JP2008221223A - レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 - Google Patents

レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】嵌め込みで組立てた支持格子を、短時間で高精度で溶接する。
【解決手段】レーザ光源光をガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うレーザ溶接方法。前記のレーザ溶接方法は、レーザ光源光を前記ガルバノミラーに導く光学系と被溶接物とガルバノミラーを所定の位置に設置する設置ステップと、前記光学系の位置情報と、前記被溶接物の溶接箇所の位置情報と、前記ガルバノミラーの位置の情報を基に、ガルバノミラーから反射されたレーザ光が前記設置された被溶接物の所定の溶接箇所を照射する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を調節する角度調節ステップと、前記取付け角度が調節されたガルバノミラーに前記レーザ光源光を導き、さらにガルバノミラーで反射されたレーザ光により前記設置された被溶接物の溶接箇所を照射する照射ステップを有しているレーザ溶接方法。
【選択図】図1

Description

本発明はレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置に関し、特にレーザ光源光を一旦ガルバノミラーに導き、ガルバノミラーによる反射角を制御して照射位置を溶接箇所に沿って移動させて溶接するレーザ溶接方法およびレーザ溶接装置に関する。
加圧水型原子炉の燃料集合体は、上部ノズルと下部ノズルが複数のシンブル管および計装管により固定されている。また、燃料棒は、例えば14×14、17×17等に配列され、その上端部は上部ノズルと一体的になった最上部支持格子(支持グリッド)に固定され、下端部は同じく下部ノズルと一体的になった最下部支持格子に固定され、さらに途中幾箇所かを中間支持格子にて弾性支持されている(特許文献1の段落2等)。
なお、前記燃料棒の17×17配列においては、内部に制御棒(RCC)、バーナブルポイズン(BP)、計装装置等が挿入されるシンブル管が、一部の燃料棒に換えて配置されているのが普通である。
前記最上部、中間および最下部の支持格子は、材料に多少の相違はあるが、基本的な構造は、いずれもほぼ同じであるため、以下中間支持格子を例に挙げて、その構造と製造方法を説明する。
例えば、燃料棒が17×17配列であれば、横方向と縦方向のそれぞれに外枠用の外ストラップ(支持格子の外枠となるフレーム材)2枚と内ストラップ(支持格子を構成する格子板)16枚の合計18枚ずつのストラップを碁盤の縦横の線(あるいは格子。以下、便宜上相互に直交するストラップの方向を、「縦方向」と「横方向」と記す)のように配列され、それらが交差する場所(以下、「格子点」とも記す)では相互に嵌合され、さらに溶接された構造物である。そして、横方向と縦方向のストラップが交差して形成された各升目内を燃料棒あるいはシンブル管が貫通することとなる。
以下、図面を参照しつつ、支持格子の要部の構造を説明する。図4は、各ストラップを嵌合して支持格子を後記のように一応組立て、その後嵌合部を溶接して各一体となった支持格子を製造する様子を概念的に示す図である。図4において、10は外ストラップであり、11はそのガイド部であり、12はガイド部の上部の嵌め込み用の切欠きであり、13は外ストラップ側面の開口であり、19は外ストラップ相互の突き合せ溶接箇所(端面)であり、20は横方向の内ストラップであり、21はその嵌め込み用溝であり、25はその端部の突出部であり、26はその上部の突出部であり、30は縦方向の内ストラップであり、31はその嵌め込み用溝であり、35はその端部の突出部であり、36はその上部の突出部である。
横方向の内ストラップ20と縦方向の内ストラップ30に等間隔で形成されている嵌め込み用溝21、31を利用して、横方向の内ストラップ20と縦方向の内ストラップ30は、格子状に組立てられ(ここでは、このように嵌め合わせで組み立てることをも、組み立てと記述する)、さらに嵌め込まれた箇所が溶接されている。
また、いずれの内ストラップ20、30にも両端の外ストラップ10に面する端部に端部の突出部25、35(図では2箇所であるが、これに限定されない)があり、これらの突出部25、35は、外ストラップ10の対応する位置に形成されている側面の開口13を貫通して外部に突出しており、さらに突出箇所が溶接されている。
また、いずれの内ストラップ20、30にも両端の外ストラップ10に面する端部の上方には上部突出部26、36があり、これらは外ストラップ10のガイド部11の上部の内側に曲がって形成されている嵌め込み用の切欠き12に嵌合する様になっており、さらに嵌合した箇所が溶接されている。
溶接は、細部をしっかりと固着することが可能であり、溶接歪も少ないため、通常レーザ溶接が採用されている。このため、嵌め込みにより各ストラップを一応組立てた状態の支持格子は、内部にアルゴンや窒素等の不活性ガスが充たされた溶接室に設置されたり、大気中で固定されて溶接箇所やその近傍に不活性ガスが吹き付けられるようにされ、この下でレーザヘッドが溶接すべき箇所に移動し、溶接箇所が連続した線状であれば、溶接すべき線に沿ってレーザ光を照射しつつ走査していくこととなる。また、複数の点溶接(スポット溶接)が配列されてなる線状(線が断続的に、即ち線の両端と途中の数箇所が溶接される)であれば、レーザヘッドの移動経路は同様であるが、溶接する箇所においてレーザヘッドが一時停止し、さらに溶接する箇所においてのみレーザ光の照射がなされる。
