JP2008225629A - 商品推薦システム、商品推薦方法、及び商品推薦方法を記録した記録媒体 - Google Patents

商品推薦システム、商品推薦方法、及び商品推薦方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 買い替えサイクルの長い耐久消費財や嗜好性より実用性が重視される法人向け商品について、既存顧客の商品買い換えの際各々について推薦すべき適切な商品を提示する。
【解決手段】 製品利用パターン収集部101と、利用パターンDB102と、購入履歴DB103とを備える。製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDB102から検出する類似顧客検出部105と、類似顧客検出部105が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DB103から抽出する類似顧客購入履歴抽出部106と、類似顧客購入履歴抽出部106の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部108とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、既存顧客の商品買い換えの際、推薦すべき適切な商品を提示する商品推薦システムに関する。
顧客が自身にとって最適な、満足度の高い商品を購入することは、当該商品の必要以上に早期の買替えを抑制することにつながり、結果として顧客満足度の向上だけでなく、廃棄物の削減、資源生産性の向上にもつながることになる。これら試みにおいて先進的なものとして、電子商取引におけるリコメンデーション・サービス(おすすめ商品の推薦サービス)が挙げられる。このサービスを実現する方法としては、ルールベース・フィルタリング(rule based filtering)と、協調フィルタリング(collaborative filtering)がある。
前者のルールベース・フィルタリングにおいて、ルールを生成する代表的な手法としては、この分野では公知のバスケット分析や決定木分析などが挙げられるが、これら手法で生成可能なルールは、単一の属性に関する命題成否の積和でしか表現できないという難点がある。具体的には、「『属性Aの値は閾値xより小さく(命題1)』かつ『属性Bの値は閾値yより小さい(命題2)』」という命題(命題1と命題2の積)は扱えるが、「属性Aの値と属性Bの値の和が閾値yより小さい」という命題(複数属性に関する分解不能な単一命題)は扱えないのである。より表現力の高いルールを生成できる手法としてニューラルネットワークの類もあるが、その表現力の高さ故に、利用には相応のスキルが要求される。また、判別する対象の数、リコメンデーション・サービスの場合であれば、推薦対象となりうる商品の数が、ニューラルネットワークを用いる場合はある程度制限されるという難点もある。自己組織化マップ(Self Organizing Map:SOM)のように出力層のノード数を増やすにしろ、各出力ノードの値ごとに「N-1者択一コーディング(1 of N-1 coding)」を行うにしろ、判別可能な対象の数は、せいぜい数百〜数千くらいが限界である。さらに、判別する対象の数を極端に増やすと、モデルの修正が著しく困難となり、商品提供企業が扱う商品の構成が変わっても対応できなくなるという問題もある。
ルールベース・フィルタリングには、ルール生成について以上のような困難さがあることから、少なくとも電子商取引におけるリコメンデーション・サービスにおいては、協調フィルタリングの方が主流となっている。これは、端的に言えば、類似の嗜好をもつ人間は、類似の商品を好むだろうという仮定によるもので、具体的には、顧客AとBとが類似であった場合、顧客Aが好む商品Pは、顧客Bも好むだろうという観点で推薦商品を選ぶという方法である。この例の場合、もし、顧客Bが商品Pをまだ所有していなければ、商品の提供企業は、顧客Bには商品Pを薦めればよいことになる。
ところで、従来から、個々の顧客に最適な商品を薦めるサービスが行われている。電子商取引におけるリコメンデーション・サービス(おすすめ商品の推薦サービス)の従来技術としては、例えば、インターネット等のネットワークを介して書籍等のお薦め情報をクライアントに紹介するためのお薦め情報紹介方法がある(特許文献1)。
この従来技術のお薦め情報紹介方法は、あるユーザーと類似のユーザー群を検出する際、ユーザーが詳細情報の閲覧や購買等、何らかのアクセスを図った商品のリストを、同ユーザーのアクセス数などで順位づけ、その上位商品各々に対してアクセス数の多いユーザー群を、当該ユーザーと類似のユーザー群として検出し、類似のユーザー群の嗜好に基づいて当該ユーザーにお薦め情報を提供するというものである。すなわち、この方法は、公知の協調フィルタリング(collaborative filtering)の一種である。
この従来技術によれば、評価入力する手間および事前の情報に対するジャンル分類を登録する手間がなくなり、また、情報を紹介し、紹介した情報が閲覧/購入されたことに対して情報の提供者等から対価を得る際には、情報への評価を入力する手間がかからないことから顧客を集めやすく、また利用者の閲覧/購入履歴をもとに情報の紹介を行うことから、利用者が興味を持つ可能性が高まり、結果として閲覧/購入回数を増加させるとしている。
特第3746663号公報 特開2004−139160号公報
しかしながら、上記の従来技術は、人間の能力では全容を把握しきれないほど非常に多種類な商品を扱えるという有用な特徴を持つ反面、逆に、非常に多種類な商品を扱う場合にしか有効に機能しないという欠点を併せ持つ。
また、ユーザーの商品情報アクセス履歴をもとに、類似したユーザー群を検出するという過程を踏むため、個々のユーザーがある程度以上多種・多数の商品にアクセスしないと、有効に機能しない。これはつまり、購買機会の少ない高価な商品や、寿命の長い耐久消費財の類には適用できないことを意味する。
また、上記の従来技術は、ユーザーの嗜好を、商品情報へのアクセス履歴をもって類推するものであるが、このアクセス履歴がユーザーの嗜好を正確に反映しているとは限らない。例えば、衣類等の流行に左右される商品において、メディアの宣伝等により特定の商品の流行を演出され、その商品情報へのアクセスが集中したとする。その場合、個々のユーザーの嗜好とは関係なく、流行している商品が無条件に推薦される可能性がある。そのとき、ユーザーの嗜好が流行と合致しなければ、推薦商品購入後にユーザーが当該商品に不満をもつ可能性もある。それに加え、買い替えサイクルの長い商品であれば、過去に商品を購入した時点から、現在の嗜好や商品利用スタイルが変化している可能性もある。そのような場合、推薦商品が、顧客の嗜好や商品の利用スタイルと合致しないという状況が発生することになる。
本発明の目的は、以上を鑑みて、買い替えサイクルの長い耐久消費財や、嗜好性より実用性が重視される法人向け商品について、既存顧客の商品買い換えの際、各々について推薦すべき適切な商品を提示する商品推薦システム、商品推薦方法、及び商品推薦方法を記録した記録媒体を提供することである。
上記課題に対する解決手段は、次のとおりである。
本発明に係る商品推薦システムは、既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示するシステムであって、
既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする。
上記製品の利用パターンに、利用形態ごとの製品の利用頻度及び利用1回あたりの使用強度の統計値を含むことでもよい。
上記製品が画像形成装置である場合において上記製品利用パターンの一種として印刷文書の種類をとり、
上記製品利用パターン収集部は、印刷文書推定の手段の1つとして、印刷文書の種類を印刷文書1枚当たりの消耗品使用量から推定することを含むことでもよい。
上記推薦商品提示部は、顧客満足度の高かった商品として、
