JP2008228319A - 移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局 - Google Patents

移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局 Download PDF

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Abstract

【課題】広い帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアし、可変通信レートを用いたときにおいてデータ残留を回避し、さらに、再送の増加を防止可能とする。
【解決手段】移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局3−2に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局3−2に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局3−2の管理のもと実行する再送制御部3d、を備え、前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access:広帯域CDMA)システムにおける高速・大容量通信時のソフトハンドオーバに関し、特に、DSCH(Downlink Shared Channel)およびHS−DSCH(High Speed Downlink Shared Channel)に用いて好適な、移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局に関する。
近年、CDMA移動通信システムの開発が急速に進展している。また、W−CDMAシステムの商用サービスも開始され、現在の主サービスである音声および静止画のみならず、動画などの大容量データの送受信が可能となっている。この状況において、第3世代移動通信システムの標準化のための団体として3GPP/3GPP2(3rd Generation Partnership Project/3rd Generation Partnership Project 2)が組織され、この3GPP/3GPP2は、より高品質なサービスを実現できるシステムを指向し、W−CDMA方式などに基づいて様々の仕様を整備している。
図38はW−CDMAシステムの概略的な構成図である。この図38に示すW−CDMAシステムは、交換機101を含むコアネットワーク(Core Network:CN)100と、無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)102−0,102−1と、基地局(BTS:Base Transmitting Station)103−0〜103−5と、移動機(UE:User Equipment)104との各ノードをそなえて構成されている。ここで、ノードとは、特に断らない限り、パケットの交換,送信および転送の各機能を実施する装置の意味で使用する。また、この図38に示す各ノード101,102−0,102−1,103−0〜103−5,104は、いずれも、ATM(Asynchronous.Transfer Mode)伝送路を介して物理的に接続されている。
3GPPが規定するハンドオーバは、移動機104がハンドオーバ前に通信している基地局103−1から離れて、他の基地局103−2の通信エリアに移動した場合に、無瞬断かつ品質を維持したままトランスポートチャンネルなどの無線リソース(無線チャネル,無線キャリア)を切り替えるものであり、この切り替えは、ソフトハンドオーバによって実現されている。
図39(a)はハンドオーバ前の状態を示す図であり、この図39(a)に示す移動機104は、基地局103−0〜103−5のうち、基地局103−1,103−2のそれぞれと常時各1本のブランチ(物理的な無線回線又は無線リンク)を設定し、無線フレームを送受信する。そして、移動機104は、基地局103−1,103−2のそれぞれに対して同一データを同時に送信する。また、基地局103−1,103−2は、受信データをATM伝送路によりRNC102−0に送信する。RNC102−0は、これらの複数のデータを処理し、ATM伝送路を介して、その複数のデータを交換機101側又は他の基地局103−0〜103−5に送信する。
さらに、ハンドオーバに関し、移動機104は、受信データの品質などをモニタして無線状況(電波状態)を常時監視し、品質のよいデータを選択して復調する。これにより、移動機104は、その移動に伴って、電界強度の大きい無線フレーム(無線信号)を受信すると、その無線フレームを送信する基地局103−0〜103−5との間に新たなブランチを追加する。
図39(b)はハンドオーバ後の状態を示す図であり、移動機104の移動に伴って、設定されていた基地局103−2のブランチの品質が劣化すると、移動機104は、そのブランチを開放して削除し、基地局103−1と通信する。
この移動機104によるソフトハンドオーバ手順により、無線リンクが無瞬断で切り替えられていく。
しかしながら、移動機104がソフトハンドオーバをするときに必要なチャネル数は、ハンドオーバ元ノードとハンドオーバ先ノードとの少なくとも2チャネルである。このため、無線フレームの送受信に要する帯域は、通常帯域の倍の帯域を要する。さらに、通信データの伝送速度(通信レート)が増大するに従って、1チャネル当たりに必要な帯域が増大するため、移動機104がハンドオーバ状態において複数のチャネルを用いて同一信号を送信する場合は、1ユーザ当たりに使用される帯域幅が非常に大きくなる。この帯域幅が大きくなると、無線区間における干渉を増大させ通信品質の低下を引き起こすとともに、収容可能なユーザ数の低下を招く。
従来の技術を用いて、帯域幅の増大とユーザ数の低下とを解決するためには、各ノードおよび各伝送路に必要な処理能力を向上させ,設備数を増加させなければならず、コストパフォーマンスの観点からデメリットが大きい。さらに、以下に示す(S1)〜(S5)に示す課題がある。
(S1)将来の高速データ通信は、信号送受信に要する帯域幅が非常に大きくなるとともに従量課金の導入が進むので、接続方法は、データの有無にかかわらず、常時回線を設定する方法が主流になる。従って、効率の観点から、W−CDMAシステムは、各移動機104に広帯域の無線リソースを割り当てる方法に比して十分に広い帯域を有する共有チャネル(共有回線)を1本だけ用意し、これにより、各移動機104が必要なときにチャネルをシェアして使用する方法が望ましい。この半面、ソフトハンドオーバのように常時複数のチャネルに対して、同一データを同時に送信することは困難である。
(S2)この場合、移動機104は、ハンドオーバ元ノードの共有チャネルからハンドオーバ先ノードの共有チャネルに切り替える必要があるが、移動機104が切り替えている間はデータ通信が瞬断する。また、伝送路のIP(Internet Protocol)化およびデータ通信の高速化を考慮すると、多量のデータを多数の細かいパケットに分割して送信する方法よりも、データを1パケット化して下位ノードへ送信し下位ノードが無線区間における通信レートに合わせてそのデータを分割しその分割したデータを移動機104に送信する方法が望ましく、伝送路の利用効率が高い。
従って、この効率性と先に述べた瞬断とを考慮すると、ハンドオーバ状態において、ハンドオーバ元ノードが一括受信して保持しているデータが全部送信されないまま残留する可能性がある。
(S3)データ損失を防止するために、従来の方法は、ハンドオーバ元ノードの上位レイヤがハンドオーバ元ノード自身の残留データを廃棄し、上位の通信プロトコルに基づいて再送するようになっている。しかしながら,この再送の増加は通信レートの低下を引き起こす。
(S4)同様に、再送の増加は、不要なトラヒックの増加を招くので、各ノードおよび各伝送路の処理能力(例えば、プロトコル処理、信号送受信又は課金処理などの能力)を圧迫する。すなわち、設備についてのコストパフォーマンスが悪化する。
(S5)さらに、通信のリアルタイム性が低下するのでサービスの質の劣化を招く。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、広い帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアし、可変通信レートを用いたときにおいてデータ残留を回避し、さらに、再送の増加を防止可能な、移動通信システム及び同システムにおける再送制御方法及び基地局を提供することを目的とする。
例えば、以下の手段を用いる。
(1)移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行する再送制御部、を備え、前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備えた、移動通信システムを用いることができる。
(2)ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信される、ようにしてもよい。
(3)また、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、前記移動局は、該第2の基地局により再送制御が行なわれるパケットデータを受信する、移動通信システムにおける再送制御方法を用いることができる。
(4)ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信される、ようにしてもよい。
(5)また、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部、を備えた、ハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局を用いることができる。
(6)ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記ハンドオーバ元の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記ハンドオーバ先の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信される、ようにしてもよい。
また、本発明に関連する技術のパケット転送・送信方法は、移動機宛ての複数のパケットを送信する上位ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ先ノードとをそなえた移動通信システムにおけるパケット転送・送信方法であって、上位ノードが、ハンドオーバの実施を決定する決定ステップと、ハンドオーバ元ノードが複数のパケットのうちの未送信の残留パケットをハンドオーバ先ノードに対して転送し、上位ノードがパケットをハンドオーバ先ノードに対して送信する転送・送信ステップとを含むことを特徴としている。
従って、このようにすれば、ハンドオーバ先ノードは、ハンドオーバ時において、移動機と複数のチャネルを用いた同一信号の送信が不要となり、ユーザ数の増加および通信品質の向上が図れ、伝送路および無線リソースの有効活用が可能となる。
この転送・送信ステップは、次のパターンAおよびパターンBの2パターンを用いることができる。
(A)前記残留パケットの転送時においては、ハンドオーバ元ノード又は上位ノード自身が、上位ノードからのパケットの送信を停止する方法。この方法によれば、無線リソースの使用効率の向上が図られる。また、例えば新規パケットと転送データとを並行して送信できる。
(B)上位ノードが、無線区間におけるパケット量に基づいて、ハンドオーバ先ノードおよびハンドオーバ元ノード間に、別個の転送チャネルの割り当て又は追加チャネルの確保のうちの一方を行なうチャネル設定ステップと、ハンドオーバ先ノードが、チャネル設定ステップにて確保した別個の転送チャネル又は追加チャネルと新規チャネルとを用いたパケット送信のスケジューリングを行なうスケジューリングステップと、ハンドオーバ先ノードが、パケットおよび残留パケットをスケジューリングステップにおけるスケジューリングに基づいて移動機に送信するスケジューリング送信ステップとを含む方法。この方法によれば、再送制御によりパケット送受信の欠落を防止でき完全性が保証される。
そして、前記の各転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノードが、上位ノードからの指示又は受信フレームの識別により、残留パケットを第1カプセル化するとともに、ハンドオーバ先ノードが、残留パケットを第2カプセル化して、残留パケットを移動機に対して送信してもよく、このようにすれば、ハンドオーバ元ノードとハンドオーバ先ノードとの間のデータ疎通と、ハンドオーバ元ノードと移動機との間のデータ疎通とのそれぞれについての完全性が保証される。
また、前記の各転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノードが、ハンドオーバ元ノードにて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノードにて付与されるヘッダとの対応表に基づいて、移動機とフレームを送受信してもよい。ここで、ハンドオーバ先ノードは、移動機に対して送信するフレームに、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別する識別情報を挿入することもでき、このようにすれば、データ疎通の完全性が保証され、また、高速な処理が可能になる。
さらに、本発明に関連する技術の移動通信システムは、ハンドオーバ元ノードが上位ノードからのパケットを受信する第1回線受信部と、第1回線受信部にて受信されたパケットを保持するバッファと、第1回線受信部にて受信されたパケットに含まれるハンドオーバ先ノードのリソース容量とバッファに保持されたパケットの残留量とに基づいて、転送するパケット量を再送制御する第1再送制御部と、第1再送制御部にて再送制御されたパケット量に基づいて、バッファに保持されたパケットを上位ノードを介さずにハンドオーバ先ノードに対し、又は上位ノードを介してハンドオーバ先ノードに対して送信する第1回線送信部とを含むことを特徴としている。
従って、このようにすれば、ユーザデータの損失が防止でき、通信レートの安定およびリアルタイム性の向上など各種サービスの質を改善できる。
そして、本発明に関連する技術の移動通信システムは、移動機宛ての複数のパケットを送信する上位ノードと、移動機宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノードと、ハンドオーバ後の移動機とパケットを送受信するハンドオーバ先ノードとをそなえた、移動通信システムにおいて、ハンドオーバ先ノードは、上位ノードおよびハンドオーバ元ノードからの複数のパケットを受信する第2回線受信部と、第2回線受信部が受信するパケットについて再送制御する第2再送制御部と、第2回線受信部が受信した複数のパケットに第2再送制御部にて再送制御された再送制御ヘッダを付与し、ヘッダ付きの無線フレームを移動機に対して送信する第2送信部とを含むことを特徴としている。
従って、このようにすれば、無線送信するフレームフォーマットを上位ノードからの指示を用いて変更でき、ハンドオーバ先ノードのバッファ容量を一定にできる。
さらに、本発明に関連する技術の移動通信システムは、上位装置から移動機へのデータの送信経路をハンドオーバ元ノードからの送信から、ハンドオーバ先ノードからの送信へ切り替える機能をそなえた移動通信システムにおいて、ハンドオーバ元ノードは、その切り替えの際に、ハンドオーバ元ノードに残留する移動機へのデータをハンドオーバ先ノードに転送する転送手段をそなえ、ハンドオーバ先ノードは、その転送により受信したデータおよび上位装置からの前記データを前記移動機に送信する送信手段とをそなえて構成されたことを特徴としている。
従って、このようにすれば、通信のリアルタイム性が向上し、サービスの質が向上する。再送回数を減少できる。
この移動通信システムは、前記転送手段による転送中については、前記上位装置から前記ハンドオーバ先ノードへのデータの送信を中止することもでき、このようにすれば、無線リソースの最適化に寄与でき、システムにおけるコストパフォーマンスが改善する。
また、本発明に関連する技術の基地局は、ハンドオーバ元の基地局から転送された、移動局へ送信すべき第1データと、該ハンドオーバ元の基地局以外から該移動局へ送信すべき第2データとを受信する受信部と、該第1データ、該第2データのうち、一方の送信完了を待たずに他方の送信を行なう送信部とをそなえたことを特徴としている。
ここで、前記第1データ、前記第2データのいずれか一方は他方に対してより高い優先度が設定されており、前記送信は、優先度が高い方を優先して送信するようにしてもよい。