また、点溶接も、レーザヘッドが溶接する箇所に移動し、一時停止し、当該溶接点のみレーザ光の照射がなされる。
そして、これらの際のレーザヘッドの移動と走査は、レーザヘッドまたは支持格子のいずれかが他方に対して相対移動することによりなされる。
このため、例えば組立物である支持格子は固定しておき、レーザヘッドを移動させ、走査して溶接するのであれば、ロボットアーム等の単軸または多軸ステージ等の可動機構にレーザヘッドを取付け、一応組立てた支持格子の各溶接箇所にレーザヘッドを移動させ、さらに当該箇所の溶接線に沿って走査させることとなる(特許文献1)。
特開2004−132793号公報
しかしながら、支持格子の各升目は1辺が12〜16mm程度であり、移動距離(溶接点ピッチ)が至近である。その一方、非常に高い精度が要求される。このため、正確な移動を確保するためリニアモータやサーボモータ等のモータ類を使用すれば、モータは最高速度に到達する前に減速を開始しなければならなくなる。この結果、ロボットアーム等の可動機構(ハンドリング装置)が複雑となるだけでなく、移動速度が遅くなってしまい、ひいては溶接に要する時間の短縮が困難である。
そしてこれらのことは、シリンダとピストン等の他の手段を使用しても同様である。
なお、支持格子を移動する場合には、いわば一体物であるレーザヘッドと異なり、溶接治具や固定枠等の重量物や微細なワーク等を動かすため、なおさら可動機構は複雑となり、移動速度も遅くなり、溶接に要する時間の短縮が困難となる。
このため、一応組立てた支持格子の各部を溶接する際に、複雑な可動機構が無く、支持格子とレーザヘッドを相対移動させる必要がなく、短時間で高精度の溶接が可能であり、低コストで生産性が向上する技術の開発が望まれていた。
また、単純で安価な装置構成からなり、メンテナンスが容易な溶接装置の開発が望まれていた。
以上の他、網目状や格子状の物品の多数の接触点や交点をレーザ溶接を使用して結合して製造する場合、同一形状の小さな物品を規則正しく配列してレーザ溶接を行うことにより量産する場合等にも、同様の課題が生じている。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としてなされたものであり、レーザ光源光(レーザ光源からの光のみならず、レーザ光源から光ファイバーによりガルバノミラーやスプリッター等からなる溶接用の光学系まで送られてきた光をも含む)を一旦ガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うことにより、溶接ヘッドと被溶接物との相互移動を可能な限り少なくする様にしたものである。以下、各請求項の発明を説明する。
請求項1に記載の発明は、
レーザ光源光をガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うことを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、レーザ光源光を一旦ガルバノミラーに導き、可動機構が簡単で動作が速いガルバノミラーで反射されたレーザ光を溶接箇所に走査させ、溶接を行うため、同じ形状の溶接箇所が多数並んで配置されている物品の溶接等に際して、被溶接部とレーザヘッドを一々相対移動させる必要がなくなり、短時間で高精度の溶接が可能であり、低コストで生産性が向上する。
また、被溶接物の如何によっては、溶接ヘッド、被溶接物を設置する台等に複雑な可動機構を装備することが不必要となり、溶接装置も簡単となる。
なお、溶接箇所へのレーザ光の走査のために、予めガルバノミラーを基準として溶接箇所の形状や位置等の情報が制御装置に入力されており、さらに溶接箇所が線(線分)であれば、最初にその一端の照射がなされる様にガルバノミラーの角度の設定が制御装置の制御の下でなされた後、例えば操作者や画像処理装置によって設定の確認がなされる。しかる後、線の他端まで順に照射されるようにガルバノミラーの取付け角度が、例えば3軸のうち2軸が、少しずつ変更され、さらにこれに合わせてレーザ光源のON、OFFの制御等がなされることとなる。
請求項2に記載の発明は、前記のレーザ溶接方法であって、
前記のレーザ溶接方法は、
レーザ光源光を前記ガルバノミラーに導く光学系と被溶接物とガルバノミラーを所定の位置に設置する設置ステップと、
前記光学系の位置情報と、前記被溶接物の溶接箇所の位置情報と、前記ガルバノミラーの位置の情報を基に、ガルバノミラーから反射されたレーザ光が前記設置された被溶接物の所定の溶接箇所を照射する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を調節する角度調節ステップと、
前記取付け角度が調節されたガルバノミラーに前記レーザ光源光からのレーザ光を導き、さらにガルバノミラーで反射されたレーザ光により前記設置された被溶接物の溶接箇所を照射する照射ステップを、
有していることを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、ガルバノミラーで反射されたレーザ光を溶接箇所に走査させる手段として、ガルバノミラーの取り付け角度を調節する。このため、同じ形状の溶接箇所が多数並んで配置されている物品の溶接等に際して、被溶接部とレーザヘッドを一々相対移動させる複雑な可動機構が不必要であり、低コストかつ制御が容易であるため精度も向上する。
ここに、「レーザ光を前記ガルバノミラーに導く光学系」とは、レーザ光源光を、光ファイバー束等を使用してガルバノミラーに導くのではなく、直接ガルバノミラーに照射する場合をも含む。
また、「ガルバノミラー」とは、所定の制御信号に応じてX−Y−Z軸(3軸)、X−Y軸(2軸)あるいはX軸(1軸)を中心に回転し、これによりレーザ光を意図する方向や場所に反射する光学機器類を指す。
