JP2008221322A - 異材接合方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定径の貫通穴4a、4bを溶接線に沿って予め設けた鋼材2とアルミニウム材3とを互いに重ね合わせ、溶接トーチ11を後退角θを設けて溶接線に沿って走らせながら、アルミニウム溶接ワイヤ10によって、鋼材2側に設けた貫通穴4a、4bに、アルミニウム溶接材料7を溶融充填させつつ、ビード5を形成するアーク溶接によって接合するに際し、溶接を開始する側にある所定の個数の貫通穴4aの径d1を、これ以外の貫通穴4bの径d2よりも大きくして、異材接合体1の高い接合強度を安定的に確保する。
【選択図】図1
Description
本発明異材接合方法の一態様を図1を用いて説明する。図1は異材継手をアーク溶接法にて接合する方法を正面図で示している。図1において、11は後退角度θを有してセットされた溶接トーチ、10は、外部から連続的に供給されるアルミニウム溶接ワイヤである。2は上板である(上側に載置された)鋼材(鋼板)、3は下板である(下側に載置された)アルミニウム材(アルミニウム合金板)である。4a、4bは、鋼材2に、溶接線に沿って、予め間隔を開けて設けた、複数の貫通穴(貫通空間)である丸穴を示す。
図1の溶接状態において、左側の2個の丸穴(貫通穴)4b内には、アルミニウム溶接材料7がいまだ充填されておらず、それより右側の丸穴(貫通穴)4a内や、4b内には、溶接トーチが既に通過して、アルミニウム溶接ワイヤなどから供給されたアルミニウム溶接材料7が、既に溶融凝固して充填された態様を示している。
丸穴4bは、いずれも通常のスクラムリベット法により設ける貫通穴径(直径)d2を有する。この丸穴4bの穴径d2は、円換算にて2.0mm径以上、5.0mm径未満の範囲から選択する。また、この丸穴4bのピッチ(間隔)p2を2〜10mmの範囲で設ける。この穴径d2が小さすぎると、溶接条件にもよるが、通常のMIG溶接ワイヤ条件(ワイヤ径がφ1.2〜1.4)では、アルミニウム溶接材料7のアルミニウム材への溶け込み量が不足し、スクラムリベット法の効果自体がなくなる。また、ピッチ(間隔)p2が10mmを超えても同様である。
一方、アーク溶接の開始端である鋼材の右端2aから、図の左側に向かって、溶接線に沿って形成されている2個の丸穴(貫通穴)4aの径(直径)d1は、通常乃至従来では、それより図の左側に向かって、溶接線に沿って形成されている丸穴4bの径d2と、同じ大きさに形成されている。言い換えると、設ける丸穴の径は全て同じとされ、機械加工にて、鋼材に丸穴4bを溶接線に沿って連続的に一定のピッチp2で加工するに際し、効率上、径d2を丸穴によってわざわざ変化させることはない。
通常のスクラムリベット法による穴径で良い、丸穴4bの径d2は、通常のアーク溶接条件の範囲内であれば、継手形状、大きさによる溶接線の長さや、アーク溶接装置能力、仕様に応じて、丸穴4bの径d2を、円換算にて2.0mm径以上、5.0mm径未満の範囲から選択する。
なお、鋼材に設ける貫通穴(空間)の形状は、必ずしも、このような丸穴4a、4bだけでなく、図3に示すように、楕円形4c、台形4d、三角形4eなど、円形や、角形、多角形、あるいは不定形、更には、これらの組み合わせなど、本発明効果を発揮でき、形成しやすい形状であれば、適宜選択できる。ただ、穴の機械加工のしやすさなどからしても、角部が無く、応力集中しにくい円形あるいは楕円形などの形状が望ましい。このような多様な形状に対応するために、本発明では、鋼材に予め設ける円以外の形状の貫通穴(空間)の径は、同じ面積を有する円の直径に換算した「円換算」と規定した。
また、本発明では、以上のスクラムリベット法の前提のもと、図1に示すように、溶接トーチ11に後退角度θを設けて走らせる。このように、溶接トーチ11に後退角度θを設ければ、鋼材2上でビード5が形成されている時に、アルミニウム溶接材料8が、溶接線上に配置された貫通穴4a、4bに、先行して流れ込むことが無い。この後退角度θは垂直(鉛直)方向に対して5〜20度とし、溶接進行方向(図1の左側)に対して、溶接トーチ11が後退する方向を向くようにする。
