JP2008227740A - 無線装置およびそれを用いた無線通信ネットワーク - Google Patents

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Abstract

【課題】コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定可能な無線装置を提供する。
【解決手段】送信元の無線装置は、自己が有するインターフェース111〜113の各々のキュー長Q1_L〜Q3_Lを検出し(ステップS1)、送信先までの各無線区間におけるリンクメトリックの和であるグローバルメトリックが最小である経路を探索する(ステップS2)。そして、送信元の無線装置は、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路が存在しないとき最小のグローバルメトリックを有する経路を最適経路と決定し(ステップS5)、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路が存在するとき、最も短いキュー長を有するインターフェースを経由する経路を最適経路と決定する(ステップS6,S7)。
【選択図】図28

Description

この発明は、無線装置およびそれを備えた無線通信ネットワークに関し、特に、無線通信環境に適した無線システムを異なる複数の無線システムから選択して無線通信を行なう無線装置およびそれを備えた無線通信ネットワークに関するものである。
近年、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、IEEE802系の無線LAN(Local Area Network)およびBluetooth等の多様な無線システムの利用拡大が進んでいる。また、ユビキタス通信においては、センサーネットワークが構成され、ZigBee等の近距離無線システムの利用も予想される。
このような、無線システムは、利用拡大と多様化とが急速に進み、異なる周波数帯域および異なる通信方式を持つ多様な無線システムが混在する無線通信環境となりつつあり、多様なアプリケーションの利用が期待されている。
一方、無線リソースは、有限であるため、無線システムの利用拡大と多様化に従い、無線リソースの枯渇が懸念される。この問題を解決する技術として、コグニティブ無線技術が提案されている(非特許文献1)。
そして、コグニティブ無線技術は、異なる複数の無線システムを装備した基地局と、同様に異なる複数の無線システムを装備した端末装置とのネットワークにおいて、無線通信状況およびユーザ要求に応じて、複数の無線システムを適宜使い分け、または同時に利用する技術である。
原田,"コグニティブ無線を利用した通信システムに関する基礎検討",信学技報,SR2005−17,pp.117−124,2005.
しかし、異なる複数の無線システムを装備した無線装置からなる無線通信ネットワークにおいては、各無線装置は、通信範囲、通信帯域および通信負荷等が相互に異なる複数の無線システムを用いて無線通信を行なうため、送信先までの最適経路を決定することが困難であるという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定可能な無線装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定可能な無線装置を備えた無線通信ネットワークを提供することである。
この発明によれば、無線装置は、複数の無線モジュールと、経路決定手段と、通信手段とを備える。複数の無線モジュールは、相互に異なる複数の無線システムを用いて無線通信を行なう。経路決定手段は、複数の無線モジュールが隣接する無線装置間で無線通信を行なうときの実質的な帯域を示す経路指標を当該無線装置から送信先の無線装置までのn(nは送信先までのホップ数)個の無線区間について加算して求めたグローバル経路指標に基づいて、当該無線装置から送信先の無線装置までの最適な経路を決定し、グローバル経路指標に基づいて最適な経路を決定できないとき、複数の無線モジュールにおける複数の負荷に基づいて最適な経路を決定する。通信手段は、経路決定手段によって決定された最適な経路に沿って無線通信を行なう。
好ましくは、経路決定手段は、送信先が当該無線装置から2ホップ以上の位置に存在するとき、当該無線装置と当該無線装置に隣接する隣接無線装置との間における経路指標を演算し、隣接無線装置から送信先までの間におけるn−1個の無線区間におけるn−1個の経路指標を演算した経路指標に加算してグローバル経路指標を演算する。
好ましくは、経路決定手段は、送信先が当該無線装置に隣接する隣接無線装置であるとき、当該無線装置と隣接無線装置との間における実質的な帯域を経路指標として演算し、その演算した経路指標をグローバル経路指標とする。
好ましくは、経路決定手段は、当該無線装置の周囲で生じる無線通信の干渉範囲を加味して実質的な帯域を演算し、その演算した実質的な帯域を経路指標とする。
好ましくは、経路決定手段は、干渉範囲が相対的に広いとき、値が相対的に小さくなり、干渉範囲が相対的に狭いとき、値が相対的に大きくなるように実質的な帯域を演算する。
好ましくは、経路決定手段は、当該無線装置から送信先の無線装置までのグローバル経路指標の値が当該無線装置から送信先の無線装置までの経路指標の値と同じであるとき、複数の負荷に基づいて最適な経路を決定する。
好ましくは、経路決定手段は、グローバル経路指標に基づいて、送信先までの実質的な帯域が最も広くなるように最適な経路を決定する。
好ましくは、経路決定手段は、グローバル経路指標に基づいて最適な経路を決定できないとき、最も少ない負荷を有する無線モジュールを経由する経路を最適な経路として決定する置。
好ましくは、経路決定手段は、グローバル経路指標に基づいて最適な経路を決定できないとき、最も短いキュー長を有する無線モジュールを経由する経路を最適な経路として決定する。
好ましくは、無線装置は、隣接位置テーブルを更に備える。隣接位置テーブルは、各無線モジュールごとに当該無線装置に隣接する隣接無線装置を示す。そして、経路決定手段は、グローバル経路指標に基づいて最適な経路を決定できないとき、隣接装置テーブルを参照して最適な経路として決定する。
また、この発明によれば、無線通信ネットワークは、第1の無線装置と、m(mは正の整数)個の第2の無線装置とを備える。第1の無線装置は、有線ケーブルによってネットワークに接続される。m個の第2の無線装置は、第1の無線装置から延びる無線通信経路上に配置される。そして、第1の無線装置およびm個の第2の無線装置の各々は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線装置からなる。
この発明においては、相互に異なる無線システムを用いて無線通信を行なう複数の無線モジュールの無線通信特性を反映し、かつ、送信先までの実質的な帯域を反映したグローバル経路指標に基づいて、送信先までの最適な経路が決定され、グローバル経路指標に基づいて最適な経路が決定されないとき複数の無線モジュールの負荷に基づいて最適な経路が決定される。
従って、この発明によれば、無線通信状況に応じて複数の無線モジュールの少なくとも1つを用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による無線通信ネットワークの概念図である。この発明の実施の形態による無線通信ネットワーク100は、無線装置1〜10を備える。
無線装置1は、ルーツノードであり、有線ケーブル20によってネットワーク30に接続される。
無線装置1〜10は、無線通信システム100が起動されると、ルーツノードである無線装置1がルーツアナウンスメッセージをブロードキャストすることによって木構造を構築する。
また、各無線装置1〜10は、木構造の構築と同時に各無線装置を送信先とする経路情報を格納するルーティングテーブルと、自己に隣接する隣接無線装置に関する情報を格納するネイバーテーブルとを作成する。そして、各無線装置1〜10は、ルーティングテーブルおよびネイバーテーブルに基づいて、後述する方法によって送信先までの最適経路を決定し、その決定した最適経路に沿ってコグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう。
なお、この発明においては、「ルーツノード」とは、有線ケーブルによってネットワークに接続された無線装置を言い、1個の無線装置からなる。
図2は、図1に示す無線装置1の構成を示す概略図である。無線装置1は、アンテナ110と、インターフェース111〜113と、検出手段120と、経路探索手段130と、ネイバーテーブル140と、ルーティングテーブル150と、タイマー160と、通信手段170とを含む。
アンテナ110は、無線通信空間からパケットを受信し、その受信したパケットをインターフェース111〜113の少なくとも1つへ送信する。また、アンテナ110は、インターフェース111〜113の少なくとも1つからパケットを受信し、その受信したパケットを無線通信空間へ送信する。
インターフェース111〜113は、相互に異なる無線通信方式に従って無線通信を行なう。例えば、インターフェース111は、IEEE802.11jに従って無線通信を行ない、インターフェース112は、IEEE802.11gに従って無線通信を行ない、インターフェース113は、IEEE802.16に従って無線通信を行なう。
また、インターフェース111〜113の各々は、例えば、1個のチャネルを有する。そして、インターフェース111〜113は、それぞれ、チャネルCh1〜Ch3を有する。この3個のチャネルCh1〜Ch3は、相互に周波数が異なり、重複しないチャネルである。
更に、インターフェース111〜113の各々は、ルーツアナウンスメッセージおよびルートリプライメッセージを経路探索手段130から受信し、その受信したルーツアナウンスメッセージおよびルートリプライメッセージをアンテナ110へ送信する。
