JP2008224723A - 手振れ補正装置及びそれを備えた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】補正レンズを中立位置に保持するための電力が不要であり、かつ、駆動時の負荷が小さく、また、レンズ鏡筒を大径化することのない手振れ補正装置及びそれを備えた光学機器を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒13内の光学系12には、光軸に直交する方向に移動可能とされた手振れ補正用の補正レンズ12dが設けられている。補正レンズ12dを透明磁性体によって形成し、補正レンズ12dの光軸方向に磁性透明板38を対向配置する。磁性透明板38及び補正レンズ12dの各対向面は、吸引力が生じるように磁気分極されており、磁性透明板38は、補正レンズ12dの光軸が光学系の主光軸Lに一致するように磁力によって補正レンズ12dを保持する。なお、磁性透明板38に代えて、補正レンズ12dの鉛直上方または鉛直下方に磁石を配置することにより、補正レンズ12dの保持を行うことも可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、手振れ等によって生じる像ぶれを補正する手振れ補正装置及びそれを備えた光学機器に関する。
従来より、デジタルカメラなどの光学機器には、手振れ等の振動によって生じる像ぶれを補正する手振れ補正装置を備えたものがある。手振れ補正装置には、振動を検出する角速度センサと、光学系の光軸を補正する補正レンズを光軸に直交する方向に駆動する駆動装置が設けられ、駆動装置は、角速度センサによって検出された振動情報に基づき、像ぶれを補正する方向に補正レンズを移動させる。
補正レンズ駆動用のアクチュエータとしては、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ(VCM)が一般に使用されている。VCMは、磁界中に置かれた駆動コイルへ通電を行うことによって生じるローレンツ力により駆動を行うものであり、駆動コイルが無通電の場合には駆動力が生じない。このため、手振れ補正を使用せずに撮影を行う場合には、重力に抗して補正レンズを光学系の光軸中心(中立位置)に保持するために、駆動コイルへ通電を行う必要がある。
そこで、特許文献1では、補正レンズの下端部に磁石を取り付け、この下方に、同極が対向するように磁石を固定配置することが提案されている。これらの磁石の反発力により、補正レンズは、その自重に抗して持ち上げられるため、中立位置への保持に際して駆動コイルに通電を行う必要はなく、消費電力を抑えることができるといった効果がある。
特開平7−311368号公報
しかしながら、特許文献1記載の手振れ補正装置では、取り付けられた磁石により補正レンズの重量が増すため、補正レンズを駆動するための負荷が大きく、補正動作時の消費電力が増すといった問題がある。また、取り付けられた磁石により補正レンズの径が大きくなり、レンズ鏡筒が大型化(大径化)するといった問題もある。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、補正レンズを中立位置に保持するための電力が不要であり、かつ、駆動時の負荷が小さく、また、レンズ鏡筒を大径化することのない手振れ補正装置及びそれを備えた光学機器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の手振れ補正装置は、光学系に作用する振動を検出する振動検出手段と、透明磁性体によって形成され、光軸に直交する方向に移動可能とされた補正レンズと、前記補正レンズの光軸が前記光学系の主光軸に一致するように磁力によって前記補正レンズを保持する保持手段と、前記振動検出手段によって検出された振動情報に基づき、像ぶれを補正するように前記補正レンズを駆動する駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、前記保持手段は、前記補正レンズの光軸方向に対向配置された透明磁性体であり、前記補正レンズとの対向面は、前記補正レンズとの間で吸引力が生じるように磁気分極されていることが好ましい。
