JP2008221886A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】風量や冷房能力の低下を抑制しつつ冷却用熱交換器からの水飛びを防止できる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車室内に向かう空気流れを空気通路11内に発生させる送風機16と、空気通路11に配置され、熱交換により空気を冷却する蒸発器20と、蒸発器20の空気流れ上流側に配置され、水平であって空気流れ方向に垂直な回動軸51を備え、空気流れ方向に沿った角度位置A1と、蒸発器20の上部領域20aを通過する空気の風速が増大し、蒸発器20の下部領域20bを通過する空気の風速が減少するように角度位置A1から傾いた角度位置A2との間で回動可能な可変ガイド板50と、蒸発器20からの水飛びが発生する水飛び発生条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板50を角度位置A1から角度位置A2に回動させる制御部60とを有するように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】車室内に向かう空気流れを空気通路11内に発生させる送風機16と、空気通路11に配置され、熱交換により空気を冷却する蒸発器20と、蒸発器20の空気流れ上流側に配置され、水平であって空気流れ方向に垂直な回動軸51を備え、空気流れ方向に沿った角度位置A1と、蒸発器20の上部領域20aを通過する空気の風速が増大し、蒸発器20の下部領域20bを通過する空気の風速が減少するように角度位置A1から傾いた角度位置A2との間で回動可能な可変ガイド板50と、蒸発器20からの水飛びが発生する水飛び発生条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板50を角度位置A1から角度位置A2に回動させる制御部60とを有するように構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車室内の空調を行う車両用空調装置に関するものである。
従来、冷却用熱交換器の表面に付着した凝縮水が風下側に飛ばされる水飛びを防止するために、飛散した水滴を捕集するネットが冷却用熱交換器の風下側に設けられた車両用空調装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また従来、冷却用熱交換器の凍結を防止するために、冷却用熱交換器を通過した空気の温度を凍結防止用温度センサにより検出し、検出した温度に基づいて冷凍装置の断続運転を行う冷凍装置がある(例えば、特許文献2参照)。この冷凍装置は、凍結防止用温度センサ近傍を通過する空調空気の流速(風速)を増大させるために冷却用熱交換器の風上側に設けられた斜面部(流速増大手段)を有している。これにより、凍結防止用温度センサの検出感度を向上させることができるため、冷凍装置の停止時間を短縮でき、吹出温度の上昇を抑制できるようになっている。
特開2005−319874号公報
特開2006−21624号公報
しかしながら上記の技術では、空調空気の流通する空気通路内にネットや斜面部を設ける必要がある。これらは通風抵抗の増加をもたらす固定構造物であるため、空調装置の風量や冷房能力が低下してしまうという問題が生じていた。
本発明の第1の目的は、風量や冷房能力の低下を抑制しつつ冷却用熱交換器からの水飛びを防止できる車両用空調装置を提供することにある。
また本発明の第2の目的は、風量や冷房能力の低下を抑制しつつ吹出温度の上昇を防止できる車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、車室内に吹き出される空調用の空気を流通させる空気通路(11)と、車室内に向かう空気流れを空気通路(11)内に発生させる送風機(16)と、空気通路(11)に配置され、熱交換により空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び鉛直方向のいずれにも平行でない回動軸(51)を備え、空気流れ方向に沿った第1の角度位置(A1)と、冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が増大し、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が減少するように第1の角度位置(A1)から傾いた第2の角度位置(A2)との間で回動可能な可変ガイド板(50)と、冷却用熱交換器(20)からの水飛びが発生する水飛び発生条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板(50)を第1の角度位置(A1)から第2の角度位置(A2)に回動させる制御部(60)とを有することを特徴としている。
水飛びの原因となる凝縮水は冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)に溜まり易くなっているため、水飛び発生条件を満たすときに可変ガイド板(50)を第2の角度位置(A2)に回動させて冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の風速の増大を抑えることにより、冷却用熱交換器(20)からの水飛びを防止できる。一方、可変ガイド板(50)が第1の角度位置(A1)にあるときには通風抵抗の増加がほとんどないため、風量や冷房能力の低下を抑制することができる。
例えば水飛び発生条件は、請求項2に記載の発明のように、送風機(16)の風量が増大する場合を含んでいる。
請求項3に記載の発明は、制御部(60)は、送風機(16)の風量が増大した後に、可変ガイド板(50)を第2の角度位置(A2)から第1の角度位置(A1)に徐々に戻すことを特徴としている。
これにより、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の風速を徐々に増大させることができるため、冷却用熱交換器(20)に対する凝縮水の付着力よりもやや強い風圧を比較的長時間生じさせることができる。したがって、凝縮水を飛散させずに冷却用熱交換器(20)の下方に排水することができる。