更に、インターフェース111〜113の各々は、ルーツアナウンスメッセージおよびルートリプライメッセージをアンテナ110から受信し、その受信したルーツアナウンスメッセージおよびルートリプライメッセージを経路探索手段130へ送信する。
更に、インターフェース111〜113の各々は、通信用のパケットを通信手段170から受信し、その受信したパケットをアンテナ110へ送信するとともに、通信用のパケットをアンテナ110から受信し、その受信したパケットを通信手段170へ送信する。
検出手段120は、インターフェース111〜113にそれぞれ内蔵されたキューQ1〜Q3(図示せず)のキュー長Q1_L〜Q3_Lを定期的に検出し、その検出したキュー長Q1_L〜Q3_Lを経路探索手段130へ出力する。
経路探索手段130は、電源(図示せず)がオンされると、後述する方法によってルーツアナウンスメッセージを作成し、その作成したルーツアナウンスメッセージをインターフェース111〜113の全てを用いてブロードキャストする。
また、経路探索手段130は、他の無線装置からルートアナウンスメッセージを受信すると、その受信したルートアナウンスメッセージに基づいて、後述する方法によってネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150を作成する。そして、経路探索手段130は、ルートリプライメッセージを作成し、その作成したルートリプライメッセージをインターフェース111〜113の全てを用いてルートアナウンスメッセージの送信元へユニキャストによって送信する。
更に、経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージを後述する方法によって更新し、その更新したルートアナウンスメッセージをインターフェース111〜113の全てを用いてブロードキャストする。
更に、経路探索手段130は、他の無線装置からルートリプライメッセージを受信すると、その受信したルートリプライメッセージに基づいて後述する方法によってネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150を更新する。
更に、経路探索手段130は、その受信したルートリプライメッセージを後述する方法によって更新し、その更新したルートリプライメッセージをインターフェース111〜113の全てを用いてルートアナウンスメッセージの送信元へユニキャストによって中継する。
更に、経路探索手段130は、検出手段120から受けたキュー長Q1_L〜Q3_Lを保持する。
更に、経路探索手段130は、通信手段170から送信先までの最適経路を探索するための指示を受けると、ルーティングテーブル150およびネイバーテーブル140を参照して、後述する方法によって、送信先までの最適経路を探索し、その探索した最適経路を通信手段170へ出力する。
ネイバーテーブル140は、インターフェース111〜113ごとに当該無線装置に隣接する無線装置を格納する。
ルーティングテーブル150は、各無線装置を宛先とする経路を格納する。タイマー160は、経路探索手段130からの指示によって時間を計測する。通信手段170は、パケットを送信先へ送信するとき、送信先までの最適経路を探索するための指示を経路探索手段130へ出力し、送信先までの最適経路を経路探索手段130から受けると、その受けた最適経路に沿ってパケットを送信先へ送信する。この場合、通信手段170は、最適経路に応じてインターフェース111〜113の少なくとも1つを用いる。
なお、図1に示す無線装置2〜10の各々も、図2に示す無線装置1の構成と同じ構成からなる。
図3は、図2に示すネイバーテーブル140の構成を示す概念図である。ネイバーテーブル140は、インターフェース111〜113がそれぞれ採用するプロトコルであるIEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16と、リンクメトリックと、無線装置名とからなる。
無線装置名は、各IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16にとって当該無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。無線装置名11,12,・・・は、IEEE802.11jに対応付けられ、当該無線装置がIEEE802.11jに従って無線通信を行なったときの当該無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。
無線装置名21,22,・・・は、IEEE802.11gに対応付けられ、当該無線装置がIEEE802.11gに従って無線通信を行なったときの当該無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。
無線装置31,32,・・・は、IEEE802.16に対応付けられ、当該無線装置がIEEE802.16に従って無線通信を行なったときの当該無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。
IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16は、通信範囲が相互に異なり、通信範囲に関してIEEE802.11j<IEEE802.11g<IEEE802.16の関係を有する。従って、当該無線装置に隣接する無線装置がIEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の全ての通信範囲に存在するとき、無線装置名11,21,31は、同じ無線装置のIPアドレスからなる。また、当該無線装置に隣接する無線装置がIEEE802.11jの通信範囲外であり、かつ、IEEE802.11g,IEEE802.16の通信範囲内である領域に存在するとき、無線装置名11は、空白であり、無線装置名21,31は、同じ無線装置のIPアドレスからなる。更に、当該無線装置に隣接する無線装置がIEEE802.11j,IEEE802.11gの通信範囲外であり、かつ、IEEE802.16の通信範囲内である領域に存在するとき、無線装置名11,21は、空白であり、無線装置名31は、当該無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。無線装置名12,22,32についても同様である。
リンクメトリックは、当該無線装置と無線装置名11,21,31(または無線装置名12,22,32)との間の無線リンクのリンクメトリックの値からなる。
図4は、図2に示すルーティングテーブル150の構成を示す概念図である。ルーティングテーブル150は、送信先(dst)と、次の無線装置(next hop)と、グローバルメトリック(global metric)とからなる。そして、送信先、次の無線装置およびグローバルメトリックは、相互に対応付けられる。
送信先は、無線通信の相手先のIPアドレスを示す。次の無線装置は、送信元と送信先との間で無線通信が行なわれるときに、各無線装置がパケットを送信先に向かって送信する隣りの無線装置のIPアドレスを示す。グローバルメトリックは、隣接する2つの無線装置間における経路指標をリンクメトリックとした場合、当該無線装置から送信先までのn(nは正の整数)個の無線区間におけるn個のリンクメトリックを加算した値からなる。従って、隣接する無線装置間で無線通信が行なわれる場合、グローバルメトリックは、隣接する無線装置間におけるリンクメトリックからなる。
図5は、ルーツアナウンスメッセージの構成を示す概念図である。ルーツアナウンスメッセージRAMは、IPヘッダIPHと、アナウンスメッセージAMとからなる。IPヘッダIPHは、バージョン(vrsion)と、ヘッダ長(header length)と、サービスタイプ(type of service)と、トータル長(total length)と、識別番号(identification)と、フラグ(flag)と、フラグメントオフセット(fragment offset)と、生存時間(time to live)と、プロトコル(protocol)と、ヘッダチェックサム(header checksum)と、送信元IPアドレス(source IP address)と、送信先IPアドレス(destination IP address)と、オプション(option)と、パディング(padding)とからなる。
バージョンは、4ビットからなり、ヘッダ長は、4ビットからなり、サービスタイプは、8ビットからなり、トータル長は、16ビットからなり、識別番号は、16ビットからなり、フラグは、3ビットからなり、フラグメントオフセットは、13ビットからなり、生存時間は、8ビットからなり、プロトコルは、8ビットからなり、ヘッダチェックサムは、16ビットからなり、送信元IPアドレスは、32ビットからなり、送信先IPアドレスは、32ビットからなり、オプションは、16ビットからなり、パディングは、16ビットからなる。
送信元IPアドレスは、ルートアナウンスメッセージRAMの送信元のIPアドレスからなり、ルートアナウンスメッセージRAMが中継されるごとに更新される。送信先IPアドレスは、ルートアナウンスメッセージRAMの送信先のIPアドレスからなる。そして、送信先IPアドレスは、ルートアナウンスメッセージRAMがブロードキャストされる場合、ブロードキャストアドレスからなる。
アナウンスメッセージAMは、メッセージタイプ(message type)と、メッセージ長(message length)と、ホップ数(hop count)と、TTLと、シーケンス番号(sequence number)と、リンクメトリック(link metric)と、ルーツIPアドレス(root IP address)とからなる。