前記補正レンズと前記保持手段との各対向面は、一様にS極またはN極となっていることが好ましい。また、前記補正レンズと前記保持手段との各対向面は、光軸中心に関して回転対称となるように磁気分極され、S極及びN極の領域が各面内に形成されていることも好ましい。これにより、保持精度がより高まる。
また、前記保持手段は、前記補正レンズより径が大きいことが好ましい。これにより、保持力がより高まる。また、前記保持手段は、レンズ形状とされ、前記光学系の一部をなしていることが好ましい。これにより、光学系の部品点数が削減される。
また、前記保持手段を前記補正レンズに近接した近接位置と前記補正レンズから離間した離間位置との間で移動させる移動手段をさらに備えることが好ましい。これにより、手振れ補正動作を行う場合に、補正レンズの保持を解除し、駆動電力を削減することができる。
また、前記保持手段を、前記補正レンズの鉛直下方に、前記補正レンズの下端部に対向するように配置された磁性体とし、前記補正レンズとの間で反発力が生じるように磁気分極することも好ましい。また、前記保持手段を、前記補正レンズの鉛直上方に、前記補正レンズの上端部に対向するように配置された磁性体とし、前記補正レンズとの間で吸引力が生じるように磁気分極することも好ましい。
また、前記駆動手段が、前記補正レンズの周囲に取り付けられた駆動コイルと、前記駆動コイルの近傍に固定配置され、前記駆動コイルに磁界を与える固定磁石とを備えた場合に、前記駆動コイルを、前記補正レンズの中心に関して前記保持手段から90°以上離れた位置に配置することが好ましい。これにより、固定磁石からの磁界による影響が低減される。
また、前記補正レンズの周囲に取り付けられた被検出磁石と、前記被検出磁石の近傍に固定配置され、前記被検出磁石の磁気を検出するホール素子とからなる位置検出手段をさらに備えた場合に、前記被検出磁石を、前記補正レンズの中心に関して前記保持手段から90°以上離れた位置に配置することも好ましい。これにより、固定磁石からの磁界による影響が低減される。
また、前記保持手段を前記補正レンズに近接した近接位置と前記補正レンズから離間した離間位置との間で移動させる移動手段をさらに備えることが好ましい。これにより、手振れ補正動作を行う場合に、補正レンズの保持を解除し、駆動電力を削減することができる。
また、前記光学系を備えた筐体の姿勢を検出する姿勢検出手段をさらに備え、前記移動手段は、前記姿勢検出手段の検出結果に基づき、前記筐体が上下逆の姿勢となった場合に、前記保持手段を前記離間位置へ移動させることが好ましい。これにより、筐体が上下逆の姿勢となり、保持手段からの磁力が補正レンズを中立位置に保持させる方向と逆に作用することが回避される。
また、本発明の光学機器は、上記いずれかの手振れ補正装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、光学系の光軸を補正する補正レンズを透明磁性体によって形成し、補正レンズの光軸が光学系の主光軸に一致するように磁力によって補正レンズを保持する保持手段を設けたので、手振れ補正動作を行わない場合に補正レンズを中立位置に保持するための電力が不要であり、かつ、手振れ補正動作時の補正レンズの駆動負荷が小さく、また、光学系を備えるレンズ鏡筒の大径化を抑えることができる。
図1において、本発明の第1の実施形態に係わるデジタルカメラ10の本体11の前面には、光学系12を内蔵したレンズ鏡筒13、撮影時にストロボ光を被写体に向けて発光するストロボ発光部14等が設けられている。
また、本体11の上面には、操作ダイヤル15、シャッタボタン16等の操作部材が設けられている。操作ダイヤル15は、電源のオン/オフ、及び動作モード(撮影モード、再生モード等)の切り替えに用いられ、シャッタボタン16は撮影操作に用いられる。なお、シャッタボタン16は、押圧式の2段スイッチとなっており、デジタルカメラ10は、押圧により第1段目のスイッチSW1がオンすると撮影準備動作(露出調整やフォーカス調整)を行い、さらに押圧されて第2段目のスイッチSW2がオンすると撮影動作を行う。
