JP2008218646A - 半導体モジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化を図ることが可能な半導体モジュールを提供すること。
【解決手段】基板1と、基板1に搭載された半導体からなる受光素子3と、受光素子3を覆う樹脂パッケージ5と、を備える赤外線データ通信モジュールA1であって、基板1には、貫通孔1aが形成されており、受光素子3は、少なくとも赤外線を透過可能な厚さとされており、かつ貫通孔1aと重なる配置とされている。
【選択図】 図1
【解決手段】基板1と、基板1に搭載された半導体からなる受光素子3と、受光素子3を覆う樹脂パッケージ5と、を備える赤外線データ通信モジュールA1であって、基板1には、貫通孔1aが形成されており、受光素子3は、少なくとも赤外線を透過可能な厚さとされており、かつ貫通孔1aと重なる配置とされている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子機器における双方向通信、またはリモコン受信などに用いられる半導体モジュールに関する。
ノートパソコン、携帯電話、電子手帳などの電子機器における双方向通信には、発光素子および受光素子を備えた半導体モジュールが用いられている。このような半導体モジュールには、たとえばIrDA準拠の赤外線データ通信モジュールが含まれる。
この種の従来の赤外線データ通信モジュールの一例を図3に示す(たとえば、特許文献1参照)。同図に示された赤外線データ通信モジュールXは、ガラスエポキシ樹脂からなる基板91に搭載された発光素子92、受光素子93、駆動IC94、および樹脂パッケージ95を備えている。発光素子92は、赤外線を発光可能に構成されている。受光素子93は、受光面に受けた赤外線の光量に応じた起電力を生じることが可能に構成されている。樹脂パッケージ95は、透明なエポキシ樹脂によって形成されている。樹脂パッケージ95には、発光素子92および受光素子93の正面に位置する2つのレンズ95a,95bが形成されている。発光素子92から発せられた赤外線は、レンズ95aにより指向性を高められて出射される。一方、図中上方から向かってきた赤外線は、レンズ95bにより受光素子93へと集光される。このようにして、赤外線データ通信モジュールXによる赤外線を用いた双方向通信がなされる。
しかしながら、赤外線データ通信モジュールXを含む半導体モジュールには、薄型化の要請が強い。赤外線データ通信モジュールXのうち受光素子93を含む部分は、受光素子93の厚さに加えて樹脂パッケージ95のうちレンズ95bを形成する部分の厚さを含むため、相対的に厚い部分となっている。赤外線データ通信モジュールXの薄型化を図るには、受光素子93を含む部分の厚さを薄くすることが一つの課題となっていた。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、薄型化を図ることが可能な半導体モジュールを提供することをその課題とする。
本発明の第1の側面によって提供される半導体モジュールは、基板と、上記基板に搭載された半導体からなる受光素子と、上記受光素子を覆う樹脂パッケージと、を備える半導体モジュールであって、上記基板には、貫通孔が形成されており、上記受光素子は、少なくとも赤外線を透過可能な厚さとされており、かつ上記貫通孔と重なる配置とされていることを特徴としている。
このような構成によれば、上記半導体モジュールのうち上記受光素子を含む部分の厚さを薄くすることが可能である。したがって、上記半導体モジュールの薄型化を図ることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記樹脂パッケージには、上記受光素子の表裏面の正面に位置する2つのレンズが形成されている。このような構成によれば、上記2つのレンズに入射した光は直接、あるいは上記貫通孔を透して上記受光素子に到達する。上記受光素子は、少なくとも赤外線を透過可能な厚さとされているため、上記受光素子の表裏面双方から赤外線が入射する。そして、これらの赤外線は、上記受光素子によって電力に変換される。したがって、上記半導体モジュールの受光可能範囲を広げることができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記受光素子の表裏面のいずれか一方の正面に位置する反射膜が設けられている。このような構成によれば、上記受光素子に向かってきた光の一部は上記受光素子によって電力に変換され、他の部分は上記受光素子を透過する。透過した赤外線は、正面に位置する上記反射膜によって反射された後に、再び上記受光素子に入射する。そして、この赤外線が上記受光素子によって電力に変換される。したがって、上記半導体モジュールの受光感度を高めることができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る半導体モジュールの第1実施形態を示している。本実施形態の赤外線データ通信モジュールA1は、基板1、発光素子2、受光素子3、駆動IC4、および樹脂パッケージ5を備えている。赤外線データ通信モジュールA1は、IrDA(Infrared Data Association)規格に準拠した赤外線を用いた双方向通信が可能に構成されている。
基板1は、たとえばガラスエポキシ樹脂により、全体として平面視長矩形状に形成されている。基板1の表面には、発光素子2、受光素子3、および駆動IC4を搭載するための配線パターン(図示略)が形成されている。基板1には、貫通孔1aが形成されている。貫通孔1aは、そのサイズが受光素子3よりも若干小とされている。
発光素子2は、たとえば、赤外線を発することができる赤外線発光ダイオードなどからなる。発光素子2は、基板1に形成された凹部の底面に配置されている。発光素子2と上記配線パターンとは、ワイヤよって接続されている。
受光素子3は、たとえば、Siを用いて形成されたPINフォトダイオードなどからなり、受光面に赤外線を受光すると、その光量に応じた起電力を生じることが可能に構成されている。受光素子3は、貫通孔1aを塞ぐように配置されている。本実施形態においては、受光素子3の厚さは、30μm以下とされている。この程度の厚さとされた受光素子3は、赤外線を高い透過率で透過させる。
駆動IC4は、発光素子2および受光素子3による送受信動作を制御するためのものである。駆動IC4は、ワイヤにより上記配線パターンと接続され、かつ上記配線パターンを通じて発光素子2および受光素子3に接続されている。