メッセージタイプ、メッセージ長、ホップ数、TTLおよびリンクメトリックの各々は、8ビットからなり、シーケンス番号は、16ビットからなり、ルーツIPアドレスは、32ビットからなる。
メッセージタイプは、アナウンスメッセージAMの種類を示す。そして、メッセージタイプは、[a8|a7|a6|a5|a4|a3|a2|a1]の形式の8ビットデータからなる。1番目のビットa1は、“1”が格納され、2番目のビットa2は、“0”が格納され、3番目のビットa3は、“0”が格納され、4番目のビットa4は、“0”が格納され、5番目から8番目のビットa5〜a8の各々は、予約済みである。
メッセージ長は、アナウンスメッセージAMの長さを示す。ホップ数は、転送回数を示し、アナウンスメッセージAMを受信した無線装置によって“1”づつインクリメントされる。
TTLは、アナウンスメッセージAMの生存時間を示し、アナウンスメッセージAMの最大転送回数(通常は、255)が格納される。シーケンス番号は、アナウンスメッセージAMの生成順を表す数値からなり、たとえば、より大きい数値は、アナウンスメッセージAMが新しいことを示す。そして、シーケンス番号は、ルーツノードによって管理される。
リンクメトリックは、ルートアナウンスメッセージRAMがルートノードである無線装置で生成されるとき、“0”からなり、ルートアナウンスメッセージRAMが中継される場合、ルートアナウンスメッセージRAMの生成元(=無線装置1)からルートアナウンスメッセージRAMを中継する無線装置までの各無線区間におけるリンクメトリックの和からなる。ルーツIPアドレスは、ルーツノードのIPアドレスを示す。
図6は、ルートリプライメッセージの構成を示す概念図である。ルートリプライメッセージRRMは、IPヘッダIPHと、リプライメッセージRMとからなる。IPヘッダIPHについては、図5において説明したとおりである。
リプライメッセージRMは、メッセージタイプ(message type)と、メッセージ長(message length)と、ホップ数(hop count)と、TTLと、シーケンス番号(sequence number)と、リンクメトリック(link metric)と、リーフIPアドレス(leaf IP address)とからなる。
メッセージタイプ、メッセージ長、ホップ数、TTLおよびリンクメトリックの各々は、8ビットからなり、シーケンス番号は、16ビットからなり、リーフIPアドレスは、32ビットからなる。
メッセージタイプは、リプライメッセージRMの種類を示す。そして、メッセージタイプは、[b8|b7|b6|b5|b4|b3|b2|b1]の形式の8ビットデータからなる。1番目のビットb1は、“0”が格納され、2番目のビットb2は、“0”が格納され、3番目のビットb3は、 “0”が格納され、4番目のビットb4は、“0”が格納され、5番目から8番目のビットb5〜b8の各々は、予約済みである。
メッセージ長は、リプライメッセージRMの長さを示す。ホップ数は、転送回数を示し、リプライメッセージRMを受信した無線装置によって“1”づつインクリメントされる。
TTLは、リプライメッセージRMの生存時間を示し、リプライメッセージRMの最大転送回数(通常は、255)が格納される。シーケンス番号は、リプライメッセージRMの生成順を表す数値からなり、たとえば、より大きい数値は、リプライメッセージRMが新しいことを示す。そして、シーケンス番号は、ルーツノードによって管理される。
リンクメトリックは、ルートリプライメッセージRRMが生成元で生成されるとき、ルートアナウンスメッセージRAMの送信元と当該無線装置との間の無線リンクにおけるリンクメトリックからなり、ルートリプライメッセージRRMが中継される場合、ルートリプライメッセージRRMの生成元からルートリプライメッセージRRMの中継先までの各無線区間におけるリンクメトリックの和からなる。
リーフIPアドレスは、リプライメッセージRMを生成した無線装置のIPアドレスからなる。
図7は、ルーツノードとしての無線装置1が作成するルーツアナウンスメッセージを示す概念図である。無線装置1が作成するルーツアナウンスメッセージRAM1は、IPヘッダIPH1と、アナウンスメッセージAM1とからなる。
アナウンスメッセージAM1において、ホップ数は、“0”からなり、TTLは、“255”からなり、シーケンス番号は、 “1”からなる。また、リンクメトリックは、“0”からなり、ルーツIPアドレスは、無線装置1のIPアドレスIPadd1からなる。
IPヘッダIPH1の送信元IPアドレスは、無線装置1のIPアドレスIPadd1に設定され、IPヘッダIPH1の送信先IPアドレスは、ブロードキャストアドレスIPadd_bcstに設定される。
そして、無線装置1の経路探索手段130は、ルーツアナウンスメッセージRAM1を作成し、その作成したルートアナウンスメッセージRAM1をインターフェース111〜113の各々を介してブロードキャストする。つまり、無線装置1の経路探索手段130は、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の各々を用いてルートアナウンスメッセージRAM1をブロードキャストする。
無線装置1によってブロードキャストされたルートアナウンスメッセージRAM1は、無線装置2,3,4,5によって受信される。以下においては、無線装置2,4,5がルートアナウンスメッセージRAM1を受信する場合について説明する。
無線装置2のインターフェース111〜113の各々は、アンテナ110を介してルートアナウンスメッセージRAM1を受信し、その受信したルートアナウンスメッセージRAM1を経路探索手段130へ出力する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の各々からルートアナウンスメッセージRAM1を受け、その受けたルートアナウンスメッセージRAM1のIPアドレスIPadd1およびホップ数=“0”を検出してルートアナウンスメッセージRAM1をIEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による直接通信によって無線装置1から受信したことを検知する。
そうすると、無線装置2の経路探索手段130は、式(1)に従って容量Capacityを演算する。
Figure 2008227740
IEEE802.11jによる通信帯域BWCH1は、54Mbpsであり、IEEE802.11gによる通信帯域BWCH2は、54Mbpsであり、IEEE802.16による通信帯域BWCH3は、21Mbpsである。
また、IEEE802.11jによって無線通信を行なうときの定数Bは、21であり、IEEE802.11gによって無線通信を行なうときの定数Bは、54であり、IEEE802.16によって無線通信を行なうときの定数Bは、54である。
また、式(1)におけるHopは、インターフェースi(i=111〜113)によって無線通信を行なった場合の干渉範囲内におけるホップ数を示す。例えば、無線装置A−無線装置B−無線装置C−無線装置Dの経路に沿って無線通信が行なわれるときに、インターフェース111〜113による無線通信が無線装置A−無線装置B間で行なわれる場合、Hopは、“1”であり、インターフェース111,112による無線通信が無線装置A−無線装置B間で行なわれ、かつ、インターフェース113による無線通信が無線装置A−無線装置C間で行なわれる場合、Hopは、“2”であり、インターフェース111,112による無線通信が無線装置A−無線装置B間で行なわれ、かつ、インターフェース113による無線通信が無線装置A−無線装置D間で行なわれる場合、Hopは、“3”である。
このように、Hopは、無線通信環境に応じて決定され、この発明においては、Hop=“1”に設定される。
従って、無線装置2の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の全てによってルートアナウンスメッセージRAM1を受信したときの無線装置1と無線装置2との間の無線リンクにおける容量Capacity1−2を式(1)に従って、54/(54×1)+54/(54×1)+21/(21×1)=3と演算する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、容量Capacity1−2を演算すると、その演算した容量Capacity1−2を次式に代入してリンクメトリックLink_metricを演算する。
Figure 2008227740
なお、式(2)における定数Constantは、リンクメトリックLink_metricを整数にするための定数であり、この発明においては、“3”に設定される。
従って、無線装置2の経路探索手段130は、式(2)にConstant=3およびCapacity1−2=3を代入してLink_metric1−2=3/3=1を演算する。
図8は、ネイバーテーブル140の例を示す図である。無線装置2の経路探索手段130は、無線装置1,2間の無線リンクにおけるリンクメトリックLink_metric=1を演算すると、図8に示すネイバーテーブル140−2−1を作成する。より具体的には、無線装置2の経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージRAM1をインターフェース111〜113の全てによって無線装置1から直接受信したので、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、リンクメトリックに“1”を格納してネイバーテーブル140−2−1を作成する。