図2において、本体11の背面には、液晶モニタ(LCD)17の他、ズームボタン18、カーソルボタン19、決定ボタン20等の操作部材が配設されている。LCD17は、動作モードに応じて、撮影画像、再生画像、各種設定メニュー等の表示を行う。ズームボタン18は、ズーム倍率の変更操作に用いられる。カーソルボタン19は、各種の設定の切り換えや、LCD17に表示されるメニュー画面上の項目の選択操作に用いられる。決定ボタン20は、カーソルボタン19によって選択した項目を決定する決定操作に用いられる。
また、本体11の側面には、データ記録媒体としてのメモリカード21が着脱自在に取り付けられるメモリカードスロット22が設けられている。
図3において、主制御部(CPU)30は、前述の各操作部材から入力される指示信号に応じてデジタルカメラ10の各部の動作制御を行う。具体的には、シャッタボタン16の操作に応じた撮影動作、操作ダイヤル15の操作に応じた電源の起動/停止や動作モードの切り替え動作、カーソルボタン19及び決定ボタン20に応じた各種動作の制御を行う。
光学系12には、固定レンズ12a、ズームレンズ12b、フォーカスレンズ12c、及び補正レンズ12dが含まれる。固定レンズ12aは、レンズ鏡筒13の最前部に固定配置されている。ズームレンズ12b及びフォーカスレンズ12cは、光学系12の主光軸Lに沿って移動自在に保持されており、それぞれステッピングモータ31,32によって駆動される。補正レンズ12dは、主光軸Lと直交する方向に移動自在に保持されており、VCM(駆動手段)33によって駆動される。なお、ステッピングモータ31,32は、モータドライバ34を介してCPU30により動作制御され、また、VCM33は、VCM駆動部35を介してCPU30により動作制御される。
CPU30は、モータドライバ34を制御して、ズームレンズ12b及びフォーカスレンズ12cの位置調整(ズーミング及びフォーカス調整)を行う。また、CPU30は、手振れ補正モード時には、手振れ検出部(振動検出手段)36によって検出された振動情報に基づいて、VCM駆動部35を駆動して補正レンズ12dの位置調整を行い、光路を偏向することにより、CCD37の撮像面に入射する被写体像の像ぶれを低減させる。
補正レンズ12dは、高濃度の酸化テルビウム等を含んだ磁性ガラスからなる透明磁性体であり、補正レンズ12dの前面側(被写体側)には、同じく磁性ガラスからなる磁性透明板(保持手段)38が所定間隔離間した位置に対向配置されている。補正レンズ12dと磁性透明板38との各対向面は、吸引力が生じるように互いに反対の極性に磁気分極されている。磁性透明板38は、主光軸Lを中心として固定配置されており、補正レンズ12dを、その光軸が主光軸Lに一致するように引きつけて保持する。なお、補正レンズ12d及び磁性透明板38は、磁性プラスチック等の他の透明磁性体によって形成してもよい。
また、詳しくは後述するが、補正レンズ12dの位置を検出するための位置検出部(位置検出手段)39が補正レンズ12dの近傍に設けられており、位置検出部39は、検出した位置情報をCPU30に入力する。CPU30は、入力された位置情報により補正レンズ12dの正確な位置を把握する。このように、手振れ検出部36、補正レンズ12d、VCM33、磁性透明板38、及び位置検出部39により、本発明の手振れ補正装置が構成されている。
CCD37は、主光軸Lに対して撮像面が垂直となるように固定配置されており、CCD駆動部40を介してCPU30によって動作制御される。CCD37は、光学系12を介して入射された被写体像を電気的な撮像信号に変換して出力する。なお、撮像素子としては、CCDに代えて、CMOS型等の固体撮像素子を用いてもよい。
CCD37から出力された撮像信号は、アナログ信号処理部41に入力され、ゲイン補正や2重相関サンプリング等のアナログ信号処理が施される。アナログ信号処理部41から出力された撮像信号は、A/D変換器42に入力され、デジタル信号に変換される。A/D変換器42から出力された撮像信号は、バス43を介し、メモリ制御部44により画像データとしてメインメモリ45内に書き込まれる。
メモリ制御部44は、バス43に接続されたCPU30からの指示に基づき、メインメモリ45から画像データの読み出しを行う。この他、バス43には、デジタル信号処理部46、圧縮伸張処理部47、外部メモリ制御部48、及び表示制御部49が接続されている。