樹脂パッケージ5は、たとえばエポキシ樹脂により形成されており、ほとんどの波長の光に対して透光性を有する。この樹脂パッケージ5は、トランスファモールド法などの手法により形成されており、発光素子2、受光素子3、および駆動IC4を覆うように設けられている。樹脂パッケージ5には、3つのレンズ5a,5b,5cが一体的に形成されている。レンズ5aは、発光素子2の正面に位置しており、発光素子2から放射された赤外線を指向性を高めて出射するように構成されている。レンズ5bは、受光素子3の表面に対して正対しており、赤外線データ通信モジュールA1の表側に向けて送信されてきた赤外線を集光して受光素子3の受光面に入射するように構成されている。レンズ5cは、受光素子3の裏面に対して正対しており、赤外線データ通信モジュールA1の裏側に向けて送信されてきた赤外線を貫通孔1aを通して受光素子3に集光させるように構成されている。樹脂パッケージ5は、染料を含んだエポキシ樹脂によって形成することにより、赤外線を透過させる一方、ほとんどの可視光を遮蔽する構成としてもよい。
次に、赤外線データ通信モジュールA1の作用について説明する。
本実施形態によれば、受光素子3の厚さは、赤外線を透過可能な程度の厚さである30μm以下とされている。受光素子3がこの程度に薄型であれば、受光素子3およびレンズ5bを含む部分が基板1の厚さ方向に突出する量を小さくすることが可能である。したがって、赤外線データ通信モジュールA1の薄型化を図ることができる。
レンズ5bから入射した赤外線は、受光素子3によって電力に変換される。一方、レンズ5cから入射した赤外線は、基板1の貫通孔1aを通して、受光素子3の裏面に到達する。受光素子3は、厚さが30μm以下とされていることにより、赤外線をほとんど減衰させることなく透過させる。このため、この赤外線は、受光素子3内を進行する。そして、この赤外線は受光素子3内において電力に変換される。したがって、赤外線データ通信モジュールA1によれば、レンズ5b,5cによって互いに反対側を向く2方向からの赤外線を受光可能である。これは、赤外線データ通信モジュールA1の通信可能範囲を広めるのに適している。
図2は、本発明に係る赤外線データ通信モジュールの第2実施形態を示している。なお、本図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。本実施形態の赤外線データ通信モジュールA2は、反射膜6を備えている点が上述した実施形態と異なっている。
反射膜6は、たとえばAlからなる蒸着膜であり、樹脂パッケージ5のうちレンズ5bとは反対側にある凸部を覆うように形成されている。これにより、反射膜6は、樹脂パッケージ3の裏面の正面に配置されている。反射膜6は、赤外線をはじめとするほとんどの波長の光を高い反射率で反射する。また、本実施形態においては、受光素子3および駆動IC4は、バンプなどを用いたいわゆるフリップチップ実装されている。受光素子3は、基板1の裏面側に搭載されている。
このような実施形態によれば、赤外線データ通信モジュールA2の薄型化とともに、受光感度の向上を図ることができる。すなわち、レンズ5bからの赤外線は、基板1の貫通孔1aを通して受光素子3に到達する。この赤外線の一部は、受光素子3内において電力に変換される。これに加えて、受光素子3が30μm以下の厚さとされていることにより、この赤外線の一部は、受光素子3を透過する。この透過した光は、樹脂パッケージ5を透過した後に、反射膜6によって反射される。反射された赤外線は、再び受光素子3の裏面側から入射する。そして、受光素子3内において電力に変換される。したがって、受光素子3をきわめて薄型としつつ、受光すべき赤外線のうち電力に変換される割合を大きくすることが可能であり、受光感度の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体モジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る半導体モジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
発光素子および受光素子としては、赤外線を発光もしくは受光可能なものに限定されず、可視光をはじめとする様々な波長の光を発光もしくは受光可能なものを用いても良い。つまり、半導体モジュールとしては、赤外線データ通信モジュールに限定されず、たとえば可視光を用いた通信方式のものであっても良い。可視光を通信媒体として採用する場合、受光素子の厚さを5μm以下とすることが好ましい。また、本発明に係る半導体モジュールとしては、たとえば受光素子および駆動ICのみを備えたリモコン用の受光モジュールも含まれる。
A1,A2 赤外線データ通信モジュール(半導体モジュール)
1 基板
1a 貫通孔
2 発光素子
3 受光素子
4 駆動IC
5 樹脂パッケージ
5a,5b,5c レンズ
6 反射膜
1 基板
1a 貫通孔
2 発光素子
3 受光素子
4 駆動IC
5 樹脂パッケージ
5a,5b,5c レンズ
6 反射膜
Claims (3)
- 基板と、
上記基板に搭載された半導体からなる受光素子と、
上記受光素子を覆う樹脂パッケージと、を備える半導体モジュールであって、
上記基板には、貫通孔が形成されており、
上記受光素子は、少なくとも赤外線を透過可能な厚さとされており、かつ上記貫通孔と重なる配置とされていることを特徴とする、半導体モジュール。 - 上記樹脂パッケージには、上記受光素子の表裏面の正面に位置する2つのレンズが形成されている、請求項1に記載の半導体モジュール。
- 上記受光素子の表裏面のいずれか一方の正面に位置する反射膜が設けられている、請求項1に記載の半導体モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007052901A JP2008218646A (ja) | 2007-03-02 | 2007-03-02 | 半導体モジュールおよびその製造方法 |
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Publications (1)
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---|---|
JP2008218646A true JP2008218646A (ja) | 2008-09-18 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2018074066A (ja) * | 2016-11-01 | 2018-05-10 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | 半導体装置 |
-
2007
- 2007-03-02 JP JP2007052901A patent/JP2008218646A/ja active Pending
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