さらに、本発明に関連する技術の移動通信システムは、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局は、前記第1の基地局から転送された前記残留パケットデータ及び別途前記第2の基地局に与えられた新規パケットデータの双方を前記転送の完了を待たずに、前記移動局に対して送信することを可能とした制御部を備え、前記第2の基地局は、前記移動局へのパケットデータの伝送において、取得したパケットデータを無線伝送路へ送出すべく無線信号への変換処理を実行する、前記移動局との無線通信のインタフェース部として機能し、前記移動局は、前記制御部による制御を受けたパケットデータを受信する受信部を含む。
そして、本発明に関連する技術の移動通信システムにおける送信制御方法は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける送信制御方法において、前記第2の基地局は、前記移動局へのパケットデータの伝送において、取得したパケットデータを無線伝送路へ送出すべく無線信号への変換処理を実行する、前記移動局との無線通信のインタフェース部として機能し、前記第2の基地局は、前記第1の基地局から転送された前記残留パケットデータ及び別途前記第2の基地局に与えられた新規パケットデータの双方を前記転送の完了を待たずに、前記移動局に対して送信し、前記移動局は、前記制御部による制御を受けたパケットデータを受信する。
また、本発明に関連する技術の基地局は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、前記第1の基地局から転送された前記残留パケットデータ及び別途上位ノードから与えられた新規パケットデータの双方を前記転送の完了を待たずに、前記移動局に対して送信することを可能とした制御部を備え、ハンドオーバ先となり得る該基地局は、前記移動局へのパケットデータの伝送において、取得したパケットデータを無線伝送路へ送出すべく無線信号への変換処理を実行する、前記移動局との無線通信のインタフェース部として機能する。
さらに、本発明に関連する技術の移動通信システムは、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行する再送制御部を備え、前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備える。
ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されるようにしてもよい。
また、本発明に関連する技術の移動通信システムにおける再送制御方法は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、前記移動局は、該第2の基地局により管理される再送制御を受けるパケットデータを受信する。
ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されるようにしてもよい。
そして、本発明に関連する技術の基地局は、移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部を備える。
ここで、転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されるようにしてもよい。
(A)本発明の第1実施形態の説明
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明を適用されるW−CDMAシステムの要部の構成図である。この図1に示すW−CDMAシステム50は、本発明のパケット転送・送信方法を実施し、ネットワークと移動機との間において音声,静止画および動画などの大容量データを送受信する移動通信システムであって、コアネットワーク(CN)100と、無線ネットワーク制御装置(RNC)2−0,2−1と、基地局(BTS)3−0〜3−5と、移動機(UE)4とをそなえて構成されている。このW−CDMAシステム50は、多数のノードを有するが、それらについての図示を省略している。
(1−1)コアネットワーク100および交換機1
コアネットワーク100は、図示を省略する回線交換機,パケット交換機および多数の上位ノードとが相互に接続され、高速かつ大容量のパケットを伝送するネットワークであり、パケット交換機能を有する交換機1を有する。
なお、上位ノードとは、送受信データがHS−DSCHデータ又はDSCHデータの場合は、それぞれ、RNC2−0,2−1又は交換機1に相当し、下位ノードとは基地局3−0〜3−5又はRNC2−0,2−1に相当する(後述する図40参照)。
図2は本発明の第1実施形態に係る交換機1の概略的なブロック図である。この図2に示す交換機1は、コアネットワーク100以外の他のネットワークから移動機4への複数の新規パケットを送信するものであって、回線終端部1b,制御部1a,交換部1cをそなえて構成されている。
ここで、回線終端部1bは、他の上位ノード(例えば交換機1自身又はRNC2−0,2−1以外の上位ノード)又は下位ノード(例えば基地局3−0〜3−5又はRNC2−0,2−1)とデータ又はパケットを送受信して終端し、また、下位ノードからのフロー制御によってデータの流れを制御するものである。
そして、交換部1cは、上位ノード又は下位ノードとの間において回線を交換するものである。
さらに、制御部1aは、上位ノード又は下位ノードからの制御信号に基づいて交換部1cを制御するものである。
これにより、交換機1は、コアネットワーク100以外の他のネットワークおよび移動機4から受信したヘッダ付きパケットを、その宛先に基づいて、RNC2−0,2−1又はコアネットワーク100に対して転送する。
(1−2)RNC2−0,2−1
RNC2−0,2−1は、それぞれ、3GPPなどにて規定されている無線プロトコルを終端する機能と、パケット転送,基地局3−0〜3−5の制御,チャネル割り当て,ハンドオーバおよび発着信接続などの各機能とを有する。また、各RNC2−0,2−1は、基地局3−0〜3−5からの送信停止(送信停止メッセージ)、開始要求(開始要求メッセージ)によりDSCHデータおよびHS−DSCHデータの送信を制御する機能をも有する。
なお、以下の説明において、ハンドオーバとは、特に断らない限り、移動機4が、ハンドオーバ前に通信している例えば基地局3−1からハンドオーバ後に通信する例えば基地局3−2に対して、トランスポートチャネル(Transport Channel:TrCH)を切り替えることを意味する。
(1−3)基地局3−0〜3−5
(1−3−1)ハンドオーバ元ノードおよびハンドオーバ先ノードについて
基地局3−0〜3−5は、いずれも、3GPPなどにて規定される無線プロトコルを終端しうるものであり、セル110−0〜110−5内にいる移動機4の無線リンク用の論理ノード(Node B)として機能する。基地局3−0〜3−5は、いずれも、バッファリングされたDSCHデータ又はHS−DSCHデータを、交換機1の制御によりハンドオーバ元ノードからハンドオーバ先ノードへのデータ転送機能を有する。
以下の説明の便宜上、特に断らない限り、基地局3−1,3−2は、それぞれ、移動機4のハンドオーバ元ノード,ハンドオーバ先ノードとして機能する。ここで、ハンドオーバ元ノードとは、ハンドオーバ前の移動機4とパケットを送受信するものであり、ハンドオーバ先ノードとは、交換機1から移動機4への複数の新規パケットをハンドオーバ前の移動機4に送信するものである。なお、基地局3−3〜3−5が、それぞれ、ハンドオーバ元ノード又はハンドオーバ先ノードとして機能することもできる。
ハンドオーバ元ノードとしての基地局3−1は、交換機1から移動機4に送信すべきデータをバッファリングしているときにおいて、交換機1からの新規パケット送信を休止するために、その送信すべきデータが空になるまで交換機1に対して送信停止要求を送信する。また、基地局3−1の送信すべきデータが空になると、バッファ空きを通知するための送信開始要求を交換機1に対して送信する。
さらに、基地局3−1は、交換機1から移動機4に送信すべきデータをバッファリングされているときにおいて、バッファリングされているデータをハンドオーバ先ノードとしての基地局3−2に転送する。一方、基地局3−2は、その転送されたデータと新規に交換機1側から送信されるデータとを受信して、それらの受信データを調停しながら、移動機4に送信する調停機能を有する。
(1−3−2)基地局3−0〜3−5の構成
基地局3−0〜3−5は、いずれも、RNC2−0,2−1から送信されたパケットについて無線送信機能(変調,符号拡散および無線フレーム送信など)と、無線受信機能(無線フレーム受信,逆拡散および復調など)と、複数の無線リソースに関する使用状況の常時監視機能とを有する。
図3は本発明の第1実施形態に係る基地局3−1のブロック図である。この図3に示す基地局3−1は、受信部(第1受信部)2a,回線終端部(第1回線終端部)2b,呼制御部(第1呼制御部)2c,ARQ制御部(第1再送制御部)2d,ARQ終端部(第1ARQ終端部)2eおよび送信部(第1送信部)2fをそなえて構成されている。
ここで、受信部2aは、移動機4からの無線フレームを受信し復調およびデコード処理するものである。送信部2fは、送信データをエンコードし、変調処理し移動機4に送信するものである。また、送信部2fは、後述するパターンBにて説明する優先度を送信データに付与できるようになっている。
そして、回線終端部2bは、交換機1側又は基地局3−2との間におけるデータを終端するものであり、ARQ終端部2eに設けられたデータ保持用のバッファ2gから転送されたデータを交換機1側又は基地局3−2に対して送信又は転送するようになっており、第1回線受信部22aと、第1回線送信部22bとをそなえて構成されている。
ここで、第1回線受信部22aは、交換機1側又は基地局3−2からのパケットを受信するものである。そして、バッファ2gがこの第1回線受信部22aにて受信されたパケットを保持する。
第1回線送信部22bは、以下に述べるARQ制御部2dにて再送制御されたパケット量に基づいて、バッファ2gに保持されたパケットを、交換機1又はRNC2−0,2−1を介さずにハンドオーバ先ノードの基地局3−2に対して、又は上位ノード(基地局3−2又は交換機1)を介して基地局3−2に対して送信する。これにより、交換機1側又は移動機4側に対するデータの送受信が終端される。
さらに、呼制御部2cは、移動機4から受信した呼制御信号に基づいてハンドオーバ制御をするものである。
そして、ARQ制御部2dは、第1回線受信部22a(回線終端部2b)にて受信されたパケットに含まれる基地局3−2のリソース容量とバッファ2gに保持されたパケットの残留量とに基づいて転送するパケット量を再送制御するものである。また、ARQ制御部2dは、呼制御部2cからの制御によりH−ARQ(Hybrid−Auto Repeat Request)プロトコルの開始、変更および終了動作をするものである。このH−ARQは、HS−DSCHに規定されるARQプロトコルの名称である。
よく知られているように、ARQとは、無線区間などにおけるエラーにより失われたデータを再送制御により再送信し、これにより、データの完全性を保証するための方法であり、また、H−ARQは高速に動作するARQを表す。このARQ制御部2dがARQ終端部2eに出力する指示によりバッファ2gに保持された送信待ちのデータが、回線終端部2bに転送可能になっている。これにより、フロー制御を用いてデータの流れの制御が可能となる。
そして、ARQ終端部2eは、ARQプロトコルを終端するものであり、交換機1又はRNC2−0,2−1から受信された新規データと、ハンドオーバ元ノード(基地局3−2)からの転送データとを受信し、その受信したデータを調停しカプセル化するものでもある。
また、回線終端部2b,呼制御部2c,ARQ制御部2d,ARQ終端部2eが協働することにより、転送手段(2b,2c,2d,2e)として機能している。
このように、H−ARQにより情報用データと誤り訂正用データとを独立して送信できかつ再送回数を減少できる。なお、ARQ制御部2dは、通常のARQを用いることも可能である。
また、図4は本発明の第1実施形態に係る基地局3−2のブロック図であり、この図4に示す基地局3−2は、基地局3−1に設けられた受信部2a,回線終端部2b,呼制御部2c,ARQ制御部2d,ARQ終端部2e,送信部2fのそれぞれと同一の機能を有する受信部(第2受信部)3a,回線終端部(第2回線終端部)3b,呼制御部(第2呼制御部)3c,ARQ制御部(第2再送制御部)3d,ARQ終端部(第2ARQ終端部)3e,送信部(第2送信部)3fをそなえて構成されている。
ここで、回線終端部3bは、上位側の交換機1および下位側の基地局3−1間隔におけるデータを終端するものであって、第2回線受信部33aと第2回線送信部33bとをそなえて構成されている。この第2回線受信部33bは、上位側の交換機1および下位側の基地局3−1からの複数パケットを受信するものである。また、第2回線送信部33bは、第2回線受信部33bが受信した複数のパケットに以下に述べるARQ制御部3dにて再送制御するものである。そして、ARQ制御部3dは、第2回線受信部33bが受信した複数のパケットについて再送制御するものである。
さらに、送信部3fは、第2回線受信部33aが受信した複数のパケットに、ARQ制御部3dにて再送制御された再送制御ヘッダを付与し、そのヘッダ付きの無線フレームを移動機4に対して送信するものである。なお、送信部3fのヘッダ付与については後述するパターンB,Cにおいて説明する。
そして、呼制御部3c,ARQ制御部3d,ARQ終端部3e,送信部3fが協働することにより、送信手段(3c,3d,3e,3f)として機能している。
これら以外のものに関する機能の説明は重複するので省略する。また、基地局3−0,3−3〜3−5の構成も、基地局3−1の構成と同一であるので、重複した説明を省略する。
このように、W−CDMAシステム50は、上位ノード(上位装置)から移動機4へのデータの送信経路をハンドオーバ元ノード2からの送信から、ハンドオーバ先ノード3からの送信へ切り替える機能を有する。そして、ハンドオーバ元ノード2は、その切り替えの際に、ハンドオーバ元ノード2に残留する移動機4へのデータをハンドオーバ先ノード3に転送する転送手段(2b,2c,2d,2e)をそなえ、ハンドオーバ先ノード3は、その転送により受信したデータおよび上位ノードからのデータを移動機4に送信する送信手段(3c,3d,3e,3f)とをそなえて構成されている。
(1−4)移動機(UE)4
移動機4は、無線を用いて基地局3−0〜3−5と通信する機能と、通信,管理および制御に関するデータを送受信する機能と、H−ARQ動作をする機能とを有し、ユーザが操作する携帯電話機又は携帯無線端末である。
図5は本発明の第1実施形態に係る移動機4のブロック図である。この図5に示す移動機4は、アンテナ4f,受信部4a,ARQ終端部4b,呼制御部4c,ARQ制御部4d,送信部4eをそなえて構成されている。
アンテナ4fは、無線フレームを送受信するものである。受信部4aは、基地局3−0〜3−5からの無線フレームを受信し復調およびデコード処理するものである。ARQ終端部4bは、ARQプロトコルを終端するものである。呼制御部4cは、基地局3−0〜3−5から受信した呼制御信号に基づいてハンドオーバ処理するものである。ARQ制御部4dは、呼制御部4cからの制御によりARQプロトコルの開始、変調および終了動作をするものである。送信部4eは、呼制御信号、ユーザデータおよびARQのACK/NACKをエンコードおよび変調処理し基地局3−0〜3−5に送信するものである。
(1−5)セル110−0〜110−5(図1参照)
セル110−0〜110−5は、それぞれ、移動機4および基地局3−0〜3−5間において、高品質の無線フレーム送受信が可能な概略的な範囲を表し、また、各セル110−0〜110−5の範囲は、隣接するセル110−0〜110−5の範囲と概ね重なり合う。移動機4が、この重複した範囲に移動すると、隣接する基地局3−0〜3−5と同一データを送受信し、これにより、ソフトハンドオーバが行なわれる。
(1−6)伝送路
各ノード101,102−0〜102−n,103−0〜103−n,104は、いずれも、ATM伝送路を介して物理的に接続されており、各ノード間のインターフェースは仕様に規定されている。具体的には、RNC102−0〜102−nと交換機101との間のインターフェースはATM伝送路であってIuと称され、RNC102−0〜102−n相互間のインターフェースはIurと称される。RNC102−0〜102−nと基地局103−0〜103−nとの間のインターフェースはATM伝送路であってIubと、そして、基地局103−0〜103−nと移動機105との間のインターフェースはUuとそれぞれ称される。
(1−7)新規パケットおよび転送パケット
交換機1および移動機4は、ともに、大容量の音声データ,テキストデータおよび画像データなどを多数の細かいデータにし、その細分化(フラグメント)されたデータをパケット化せずに又はパケット化を用いて多数のパケットを送信する。
従って、ダウンリンクについては、交換機1は、同一の移動機4に対して一定時間毎に間断なく音声データ,テキストデータなどをフラグメントして送信し、異なる移動機(図示省略)に対して別種類のテキストデータなどにして送信する。アップリンクについても同様である。