デジタル信号処理部46は、メインメモリ45から読み出された画像データに対して、YC変換、ガンマ補正、輪郭補正、ホワイトバランス補正などの所定の画像処理を施す。圧縮伸張処理部47は、デジタル信号処理部46により画像処理が施された画像データに対して、JPEG圧縮等の所定の圧縮処理を施す。外部メモリ制御部48は、メモリカードスロット22に装着されたメモリカード21への画像データの書き込み、または、メモリカード21に書き込まれた画像データの読み出しを行う。表示制御部49は、LCD17への画像データの表示やメニュー画面の表示等を行う。
また、CPU30には、ストロボ発光部14を駆動するストロボ駆動部50が接続されている。CPU30は、ストロボ発光が要される場合には、ストロボ駆動部50を制御し、撮影動作とともにストロボ発光部14を発光させる。
図4において、補正レンズ12dは、レンズ枠52に保持されている。このレンズ枠52の周囲には、前述のVCM33の一部をなす駆動コイル53a,53b、及び、前述の位置検出部39の一部をなす被検出磁石54a,54bが取り付けられている。駆動コイル53a,53bは、主光軸Lを中心として互いに略90°の回転対称となる位置に取り付けられており、被検出磁石54a,54bは、主光軸Lに関して駆動コイル53a,53bと対称となる位置に取り付けられている。
VCM33は、駆動コイル53a,53bと、レンズ鏡筒13に固定配置された固定磁石55a,55bとからなる周知のフラットコイル式VCMである。固定磁石55a,55bはそれぞれ、駆動コイル53a,53bに適切な磁界を与えるように配置されている。各駆動コイル53a,53bには、前述のVCM駆動部35から通電が行われ、固定磁石55a,55bからの磁界によって、駆動コイル53a,53bにローレンツ力が生じる。このローレンツ力は、駆動コイル53a,53bに通電される電流の方向によって向きが変化し、また、電流量によってその力の大きさが変化する。駆動コイル53aには、X方向(水平方向)にローレンツ力が生じ、駆動コイル53bには、Y方向(垂直方向)にローレンツ力が生じる。補正レンズ12dは、このローレンツ力により、主光軸Lに直交するXY平面内で駆動される。
位置検出部39は、被検出磁石54a,54bと、ホール素子56a,56bとからなる周知の非接触型位置検出センサである。ホール素子56a,56bはそれぞれ、被検出磁石54a,54bの近傍に固定配置されており、磁気を検出し、各被検出磁石54a,54bの移動量に比例した信号値を出力する。つまり、ホール素子56a,56bは、補正レンズ12dのXY方向への移動量を検出し、検出値をCPU30に送信する。
また、前述の手振れ検出部36は、2つの角速度センサ57a,57bからなる。角速度センサ57aはX方向への振れ量を検出し、角速度センサ57bはY方向への振れ量を検出する。角速度センサ57a,57bは、振れ量の検出結果(振動情報)をCPU30に送信する。
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10では、補正レンズ12dは透明磁性体により形成されており、その光軸方向に近接するように磁性透明板38が配置されているため、駆動コイル53a,53bに給電を行わない状態において、補正レンズ12dは、主光軸Lを中心とした中立位置に保持される。具体的には、図5に示すように、補正レンズ12dは、点線で示すように自重によって下方に変位することなく、光軸L′が主光軸Lに一致するように中立位置へ持ち上げられる。この作用により、デジタルカメラ10は、手振れ補正モードを使用しない場合の電力消費が抑えられる。また、手振れ補正モード時に補正レンズ12dを駆動する際、重力に抗して補正レンズ12dを駆動する必要がないため、駆動電力が少なくて済む。