請求項4に記載の発明は、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の空気流れ下流側に配置され、冷却用熱交換器(20)で冷却された空気の冷却空気温度を検出する温度センサ(21)をさらに有し、冷却用熱交換器(20)は、圧縮機(22)を備えた冷凍サイクル(25)に接続され、可変ガイド板(50)は、第1の角度位置(A1)と、冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が減少し、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が増大するように第1の角度位置(A1)から第2の角度位置(A2)とは逆方向に傾いた第3の角度位置(A3)との間でさらに回動可能であり、制御部(60)は、冷却用熱交換器(20)の凍結を防止するために冷却空気温度に基づいて圧縮機(22)の作動制御を行うとともに、車室内に吹き出される空気の吹出温度が上昇する吹出温度上昇条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板(50)を第3の角度位置(A3)に回動させることを特徴としている。
吹出温度上昇条件を満たすときに可変ガイド板(50)を第3の角度位置(A3)に回動させ、温度センサ(21)が設けられた冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の風速を増大させることにより、圧縮機(22)停止時における温度センサ(21)の温度上昇速度を高めることができる。したがって、冷却用熱交換器(20)の凍結防止のための圧縮機(22)の停止時間を短縮できるため、吹出温度の上昇を防止できる。
請求項5に記載の発明のように、例えば吹出温度上昇条件は、冷却空気温度に基づいて圧縮機(22)の断続運転が行われている場合を含んでいる。また請求項6に記載の発明のように、例えば吹出温度上昇条件は、車室内の冷房負荷が所定値より高い場合を含んでいる。さらに請求項7に記載の発明のように、例えば吹出温度上昇条件は、吹出モードがフェイスモード又はバイレベルモードである場合を含んでいる。また請求項8に記載の発明のように、例えば吹出温度上昇条件は、吸込モードが外気導入モードである場合を含んでいる。
請求項9に記載の発明は、可変ガイド板(50)は、回動軸(51)の空気流れ上流側に設けられた上流側ガイド部(50a)を有することを特徴としている。
これにより、冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)又は下部領域(20b)では風速が減少するだけでなく、風量も減少するようになる。冷却用熱交換器(20)において他領域より温度が高くなり易い領域の風量を減少させることにより、吹出温度の上昇を防止できる。
請求項10に記載の発明は、冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び可変ガイド板(50)の回動軸(51)のいずれにも平行でない回動軸(55)を備え、空気流れ方向に沿った第4の角度位置(A4)と、冷却用熱交換器(20)の一領域(20c、20e)を通過する空気の風速が増大し、冷却用熱交換器(20)の他領域(20d、20f)を通過する空気の風速が減少するように第4の角度位置(A4)から傾いた第5の角度位置(A5)との間で回動可能な第2の可変ガイド板(54)をさらに有することを特徴としている。
これにより、冷却用熱交換器(20)の通過風速をより多くの領域(20c、20e、20d、20f)に分割して制御できるようになる。
請求項11に記載の発明は、車室内に吹き出される空調用の空気を流通させる空気通路(11)と、車室内に向かう空気流れを空気通路(11)内に発生させる送風機(16)と、空気通路(11)に配置され、熱交換により空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の空気流れ下流側に配置され、冷却用熱交換器(20)で冷却された空気の冷却空気温度を検出する温度センサ(21)と、冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び鉛直方向のいずれにも平行でない回動軸(51)を備え、空気流れ方向に沿った第1の角度位置(A1)と、冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が減少し、冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が増大するように第1の角度位置(A1)から傾いた第2の角度位置(A3)との間で回動可能な可変ガイド板(50)と、冷却用熱交換器(20)の凍結を防止するために冷却空気温度に基づいて圧縮機(22)の作動制御を行うとともに、車室内に吹き出される空気の吹出温度が上昇する吹出温度上昇条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板(50)を第1の角度位置(A1)から第2の角度位置(A3)に回動させる制御部(60)とを有することを特徴としている。
吹出温度上昇条件を満たすときに可変ガイド板(50)を第2の角度位置(A3)に回動させ、温度センサ(21)が設けられる冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の風速を増大させることにより、圧縮機(22)停止時における温度センサ(21)の温度上昇速度を高めることができる。したがって、冷却用熱交換器(20)の凍結防止のための圧縮機(22)の停止時間を短縮できるため、吹出温度の上昇を防止できる。