具体的には、コアネットワーク100のユーザ電話機(図示省略)において、音声などが所定時間毎に符号化され、符号化された音声データは、例えば1000個のデータにフラグメントされ、その1000個のデータのそれぞれが、1から順番にカウントアップされた通し番号をもつヘッダを付与され1200個のパケットが作成される。
これにより、例えばRNC2−0,2−1に設けられたARQ制御部2d,3dは、それぞれ、通し番号付きのパケットについて、正常に受信できたパケットの通し番号と、正常に受信できなかったパケットの通し番号とを記録する。そして、ARQ制御部2d,3dは、いずれも、未受信のパケットについて、コアネットワーク100のユーザ電話機に対して再送を要求し、そして、再送された2パケットを受信すると、全パケットを受信したと認識する。次に、ARQ部は、1200個のパケットに含まれるデータを抽出してユーザ情報の1単位としての一定時間内の音声又はテキストファイルなどを組み立てた後、上位レイヤに渡すようになっている。なお、この組み立てはレイヤ2のARQ部が行なう代わりに、レイヤ3以上の上位レイヤが行なってもよい。
以下の説明において,音声データ,テキストデータなどを送受信単位として新規パケットと称する。すなわち、各新規パケットは、多数のパケットからなるユーザ情報の1単位を表す。また、各パケットは、RNC2−0,2−1にて以下に詳述するように一旦バッファリングされた後に移動機4に対して送信される。各パケットに付与された通し番号を用いて、各パケットは、パケットを送受信又は中継する各ノードに設けられたARQ(Auto Repeat Request:自動再送制御)部にて受信済み/未受信が管理される。ここで、処理速度がこのARQを用いたときのものよりも迅速な処理速度を有するH−ARQを用いることが好ましい。
なお、図1に示す構成は、後述する第2実施形態においても同一である。
(2)以下、図6を用いて、本発明のパケット転送・送信方法について説明する。
図6は本発明の第1実施形態に係るパケット転送・送信方法を説明するための図であり、図1に示す構成が単純化されたモデルが示されている。この図6に示す上位ノードは、HS−DSCHチャネルにおいては、交換機1に相当する。そして、上位ノード1において、ユーザデータの送信とハンドオーバ制御とが行なわれ、ハンドオーバ元ノード2(基地局3−1)およびハンドオーバ先ノード3(基地局3−2)において、上位ノード1との間でアップリンクパケットおよびダウンリンクパケットが送受信され、また、移動機4との間でARQ通信プロトコルを用いて無線フレームが送受信される。このARQを使用することにより、ハンドオーバ元ノード2およびハンドオーバ先ノード3と移動機4との間において完全なデータ疎通が保証される。
そして、ハンドオーバ先ノード3において、伝送路区間と無線区間との間におけるデータフォーマットが変換される。ここで、ハンドオーバ元ノード2およびハンドオーバ先ノード3におけるARQプロトコルは、RLC(Radio Link Control)プロトコルに相当する。また、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2,ハンドオーバ先ノード3と無線フレームとを送受信するとともに、ハンドオーバを行なうものである。
以下、特に断らない限り、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2とパケット送受信をしている状態において、歩行,車両又は電車などにより、ハンドオーバをし、ハンドオーバ先ノード3とパケット送受信をする。
(2−1)本発明のパケット転送・送信方法
本発明のパケット転送・送信方法は、移動機4宛ての複数のパケットを送信する上位ノード1と、移動機4宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ元ノード2と、移動機4宛ての複数のパケットを送信するハンドオーバ先ノード3とをそなえたW−CDMAシステム50におけるものであり、上位ノード1が、ハンドオーバの実施を決定する(決定ステップ)。そして、ハンドオーバ元ノード2が、複数のパケットのうちの未送信の残留パケットをハンドオーバ先ノード3に対して転送し、上位ノード1が新規パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信する(転送・送信ステップ)。また、ハンドオーバの実施を決定(決定ステップ)は、移動機4から送信されるハンドオーバ要求を受信した場合又は移動機4からの無線状況報告に基づくことが好ましい。
(2−2)実施パターンA〜D
本発明のパケット転送・送信方法の実施パターンは、以下に説明するように4種類のパターンA〜Dを有し、さらに、これらのパターンA〜Dは、ハンドオーバ元ノード2がハンドオーバ先ノード3に対してパケットを転送・送信する態様として、パターンA,Cと、パターンB,Dとに分類できる。
(2−3)実施パターンA〜Dと本パケット転送・送信方法との関係
第1のパケット転送・送信方法(パターンA,C)は、上位ノード1からハンドオーバ先ノード3への新規パケット送信を停止する方法である。すなわち、ハンドオーバ元ノード2(又は上位ノード1自身)が、上位ノード1からの新規パケットの送信を停止し(停止ステップ)、新規パケットの送信が停止している間に、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して転送する(第1残留パケット転送ステップ)。そして、第1残留パケット転送ステップにて残留パケットが転送されると、ハンドオーバ元ノード2(又は上位ノード1自身1)が、上位ノード1からの新規パケットの送信を再開し(再開ステップ)、上位ノード1が、新規パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して送信するのである(新規パケット送信ステップ)。
第2のパケット転送・送信方法(パターンB,D)は、上位ノード1からハンドオーバ先ノード3への新規パケット送信を続行し、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2から転送されたパケットと上位ノード1から送信された新規パケットとを調停する方法である。すなわち、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して転送し(第2残留パケット転送ステップ)、上位ノード1が、新規パケットを、ハンドオーバ先ノード3に対して送信する(新規パケット送信ステップ)。そして、ハンドオーバ先ノード3が、第2残留パケット転送ステップにて転送されたパケットと、新規パケット送信ステップにて送信されたパケットとを調停する(調停ステップ)。
さらに、パターンC,Dは、パターンA,Bについて、それぞれ、転送データをカプセル化する方法である。従って、パターンA〜Dは、2パターン×2パターンに大きく分類できる。換言すれば、パターンA,Bは、ハンドオーバ時にハンドオーバ元ノード2に送信されないまま残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送する間、上位ノード1からの新規パケット送信を停止させる場合/停止させない場合に相当する。さらに、パターンC,Dは、データを転送する場合に、転送データを新規パケット通信の一部とみなしてカプセル化する場合/カプセル化しない場合に相当する。
なお、パターンA〜Dは、残留パケットの転送方法に応じて追加された2パターンを有する。この追加された2パターンは、具体的には、上位ノード1とハンドオーバ元ノード2,ハンドオーバ先ノード3との間において直接転送用の回線を設定して行なう場合と、上位ノード1を経由して行なう場合とに相当し、また、以下の説明において、上記4パターンの拡張パターンとして説明する。
(2−4)DSCHおよびHS−DSCHの説明
図40はDSCHを説明するための図である。この図40に示すDSCHは、複数の移動機4(例えばユーザ1〜ユーザ3)が共用するダウンリンクチャネルであって、これにより、無線リソースの使用効率が図られるようになっている。また、HS−DSCH(図示省略)とは、高速データ伝送可能なDSCHを意味する。なお、DSCHとHS−DSCHとの仕様は、それぞれ、記述TS25.435/427/425と、記述TR25.835/837/848/855/877/950とに規定されている。
これらのDSCHデータ,HS−DSCHデータは、いずれも、終端される装置が異なる。W−CDMAシステム50において、DSCHデータはRNC2−0,2−1によって終端され、上位ノード,下位ノードは、それぞれ、交換機,RNCに相当する。また、DSCHを用いたシステムにおいては、RNC2−0,2−1にRLC(Radio Link Control)プロトコル処理などのすべての機能が集中している。基地局3−0〜3−5の主機能は、伝送路区間と無線区間との変換である(なお、簡略化のために図示を省略している。)。
一方、HS−DSCHデータは、基地局3−0〜3−5において終端され、上位ノードおよび下位ノードは、それぞれ、RNC2−0,2−1および基地局3−0〜3−5に相当する。HS−DSCHシステムにおいては、移動機4に近い基地局3−0〜3−5にARQ機能が設けられている。このARQ機能は、H−ARQプロトコルが用いられている。このH−ARQとは、無線区間などにおけるエラーにより失われたデータを再送制御により再送信することにより、データの完全性を保証するための方法である。
以下、HS−DSCHを用いた場合について説明し、上位ノード,下位ノードは、それぞれ、RNC2−0,2−1,基地局3−0〜3−5であるものとして説明する。なお、DSCHを用いた場合においても、本発明を実施できる。
(2−5)パターンA〜Dの概略的な説明
次に、図6に示すモデルを用いて、各ノードとの間における制御信号とユーザデータのシーケンスとについて説明する。
各パターンは次のA〜Dに示す順で説明する。
A.残留パケットの転送中は新規パケットの送信を一旦停止するとともに、転送データはカプセル化しない
B.残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化しない
C.残留パケットの転送中は新規パケットの送信を一旦停止するとともに、転送データはカプセル化する
D.残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化する
以下、各パターンについて説明する。
(3)パターンAの説明
図7(a)〜図7(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るパターンAの動作を説明するための図である。
図7(a)に示す移動機4が移動を開始すると、ハンドオーバ元ノード2が、品質劣化を検出する。そして、図7(b)に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対して、残留パケット転送のために、上位ノード1による新規パケット送信を停止(サスペンド)させる。次に、ハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1によって指定されたハンドオーバ先ノード3(図7(c)参照)に対して、残留パケットを転送する。そして、残留パケット転送が完了すると、図7(d)に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対して新規パケット送信を再開(リジューム)させるために、リジューム要求を送信する。この後、図7(e)に示す上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して新規パケットを送信するのである。
また、同一のパターンAの動作について、図8に示すシーケンス例を用いて説明する。なお、この図8に示すHO,HO元下位Node,HO先下位Nodeおよび上位Nodeは、それぞれ、ハンドオーバ,ハンドオーバ元ノード,ハンドオーバ先ノードおよび上位ノードを表し、以下の説明にて参照する図についても同様である。(3−1)〜(3−9)はそれぞれ図8の符号1〜9に対応する。
(3−1)図8に示す上位ノード1は、移動機4から受信した信号品質を監視し、その低下を検出してハンドオーバ実施を開始する。このハンドオーバ開始の起因は、移動機4によるハンドオーバ要求のみならず、移動機4が上位ノード1に対して送信する移動機4自身の無線状況報告に基づく上位ノード1における判断である。
この場合、移動機4は、移動機4自身の位置の周辺における無線状況を常時測定し、この無線状況を上位ノード1に対して報告し、上位ノード1からハンドオーバに関する指示がその移動機4に対して送信されるようになっている。上位ノード1は、無線状況報告例として、実際の測定値又はどの無線エリアの品質が改善されたか、また、どの無線エリアの品質が劣化しているかなどについての情報を常時受信している。そして、上位ノード1は、移動機4から送信される情報と、予め保持している無線強度情報とを比較することにより、電界強度が、無線通信可能であるか否かを決定する。そして、上位ノード1は、移動機4の周辺の無線エリアのうちの適切なエリアを選択し、その選択したエリアをハンドオーバ元ノード2に対して通知する。これにより、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3を知ることができる。
(3−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4と通信するためのリソース確保を要求するために、ハンドオーバ準備要求を送信する(なお、他の図においても同様である。)。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間におけるチャネルが未だ設定されていない場合(最初のメッセージ送受信の場合)は、ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1との間における共有チャネル(共有TrCH:共有トランスポートチャネル)を新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(3−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。ハンドオーバ元ノード2は、その許可(ハンドオーバ実施許可)を受信すると、上位ノード1に対して、サスペンド(停止)要求を送信し、新規パケットの送信を停止させる。
なお、ハンドオーバ元ノード2がサスペンド要求を送信する代わりに、上位ノード1自身がハンドオーバ実施許可時を基準に新規パケットの送信を停止してもよい。
(3−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示(ハンドオーバ実施要求)を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ実施を開始して、ARQ制御部4d(図5参照)の保持内容をリセットする。また、移動機4は、ハンドオーバ先ノード3に移行し通信チャネルを確保する。
(3−5)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルを設定する。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(3−6)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する(保持データ転送指示と表示されたもの。)。ハンドオーバ元ノード2は、この要求に従って、(3−5)にて設定したベアラチャネルを用いてハンドオーバ先ノード3に対して残留パケット(ユーザデータ)を転送する。ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2からの残留パケットについてARQ制御部4dにより監視した状態において、残留パケットを移動機4に対して転送する。
(3−7)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、共有チャネルを解除してハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放するとともに上位ノード1に対して、リジューム要求を送信する。なお、図8に示すシーケンスにおいては、ハンドオーバ元ノード2がリジューム要求を出力しているが、上位ノード1自身が転送完了を監視し、また、完了検出により再開してもよい。
(3−8,3−9)上位ノード1は、リジューム要求を受信すると、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放するとともにハンドオーバ先ノード3に対して、新規パケットの送信を再開する。
このように、W−CDMAシステム50は、転送手段(2b,2c,2d,2e)による転送中については、上位ノードからハンドオーバ先ノード3へのデータの送信を中止する。
