれぞれ図37の符号1〜9に対応する。
(9−2−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースの確保を行なう。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(9−2−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(9−2−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルはハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続するように設定してもよく、又は上位ノード1を経由するように設定してもよい。
(9−2−7)ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを送信するために必要なリソースを配分するよう要求を送信する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信後、要求された分のリソースを確保しハンドオーバ元ノード2に対して、リソース確保を通知する。ハンドオーバ元ノード2は、リソース確保の通知を受信すると、残留パケットの転送を開始する。ハンドオーバ先ノード3は、割り当てたリソースに従って、転送された残留パケットおよび新規パケットを移動機4に送信する。
(9−2−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
このようにして、ヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停を用いるので、データが完全に転送される。
なお、本発明は上述した実施態様およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
(1)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2および上位ノード1のうちの少なくとも一方が、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを保持するリソースを確保して調停することにより新規パケットを送信することも可能である。
(2)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2および上位ノード1のうちの少なくとも一方のノードが、ハンドオーバ先ノード3に設けられた残留パケットを保持するリソースの容量を測定する測定ステップと、ハンドオーバ元ノード2が、測定ステップにて測定したリソースの容量に基づいて、残留パケットのうちの転送可能なものを転送して調停する調停ステップとを含めてもよい。
(4)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、無線区間における通信レートに応じたデータ量を有する複数のパケットに分割する分割ステップと、ハンドオーバ元ノード2が、分割ステップにて分割した複数の分割パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信する分割送信ステップと、ハンドオーバ先ノード3が、分割送信ステップにて送信された複数の分割パケットと上位ノード1から送信された複数の新規パケットとが混在する複数のパケットを、受信順に基づいて移動機4に対して送信する着順送信ステップとを含めてもよい。
(6)前記分割送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、パケット転送しているときに無線送信間隔を変化させるようにしてもよい。
(7)前記分割送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2が、単位送信間隔におけるデータ量を変化させて送信するようにしてもよい。
(9)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、転送パケットに含まれるハンドオーバ元ノード2にて付与された再送制御に関する情報を終端してユーザデータを取得して再送制御をしてもよい。
(11)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダと移動機4に送信するフレームに付与するプロトコルヘッダとを含む相乗りフレームの容量を監視する監視ステップと、ハンドオーバ先ノード3が、監視ステップにて相乗りフレームの容量が所定値を超えた場合は、相乗りフレームの短縮と無線フレームフォーマットの増大とのうちの少なくとも一方を用いて相乗りフレームをアラインするアラインステップとを含めてもよい。
(13)前記アラインステップは、ハンドオーバ先ノード3が、所定容量を超えた相乗りフレームの容量よりも大きな容量の無線フレームフォーマットを設定するようにしてもよい。
(15)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、シーケンス番号を送信した下位ノードを記憶することにより、変換、再送プロトコルによる再送要求又は受信完了等の応答信号をハンドオーバ元ノード2にそれぞれ送信するようにしてもよい。
また、ユーザデータの損失が防止でき、さらに、通信レートの安定およびリアルタイム性の向上など、各種類のサービスの質が改善される。加えて、W−CDMAシステムにおけるコストパフォーマンスが向上する。
Claims (6)
- 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、
前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行する再送制御部、
を備え、
前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備えたことを特徴とする、移動通信システム。 - 転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項1記載の移動通信システム。
- 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、
前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、
前記移動局は、該第2の基地局により再送制御が行なわれるパケットデータを受信する、
ことを特徴とする、移動通信システムにおける再送制御方法。 - 転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項3記載の移動通信システムにおける再送制御方法。
- 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、
転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部、
を備えたことを特徴とする、ハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局。 - 転送される前記残留パケットデータには、前記ハンドオーバ元の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記ハンドオーバ先の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項5記載のハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局。
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JP2000069522A (ja) * | 1998-08-17 | 2000-03-03 | Mitsubishi Electric Corp | ハンドオフ方法、基地局及び通信システム |
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