図2に、図1のスクラムリベット法によって接合した異材接合継手を、平面図(a)および側面図(b)で示す。図2において、1は、上板である鋼材2(鋼板)と、下板であるアルミニウム材3(アルミニウム合金板)とを重ね合わせて、溶接線6にてアーク溶接にて接合した、異材接合継手である。5は、接合部表面に、アルミニウム溶接ワイヤなどから供給されるアルミニウム溶接材料が溶融凝固して形成された溶接ビードである。
上記の通り、アルミニウム材と鋼材との界面に生成する金属間化合物の生成を抑制するためには、溶接条件として、母材である鋼材を過剰量溶融させることなく、必要最小限の母材溶融(希釈)量で健全な接合状態が得られるように溶接することが好ましい。
アーク溶接では、溶接時の溶接電流が過大とならない範囲に制御することが望ましい。そのため本発明を実施する際の好ましいアーク溶接条件としては以下の通りである。
アーク溶接に使用する溶接ワイヤ素材としては、前記鋼材の空間を埋めたり、ビードを形成するためのアルミニウム溶接材料を供給できるアルミニウム系の材料であれば、継手や溶接条件に応じて、適宜選択される。この点、JISで規定される、A4043−WY、A4047−WY、A5356−WY、A5183−WYなどが、好適に例示される。
本発明で言う鋼材とは、普通鋼、高張力鋼(ハイテン)などの鋼材のことを指す。本発明においては、継手に使用する鋼材の種類や形状を特に限定するものではなく、構造部材に汎用される、あるいは構造部材用途から選択される、圧延鋼板、鋼形材、鋼管などの適宜の形状、材料が使用可能である。その意味で、請求項では鋼材とした。ただ、継ぎ手や鋼材の強度を得るためには、高張力鋼(ハイテン)であることが好ましい。
本発明で言うアルミニウム材とは、JISなどで規格化された純アルミニウム材あるいはアルミニウム合金材のようなアルミニウム材を指す。本発明で用いるアルミニウム材は、その合金の種類や形状を特に限定するものではなく、各構造用部材としての要求特性に応じて、汎用されている圧延板材、押出形材、鍛造材、鋳造材などが適宜選択される。
各例の、溶接を開始する側にある丸穴4aと、これに後続する通常の丸穴4bへのアルミニウム溶接材料7の溶け込み状況を、接合後に溶接部を強制的に破壊して目視にて各々観察して、評価した。各例とも、溶接を開始する側の丸穴4aは二番目の穴を、通常の丸穴4bは最初の丸穴4bから数えて後続する4〜10番目の穴で、最も溶け込みが悪い穴を、各々選択して観察、評価した。
また、これらの溶接後の異材接合体1から、設けた丸穴4aを全て含む、板幅30mmの継手強度評価用試験片を採取し、25mm/minの速度で引張試験を行い、下記式にしたがい単位溶接長あたりの継手強度(N/mm)を算出した。継手強度(N/mm)=最大荷重点荷重(N)/試験片幅(mm)。
3:アルミニウム材(アルミニウム合金板)、4:貫通穴(丸穴)、
5:溶接ビード、6:溶接線、7:アルミニウム溶接材料、
10:アルミニウム溶接ワイヤ、11:溶接トーチ、θ:後退角
Claims (1)
- アーク溶接法により鋼材とアルミニウム材との異材を接合する方法であって、円換算にて2.0mm径以上、5.0mm径未満の貫通穴を、溶接線に沿って一定の間隔で、予め設けた鋼材を上側、アルミニウム材を下側として、これらを互いに重ね合わせ、溶接トーチを後退角を設けて前記溶接線に沿って走らせながら、アルミニウム溶接ワイヤによって、鋼材側に設けた前記貫通穴に、アルミニウム溶接材料を溶融充填させつつ、かつアルミニウム溶接材料によるビードを形成する、溶接トーチの1パスのみのアーク溶接によって異材を接合するに際し、溶接を開始する側にある所定の個数の貫通穴の円換算による径を、これ以外の前記貫通穴径の1.2〜2.0倍の大きさとすることを特徴とする異材接合方法。
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