JP2008224587A - 表面形状測定器の較正方法及び表面形状測定器 - Google Patents

表面形状測定器の較正方法及び表面形状測定器 Download PDF

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美咲 鷲津
Jun Iwasaki
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Abstract

【課題】 特に、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法により、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることができる表面形状測定器の較正方法を提供することを目的としている。
【解決手段】 Zステージ11を試料表面に向けて移動させて、レーザホロスケール12により測定した前記Zステージ11の移動量と、変位検出部6により測定した前記カンチレバー5の変位量との関係を求める。次に、ピエゾ素子7に印加する電圧を変化させて、前記ピエゾ素子7に印加した電圧変化量と、前記変位検出部により測定した前記カンチレバー5の変位量との関係を求める。2つの検出結果から求められる各比率を、組み合わせることにより、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量を算出する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、特に、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法により、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることができる表面形状測定器の較正方法及び表面形状測定器に関する。
下記特許文献1や特許文献2に記載されているように、試料表面の形状測定を、走査プローブ顕微鏡にて行うことが出来る。
走査プローブ顕微鏡には、高さ方向にて微小に、具体的には、1nmよりも小さい値でカンチレバーを昇降させるためにピエゾ素子(圧電素子)を使用している。
ところで、前記ピエゾ素子が走査プローブ顕微鏡に組み込まれた状態において、前記ピエゾ素子への印加電圧変化に対して、前記カンチレバーの昇降方向への移動量を正確に把握できないと、試料表面の段差寸法を精度良く検出することが出来ない。
特開平5−118807号公報 特表2002−540436号公報
例えば、予め段差寸法が分かっている試料表面に前記カンチレバーを走査させ、そのときの前記ピエゾ素子に印加される電圧変化を測定することで、ピエゾ素子に印加した電圧変化と、カンチレバーの昇降方向への移動量との関係を求めることが出来る。
しかしながら上記の方法では、所定の段差寸法で形成した試料を精度良く作製することが必要であり、測定方法が非常に煩雑化した。
特許文献1及び特許文献2に記載された発明には、ピエゾ素子に印加した電圧変化に対するカンチレバーの昇降方向への移動量を測定する具体的手法は開示されていない。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法により、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることができる表面形状測定器の較正方法及び表面形状測定器を提供することを目的としている。
本発明は、試料表面を走査するための走査部材、前記走査部材の高さ方向への変位を測定するための変位検出部、及び、前記走査部材の前記試料表面に対する高さ位置を調整するためのピエゾ素子を有するセンサヘッド部と、前記センサヘッド部を昇降させるためのZステージと、前記Zステージの昇降量を測定するための移動検出部とを有して成る表面形状測定器の較正方法であって、
(a) 前記Zステージを前記試料表面に向けて移動させて、前記走査部材の変位領域での前記移動検出部により測定した前記Zステージの移動量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を求める工程、
(b) 前記Zステージの移動を停止させた状態で、前記ピエゾ素子に印加する電圧を変化させて、前記走査部材を試料表面方向に移動させ、前記走査部材の変位領域での前記ピエゾ素子に印加した電圧変化量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を求める工程、
(c) (a)工程、及び、(b)工程の各検出結果から求められる各比率を、前記走査部材の変位量を共通値にして組み合わせることにより、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出する工程、
を有することを特徴とするものである。
ピエゾ素子は、例えば1nmよりも小さい微小移動単位で駆動するが、Zステージの移動単位は、例えば数nm程度と前記ピエゾ素子に比べて大きい。このためZステージの移動量を前記検出移動部にて高精度に検出できる。
