JP2008221071A - イオン液体の分解処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未だ有効な処理方法が開発されていないイオン液体を分解し、無害化して安全に廃棄可能とするイオン液体の分解処理方法を提供する。
【解決手段】イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理することにより、イオン液体を分解してなるイオン液体の分解処理方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン液体を含む混合液、例えば、イオン液体含有の廃液等の廃液処理に関すものであって、水熱処理を施すことによりイオン液体を分解して廃棄を可能にするイオン液体の分解処理方法に関するものである。
近年、有機溶媒や水に代わる新しい溶媒として、イオン液体が注目されている。上記イオン液体は、不揮発性,難燃性,耐熱性,低粘性,高導電性等の特徴を有していることから、環境調和型反応溶媒として、あるいはリチウム電池等二次電池や燃料電池,太陽電池等の電気化学分野、潤滑油等幅広い用途への応用が期待され、開発が進められている。
このような現状において、イオン液体の応用に関しては様々な研究が進められているが、イオン液体を使用した後の、イオン液体を含有する混合液である廃液による汚染が懸念されている。すなわち、イオン液体は、難分解性物質であり、生分解性を有するものでもなく、自然界や人体に対する影響は不明な部分が多く、将来的にその使用量の増加に伴い廃棄物として問題となることが予想され、その処理方法の開発が望まれている。
このような状況の中、例えば、界面活性剤や表面処理剤等として使用されている難分解性のフッ素系有機化合物を、金属粉の存在する密閉容器中で熱水処理して分解させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−306736号公報
しかしながら、上記特許文献1の熱水分解法における分解処理対象となるフッ素系有機化合物は、前述のように、従来から界面活性剤や表面処理剤等に用いられる、炭素原子に結合するフッ素原子を少なくとも一つ有する化合物であり、いわゆるイオン液体を対象とするものではない。このように、イオン液体の分解処理に関しては未だ有効な方法が開発されていないのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、未だ有効な処理方法が開発されていないイオン液体を分解し、無害化して安全に廃棄可能とするイオン液体の分解処理方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理することにより、イオン液体を分解するイオン液体の分解処理方法をその要旨とする。
すなわち、本発明者らは、上記事情に鑑み、イオン液体の分解を目的として種々検討を重ねた結果、イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理すると、イオン液体が分解され、結果、安全に廃棄することができるようになることを見出し本発明に到達した。
本発明は、イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理することにより、イオン液体を分解するイオン液体の分解処理方法である。このように、液中に含有されているイオン液体が分解されることから、安全に処理することが可能となる。したがって、例えば、イオン液体が含有された廃液に対して、安全かつ効果的に処理することが可能となり産業上有用な技術となりうる。
そして、上記イオン液体を含有する水性混合液の水熱処理を、鉱化剤の存在下で行なうと、水熱処理により分解されたイオン液体のアニオン部の分解物をトラップして不溶性の塩を形成し、固液分離が容易となりイオン液体を含有する水性混合液の廃棄等の処理の向上が図られる。
さらに、上記水熱処理の前段工程または後段工程おいて、光触媒の存在下、水性混合液に光照射を行なうと、イオン液体の分解処理がより一層促進され好ましいものである。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明におけるイオン液体とは、融点が150℃以下でカチオン部とアニオン部からなるイオン性物質のことを表す。なお、本発明においては、融点が上記範囲外であっても本発明の分解処理方法を用いて処理可能な比較的低融点のイオン性物質もイオン液体に含むものである。
本発明のイオン液体の分解処理方法において、分解処理対象となるイオン液体は、そのカチオン部、アニオン部とも、特に限定されるものではなく、さらに、分解処理されるイオン液体としては、1種類に限定されるものではなく、2種以上のイオン液体が混合したものであってもよい。
そして、上記分解処理対象となるイオン液体のカチオン部としては、例えば、イミダゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、第四級アンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、第四級ホスホニウムカチオン等があげられる。