そして、このように、残留パケットの転送中は新規パケットの送信を一旦停止させることにより、広帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアできる。
(4)パターンBの説明
図9(a)〜図9(c)はそれぞれパターンBを説明するための図である。この図9(a)に示す移動機4が、移動を開始すると、ハンドオーバ元ノード2が品質劣化を検出する。次に、図9(b)に示すハンドオーバ元ノード2は、残留パケットを上位ノード1経由でハンドオーバ先ノード3に対して転送する。ここで、上位ノード1は、新規パケットの送信を続行し、ハンドオーバ先ノード3は、転送パケットと新規パケットとを受信する。また、残留パケットの転送が終了した後は、図9(c)に示す上位ノード1からハンドオーバ先ノード3への新規パケットの送信が続行するのである。
パターンBのパケット転送・送信方法(転送・送信ステップ)は、ハンドオーバ元ノード2又は上位ノード1が、ハンドオーバ先ノード3において、残留パケットを保持するリソースを確保し、新規パケットを送信するようにしている。具体的には、残留パケットを有するハンドオーバ元ノード2が、転送先のハンドオーバ先ノード3に対してリソース配分要求を送信する。このとき、ハンドオーバ元ノード2は、残留パケットを全部送信し切れる程度の容量を有するリソースを確保するようにハンドオーバ先ノード3に要求する。なお、ハンドオーバ元ノード2は、転送データを新規パケットよりも高い優先度で送信するために、送信部2f(図3参照)が優先度を割り当ててリソースを要求することが望ましい。
このように、残留パケットの転送中においても新規パケットが送信され続ける。また、転送データはカプセル化されずに転送される。
(4−1)転送方法の説明
以下、(4−1−1)〜(4−1−3)にてハンドオーバ元ノードとハンドオーバ先ノードとの間における転送を説明し、(4−1−4)にてハンドオーバ先ノードと移動機との間における転送を説明する。
転送方法は以下に示す方法を用いることができ、図10〜図16を用いて説明する。なお、図10〜図16に示す転送方法を組み合わせることができる。
(4−1−1)図10は本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による調停方法を説明するための図である。この図10に示すハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、現在のリソースの空き状況の報告を要求する(リソース配分要求)。そして、ハンドオーバ先ノード3は、バッファ3gの空き容量を調べて、空いているリソース配分を通知する(リソース配分許可)。ハンドオーバ元ノード2は、そのリソース空き状況に従って、ハンドオーバ元ノード2自身が保持する残留パケットのうち転送可能な分のデータを転送する(ユーザデータ転送)。ハンドオーバ元ノード2は、この転送を残留パケットがなくなるまで繰り返す。これにより、リソースが効率的に使用される。
(4−1−2)図11は本発明の第1実施形態に係る空きバッファ容量の測定による転送方法を説明するためのフローチャートである。この図11に示すパケット転送・送信方法は、ハンドオーバ元ノード2が、ハンドオーバ先ノード3に対して、「バッファ空き容量測定要求」メッセージを送信し、ハンドオーバ先ノード3が、自分自身の受信バッファ空き容量を測定して(ステップA1)、その測定結果を「測定報告」メッセージとして、ハンドオーバ元ノード2に対して送信する。
そして、ハンドオーバ元ノード2は、その「測定報告」をハンドオーバ先ノード3から受信すると、ハンドオーバ先ノード3にリソースの空き容量が残っているか否かを判定し(ステップA2)、空き容量が不足しているときは、NOルートを通り、処理の先頭に戻る。一方、空き容量が残っている場合は、YESルートを通り、ハンドオーバ元ノード2は、空き容量に余裕があると判定して、残留パケット送信方法のパターンを決定し、ハンドオーバ先ノード3に対して空き容量分のデータ転送をする(空き容量分データ転送)。ここで、ハンドオーバ元ノード2は、分割数を調整しデータを一括送信するか又は分割送信するかを上位ノード1又は基地局(ハンドオーバ前、後)からの判断指示に基づいて決定する。
ステップA3において、ハンドオーバ先ノード3は、転送されたデータを先の測定において空きと検出した受信バッファ領域に格納し、格納データ量、格納時間等に応じて、ハンドオーバ先ノード3自身の内部に設けられたバッファにデータを転送する。
従って、本発明のハンドオーバ元ノード2が、測定ステップにて測定したリソースの容量に基づいて、残留パケットのうちの転送可能なものを転送している(スケジューリングステップ)。
(4−1−3)分散転送の説明
この分散転送とは、ハンドオーバ元ノード2が残留パケットをハンドオーバ先ノード3に送信し、ハンドオーバ先ノード3が到着した順にデータを移動機4に送信する方法である。
図12は本発明の第1実施形態に係る分散転送を説明するための図である。この図12に示すハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対するリソース状況の通知および配分などを要求せず、その代わりに、残留パケットを少量づつ分割(分散)して送信し、新規パケットの送信の合間などを利用して残留パケットを送信するようになっている。
このパターンの転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、無線区間における通信レートに応じたデータ量を有する複数のパケットに分割し(分割ステップ)、分割ステップにて分割した複数の分割パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信する(分割送信ステップ)。そして、ハンドオーバ先ノード3が、この分割送信ステップにて送信された複数の分割パケットと上位ノード1から送信された複数の新規パケットとが混在する複数のパケットを、受信順に基づいて移動機4に対して送信するのである(着順送信ステップ)。
これにより、ハンドオーバ元ノード2は、定期的な送信又はランダム間隔送信を用いて、残留パケットを分散して送信し、ハンドオーバ先ノード3は、新規パケット又は残留パケットにかかわらず、先に受信したパケットを移動機4に送信する。
(4−1−4)ハンドオーバ先ノード3と移動機4との間におけるデータ送信方法
(4−1−4−1)無線送信間隔(送信間隔)を変化させる転送方法
この転送方法は、ハンドオーバ元ノード2が、分割した複数の分割パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信するに当たり、データ(パケット)転送中の送信間隔を変化させる。
図13(a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る送信間隔を変化させる転送方法を説明するための図である。この図13(a)に示す送信間隔Tは、ハンドオーバ元ノード2からハンドオーバ先ノード3へのデータ(パケット)を転送していない場合の送信間隔であって、ハンドオーバ先ノード3から移動機4へのデータ送信間隔は、時間で一定である。一方、転送中の場合は、図13(b)に示すハンドオーバ先ノード3は、新規パケット,転送パケットの送信間隔を時間間隔T′に狭めて、パケットを移動機4に対して送信するようになっている。なお、図13(b)および後述する図14(b)において新規,転送と表示されたものは、それぞれ、新規パケット,転送パケットを表す。
なお、新規パケットの送信間隔は、上位ノード1により決定され、ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からのトランスポートチャネル変更要求により送信間隔を通知される。さらに、転送パケットの送信間隔は、HS−DSCHの場合は上位ノード1により決定され、DSCHの場合はハンドオーバ元ノード2により決定される。この理由は、HS−DSCHの場合、上位ノード1がRNC2−0,2−1であって、下位ノードの基地局3−1,3−2について呼制御を行なうからである。また、DSCHの場合、下位ノードがRNC2−0,2−1であって、上位ノードである交換機1について呼制御を行なうからである。
この転送方法により、転送された残留パケットと新規パケットとの両方を効率よく送信でき、通信レートが上昇する。また、これにより、通信レートを決定する要因のうちのデータ送信間隔を変化させることにより、通信レートが上昇できる。
このように、無線送信できる情報量を上位ノード1からの指示により増加又は変化させることにより、ハンドオーバ先ノード3のバッファ3gの容量を一定にでき、また、無線リソースの最適化に寄与できる。
(4−1−4−2)ハンドオーバ先ノード3が移動機4へ送信する単位データ量を増加させることもできる。
図14(a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るハンドオーバ先ノード3から移動機4へ送信する単位データ量を変化させる方法を説明するための図である。この図14(a)に示す転送中でない場合は新規データを送信するための伝送量「1」が設定される一方、図14(b)に示す転送中の場合は伝送量「2」が設定される。すなわち、ハンドオーバ元ノード2が、送信するに当たり、ハンドオーバ元ノード2が、単位送信間隔におけるデータ量(伝送量「1」から伝送量「2」への増加)を変化させて送信するようになっている。
換言すれば、(4−1−4−1)との相違点は、(4−1−4−1)が送信間隔を変化させることにより通信レートを上昇させているのに対して、図14(b)に示す調停方法は、送信間隔を変動させずに、一度に送信可能なデータ量を増加させることにより通信レートを上昇させるようにしている点である。また、(4−1−4−1)およびこのパターンを組み合わせることもできる。
なお、ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からのトランスポートチャネル変更要求により送信間隔を通知される。また、転送パケットの送信間隔は、HS−DSCHの場合は上位ノード1により決定され、DSCHの場合はハンドオーバ元ノード2により決定される。
これにより、やはり、残留パケットと新規パケットとを同時の送信でき、通信レートが上昇する。
(4−1−5)データ転送用のトランスポートチャネルを追加する方法
図15(a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るデータ転送用のトランスポートチャネルを追加する方法を説明するための図である。この図15(a)は転送中でない場合のユーザデータの流れを示す図であり、ハンドオーバ元ノード2又はハンドオーバ先ノード3は、ユーザデータをトランスポートチャネルにより移動機4に送信する。
図15(b)は転送中の場合を示し、上位ノード1が、ハンドオーバ元ノード2から残留パケットを転送するためのトランスポートチャネルを、新規パケットを送信するトランスポートチャネルに追加設定する。ここで、調停部(MUX)3hは、ハンドオーバ元ノード2からの転送データと上位ノード1からの新規データとを調停するものである。ハンドオーバ先ノード3は、各トランスポートチャネルにおけるデータレートおよび両チャネルを併せた場合の上限データレート又は各トランスポートチャネルの優先度などに基づいて、各トランスポートチャネルを用いて送信するデータを決定する。
本発明のパケット転送・送信方法は、上位ノード1が、無線区間におけるパケット量に基づいて、ハンドオーバ先ノード3およびハンドオーバ元ノード2間に、転送チャネルの一部からの別個の転送チャネルの割り当てを確保する(チャネル設定ステップ)。
チャネル割り当ての一例として、図15(b)に示す転送データ用トランスポートチャネルと新規データ用トランスポートチャネルとが確保され、これらの2本のトランスポートチャネルを介してハンドオーバ先ノード3に転送データおよび新規データが転送・送信される。また、ハンドオーバ先ノード3の調停部3hにおいて、これらの2種類のトランスポートチャネルから受信したパケットが調停される。
そして、ハンドオーバ先ノード3は、チャネル設定ステップにて確保した一部の別個の転送チャネルと、新規チャネルとを用いたパケット送信のスケジューリングを行ない(スケジューリングステップ)、新規パケットおよび残留パケットをスケジューリングステップにおけるスケジューリングに基づいて移動機4に対して送信する(スケジューリング送信ステップ)。
ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からの指示により残留パケット転送用のトランスポートチャンネルを追加し、転送用トランスポートチャネルと通常用トランスポートチャネルとの双方について、無線を介して移動機4に送信する送信データ量に応じたスケジューリングを行ない、スケジューリングに従って送信されたパケットを移動機4に送信する。
さらに、図15(b)に示す調停部3hは、パケットの優先度に基づいて2種類の調停方法を有し、転送データの優先度が新規データの優先度よりも大きい場合と、転送データの優先度と新規データの優先度とが同一の場合との2種類について、それぞれ、スケジューリング送信又はスケジューリング受信を行なって、パケットを移動機4に対して送信する。
なお、W−CDMAシステム50においては、このスケジューリングは、MAC(Media Access Control)レイヤにおけるTFCS(Transport Format Combination Set)によるスケジューリングおよびプライオリティ制御に類似する。
また、上位ノード1は、転送チャネルから別個に転送チャネルを割り当てる代わりに、新規チャネルを割り当てることもできる。
このように、通信のリアルタイム性が向上し、サービスの質が向上する。
(4−1−6)ARQサブチャネルをデータ転送用に振り分ける又は追加する方法
図16(a)〜図16(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るサブチャネルの構成を変化させる転送方法を説明するための図である。ここで、図16(a)および図16(c)(図16(a)と同一のものを表す。)は、いずれも、転送中でない場合のものであり、図16(b)および図16(d)は、いずれも、転送中の場合を示している。
これらの図16(a)〜図16(d)に示すハンドオーバ先ノード3は、移動機4との間における無線区間のフレームフォーマットを変更させている。
図16(a),(b)にそれぞれ示すサブチャネル1(Sub CH−1)〜サブチャネルn(Sub CH−n)の全体部分の時間は、データ送信から送達確認までの待ち時間に相当し、パケットを送信したノードについて、パケット送信後、ACKの受信までの時間である。なお、nは自然数を表す。図16(b)に示す待ち時間のうちのサブチャネルnは、転送データの送信のために割り当てられている。
W−CDMAシステム50におけるHS−DSCHチャネルなどの再生方法は、再送プロトコルの単純化のために、パケットを送信した側は、送信先のノードから、送達確認(ACK)を受信するまでの間、次のデータを送信しない。この再生方法は、上位ノード1が、前記待ち時間を複数のサブチャネルに分割し、それぞれ別個に並行して伝送させるようになっている。
また、図16(d)に示す待ち時間のうちのサブチャネルn+1が転送データ用に割り当てられており、サブチャネルnは新規データ用に割り当てられているが、図16(b)に示す待ち時間と異なる。例えば、サブチャネル1にて送信されたデータが移動機4に到達し、そのデータは移動機4においてARQ処理される。従って、基地局が移動機4からのACKを受信するのは、サブチャネルnよりも後の時間となる。
このため、本発明のパケット送信・転送方法は、基地局がサブチャネル1を送信した後から、そのACKを受信するまでの時間を、図16(d)に示すように、サブチャネル2〜サブチャネルnとして分割するのである。
これにより、複数のサブチャネルが用いられている場合に、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2からの転送データ専用にサブチャネルの一部を割り当て又はサブチャネルを追加し、新規パケットと転送データとを並行送信できる。
このように、無線送信する再送考慮型フレームフォーマットを上位ノード1からの指示を用いて変更させることにより、ハンドオーバ先ノード3のバッファ3gの容量を一定にでき、無線リソースの最適化に寄与できる。
(5)パターンBの動作シーケンス例の説明
このような構成により、残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともにカプセル化されない転送パケットの転送・送信方法についてのシーケンス例について図17〜図19を用いて説明する。これらの図17〜図19に示す名称で、上述したものと同一名称を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものなので、更なる説明を省略する。また、ARQは、いずれも、各ノードに設けられたARQ機能を表す。