補正レンズ12dと磁性透明板38との間に吸引力を生じさせるための磁気の分極パターンについては、図6〜図9に示すように、種々の形態が挙げられる。図6は、補正レンズ12dと磁性透明板38との各対向面を互いに反対の極性となるように一様に磁気分極を行った例である。補正レンズ12dの対向面60は一様にS極となっており、磁性透明板38の対向面61は一様にN極となっている。なお、磁性透明板38の径D1を補正レンズ12dの径D2より大きくすることにより、磁性透明板38への吸引力(保持力)を高めることができる。
図6では、補正レンズ12d及び磁性透明板38を光軸方向(前後)に極性を分けるように磁気を分極させているが、図7に示すように、中心に関してY方向(上下)に極性を分けるように磁気分極することも好ましい。図7では、補正レンズ12dは、上部がS極、下部がN極となっており、磁性透明板38は、上部がN極、下部がS極となっている。対向面60,61は、極性が互いに逆となっているため、光軸方向に関しては吸引力が生じるとともに、Y方向に関しては反発力が生じる。これにより、補正レンズ12dは、その光軸L′がY方向に関して正確に主光軸Lに一致するように保持される。
図8は、さらに補正レンズ12d及び磁性透明板38を、中心に関してY方向(上下)及びX方向(左右)に極性を分けるように磁気分極を行った例である。各対向面60,61の極性は、中心に関して上下左右に4分割されており、対向する極性は互いに逆となっているため、光軸方向に関しては吸引力が生じるとともに、Y方向及びX方向に関しては反発力が生じる。これにより、補正レンズ12dは、その光軸L′がY方向及びX方向に関して正確に主光軸Lに一致するように中立位置に保持される。
そして、図9は、補正レンズ12d及び磁性透明板38の各対向面60,61を、中心に関して均等に6分割するように磁気分極を行った例である。対向面60,61は、対向する極性が互いに逆となっており、光軸方向に関して吸引力が生じるとともに、補正レンズ12dは、上記の例よりさらに精度よく中立位置に保持される。
図6〜図9に示した各例は、いずれも光軸中心に関して回転対称となるように磁気分極されており、さらに分極数を増やし、より保持精度を高めるようにしてもよい。なお、上記各例において、S極とN極とを反転してもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、保持手段としての磁性透明板38を、補正レンズ12dの前面側(被写体側)に配置しているが、図10に示すように、を、補正レンズ12dの後面側(CCD37側)にも磁性透明板62を設けることで、補正レンズ12dの保持力をさらに高めることができる。磁性透明板62の磁気分極パターンは、補正レンズ12dとの間に吸引力が生じればよく、磁性透明板38の場合と同様に、種々の変形が可能である。なお、前面側の磁性透明板38を排し、後面側の磁性透明板62のみとしてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施形態では、磁性透明板38,62を厚さが均一な平板状としているが、図11に示すように、これらをレンズ形状とし、光学系12の一部として用いてもよい。これにより、レンズ鏡筒13内の部品点数を削減することができる。
また、上記実施形態では、磁性透明板38,62をレンズ鏡筒13内に固定配置しているが、磁性透明板38,62を主光軸Lに沿って移動可能としてもよい。図12は、磁性透明板38を移動可能とした例である。磁性透明板38は、ネジ棒63が螺合されるネジ孔64を備えた保持枠65によって保持されており、保持枠65は、レンズ鏡筒13内を主光軸Lに沿ってスライド自在とされている。ネジ棒63は、主光軸Lに沿って配置されており、駆動モータ66によって正方向または逆方向に回転され、この回転により、磁性透明板38が主光軸Lに沿って移動される。保持枠65、ネジ棒63、及び駆動モータ66により、移動機構(移動手段)が構成されている。