ここで、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1乃至図10を用いて説明する。図1は、本実施形態における車両用空調装置1の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、車両用空調装置1は、空気を流通させる空気通路11を内部に備えた空調ケース10を有している。空調ケース10は、車室内前部の計器盤内側に配置されている。
本発明の第1実施形態について図1乃至図10を用いて説明する。図1は、本実施形態における車両用空調装置1の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、車両用空調装置1は、空気を流通させる空気通路11を内部に備えた空調ケース10を有している。空調ケース10は、車室内前部の計器盤内側に配置されている。
空調ケース10には、車室内に向かう空気流れを空気通路11内に発生させる送風機16が設けられている。送風機16は、ブロワモータ18により駆動されるようになっている。送風機16の風量は、後述する制御部60により決定されてブロワモータ18に印加されるブロワ電圧に基づいて変化するようになっている。
送風機16の空気流れ上流側には、車室外の空気(外気)と車室内の空気(内気)とを吸込モードに基づいて切替導入する不図示の内外気切替箱が設けられている。
空気通路11内であって送風機16の下流側には、可変ガイド板50が設けられている。図2は、可変ガイド板50の構成を模式的に示す斜視図である。図2の太矢印は空気流れ方向を表している。図2に示すように、可変ガイド板50は、例えばほぼ長方形の平板状の形状を有している。また可変ガイド板50は、中央部のやや空気流れ上流寄りを通り、長辺にほぼ平行な回動軸51を有している。これにより可変ガイド板50は、回動軸51の空気流れ上流側の上流側ガイド部50aと、回動軸51の空気流れ下流側の下流側ガイド部50bとに分けられている。回動軸51は、空気流れ方向及び鉛直方向のいずれにも平行でなく、例えばほぼ水平であって空気流れ方向にほぼ垂直になるように配置されている。
可変ガイド板50は、回動軸51近傍での空気流れ方向に沿った角度位置A1から所定の回転方向(図1及び図2では半時計回り方向)に傾いた角度位置A2と、角度位置A1から上記と逆の回転方向(図1及び図2では時計回り方向)に傾いた角度位置A3との間で回動可能になっている。通常時の可変ガイド板50は、通風抵抗が比較的小さくなる角度位置A1をとるようになっている。可変ガイド板50は、サーボモータ52により駆動される。サーボモータ52は、後述する制御部60からの制御信号に基づいて可変ガイド板50を所定の角度位置に回動させるとともに、可変ガイド板50の角度位置信号を制御部60に出力するようになっている。
可変ガイド板50の回動軸51方向の長さは、例えば空気通路11の幅(図1の紙面に垂直な方向)にほぼ等しくなっている。これにより空気通路11は、可変ガイド板50上方の空気通路11aと、可変ガイド板50下方の空気通路11bとに大まかに分割される。可変ガイド板50が角度位置A1にあるときを基準とすると、可変ガイド板50が角度位置A2に回動した場合には、空気通路11aの入口側が広くなるとともに出口側が狭くなる。出口側が絞られることによって、空気通路11aを通過した空気の風速は増大する。一方、可変ガイド板50が角度位置A3に回動した場合には、空気通路11bの入口側が広くなるとともに出口側が狭くなる。出口側が絞られることによって、空気通路11bを通過した空気の風速は増大する。
空気通路11内であって可変ガイド板50の下流側には、冷媒との熱交換により空調空気を冷却する蒸発器(冷却用熱交換器)20が設けられている。図3は、蒸発器20を空気流れ上流側から見た構成を示す模式図である。図3に示すように、蒸発器20は、図中上下方向に延びる複数の扁平チューブと扁平チューブに熱的に接続されたフィンとが交互に積層されたコア部27を有している。また蒸発器20は、扁平チューブの上端同士を連通するヘッダ部28と、扁平チューブの下端同士を連通するヘッダ部29とを有している。ヘッダ部28には、外部から冷媒が流入する流入配管70と、外部に冷媒が流出する流出配管71とが接続されている。
蒸発器20は、冷媒が循環する冷凍サイクル25を構成している。冷凍サイクル25は、冷媒を圧縮する圧縮機22と、圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器23と、凝縮した冷媒を減圧膨張させる膨張弁24と、減圧膨張した冷媒を蒸発させる上記の蒸発器20とが順次環状に接続された閉回路である。圧縮機22は、後述する制御部60からの制御信号により作動制御されるとともに、作動状態信号を制御部60に出力するようになっている。
コア部27内であって冷媒出口に近い角部付近(図3中右上)には、圧縮機22停止中における温度上昇が他領域より速い過熱領域26が形成され易くなっている。また、蒸発器20の空気流れ下流側であって過熱領域26に対向する角部付近(図3中左下)には、蒸発器20を通過して冷却された空気の冷却空気温度を検出し、後述する制御部60に冷却空気温度信号を出力する温度センサ21が配置されている。
ここで、空気通路11aを通過した空気は、過熱領域26を含む蒸発器20の上部領域20aを主に通過し、空気通路11bを通過した空気は、温度センサ21の配置領域を含む蒸発器20の下部領域20bを主に通過するようになっている。
また空気通路11内であって蒸発器20の下流側には、エアミックスドア31が設けられている。エアミックスドア31のさらに空気流れ下流側には、エンジン冷却水を熱源として空気を加熱する温水式のヒータコア30が設けられている。ヒータコア30の図中上方には、ヒータコア30を迂回して空気を流すバイパス通路33が形成されている。エアミックスドア31は、不図示のサーボモータにより駆動され、ヒータコア30を通過して再加熱される高温の空気と、ヒータコア30を迂回してバイパス通路33を通過する低温の空気との混合比率を調節する。これにより、車室内に吹き出される空気の温度が調節される。