上記(a)工程、及び(b)工程では、共に、前記走査部材の変位量が測定されている。このため前記(c)工程では、(a)工程、及び、(b)工程による検出結果から求められる各比率を、前記走査部材の変位量を共通値にして組み合わせることが可能である。これにより、ピエゾ素子に印加される電圧変化と、Zステージの昇降方向への移動量との関係が求まるが、Zステージの移動量は、走査部材の昇降方向への移動量と見ることが出来るから、前記(c)工程により、ピエゾ素子に印加される電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出することが可能になる。
本発明によれば、このように初めから表面形状測定器に備えられている部材を用いて、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出することができる。また、Zステージの移動量を前記検出移動部にて高精度に検出できるから、最終的に(c)工程で、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量も高精度に求めることができる。
以上により本発明では、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法によって、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることが可能である。
本発明では、前記移動検出部にはレーザホロスケールを用いることが、より正確に、ピエゾ素子に印加した電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることができ好適である。
また本発明における表面形状測定器は、試料表面を走査するための走査部材、前記走査部材の高さ方向への変位を測定するための変位検出部、及び、前記走査部材の前記試料表面に対する高さ位置を調整するためのピエゾ素子を有するセンサヘッド部と、前記センサヘッド部を昇降させるためのZステージと、前記Zステージの昇降量を測定するための移動検出部と、制御部とを有し、
前記制御部には、前記Zステージを前記試料表面に向けて移動させて、前記走査部材の変位領域での前記移動検出部により測定した前記Zステージの移動量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係、及び、前記Zステージの移動を停止させた状態で、前記ピエゾ素子に印加する電圧を変化させて、前記走査部材を試料表面方向に移動させ、前記走査部材の変位領域での前記ピエゾ素子に印加した電圧変化量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された2つの検出結果から求められる各比率を、前記走査部材の変位量を共通値にして組み合わせることにより、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出する較正算出部と、
を有することを特徴とするものである。
本発明の表面形状測定器によれば、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法によって、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることが可能である。
本発明では、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法によって、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を求めることが可能である。
図1は、本実施形態の表面形状測定器の一部分を示す正面図(図1の(a))と側面図(図1の(b))、図2は、本実施形態の表面形状測定器のブロック図、図3ないし図5は、表面形状測定の原理を説明するための概念図、図6は、磁気ヘッドスライダのディスク対向面を示す平面図、である。
図1及び図3に示すX方向、Y方向及びZ方向の各方向は、残り2つの方向に対して直交する関係にある。Z方向は高さ方向である。
図1に示す実施形態での表面形状測定器1は、走査型プローブ顕微鏡の一部分を示し、前記走査型プローブ顕微鏡は、例えば、走査型原子間力顕微鏡(SAFM)である。
図1に示すように、表面形状測定器1は、Z軸モータ10、Zステージ11、レーザホロスケール(移動検出部)12、及びセンサヘッド部14を有して構成されている。
前記Zステージ11は、Z軸モータ10の駆動によって図示上下方向へ移動可能に支持されている。前記Zステージ11の昇降方向への移動量は、前記レーザホログラムロスケール12によって正確に測定される。
前記センサヘッド部14は、前記Zステージ11に連結し、前記Zステージ11の昇降に伴って前記センサヘッド部14も一緒に昇降する。前記センサヘッド部14は、図示上下方向へ伸縮可能に支持されたピエゾ素子7を備える。前記ピエゾ素子7の一端部はZステージ11側に固定支持され、他端部は、図3で説明するように、カンチレバー5を支持する連結部17側に固定支持されている。よってカンチレバー5は前記ピエゾ素子7の伸縮によって図示上下方向に移動できるように支持されている。