(5−1)リソース配分要求による転送方法
図17は本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による転送方法を説明するためのシーケンス例である。(5−1−1)〜(5−1−9)はそれぞれ図17の符号1〜9に対応する。
(5−1−1)移動機4は、受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始される。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1の判断である。ここで、上位ノード1がハンドオーバ実施(HO実施)を決定し、移動機4がハンドオーバを開始するために、ハンドオーバ先ノード3に対してハンドオーバ準備要求を送信する。
(5−1−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。具体的には、ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信すると、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
なお、このハンドオーバの準備は、ハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバをする移動機4を収容するための共有チャネルをリソースとして確保するようになっている。
また、上位ノード1はこの完了を受信すると、ハンドオーバ元ノード2に対してハンドオーバ実施許可を通知し、また、移動機4に対してハンドオーバ実施要求を送信する。
(5−1−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。
(5−1−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示(ハンドオーバ実施要求)を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−1−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルはハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続するように設定してもよく、又は上位ノード1を経由するように設定してもよい。
(5−1−6)また、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを送信するために必要なリソースを配分する要求を送信する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信後、要求された分のリソースを確保しハンドオーバ元ノード2に対して、リソース確保を通知する。
(5−1−7)ハンドオーバ元ノード2は、リソース確保の通知を受信すると、残留パケットの転送を開始する。ハンドオーバ先ノード3は、割り当てたリソースに従って、転送された残留パケットおよび新規パケットを移動機4に送信する。
(5−1−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(5−1−9)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このようにして、可変の通信レートを用いてもデータ残留を回避でき、さらに、再送の増加を防止できる。
(5−2)分散転送による調停方法
図18は本発明の第1実施形態に係る分散転送による転送方法を説明するためのシーケンス例である。(5−2−1)〜(5−2−9)はそれぞれ図18の符号1〜9に対応する。
(5−2−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1の判断による。
(5−2−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(5−2−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。
(5−2−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−2−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(5−2−6)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。
(5−2−7)ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを少量づつ分散して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、転送された残留パケットおよび新規パケットを先に到着した順に移動機4に送信する。
(5−2−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(5−2−9)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このように、新規パケットの送信の合間などを利用して残留パケットが転送されるので、効率的な転送が可能となる。
(5−3)送信間隔/情報量の変更、トランスポートチャネル追加およびサブチャネル構成の変更
図19は本発明の第1実施形態に係る送信間隔/情報量の変更,トランスポートチャネル追加およびサブチャネル構成の変更方法を説明するためのシーケンス例である。(5−3−1)〜(5−3−10)はそれぞれ図19の符号1〜10に対応する。
(5−3−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1における判断による。
(5−3−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(5−3−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。
(5−3−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(5−3−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(5−3−6)転送用のベアラチャネルの設定後、上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、転送データと新規パケットを並行して送信できるように、転送用トランスポートチャネルの追加,トランスポートチャネルの送信間隔の変更又はトランスポートチャネルの送信情報量の増加などトランスポートチャネルの変更を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からの要求に応じてトランスポートチャネルを更新する。
(5−3−7)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。ハンドオーバ元ノード2は、要求を受信すると、ハンドオーバ先ノード3に対して、の残留パケットの送信を開始する。
(5−3−8)ハンドオーバ元ノード2は、残留パケットの転送が完了後、上位ノード1に対して、転送完了を通知する。上位ノード1は、転送完了通知を受信後、ハンドオーバ先ノード3に対して、再度トランスポートチャネルの変更要求を送信し転送前に追加又は変更したトランスポートチャネルを変更前の最初の設定に戻すよう要求する。ハンドオーバ先ノード3は、上位ノード1からの要求に従って、トランスポートチャネル設定をハンドオーバ前の状態に戻す。
(5−3−9)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(5−3−10)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このように、広帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアでき、可変の通信レートを用いてもデータ残留を回避でき、さらに、再送の増加を防止可能となる。
(B)本発明の第2実施形態の説明
ハンドオーバ元ノード2が、ハンドオーバ先ノード3に対して残留パケットを転送するときは、有線の伝送路を使用するため、信号損失および信号化けはほとんど生じない。このため、パターンAおよびパターンBにおいて、残留パケットは、再送プロトコルなどのデータ疎通の完全性を保証するためのオーバヘッドを付与されない状態で転送される。
これに対して、第2実施形態にて説明するパターンCおよびパターンDは、残留パケットが、ハンドオーバ元ノード2からハンドオーバ先ノード3に転送されるときに、オーバヘッドが付与されてカプセル化されるようになっている。これにより、ハンドオーバ元ノード2からハンドオーバ先ノード3までのデータ疎通の完全性が保証されるとともに、ハンドオーバ元ノード2から移動機4までのデータ疎通の完全性も保証される。
なお、第2実施形態におけるW−CDMAシステムも、W−CDMAシステム50と同一である。
(6)第2実施形態に係る転送データのカプセル化の説明
カプセル化の対象は、ハンドオーバ元ノード2が、バッファリングしているデータをハンドオーバ先ノード3に送信するときに、ハンドオーバ元ノード2から送信される残留パケットのフレームである。ハンドオーバ元ノード2は、残留パケットのフレームヘッダの分解又は組み立てのいずれをも行なわずに、ハンドオーバ先ノード3が、上位ノード1からの指示又は受信した残留パケットに含まれる識別情報に基づいて、残留パケットをカプセル化する方法(トンネリング方法)を用いる。また、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にバッファリングされていた残留パケットを移動機4にすべて送信し終えて、移動機4に送信すべき残留パケットが消滅すると、カプセル化処理を終了する。
このカプセル化により、データ疎通の完全性が保証され、また、高速な処理が可能になる。
カプセル化については、ハンドオーバ前にハンドオーバ元ノード2が、移動機4との間において送受信していたときに使用していた再送プロトコルは、ハンドオーバ元ノード2,ハンドオーバ先ノード3および移動機4の間においてデータ転送するときに使用されるようになっている。
ここで、ハンドオーバ先ノード3と移動機4との間におけるデータ通信においてもハンドオーバ先ノード3と移動機4との間にて送受信するときに使用していた再送プロトコルが存在する。従って、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダと、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるプロトコルヘッダとの2種類のプロトコルヘッダが同一の転送データに対して付与される。
(7)2種類のヘッダの付与方法について
2種類のヘッダを転送データに付与して移動機4に送信する方法は、大きく2種類の方法(M1)および(M2)に分類できる。
(M1)ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとが一つにカプセル化され、このカプセル化されたデータは、さらにハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダを付与される。
(M2)ハンドオーバ先ノード3が転送データを受信すると、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダを取り除き、ハンドオーバ先ノード3が付与するプロトコルヘッダをその転送データに付け直す。
以下、上記の2種類の方法に関して詳述し、各ノードとの間における制御信号およびユーザデータのシーケンスを説明する。
(7−1)カプセル化する態様
図20(a),(b)〜図24はいずれも本発明の第2実施形態に係るパケット転送方法を説明するための図である。これらの図に示すもので、上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。この図20に示すARQ−HはARQヘッダを表し、HS−DSCHの場合、ARQ−Hは、「H−ARQ」の「ヘッダ」を意味する。
図20(a)に示す移動機4が、ハンドオーバを開始すると、ハンドオーバ元ノード2は、品質劣化を検出する。ハンドオーバ先ノード3は、この検出を契機として、上位ノード1からのユーザデータに、H−ARQ(ARQ−Hと表示されたもの)のためのヘッダを付与する(図20(b)参照)。また、ヘッダ付与の契機は、上位ノード1が品質劣化を検出してハンドオーバ元ノード2に対して通知する。
次に、図21に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対してサスペンド要求を送信して、残留パケット転送のため新規パケット送信を停止させる。
図22(a)に示すハンドオーバ元ノード2は、残留パケットを上位ノード1経由でハンドオーバ先ノード3に対して転送し、ハンドオーバ先ノード3は、その残留パケットを移動機4へ送信する,ここで、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2からのヘッダ付きパケットに、さらに、H−ARQのためのヘッダを付与する(図22(b)参照)。
図23に示すハンドオーバ元ノード2は、残留パケット転送が完了した後、上位ノード1に対してリジューム(再開)要求を送信して、新規パケット送信を再開させる。
そして、図24(a)に示す上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して新規パケットを送信し、ハンドオーバ先ノード3は、その新規パケットを移動機4に対して送信する。ここで、ハンドオーバ先ノード3は、新規パケットに、H−ARQのためのヘッダを付与する(図24(b)参照)。
従って、転送・送信に当たり、ハンドオーバ元ノード2が上位ノード1からの指示又は受信フレームの識別により、残留パケットをカプセル化(第1カプセル化)するとともに、ハンドオーバ先ノード3が残留パケットをカプセル化(第2カプセル化)して、残留パケットを移動機4に対して送信するようになっている。
このように、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとが、一つにカプセル化され、このカプセル化されたデータは、さらにハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダが別個に付与されるのである。
以下、ハンドオーバ先ノード3にて付与されたプロトコルヘッダにハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダを付与することを、「相乗り」と称する。
(7−2)相乗りの説明
相乗りが実施された場合において、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別する識別情報(情報要素)を挿入するようになっている。すなわち、移動機4のARQが2種類のARQを正常に監視できるようにパケットに識別情報が挿入されるのである。この挿入方法は、以下に示す4パターンを用いることができる。
(7−2−1)パケットに、相乗りを指示するための領域が設けられ、かつ転送データと新規パケットとのヘッダおよびデータ長がともに同一であるパターン
図25(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第1のフレームフォーマットを説明するための図である。この図25(a)に示すフレームは、ハンドオーバ先ノード3がハンドオーバ元ノード2からの転送データをパケット化したものであり、ハンドオーバ先ノード3が付与するヘッダと、ハンドオーバ元ノード2が付与するヘッダと、ユーザデータとの3種類の領域を有する。このハンドオーバ先ノード3が付与するヘッダは、各データ又は各無線フレームに付けられた識別番号を表すシーケンス番号(Sequence Number:SN)と、相乗りしているか否か(次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否か)を示すための識別情報とを含む。
また、図25(b)に示すフレームは、上位ノード1からの新規データをパケット化したものである。この新規パケットは、相乗りを行なうものではないが、ハンドオーバ先ノード3が、新規パケットに、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダを挿入するために必要なサイズの領域を常時未使用領域として付与し、これにより、ヘッダ部とデータ部とを含めた新規パケットのデータ長と転送パケットのデータ長とが同一にされる。
従って、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、残留パケット用のヘッダ領域を常時確保している。これにより、移動機4は、カプセル化したデータと通常のカプセル化していない情報とを識別する必要がなくなる。