また、「被溶接物を所定の位置に設置する」のは、原則として被溶接物の溶接箇所の位置をも考慮して行われ、溶接作業のための台に設置することに限定されず、被溶接物のフレーム等を保持具で支持して、溶接箇所が実質空中にあるような状態となされる場合、移動可能な台上に設置される場合等をも含む。
また、「照射ステップ」においては、点溶接であるならば、照射位置を確認した後に、ガルバノミラーからの反射光が溶接箇所に照射する角度、当該角度における吸収率等を考慮して、照射すべきエネルギーあるいは溶接に必要なエネルギーの計算がなされ、この下でレーザ光源のスイッチを所定時間だけオンとしたり、他の場所にレーザ光が拡がらない様に光学系に必要なマスクを被せたりする様な作業がなされる。
なお、被溶接物の溶接箇所が複数ある場合には、原則として被溶接物、レーザ光源は動かさず、ガルバノミラーの取付け角度を調節することによりレーザ光を被溶接物の新たな溶接箇所に照射することがなされるが、複雑な形状の箇所の溶接や複雑な溶接に際して、レーザヘッドや被溶接物の設置台が動くことを排除するものではない。
なお、角度調節ステップにおいては、予め制御装置に入力されている位置情報等に多少の誤差等が生じることがあり得るため、最終的には操作者等がチェックを行なったり、画像処理装置等の機器がチェックすることがあるのを排除するものではない。
また、本請求項の発明では、複数のガルバノミラーが同一の溶接箇所を照射角度(方向)や照射位置を相互に変えて照射すること、最終的な取付け角度の(照射位置の)決定や溶接開始に際して作業者が各部の確認や微調整を行うことがあり得ること、レーザ光源と光学系とガルバノミラーの組合せが複数あること等を排除するものではない(かかる場合も本発明に含まれる)。
請求項3に記載の発明は、前記のレーザ溶接方法であって、
前記被溶接物の溶接箇所は連続した線状、複数の点溶接が配列されてなる線状あるいは孤立した点であり、
前記角度調節ステップは、前記被溶接物の線状の溶接箇所の一端または孤立した点をレーザ光が照射する様に調節するものであり、
前記照射ステップ開始後に、前記ガルバノミラーにより反射されたレーザ光が、前記被溶接物の線状の溶接箇所に沿って一端から他端まで移動するまたは孤立した点の箇所に移動する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を変更していく角度変更ステップを有していることを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、角度調節ステップにより被溶接物の線状の溶接箇所の一端にレーザ光が照射され、さらに角度変更ステップによりガルバノミラーの取付け角度が変更されることにより、照射位置が線状の溶接箇所に沿って他端まで移動していくことによりレーザ溶接がなされる。このため、被溶接部とレーザヘッドを相対移動させる必要がなく、短時間で高精度の溶接が可能であり、低コストで生産性が向上する。
ここに、「線状」とは、曲線をも含む。
なお、溶接箇所が、「複数の点溶接が配列されてなる線状」の場合には、例えば一端側の点溶接(スポット溶接)箇所から他端側の点溶接箇所まで順に、線に沿って配列されている全ての点溶接箇所が照射されるようにガルバノミラーの角度が変更されるが、この際点溶接がなされる箇所では角度変更が一時停止し、さらに一時停止したときのみレーザ光源はONとされ、角度を変更しているときにはOFFとされる。ただし、これらのための制御は、点溶接する箇所を照射する角度であることを制御装置が認識さえすれば、他は特に困難と思われないため、それらについての説明は省略する。
また、点(点溶接)のみの溶接も、ガルバノミラーの角度が変更を行なってなされる。
請求項4に記載の発明は、前記のレーザ溶接方法であって、
前記ガルバノミラーは、複数装備され、
前記光学系は、レーザ光源光を分割して前記複数のガルバノミラーに導くものであり、
前記角度調節ステップと前記角度変更ステップは、前記複数のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、1つのレーザ光源光を分割して複数のガルバノミラーに導き、多点の同時溶接を行うため、現在普通に用いられているレーザ光源の出力に比較して、被溶接物が薄い金属等であるため溶接に必要なエネルギーが少ない場合等に好都合であり、溶接に要する時間も少なくなる。
なお、レーザ光源光を分割する手段としては、スプリッターによる分割(分岐)、レーザ光源光を導いてきた光伝送用のグラスファイバー束をグラスファイバーを単位として幾つかのグループに分けたり、光学系を使用したりする等の方法が挙げられる。なおこの際、分割の手段や方法、分割のために使用する「スプリッター」等のハードの原理、分割するエネルギーの比率等は問わない。ただし、同じ内容の溶接を同時に行うことが多く、光学系の手配の面からも、等エネルギー分割とすることが好ましい。
請求項5に記載の発明は、前記のレーザ溶接方法であって、
前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
前記ガルバノミラーは2個であり、
前記設置ステップは、前記2個のガルバノミラーが各々前記支持格子の面の反対側に位置し、かつ前記支持格子の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
前記角度調節ステップは、前記支持格子の内部の相互に直交する格子板が交差部で嵌め込み溝により嵌め込まれている箇所の1つを、前記設置された2個のガルバノミラーが相互に前記格子板の反対側となる方向から照射する様に調節するものであり、