図3では、図1に示すセンサヘッド部14の内部構造を拡大して示してある。図3に示すように、前記センサヘッド部14には、カンチレバー(走査部材)5、前記カンチレバー5を試料表面に走査させた際に生じる前記カンチレバー5の高さ方向への変位を測定するための変位検出部6、及び、前記カンチレバー5の高さ位置を調整するための前記ピエゾ素子7とを有して構成される。
図1に示すように前記カンチレバー5の先端部には、試料3を載せるための載置台4方向に向く探針8が設けられている。前記カンチレバー5の後端部は、カンチレバー保持部9に接続されている。そして前記カンチレバー保持部9とピエゾ素子7とが連結部17を介して接続されている。前記変位検出部6は、レーザ部13と、光検出器16とで構成される。前記光検出器16は、例えば、2分割フォトディテクタ(PD)である。
図2及び図3に示すように、センサヘッド部14は制御部20に接続されている。図2に示すように、レーザ部13は、制御部20の出力部21とレーザ駆動部22を介して接続される。光検出器(2分割フォトディテクタ)16は、前記制御部20の入力部24とPDアンプ23を介して接続される。ピエゾ素子7は、制御部20の出力部21とピエゾアンプ25を介して接続される。さらにZ軸モータ10及びレーザホロスケール12がコントローラ27を介して制御部20に接続されている。
本実施形態では、以下の方法によって、前記ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量を求める。
(第1の工程)
まず、Z軸モータ10を駆動させてZステージ11を前記試料3の表面方向に向けて降下させる。このときのZステージ11の移動量をレーザホロスケール12で検出する。
Zステージ11を徐々に降下させると、カンチレバー5の探針8が試料表面に当接する。さらにZステージ11を降下させると、前記カンチレバー5と試料表面間の距離が縮まり、前記カンチレバー5が試料表面に押し付けられた分、前記カンチレバー角度が変化する(図4を参照)。
レーザ部13から照射されたレーザ光は、図3に示すように、前記カンチレバー5にて反射されて例えば2分割フォトディテクタ(PD)の光検出器16に入射される。PD電圧値は、光検出器16に入射するレーザ光の変位として読み取られ、前記PD電圧値が前記制御部20に入力される。
前記カンチレバー5と試料表面間の距離が縮まり、前記カンチレバー角度が変化すると、図4に示すように、前記カンチレバー角度の変化に応じて反射したレーザ光の位置が変化し、2分割フォトディテクタ上のレーザ位置の変化に応じて、PDアンプ23の出力が変化する。前記PDアンプ23では、前記分割フォトディテクタから出力される電流値を電圧値に変換し、2つのPDの出力値の差分(PD電圧値)を取る。前記カンチレバー5と試料表面間の距離が縮まり、前記カンチレバー角度が試料表面に対して小さくなると、例えば、前記PD電圧値は小さくなる。本実施形態では、PD電圧値が変化することを、「走査部材の高さ方向への変位」と規定する。
上記したZステージ11の移動距離と、PD電圧値とを測定し、それをグラフにしたのが図7(a)である。図7(a)及び後述する図7(b)は、共に、シミュレーション結果である。
図7(a)には、Zステージ11の移動に伴い、PD電圧値が徐々に小さくなる領域(変位領域)が現れている。本実施形態では、変位領域まで、前記Zステージ11を試料表面に向けて降下させることが必要である。
この第1の工程での、Zステージ11の移動量と、PD電圧値との関係は、図2に示す制御部20の記憶部26に記憶される。
(第2の工程)
次に、前記Zステージ11を試料表面に向けて降下させ、前記Zステージ11を前記試料表面に対して所定間隔を空けて停止させる。前記所定間隔は、実際に、試料表面形状を測定する際の間隔程度であれば足りる。このとき、前記PD電圧値は一定の大きさとなっている。
Zステージ11を停止した状態を維持して、前記ピエゾ素子7に電圧を印加して、前記ピエゾ素子7を伸長させると、カンチレバー5が試料表面方向に徐々に降下する。このとき、前記カンチレバー5と前記試料表面間の距離が徐々に縮まり、カンチレバー角度が試料表面に対して小さくなると、前記PD電圧値は小さくなる。前記PD電圧値は、前記光検出器16から制御部20へ入力される。
上記したピエゾ素子7に印加した電圧と、PD電圧値とを測定し、それをグラフにしたのが図7(b)である。
図7(b)には、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対して、PD電圧値が徐々に小さくなる領域(変位領域)が現れている。本実施形態では、変位領域でのピエゾ素子7への印加電圧変化とPD電圧値との関係を求めることが必要である。
この第2の工程での、ピエゾ素子7に印加した電圧と、PD電圧値とを測定しとの関係は、図2に示す制御部20の記憶部26に記憶される。
(第3の工程)
図7(a)の検出結果からは、比率a(Zステージ11の移動変化量/PD電圧値変化量)を求めることができる。この比率aは、前記変位領域で求める。図7(a)では、前記比率aは−2である。