図9は、ルーティングテーブル150の例を示す図である。無線装置2の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−2−1を作成すると、無線装置1を送信先とするルーティングテーブル150−2−1を作成する(図9参照)。より具体的には、無線装置2の経路探索手段130は、“送信先”に無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、“次の無線装置”に無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、グローバルメトリックに“1”を格納してルーティングテーブル150−2−1を作成する。このように、隣接する無線装置間においては、グローバルメトリックは、隣接する無線装置間における無線リンクのリンクメトリックからなる。
図10は、ルートリプライメッセージRRMの例を示す図である。無線装置2の経路探索手段130は、ルーティングテーブル150−2−1を作成すると、図10に示すルートリプライメッセージRRM1を作成する。
より具体的には、無線装置2の経路探索手段130は、送信元IPアドレスに無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、送信先IPアドレスに無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、ホップ数に“0”を格納し、TTLに“255”を格納し、シーケンス番号に“1”に格納し、リンクメトリックに“1”を格納し、リーフIPアドレスに無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納してルートリプライメッセージRRM1を作成する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、その作成したルートリプライメッセージRRM1をインターフェース111〜113の各々を介して無線装置1へユニキャストする。つまり、無線装置2の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM1をIEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の各々を用いて無線装置1へユニキャストする。
そうすると、無線装置1のインターフェース111〜113の各々は、アンテナ110を介してルートリプライメッセージRRM1を受信し、その受信したルートリプライメッセージRRM1を経路探索手段130へ出力する。
そして、無線装置1の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の各々からルートリプライメッセージRRM1を受け、その受けたルートリプライメッセージRRM1のIPアドレスIPadd1を検出してルートリプライメッセージRRM1の宛先が無線装置1であることを検知する。また、無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM1のIPアドレスIPadd2およびホップ数=“0”を検出してルートリプライメッセージRRM1を無線装置2から直接受信したことを検知する。
図11は、ネイバーテーブル140の他の例を示す図である。また、図12は、ルーティングテーブル150の他の例を示す図である。無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM1を無線装置2から直接受信したことを検知すると、ルートリプライメッセージRRM1からリンクメトリック=“1”を検出してネイバーテーブル140−1−1を作成する(図11参照)。より具体的には、無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM1をインターフェース111〜113の全てによって無線装置2から直接受信したので、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、リンクメトリックに“1”を格納してネイバーテーブル140−1−1を作成する。
その後、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置2を送信先とするルーティングテーブル150−1−1を作成する(図12参照)。より具体的には、無線装置1の経路探索手段130は、“送信先”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、“次の無線装置”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、グローバルメトリックに“1”を格納してルーティングテーブル150−1−1を作成する。
図13は、ルートアナウンスメッセージRAMの他の例を示す図である。無線装置2の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM1を無線装置1へユニキャストした後、ルートアナウンスメッセージRAM1(図7参照)の送信元IPアドレスをIPアドレスIPadd1からIPアドレスIPadd2に書き換え、ホップ数を“0”から“1”に書き換え、TTLを“255”から“254”に書き換え、リンクメトリックを“0”から“1”に書き換えてルートアナウンスメッセージRAM1をルートアナウンスメッセージRAM2(図13参照)に更新する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、その更新したルートアナウンスメッセージRAM2をインターフェース111〜113の全てを用いてブロードキャストする。つまり、無線装置2の経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージRAM2をIEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の全てによってブロードキャストする。
無線装置5のインターフェース111〜113の各々は、無線装置2から送信されたルートアナウンスメッセージRAM2を受信し、その受信したルートアナウンスメッセージRAM2を経路探索手段130へ出力する。また、無線装置5のインターフェース113は、無線装置1からブロードキャストされたルートアナウンスメッセージRAM1を受信し、その受信したルートアナウンスメッセージRAM1を経路探索手段130へ出力する。IEEE802.16による無線通信の通信範囲は、最も広いので、無線装置5のインターフェース113は、無線装置1からルートアナウンスメッセージRAM1を直接受信する。
無線装置5の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の各々からルートアナウンスメッセージRAM2を受け、インターフェース113からルートアナウンスメッセージRAM1を受ける。
図14は、ネイバーテーブル140の更に他の例を示す図である。また、図15は、ルーティングテーブル150の更に他の例を示す図である。
無線装置5の経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージRAM1,RAM2を受けると、ルートアナウンスメッセージRAM1の送信元IPアドレス=IPadd1およびホップ数=“0”を検出し、インターフェース113がルートアナウンスメッセージRAM1を無線装置1から直接受信したことを検知する。また、無線装置5の経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージRAM2のルーツIPアドレス=IPadd1、送信元IPアドレス=IPadd2およびホップ数=“1”を検出し、無線装置1によって生成されたルートアナウンスメッセージRAM1が無線装置2によってルートアナウンスメッセージRAM2に更新され、その更新されたルートアナウンスメッセージRAM2を無線装置2からインターフェース111〜113によって直接受信したことを検知する。
そして、無線装置5の経路探索手段130は、式(1)を用いて無線装置2と無線装置5との間における容量Capacity2−5=54/(54×1)+54/(54×1)+21/(21×1)=3を演算し、その演算した容量Capacity2−5=3を式(2)に代入してリンクメトリックLink_metric2−5=3/3=1を演算する。
また、無線装置5の経路探索手段130は、式(1)を用いて無線装置1と無線装置5との間における容量Capacity1−5=21/(21×1)=1を演算し、その演算した容量Capacity1−5=1を式(2)に代入してリンクメトリックLink_metric1−5=3/1=3を演算する。インターフェース113のみが無線装置1からルートアナウンスメッセージRAM1を直接受信したので、IEEE802.16の帯域(=21Mbps)のみを用いて、容量Capacity1−5が演算される。
そうすると、無線装置5の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−5−1を作成する(図14参照)。より具体的には、無線装置5の経路探索手段130は、インターフェース113のみが無線装置1からルートアナウンスメッセージRAM1を直接受信したので、IEEE802.16にとって無線装置5に隣接する無線装置は、無線装置1であることを検知し、IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、リンクメトリックにLink_metric1−5=3を格納する。この場合、IEEE802.11j,IEEE802.11gに対応する無線装置名は、空白である。これによって、ネイバーテーブル140−5−1の第1行目が作成される。