前記角度変更ステップは、前記2個のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、原子炉燃料集合体の支持格子の内部の相互に直交する格子板が交差部で嵌め込み溝により嵌め込まれている箇所の1つが、2個のガルバノミラーを使用して、支持格子の上下(あるいは表裏)等の対称的方向から同時にレーザ溶接される。
このため、縦方向と横方向の格子板が相互に嵌め込み合った箇所等の溶接に要する時間が短くなり、ガルバノミラーとレーザ装置の制御も容易であり、溶接歪の発生もいっそう少なくなる。
ここに、2箇所同時に溶接することとしたのは、作業時間の短縮の他に、(1)支持格子とレーザ発生装置は共に固定されているため溶接箇所の位置情報を正確に管理可能である、(2)支持格子の溶接箇所は平面的な(x方向とy方向の)対称性を有しており、さらに縦方向と横方向の格子板の交差点は上下方向にも対称性を有している、(3)対称性を考慮しつつ同時に溶接する箇所を調整することにより、溶接歪の発生が元々少ないレーザ溶接での溶接歪の発生をほぼゼロにすることが可能である、(4)支持格子は薄い金属板からなるためレーザ発生装置の出力が大きくなくても、複数箇所を同時に溶接することが可能であることを考慮したものである。
請求項6に記載の発明は、前記のレーザ溶接方法であって、
前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
前記ガルバノミラーは4個であり、
前記設置ステップは、前記4個のガルバノミラーが各々前記支持格子の4辺に対応して位置し、かつ前記支持格子の対応する辺の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
前記角度調節ステップは、前記設置された4個のガルバノミラーが、各々担当する辺の溶接箇所を照射する様に調節するものであり、
前記角度変更ステップは、前記4個のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とするレーザ溶接方法である。
本請求項の発明においては、原子炉燃料集合体の正方形の支持格子の4辺を構成する外ストラップ内部の相互に直交する内ストラップとの溶接やストラップの接続部の溶接が、4個のガルバノミラーを使用して、支持格子の各辺で同時にレーザ溶接される。
このため、溶接に要する時間が短くなり、溶接箇所の形状、寸法も同じであるため各ガルバノミラーの取り付け角とレーザ装置の出力の制御も容易となる。また、4箇所同時の溶接であるため、溶接箇所を適切に選択して、正方形の支持格子全体としても、各溶接箇所においても、溶接歪の発生がいっそう少なくなるようにすることも可能となる。
なお、本請求項の発明においては、4箇所の同時溶接を行うためのレーザ光の発生方法は問わない。例えば、1個のレーザ光源のレーザ光を4分割しても良いし、2個のレーザ光源のレーザ光を各2分割して4個のガルバノミラーに導いても良い。
請求項7に記載の発明は、
レーザ光源光をガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うことを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項1の発明を、物の発明として捉えたものである。
このため、複雑な可動機構が無く、メンテナンスが容易で、短時間で高精度の溶接が可能であり、低コストで生産性が向上する溶接装置を提供することができる。
請求項8に記載の発明は、前記のレーザ溶接装置であって、
前記レーザ溶接装置は、
レーザ光源光を前記ガルバノミラーに導く光学系と被溶接物とガルバノミラーを所定の位置に設置する設置手段と、
前記光学系の位置情報と、前記被溶接物の溶接箇所の位置情報と、前記ガルバノミラーの位置の情報を入力され、入力されたこれらの情報を基に、ガルバノミラーから反射されたレーザ光が前記設置された被溶接物の所定の溶接箇所を照射する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を調節する角度調節手段と、
前記取付け角度が調節されたガルバノミラーに前記レーザ光源からのレーザ光を導き、さらにガルバノミラーで反射されたレーザ光により前記設置された被溶接物の溶接箇所を照射する照射手段を、
有していることを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項2の発明を、物の発明として捉えたものである。
請求項9に記載の発明は、前記のレーザ溶接装置であって、
前記被溶接物の溶接箇所は線状、複数の点溶接が配列されてなる線状あるいは孤立した点であり、
前記角度調節手段は、前記被溶接物の線状の溶接箇所の一端をレーザ光が照射する様に調節するものであり、
前記照射手段は、照射開始後に、前記ガルバノミラーにより反射されたレーザ光が、前記被溶接物の線状の溶接箇所に沿って一端から他端まで移動するまたは孤立した点の箇所に移動する様に前記角度調節手段にガルバノミラーの取付け角度を変更させる制御部を有していることを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項3の発明を、物の発明として捉えたものである。
請求項10に記載の発明は、前記のレーザ溶接装置であって、
前記ガルバノミラーは、複数装備され、
前記光学系は、レーザ光源光を分割して前記複数のガルバノミラーに導くものであり、
前記角度調節手段と前記制御部は、前記複数のガルバノミラー毎に機能するものであることを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項4の発明を、物の発明として捉えたものである。
請求項11に記載の発明は、前記のレーザ溶接装置であって、
前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