また、図7(b)の検出結果からは、比率b(ピエゾ素子7に印加された電圧変化量/PD電圧値変化量)を求めることができる。この比率bは、前記変位領域で求める。図7(b)では、前記比率bは−10である。
前記比率a及び比率bの分母が共に「PD電圧値変化量」である。よって、比率a及び比率bを、前記PD電圧値変化量を共通値として組み合わせることが可能である。前記比率aは−2、比率bは−10であるから「PD電圧値変化量」は共に1の共通値である。よって、比率aを比率bで割ると、比率c(Zステージ11の移動変化量/ピエゾ素子7に印加された電圧変化量)が求まり、前記比率cは0.2(nm/mV)となる。ここで、Zステージ11の移動量は、カンチレバー5の昇降方向への移動量と同じことであるから、比率cは、ピエゾ素子7に印加される電圧が1mV変化すると、カンチレバー5が0.2nmづつ昇降方向に向けて移動することを表している。
前記第3の工程での演算は、図2に示すように制御部20内に設けられた較正演算部28により行われる。
以上により、前記ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量を求めることが出来る。
Zステージ11のZ軸モータ10による移動単位は、例えば数nm程度と前記ピエゾ素子7に比べて大きい。例えばZ軸モータ10はパルスモータであり、1パルスで前記Zステージ11は数nm昇降する。このようにZステージ11の移動単位は大きいので、Zステージ11の移動量を前記レーザホロスケール12で正確に検出できる。
上記の第1の工程、及び第2の工程に示すように、各検出結果には共に、「PD電圧値変化量」が求められる。このため第3の工程では、第1の工程、及び第2の工程の検出結果から求められる各比率a,bを、前記「PD電圧値変化量」を共通値にして組み合わせることが可能である。これにより、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量、特に1nmよりも小さい微小移動量を算出することが可能になる。
本実施形態によれば、このように初めから表面形状測定器1に備えられている種々の部材を用いて、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量を算出することができる。また、Zステージ11の移動量を前記レーザホロスケール12にて正確に検出できるから、最終的に第3の工程でのピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量も高精度に求めることができる。
以上により本実施形態では、従来に比べて高精度に且つ簡単な手法によって、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量を求めることが可能である。
次に、試料表面形状の測定方法について説明する。
Zステージ11を上昇させてセンサヘッド部14を上方へ移動させ、前記センサヘッド部14と載置台4との間の間隔を大きくした状態で、前記載置台4の表面に試料3を載せる。前記載置台4の表面は、X−Y平面と平行な面に向いている。続いて前記Zステージ11を降下させ、前記センサヘッド部14と試料3の表面間を所定距離離した状態で前記Zステージ11の移動を停止させて、以下の試料表面形状の測定を行う。
図5に示すように表面形状測定器1では、前記カンチレバー5が前記試料3の表面を接触しながら走査する。
図3に示すように、前記レーザ光は、前記カンチレバー5で反射されて、前記光検出器16に入射される。前記光検出器16では前記PD電圧値の大きさを測定し(図4も参照)、前記PD電圧値は、図2に示すようにPDアンプ23を介して制御部20内の入力部24から入力される。
図5に示すように(1)の位置からカンチレバー5を図示右方向に走査させると、平坦面では、前記PD電圧値は一定である。
図5に示す(2)の位置には、走査面の高さが高くなる段差があり、前記カンチレバー5が高さの高い走査面上に乗ると、前記カンチレバー5と試料3間の距離が縮まり、前記PD電圧値が小さくなる。この結果、前記光検出器16から制御部20内に入力されるPD電圧値が変動する。
この結果を受けて、制御部20では、出力部21とピエゾアンプ25を介して接続されるピエゾ素子7に印加する電圧を変化させて、前記ピエゾ素子7を縮ませ、前記カンチレバー5をΔZだけ上昇させて、図5の(3)に示すように、前記PD電圧値を再び(1)の状態のときと同じ値になるように制御する。前記ピエゾ素子7をZ軸方向に伸び縮させて、常に、前記カンチレバー5と試料表面との高さ方向への位置関係が一定になるようにフィードバックを行っている。
走査範囲における前記ピエゾ素子7への印加電圧変化を測定する。上記した第1の工程〜第3の工程により、既に、ピエゾ素子7への印加電圧変化に対するカンチレバー5の昇降方向への移動量がわかっているので、前記ピエゾ素子7への印加電圧変化から、試料表面の段差寸法を正確に測定することが可能である。
図6に示すように、例えば、試料3には、磁気ヘッドスライダ40が用いられる。前記磁気ヘッドスライダ40はアルミナチタンカーバイト(Al−TiC)で形成されるスライダ41と、前記スライダ41の一端部(トレーリング側端面;空気流出端)に設けられた再生及び記録用の薄膜磁気ヘッド42と、ディスク対向面を除いて前記薄膜磁気ヘッド42の周囲を囲む絶縁性の保護層43とを有して構成される。