その後、無線装置5の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の全てがルートアナウンスメッセージRAM2を無線装置2から直接受信したので、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の各々にとって無線装置5に隣接する無線装置は、無線装置2であることを検知し、IEEE802.11jに対応する無線装置名に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、IEEE802.11gに対応する無線装置名に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納する。そして、無線装置5の経路探索手段130は、リンクメトリックにLink_metric2−5=1を格納する。これによって、ネイバーテーブル140−5−1が完成する。
無線装置5の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−5−1を作成すると、無線装置1,2の各々を送信先とするルーティングテーブル150−5−1を作成する(図15参照)。
より具体的には、無線装置5の経路探索手段130は、無線装置2が無線装置5に隣接する無線装置であることを検知しており(ネイバーテーブル140−5−1の第2行目参照)、無線装置2−無線装置5間のリンクメトリックがLink_metric2−5=1であるので、“送信先”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、“次の無線装置”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、グローバルメトリックに“1”を格納してルーティングテーブル150−5−1の第1行目を作成する。
その後、無線装置5の経路探索手段130は、ルートアナウンスメッセージRAM2に格納された無線装置1−無線装置2間のリンクメトリック=“1”を検出し、その検出したリンクメトリック=“1”に無線装置2−無線装置5間のリンクメトリック=“1”を加算して無線装置5から無線装置1までのグローバルメトリック=“2”を演算する。そして、無線装置5の経路探索手段130は、“送信先”に無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、“次の無線装置”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、グローバルメトリックに“2”を格納してルーティングテーブル150−5−1を完成する。
図16は、ルートリプライメッセージRRMの他の例を示す図である。また、図17は、ルートリプライメッセージRRMの更に他の例を示す図である。無線装置5の経路探索手段130は、ルーティングテーブル150−5−1を作成すると、送信元IPアドレスに無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、送信先IPアドレスに無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、ホップ数に“0”を格納し、TTLに“255”を格納し、シーケンス番号に“1”を格納し、リンクメトリックに“1”を格納し、リーフIPアドレスに無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納してルートリプライメッセージRRM2を作成し(図16参照)、その作成したルートリプライメッセージRRM2をインターフェース111〜113の全てを用いて無線装置2へユニキャストする。つまり、無線装置5の経路探索手段130は、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の全てを用いてルートリプライメッセージRRM2を無線装置2へユニキャストする。
また、無線装置5の経路探索手段130は、送信元IPアドレスに無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、送信先IPアドレスに無線装置1のIPアドレスIPadd1を格納し、ホップ数に“0”を格納し、TTLに“255”を格納し、シーケンス番号に“1”を格納し、リンクメトリックに“3”を格納し、リーフIPアドレスに無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納してルートリプライメッセージRRM3を作成し(図17参照)、その作成したルートリプライメッセージRRM3をインターフェース113のみを用いて無線装置1へユニキャストする。つまり、無線装置5の経路探索手段130は、IEEE802.16のみを用いてルートリプライメッセージRRM3を無線装置1へユニキャストする。
図18は、ネイバーテーブル140の更に他の例を示す図である。また、図19は、ルーティングテーブル150の更に他の例を示す図である。無線装置2のインターフェース111〜113の各々は、無線装置5から送信されたルートリプライメッセージRRM2を受信し、その受信したルートリプライメッセージRRM2を経路探索手段130へ出力する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の各々からルートリプライメッセージRRM2を受け、ルートリプライメッセージRRM2をインターフェース111〜113の全てによって受信したことを検知する。その後、無線装置2の経路探索手段130は、その受けたルートリプライメッセージRRM2の送信先IPアドレス=IPadd2を検出してルートリプライメッセージRRM2が無線装置2へ送信されたものであることを検知するとともに、ルートリプライメッセージRRM2の送信元IPアドレス=IPadd5およびホップ数=“0”を検出してルートリプライメッセージRRM2を無線装置5から直接受信したことを検知する。また、無線装置2の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM2のリンクメトリック=“1”を検出する。
そうすると、無線装置2の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−2−2を作成する(図18参照)。より具体的には、無線装置2の経路探索手段130は、インターフェース111〜113の全てが無線装置5からルートリプライメッセージRRM2を直接受信したので、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16にとって無線装置2に隣接する無線装置は、無線装置5であることを検知し、IEEE802.11jに対応する無線装置名に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、IEEE802.11gに対応する無線装置名に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、リンクメトリックにLink_metric2−5=1を格納する。これによって、ネイバーテーブル140−2−1(図8参照)は、ネイバーテーブル140−2−2(図18参照)に更新される。
その後、無線装置2の経路探索手段130は、無線装置5を送信先として含むルーティングテーブル150−2−2を作成する(図19参照)。
より具体的には、無線装置2の経路探索手段130は、無線装置5が無線装置2に隣接する無線装置であることを検知しており(ネイバーテーブル140−2−2の第2行目参照)、無線装置2−無線装置5間のリンクメトリックがLink_metric2−5=1であるので、“送信先”に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、“次の無線装置”に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、グローバルメトリックに“1”を格納してルーティングテーブル150−2−1(図9参照)をルーティングテーブル150−2−2(図19参照)に更新する。
図20は、ルートリプライメッセージRRMの更に他の例を示す図である。無線装置2の経路探索手段130は、ルーティングテーブル150−2−2を作成すると、ルートリプライメッセージRRM2(図16参照)の送信元IPアドレスをIPアドレスIPadd5からIPアドレスIPadd2に書き換え、送信先IPアドレスをIPアドレスIPadd2からIPアドレスIPadd1に書き換え、リンクメトリックを“1”から“2”(=Link_metric2−5=1+Link_metric1−2=1)に書き換え、ホップ数を“0”から“1”に書き換え、TTLを“255”から“254”に書き換えてルートリプライメッセージRRM2をルートリプライメッセージRRM4(図20参照)に更新する。
そして、無線装置2の経路探索手段130は、その更新したルートリプライメッセージRRM4をインターフェース111〜113の全てを用いて無線装置1へユニキャストする。つまり、無線装置2の経路探索手段130は、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16の全てによって無線装置1へユニキャストする。
その後、無線装置1のインターフェース113のみがルートリプライメッセージRRM3を無線装置5から直接受信し、その受信したルートリプライメッセージRRM3を経路探索手段130へ出力する。また、無線装置1のインターフェース111〜113の各々は、ルートリプライメッセージRRM4を無線装置2から直線受信し、その受信したルートリプライメッセージRRM4を経路探索手段130へ出力する。
無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM3をインターフェース113のみから受け、ルートリプライメッセージRRM4をインターフェース111〜113の全てから受ける。
図21は、ネイバーテーブル140の更に他の例を示す図である。また、図22は、ルーティングテーブル150の更に他の例を示す図である。