空気通路11内であってヒータコア30の下流側には、フット吹出口40、フェイス吹出口41及びデフロスタ吹出口42が設けられている。フット吹出口40からは、車室内の乗員の下半身側に空気が吹き出され、フェイス吹出口41からは、乗員の上半身側に空気が吹き出されるようになっている。フット吹出口40及びフェイス吹出口41は、回動自在な板状のモードダンパ43によって開閉される。デフロスタ吹出口42からは、車両フロントガラス内面に空気が吹き出されるようになっている。デフロスタ吹出口42は、回動自在な板状のモードダンパ44によって開閉される。
吹出モードがフットモードに設定された場合、フット吹出口40は開状態となり、フェイス吹出口41はモードダンパ43により閉じられて閉状態となる。これにより、フット吹出口40からの吹出風量が最大となり、フェイス吹出口41からの吹出風量が最小となる。吹出モードがフェイスモードに設定された場合、フット吹出口40はモードダンパ43により閉じられて閉状態となり、フェイス吹出口41は開状態となる。これにより、フット吹出口40からの吹出風量が最小となり、フェイス吹出口41からの吹出風量が最大となる。吹出モードがバイレベルモードに設定された場合、フット吹出口40及びフェイス吹出口41はいずれも開状態となり、フット吹出口40及びフェイス吹出口41からは所定の風量割合で空調空気が吹き出される。
また車両用空調装置1は、設定温度、吹出モード及び吸込モード等が乗員により手動設定され、後述する制御部60に設定情報信号を出力する手動設定部62を有している。手動設定部62では、送風機16の風量レベルの手動設定も可能になっており、設定された風量レベルに基づくブロワスイッチ(SW)電圧信号が制御部60に出力されるようになっている。
さらに車両用空調装置1は、外気温度を検出して外気温度信号を出力する外気温度センサ61を有している。
また車両用空調装置1は、CPU、ROM、RAM等を備えた制御部60を有している。制御部60は、ブロワモータ18に印加されるブロワ電圧をブロワSW電圧に基づき制御するとともに、蒸発器20からの水飛びを防止する水飛び防止制御を行うようになっている。また制御部60は、蒸発器20の凍結を防止するために、温度センサ21からの冷却空気温度信号に基づいて圧縮機22の作動制御(凍結防止制御)を行う。さらに制御部60は、凍結防止制御による圧縮機22の停止中にフェイス吹出口41からの吹出温度が上昇するのを防ぐ吹出温度上昇防止制御を行うようになっている。
次に、本実施形態における車両用空調装置1の作動(制御方法)について説明する。図4は、車両用空調装置1での水飛び防止及び吹出温度上昇防止の両制御手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、圧縮機22が運転中であること、及び送風機16の風量が急増すること等が、蒸発器20からの水飛びの発生し得る条件であることが予め分かっているため、これらの水飛び発生条件を満たした場合に水飛び防止処理を行うようになっている。また本実施形態では、吹出モードがフェイスモード又はバイレベルモードであること、吸込モードが外気導入モードであること、車室内の冷房負荷が高いこと、及び凍結防止制御による圧縮機22の断続運転が行われていること等が、フェイス吹出口41からの吹出温度が上昇し得る条件であることが予め分かっているため、これらの吹出温度上昇条件を満たした場合に吹出温度上昇防止処理を行うようになっている。
図4に示すように、まず制御部60は、圧縮機22の運転状態を判断する(ステップS1)。圧縮機22がオン状態であればステップS2に進み、オフ状態であれば水飛び防止処理及び吹出温度上昇防止処理がいずれも不要であると判定して制御を終了する。
ステップS2では、送風機16に印加されているブロワ電圧(又はブロワSW電圧)の電圧レベルを制御部60が判断する。送風機16の風量が急増するのは、ブロワ電圧が低レベルから高レベルに急激に上昇する場合であるため、ブロワ電圧が比較的高いレベルであれば送風機16の風量の急増は生じ得ない。したがって、ブロワ電圧が所定電圧より低いレベルであればステップS3に進み、ブロワ電圧が所定電圧以上のレベルであれば、水飛び防止処理が不要であると判定してステップS5に進む。
ステップS3では、ブロワSW電圧の電圧レベルの変化を制御部60が判断する。ブロワSW電圧が低レベルから高レベルに上昇するのを検知した場合、ステップS4に進み、水飛び防止処理を行う。それ以外の場合は、水飛び防止処理が不要であると判定してステップS5に進む。
図5は、水飛び防止処理の手順を示すフローチャートである。図6(a)〜(d)は、水飛び防止処理における車両用空調装置1の作動状態を示すタイミングチャートである。図6(a)〜(d)の横軸は時間を表している。図6(a)の縦軸は水飛び防止処理の実施状態を表し、図6(b)の縦軸はブロワ電圧を表している。図6(c)の縦軸は可変ガイド板50の角度位置を表し、図6(d)の縦軸は蒸発器20の下部領域20bの風速を表している。初期状態でのブロワ電圧は閾値電圧より低いVb1であり、可変ガイド板50の角度位置はA1であり、蒸発器20の下部領域20bの風速は比較的低いv2である。
時間t1に水飛び防止処理が開始されたとする(図6(a)参照)。このとき制御部60は、可変ガイド板50を通常の回動速度で角度位置A1から角度位置A2に回動させる(図5のステップS11)。
図7は、蒸発器20を通過する空気の風速分布を示す模式図である。図7中で蒸発器20右側の実線矢印は、可変ガイド板50が角度位置A1にあるときの各領域での風速を模式的に表し、実線の曲線L1はそのときの風速分布を表している。また、蒸発器20右側の破線矢印は、可変ガイド板50が角度位置A2にあるときの各領域での風速を模式的に表し、破線の曲線L2はそのときの風速分布を表している。図7に示すように、可変ガイド板50が角度位置A1にあるときには、風速分布がほぼ均一になる。これに対し、可変ガイド板50が角度位置A2にあるときには風速分布に偏りが生じ、蒸発器20の下部領域20bでの風速が減少し、上部領域20aでの風速が増大する。
したがって、可変ガイド板50が角度位置A1から角度位置A2に回動することによって、図6(d)に示すように蒸発器20の下部領域20bの風速はv2から徐々に減少する。可変ガイド板50が角度位置A2で停止した時間をt2とすると、時間t2には蒸発器20の下部領域20bの風速がv1(<v2)になる。