購入履歴において、自社製品から自社製品に買い替えた場合で、買い替え前の商品をあらかじめ指定した期間より長期に渡り利用していた場合に、この買い換えを行った顧客は顧客満足度が高かったと推測し、その買い替え前商品を検出することでもよい。
上記推薦商品提示部は、顧客満足度の高かった商品が複数存在した場合、顧客満足度の高かった商品群各々に対し、対応する商品購入履歴の数を比較し、その数が多い商品を優先的に提示することでもよい。
上記類似顧客検出部は、利用パターンDBの全顧客を所定の手法でグルーピングしておき、買替対象顧客と同一グループもしくは隣接グループを対象として類似顧客を検出することでもよい。
上記類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係と、上記類似顧客検出部の抽出した顧客群の製品パターン群とから、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の低かった商品群を検出し、顧客満足度の低かった商品が、買替対象顧客の利用中の商品と一致もしくは類似のものであった場合に、
買替対象顧客の製品利用パターンと、実際に利用している製品とが整合しておらず、当該買替対象顧客の顧客満足度が低くなっている可能性があるとして警告を出す不満顧客検出部を備えることでもよい。
上記不満顧客検出部は、顧客満足度の低かった商品として、
購入履歴において、自社製品から他社製品に買い替えた場合、もしくは自社製品の利用を中止して長期に渡り反応の無い場合、もしくは買い換え前の商品をあらかじめ指定した期間より短い期間しか使用していなかった場合、
もしくは、買い換えを薦めようとする当該顧客の現在利用中の製品が、上記類似顧客検出部が検出した類似顧客群の中ではごく少数しか利用されていない、もしくは全く利用されていない場合に、
この買い換えを行った顧客は顧客満足度が低かったと推測し、その買い替え前商品を検出することでもよい。
製品利用パターンを収集すべき製品がネットワークに接続されている場合、上記製品利用パターン収集部が製品利用パターンを収集する手段の1つとして、当該製品にネットワークを介して製品利用パターンを送信させ、これを上記利用パターンDBに蓄積することでもよい。
また、本発明に係る商品推薦方法は、既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る商品推薦方法の他の局面は、既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
類似顧客検出部が、買い替え商品を提示したい顧客aの製品利用パターン情報paを、既存の顧客の利用製品とその製品の利用パターンとを含む情報を顧客ごとに蓄積する「利用パターンDB」から取り出し、上記製品利用パターン情報paと利用パターンが類似の製品利用パターン情報群Paを上記「利用パターンDB」から取り出す、
類似顧客購入履歴抽出部が、上記類似の製品利用パターン情報群Paに対応する顧客群の商品購入履歴情報群Raを、顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する「購入履歴DB」から取り出す、
推薦商品提示部が、上記商品購入履歴情報群Raのうち、顧客満足度の高い商品を買替えた履歴からなる商品購入履歴情報群Rafを選別し、
この商品購入履歴情報群Rafにおける買替え前に利用していた商品群を、上記製品利用パターン情報paにおいて顧客満足度の高かった商品群Mafとし、
この商品群Mafに対応する商品種Tafを「商品情報DB」から取得して、商品種Tafのうち、商品購入履歴情報群Rafにおいて対応する履歴の数が最も多いものを推薦すべき商品maf2とし、顧客aに提示することを特徴とする。
また、本発明に係る記憶媒体は、既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする商品推薦方法を実現するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録する。
本発明に係る記憶媒体の他の局面は、既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
類似顧客検出部が、買い替え商品を提示したい顧客aの製品利用パターン情報paを、既存の顧客の利用製品とその製品の利用パターンとを含む情報を顧客ごとに蓄積する「利用パターンDB」から取り出し、上記製品利用パターン情報paと利用パターンが類似の製品利用パターン情報群Paを上記「利用パターンDB」から取り出す、
類似顧客購入履歴抽出部が、上記類似の製品利用パターン情報群Paに対応する顧客群の商品購入履歴情報群Raを、顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する「購入履歴DB」から取り出す、
推薦商品提示部が、上記商品購入履歴情報群Raのうち、顧客満足度の高い商品を買替えた履歴からなる商品購入履歴情報群Rafを選別し、
この商品購入履歴情報群Rafにおける買替え前に利用していた商品群を、上記製品利用パターン情報paにおいて顧客満足度の高かった商品群Mafとし、
この商品群Mafに対応する商品種Tafを「商品情報DB」から取得して、商品種Tafのうち、商品購入履歴情報群Rafにおいて対応する履歴の数が最も多いものを推薦すべき商品maf2とし、顧客aに提示することを特徴とする商品推薦方法を実現するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録する。
この発明の効果は、請求項に係る発明毎に整理すれば、次のとおりである。
〔請求項1に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、製品の利用パターンをもって顧客の類似度を測ることにより、嗜好性の小さい商品を扱う場合や、扱う商品の種類が少ない場合、顧客の購入する商品数の少ない場合、顧客の商品購入サイクルが長い場合において、個々の顧客を特徴づけることができる。また、買い替え前後の商品間の関係から顧客満足度を計ることで、顧客の商品に対する評価・満足度を正確に把握することができる。その結果、顧客の嗜好をもとにした協調フィルタリングで扱うことが困難な商品及び商品提供形態でも、既存顧客の商品買い換えの際、推薦すべき適切な商品を提示することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項2に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、顧客個々の製品の利用パターンを定量的に測定することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項3に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、個々の顧客の製品利用パターンを詳細に把握することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項4に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、利用商品に対し顧客満足度の高かった顧客、及び当該顧客にとって顧客満足度の高かった商品の把握を定量的に行うことが可能になるという効果を持つ。