無線装置1の経路探索手段130は、インターフェース113のみから受けたルートリプライメッセージRRM3の送信先IPアドレス=IPadd1を検出してルートリプライメッセージRRM3が無線装置1へ送信されたものであることを検知するとともに、ルートリプライメッセージRRM3の送信元IPアドレス=IPadd5およびホップ数=“0”を検出してルートリプライメッセージRRM3を無線装置5から直接受信したことを検知する。また、無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM3のリンクメトリック=“3”を検出する。
そうすると、無線装置1の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−1−2を作成する(図21参照)。より具体的には、無線装置1の経路探索手段130は、インターフェース113のみが無線装置5からルートリプライメッセージRRM3を直接受信したので、IEEE802.16にとって無線装置1に隣接する無線装置は、無線装置5であることを検知し、IEEE802.16に対応する無線装置名に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、リンクメトリックにLink_metric1−5=3を格納する。これによって、ネイバーテーブル140−1−1(図11参照)は、ネイバーテーブル140−1−2(図21参照)に更新される。
その後、無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM4の送信先IPアドレス=IPadd1を検出してルートリプライメッセージRRM4が無線装置1へ送信されたものであることを検知するとともに、ルートリプライメッセージRRM4の送信元IPアドレス=IPadd2、ホップ数=“1”およびリーフIPアドレス=IPアドレスIPadd5を検出して無線装置5によって生成され、無線装置2によって更新されたループリプライメッセージRRM4を無線装置2から受信したことを検知する。また、無線装置1の経路探索手段130は、ルートリプライメッセージRRM4のリンクメトリック=“2”を検出する。
そうすると、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置5を送信先として含むルーティングテーブル150−1−2(図22参照)を作成する。より具体的には、無線装置1の経路探索手段130は、“送信先”に無線装置5のIPアドレスIPadd5を格納し、“次の無線装置”に無線装置2のIPアドレスIPadd2を格納し、その検出したリンクメトリック=“2”をグローバルメトリックに格納する。これによって、ルーティングテーブル150−1−2が完成する。
無線装置4の経路探索手段130は、無線装置2からルートアナウンスメッセージRAM2(図13参照)を受信し、その受信したルートアナウンスメッセージRAM2に基づいて、ネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150を作成するとともに、ルートリプライメッセージRRMを作成して無線装置2へユニキャストし、ルートアナウンスメッセージRAM2を更新してブロードキャストし、無線装置7から受信したルートリプライメッセージRRMを更新してユニキャストする。
また、無線装置3,6〜10の各々も、ルートアナウンスメッセージRAMを受信し、その受信したルートアナウンスメッセージRAMに基づいてネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150を作成するとともに、ルートリプライメッセージRRMを作成してユニキャストし、ルートアナウンスメッセージRAMを更新してブロードキャストし、ルートリプライメッセージRRMを更新してユニキャストする。
図23は、無線通信ネットワーク100における木構造の概念図である。また、図24は、無線通信ネットワーク100におけるリンクメトリックを示す図である。更に、図25は、ネイバーテーブル140の更に他の例を示す図である。更に、図26は、ルーティングテーブル150の更に他の例を示す図である。
無線通信ネットワーク100の各無線装置1〜10が上述したルートアナウンスメッセージRAMおよびルートリプライメッセージRRMの送受信を行なうことによって、ルーツノードである無線装置1の経路探索手段130は、無線装置2,3からルートリプライメッセージRRMを直接受信し、無線装置4,5から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置2を経由して受信し、無線装置7から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置4,2を経由して受信し、無線装置8から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置5,2を経由して受信し、無線装置10から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置8,5,2を経由して受信し、無線装置6から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置3を経由して受信し、無線装置9から送信されたルートリプライメッセージRRMを無線装置6,3を経由して受信する。
そして、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置1−無線装置2−無線装置4−無線装置7からなる無線通信経路RT1と、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置8−無線装置10からなる無線通信経路RT2と、無線装置1−無線装置3−無線装置6−無線装置9からなる無線通信経路RT3とによって構成される木構造TREEを確立し、その確立した木構造TREEに配置された無線装置1〜10のトポロジーTPを認識する(図23参照)。
なお、ルーツノードである無線装置1は、ルートアナウンスメッセージRAMを定期的に生成してブロードキャストする。従って、各無線装置1〜10におけるネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150は、定期的に更新される。
図24における括弧付きの数字は、隣接する2つの無線装置間における無線リンクのリンクメトリックを示す。また、図24において、点線は、IEEE802.11jによる無線リンクを表し、実線は、IEEE802.11gによる無線リンクを表し、太実線は、IEEE802.16による無線リンクを表す。
従って、無線通信ネットワーク100においては、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置1−無線装置2間に存在し、無線装置1−無線装置2間のリンクメトリックは、“1”である。また、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置2−無線装置4間に存在し、無線装置2−無線装置4間のリンクメトリックは、“1”である。更に、IEEE802.11g,IEEE802.16による2個の無線リンクが無線装置4−無線装置7間に存在し、無線装置4−無線装置7間のリンクメトリックは、“2”である。
更に、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置2−無線装置5間に存在し、無線装置2−無線装置5間のリンクメトリックは、“1”である。更に、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置5−無線装置8間に存在し、無線装置5−無線装置8間のリンクメトリックは、“1”である。更に、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置8−無線装置10間に存在し、無線装置8−無線装置10間のリンクメトリックは、“1”である。
更に、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置1−無線装置3間に存在し、無線装置1−無線装置3間のリンクメトリックは、“1”である。更に、IEEE802.11g,IEEE802.16による2個の無線リンクが無線装置3−無線装置6間に存在し、無線装置3−無線装置6間のリンクメトリックは、“2”である。更に、IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16による3個の無線リンクが無線装置6−無線装置9間に存在し、無線装置6−無線装置9間のリンクメトリックは、“1”である。
更に、IEEE802.16による1個の無線リンクが無線装置1−無線装置4間に存在し、無線装置1−無線装置4間のリンクメトリックは、“3”である。更に、IEEE802.16による1個の無線リンクが無線装置1−無線装置5間に存在し、無線装置1−無線装置5間のリンクメトリックは、“3”である。更に、IEEE802.16による1個の無線リンクが無線装置1−無線装置6間に存在し、無線装置1−無線装置6間のリンクメトリックは、“3”である。更に、IEEE802.16による1個の無線リンクが無線装置5−無線装置7間に存在し、無線装置5−無線装置7間のリンクメトリックは、“3”である。更に、IEEE802.16による1個の無線リンクが無線装置3−無線装置8間に存在し、無線装置3−無線装置8間のリンクメトリックは、“3”である(図24参照)。
そして、ルーツノードである無線装置1の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−1−3(図25参照)およびルーティングテーブル150−1−3(図26参照)を最終的に作成する。
そうすると、無線装置1の経路探索手段130は、通信手段170から送信先までの最適経路を探索するための指示を受けると、その指示に応じて、ネイバーテーブル140−1−3およびルーティングテーブル150−1−3を参照して送信先までの最適経路を探索する。