その後、制御部60は時間t3に、ブロワSW電圧に基づいて決定される電圧Vb2(>Vb1)までブロワ電圧を上昇させる(図5のステップS12)。これにより、送風機16の風量が増加し、蒸発器20の下部領域20bの風速はv1からv3に増大する。
また制御部60は、時間t3(又はt3より後)に、可変ガイド板50を通常より低い回動速度で角度位置A2から角度位置A1に徐々に回動させる(ステップS13)。これにより、蒸発器20の下部領域20bの風速はv3から徐々に増大する。可変ガイド板50が角度位置A1で停止した時間をt6とすると((t6−t3)>(t2−t1))、時間t6には蒸発器20の下部領域20bの風速がv6(>v3)となる。制御部60は、時間t6に水飛び防止処理を終了する。
以上のような水飛び防止処理(図4のステップS4)が終了したら、ステップS9に進む。
一方、制御部60は、ステップS5〜S7において吹出温度上昇条件を満たしているか否かを判定する。ステップS5では、制御部60がその時点での吹出モードを判断する。吹出温度の上昇により乗員が不快を感じるのは、フェイス吹出口41から空調空気が吹き出されるフェイスモード又はバイレベルモードの場合である。したがって、吹出モードがフェイス(FACE)モード又はバイレベル(B/L)モードであればステップS6に進み、吹出モードがフットモードであればステップS9に進む。
ステップS6では、制御部60がその時点での吸込モードを判断するとともに、外気温度等に基づいて冷房負荷の高低を判断する。吸込モードが外気導入モードであってかつ冷房負荷が所定のレベルよりも高い場合にはステップS7に進み、それ以外の場合にはステップS9に進む。
ステップS7では、圧縮機22が凍結防止制御により停止したか否かを制御部60が判断する。圧縮機22が凍結防止制御により停止した場合にはステップS8に進む。それ以外の場合には、制御部60は吹出温度上昇防止処理が不要であると判定し、ステップS9に進む。
図8は、吹出温度上昇防止処理の手順を示すフローチャートである。図8に示すように、まず制御部60は、可変ガイド板50を角度位置A1から角度位置A3に回動させる(ステップS21)。
制御部60は、可変ガイド板50を角度位置A3に固定したまま、所定時間待機する(ステップS22)。その後制御部60は、圧縮機22が凍結防止制御による断続運転中であるか否かを判断する(ステップS23)。すなわち、ステップS22の待機時間は、断続運転が行われる場合の圧縮機22の運転周期より長いことが望ましい。圧縮機22が断続運転中であればステップS22に戻り、断続運転中でなければステップS24に進む。
ステップS24では、制御部60が可変ガイド板50を角度位置A3から角度位置A1に回動させる。これにより、吹出温度上昇防止処理が終了する。
図9は、蒸発器20を通過する空気の風速分布を示す模式図である。図9中で蒸発器20右側の実線矢印は、可変ガイド板50が角度位置A1にあるときの各領域での風速を模式的に表し、実線の曲線L1はそのときの風速分布を表している。また、蒸発器20右側の破線矢印は、可変ガイド板50が角度位置A3にあるときの各領域での風速を模式的に表し、破線の曲線L3はそのときの風速分布を表している。図9に示すように、可変ガイド板50が角度位置A1にあるときには各領域での風速分布がほぼ均一になる。これに対し、可変ガイド板50が角度位置A3にあるときには風速分布に偏りが生じ、蒸発器20の下部領域20bでの風速が増大し、上部領域20aでの風速が減少する。温度センサ21は蒸発器20の下部領域20bに設けられているので、可変ガイド板50が角度位置A3にあるときには温度センサ21近傍での風速が増大することになる。
以上のような吹出温度上昇防止処理(ステップS8)が終了したら、ステップS9に進む。ステップS9では、圧縮機22がオフ状態であれば終了し、オン状態であればステップS2に戻る。
本実施形態では、蒸発器20からの水飛びを防止するため、水飛び発生条件を満たすと判断した場合に水飛び防止処理を行うようになっている。
水飛びの原因となる蒸発器20表面の凝縮水は、表面張力により球状に発達しながらフィン等の蒸発器20表面に付着している。また凝縮水は、自重により徐々に下方に移動するため、蒸発器20の下部領域20bに溜り易くなっている。ここで、蒸発器20表面に対する凝縮水の付着力にほぼ等しい風圧が生じる風速をv4とし、凝縮水の付着力より大きい風圧が生じ、凝縮水が空気流れ下流側に飛散する風速をv5とする(v3<v4<v5<v6)。蒸発器20の下部領域20bの風速がv4以上であってv5未満であれば、凝縮水は蒸発器20表面を伝って徐々に下方に流れ落ち、排水口から排水される。一方、蒸発器20の下部領域20bの風速がv5以上になると、凝縮水が空気流れ下流側に飛散して水飛びが生じ得る。
従来の車両用空調装置では、ブロワSW電圧が低レベルから高レベルに上昇し、ブロワ電圧がVb1からVb2に上昇した場合、蒸発器20の下部領域20bの風速がv2からv6に急増するために水飛びが生じていた(図6(b)、(d)の破線参照)。これに対し本実施形態では、蒸発器20の下部領域20bの風速の急増を抑え、風速v3からv6まで徐々に増大するようになっている。これにより、蒸発器20の下部領域20bの風速がv4以上であってv5未満である時間(t4〜t5)を比較的長くできるため、蒸発器20表面に付着した凝縮水の大部分を蒸発器20下方の排水口から排水できる。この後、下部領域20bの風速がv5以上になっても、凝縮水の大部分は既に排水されているため、水飛びはほとんど生じない。したがって、本実施形態によれば蒸発器20からの水飛びを防止できる。
また本実施形態では、通常時の可変ガイド板50は、空気流れ方向に沿い、通風抵抗の増加がほとんどない角度位置A1にあるため、風量や冷房能力の低下を抑制できる。
さらに本実施形態では、吹出温度上昇条件を満たすと判断した場合に、可変ガイド板50を角度位置A1から角度位置A3に回動させて吹出温度上昇防止処理を行うようになっている。