前記ガルバノミラーは2個であり、
前記設置手段は、前記2個のガルバノミラーが各々前記支持格子の面の反対側に位置し、かつ前記支持格子の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
前記角度調節手段は、前記支持格子の内部の相互に直交する格子板が交差部で嵌め込み溝により嵌め込まれている箇所の1つを、前記設置された2個のガルバノミラーが相互に前記格子板の反対側となる方向から照射する様に調節するものであり、
前記角度調節手段と前記制御部は、前記2個のガルバノミラー毎に機能するものであることを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項5の発明を、物の発明として捉えたものである。
請求項12に記載の発明は、前記のレーザ溶接装置であって、
前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
前記ガルバノミラーは4個であり、
前記設置手段は、前記4個のガルバノミラーが各々前記支持格子の4辺に対応して位置し、かつ前記支持格子の対応する辺の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
前記角度調節手段は、前記設置された4個のガルバノミラーが、各々担当する辺の溶接箇所を照射する様に調節するものであり、
前記角度調節手段と前記制御部は、前記4個のガルバノミラー毎に作用発揮を行うものであることを特徴とするレーザ溶接装置である。
本請求項の発明は、製造方法の発明である請求項6の発明を、物の発明として捉えたものである。
本発明においては、レーザ光源光をガルバノミラーに導き、可動機構が簡単で動作が速いガルバノミラーで反射されたレーザ光を溶接箇所に走査させ、溶接を行う。このため、複雑な可動機構が無く、被溶接部とレーザヘッドを相対移動させる必要がなく、短時間で高精度の溶接が可能であり、低コストで生産性が向上する。
また、単純で安価な装置構成からなり、メンテナンスが容易な溶接装置を提供することができる。
また、1つのレーザ発生装置からのレーザ光を分割して複数のガルバノミラーに導き複数の箇所を同時に溶接するため、薄い金属の溶接を一層短時間でなし得る。
また、1つのレーザ発生装置からのレーザ光をスプリッターで分割したり、光の伝送用のグラスファイバー束をグループ分けしたりして2個のガルバノミラーに導き、原子炉燃料集合体の支持格子の内部の相互に直交する格子板の交差部の溶接が、相対する方向から同時に溶接するため、溶接歪の発生が一層少なくなり、さらにガルバノミラーの取り付け角の値、変化等が同じ、あるいはそれらの絶対値が同じとなることが多く、このため制御も楽となり、溶接時間も短縮される。
また、1個または2個のレーザ発生装置からのレーザ光を分割して4個のガルバノミラーに導き、原子炉燃料集合体の支持格子の正方形の外周の各辺を構成する外ストラップと内部の相互に直交する内ストラップの交差部等の溶接を各辺同時に行うため、制御が楽であり、溶接時間が短縮され、溶接歪の発生も一層少なくなる。
以下、本発明をその最良の実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
(第1の実施の形態)
本実施の形態は、2個のガルバノミラーの取り付け角(反射角)を調節して支持格子内の縦方向と横方向のストラップの交点、即ち内周交点を2箇所同時に上下から溶接することに関する。
以下、図1を参照しつつ本実施の形態を説明する。図1は、2個のガルバノミラーの反射角を調節して支持格子内の縦方向と横方向のストラップの交点を、上下方向から同時にレーザ溶接している様子を概念的に示す図である。
図1において、40は一応組立てられた支持格子であり、50は光学系であり、51はハーフミラーであり、52はスプリッター用ミラーであり、53はミラーであり、54は
ガルバノミラーであり、90は支持格子40を空中で水平に保持する保持装置である。また、太い実線、矢印で示す65はレーザ光源光であり、太い破線、矢印で示す66はレーザ光源光を50:50に分岐した溶接用のレーザ光である。溶接装置の光学系としては、以上の他に凸レンズ等の要素をも有するが、これは自明かつ本発明の趣旨に直接の関係がないため、図示や説明は省略する。なお、前記50:50の比率は、溶接を行う対象等の条件に応じて光学系を調節し、任意の比率とすることが可能である。
また、図1の上下方向が、実際の上下方向である。
図1に示す様に、支持格子40はその外枠(外ストラップ)を保持装置に保持され、これによりその上下にはスペース(空間)があり、このスペース内に各1個のガルバノミラー54が配置され、また縦方向と横方向の内ストラップの交差する位置(格子点)に溶接用のレーザ光を照射することが可能となっている。
レーザ発生装置の構造は、例えば前記特許文献1の段落14、図1等に記載されている周知技術であるため、説明は省略する。
また、ガルバノミラー54は3軸タイプの物であるが、その構造、取付け(反射)角度の調整、変更、制御についても、多くの特許公報類等に記載されている周知技術である。このため、これらについても説明は省略する。
また、ガルバノミラーや凸レンズ等と被照射位置とのレーザ測長機等を用いての距離の測定、レーザ測長機や画像処理装置を用いての自動シフト等についても周知技術であるため、それらの説明は省略する。
以下、本発明を特徴付ける構造、作用、効果について説明する。
図1において、図示していないレーザ光源からのレーザ光源光65は、ハーフミラー51とスプリッター用ミラー52からなるスプリッターにより50:50に分岐され、さらに分岐された溶接用のレーザ光66は各々ミラー53とガルバノミラー54からなる光学系50により支持格子40の溶接箇所に導かれ、照射位置が溶接すべき箇所を走査(スキャニング)して行くことにより当該箇所の溶接がなされる。このため、同時に同一格子点の上下2箇所の溶接がなされることとなる。
