JP2008215082A - 水中電動ポンプ - Google Patents

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Masatsugu Mariyama
正継 鞠山
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Abstract

【課題】宅内排水ユニット槽、マンホール、ポンプ場等の汚水や雑排水を所定場所へ少ない動力で効率良く大量に送水処理ができ、しかも構造が簡潔であり小型・軽量化ができる、イニシャルやランニングコストの嵩さまない水中電動ポンプの提供。
【解決手段】軸流形羽根車17を電動機主軸9の負荷側導出端に装着し、所定場所に送水する送水ケーシング15を付設し、該送水ケーシング15の吸込端側に複数の透孔21hが穿設されたストレ−ナ21を付設し、上記軸流形羽根車17に揚液を誘導するガイドケーシング19を付設されその内周に該軸流形羽根車17外周と僅かな環状隙間を形成し異物を切断する刃部として複数の条溝20hを穿設した環状固定刃20を嵌着し、該環状固定刃20内周の条溝縁と該軸流形羽根車17の翼外周縁17dとの協働作用により切断された異物は揚液と共に送水ケーシング15の吐出口16より所定場所に送水するよう構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、宅内排水ユニット槽、マンホール、ポンプ場等の汚水および雑排水を所定場所へ送水させるための水中電動ポンプに関するものである。
宅内排水ユニット槽、マンホール、ポンプ場等の汚水および雑排水には多くの異物が混入され、該異物による送水用ポンプおよび送水配管などの閉塞防止のため、従来の送水ポンプでは吸込口の内周壁に複数の上下方向の溝かなる固定刃と該固定刃内周に僅かな隙間を隔てて回転する回転刃から構成される切断機構により、汚水または雑排水中に混在される異物を上記送水用ポンプおよび送水配管が閉塞しない程度の大きさに切断し、該切断の異物は上記切断機構の後段に設けられた揚送機構であるポンプケーシング(ポンプハウジング)内に内装された遠心形羽根車の遠心作用により汚水または雑排水と共に吸引され、該ポンプケーシングに設けられた吐出口より所定場所へ送水される(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、このような従来の送水用ポンプでは、前記切断機構により該ポンプの吸込口の吸水面積が極端に少なく制約されてしまうので少量の汚水または雑排水しか揚送機構へ吸水することができないため、吐出口から少量の送水処理しか対応することができないばかりか、ポンプの吸込口径の制約により上記切断機構における切断径も小さくなることから速度(周速)の小な弱い切断作用となるため、その弱い切断作用を補うためにトルクの大きな例えば極数または出力の大きな電動機を使用しなければならならず、更に上記切断と揚送の両機構を夫々個別に構成されることからその構造も複雑であり重量も重く大型化され、部品点数が多くメンテナンス性も劣り広い設置スペースを必要とするなどイニシャルおよびランニングコストが嵩んでしまうという問題を有している。
特開2003−269359号公報 (第1−2図)
解決しようとする課題は、宅内排水ユニット槽、マンホール、ポンプ場等の汚水および雑排水を所定場所へ少ない動力で効率良く大量に送水処理ができ、しかも構造が簡潔であり小型・軽量化ができる、イニシャルおよびランニングコストの嵩さまない水中電動ポンプを提供することにある。
本発明水中電動ポンプでは、揚液(汚水または雑排水)に揚送エネルギーを与える軸流形羽根車を電動機主軸の負荷側導出端に装着し、該電動機の負荷側に揚液を所定場所に送水する送水ケーシングを付設し、該送水ケーシングの吸込端側に大きな異物が上記羽根車に吸引されないよう複数の透孔が穿設されたストレ−ナを付設し、該送水ケーシング内には上記軸流形羽根車に揚液を誘導するガイドケーシングが付設され、該ガイドケーシングの内周に該軸流形羽根車の翼外周縁と僅かな環状隙間を形成し揚液中に含まれる異物を切断する刃部の形成として複数の条溝を穿設した環状固定刃を嵌着し、当該環状固定刃内周の条溝縁と該軸流形羽根車の翼外周縁との協働作用により切断された異物は軸流形羽根車の揚送作用により揚液と共に送水ケーシングに設けられた吐出口より所定場所に送水するよう構成されていることを、最も主要な特徴とする。
本発明水中電動ポンプでは、ポンプの吸水面積が制約されることなく、且つ大水量の送水に好適な軸流形の羽根車を用いて、揚液(汚水または雑排水)浸漬中における回転体の最大径である該羽根車の外周部に切断機構が具備されていることから速度(周速)の大な強い切断作用により、揚液中の異物により羽根車が拘束されることなく効率の良い適正な異物切断を行いながら閉塞することなく所定場所へ大量に送水処理することができ、しかも一つの回転体である羽根車で切断と揚送の両機構を兼備えており、構造がシンプルであり出力の小さな電動機で使用できるので軽量・小型化などによりイニシャルおよびランニングコストも安価でありメンテナンス性に優れているという利点を有している。更に、軽量・小型化の構成による副次的効果として狭い設置スペースにも対応ができ可搬性にも優れているという利点も有している。