図10(a)〜(c)は、吹出温度上昇防止制御の効果を示すタイミングチャートである。図10(a)〜(c)の横軸は時間を表している。図10(a)の縦軸は温度センサ21により検出される冷却空気温度を表し、図10(b)の縦軸は圧縮機22の運転状態を表し、図10(c)の縦軸はフェイス吹出口41からの空調空気の吹出温度を表している。なお図10(a)〜(c)では、吹出温度上昇防止処理を行わない従来の車両用空調装置における冷却空気温度、圧縮機の運転状態及び吹出温度を破線で示している。
図10(a)、(b)に示すように、制御部60は、蒸発器20の凍結を防止するために、温度センサ21により検出される冷却空気温度がTe1になったとき(時間t2、t5、t9)に圧縮機22の運転を停止し、冷却空気温度がTe2(>Te1)になったとき(時間t1、t3、t7)に圧縮機22の運転を再開するようになっている。
ところが従来の車両用空調装置では、圧縮機停止中における温度センサの温度上昇速度が比較的低いため、温度センサにより検出される冷却空気温度は、蒸発器を通過した冷却空気の実温度の上昇に追従できていなかった。すなわち、冷却空気温度がTe2まで上昇した時点(時間t1、t4、t8)では、冷却空気の実温度は既にTe2より高くなっている。したがって、結果として圧縮機の停止時間が必要以上に長くなるため、圧縮機の運転再開時点での吹出温度Tb3は、乗員が不快を感じる吹出温度Tb2よりも高くなってしまう場合があった。
これに対し本実施形態では、温度センサ21近傍の風速が高く、温度センサ21と空気との間の熱交換が行われ易くなっている。これにより、圧縮機22停止中における温度センサ21の温度上昇速度が従来よりも高められ、温度センサ21により検出される冷却空気温度は、冷却空気の実温度に近くなる。このため、冷却空気温度がTe2まで上昇した時点(時間t1、t3、t7)では、冷却空気の実温度もほぼTe2に等しくなっている。したがって、圧縮機22の停止時間を凍結防止のために本来必要となる時間にまで短縮できるので、圧縮機22の運転再開時点での吹出温度Tb1を吹出温度Tb2よりも低くすることができる。
また本実施形態では、可変ガイド板50が回動軸51の空気流れ上流側に設けられた上流側ガイド部50aを有している。このため、可変ガイド板50が角度位置A3にある場合には、可変ガイド板50が角度位置A1にある場合と比較して、可変ガイド板50上方の空気通路11aの入口側が狭くなり、可変ガイド板50下方の空気通路11bの入口側が広くなるようになっている。これにより、空気通路11aでは風速が減少するだけでなく通過風量も減少し、空気通路11bでは風速が増大するだけでなく通過風量も増大するようになっている。したがって、蒸発器20の上部領域20aの通過風量は減少し、蒸発器20の下部領域20bの通過風量は増加する。通常、図3に示したように、蒸発器20の上部領域20aには過熱領域26が形成され易い。したがって本実施形態によれば、過熱領域26を含む蒸発器20の上部領域20aを通過する風量を減少させることができるため、吹出温度をより低下させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12を用いて説明する。図11は、本実施形態における車両用空調装置の要部構成を示す斜視図である。図11に示すように、本実施形態では、可変ガイド板50に加えて別の可変ガイド板54が設けられている。可変ガイド板54は、例えばほぼ長方形の平板状の外形を有している。また可変ガイド板54は、可変ガイド板54の空気流れ上流側端部に沿った回動軸55を有している。回動軸55は、空気流れ方向及び可変ガイド板50の回動軸51のいずれにも平行でなく、例えばほぼ鉛直(回動軸51に垂直)であって空気流れ方向にほぼ垂直に配置されている。可変ガイド板54は、少なくとも、回動軸55近傍での空気流れ方向に沿った角度位置A4と、角度位置A4から所定の回転方向に傾いた角度位置A5との間で回動可能になっている。通常時の可変ガイド板54は、通風抵抗が比較的小さくなる角度位置A4をとるようになっている。可変ガイド板54は、制御部60からの制御信号に基づいて不図示のサーボモータにより駆動されるようになっている。
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12を用いて説明する。図11は、本実施形態における車両用空調装置の要部構成を示す斜視図である。図11に示すように、本実施形態では、可変ガイド板50に加えて別の可変ガイド板54が設けられている。可変ガイド板54は、例えばほぼ長方形の平板状の外形を有している。また可変ガイド板54は、可変ガイド板54の空気流れ上流側端部に沿った回動軸55を有している。回動軸55は、空気流れ方向及び可変ガイド板50の回動軸51のいずれにも平行でなく、例えばほぼ鉛直(回動軸51に垂直)であって空気流れ方向にほぼ垂直に配置されている。可変ガイド板54は、少なくとも、回動軸55近傍での空気流れ方向に沿った角度位置A4と、角度位置A4から所定の回転方向に傾いた角度位置A5との間で回動可能になっている。通常時の可変ガイド板54は、通風抵抗が比較的小さくなる角度位置A4をとるようになっている。可変ガイド板54は、制御部60からの制御信号に基づいて不図示のサーボモータにより駆動されるようになっている。
可変ガイド板50、54は互いに近接して配置されているため、回動時に互いに干渉するのを防ぐための切欠き53、56がそれぞれ形成されている。例えば可変ガイド板50の切欠き53はほぼ扇形状の形状を有しており、可変ガイド板54の切欠き56は二等辺三角形状の形状を有している。
空気通路11は、可変ガイド板50、54によって4つの空気通路11c〜11fに分割される。例えば可変ガイド板54が角度位置A5に回動した場合、空気通路11c、11eの出口側が狭くなり、空気通路11d、11fの出口側が広くなる。これにより、空気通路11c、11eを通過した空気の風速は増大し、空気通路11d、11fを通過した空気の風速は減少する。