各溶接箇所の溶接は線溶接であるため、ガルバノミラー54で反射された溶接用のレーザ光66の焦点の初期位置を線状の溶接箇所の一端に合せた後、予め定めたプログラムに沿ってガルバノミラー54の取付け角が少しずつ変更されていくことにより、焦点が溶接線の他端の方に移動して行き、他端に到達することにより当該箇所の溶接が終了することとなる。
なお、ガルバノミラー54の取付け角度の変化が同じであっても、ガルバノミラー54と溶接箇所との距離に応じて、ガルバノミラー54から反射された溶接用のレーザ光66が溶接箇所を移動する速度が変化し、溶接箇所を照射する角度に応じて単位照射面積当りのエネルギーが変化するが、これらは内蔵するプログラムにのっとってCPUが簡単な計算を行ってレーザ光源の出力を制御したり、取付け角度の変更速度を制御したりすることにより補償される。
また、レーザ光源光65を分岐して2箇所を同時に溶接するが、ガルバノミラー54を極力支持格子に対して上下対称の位置に設置し、これによりレーザ発生装置60と2個のガルバノミラー54という複雑な機器構成の制御の容易化を図っている。
溶接時には、支持格子40、各種のミラー51、52、53、54等は、CPU80等を除き溶接室に設置される。また、レーザ発振機は、YAGレーザを溶接装置の近くに設置しており、レーザ光はグラスファイバーでミラー51へ導くようにした。なお、例えばCOレーザ、その他のレーザを設置し、固定光学系によりミラー51へ導くことも可能である。
溶接室は、雰囲気ガスの調節、発生した熱の除去等のための設備を有するだけでなく、外部から作業者が溶接用の各種機器を操作し、溶接の様子を監視するための設備をも有している。ただし、これらは周知技術であるため、その説明は省略する。
なお、各溶接箇所における初期位置の設定は、最終的には画像処理装置による自動モード及び作業者による手動モードにより確認される。なお、本実施の形態における自動認識の手法であるが、支持格子は量産品であり、各溶接箇所の形状、寸法は既知である。このため、CCDカメラやディジタルフイルム等を装備した画像処理装置が、位置決め用のレーザ光の照射の前後のディジタル映像を、パターンマッチング等の処理方法により比較照合して容易になし得る。
なおまた、本実施の形態で使用したYAGレーザやCOレーザあるいはCCDカメラやディジタルフイルム等のハードは、適宜他の種類の機器に変更してよいのは勿論である。
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、4個のガルバノミラーの反射角を調節して、外ストラップ10の隅角部相互の接続箇所、外ストラップ10と横方向の内ストラップ20、縦方向の内ストラップ30との嵌め込みあるいは貫通がなされる箇所を、即ち外周交点を4箇所同時に溶接することに関する。
図2において、図1に示す物と同じ作用、効果を為す物には同じ符号を付してある。なお、図2は支持格子と各種のミラー類51、52、53、54からなる光学系50を上方から見た図である。なお、支持格子40は、図示しない溶接用の台に水平に設置されている。また、煩雑かつ見難くなるため、支持格子40内の横方向の内ストラップ20、縦方向の内ストラップ30は少なく示して(描いて)ある。
図2において、図示していない2台のレーザ光源からの2本のレーザ光65は、各々ハーフミラー51とスプリッター用ミラー52からなるスプリッターにより50:50に分岐され、さらに分岐された溶接用のレーザ光66は各々ミラー53とガルバノミラー54からなる光学系により支持格子40の溶接箇所に導かれ、当該箇所の溶接がなされる。このため、同時に4箇所の溶接がなされることとなる。
ここに、外周交点4箇所同時に溶接することとしたのは、支持格子は正方形であり、その溶接箇所は平面的な対称性を有しているからであり、基本的な考え方は第1の実施の形態と同様である。
また、ガルバノミラー54の制御等も第1の実施の形態と同様であり、このため、それらについての説明は省略する。
なお、実際の支持格子の外周交点の溶接においては、他の溶接箇所との都合等のため、場合によっては4箇所同時溶接するのではなく、逐次溶接がなされても良い。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、図1と図2に示す溶接装置が機能するためのハード面、ソフト面の具体的な内容に関する。
図3に、溶接装置の概念的な構成を示す。本図において、50は光学系であり、60はレーザ発生装置(レーザ光源)であり、70は測定系であり、80はCPUであり、81はそのメモリであり、82はそのタイマーであり、83はその管理テーブルである。
CPU80のメモリ81には、予め制御に必要な各種のデータが入力されている。具体的には、(1)支持格子40の形状、寸法、(2)溶接箇所の種類毎に、その形状、寸法、溶接に必要なエネルギー量、支持格子上での位置(座標)と個数、(3)各ガルバノミラーの取付け角と角度変更に必要な電力と角度の変化する速度等の関係、(4)各ガルバノミラーの移動量と移動のために必要な電力と移動速度の関係、(5)各ガルバノミラーの現在の取付け角度や各種の初期条件等である。
また、CPU80には、溶接が開始された時には、ガルバノミラーの取付け角と移動を適切に制御、監視するためのタイマー(クロック信号発生手段)82、各溶接箇所の管理を行う管理テーブル83等を内蔵している。
管理テーブル83は、溶接箇所の種類をIとし、各種類(I)における溶接箇所の個数をJとしたとき、2変数I、Jからなるテーブル(表)を保持し、さらに各箇所の溶接が終了する毎に、テーブルの該当する位置にその旨の印を付す。