駆動モータ66は、モータドライバ67を介してCPU30によって駆動制御される。CPU30は、手振れ補正モード時には、磁性透明板38を補正レンズ12dから遠ざけ、中立位置への保持力を解除することにより補正レンズ12dを駆動しやすくし、それ以外の場合には、磁性透明板38を補正レンズ12dに近づけ、補正レンズ12dを中立位置へ保持する。具体的には、図13に示すように、電源が投入されると、まず、磁性透明板38を補正レンズ12dに近接した位置(近接位置:図12において実線で示す位置)に移動させる(ステップS1)。次いで、操作ダイヤル15の操作により撮影モードに設定され(ステップS2のYes判定)、シャッタボタン16が半押しされると(ステップS3のYes判定)、手振れ補正モードが設定されているか否かを判定する(ステップS4)。手振れ補正モードが設定されている場合には(ステップS4のYes判定)、磁性透明板38を補正レンズ12dから離間した位置(退避位置:図12において2点鎖線で示す位置)に移動させる(ステップS5)。このとき、同時に手振れ補正動作を開始する。そして、シャッタボタン16が全押しされると(ステップS6のYes判定)、撮影動作を行う(ステップS7)。一方、手振れ補正モードが設定されていない場合には(ステップS4のNo判定)、磁性透明板38を退避させず、磁性透明板38を近接位置に保持したまま撮影動作を行う。このように、手振れ補正動作が必要な場合のみ磁性透明板38を退避させて補正レンズ12dを駆動しやすくすることで、さらなる省電力化を図ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明を行う。上記実施形態では、磁性透明板を補正レンズ12dの前方/後方に配置することにより中立位置への保持を行っているが、本実施形態では、補正レンズ12dの鉛直下方または鉛直上方に磁石を配置することにより、中立位置への保持を行う。なお、上記実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
図14において、レンズ鏡筒13には、補正レンズ12dの鉛直下方に、補正レンズ12dと反発力が生じるように保持用磁石(保持手段)70が固定配置されている。駆動コイル53aは、補正レンズ12dの中心に対して水平な位置に配置されており、駆動コイル53bは、補正レンズ12dの鉛直上方に配置されている。これらに対応するように、固定磁石55a,55bが配置されている。また、被検出磁石54及びホール素子56によって構成される位置検出部71は、補正レンズ12dの中心に関して駆動コイル53aと略対称な位置に配置されている。
補正レンズ12dは、例えば図15に示すように、中心に関してY方向に極性を分け、上部をS極、下部をN極としている。これに対して磁気的な反発力が生じるように、保持用磁石70は、上部をN極、下部をS極としている。保持用磁石70により、補正レンズ12dは、点線で示すように自重によって下方に変位することなく、光軸L′が主光軸Lに一致するように持ち上げられる。この作用により、手振れ補正モードを使用しない場合の電力消費が抑えられる。また、手振れ補正モード時に補正レンズ12dを駆動する際、重力に抗して補正レンズ12dを駆動する必要がないため、駆動電力が少なくて済む。
なお、補正レンズ12d及び保持用磁石70の磁気分極パターンは、図15で示した例に限られず、補正レンズ12dと保持用磁石70との間で反発力が生じれば、いかなるパターンであってもよい。また、位置検出部71及び駆動コイル53a,54bは、保持用磁石70からの磁気的な影響を避けるために、補正レンズ12dの中心に関して保持用磁石70から90°以上離れた位置(つまり、補正レンズ12dの中心を通る水平線より上方)に配置することが好ましい。
また、第1の実施形態と同様に、保持用磁石70を移動可能とすることも省電力化を図るうえで好ましい。図16において、保持用磁石70は、ネジ棒72が螺合されるネジ孔73を備えた保持部材74によって保持されており、保持部材74は、レンズ鏡筒13内を主光軸Lに沿ってスライド自在とされている。ネジ棒72は、主光軸Lに沿って配置されており、駆動モータ75によって正方向または逆方向に回転され、この回転により、保持用磁石70が主光軸Lに沿って移動される。保持部材74、ネジ棒72、及び駆動モータ75により、移動機構(移動手段)が構成されている。