上記イミダゾリウムカチオンとしては、例えば、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムイオン、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムイオン、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウムイオン等のジアルキルイミダゾリウムイオン;3−エチル−1,2−ジメチル−イミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−ヘキシルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−イソプロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオン等のトリアルキルイミダゾリウムイオン等をあげることができる。
上記ピロリジニウムカチオンとしては、例えば、N,N−ジメチルピロリジニウムイオン、N−エチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−ペンチルピロリジニウムイオン、N−ヘキシル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−オクチルピロリジニウムイオン、N−デシル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−ドデシル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−プロポキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオン、N−(2−イソプロポキシエチル)−N−メチルピロリジニウムイオン等をあげることができる。
上記ピペリジニウムカチオンとしては、例えば、N,N−ジメチルピペリジニウムイオン、N−エチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−ペンチルピペリジニウムイオン、N−ヘキシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−オクチルピペリジニウムイオン、N−デシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−ドデシル−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N−エチルピペリジニウムイオン、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルピペリジニウムイオン、N−メチル−N−(2−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−メチル−N−(4−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−エチル−N−(2−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン、N−エチル−N−(4−メトキシフェニル)ピペリジニウムイオン等をあげることができる。
上記第四級アンモニウムカチオンとしては、例えば、N,N,N,N−テトラメチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルエチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルプロピルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルブチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルペンチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルヘプチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルオクチルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルデシルアンモニウムイオン、N,N,N−トリメチルドデシルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチルプロピルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチルブチルアンモニウムイオン、N−エチル−N,N−ジメチルヘキシルアンモニウムイオン、2−メトキシ−N,N,N−トリメチルエチルアンモニウムイオン、2−エトキシ−N,N,N−トリメチルエチルアンモニウムイオン、2−プロポキシ−N,N,N−トリメチルエチルアンモニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N,N−ジメチルプロピルアンモニウムイオン、N−(2−メトキシエチル)−N,N−ジメチルブチルアンモニウムイオン等をあげることができる。