薄膜磁気ヘッド42の再生用ヘッドは、磁性材料で形成されたシールド層44,45やMR素子等で構成される。記録用ヘッドは、磁性材料で形成された磁極層46,47等で構成される。前記保護層43は例えばAlで形成される。前記ディスク対向面には例えば薄いコーティング層が設けられている。
前記磁気ヘッドスライダ40のディスク対向面にはラッピング処理が施される。このとき前記ディスク対向面に現れる材質の違いから前記ディスク対向面の薄膜磁気ヘッド近傍には凹凸段差が生じる。磁気ヘッドスライダ40を使用した際に、薄膜磁気ヘッド42とディスクとの間隔(スペーシング)を精度よく規制するため、前記薄膜磁気ヘッド42のディスク対向面が、スライダ41のディスク対向面からどの程度後退した位置にあるのか、正確に知ることは重要なことである。
本実施形態によれば、前記薄膜磁気ヘッド42のディスク対向面の、スライダ41のディスク対向面からの後退量を1nmよりも小さい微小量にて高精度に求めることが可能である。
本実施形態の表面形状測定器の一部分を示す正面図(図1の(a))と側面図(図1の(b))、 本実施形態の表面形状測定器のブロック図、 主にセンサヘッド部の構成と表面形状測定の原理を説明するための第1概念図、 表面形状測定の原理を説明するための第2概念図、 試料表面の測定原理を説明するための第3概念図、 磁気ヘッドスライダのディスク対向面を示す平面図、 (a)は、Zステージの移動量とPD電圧値との関係を示すグラフ(概念図)、(b)は、ピエゾ素子に印加される電圧変化と、PD電圧値との関係を示すグラフ(シミュレーション)、
符号の説明
1 表面形状測定器
3 試料
4 載置台
5 カンチレバー
6 変位検出部
7 ピエゾ素子
8 探針
9 カンチレバー保持部
10 Z軸モータ
11 Zステージ
12 レーザホロスケール
13 レーザ部
14 センサヘッド部
16 光検出器
20 制御部
21 出力部
24 入力部
25 較正演算部
40 磁気ヘッドスライダ
41 スライダ
42 薄膜磁気ヘッド
43 保護層

Claims (3)

  1. 試料表面を走査するための走査部材、前記走査部材の高さ方向への変位を測定するための変位検出部、及び、前記走査部材の前記試料表面に対する高さ位置を調整するためのピエゾ素子を有するセンサヘッド部と、前記センサヘッド部を昇降させるためのZステージと、前記Zステージの昇降量を測定するための移動検出部とを有して成る表面形状測定器の較正方法であって、
    (a) 前記Zステージを前記試料表面に向けて移動させて、前記走査部材の変位領域での前記移動検出部により測定した前記Zステージの移動量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を求める工程、
    (b) 前記Zステージの移動を停止させた状態で、前記ピエゾ素子に印加する電圧を変化させて、前記走査部材を試料表面方向に移動させ、前記走査部材の変位領域での前記ピエゾ素子に印加した電圧変化量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を求める工程、
    (c) (a)工程、及び、(b)工程の各検出結果から求められる各比率を、前記走査部材の変位量を共通値にして組み合わせることにより、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出する工程、
    を有することを特徴とする表面形状測定器の較正方法。
  2. 前記移動検出部にはレーザホロスケールを用いる請求項1記載の表面形状測定器の較正方法。
  3. 試料表面を走査するための走査部材、前記走査部材の高さ方向への変位を測定するための変位検出部、及び、前記走査部材の前記試料表面に対する高さ位置を調整するためのピエゾ素子を有するセンサヘッド部と、前記センサヘッド部を昇降させるためのZステージと、前記Zステージの昇降量を測定するための移動検出部と、制御部とを有し、
    前記制御部には、前記Zステージを前記試料表面に向けて移動させて、前記走査部材の変位領域での前記移動検出部により測定した前記Zステージの移動量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係、及び、前記Zステージの移動を停止させた状態で、前記ピエゾ素子に印加する電圧を変化させて、前記走査部材を試料表面方向に移動させ、前記走査部材の変位領域での前記ピエゾ素子に印加した電圧変化量と、前記変位検出部により測定した前記走査部材の変位量との関係を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された2つの検出結果から求められる各比率を、前記走査部材の変位量を共通値にして組み合わせることにより、ピエゾ素子への印加電圧変化に対する走査部材の昇降方向への移動量を算出する較正算出部と、
    を有することを特徴とする表面形状測定器。
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