溶接箇所の種類であるが、外ストラップ10相互の接続箇所、横方向若しくは縦方向の内ストラップ20、30の端面にある上下の突出部25、35が外ストラップ10を貫通した箇所、同じく横方向若しくは縦方向の内ストラップ20、30の上部保持片部26、36が外ストラップ10のガイド部11の切欠き12に嵌め込まれた箇所、横方向の内ストラップ20と縦方向の内ストラップ30との交差部の上部側と下部側の合計6種であり、このためIは1から6の整数値である。
また、例えば外ストラップ10相互の突合せ箇所をI=1とすれば、I=1の種類の溶接箇所は4隅であるため、I=1におけるJは、1から4の整数値である。
なお、各種類の溶接は2箇所あるいは4箇所同時になされるのが原則であるが、必ずしもそうとは限らない。また、異なる種類の溶接が同時になされることもあり得る。このため、溶接の終了印は、特定のIにおいては1つのJについてのみ付されたり、2種のIについて各1つのJに印が付されたりすることもあり得る。
そして、全てのIとJに終了印が付されれば、当該支持格子の溶接は終了とされる。
なお、前記メモリ81の、各溶接箇所についての溶接に必要なエネルギー、溶接長さ、支持格子における位置等の情報は、前記管理テーブル83のI及びJのテーブルに対応して格納されている。
また、光学系50、レーザ発生装置60の制御に必要なデータ、具体的にはガルバノミラー54の2次元の取付け角とその角度を制御するために必要な2組のコイルの電流値や電圧の関係、取付け角度の変更速度等の格納も同様である。
従って、CPU80はこれら格納されているデータを参照しつつ、ガルバノミラー54の取り付け角やレーザ発生装置60の出力を制御することとなる。
また、TIG溶接等と異なりレーザ溶接では溶接歪の発生は本来的に少ないが、少しでも小さくなる様に、溶接する箇所の順番がCPU80に入力されている。ただし、これは操作員の操作により適宜変更可能である。
次に、位置決めの確認とレーザエネルギーの制御について説明する。
位置決めは、予め入力されている支持格子の形状、寸法を基に大よその位置を決め、レーザ光の試照射を行い、画像処理装置による自動認識後に本照射を行う。なお、画像処理装置を用いての自動認識であるが、予め入力されているデータと位置決め用のレーザ光を照射した際の画像データを照合して行う。この際、燃料集合体やその支持格子は量産品であり、各部の材料、形状、寸法も同じであるため、予めの溶接箇所の照合用データの入力は、ハード的にもソフト的にもそう負担とはならない。
また、溶接用のレーザ光の強度の制御であるが、照射されたレーザ光線は、厳密には全ての光束が小さな円形に収束するあるいは焦点を結ぶのではなく、極一部は収束部分の周囲に存在する。このため、この収束部分の周囲全域から均等にサンプルの光束を収集して、レーザ光のエネルギーの推定を行って制御する。
本発明の第1の実施の形態の溶接の様子を、概念的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態の溶接の様子を、概念的に示す図である。 本発明の各実施の形態の溶接装置の構成を、概念的に示す図である 支持格子の組立の様子と溶接箇所を示す図である。
符号の説明
10 外ストラップ
11 ガイド部
12 嵌め込み用の切欠き
13 開口
19 外ストラップ相互の突き合せ溶接箇所
20 横方向の内ストラップ
21 横方向の内ストラップの嵌め込み用溝
25 横方向の内ストラップの端部の突出部
26 横方向の内ストラップの上部の突出部
30 縦方向の内ストラップ
31 縦方向の内ストラップの嵌め込み用溝
35 縦方向の内ストラップの端部の突出部
36 縦方向の内ストラップの上部の突出部
40 支持格子
50 光学系
51 ハーフミラー
52 スプリッター用ミラー
53 ミラー
54 ガルバノミラー
60 レーザ発生装置
65 レーザ光源光
66 溶接用のレーザ光
70 測定系
80 CPU
81 メモリ
82 タイマー
83 管理テーブル
90 保持装置

Claims (12)

  1. レーザ光源光をガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うことを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 前記のレーザ溶接方法は、
    レーザ光源光を前記ガルバノミラーに導く光学系と被溶接物とガルバノミラーを所定の位置に設置する設置ステップと、
    前記光学系の位置情報と、前記被溶接物の溶接箇所の位置情報と、前記ガルバノミラーの位置の情報を基に、ガルバノミラーから反射されたレーザ光が前記設置された被溶接物の所定の溶接箇所を照射する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を調節する角度調節ステップと、
    前記取付け角度が調節されたガルバノミラーに前記レーザ光源光からのレーザ光を導き、さらにガルバノミラーで反射されたレーザ光により前記設置された被溶接物の溶接箇所を照射する照射ステップを、
    有していることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接方法。
  3. 前記被溶接物の溶接箇所は連続した線状、複数の点溶接が配列されてなる線状あるいは孤立した点であり、
    前記角度調節ステップは、前記被溶接物の線状の溶接箇所の一端または孤立した点をレーザ光が照射する様に調節するものであり、