上記第四級ホスホニウムカチオンとしては、例えば、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等の炭素数1〜16のアルキル基により置換された第四級ホスホニウムカチオン等があげられる。
上記ピリジニウムカチオンとしては、例えば、N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、N−プロピルピリジニウム等の炭素数1〜16のアルキル基により置換されたピリジニウムカチオン等があげられる。
一方、上記分解処理対象となるイオン液体のアニオン部としては、通常、Cl- 、Br- 、I- 、BF4 - 、BF3 2 5 - 、PF6 - 、NO3 - 、CF3 CO2 - 、CF3 SO3 - 、(CF3 SO2 2 - 、(FSO2 2 - 、(CF3 SO2 3 - 、(C2 5 SO2 2 - 、AlCl4 - 、Al2 Cl7 - 等があげられる。
本発明のイオン液体の分解処理方法は、上記イオン液体を含有する水性混合液に対して水熱処理を行なうことによりイオン液体を分解処理する方法である。なお、本発明において、上記水熱処理とは、水存在下で、処理対象となるイオン液体を積極的に加熱処理することをいう。
また、本発明において、水性混合液とは、水とイオン液体を含有するものであって、水熱処理による分解処理を阻害しない範囲であれば、上記水、イオン液体以外に他の各種溶媒、例えば、低級アルコール、低級アルカン、アセトン、アセトニトリル、アセトアルデヒド、ベンゼン等が混合されていてもよい。
本発明における水熱処理は、鉱化剤の存在下に行なうことが好ましい。上記鉱化剤は、分解されたイオン液体のアニオン部の分解物、例えば、フッ素イオンやリンイオンと結合して不溶性の塩を形成するという作用を奏し、結果、分解処理された溶液の固液分離を容易にする効果が得られる。なお、上記鉱化剤は、水熱処理前に水性混合液に含有されていてもよいし、水熱処理後に添加してもよく、好ましくは水熱処理前に水性混合液に含有させ、水熱処理を鉱化剤の存在下で行なうことである。
上記鉱化剤としては、温度を上昇させると溶解度が下がる特性を有する化合物であれば特に限定するものではなく、例えば、このような特性を有する無機化合物、好ましくは無機の塩基性化合物、より具体的には、アルカリ土類金属の水酸化物があげられる。なかでも、コスト、不溶性塩の形成容易性等の観点から、水酸化カルシウムあるいは塩化カルシウム等のカルシウム化合物が好適に用いられ、特には水酸化カルシウムが好適に用いられる。そして、上記鉱化剤は、単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
また、上記鉱化剤として、上記アルカリ土類金属の水酸化物以外に、遷移金属(Pb,Cr等)の水酸化物を用いることもできる。
上記鉱化剤の含有量は、特に限定するものではなく、分解処理対象であるイオン液体の種類,含有量,さらには処理条件等により適宜に設定される。例えば、バッチ式の場合、鉱化剤の含有量は、イオン液体1モルに対して50モル以下であることが好ましく、その下限値としては、好適には0.7モルである。かかる含有量が多すぎると、未反応の鉱化剤が大量に発生することになり不経済である。
さらに、上記イオン液体を含有する水性混合液には、上記鉱化剤以外の、他の添加物を適宜配合することができる。
上記他の添加剤としては、アニオン部のさらなる分解を促進する等の目的から、鉄粉等の金属粉を用いることができる。
また、イオン液体を含有する水性混合液のpHをアルカリ性領域に調整する目的から、pH調整剤が用いられる。なお、上記pH調整剤の配合によるpHの調整以外に、前述の鉱化剤を配合することにより所望のpHに調整してもよい。したがって、上記pH調整剤の配合量は、特に限定するものではなく所望のpHに調整可能な量であればよい。
このように、本発明では、イオン液体を含有する水性混合液のpHは、アルカリ性領域であることが好ましく、特に好ましくはpH=7〜14の範囲、更に好ましくはpH=8〜12である。
さらには、アルカリ性領域のpHを変化させない酸化剤を配合することも好ましく、特には過酸化水素(H2 2 )を配合することが好ましい。
つぎに、本発明のイオン液体の分解処理方法は、例えば、オートクレーブ内にて分解反応が行われるものであり、上記分解反応に際しての処理条件について詳しく述べる。
イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理する際の水熱処理の温度は、分解処理対象であるイオン液体の種類,含有量,さらには処理時の圧力や時間等により適宜選択される。かかる水熱処理の温度は、例えば、100〜400℃であることが好ましく、より好ましくは120〜300℃であり、特に好ましくは150〜250℃である。すなわち、水熱処理温度が低すぎると、イオン液体が充分に分解処理され難い傾向があり、高すぎると、分解処理の向上が望めることもなく、コスト的に不利となる傾向がみられるからである。
水熱処理における反応時間は、イオン液体の種類、その含有量、さらには水熱処理時の処理温度、圧力等により適宜に設定される。かかる反応時間は、例えば、水熱処理をバッチ式で行なう場合、1〜50時間であることが好ましく、より好ましくは3〜30時間、特に好ましくは10〜25時間である。
水熱処理における圧力条件としては、液相保持可能な圧力であればよく、具体的には、150〜50,000kPaが好ましく、更には150〜10,000KPaであることが好ましい。かかる圧力が低すぎると、イオン液体の分解が進行し難くなる傾向があり、高すぎると処理装置の耐圧性能の点からコスト的に不利となる傾向がある。
つぎに、イオン液体を含有する水性混合液におけるイオン液体の濃度は、例えば、水性混合液中の水に対して0.01〜30重量%であることが好ましく、特に好ましくは0.1〜20重量%である。かかる含有量が多すぎると、一度の処理では分解しにくい傾向があり、また鉱化剤を使用する場合においてはその使用量が増加し、経済的でない傾向がある。
本発明のイオン液体の分解処理方法では、先に述べたように、オートクレーブにて行われるがこれに限定するものではなく、バッチ式であっても連続式であっても差し支えない。さらには、水熱処理工程中、イオン液体を含有する水性混合液を静置しても、あるいは攪拌してもよい。
つぎに、本発明のイオン液体の分解処理方法では、上記水熱処理にて分解処理した後の後処理工程として、例えば、降圧し冷却することにより、沈殿物である固形分(鉱化剤とアニオン部の分解物との塩)を各種フィルター等を用いて吸引濾過等により分離する工程を経由することが好ましい。すなわち、鉱化剤を用いた場合、この鉱化剤とアニオン部の分解物との塩が形成されるが、この塩が溶解しないよう素早く冷却し、固形分を分離可能となる状態にすることが好ましい。
本発明のイオン液体の分解処理方法では、上記水熱処理によるイオン液体の分解処理工程に加えて、光触媒の存在下、光照射を行なう光分解処理を行なってもよい。上記水熱処理に加えて光分解処理を行なうことにより、イオン液体の分解処理が一層促進されることになり好ましい。なお、上記光分解処理は、水熱処理の前段工程で行なってもよいし、後段工程で行なってもよく、その順序は限定するものではないが、好適には、分解処理の促進効率等を考慮した場合、水熱処理を施した後、続いて光分解処理を行なう工程の順序が好ましい。
上記光分解処理は、イオン液体を含有する水性混合液に、光触媒の存在下で光照射を行なうものである。
上記光触媒としては、特に限定するものではなく従来公知の各種光触媒が用いられ、例えば、遷移金属の酸化物,硫化物,窒化物等があげられる。これらの中でも、遷移金属の酸化物が好ましく、特にはコスト等の観点から、酸化チタン(TiO2 )が好適に用いられる。また、上記光触媒は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記酸化チタンに関して、より詳しく述べると、一般的には、アナターゼ型の結晶構造を有するものが好適に用いられる。また、上記酸化チタンとしては、その表面積が数m2 /g〜数百m2 /gであればよく、具体的には1〜400m2 /gが好ましい。さらに、その粒径に関しては、粉末状として用いる場合、平均粒子径1nm〜1mmの範囲内のものが好適に用いられる。
上記光触媒の含有量としては、イオン液体の濃度、光照射等の処理条件により適宜に設定されるが、水性混合液が過度に濁ることがなく、照射された光が水性混合液内部にまで到達可能な状態となる透明性が保持可能な量であればよい。例えば、バッチ式で行なう場合、水性混合液基準として、0.01〜1000g/l、特には0.1〜10g/lであることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると、分解処理に長時間を要する傾向がみられ、逆に多すぎても添加効果の向上はみられず不経済である。
そして、光照射によるイオン液体の分解処理の一層の促進向上を目的に、上記光触媒とともに触媒助剤を併せて配合することができる。上記触媒助剤としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)等があげられる。上記触媒助剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記触媒助剤の含有量は、特に限定するものではなく、例えば、光触媒に対して、0.001〜10重量%であることが好ましく、特には0.01〜1重量%であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると、添加効果が得られにくい傾向があり、逆に多すぎても添加効果の向上がみられ難く、経済的ではない傾向がみられる。そして、上記触媒助剤は水性混合液中に直接添加してもよいが、例えば、光触媒に予め物理的に混合して焼成する方法、触媒助剤を含む化合物の溶液を光触媒に含浸させ乾燥,焼成する方法、触媒助剤を含む化合物の溶液中で光触媒による光還元により光触媒表面に触媒助剤である金属を析出させる方法等も好ましく用いられる。