駆動モータ75は、モータドライバ76を介してCPU30によって駆動制御される。CPU30は、手振れ補正モード時には、保持用磁石70を補正レンズ12dから遠ざけ、中立位置への保持力を解除することにより補正レンズ12dを駆動しやすくし、それ以外の場合には、保持用磁石70を補正レンズ12dに近づけ、補正レンズ12dを中立位置へ保持する。具体的な制御動作は、第1の実施形態の図13で示した制御動作と同様であり、シャッタボタン16が半押しされ、手振れ補正モードが設定されている場合に、保持用磁石70を近接位置(図16において実線で示す位置)から退避位置(図16において2点鎖線で示す位置)に移動させる。
また、図17に示すように、補正レンズ12dの鉛直上方に保持用磁石77を設けてもよい。この場合は、補正レンズ12dとの間に磁気的な吸引力が生じるように保持用磁石77を磁気分極すればよい。図17では、保持用磁石77の下部をN極、上部をS極としており、補正レンズ12dは、点線で示すように自重によって下方に変位することなく、光軸L′が主光軸Lに一致するように持ち上げられる。この場合も同様に移動機構を設け、保持用磁石77を退避位置へ移動可能とすることも好ましい。さらに、補正レンズ12dの下方及び上方に保持用磁石70,77を共に設けることも好ましい。
本第2の実施形態では、本体11が上下逆の姿勢とされた場合には、保持用磁石70,77からの磁力が補正レンズ12dを中立位置に保持させる方向とは逆に作用してしまうため、本体11の姿勢に応じて保持用磁石70,77を移動させることも好ましい。図18は、図16に示した例に、加速度センサからなる姿勢検出部(姿勢検出手段)80を追加したものである。CPU30は、姿勢検出部80により本体11が上下逆向き(正立でない)と検出された場合に、モータドライバ76を制御し、保持用磁石70を退避位置へ移動させる。これにより、本体11が正立でない場合に生じる上記の逆向きの作用が解除される。
以上説明した実施形態では、手振れ補正装置を備えた光学機器としてデジタルカメラを例に挙げているが、本発明はこれに限定されることなく、銀塩カメラや望遠鏡等、他種の光学機器にも適用可能である。
デジタルカメラの前面側斜視図である。 デジタルカメラの背面側斜視図である。 デジタルカメラの内部構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態を適用したレンズ鏡筒内の構成を示す斜視図である。 レンズ鏡筒の縦断面図である。 補正レンズ及び磁性透明板の磁気分極の一例を示す断面図である。 補正レンズ及び磁性透明板の磁気分極の一例を示す断面図である。 補正レンズ及び磁性透明板の磁気分極の一例を示す正面図であり、(A)は磁性透明板、(B)は補正レンズを示す。 補正レンズ及び磁性透明板の磁気分極の一例を示す正面図であり、(A)は磁性透明板、(B)は補正レンズを示す。 補正レンズの前後に磁性透明板を設けた例を示す断面図である。 磁性透明板をレンズ形状とした例を示す断面図である。 磁性透明板を移動可能とした例を示す断面図である。 磁性透明板の移動制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態を適用したレンズ鏡筒内の構成を示す斜視図である。 補正レンズ及び保持用磁石の磁気分極の一例を示す断面図である。 保持用磁石を移動可能とした例を示す断面図である。 補正レンズの上方に保持用磁石を設けた例を示す断面図である。 姿勢検出部を設けた例を示す断面図である。
符号の説明
10 デジタルカメラ
11 本体
12 光学系
12d 補正レンズ
13 レンズ鏡筒
30 CPU
33 VCM
35 VCM駆動部
36 手振れ検出部
38,62 磁性透明板
39 位置検出部
52 レンズ枠
53a,53b 駆動コイル
54a,54b 被検出磁石
55a,55b 固定磁石
56a,56b ホール素子
57a,57b 角速度センサ
60,61 対向面
70,77 保持用磁石
71 位置検出部
80 姿勢検出部

Claims (14)

  1. 光学系に作用する振動を検出する振動検出手段と、
    透明磁性体によって形成され、光軸に直交する方向に移動可能とされた補正レンズと、
    前記補正レンズの光軸が前記光学系の主光軸に一致するように磁力によって前記補正レンズを保持する保持手段と、