また、ハンドオーバ先ノード3は、シーケンス番号を送信したハンドオーバ元ノード2を記憶することにより、変換、再送プロトコルによる再送要求又は受信完了などの応答信号をハンドオーバ元ノード2にそれぞれ送信するようにもできる。
そして、移動機4は、この識別情報により、次ヘッダの有無を認識し、次ヘッダがある(次ヘッダが付与されていることを指示される)場合は、次のプロトコルヘッダを読み込み、相乗りしているプロトコル情報を取得する。また、移動機4は、次ヘッダがない(次ヘッダが付与を指示されていない)場合は、次のプロトコルヘッダ分の領域を無効領域としてその内容を読まない。
このように、ハンドオーバ先ノード3がプロトコルヘッダの一部として、次ヘッダ領域の有無を認識できる。また、転送データと新規パケットとが、同一のヘッダおよびデータ長にされることにより、移動機4は、ヘッダ認識処理手順が簡素化される。
(7−2−2)相乗り用を指示する領域有り、かつ転送データと新規パケットとのヘッダ長は別のパターン
図26(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第2のフレームフォーマットを説明するための図である。この図26(a)に示すフレームは、ハンドオーバ元ノードから転送されてハンドオーバ先ノード3によりARQヘッダを付与されたものである。ここで、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるARQヘッダは、次ヘッダ領域有りを示す領域を有する。従って、ハンドオーバ先ノード3が、プロトコルヘッダの一部として、相乗りを行なっているか否か、すなわち、次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否かを示す識別情報をヘッダの一部に含める。これにより、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるプロトコルヘッダにハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダが相乗りされる。
一方、相乗りを行なわない新規パケット(図26(b)参照)は、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダは付与されないので、転送データのデータ長と新規パケットのデータ長とは異なる。従って、送信側のハンドオーバ先ノード3と受信側の移動機4とは、ともに、2種類又はそれ以上のデータ長を識別する手段(図示省略)が設けられている。
(7−2−3)相乗り用を指示する領域有り、かつ転送データと新規パケットとのデータ長とヘッダ長とが別のパターン
図27(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第3のフレームフォーマットを説明するための図である。ハンドオーバ先ノード3は、図27(a)に示すプロトコルヘッダの一部として、相乗りを行なっているか否か、すなわち、次にプロトコルヘッダが再度付与されているか否かを示す識別情報を含めることにより、相乗りさせている。
また、相乗りを行なわない新規パケット(図27(b)参照)は、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダを付与されないので、ハンドオーバ先ノード3は、データ部の長さを変更してヘッダ長の違いを補い、データ部およびヘッダ部の両方を併せることにより、送信データ長を転送データと同一にしている。このため、受信側の移動機4は、識別情報により次のヘッダの付与が指示されている場合は、再度プロトコルヘッダを読み込み,相乗りしているプロトコルの情報を取得する。また、移動機4は、その指示がない場合は、ユーザデータが続いていると処理するようにしている。
(7−2−4)ヘッダ圧縮
図28(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第4のフレームフォーマットを説明するための図である。この図28(a)に示すフレームは、「ヘッダ圧縮有り」を示す識別情報を付与されており、また、転送データと新規パケットとのヘッダ長を同一とし、データ長をも同一にしている。ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とがいずれも、プロトコルヘッダを圧縮してヘッダ長を短縮し、プロトコルヘッダの相乗りによる送信データ長の増加を補うことにより、送信データ長を新規パケットと同一としている。
従って、プロトコルヘッダの一部として含めた識別情報により、受信側の移動機4は、ヘッダ圧縮を行なっているか否かを認識できる。移動機4は、識別情報によりヘッダ圧縮が指示されている場合は、読み込んだプロトコルヘッダを相乗りしているプロトコルヘッダと相乗りされているプロトコルヘッダとに分解する。
一方、移動機4は、例えば図28(b)に示すフレームのように、相乗りの指示がない場合はそのままヘッダおよびデータを読み込む。
(7−3)カプセル化されたときの動作説明
このような構成によって、カプセル化された残留データの転送が行なわれる。
図29は本発明の第2実施形態に係るカプセル化による残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例である。この図29に示す移動機(UE)4,ハンドオーバ元ノードおよびハンドオーバ先ノードにそれぞれ表示された「ARQ」は、ARQ制御部4d(図5参照),ARQ制御部2d(図3参照)およびARQ制御部3d(図4参照)を表し、他の図面においても同様である。なお、それ以外のものは、上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。(7−3−1)〜(7−3−11)はそれぞれ図29の符号1〜11に対応する。
(7−3−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。ここで、ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1における判断である。
(7−3−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するためのリソース確保を要求し、ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、ハンドオーバ先ノード3が共有チャネルを新規に起動する。なお、既に起動しているチャネルがある場合、ハンドオーバ先ノード3は、ユーザを追加する。
(7−3−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。ハンドオーバ元ノード2は、許可を受信すると、上位ノード1に対して、サスペンド要求を送信し、新規パケットの送信を停止させる。なお、このシーケンスにおいて、ハンドオーバ元ノード2がサスペンド要求を送信する代わりに、上位ノード1自身が新規パケットの送信を停止することもできる。
(7−3−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(7−3−5)このハンドオーバにおいて、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2用に設けられて(ハンドオーバ元ノード2に対向して設けられた)起動していた再送プロトコルエンティティに加えて、さらに、ハンドオーバ先ノード3用の再送プロトコルエンティティを起動する。
(7−3−6)ハンドオーバ元ノード2と上位ノード1との間において、転送用のベアラチャネルが設定され、ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータを上位ノード1によりハンドオーバ先ノード3に転送するためのパスが設定される。なお、このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよい。
(7−3−7)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。ハンドオーバ元ノード2は、この要求に従って、(7−3−6)にて設定したベアラチャネルを用いて、ハンドオーバ先ノード3に対して残留パケットを転送する。
ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2から残留パケットを受信し移動機4に対して送信する。このとき、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ前に続いて、転送データにプロトコルヘッダを付与して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、この転送データに自分自身のプロトコルヘッダを相乗りさせて移動機4に送信する。
(7−3−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放するとともに上位ノード1に対してリジューム要求を出力し、新規パケットの送信再開を要求する。なお、シーケンスは、ハンドオーバ元ノード2がリジューム要求を出力しているが、上位ノード1自身が行なってもよい。
(7−3−9)上位ノード1は、リジューム要求を受信すると、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
(7−3−10)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ元ノード2についての再送プロトコルエンティティの解除を指示する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ元ノード2についての再送プロトコルエンティティを解除する。
(7−3−11)新規パケットの送信を再開する。
このように、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダと転送されたユーザデータとがカプセル化され、このカプセル化されたデータが、ハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダを付与される。
そして、このようにして、ハンドオーバ元ノード2からハンドオーバ先ノード3までのデータ疎通の完全性が保証されるとともに、ハンドオーバ元ノード2から移動機4までのデータ疎通の完全性も保証される。
(7−4)プロトコルヘッダを付け直す方法について
ハンドオーバ先ノード3は、転送データを受信すると、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダを取り除き、新たにプロトコルヘッダを付与する。(M1)の方法においては、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とがそれぞれ付与したプロトコルヘッダが使用されていたが、(M2)の方法においては、2種類のプロトコルヘッダを付与しないで、プロトコルヘッダを付け直す。この再送制御は次の2パターンを用いることができ、これにより、(M1)と同様の再送制御が行なわれる。
(7−4−1)ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて付与されるヘッダとの対応表を設ける方法
図30は本発明の第2実施形態に係る対応表を用いてヘッダ情報を転送データに付与する方法を説明するための図である。この図30に示すハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて付与されるヘッダとの対応表10を有する。例えば、ハンドオーバ元ノード2のユーザAの転送パケットについて、ハンドオーバ元ノード2におけるARQ情報と、ユーザ名と、ハンドオーバ先ノード3におけるARQ情報(自ARQ情報)とが相互に対応付けられて対応表10に記録されている。ここで、ハンドオーバ元ノード2におけるARQ情報とは、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダに含まれる例えばSNR(Signal Noise Ratio)情報などである。また、ハンドオーバ先ノード3におけるARQ情報とは、ハンドオーバ先ノード3にて付与されるプロトコルヘッダ情報などである。
そして、これらの情報が対応付けられて対応表10に記録されることにより、ハンドオーバ元ノード2のプロトコルヘッダからハンドオーバ先ノード3のプロトコルヘッダに乗せ替えでき、これにより、ハンドオーバ先ノード3が移動機4に送信するパケットは、1種類のプロトコルヘッダを用いて再送プロトコルを管理できる。
なお、図30に示すもので上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものなので、更なる説明を省略する。
ここで、ハンドオーバ先ノード3は、複数のユーザからの新規パケットを受信し、また、複数のハンドオーバ元ノード2からパケットが転送されるので、対応表10は、ハンドオーバ元ノード2におけるエンティティを識別する情報(例えばユーザの識別情報又は回線の識別情報など)を記録することにより、複数のユーザおよび複数のハンドオーバ元ノード2を識別するようになっている。
ハンドオーバ先ノード3の処理について、ハンドオーバ元ノード2,ハンドオーバ先ノード3,移動機4の方向へのデータ送信の場合の処理方法は、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2から受信したデータのユーザ名とそのARQ情報とを記憶する。次に、ハンドオーバ先ノード3の回線終端部2b(図3参照)は、ARQヘッダを除いたデータをARQ制御部3d(図3参照)に送信する。そして、このARQ制御部3dが割り当てた自ARQ情報と記憶したハンドオーバ元ノード2のARQ情報とをペアにして対応表10に書き込まれるようになっている。
一方、移動機4,ハンドオーバ先ノード3,ハンドオーバ元ノード2の方向の場合は、ハンドオーバ先ノード3の受信部2a(図3参照)は、移動機4からハンドオーバ先ノード3のARQ制御部3dに対するACKを受信する。次に、ACKに含まれるハンドオーバ先ノード3(ARQ情報)を対応表10から検索し、ハンドオーバ元ノード2のユーザ名とハンドオーバ元ノード2のARQ情報とを抽出する。そして、抽出したユーザ(ハンドオーバ元ノード2)に対して、同じく抽出したハンドオーバ元ノード2のARQ情報から作成したACKを送信する。
そして、ハンドオーバ先ノード3は、移動機4から受信した確認済(ACK)および未確認(NACK)の各情報に基づいて判別した自エンティティ情報と、対応表10とを比較し、この比較により、ハンドオーバ先ノード3は、そのデータが転送されたハンドオーバ元ノード2を識別し、ACK/NACK情報を変換し、その変換したACK/NACK情報をハンドオーバ元ノード2に対して送信する。
このように、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて付与されるヘッダとの対応表10に基づいて、移動機4とフレームを送受信する。
(7−4−2)ハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダとハンドオーバ先ノード3にて終端する方法
図31は本発明の第2実施形態に係るハンドオーバ元ノード2にて付与されるヘッダをハンドオーバ先ノード3にて終端する方法を説明するための図である。この図31に示すハンドオーバ先ノード3は、終端処理部11を有する。この終端処理部11は、転送データ(転送パケット)に含まれるハンドオーバ元ノード2にて付与されたARQを終端し、ユーザデータのみを取得するとともに、ハンドオーバ元ノード2に対してACKを返すものである。
そして、ハンドオーバ元ノード2にて転送パケットは、プロトコルヘッダを付与されてハンドオーバ先ノード3に送信され、ハンドオーバ先ノード3に設けられた終端処理部11にて終端され、乗せ替えされるようになっている。ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2から受信した転送データを確認し、確認済(ACK)信号をそのハンドオーバ元ノード2に返す。ハンドオーバ先ノード3は、転送データからハンドオーバ元ノード2によって付与されたプロトコルヘッダを取り除き、自エンティティのプロトコルヘッダを付与して移動機4に送信する。
なお、図31に示すもので上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものを表す。
(7−5)ヘッダを取り除く場合の動作説明
図32は本発明の第2実施形態に係るプロトコルヘッダ付け直しによる残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例を示す図である。(7−5−1)〜(7−5−9)はそれぞれ図32の符号1〜9に対応する。
(7−5−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1の判断である。