なお、上記光触媒、さらにこの光触媒とともに触媒助剤を併用する態様に関しては、特に限定されるものではなく、例えば水性混合液中に直接懸濁する方法、処理後の分離を容易にするためにフィルター状の支持体に光触媒(あるいは光触媒と触媒助剤)をコーティングして利用する方法、ガラスビーズやセラミックス粒子等の支持体に光触媒や触媒助剤を含む光触媒を担持する方法を用いることができる。
また、水性混合液を投入する容器の内周表面に、光触媒(あるいは光触媒と触媒助剤)を用いてコーティング等により膜状に形成しても上記光触媒によるイオン液体の光分解効果が得られる。
さらに、本発明のイオン液体の分解処理方法には、上記光触媒および触媒助剤以外に、イオン液体の分解処理の促進等を目的として、必要に応じて他の添加物を適宜配合することができる。上記他の添加剤としては、例えば、鉄イオンなどの遷移金属イオン、過酸化水素などの酸化剤等があげられる。
つぎに、光照射による処理条件について詳しく述べる。
本発明の、イオン液体と光触媒と水性媒体を含有する水性混合液に照射される光線としては、使用する光触媒を励起できる波長の光を含んでいれば特に限定するものではない。例えば、光触媒として酸化チタンを用いる場合には、紫外線光(UV光:波長200〜400nm)を含む光であれば特に限定するものではない。また、光源となる光照射装置も特に限定されるものではなく、例えば、キセノンランプ、水銀ランプ、ブラックライト、発光ダイオード(LED)等があげられる。
上記光照射の照射強度は、その照射機器等に依存するものであり特に限定するものではないが、例えば、0.1〜10000mW/cm2 であればよい。
上記光照射の際には、水性混合液中に溶存酸素が含有されていればよく、大気開放下で光照射による分解反応を行ってもよいし、また水性混合液中に酸素を積極的に導入してもよい。好ましくは水性混合液中に積極的に酸素を導入することである。
また、上記光照射における温度条件としては、水性混合液が凍結等せず液状態が保持可能であれば特に限定するものではなく、0〜100℃であればよい。通常、かかる光照射は、室温(25±10℃)程度で行われる。
上記光照射による反応時間としては、分解処理の各種条件等のレベルに応じて適宜に選択されるが、通常、5分〜24時間程度で行なわれる。
上記イオン液体を含有する水性混合液における光照射の圧力雰囲気の条件として、常圧下であっても加圧下であってもよく、特に限定するものではない。
本発明において光分解処理は、バッチ式、連続式のいずれの方法で行なわれてもよく、反応容器(装置)等も水性混合液に有効波長を含む照射光が充分にとどくものであれば、特に限定されるものではない。
そして、上記光照射にて分解処理した後の後処理工程としては、光照射を止め、光触媒と水性混合液を分離除去する工程を経由することが好ましい。分離の方法としては例えば、沈殿物である固形分(光触媒等)を各種フィルター等を用いて吸引濾過等により分離してもよいし、フィルター等の支持体に光触媒等が支持されている場合には単にその支持体を分離すればよい。
本発明のイオン液体の分解処理方法により分解処理されてなる水性混合液の分析方法としては、分解処理する前後のイオン液体を含有する水性混合液を、イオンクロマトグラフにより分析測定し、分解処理(水熱処理)前の分析結果に対する分解処理(水熱処理)後の分析結果の比較(比率)から、水性混合液中のイオン液体の分解率を算出する方法が挙げられる。
また、前記固液分離により分離された沈殿物である固形分(鉱化剤とアニオン部の分解物との塩)については、粉末X線回折を用いて定性的に分析することができる。
以下、実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
本発明で用いた各種分析方法の測定方法、測定条件は以下のとおりである。
<イオン液体の分解率の測定>
水熱処理前の0.2重量%のイオン液体を含有する試料(水性混合液)についてイオンクロマトグラフを用いて、カチオン部及びアニオン部のピークエリアをそれぞれ測定した。ついで、水熱処理後試料(水性混合液)の液層について、同様にイオンクロマトグラフにて分析を行ない、カチオン部及びアニオン部について、水熱処理前の試料(水性混合液)のピークエリアに対する、水熱処理後の液層のピークエリアの比から、分解率を算出した。なお、イオンクロマトグラフの分析条件は下記のとおりである。
[カチオン部の測定条件]
使用機器:Dionex4040i イオンクロマトグラフ装置
使用カラム:Dionex IonPac CS12A+CG12A
使用溶離液:30mM Methanesulfonic acid/15(V/V)%Acetonitrile aq.