例えば、無線装置1の経路探索手段130が無線装置1から無線装置6への最適経路を探索する場合、無線装置1の経路探索手段130は、ルーティングテーブル150−1−3を参照して、無線装置6までのグローバルメトリックが最小(=3)となる無線装置3を“次の無線装置”とする経路を検出する。
その後、無線装置1の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−1−3を参照して、IEEE802.16に対応して格納された無線装置6のIPアドレスIPadd6を検出し、その検出したIPアドレスIPadd6に対応するリンクメトリック(=3)を検出する。
そうすると、無線装置1の経路探索手段130は、グローバルメトリック(=3)がリンクメトリック(=3)と同じであるので、無線装置1のインターフェース111〜113にそれぞれ内蔵されたキューQ1〜Q3のキュー長Q1_L〜Q3_Lに基づいて無線装置6までの最適経路を探索する。
図27は、無線装置1の3個のインターフェース111〜113にそれぞれ内蔵された3個のキューQ1〜Q3の概念図である。キューQ1は、インターフェース111に内蔵され、キュー長Q1_Lを有する。また、キューQ2は、インターフェース112に内蔵され、キュー長Q2_L(>Q1_L)を有する。更に、キューQ3は、インターフェース113に内蔵され、キュー長Q3_L(>Q2_L>Q1_L)を有する。
無線装置1の経路探索手段130は、検出手段120によって検出されたキュー長Q1_L〜Q3_Lを比較し、キュー長Q1_Lが最も短いことを検知する。
そして、キュー長Q1_Lを有するキューQ1は、インターフェース111に内蔵されており、インターフェース111は、IEEE802.11jによって無線通信を行なうので、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置1が無線装置6へパケットを送信する場合の最適経路を無線装置3を経由する経路と決定する。
そうすると、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置3を経由する経路を最適経路として通信手段170へ出力し、通信手段170は、無線装置6のIPアドレスIPadd6を送信先のIPアドレスに格納し、無線装置3のIPアドレスIPadd3を中継先のIPアドレスに格納してパケットを作成し、その作成したパケットをインターフェース111を介して無線装置3へ送信する。これによって、パケットは、無線装置1−無線装置3−無線装置6からなる無線通信経路に沿って無線装置6へ送信される。
また、無線装置1の経路探索手段130が無線装置1から無線装置5への最適経路を探索する場合、無線装置1の経路探索手段130は、ルーティングテーブル150−1−3を参照して、無線装置5までのグローバルメトリックが最小(=2)となる無線装置2を“次の無線装置”とする経路を検出する。
その後、無線装置1の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−1−3を参照して、無線装置1から無線装置5までのグローバルメトリックの値(=2)よりも小さいリンクメトリックを有する隣接無線装置が存在しないことを検知し、無線装置2を経由する経路を無線装置5までの最適経路として決定する。
そして、無線装置1の経路探索手段130は、無線装置2を経由する経路を無線装置5までの最適経路として通信手段170へ出力する。
そうすると、無線装置1の通信手段170は、無線装置5のIPアドレスIPadd5を送信先のIPアドレスに格納し、無線装置2のIPアドレスIPadd2を中継先のIPアドレスに格納してパケットを作成し、その作成したパケットをインターフェース111〜113を介して無線装置2へ送信する。これによって、パケットは、無線装置1−無線装置2−無線装置5からなる無線通信経路に沿って無線装置5へ送信される。
上述したように、この発明においては、送信元は、送信先へパケットを送信する場合、ルーティングテーブル150を参照して、グローバルメトリックが最小となる経路を探索し、その探索した経路のグローバルメトリックの値と同じ値を有する経路をネイバーテーブル140から検出できないとき、最小のグローバルメトリックを有する経路を送信先までの最適経路として決定する。このグローバルメトリックが最小となる経路を最適経路として決定する処理を「グローバル経路決定処理」と言う。
また、この発明においては、送信元は、送信先へパケットを送信する場合、ルーティングテーブル150を参照して、グローバルメトリックが最小となる経路を探索し(「グローバル経路決定処理」を行ない)、その探索した経路のグローバルメトリックの値と同じ値を有する経路をネイバーテーブル140から検出したとき(「グローバル経路決定処理」によって最適経路を決定できないとき)、送信元のインターフェース111〜113に内蔵された3個のキューQ1〜Q3のうち、最も短いキュー長を有するキューを含むインターフェースを用いる経路を最適経路として決定する。この最も短いキュー長を有するキューを含むインターフェースを用いる経路を最適経路として決定する処理を「ローカル経路決定処理」と言う。
このように、この発明においては、送信元は、グローバル経路決定処理によって送信先までの最適経路を決定し、グローバル経路決定処理によって最適経路を決定できないとき、ローカル経路決定処理によって最適経路を決定する。そして、グローバル経路決定処理によって最適経路を決定するときに用いられるグローバルメトリックは、各無線装置1〜10が備える複数の無線通信方式(IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16)の帯域および干渉範囲内におけるホップ数を用いて演算されたリンクメトリックの送信元から送信先までの和であり、複数の無線通信方式(IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16)による無線通信特性を反映したものである。また、ローカル経路決定処理によって最適経路を決定するときに用いられるキュー長は、複数の無線通信方式(IEEE802.11j,IEEE802.11g,IEEE802.16)における通信負荷を反映したものである。
従って、グローバル経路決定処理およびローカル経路決定処理によって送信先までの最適経路を決定することにより、コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定できる。
なお、キュー長Q3_Lが最も短いとき、無線装置1の経路探索手段130は、インターフェース113によって無線通信を行なう経路を選択する。そして、無線装置1の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140−1−3を参照して、IEEE802.16(=インターフェース113)を用いると、無線装置6が無線装置1に隣接する無線装置であることを検知し、無線装置1−無線装置6からなる経路を最適経路として決定する。
このように、送信元の無線装置1は、グローバル経路決定処理によって送信先までの最適経路を決定できないとき、ネイバーテーブル140を参照して、送信先までの最適経路を決定する。
図28は、この発明の実施の形態による無線通信方法を説明するためのフローチャートである。なお、図28に示すフローチャートの説明においては、各無線装置1〜10は、上述した方法によってネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150を作成していることを前提とする。
一連の動作が開始されると、送信元の検出手段120は、インターフェース111〜113にそれぞれ内蔵されたキューQ1〜Q3のキュー長Q1_L〜Q3_Lを検出し(ステップS1)、その検出したキュー長Q1_L〜Q3_Lを経路探索手段130へ出力する。
そして、送信元の経路探索手段130は、送信先までの最適経路を探索するための指示を通信手段170から受けると、ルーティングテーブル150を参照して、送信先までのグローバルメトリックが最小である経路を探索する(ステップS2)。
その後、送信元の経路探索手段130は、ネイバーテーブル140を参照して、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路を探索する(ステップS3)。
そうすると、送信元の経路探索手段130は、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路が存在するか否かを判定し(ステップS4)、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路が存在しないとき、グローバルメトリックが最小である経路を最適経路として決定する(ステップS5)。
一方、ステップS4において、最小のグローバルメトリックの値と同じ値のリンクメトリックを有する経路が存在すると判定されたとき、送信元の経路探索手段130は、検出手段120から受けたキュー長Q1_L〜Q3_Lのうち、最も短いキュー長Q_minを検出する(ステップS6)。
そして、送信元の経路探索手段130は、その検出したキュー長Q_minを有するキューを内蔵したインターフェースを経由する経路を最適経路として決定する(ステップS7)。
そうすると、送信元の経路探索手段130は、ステップS5またはステップS7の後、最適経路およびキュー長Q1_L〜Q3_Lを通信手段170へ出力し、通信手段170は、キュー長Q1_L〜Q3_Lのうち、最も短いキュー長Q_minを有する無線システム(インターフェース111〜113のいずれか)を選択し(ステップS8)、その選択した無線システムを用いて最適経路に沿ってパケットを送信先へ送信する(ステップS9)。これによって、一連の動作が終了する。