〔請求項5に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、想定される商品利用スタイルが多様な顧客に対し、一意に推薦すべき商品を決定することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項6に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、例えば、顧客数が多い場合には膨大な計算を行うことなく効率的に買替顧客と類似の既存顧客群を検出することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項7に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、通常の商品推薦とは別に早期に対応を要する、商品に不満を抱いている可能性のある顧客を検出することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項8に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、利用商品に対し顧客満足度の低かった顧客、及び当該顧客にとって顧客満足度の低かった商品の把握を定量的に行うことが可能になるという効果を持つ。
〔請求項9に対する効果〕
この商品推薦システムにおいては、製品利用パターンの収集を、商品提供側と顧客との双方にとって小さい負荷で実施することが可能になるという効果を持つ。
〔請求項10〜13に対する効果〕
これらも、請求項1と同様の効果を持つ。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に述べる本実施の形態は、主として複写機やプリンタなどの、買い替えサイクルの長く、かつ、嗜好性より実用性が重視される法人向け商品である画像形成装置を想定しているが、本発明は、特にこれに限定されるものではない。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は、実施の形態1に係るシステムの利用者が既存の、ある顧客を指定すると、指定顧客にとって最適な買い替え商品をシステム利用者に提示するものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1に係るシステムの構成を示す図である。
実施の形態1に係るシステムは、図1の示すシステムの全体図の示すとおり、
既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する「製品利用パターン収集部101」と、
「製品利用パターン収集部101」が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する「利用パターンDB102」と、
既存顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積した「購入履歴DB103」と、
システム利用者が、最適な買い替え商品を提示して欲しい顧客を指定する「推薦対象顧客指定部104」と、
製品の利用パターンについて「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客と類似の顧客群を「利用パターンDB102」から検出する「類似顧客検出部105」と、
「類似顧客検出部105」が検出した顧客群についての過去の商品購入履歴群を「購入履歴DB103」から抽出する「類似顧客購入履歴抽出部106」と、
これまで販売された商品及び現在販売中の商品を、その機能・性能等の仕様からグループ分けした情報を格納する「商品情報DB107」と、
「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは顧客満足度の高かった商品と類似の提供可能商品を「商品情報DB107」に格納された商品から選択し、推薦すべき商品として提示する「推薦商品提示部108」と、
「推薦商品提示部108」で提示された商品を、「推薦対象顧客指定部104」でシステム利用者が指定した顧客に対して推薦すべき商品として出力する「推薦商品出力部109」とを備える。
図1の示すシステムは、単一の計算機上にて構成可能だが、構成要素ごとに別々の計算機に分けても良い。
以下、図1に示したシステムの全体図の各部位について説明する。
「製品利用パターン収集部101」は、既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンを収集するものである。本実施の形態では、「製品利用パターン収集部101」は、図2、図3、図4に示す構成をとる。
図2は、既存顧客の利用中の商品が、インターネット等のネットワークを経由して「製品利用パターン収集部101」の機能を有する機器に接続される場合に可能な構成である。この構成においては、顧客が利用中の製品110は、TCP/IP等の通信プロトコルでもって、「製品利用パターン収集部101」の機能を有する計算機に利用パターンに関する製品利用パターンを含む情報を送信し、「製品利用パターン収集部101」はこれを受信し、受信した情報と既に「利用パターンDB102」に蓄積済み情報とを合わせて加工・集計し、「利用パターンDB102」の蓄積情報を更新する。複写機の場合、ネットワークに接続して用いられる事が多いため、このような構成が可能であることが多い。また、既存顧客の利用中の製品が、「製品利用パターン収集部101」の機能を有する機器と通信可能なネットワークに直接接続されていない場合でも、「製品利用パターン収集部101」の機能を有する機器と、当該製品が接続されている計算機等とが通信可能であれば、図3のように当該製品112が接続された計算機111を経由して「製品利用パターン収集部101」の機能を有する計算機に利用パターンに関する情報を送信することも可能である。例えば、ネットワーク接続ができないプリンタでも、当該プリンタがインターネットと接続された計算機に接続されていれば、図3のような構成が可能であることが多い。これら図2、図3に示す場合のように、製品利用パターンを収集する製品と利用パターンDB102とがネットワークを経由して通信接続されることにより、製品利用パターンの収集を、商品提供側と顧客との双方にとって小さい負荷で実施することが可能になる。
図4は、製品利用パターンを含む情報を蓄積するデータベース等の情報記憶媒体が既に存在している場合の構成である。この構成の場合、「製品利用パターン収集部101」は、当該記憶媒体である製品利用パターンを含む情報を蓄積する「製品情報DB401」から、既存顧客の製品利用パターンに係わる情報を抽出・加工・集計し、「利用パターンDB102」に蓄積する。図4のような構成は、顧客と定期保守契約を結んでいる場合、その保守情報から、顧客の製品利用パターンを抽出することなどが考えられる。
なお、どのような構成を取るにしろ、「製品利用パターン収集部101」が収集する情報について、その内容と利用目的を収集対象である顧客に説明し、顧客から収集に対する明示的な許可を得る仕組みを用意することが強く望まれる。これは、図4のように既に別目的で収集している情報を転用する場合でも、同様である。より確実に製品利用パターンに係わる情報を取得しようとする場合、情報収集を顧客にとって有用なサービスと連携させたり、情報収集を受けることに対して、顧客にインセンティブ(奨励金)を与えたりするという方法が考えられる。
「利用パターンDB102」は、既存顧客の製品利用パターンを蓄積したデータベースで、個々の製品の識別情報と、製品の利用頻度や使用強度などの利用状況を示す数値の、個々の製品ごとの統計値を蓄積する。これにより、顧客個々の製品の利用パターンを定量的に測定することが可能になる。取り扱う商品が複写機の場合、「利用パターンDB102」は、例えば表1のような情報から構成される。
Figure 2008225629