移動相流量:1.2ml/min
カラム温度:室温
検出:電気伝導度検出器
Suppressor:ASRS ULTRAII 4-mm AutoSuppression External Water Mode
[アニオン部の測定条件]
使用機器:Dionex DX-500 イオンクロマトグラフ装置
使用カラム:Dionex IonPac AS12A+AG12A
使用溶離液:2.7mM Na2CO3/0.3mM NaHCO3/35(V/V)%Acetonitrile aq. 移動相流量:1.5ml/min
カラム温度:室温
検出:電気伝導度検出器
Suppressor:ASRS ULTRAII 4-mm AutoSuppression External Water Mode
<固体生成物(沈殿)の分析方法>
得られた沈澱生成物を、粉末X線回折装置を用いて試料中に含まれる無機化合物の分析を行ない、得られた回折パターンから生成化合物を同定した。なお、分析条件は以下の通りである。
[粉末X線回折の測定条件]
使用機器:RIGAKU RINT2500TTR、試料水平型、加熱ステージ
X線:CuKα
〔実施例1〕
(1)試料(水性混合液)の調製
イオン液体〔カチオン部:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン(EMI+ )、アニオン部:PF6 - 〕2gを電子天秤によって精秤し、これにイオン交換水を添加して全量を1Lとすることにより、0.2重量%のイオン液体を含有する試料(水性混合液)を作製した。
(2)水熱処理
上記試料30mlをCa(OH)2 0.3g(キシダ化学社製、試薬特級)とともに、テフロン(R)内張り耐圧容器に封入した後、200℃に設定したヒーター中に導入することにより水熱処理を施した。上記耐圧容器内の圧力は、水熱処理温度における飽和水蒸気圧によって規定されるものであり、200℃において1.6MPaであった。また、水熱処理時間は、ヒーターに導入した時点からの時間であり、24時間とした。
(3)固液分離工程
上記テフロン(R)内張り耐圧容器をヒーターから取り出した後、室温(25℃)にて扇風機を用い1時間の放冷を行ない、容器中の温度、圧力を常温常圧(25℃×101kPa)とした。その後、0.2μmの孔径を持つポリテトラフルオロエチレン(PTFE)メンブレンフィルターを用いて吸引濾過を行ない、固液分離した。
(4)分析
上記固液分離により得られた固体生成物を50℃に設定した乾燥機中にて24時間放置して乾燥させ、前述の粉末X線回折装置を用いて分析を行なった。一方、分離した液層(水性液)については、前述のイオンクロマトグラフ分析を行なった。
〔固体生成物(沈殿)の分析〕
分析の結果、固体生成物は、Ca5 (PO4 3 (OH)、CaF2 であった。
〔液層の分析〕
イオンクロマトグラフを用いた測定の結果、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン(EMI+ )の分解率は36.1%、PF6 - の分解率は99.8%であった。
〔実施例2〕
イオン液体として、〔カチオン部:1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン(BMI+ )、アニオン部:BF4 - 〕を用いた。それ以外は実施例1と同様にして水熱処理を行なった。そして、実施例1と同様にして固液分離を行ない、得られた固体生成物について実施例1と同様に分析を行なった。また、分離した液層について実施例1と同様に分析を行なった。
〔固体生成物(沈殿)の分析〕
粉末X線回折の結果、固体生成物は、CaF2 、Ca2 2 5 ・H2 Oであった。
〔液層の分析〕
イオンクロマトグラフを用いた測定の結果、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン(BMI+ )の分解率は36.3%、BF4 - の分解率は99.9%であった。
〔実施例3〕
実施例1の工程(1)〜(3)の後、得られた液層に対して、さらに下記に示す光分解処理を行なった。
(4)光分解処理