    前記振動検出手段によって検出された振動情報に基づき、像ぶれを補正するように前記補正レンズを駆動する駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする手振れ補正装置。
  2. 前記保持手段は、前記補正レンズの光軸方向に対向配置された透明磁性体であり、前記補正レンズとの対向面は、前記補正レンズとの間で吸引力が生じるように磁気分極されていることを特徴とする請求項1に記載の手振れ補正装置。
  3. 前記補正レンズと前記保持手段との各対向面は、一様にS極またはN極となっていることを特徴とする請求項2に記載の手振れ補正装置。
  4. 前記補正レンズと前記保持手段との各対向面は、光軸中心に関して回転対称となるように磁気分極され、S極及びN極の領域が各面内に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の手振れ補正装置。
  5. 前記保持手段は、前記補正レンズより径が大きいことを特徴とする請求項2から4いずれか1項に記載の手振れ補正装置。
  6. 前記保持手段は、レンズ形状とされ、前記光学系の一部をなしていることを特徴とする請求項2から5いずれか1項に記載の手振れ補正装置。
  7. 前記保持手段を前記補正レンズに近接した近接位置と前記補正レンズから離間した離間位置との間で移動させる移動手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2から6いずれか1項に記載の手振れ補正装置。
  8. 前記保持手段は、前記補正レンズの鉛直下方に、前記補正レンズの下端部に対向するように配置された磁性体であり、前記補正レンズとの間で反発力が生じるように磁気分極されていることを特徴とする請求項1に記載の手振れ補正装置。
  9. 前記保持手段は、前記補正レンズの鉛直上方に、前記補正レンズの上端部に対向するように配置された磁性体であり、前記補正レンズとの間で吸引力が生じるように磁気分極されていることを特徴とする請求項1に記載の手振れ補正装置。
  10. 前記駆動手段は、前記補正レンズの周囲に取り付けられた駆動コイルと、前記駆動コイルの近傍に固定配置され、前記駆動コイルに磁界を与える固定磁石とを備え、前記駆動コイルは、前記補正レンズの中心に関して前記保持手段から90°以上離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の手振れ補正装置。
  11. 前記補正レンズの周囲に取り付けられた被検出磁石と、前記被検出磁石の近傍に固定配置され、前記被検出磁石の磁気を検出するホール素子とからなる位置検出手段をさらに備え、前記被検出磁石は、前記補正レンズの中心に関して前記保持手段から90°以上離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項8から10いずれか1項に記載の手振れ補正装置。
  12. 前記保持手段を前記補正レンズに近接した近接位置と前記補正レンズから離間した離間位置との間で移動させる移動手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8から11いずれか1項に記載の手振れ補正装置。
  13. 前記光学系を備えた筐体の姿勢を検出する姿勢検出手段をさらに備え、前記移動手段は、前記姿勢検出手段の検出結果に基づき、前記筐体が上下逆の姿勢となった場合に、前記保持手段を前記離間位置へ移動させることを特徴とする請求項12に記載の手振れ補正装置。
  14. 請求項1から13いずれか1項に記載の手振れ補正装置を備えたことを特徴とする光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010038685A1 (ja) * 2008-09-30 2010-04-08 日本電産コパル株式会社 像振れ補正装置、撮像レンズユニット、及びカメラユニット
JP2010152182A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Sigma Corp 光学補正ユニット、レンズ鏡筒及び撮像装置

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