なお、ステップS1〜ステップS3、ステップS4の“NO”およびステップS5は、「グローバル経路決定処理」を構成し、ステップS4の“YES”、ステップS6およびステップS7は、「ローカル経路決定処理」を構成する。
従って、送信元の無線装置は、「グローバル経路決定処理」によって最適経路を決定して送信先へパケットを送信し(ステップS1〜ステップS3、ステップS4の“NO”、ステップS5、ステップS8およびステップS9参照)、グローバル経路決定処理によって最適経路を決定できないとき、「ローカル経路決定処理」によって最適経路を決定して送信先へパケットを送信する(ステップS1〜ステップS3、ステップS4の“YES”、およびステップS6〜ステップS9参照)。そして、グローバルメトリック、リンクメトリックおよびキュー長は、コグニティブ無線技術の特性を反映したものである。
従って、この発明によれば、コグニティブ無線技術によってパケットを送信するときの最適経路を容易に決定できる。
なお、上記においては、各無線装置1〜10は、3個のインターフェース111〜113を有すると説明したが、この発明においては、これに限らず、2個または4個以上のインターフェースを有していてもよく、一般的には、複数のインターフェースを有していればよい。この場合、複数のインターフェースは、相互に異なる無線通信方式によって無線通信を行なう。
また、上記においては、各インターフェース111〜113は、1個のチャネルを有すると説明したが、この発明においては、これに限らず、各インターフェース111〜113は、複数のチャネルを有していてもよい。
この発明においては、インターフェース111〜113は、「複数の無線モジュール」を構成する。
また、経路探索手段130、ネイバーテーブル140およびルーティングテーブル150は、「経路決定手段」を構成する。
更に、リンクメトリックは、「経路指標」を構成し、グローバルメトリックは、「グローバル経路指標」を構成する。
更に、ネイバーテーブル140は、「隣接位置テーブル」を構成する。
更に、無線装置1は、「第1の無線装置」を構成し、無線装置2〜10は、「m(mは正の整数)個の第2の無線装置」を構成する。
更に、上述した式(1)に従って容量Capacityを演算することは、干渉が生じない実質的な帯域を演算することに相当する。そして、容量Capacityが相対的に大きくなると、リンクメトリックLink_metricが相対的に小さくなり、容量Capacityが相対的に小さくなると、リンクメトリックLink_metricが相対的に大きくなる。また、グローバルメトリックは、リンクメトリックの和である。従って、容量Capacityが相対的に大きくなると、グローバルメトリックが相対的に小さくなり、容量Capacityが相対的に小さくなると、グローバルメトリックが相対的に大きくなる。
その結果、最も小さいグローバルメトリックを有する経路を最適経路として決定することは、実質的な帯域が最も広くなるように最適経路を決定することに相当する。
更に、キュー長は、リンク品質および無線通信の競合状況を反映したものであり、一般的には、無線通信の負荷を表す。従って、最も短いキュー長を有するインターフェースを選択して最適経路を決定することは、最も負荷が少ないインターフェースを経由する経路を最適経路として決定することに相当する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定可能な無線装置に適用される。また、この発明は、コグニティブ無線技術を用いて無線通信を行なう場合に送信先までの最適経路を容易に決定可能な無線装置を備えた無線通信ネットワークに適用される。
この発明の実施の形態による無線通信ネットワークの概念図である。 図1に示す無線装置の構成を示す概略図である。 図2に示すネイバーテーブルの構成を示す概念図である。 図2に示すルーティングテーブルの構成を示す概念図である。 ルーツアナウンスメッセージの構成を示す概念図である。 ルートリプライメッセージの構成を示す概念図である。 ルーツノードとしての無線装置が作成するルーツアナウンスメッセージを示す概念図である。 ネイバーテーブルの例を示す図である。 ルーティングテーブルの例を示す図である。 ルートリプライメッセージの例を示す図である。 ネイバーテーブルの他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの他の例を示す図である。 ルートアナウンスメッセージの他の例を示す図である。 ネイバーテーブルの更に他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の例を示す図である。 ルートリプライメッセージの他の例を示す図である。 ルートリプライメッセージの更に他の例を示す図である。 ネイバーテーブルの更に他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の例を示す図である。 ルートリプライメッセージの更に他の例を示す図である。 ネイバーテーブルの更に他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の例を示す図である。 無線通信ネットワークにおける木構造の概念図である。 無線通信ネットワークにおけるリンクメトリックを示す図である。 ネイバーテーブルの更に他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の例を示す図である。 無線装置の3個のインターフェースにそれぞれ内蔵されたキューの概念図である。 この発明の実施の形態による無線通信方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1〜10 無線装置、20 有線ケーブル、30 ネットワーク、100 無線通信ネットワーク、110 アンテナ、111〜113 インターフェース、120 検出手段、130 経路探索手段、140 ネイバーテーブル、150 ルーティングテーブル、160 タイマー、170 通信手段。

Claims (7)

  1. 相互に異なる複数の無線システムを用いて無線通信を行なう複数の無線モジュールと、
    前記複数の無線モジュールが隣接する無線装置間で無線通信を行なうときの実質的な帯域を示す経路指標を当該無線装置から送信先の無線装置までのn(nは送信先までのホップ数)個の無線区間について加算して求めたグローバル経路指標に基づいて、当該無線装置から前記送信先の無線装置までの最適な経路を決定し、前記グローバル経路指標に基づいて前記最適な経路を決定できないとき、前記複数の無線モジュールにおける複数の負荷に基づいて前記最適な経路を決定する経路決定手段と、
    前記経路決定手段によって決定された前記最適な経路に沿って無線通信を行なう通信手段とを備える無線装置。
  2. 前記経路決定手段は、前記送信先が当該無線装置から2ホップ以上の位置に存在するとき、当該無線装置と当該無線装置に隣接する隣接無線装置との間における経路指標を演算し、前記隣接無線装置から前記送信先までの間におけるn−1個の無線区間におけるn−1個の経路指標を前記演算した経路指標に加算して前記グローバル経路指標を演算する、請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記経路決定手段は、前記送信先が当該無線装置に隣接する隣接無線装置であるとき、当該無線装置と前記隣接無線装置との間における実質的な帯域を前記経路指標として演算し、その演算した経路指標を前記グローバル経路指標とする、請求項1に記載の無線装置。
  4. 前記経路決定手段は、当該無線装置から送信先の無線装置までの前記グローバル経路指標の値が当該無線装置から送信先の無線装置までの前記経路指標の値と同じであるとき、前記複数の負荷に基づいて前記最適な経路を決定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線装置。
  5. 前記経路決定手段は、前記グローバル経路指標に基づいて、前記送信先までの実質的な帯域が最も広くなるように前記最適な経路を決定する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線装置。
  6. 前記経路決定手段は、前記グローバル経路指標に基づいて前記最適な経路を決定できないとき、最も少ない負荷を有する無線モジュールを経由する経路を前記最適な経路として決定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線装置。
  7. 有線ケーブルによってネットワークに接続された第1の無線装置と、
    前記第1の無線装置から延びる無線通信経路上に配置されたm(mは正の整数)個の第2の無線装置とを備え、
    前記第1の無線装置および前記m個の第2の無線装置の各々は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線装置からなる、無線通信ネットワーク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010239248A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Toyota Infotechnology Center Co Ltd アドホック無線ネットワークにおける経路決定方法
JP2012507211A (ja) * 2008-10-28 2012-03-22 インテルサット グローバル サービス リミテッド ライアビリテイ カンパニー 宇宙ベースローカルエリアネットワーク(sblan)
JP2013013151A (ja) * 2012-10-15 2013-01-17 Toshiba Corp 無線通信装置及び無線通信方法

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