表1における項目[機種略号]は商品の種類に対応するもので、項目[機番]は複写機1台1台を識別する識別子である。[機種略号]と[機番]の組み合わせで販売された複写機は一意に決まり、複数の複写機でこの組情報が重複することはないものとする。項目[顧客ID]は、当該複写機を利用する顧客を一意に識別する識別子である。項目[利用状態]は、[機種略号]と[機番]の組に対応する複写機の現在の状態で、「利用中」と「利用終了」の2つの値のいずれかをとる。項目[利用月数(月)]は、[利用状態]が「利用中」の場合は、顧客の商品購入日から当該情報取得日までの月数を、[利用状態]が「利用終了」の場合は、顧客の商品購入日から利用を終了するまでの月数を表す。[月当り平均印刷枚数(枚)]は、1ヶ月当たりの平均印刷枚数を表し、(白黒)と(カラー)は、それぞれ白黒印刷での平均印刷枚数とカラー印刷での平均印刷枚数を表す。複写機の場合、保守契約の形態として、白黒印刷・カラー印刷各々で、印刷1枚当たりの単価を決め、その1ヶ月間の総和をもって、各月の保守料金を決めるという形がとられることが多く、その場合、表1のような情報を含むデータベースが既に存在するはずである。
また、同じく複写機の場合で、「利用パターンDB102」において、システムの推薦商品の精度向上にとってより望ましい形として、表2のような構成も考えられる。
Figure 2008225629
表2における項目[機種略号]、[機番]、[顧客ID]、[利用月数(月)]、[月当り平均印刷枚数(枚)]の(白黒)と(カラー)、[利用状態]には、表1の同名の項目と同じ情報が格納される。[月当り平均印刷枚数(枚)]は子分類である(白黒)と(カラー)の他に、(文書類1)、(文書類2)、(文書類3)という子分類があるが、これはあらかじめ定義した文書の種類ごとの印刷枚数である。ここでいう「文書の種類」とは、例えば、「テキスト文書」、「一般文書(白黒)」、「一般文書(カラー)」、「写真(白黒)」、「写真(カラー)」、「DTP文書・プレゼンテーション資料(白黒)」、「DTP文書・プレゼンテーション資料(カラー)」、「その他文書」などである。これを、文書印刷時のインク使用量で推測することができる。例えば、白黒の文書を印刷する場合、カラーインクの使用量はゼロであり、DTP文書・プレゼンテーション資料は、大抵の場合、テキスト文書よりはインク使用量が多く、写真よりはインク使用量は少なくなる。このように、印刷1枚ごとのインク使用量から、当該印刷文書の文書の種類を類推するのである。これにより、個々の顧客の製品利用パターンを詳細に把握することが可能になる。なお、項目[印刷1回あたりの平均印刷枚数(枚)]、[印刷1回あたりの印刷枚数分散]にも同様の子分類が含まれるが、これらも[月当り平均印刷枚数(枚)]の場合と同様である。
[印刷1回あたりの平均印刷枚数(枚)]と[印刷1回あたりの印刷枚数分散]は各々、1回の印刷で印刷する枚数つまり印刷文書のページ数の、全印刷文書もしくはその一部に対する平均と分散である。平均値が高い場合、使用強度の大きい、いわゆるヘビーユーザーの存在を示すことになり、分散値が大きければ、当該複写機の利用者において、利用スタイルが多彩であることを示唆することになる。項目[平均印刷間隔(分)]は、ある時点で印刷してから次に印刷が行われるまでの時間間隔の全印刷もしくはその一部に対する平均値である。この値が小さいほど、複写機の稼働率は大きいことになる。また、この値が過度に小さい場合、利用者の印刷処理待ちが多発している可能性がある。[印刷1回あたりの印刷時間(秒)]は、印刷1回の印刷時間(秒)の平均である。この数値が極端に大きい場合、顧客が現在利用中の複写機の印刷速度について不満を蓄積している可能性がある。[推定利用者数(人)]は複写機の推定利用人数である。法人向け複写機の多くは、ネットワークを介して計算機と複写機を接続する機能を有する。基本的に計算機には、1台ごとに重複のないIPアドレスが割り当てられており、個々の計算機からネットワークを介して複写機で印刷する場合、複写機側で計算機のIPアドレスが識別される。よって、一定期間、例えば1日ごとの、接続先計算機のIPアドレス数を集計すると、印刷要求を出す計算機の大まかな数が推測できる。利用者1人につき計算機が1台利用されていると仮定すれば、IPアドレスの数がそのまま複写機の推定利用人数となる。なお、この方法だと、IPアドレスの管理にDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を利用している顧客については、数値が不正確になる場合がある。その場合は、IPアドレスの代わりに各計算機のホスト名を用いると、より正確な数値が得られることが多い。なお、表2には含まれていないが、表2中の各統計値を[推定利用者数(人)]と組み合わせて集計することで、より詳細な利用状況を測ることもできる。この集計値を「利用パターンDB102」の構成情報に含めても良い。
なお、表2の構成を実現しようとする場合、表1の構成を実現しようとする場合より詳細な情報を顧客の利用製品から得る必要があるため、その収集内容と利用目的を収集対象である顧客に説明し、顧客から収集に対する明示的な許可を得る仕組みを用意することが、より強く望まれる。
「購入履歴DB103」は、既存顧客の過去の商品購入履歴を蓄積したデータベースである。取り扱う商品が複写機の場合、「利用パターンDB102」と同様に複写機の場合、「購入履歴DB103」は、例えば表3のような情報から構成される。
Figure 2008225629
表3中の項目[顧客ID]は、「利用パターンDB102」の格納情報構成例としてあげた表1、表2と同じものであり、当該項目が同一値をとる場合、それらは同一の顧客を表す。また、[機種略号]、[機番]も「利用パターンDB102」の格納情報構成例のそれと同じ意味である。項目[購入日]は、当該複写機を購入した日、項目[利用終了日]は当該複写機を利用終了した日で、具体的には他の商品に買い替えたり、返却・廃棄したりした日である。なお、この項目が空の場合、現在も利用中ということになる。項目[利用状態]は、当該複写機の現在の状況を示すもので、「利用中」、「利用終了」、「状態不明」の3つの値のいずれかをとる。項目[購入種別]は、当該複写機を購入前の利用製品の状況を表すもので、「新規」、「自社置き換え」、「他社置き換え」、「増設」、「不明」の5つの値のいずれかをとる。項目[買替前機種略号]と[買替前機番]は、当該複写機の買い替え前に利用していた複写機の機種略号と機番を表す。買い替え前に利用していた複写機が他社製品だった場合、これら2つの項目は空となる場合もある。新規購入であった場合、項目[買替前機種略号]と[買替前機番]との項目は空となる。項目[利用終了後状態]は、当該複写機の利用を終了した際の顧客の複写機利用状況を表し、「自社置き換え」、「他社置き換え」、「返却・破棄」、「不明」の4つの値のいずれかをとる。なお、これら値のうち「返却・破棄」は、買い換えを伴わない利用終了を意味する。
「推薦対象顧客指定部104」では、システム利用者が最適な買い替え商品を提示して欲しい顧客を指定し入力する。指定可能な顧客は、「購入履歴DB103」もしくは「利用パターンDB102」に含まれる顧客のうち、現在自社製品を利用中の顧客である。実際に顧客を指定する際は、まず、「購入履歴DB103」もしくは「利用パターンDB102」から、現在もDBに登録された複写機が利用中の行を抽出する。具体的には、例えば、表1もしくは表2もしくは表3の場合、項目[利用状態]が値「利用中」となっている行を抽出すればよい。この抽出した顧客リストを指定可能な顧客としてシステム利用者に提示する。指定可能な顧客リストとして提示すべき表の例を表4に示す。
Figure 2008225629
表4中における項目「顧客ID」とは、表1、表2、表3に含まれる同名項目と同じものである。項目「顧客名」は「顧客ID」に関連づけられた顧客の名称である。項目「代表利用製品商品名」、「代表利用製品機種略号」、「代表利用製品機番」とは、「顧客ID」で指定される顧客の、利用製品名及びその識別子であり、利用製品が複数ある場合には、そのうちの代表的な製品である。代表的な製品とは、例えば、最も使用強度の高い製品、複写機であれば月当りの印刷枚数が最も多い製品などが表示される。表4のような顧客リストの提示手段としては、CRTや液晶ディスプレイ等の出力装置を用いる。提示された顧客リストからシステム利用者が顧客を選ぶ際は、入力手段として、マウス等のポインティングデバイスや、キーボードなどの入力装置を用いる。