揚液(汚水または雑排水)に揚送エネルギーを与える軸流形羽根車を電動機主軸の負荷側導出端に装着し、該電動機の負荷側に揚液を所定場所に送水する送水ケーシングを付設し、該送水ケーシングの吸込端側に大きな異物が上記羽根車に吸引されないよう複数の透孔が穿設されたストレ−ナを付設し、該送水ケーシング内には上記軸流形羽根車に揚液を誘導するガイドケーシングが付設され、該ガイドケーシングの内周に該軸流形羽根車外周と僅かな環状隙間を形成し揚液中に含まれる異物を切断する刃部の形成として複数の条溝を穿設した環状固定刃を嵌着し、当該環状固定刃内周の条溝縁と該軸流形羽根車の翼外周縁との協働作用により切断された異物は軸流形羽根車の揚送作用により揚液と共に送水ケーシングに設けられた吐出口より所定場所に送水するよう構成された水中電動ポンプを横設姿勢で使用する。
図1ないし図5を参照して、本発明水中電動ポンプの実施例について説明する。
図1において、1はポンプを駆動させるための電動機、2は固定子3を内装するモ−タ−フレ−ムであり反負荷側端面をモータハウジング4と負荷側端面をベアリングブラケット5により介装し、上記モータハウジング4の反負荷側端面に電動機1に電力を供給す電源ケーブル7を取付けるためのヘットカバー6を付設し、該ヘットカバー6には本願水中電動ポンプを横設姿勢で使用する際のヘッカバースタンド8が付設されている。そして、モ−タ−フレ−ム2内の電動機主軸9には負荷側に軸受10aと反負荷側に軸受10bおよび該両軸受間に回転子11が嵌着され、該軸受10aは上記ベアリングブラケット5および該軸受10bはモータラケット10に夫々支承され、該ベアリングブラケット5の負荷側端面にオイルケーシング12を結合させることにより内部にメカニカルシール13のオイル室14が形成される。
15は該オイルケーシング12の負荷側端面に結合された送水ケーシングであり周壁の一箇所に開設された吐出口16に接続された送水管(図示せず)により所定場所に送水され該送水ケーシング15内の流路形状は該吐出口16に向けて広がる渦巻状とすることが望ましく、そして該送水ケーシング15内部には前記ベアリングブラケット5およびオイルケーシング13の各軸通孔を貫通し導延された電動機主軸9の導出先端部に装着された軸流形羽根車17が内装され、該軸流形羽根車17の翼は図1および3の二点鎖線に示すよう回転方向に対して翼前縁17fから翼後縁17bへ上り勾配状に傾斜されており、該軸流形羽根車17に揚液を誘導すると共に送水ケーシング15へ揚水すため軸流形羽根車17の外周を囲繞する態様でガイドケーシング19を付設し、該ガイドケーシング19の内周に該軸流形羽根車17の翼外周縁17dと僅かな環状隙間を形成し揚液中に含まれる異物を切断する刃部の形成として複数の条溝20hを穿設した環状固定刃20を嵌着し、該条溝20は主軸中心線に対して平行状としてもよいが傾斜状としたほうが溝長さが長く即ち切断する刃部を長く確保できることから該条溝20の傾斜は回転方向に対して上り勾配の傾斜状に配列することが望ましく、このように条溝20を上り勾配の傾斜状とすることで、上記刃部を長く確保すると共に該条溝20と該軸流形羽根車17の翼の両交差傾斜が翼後縁17bに向け広がるV字状となり鋏で紙を切るように小さな力で異物を容易に切断することができ、更に条溝20自体が軸流形羽根車17からの旋回流を受けて上昇流作用が発揮されるため閉塞することなく円滑に送水処理が行われる。
更にまた、異物の絡み付き防止のため上記軸流形羽根車17のボス部吸水側端面に保護キャップ18を付設すると共に図2および3に示すよう軸流形羽根車17の翼前縁17aの形状が回転方向に対して外周に向けて緩やかな円弧状に形成されているので異物が該翼前縁17fに絡み付こうとしても軸流形羽根車17の旋回により翼外周縁17dに誘導され該翼外周縁17dと上記環状固定刃20内周の条溝20h縁との協働作用により極めて容易に切断排除される。そして、上記送水ケーシング15の吸込端側には大きな異物が上記軸流形羽根車17に吸引されないよう複数の透孔21hが穿設されたストレ−ナ21を付設しているので、大きな異物が該軸流形羽根車17に噛み込むことがないため拘束されることなく円滑に送水処理が行われる。
本発明水中電動ポンプを横設態様とした実施例における縦断側面である。 本発明水中電動ポンプの軸流形羽根車の縦断側面である。 図2の軸流形羽根車の正面図である。 本発明水中電動ポンプの軸流形羽根車のボス部端面に付設される保護キャップの縦断側面である。 本発明水中電動ポンプの環状固定刃の縦断側面である。
符号の説明
1 電動機
9 電動機主軸
15 送水ケーシング
16 吐出口
17 軸流形羽根車
17d 翼外周縁
19 ガイドケーシング
20 環状固定刃
20h 条溝
21 ストレ−ナ
21h 透孔

Claims (2)

  1. 電動機により羽根車を回転させる水中電動ポンプにおいて、揚液(汚水または雑排水)に揚送エネルギーを与える軸流形羽根車を電動機主軸の負荷側導出端に装着し、該電動機の負荷側に揚液を所定場所に送水する送水ケーシングを付設し、該送水ケーシングの吸込端側に大きな異物が上記羽根車に吸引されないよう複数の透孔が穿設されたストレ−ナを付設し、該送水ケーシング内には上記軸流形羽根車に揚液を誘導するガイドケーシングが付設され、該ガイドケーシングの内周に該軸流形羽根車の翼外周縁と僅かな環状隙間を形成し揚液中に含まれる異物を切断する刃部の形成として複数の条溝を穿設した環状固定刃を嵌着し、当該環状固定刃内周の条溝縁と該軸流形羽根車の翼外周縁との協働作用により切断された異物は軸流形羽根車の揚送作用により揚液と共に送水ケーシングに設けられた吐出口より所定場所に送水するよう構成されていることを特徴とする、水中電動ポンプ。
  2. 請求項1記載の水中電動ポンプを横設姿勢で使用することを特徴とする、水中電動ポンプ。
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