(7−5−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(7−5−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。ハンドオーバ元ノード2は、許可を受信すると、上位ノード1に対して、サスペンド要求を送信し、新規パケットの送信を停止させる。なお、シーケンスにおいては、ハンドオーバ元ノード2がサスペンド要求を送信するが、上位ノード1自身が行なってもよい。
(7−5−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(7−5−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(7−5−6)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。ハンドオーバ元ノード2は、この要求に従って、前項で設定したベアラチャネルを用いて、ハンドオーバ先ノード3に対して残留パケットを転送する。ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2からの残留パケットを受信し移動機4に対して、送信する。このとき、ハンドオーバ元ノード2はハンドオーバ前に引き続き転送データにプロトコルヘッダを付与して転送する。ハンドオーバ先ノード3においては、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダを終端するとともに、自プロトコルヘッダを付け直して移動機4に送信する。
(7−5−7)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放するとともに上位ノード1に対して、リジューム要求を出力し、新規パケットの送信再開を要求する。なお、シーケンスは、ハンドオーバ元ノード2がリジューム要求を出力しているが、上位ノード1自身が行なってもよい。
(7−5−8)上位ノード1は、リジューム要求を受信すると、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
(7−5−9)新規パケットの送信を再開する。
このようにして、ハンドオーバ先ノード3がプロトコルヘッダを付け直すので、広帯域幅を確保しつつ収容可能なユーザ数を維持し、ソフトハンドオーバ時において効率よく回線をシェアできる。
(8)パターンDの説明
パターンDは、残留パケットの転送中においても新規パケットを送信するとともに、転送データはカプセル化する方法である。
(8−1)このパターンDは、ハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ元ノード2に残留している転送データと、上位ノード1より送信された新規パケットとを調停しながら、移動機4に対して送信するようになっている。調停方法はパターンBにおいて説明した方法と同一方法を用いることができる。
また、残留パケット転送時において、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダのカプセル化又は付け替えを行なっているが、この方法はパターンCにおいて説明した内容と同一方法を用いることができる。
図33(a),(b)〜図35(a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る他のパケット転送方法を説明するための図である。これらのうちの上述したものと同一のものあるいは同様の機能を有する。
図33(a)に示す移動機4が、ハンドオーバを開始すると、ハンドオーバ元ノード2は、品質劣化を検出する。ハンドオーバ先ノード3は、この検出を契機として、上位ノード1からのユーザデータに、H−ARQのためのヘッダを付与する(図33(b)参照)。また、ヘッダ付与の契機は、上位ノード1が品質劣化を検出してハンドオーバ元ノード2に対して通知する。
次に、図34(a)に示すハンドオーバ元ノード2は、上位ノード1に対して残留パケットを転送し、上位ノード1から、その残留パケットと新規パケットとが相互に調停されながらハンドオーバ先ノード3に対して送信される。そして、ハンドオーバ先ノード3は、残留パケットおよび新規パケットを移動機4へ送信する。
また、図34(b)に示すユーザデータは、ハンドオーバ元ノード2が上位ノード1に転送するときに、H−ARQを付与する。そして、ハンドオーバ先ノード3が上位ノード1から転送されたパケットを移動機4に対して送信するときに、さらに、H−ARQを付与し、相乗りを行なうのである。
さらに、図35(a)に示すハンドオーバ元ノード2が残留パケットの転送を完了すると、上位ノード1はハンドオーバ先ノード3に対して新規パケットを送信する。ここで、ハンドオーバ先ノード3は、図35(b)に示す新規パケットにH−ARQのためのヘッダを付与する。
(8−2)アライン
カプセル化を用いたときに相乗りによって、無線フレーム長が長くならないように、長さを調節する方法について説明する。相乗りヘッダは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3とが、それぞれ、転送パケットに挿入したH−ARQヘッダであり、この相乗りヘッダなどの追加により無線フレーム長が予め決められたフォーマット長を超えることが生じる。
この事態が生じた場合、無線フレームフォーマットに適合(アライン)させるために、ハンドオーバ先ノード3は、残留パケット側のデータ長の短縮、データ分割又はヘッダ圧縮を用いて、無線フレーム長を決められたフォーマット長に合わせる。なお、ハンドオーバ先ノード3は、シーケンス番号がどの基地局から送信されたものであるかを記憶しておくことにより、変換および再送プロトコルによる再送要求又は受信完了などの応答信号をハンドオーバ元ノード2にそれぞれ送受信することが好ましい。
一方、ハンドオーバ先ノード3は、その事態を上位ノード1に通知して上位ノード1が無線フレームフォーマットを長くする指示を各ノードに出力するようにもできる。
すなわち、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダと移動機4に送信するフレームに付与するプロトコルヘッダとを含む相乗りフレームの容量を監視し(監視ステップ)、ハンドオーバ先ノード3が、監視ステップにて相乗りフレームの容量が予め決められた値を超えた場合は、相乗りフレームの短縮又は無線フレームフォーマットの増大を用いて相乗りフレームをアラインする(アラインステップ)。
ここで、相乗りフレームの容量が予め決められた規定容量を超える場合は、例えば、ハンドオーバ先ノード3が移動機4に対して送信する情報量を小さくしたときに、過大な転送パケット又は新規パケットを受信する場合(図13(a),(b)参照)のほかに、相乗りを行なった結果、ヘッダ部およびデータ部を併せた長さが規定長を超える場合(図25(a),(b)〜図28(a),(b)参照)などが相当する。
そして、相乗り時に無線フレームフォーマットを超えるような事態が生じると、ハンドオーバ先ノード3は、アラインに当たり、残留パケットのパケット長を短縮する。具体的には、残留パケットのデータ部の短縮、ヘッダ部の圧縮、残留パケットのデータ部の分割が行なわれる。
また、送信パケット長を短縮する代わりに、無線区間のフレームフォーマットを増加するようにもできる。すなわち、アラインに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、所定容量を超えた相乗りフレームの容量よりも大きな容量の無線フレームフォーマットを設定するようにもできる。具体的には、相乗り時に無線フレームフォーマットを超えるような事態が生じると、ハンドオーバ先ノード3がその情報を上位ノード1に通知し、この上位ノード1からの指示を受信して無線フレームフォーマット長を長くすることにより、残留データ側のデータ長に無線フレーム長を合致させて送信するのである。
(8−3)アクティベーションタイム(起動している時間)
移動機4は、ハンドオーバ終了後、ハンドオーバ先ノード3からカプセル化データと通常のカプセル化されていないデータとを混在して受信する。従って、移動機4は、両データを識別するための区切りが必要となる。このため、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、データ転送期間の最初と最後との区切りのタイミングをアクティベーションタイムとして通知するようになっている。すなわち、転送・送信に当たり、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、ハンドオーバ先ノード3自身と移動機4との両方が認識可能なアクティベーションタイムを用いることにより、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別する。
ここで、アクテベーションタイムとして時間を用いる場合は、区切りタイミングを無線フレームタイミングにより表す。そして、移動機4は、例えば無線フレームの先頭ビットを境に、その先頭ビットの前の時間帯はカプセル化なし、後の時間帯はカプセル化ありと識別するのである。
また、アクティベーションタイムとしてシーケンス番号を用いる場合は、区切りタイミングをユーザデータの「何番目以降」と表す。アクティベーションタイムとして、例えばシーケンス番号が「10」である場合、移動機4は、シーケンス番号が「0」〜「10」のデータについてはカプセル化なし、シーケンス番号が「10」以降のデータについてはカプセル化有りと識別する。
なお、アクティベーションタイムは、上位ノード1が決定することが好ましい。そして、上位ノード1がこのアクティベーションタイムを決定すると、指示をハンドオーバ先ノード3および移動機4の双方に通知する。これらは、共通して認識したアクティベーションタイムを利用している。
(8−4)また、ハンドオーバ先ノード3が移動機4とシーケンス番号を用いて送達確認しているときは、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与された第1のH−ARQを用いたデータについて、ハンドオーバ先ノード3が、再送又は受信完了を応答する信号を送信するようにもできる。これにより、ハンドオーバ元ノード2は、移動機4に送信すべきデータ用のバッファ2gを開放する。そして、この後、ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2から送信されたデータを、H−ARQにより移動機4に送信する。
従って、転送・送信するに当たり、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2と移動機4との間にて用いられるH−ARQ情報を、ハンドオーバ先ノード3と移動機4との間にて用いられるH−ARQ情報に変換するようになっている。
さらに、転送・送信に当たり、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信した第1のH−ARQを用いたデータに対して、ハンドオーバ先ノード3が再送又は受信完了を応答する信号を送信することにより、ハンドオーバ元ノード2が移動機4へのパケットを保持するバッファを開放し(開放ステップ)、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信したデータを第2のH−ARQを用いて移動機4に送信するようにもできる(送信ステップ)。
(9)パターンDの動作説明
(9−1)このような構成により、カプセル化によるヘッダ相乗りおよびリソース配分要求を使用した調停を用いたシーケンス例について説明する。
シーケンス例として、カプセル化によるプロトコルヘッダ相乗り方法およびリソース配分要求を使用した調停方法を用いた場合と、プロトコルヘッダの付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停方法とを用いた場合とについて説明する。なお、他の調停方法を用いる方法、プロトコルヘッダのカプセル化又は付け直し方法を用いてもよい。
図36は本発明の第2実施形態に係るパターンDを説明するためのシーケンス例である。(9−1−1)〜(9−1−11)はそれぞれ図36の符号1〜11に対応する。
(9−1−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。なお、ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1における判断である。
(9−1−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求し、ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースを確保する。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(9−1−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。
(9−1−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(9−1−5)上記ハンドオーバにおいて、移動機4は、ハンドオーバ元ノード2用の再送プロトコルエンティティに加えて、ハンドオーバ先ノード3用の再送プロトコルエンティティを起動する。
(9−1−6)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルは、ハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続してもよく、又は上位ノード1を介して設定してもよい。
(9−1−7)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。
(9−1−8)ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを送信するために必要なリソースを配分するよう要求を送信する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信後、要求された分のリソースを確保しハンドオーバ元ノード2に対して、リソース確保を通知する。ハンドオーバ元ノード2は、リソース確保の通知を受信すると、残留パケットの転送を開始する。
ハンドオーバ先ノード3は、割り当てたリソースに従って、転送された残留パケットおよび新規パケットを移動機4に送信する。このとき、ハンドオーバ元ノード2はハンドオーバ前に引き続き転送データにプロトコルヘッダを付与して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、この転送データに自プロトコルヘッダを相乗りさせて移動機4に送信する。
(9−1−9)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(9−1−10)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
(9−1−11)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ元ノード2に対向していた再送プロトコルエンティティの解除を指示する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ元ノード2用の再送プロトコルエンティティを解除する。
このように、カプセル化によるヘッダ相乗りおよびリソース配分要求を使用して調停できるので、データ疎通の完全性が保証される。
(9−2)ヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停を用いた場合の動作説明
図37は本発明の第2実施形態に係るヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停方法を説明するためのシーケンス例である。(9−2−1)〜(9−2−9)はそれぞれ図37の符号1〜9に対応する。
(9−2−1)移動機4が受信した信号品質の低下により、ハンドオーバが開始する。ハンドオーバの起因は、移動機4からの要求又は移動機4からの無線状況報告に基づく上位ノード1における判断である。
(9−2−2)上位ノード1は、ハンドオーバ先ノード3に対して、ハンドオーバする移動機4を収容するリソースの確保を要求する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求に基づいてリソースの確保を行なう。また、上位ノード1とハンドオーバ先ノード3との間のメッセージ送受信が最初の場合は、共有チャネルを新規に起動し、共有トランスポートチャネルを起動してハンドオーバを準備するとともに、ハンドオーバ準備完了を上位ノード1に対して送信する。また既に起動しているチャネルがある場合は、ユーザを追加する。
(9−2−3)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、ハンドオーバの実施を許可する。