「類似顧客検出部105」は、製品の利用パターンについて、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客と類似の顧客群を「利用パターンDB102」から検出する。ここでは、指定顧客の製品利用パターン情報と、それ以外の顧客の製品利用パターン情報とを比較し、類似度の高いものを抽出する。類似度の算出は、協調フィルタリングで用いられることが多いピアソンの積率相関係数算出式などを用いればよい。
ただし、ピアソンの積率相関係数算出式の適用は、顧客数が多い場合には膨大な計算量がかかるため、あらかじめ全顧客を何らかの手法でグルーピングしておき、指定顧客と同一もしくは隣接グループのみを対象として類似顧客を検出する方が効率的に処理できる。以下、グルーピングの例を説明する。まずこの例では、製品利用パターン情報が、白黒とカラー印刷各々の月当り平均印刷枚数(枚)の2つのみで構成されているとする。グルーピングの手順としては、最初に、全顧客から適当な数の顧客をランダムに抽出する。次に、抽出した顧客を、2種類の変量各々について、対象変量の高い順に10等分する。図5に2変量をそれぞれ10等分した例を挙げる。図5は、縦軸にカラー印刷の月当り平均印刷枚数、横軸に白黒印刷の月当り平均印刷枚数をとる散布図で、縦横軸ともに、数値の大きい順に顧客数で10等分されている。よって、最初に抽出した顧客の数が10,000人だった場合、図5における各升を占める顧客の数は全て100人ずつ(10分割×10分割=100分割、10,000人÷100分割=100人)ということになる。この分割による各升を1つのグループとし、グループ各々の上下限の値を、グループの分類条件として保存しておく。この分類条件は、例えば、「白黒印刷の月当り平均印刷枚数が2,373枚以上3,453枚未満、かつ、カラー印刷の月当り平均印刷枚数が507枚以上793枚未満」などのような形になる。所属グループは、分類に上位から順に番号を振り、その番号で識別する。例えば、図5の例で、白黒印刷の月当り平均印刷枚数に関しては上位から3つ目の分類(上位20〜30%)、カラー印刷の月当り平均印刷枚数に関しては上位から2つ目の分類(上位10〜20%)に当てはまる場合、(「白黒印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号, 「カラー印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号)=(3,2)となる。
最初の抽出から外れた顧客については、この分類条件を使ってどのグループに属するかを決定してやればよい。全顧客で所属グループが決定したら、それを、「利用パターンDB102」に表5のように保存しておく。
Figure 2008225629
なお、製品利用パターンに含まれる変量の個数が多い場合、主成分分析等で変量を集約し、分類条件を生成する散布図の軸数を減らす。ただしその場合、主成分の重みなど、集約後の変量算出に必要なパラメータは別途保存しておき、新規顧客の所属グループを求めるときには、そのパラメータを利用する。
類似度算出時には、この所属グループ情報をもとに類似度算出対象となる顧客数を限定する。例えば、図6のように指定顧客が(「白黒印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号、「カラー印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号)=(3,2)のグループに(図6中の灰色の升)属する場合、同一グループと隣接グループである、(「白黒印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号、「カラー印刷の月当り平均印刷枚数」のグループ番号)=(2, 3), (3, 3), (4, 3), (2, 2), (3, 2), (4, 2), (2, 1), (3, 1), (4, 1) の9グループ(図6における太線の枠内のグループ)に属する顧客に対してのみ、類似度を求めるという方法を採る。この例の場合、類似度算出対象の顧客数は、全顧客の9%(100グループ中の9グループ)となる。対象顧客数を調整したい場合は、グルーピングにおける変量の分割数を増減させたり、図7のように隣接グループの範囲を変更したりといった方法を採ることができる。なお、隣接グループの範囲は、指定顧客のグループが図6の散布図の最外周の升に属する場合、当該散布図からはみ出る隣接グループの一部を、類似度算出対象外としてもよいし、隣接グループの範囲を適宜変更してもよい。また、利用パターンに関する顧客間の類似度を求めず、同一及び隣接グループ所属の顧客を、利用パターンが類似の顧客とみなしてもよい。
「類似顧客購入履歴抽出部106」は、「類似顧客検出部105」が検出した顧客群についての過去の商品購入履歴群を「購入履歴DB103」から抽出する。これは単純に、「購入履歴DB103」に格納された購入履歴情報と「類似顧客検出部105」が検出した顧客群の製品利用パターンに含まれる顧客識別子とが等しい顧客を、「購入履歴DB103」から抽出するだけである。表1、2、3の例であれば、顧客識別子とは項目「顧客ID」を指す。
「商品情報DB107」は過去から現在に至る推薦可能商品を、その機能・性能等の仕様からグループ分けした情報を格納したデータベースである。例えば、複写機であれば、「1分当たりの印刷枚数(印刷速度)」、「カラー機・白黒機の種別」などでグループ分けが可能である。具体的には、「印刷速度が毎分25枚以下の白黒機」を「白黒低速層」とする、などのように分類を定義し、過去から現在までに販売された商品及び現在販売中の商品各々をその定義でもって分類する。「商品情報DB107」の格納情報は、例えば表6のようになる。
Figure 2008225629
表6中の項目[種別]が[機種略号]に対応する商品がどの分類に当てはまるかを示したものである。項目[現行商品フラグ]は、当該商品が現行商品か否かを示すもので、「販売中」と「販売終了」のいずれかの値をとる。この項目が「販売終了」の商品は、後述の「推薦商品提示部108」で提示されても顧客に提供できないため、同項目の値が「販売中」で「種別」が同一の商品を推薦することになる。よって、基本的には、同一時期に「販売中」の商品群において、「種別」が同一の商品が存在しない程度に細かく分類を定めることが望ましい。逆に、「種別」のとりうる分類の中に、該当商品が1つも存在しないものが多数存在する場合、分類の数を少なくするべきである。
「推薦商品提示部108」は、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは「商品情報DB107」の格納情報をもとに当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する。
顧客満足度が高かった商品としては、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴において、自社製品から自社製品に買い替えた場合で、買い替え前の商品をあらかじめ指定した期間より長期に渡り利用していた場合に、この買い替え前の商品を抽出すればよい。これにより、利用商品に対し顧客満足度の高かった顧客、及び当該顧客にとって顧客満足度の高かった商品の把握を定量的に行うことが可能になる。具体的には、例えば、「購入履歴DB103」が表3の構成を取る場合、項目[利用終了後状態]の値が「自社製品置き換え」かつ、項目[利用終了日]と[購入日]の差分があらかじめ定めた条件(例えば「3年以上」など)を満たす履歴を、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴から選択し、選択した履歴の項目[機種略号]の値の示す商品を顧客満足度が高かった商品とすればよい。また、以上の選別に加え、買替え前後で「商品情報DB107」における同一グループの商品を選択している履歴のみ選択するという方法もある。これは、買替えの際にそれまで利用していた商品とはグループの異なる商品を選んだ場合、買替え前の利用製品が、顧客の利用形態に合っていなかった可能性があるという仮定をもとにした選別である。