図12は、蒸発器20を空気流れ上流側から見た構成を示す模式図である。図12に示すように、蒸発器20(コア部27)を4領域20c〜20fに分割すると、空気通路11cを通過した空気は図中の左上領域20cを主に通過し、空気通路11dを通過した空気は右上領域20dを主に通過する。空気通路11eを通過した空気は左下領域20eを主に通過し、空気通路11fを通過した空気は右下領域20fを主に通過する。温度センサ21が配置されているのは蒸発器20の左下領域20eであるため、可変ガイド板50を角度位置A3に回動することにより蒸発器20の左下領域20e及び右下領域20fの風速を増大させるとともに、可変ガイド板54を角度位置A5に回動することにより蒸発器20の左上領域20c及び左下領域20eの風速を増大させれば、温度センサ21の配置される左下領域20eの風速をさらに増大させることができる。
このように本実施形態によれば、第1実施形態と比較して、蒸発器20の通過風速(又は風量)をより多くの領域に分割して制御できるようになる。
(その他の実施形態)
上記第1実施形態では、水飛び防止処理及び吹出温度上昇防止処理のうち水飛び防止処理の要否を優先して判断しているが、吹出温度上昇防止処理の要否を優先して判断してもよい。また、水飛び防止処理及び吹出温度上昇防止処理のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
上記第1実施形態では、水飛び防止処理及び吹出温度上昇防止処理のうち水飛び防止処理の要否を優先して判断しているが、吹出温度上昇防止処理の要否を優先して判断してもよい。また、水飛び防止処理及び吹出温度上昇防止処理のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
また上記第1実施形態では、可変ガイド板50の回動軸51が中央部近傍に設けられているが、回動軸51は可変ガイド板50の空気流れ上流側端部や下流側端部に設けてもよい。
上記第2実施形態では、切欠き53、56を形成することにより可変ガイド板50、54を近接して配置しているが、例えば可変ガイド板54を可変ガイド板50より空気流れ上流側に所定の間隙を介して配置してもよい。可変ガイド板50、54を互いに干渉しない位置に配置すれば、切欠き53、56の形成を省略できる。
また上記第2実施形態では、可変ガイド板54の回動軸55が可変ガイド板54の空気流れ上流側端部に設けられているが、回動軸51は可変ガイド板50の中央部近傍や下流側端部に設けてもよい。
上記実施形態では、蒸発器20の風速分布を制御することにより蒸発器20からの水飛び及び吹出温度の上昇を防止しているが、蒸発器20の通過風速や蒸発器20内の冷媒温度の分布の偏りが影響する車両用空調装置の種々の特性(吹出風量特性や吹出温度特性等)を向上させることもできる。
11 空気通路
16 送風機
20 蒸発器(冷却用熱交換器)
20a 上部領域
20b 下部領域
22 圧縮機
25 冷凍サイクル
50、54 可変ガイド板
51、55 回動軸
60 制御部
16 送風機
20 蒸発器(冷却用熱交換器)
20a 上部領域
20b 下部領域
22 圧縮機
25 冷凍サイクル
50、54 可変ガイド板
51、55 回動軸
60 制御部
Claims (11)
- 車室内に吹き出される空調用の空気を流通させる空気通路(11)と、
前記車室内に向かう空気流れを前記空気通路(11)内に発生させる送風機(16)と、
前記空気通路(11)に配置され、熱交換により空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、
前記冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び鉛直方向のいずれにも平行でない回動軸(51)を備え、空気流れ方向に沿った第1の角度位置(A1)と、前記冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が増大し、前記冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が減少するように前記第1の角度位置(A1)から傾いた第2の角度位置(A2)との間で回動可能な可変ガイド板(50)と、
前記冷却用熱交換器(20)からの水飛びが発生する水飛び発生条件を満たすと判断した場合に、前記可変ガイド板(50)を前記第1の角度位置(A1)から前記第2の角度位置(A2)に回動させる制御部(60)とを有することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記水飛び発生条件は、前記送風機(16)の風量が増大する場合を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記制御部(60)は、前記送風機(16)の風量が増大した後に、前記可変ガイド板(50)を前記第2の角度位置(A2)から前記第1の角度位置(A1)に徐々に戻すことを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の空気流れ下流側に配置され、前記冷却用熱交換器(20)で冷却された空気の冷却空気温度を検出する温度センサ(21)をさらに有し、
前記冷却用熱交換器(20)は、圧縮機(22)を備えた冷凍サイクル(25)に接続され、
前記可変ガイド板(50)は、前記第1の角度位置(A1)と、前記冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が減少し、前記冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が増大するように前記第1の角度位置(A1)から前記第2の角度位置(A2)とは逆方向に傾いた第3の角度位置(A3)との間でさらに回動可能であり、