(9−2−4)上位ノード1は、移動機4に対して、ハンドオーバ指示を送信する。移動機4は、その指示に従って、ハンドオーバ先ノード3と通信チャネルを確保する。
(9−2−5)ハンドオーバ元ノード2に残留しているデータをハンドオーバ先ノード3に転送するためのベアラチャネルが設定される。このベアラチャネルはハンドオーバ元ノード2とハンドオーバ先ノード3との間を直接接続するように設定してもよく、又は上位ノード1を経由するように設定してもよい。
(9−2−6)上位ノード1は、ハンドオーバ元ノード2に対して、残留パケットの転送を要求する。
(9−2−7)ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを送信するために必要なリソースを配分するよう要求を送信する。ハンドオーバ先ノード3は、この要求を受信後、要求された分のリソースを確保しハンドオーバ元ノード2に対して、リソース確保を通知する。ハンドオーバ元ノード2は、リソース確保の通知を受信すると、残留パケットの転送を開始する。ハンドオーバ先ノード3は、割り当てたリソースに従って、転送された残留パケットおよび新規パケットを移動機4に送信する。
このとき、ハンドオーバ元ノード2はハンドオーバ前に引き続き転送データにプロトコルヘッダを付与して転送する。ハンドオーバ先ノード3は、ハンドオーバ元ノード2にて付与されたプロトコルヘッダを終端するとともに、自プロトコルヘッダを付け直して移動機4に送信する。
(9−2−8)残留パケットの転送が完了すると、ハンドオーバ元ノード2は、ハンドオーバした移動機4が確保していたリソースを開放する。
(9−2−9)上位ノード1は、残留パケット転送用に設定したベアラチャネルを開放する。
このようにして、ヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停を用いるので、データが完全に転送される。
なお、本発明は上述した実施態様およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
図1において、移動機4が、例えば基地局3−0から基地局3−3に移動する場合は、基地局3−0を制御するHS−DSCHから、基地局3−3を制御するHS−DSCHに切り替えることによってハンドオーバ可能である。この場合においても、基地局3−0は、基地局3−3,RNC2−0又は交換機1に対して上記と同様のメッセージを送受信し、基地局3−0自身に残っている残留データを基地局3−3に転送できる。なお、DSCHを用いた場合においても、DSCH同士で切り替えできる。
(C)その他
(1)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2および上位ノード1のうちの少なくとも一方が、ハンドオーバ先ノード3に対して、残留パケットを保持するリソースを確保して調停することにより新規パケットを送信することも可能である。
(2)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2および上位ノード1のうちの少なくとも一方のノードが、ハンドオーバ先ノード3に設けられた残留パケットを保持するリソースの容量を測定する測定ステップと、ハンドオーバ元ノード2が、測定ステップにて測定したリソースの容量に基づいて、残留パケットのうちの転送可能なものを転送して調停する調停ステップとを含めてもよい。
(3)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3,ハンドオーバ元ノード2および上位ノード1のうちのいずれかのノードが、新規パケットを保持するリソースの容量に基づいて、残留パケットの分割数を調整して調停することもできる。
(4)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2が、残留パケットを、無線区間における通信レートに応じたデータ量を有する複数のパケットに分割する分割ステップと、ハンドオーバ元ノード2が、分割ステップにて分割した複数の分割パケットをハンドオーバ先ノード3に対して送信する分割送信ステップと、ハンドオーバ先ノード3が、分割送信ステップにて送信された複数の分割パケットと上位ノード1から送信された複数の新規パケットとが混在する複数のパケットを、受信順に基づいて移動機4に対して送信する着順送信ステップとを含めてもよい。
(5)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、無線区間の送信間隔を変化させるようにしてもよい。
(6)前記分割送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、パケット転送しているときに無線送信間隔を変化させるようにしてもよい。
(7)前記分割送信ステップは、ハンドオーバ元ノード2が、単位送信間隔におけるデータ量を変化させて送信するようにしてもよい。
(8)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、無線区間のフレームフォーマットを変更させるようにしてもよい。
(9)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、転送パケットに含まれるハンドオーバ元ノード2にて付与された再送制御に関する情報を終端してユーザデータを取得して再送制御をしてもよい。
(10)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、残留パケット用のヘッダ領域を常時確保するようにしてもよい。
(11)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3において、ハンドオーバ元ノード2にて付与されるプロトコルヘッダと移動機4に送信するフレームに付与するプロトコルヘッダとを含む相乗りフレームの容量を監視する監視ステップと、ハンドオーバ先ノード3が、監視ステップにて相乗りフレームの容量が所定値を超えた場合は、相乗りフレームの短縮と無線フレームフォーマットの増大とのうちの少なくとも一方を用いて相乗りフレームをアラインするアラインステップとを含めてもよい。
(12)前記アラインステップは、ハンドオーバ先ノード3が、残留パケットのパケット長を短縮するようにしてもよい。
(13)前記アラインステップは、ハンドオーバ先ノード3が、所定容量を超えた相乗りフレームの容量よりも大きな容量の無線フレームフォーマットを設定するようにしてもよい。
(14)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、移動機4に対して送信するフレームに、ハンドオーバ先ノード3自身と移動機4との両方が認識可能なアクティベーションタイムを用いることにより、カプセル化したパケットと通常のパケットとを識別するようにしてもよい。
(15)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、シーケンス番号を送信した下位ノードを記憶することにより、変換、再送プロトコルによる再送要求又は受信完了等の応答信号をハンドオーバ元ノード2にそれぞれ送信するようにしてもよい。
(16)前記転送・送信ステップは、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信した第1のハイブリッド再送制御を用いたデータに対して、ハンドオーバ先ノード3が再送又は受信完了を応答する信号を送信することにより、ハンドオーバ元ノード2が移動機4宛のパケットを保持するバッファを開放する開放ステップと、ハンドオーバ先ノード3が、ハンドオーバ元ノード2が送信したデータを第2のハイブリッド再送制御を用いて移動機4に送信する送信ステップとを含めてもよい。
(17)前記第2送信部は、移動機4に送信する無線フレームに付与する第1ヘッダとハンドオーバ元ノード2にて付与される第2ヘッダとを含む相乗りフレームの有無を示す識別情報とパケット長とに基づいて、再送制御ヘッダを付与してもよい。
以上のように、本発明によれば、W−CDMAシステムにおいて、ハンドオーバ時に基地局から移動機に対する複数のチャネルを用いた同一信号の送信が不要となるため、ユーザ数の増加および通信品質の向上が図れ、伝送路および無線リソースが有効に活用できる。
また、ユーザデータの損失が防止でき、さらに、通信レートの安定およびリアルタイム性の向上など、各種類のサービスの質が改善される。加えて、W−CDMAシステムにおけるコストパフォーマンスが向上する。
本発明を適用されるW−CDMAシステムの要部の構成図である。 本発明の第1実施形態に係る上位ノードの概略的なブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る基地局のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る基地局のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る移動機のブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るパケット転送・送信方法を説明するための図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るパターンAの動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係るパターンAの動作を説明するためのシーケンス例である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るパターンBを説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による調停方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る空きバッファ容量の測定による転送方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る分散転送を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る送信間隔を変化させる転送方法を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るハンドオーバ先ノードから移動機へ送信する単位データ量を変化させる方法を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るデータ転送用のトランスポートチャネルを追加する方法を説明するための図である。 (a)〜(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係るサブチャネルの構成を変化させる転送方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係るリソース配分要求による転送方法を説明するためのシーケンス例である。 本発明の第1実施形態に係る分散転送による転送方法を説明するためのシーケンス例である。 本発明の第1実施形態に係る送信間隔/情報量の変更,トランスポートチャネル追加およびサブチャネル構成の変更方法を説明するためのシーケンス例である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第1のパケット転送方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る第2のパケット転送方法を説明するための図である。 (a),(b)は本発明の第2実施形態に係る第3のパケット転送方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る第4のパケット転送方法を説明するための図である。 (a),(b)は本発明の第2実施形態に係る第5のパケット転送方法を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第1のフレームフォーマットを説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第2のフレームフォーマットを説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第3のフレームフォーマットを説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る第4のフレームフォーマットを説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るカプセル化による残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例である。 本発明の第2実施形態に係る対応表を用いてヘッダ情報を転送データに付与する方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るハンドオーバ元ノードにて付与されるヘッダをハンドオーバ先ノードにて終端する方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るプロトコルヘッダ付け直しによる残留パケット転送方法を説明するためのシーケンス例を示す図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る他のパケット転送方法を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る他のパケット転送方法を説明するための図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係る他のパケット転送方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るパターンDを説明するためのシーケンス例である。 本発明の第2実施形態に係るヘッダ付け直しおよびリソース配分要求を使用した調停方法を説明するためのシーケンス例である。 W−CDMAシステムの概略的な構成図である。 (a)はハンドオーバ前の状態を示す図であり、(b)はハンドオーバ後の状態を示す図である。 DSCHを説明するための図である。

Claims (6)

  1. 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおいて、
    前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行する再送制御部、
    を備え、
    前記移動局は、該再送制御部により制御されたパケットデータを受信する受信部を備えたことを特徴とする、移動通信システム。
  2. 転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項1記載の移動通信システム。
  3. 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、第1の基地局における残留パケットデータを第2の基地局に転送する移動通信システムにおける再送制御方法において、
    前記第2の基地局に転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、該第2の基地局の管理のもと実行し、
    前記移動局は、該第2の基地局により再送制御が行なわれるパケットデータを受信する、
    ことを特徴とする、移動通信システムにおける再送制御方法。
  4. 転送される前記残留パケットデータには、前記第1の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記第2の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項3記載の移動通信システムにおける再送制御方法。
  5. 移動局の移動に応じて実行するハンドオーバ処理に応じて、ハンドオーバ元の基地局における残留パケットデータをハンドオーバ先の基地局に転送する移動通信システムにおいてハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局において、
    転送された前記残留パケットデータについて前記移動局との間で実行する無線区間の再送制御を、自局の管理のもと実行する再送制御部、
    を備えたことを特徴とする、ハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局。
  6. 転送される前記残留パケットデータには、前記ハンドオーバ元の基地局による再送制御用のヘッダは付加されず、前記ハンドオーバ先の基地局において再送制御用のヘッダが付加されて前記移動局に送信されることを特徴とする、請求項5記載のハンドオーバ先の基地局として機能し得る基地局。
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