顧客満足度が高かった商品を「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴から検出した後、検出された商品各々に対応する「商品情報DB107」に格納された商品分類(以下「商品種」と称す)を、「顧客満足度の高かった商品種」とする。表6の例に沿えば、ここでいう「商品種」とは、項目[種別]を指す。
このとき、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴が複数存在するため、「推薦商品提示部108」のここまでの過程で、顧客満足度が高かった商品種が複数検出されることがある。その場合は、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴の中に該当する履歴の多い商品種を「最も顧客満足度が高かった商品種」とする。
「最も顧客満足度が高かった商品種」が選択された後、「商品情報DB107」から、現在「販売中」の商品のうち、「最も顧客満足度が高かった商品種」と商品種(表6における項目[種別]の値)が同一の商品を選択する。これが、「顧客に推薦すべき商品」となる。これにより、想定される商品利用スタイルが多様な顧客に対し、一意に推薦すべき商品を決定することが可能になる。
「推薦商品出力部109」は、「推薦商品提示部108」で選択された「顧客に推薦すべき商品」を、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客に推薦すべき商品として出力する。その手段出力手段としては、CRTや液晶ディスプレイ等の出力装置を用いる。出力画面の例を図8に示す。図8に示すように、この出力画面には、表4の顧客リストからリストアップされた指定顧客と共に、推薦商品の[機種略号][種別][商品名]等を合わせて表示される。
本実施形態に係るシステムの動作を示すフローチャートを、図9に示す。なお、フローチャート中に「製品利用パターン情報pa」、「製品利用パターン情報群Pa」などの変数が現れるが、変数に単一の要素が代入される場合は小文字のアルファベットのみを、変数に複数の要素が代入される場合は大文字のアルファベットを変数名に用いている。また、複数の要素が代入される場合、変数の和名に「群」という文字を含めている。例えば、変数「製品利用パターン情報pa」は同時に1つのパターン情報しか代入されず、変数「製品利用パターン情報群Pa」には複数のパターン情報(パターン情報の集合)が代入されることを意味する。また、「製品利用パターン情報」は、顧客の識別子、製品の識別子、製品の利用パターンからなり、「商品購入履歴情報」は、顧客の識別子と商品の買替え履歴からなる。なお、「商品種」は表6における項目[種別]に相当する。
以下、図9に沿って本実施形態に係るシステムの動作を説明する。
まず、買い替え商品を提示したい顧客aを、既存の顧客リストから選択する(ステップS901)。次に、顧客Aの製品利用パターン情報paを「利用パターンDB102」から取り出す(ステップS902)。次に、製品利用パターン情報paと利用パターンが類似の製品利用パターン情報群Paを「利用パターンDB102」から取り出す(ステップS903)。次に、製品利用パターン情報群Paに対応する顧客群の商品購入履歴情報群Raを「購入履歴DB103」から取り出す(ステップS904)。次に、商品購入履歴情報群Raのうち、顧客満足度の高い商品を買替えた履歴からなる商品購入履歴情報群Rafを商品購入履歴情報群Raから選別する(ステップS905)。次に、商品購入履歴情報群Rafの、買替え前に利用していた商品群を、製品利用パターン情報paにおいて顧客満足度の高かった商品群Mafとする(ステップS906)。次に、商品群Mafに対応する商品種Tafを「商品情報DB107」から取得する(ステップS907)。次に、商品種Tafのうち、商品購入履歴情報群Rafにおいて対応する履歴の数が最も多いものを、推薦すべき商品種taf,maxとする(ステップS908)。最後に、「商品情報DB107」から、推薦すべき商品種ta,maxと同一の商品種で、かつ、現在販売中の商品を、顧客aに推薦すべき商品maf2として出力して終了する(ステップS909)。
以上のように、本実施の形態1による商品推薦システムによれば、製品の利用パターンをもって顧客の類似度を測ることにより、嗜好性の小さい商品を扱う場合や、扱う商品の種類が少ない場合、顧客の購入する商品数の少ない場合、顧客の商品購入サイクルが長い場合において、個々の顧客を特徴づけることができる。また、買い替え前後の商品間の関係から顧客満足度を計ることで、顧客の商品に対する評価・満足度を正確に把握することができる。その結果、顧客の嗜好をもとにした協調フィルタリングで扱うことが困難な商品及び商品提供形態でも、既存顧客の商品買い換えの際、推薦すべき適切な商品を提示することが可能になる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は、実施の形態1に係るシステムの利用者がある顧客を指定すると、指定顧客にとって最適な買い替え商品をシステム利用者に提示するものに加え、指定顧客が現在利用中の商品に関して不満を抱いている可能性がある場合に、それを検出する機能を付与したものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態2について説明する。図10は実施の形態2に係るシステムの構成を示す図である。
「製品利用パターン収集部101」、「利用パターンDB102」、「購入履歴DB103」、「推薦対象顧客指定部104」、「類似顧客検出部105」、「類似顧客購入履歴抽出部106」、「商品情報DB107」、「推薦商品提示部108」、「推薦商品出力部109」については、図1に示した実施の形態1に係るシステムと同じものである。
「指定顧客満足度判断部1001」では、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係、及び、「類似顧客検出部105」の検出した顧客の利用パターンから、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客の現有商品に対する満足度が低い場合に、それを検出する。
「指定顧客アラート表示部1002」は、「指定顧客満足度判断部1001」で現有商品に対する満足度が低いと判断された場合に、システム利用者にその旨警告を出すものである。
以下、実施の形態2において、実施の形態1から追加された要素である「指定顧客満足度判断部1001」と「指定顧客アラート表示部1002」とについて説明する。
「指定顧客満足度判断部1001」における、顧客満足度の判断基準は、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴群に対するものと、「類似顧客検出部105」の検出した顧客の製品利用パターンとの2つある。前者の商品購入履歴に関するものは、「推薦商品提示部108」における判断を概ね逆にしたものである。
具体的には、「類似顧客購入履歴抽出部106」の抽出した商品購入履歴群において、自社製品から他社製品に買い替えていた場合、もしくはあらかじめ指定した期間より短い期間で自社製品を買替えていた場合、もしくはあらかじめ指定した期間より短い期間で自社製品の利用を中止していた場合に、この買替え前商品もしくは利用中止商品を、当該利用パターンにおける満足度の低かった商品と判断する。これにより、利用商品に対し顧客満足度の低かった顧客、及び当該顧客にとって顧客満足度の低かった商品の把握を定量的に行うことが可能になる。この満足度の低かった商品の商品種を「商品情報DB107」により参照し、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客の現有商品の商品種が、満足度の低かった商品の商品種と一致した場合、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客は、現有商品に対して不満を持っている可能性があると判断する。ただし、指定された製品利用パターンにおいて満足度の低かったと判断する場合、当該商品もしくは商品種に対応する、満足度の低かったと判断可能な商品購入履歴の数が十分に大きい場合のみに限定する。少なくも、当該商品において該当する商品購入履歴の数が5件に満たない場合、これを全体に共通して満足度の低かった商品であるとは判断しない。