    前記照射ステップ開始後に、前記ガルバノミラーにより反射されたレーザ光が、前記被溶接物の線状の溶接箇所に沿って一端から他端まで移動するまたは孤立した点の箇所に移動する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を変更していく角度変更ステップを有していることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接方法。
  4. 前記ガルバノミラーは、複数装備され、
    前記光学系は、レーザ光源光を分割して前記複数のガルバノミラーに導くものであり、
    前記角度調節ステップと前記角度変更ステップは、前記複数のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とする請求項3に記載のレーザ溶接方法。
  5. 前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
    前記ガルバノミラーは2個であり、
    前記設置ステップは、前記2個のガルバノミラーが各々前記支持格子の面の反対側に位置し、かつ前記支持格子の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
    前記角度調節ステップは、前記支持格子の内部の相互に直交する格子板が交差部で嵌め込み溝により嵌め込まれている箇所の1つを、前記設置された2個のガルバノミラーが相互に前記格子板の反対側となる方向から照射する様に調節するものであり、
    前記角度変更ステップは、前記2個のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とする請求項3に記載のレーザ溶接方法。
  6. 前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
    前記ガルバノミラーは4個であり、
    前記設置ステップは、前記4個のガルバノミラーが各々前記支持格子の4辺に対応して位置し、かつ前記支持格子の対応する辺の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
    前記角度調節ステップは、前記設置された4個のガルバノミラーが、各々担当する辺の溶接箇所を照射する様に調節するものであり、
    前記角度変更ステップは、前記4個のガルバノミラー毎になされるものであることを特徴とする請求項3に記載のレーザ溶接方法。
  7. レーザ光源光をガルバノミラーに導き、ガルバノミラーで反射されたレーザ光が溶接箇所を走査して溶接を行うことを特徴とするレーザ溶接装置。
  8. 前記レーザ溶接装置は、
    レーザ光源光を前記ガルバノミラーに導く光学系と被溶接物とガルバノミラーを所定の位置に設置する設置手段と、
    前記光学系の位置情報と、前記被溶接物の溶接箇所の位置情報と、前記ガルバノミラーの位置の情報を入力され、入力されたこれらの情報を基に、ガルバノミラーから反射されたレーザ光が前記設置された被溶接物の所定の溶接箇所を照射する様に前記ガルバノミラーの取付け角度を調節する角度調節手段と、
    前記取付け角度が調節されたガルバノミラーに前記レーザ光源からのレーザ光を導き、さらにガルバノミラーで反射されたレーザ光により前記設置された被溶接物の溶接箇所を照射する照射手段を、
    有していることを特徴とする請求項7に記載のレーザ溶接装置。
  9. 前記被溶接物の溶接箇所は線状、複数の点溶接が配列されてなる線状あるいは孤立した点であり、
    前記角度調節手段は、前記被溶接物の線状の溶接箇所の一端をレーザ光が照射する様に調節するものであり、
    前記照射手段は、照射開始後に、前記ガルバノミラーにより反射されたレーザ光が、前記被溶接物の線状の溶接箇所に沿って一端から他端まで移動するまたは孤立した点の箇所に移動する様に前記角度調節手段にガルバノミラーの取付け角度を変更させる制御部を有していることを特徴とする請求項8に記載のレーザ溶接装置。
  10. 前記ガルバノミラーは、複数装備され、
    前記光学系は、レーザ光源光を分割して前記複数のガルバノミラーに導くものであり、
    前記角度調節手段と前記制御部は、前記複数のガルバノミラー毎に機能するものであることを特徴とする請求項9に記載のレーザ溶接装置。
  11. 前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
    前記ガルバノミラーは2個であり、
    前記設置手段は、前記2個のガルバノミラーが各々前記支持格子の面の反対側に位置し、かつ前記支持格子の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
    前記角度調節手段は、前記支持格子の内部の相互に直交する格子板が交差部で嵌め込み溝により嵌め込まれている箇所の1つを、前記設置された2個のガルバノミラーが相互に前記格子板の反対側となる方向から照射する様に調節するものであり、
    前記角度調節手段と前記制御部は、前記2個のガルバノミラー毎に機能するものであることを特徴とする請求項9記載のレーザ溶接装置。
  12. 前記被溶接物は、原子炉燃料集合体の支持格子であり、
    前記ガルバノミラーは4個であり、
    前記設置手段は、前記4個のガルバノミラーが各々前記支持格子の4辺に対応して位置し、かつ前記支持格子の対応する辺の溶接箇所を照射可能である様に設置するものであり、
    前記角度調節手段は、前記設置された4個のガルバノミラーが、各々担当する辺の溶接箇所を照射する様に調節するものであり、
    前記角度調節手段と前記制御部は、前記4個のガルバノミラー毎に作用発揮を行うものであることを特徴とする請求項9に記載のレーザ溶接装置。
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