前記制御部(60)は、前記冷却用熱交換器(20)の凍結を防止するために前記冷却空気温度に基づいて前記圧縮機(22)の作動制御を行うとともに、前記車室内に吹き出される空気の吹出温度が上昇する吹出温度上昇条件を満たすと判断した場合に、前記可変ガイド板(50)を前記第3の角度位置(A3)に回動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。 - 前記吹出温度上昇条件は、前記冷却空気温度に基づいて前記圧縮機(22)の断続運転が行われている場合を含むことを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
- 前記吹出温度上昇条件は、前記車室内の冷房負荷が所定値より高い場合を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用空調装置。
- 前記吹出温度上昇条件は、吹出モードがフェイスモード又はバイレベルモードである場合を含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
- 前記吹出温度上昇条件は、吸込モードが外気導入モードである場合を含むことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
- 前記可変ガイド板(50)は、前記回動軸(51)の空気流れ上流側に設けられた上流側ガイド部(50a)を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
- 前記冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び前記可変ガイド板(50)の回動軸(51)のいずれにも平行でない回動軸(55)を備え、空気流れ方向に沿った第4の角度位置(A4)と、前記冷却用熱交換器(20)の一領域(20c、20e)を通過する空気の風速が増大し、前記冷却用熱交換器(20)の他領域(20d、20f)を通過する空気の風速が減少するように前記第4の角度位置(A4)から傾いた第5の角度位置(A5)との間で回動可能な第2の可変ガイド板(54)をさらに有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
- 車室内に吹き出される空調用の空気を流通させる空気通路(11)と、
前記車室内に向かう空気流れを前記空気通路(11)内に発生させる送風機(16)と、
前記空気通路(11)に配置され、熱交換により空気を冷却する冷却用熱交換器(20)と、
前記冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)の空気流れ下流側に配置され、前記冷却用熱交換器(20)で冷却された空気の冷却空気温度を検出する温度センサ(21)と、
前記冷却用熱交換器(20)の空気流れ上流側に配置され、空気流れ方向及び鉛直方向のいずれにも平行でない回動軸(51)を備え、空気流れ方向に沿った第1の角度位置(A1)と、前記冷却用熱交換器(20)の上部領域(20a)を通過する空気の風速が減少し、前記冷却用熱交換器(20)の下部領域(20b)を通過する空気の風速が増大するように前記第1の角度位置(A1)から傾いた第2の角度位置(A3)との間で回動可能な可変ガイド板(50)と、
前記冷却用熱交換器(20)の凍結を防止するために前記冷却空気温度に基づいて前記圧縮機(22)の作動制御を行うとともに、前記車室内に吹き出される空気の吹出温度が上昇する吹出温度上昇条件を満たすと判断した場合に、前記可変ガイド板(50)を前記第1の角度位置(A1)から前記第2の角度位置(A3)に回動させる制御部(60)とを有することを特徴とする車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007058950A JP2008221886A (ja) | 2007-03-08 | 2007-03-08 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008221886A true JP2008221886A (ja) | 2008-09-25 |
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ID=39841011
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JP2007058950A Pending JP2008221886A (ja) | 2007-03-08 | 2007-03-08 | 車両用空調装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008221886A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010085017A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Daikin Ind Ltd | 空気調和装置の室内機およびこれを備えた空気調和装置 |
US8620521B2 (en) | 2011-02-18 | 2013-12-31 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle HVAC water splash prevention method and apparatus |
JP2015067165A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
-
2007
- 2007-03-08 JP JP2007058950A patent/JP2008221886A/ja active Pending
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US8620521B2 (en) | 2011-02-18 | 2013-12-31 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle HVAC water splash prevention method and apparatus |
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