後者の製品利用パターンに関しては、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客が現有商品を利用することが、同様の製品利用パターンをとる類似顧客群の中で少数派である場合、現有商品の利用は、当該顧客の製品利用パターンに合っていない可能性がある、つまり、現有商品に対して不満を持っている可能性があると判断する。これによっても、利用商品に対し顧客満足度の低かった顧客、及び当該顧客にとって顧客満足度の低かった商品の把握を定量的に行うことが可能になる。なお、ここでいう類似顧客とは、「類似顧客検出部105」で検出した顧客群(以下、「類似顧客群」と称す)のことである。図11にこの判断の模式図を示す。図11に含まれる顧客は、全て、同一の商品種の製品を利用していた、もしくは利用している顧客である。これら顧客のうち、網掛けされているのが「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客(以下、「指定顧客1101」と称す)、それ以外が、「類似顧客検出部105」で検出した顧客である。図11では、指定顧客1101と類似の製品利用パターンをとる顧客群の中では、指定顧客1101の現有製品である商品種Bに属する製品を利用する顧客は少数派であり、多くの顧客は商品種Aに属する製品を利用している。このように指定顧客1101の現有製品の属する商品種が、製品利用パターンが類似の顧客群において少数派であった場合に、製品利用パターンに合っていない製品を利用している可能性があるとして、現有商品に対して不満を持っている可能性がある顧客と判断する。なお、少数派であることによって「製品利用パターンに合っていない製品を利用している」とする判断は、同一商品種における多数派と少数派の顧客数の差が十分に大きい場合にのみ適用する。具体的には、最大の多数派に対して少数派の占める割合が、大きくても10%以下であることが望ましい。
「指定顧客満足度判断部1001」で、「推薦対象顧客指定部104」で指定された顧客が現有商品に不満を持っている可能性があると判断した場合、「指定顧客アラート表示部1002」はその旨警告を出す。具体的には、「推薦商品出力部109」の出力画面に、警告表示を重ねて出力する。出力画面の例を図12に示す。図12に示すように、この出力画面には、図8の推薦商品の提供表示に加えて、所定の文章によるアラート表示が行われる。
以上のように、実施の形態2による商品推薦システムによれば、さらに、通常の商品推薦とは別に早期に対応を要する、商品に不満を抱いている可能性のある顧客を検出することが可能になるという効果を持つ。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の設計変更を施すことが可能である。
取り扱う製品としては、上述の画像形成装置に限定されず、例えば、以下の条件を満たす商品であれば同様に適用可能である。
(1) ある程度以上多数の顧客に対し、顧客ごとの製品利用パターン、例えば複写機であれば、カラー・白黒文書別の1ヶ月当たり印刷枚数などを、少なくとも当該製品の買い替え時点に近い時点で1回以上取得可能であること。定期的に取得できればなお望ましい。
(2) これから買い替えを薦めようとする顧客に対し、現在利用中の製品の製品利用パターンが取得可能であること。
(3) 既存の顧客に、商品買い替えを1回以上行った顧客がある程度以上多数存在し、当該顧客の過去の買い替え履歴を取得することが可能であること。また、自社製品の利用中止時期を確実に把握できること。さらに、買い替えが自社製品から自社製品への置き換えである場合は、確実にその買い替えの存在を把握できること。
(4) (1)の製品利用パターンと、(3)の商品買い替え履歴とを、製品を利用した顧客によって一意に対応づけられること。
また、本発明は、単一もしくは複数の計算機のみならず、プログラムや各種の記録媒体としても提供可能である。
実施の形態1に係る商品推薦システム全体を示す構成図である。 製品利用パターン収集部の構成例を示す模式図である。 製品利用パターン収集部の構成例の派生を示す模式図である。 製品利用パターン収集部の構成例の他の例を示す模式図である。 利用パターン類似度算出におけるグルーピングを示す模式図である。 利用パターン類似度算出前の対象顧客限定方法を示す模式図である。 隣接グループの範囲変更の例を示す模式図である。 推薦商品出力部の出力画面例を示す模式図である。 実施の形態1に係る商品推薦システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る商品推薦システム全体を示す構成図である。 指定顧客満足度判断部における製品利用パターンによる判断の手法を説明するための模式図である。 指定顧客アラーと表示部の警告表示の例を示す模式図である。
符号の説明
101 製品利用パターン収集部
102 利用パターンDB
103 購入履歴DB
104 推薦対象顧客指定部
105 類似顧客検出部
106 類似顧客購入履歴抽出部
107 商品情報DB
108 推薦商品提示部
109 推薦商品出力部
1001 指定顧客満足度判断部
1002 指定顧客アラート表示部
1101 指定顧客

Claims (13)

  1. 既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示するシステムであって、
    既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
    製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
    顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
    製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
    類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
    類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする商品推薦システム。
  2. 請求項1記載の商品推薦システムにおいて、
    上記製品の利用パターンに、利用形態ごとの製品の利用頻度及び利用1回あたりの使用強度の統計値を含むことを特徴とする商品推薦システム。
  3. 請求項1または2記載の商品推薦システムにおいて、
    上記製品が画像形成装置である場合において上記製品利用パターンの一種として印刷文書の種類をとり、
    上記製品利用パターン収集部は、印刷文書推定の手段の1つとして、印刷文書の種類を印刷文書1枚当たりの消耗品使用量から推定することを含むことを特徴とする商品推薦システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の商品推薦システムにおいて、
    上記推薦商品提示部は、顧客満足度の高かった商品として、
    購入履歴において、自社製品から自社製品に買い替えた場合で、買い替え前の商品をあらかじめ指定した期間より長期に渡り利用していた場合に、この買い換えを行った顧客は顧客満足度が高かったと推測し、その買い替え前商品を検出することを特徴とする商品推薦システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の商品推薦システムにおいて、