実施例1と同様にして水熱処理を施した後、固液分離することで得られた溶液を10倍に希釈後、光触媒(0.2重量%のPtを添加してなる酸化チタン)0.1gとともに、石英製反応セルに導入した。ついで、セル内を通過させるよう、反応セルの上方から通して排出されるよう酸素ガスを流通させながら、常温・常圧下(25℃、101kPa)、反応セル内でのマグネチックスターラーを用いた攪拌子による攪拌を続けた。そして、300Wのキセノンランプを光源として用い、直接光照射するのではなく反応セルの下方に設置した鏡の反射を利用して反応セルの下方から光を間接的に照射した。なお、上記キセノンランプの照射光の強度分布は、19mW/cm2 (波長220〜300nm)、71mW/cm2 (310〜400nm)、175mW/cm2 (360〜470nm)であった。また、反応時間は光を照射した時間とし、24時間とした。
(5)固液分離工程
キセノンランプを用いた光の照射を止めた後、10分間程度放冷し、その後、0.2μmの孔径を持つPTFEメンブレンフィルターを用いて吸引濾過を行ない、固液分離した。
(6)分析
工程(3)で得られた固体生成物、および工程(5)で得られた液層(水性液)について下記に示す分析を行なった。
〔固体生成物(沈殿)の分析〕
粉末X線回折の結果、光触媒(0.02重量%のPtを添加してなる酸化チタン)を除く固体物は、Ca5 (PO4 3 (OH)、CaF2 であった。
〔液層の分析〕
イオンクロマトグラフを用いた測定の結果、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン(EMI+ )の分解率は99.9%、PF6 - の分解率は99.9%であった。
〔比較例〕
試料を封入した耐圧容器をヒーター中に導入せず、すなわち、水熱処理を行なわず、常温常圧(25℃、101kPa)状態のまま24時間保持した。これ以外は実施例1と同様にして処理を行なおうとしたが、試料は固液分離も生じず何ら変化は確認されなかった。また、この24時間保持後の試料について、実施例1と同様に分析を行なったが、イオン液体はほとんど分解されていなかった。
上記イオンクロマトグラフを用いた分析の結果から、水熱処理により特にイオン液体のアニオン部が高い分解率で分解されることが明らかとなった。さらに、粉末X線回折の結果、水熱処理で得られた固体生成物(沈殿)は、鉱化剤であるCa(OH)2 のカルシウムイオンがイオン液体から分離したアニオン部(PF6 - ,BF4 - )に含まれるP,F,Bをトラップして形成された塩であることが明らかとなった。
また、実施例3の結果から、水熱処理に引き続き光分解処理を施すことによりイオン液体のカチオン部も高い分解率にて分解されることがわかった。
上記結果からも明らかなように、本発明の分解処理方法を用いるとイオン液体を無害化して処理することが可能となる。

Claims (7)

  1. イオン液体を含有する水性混合液を水熱処理することにより、イオン液体を分解することを特徴とするイオン液体の分解処理方法。
  2. 水熱処理の温度が、100〜400℃である請求項1記載のイオン液体の分解処理方法。
  3. 水熱処理の圧力が、150〜50,000kPaである請求項1または2記載のイオン液体の分解処理方法。
  4. 水熱処理を鉱化剤の存在下で行なう請求項1〜3いずれか一項に記載のイオン液体の分解処理方法。
  5. イオン液体が、イミダゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンまたは第四級アンモニウムカチオンを有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のイオン液体の分解処理方法。
  6. イオン液体が、Cl- 、Br- 、I- 、BF4 - 、BF3 2 5 - 、PF6 - 、NO3 - 、CF3 CO2 - 、CF3 SO3 - 、(CF3 SO2 2 - 、(FSO2 2 - 、(CF3 SO2 3 - 、(C2 5 SO2 2 - 、AlCl4 - またはAl2 Cl7 - を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のイオン液体の分解処理方法。
  7. 水熱処理の前段工程または後段工程おいて、光触媒の存在下、水性混合液に光照射を行なう請求項1〜6のいずれか一項に記載のイオン液体の分解処理方法。
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