    上記推薦商品提示部は、顧客満足度の高かった商品が複数存在した場合、顧客満足度の高かった商品群各々に対し、対応する商品購入履歴の数を比較し、その数が多い商品を優先的に提示することを特徴とする商品推薦システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の商品推薦システムにおいて、
    上記類似顧客検出部は、利用パターンDBの全顧客を所定の手法でグルーピングしておき、買替対象顧客と同一グループもしくは隣接グループを対象として類似顧客を検出することを含むことを特徴とする商品推薦システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の商品推薦システムにおいて、
    上記類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係と、上記類似顧客検出部の抽出した顧客群の製品パターン群とから、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の低かった商品群を検出し、顧客満足度の低かった商品が、買替対象顧客の利用中の商品と一致もしくは類似のものであった場合に、
    買替対象顧客の製品利用パターンと、実際に利用している製品とが整合しておらず、当該買替対象顧客の顧客満足度が低くなっている可能性があるとして警告を出す不満顧客検出部を備えることを特徴とする商品推薦システム。
  8. 請求項7記載の商品推薦システムにおいて、
    上記不満顧客検出部は、顧客満足度の低かった商品として、
    購入履歴において、自社製品から他社製品に買い替えた場合、もしくは自社製品の利用を中止して長期に渡り反応の無い場合、もしくは買い換え前の商品をあらかじめ指定した期間より短い期間しか使用していなかった場合、
    もしくは、買い換えを薦めようとする当該顧客の現在利用中の製品が、上記類似顧客検出部が検出した類似顧客群の中ではごく少数しか利用されていない、もしくは全く利用されていない場合に、
    この買い換えを行った顧客は顧客満足度が低かったと推測し、その買い替え前商品を検出することを特徴とする商品推薦システム。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の商品推薦システムにおいて、
    製品利用パターンを収集すべき製品がネットワークに接続されている場合、上記製品利用パターン収集部が製品利用パターンを収集する手段の1つとして、当該製品にネットワークを介して製品利用パターンを送信させ、これを上記利用パターンDBに蓄積することを含むことを特徴とする商品推薦システム。
  10. 既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
    既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
    製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
    顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
    製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
    類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
    類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする商品推薦方法。
  11. 既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
    既存の顧客の利用製品と、その製品の利用パターンとを収集する製品利用パターン収集部と、
    製品利用パターン収集部が収集した情報を、顧客ごとに蓄積する利用パターンDBと、
    顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する購入履歴DBと、
    製品の利用パターンについて、買替対象顧客と類似の既存顧客群を利用パターンDBから検出する類似顧客検出部と、
    類似顧客検出部が検出した既存顧客群についての、過去の商品購入履歴群を購入履歴DBから抽出する類似顧客購入履歴抽出部と、
    類似顧客購入履歴抽出部の抽出した商品購入履歴群各々における買い替え前後の商品間の関係から、買替対象顧客の類似顧客群にとって顧客満足度の高かった商品、もしくは当該商品と類似の提供可能商品を、推薦すべき商品として提示する推薦商品提示部とを備えることを特徴とする商品推薦方法を実現するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録した記憶媒体。
  12. 既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
    類似顧客検出部が、買い替え商品を提示したい顧客aの製品利用パターン情報paを、既存の顧客の利用製品とその製品の利用パターンとを含む情報を顧客ごとに蓄積する「利用パターンDB」から取り出し、上記製品利用パターン情報paと利用パターンが類似の製品利用パターン情報群Paを上記「利用パターンDB」から取り出す、
    類似顧客購入履歴抽出部が、上記類似の製品利用パターン情報群Paに対応する顧客群の商品購入履歴情報群Raを、顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する「購入履歴DB」から取り出す、
    推薦商品提示部が、上記商品購入履歴情報群Raのうち、顧客満足度の高い商品を買替えた履歴からなる商品購入履歴情報群Rafを選別し、
    この商品購入履歴情報群Rafにおける買替え前に利用していた商品群を、上記製品利用パターン情報paにおいて顧客満足度の高かった商品群Mafとし、
    この商品群Mafに対応する商品種Tafを「商品情報DB」から取得して、商品種Tafのうち、商品購入履歴情報群Rafにおいて対応する履歴の数が最も多いものを推薦すべき商品maf2とし、顧客aに提示することを特徴とする商品推薦方法。
  13. 既存顧客の商品買い換えの際、買替対象顧客に推薦すべき適切な商品を提示する方法であって、
    類似顧客検出部が、買い替え商品を提示したい顧客aの製品利用パターン情報paを、既存の顧客の利用製品とその製品の利用パターンとを含む情報を顧客ごとに蓄積する「利用パターンDB」から取り出し、上記製品利用パターン情報paと利用パターンが類似の製品利用パターン情報群Paを上記「利用パターンDB」から取り出す、
    類似顧客購入履歴抽出部が、上記類似の製品利用パターン情報群Paに対応する顧客群の商品購入履歴情報群Raを、顧客ごとの過去の商品購入履歴を蓄積する「購入履歴DB」から取り出す、
    推薦商品提示部が、上記商品購入履歴情報群Raのうち、顧客満足度の高い商品を買替えた履歴からなる商品購入履歴情報群Rafを選別し、
    この商品購入履歴情報群Rafにおける買替え前に利用していた商品群を、上記製品利用パターン情報paにおいて顧客満足度の高かった商品群Mafとし、
    この商品群Mafに対応する商品種Tafを「商品情報DB」から取得して、商品種Tafのうち、商品購入履歴情報群Rafにおいて対応する履歴の数が最も多いものを推薦すべき商品maf2とし、顧客aに提示することを特徴とする商品推薦方法を実現するためのコンピュータで読み取り可能なプログラムを記録した記憶媒体。

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