JP2008213779A - 電源制御装置および電源制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリなどから電気負荷に電力を供給するシステムにおいて、電気負荷の動作終了と当該電気負荷への電力供給停止とを即座に判断することができる電源制御装置および電源制御方法を提供する。
【解決手段】車両の電気負荷に対して電力を供給する電源制御装置である。電源制御装置は、変圧回路、電流検出部、および制御部を備える。変圧回路は、少なくとも1つのバッテリから供給される電力を所定電圧に変圧し、電気負荷に供給する。電流検出部は、変圧回路から電気負荷への出力電流を検出する。制御部は、変圧回路の動作を制御する。制御部は、電流検出部が検出した電流値に基づいて電気負荷の動作終了を判断し、当該動作終了後に変圧回路の変圧動作を停止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気負荷に電力を供給する電源制御装置および電源制御方法に関し、特に、電気負荷の動作停止に応じて当該電気負荷への電力供給を停止する電源制御装置および電源制御方法に関する。
従来、内燃機関と電気モータとを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載した車両が実用化されている。このようなハイブリッドシステムにおいては、電気モータに高電位(例えば、約288V)の電力を供給するバッテリが用いられる。このバッテリは、高電圧のニッケル水素電池等が用いられ、一般的に主機バッテリとも呼ばれる。
また、上記ハイブリッドシステムを搭載した車両には、ステアリングホイールに与えられる回転操作に応じて、電動モータにより回転操作力を補助する電動パワーステアリング装置も搭載される。例えば、上記高電位より低い電位(中電位、例えば約42V)の電力を電動パワーステアリング装置へ供給する電源制御装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。上記特許文献1で開示された電源制御装置は、上記ハイブリッドシステムを搭載した車両において、主機バッテリからの高電位を上記中電位までDC−DCコンバータで降圧して当該電動パワーステアリング装置へ電力供給が行われる。
特開2006−213273号公報
しかしながら、上記特許文献1で開示された電源制御装置は、車両のイグニッションスイッチをOFF(つまり、内燃機関の点火装置等へ供給する電流をOFFする)したときの電力供給について考慮されていない。例えば、イグニッションスイッチをOFFした際、電動パワーステアリング装置の電動モータへの通電を直ちに停止すると、ステアリングホイールへの補助力(アシスト力)が突然消失することになる。
このような操舵フィーリングの悪化を防ぐために、ハイブリッドシステム未搭載の一般的な車両では徐変処理が行われることがある。この徐変処理は、イグニッションスイッチをONからOFFに切り替えてから電動パワーステアリング装置の電動モータへの通電を停止するまでの期間において、当該電動モータへ供給する電流量を漸減させる制御であり、上記アシスト力が徐々に変化することになる。これによって、イグニッションスイッチをOFFした後の操舵フィーリングが向上する。
しかしながら、上述した徐変処理を上記ハイブリッドシステムを搭載した車両へ単純に適用した場合、電動パワーステアリング装置への電力供給を停止するために、徐変処理が終了したことを示す情報が必要となる。
例えば、図8のタイミングチャートに示すように、イグニッションスイッチがONからOFFに変更されたことに応じて、電動パワーステアリング装置の徐変処理が開始される(図示矢印F)。次に、電動パワーステアリング装置は、徐変処理が終了すると、その旨を示す通知をDC−DCコンバータへ通知する(図示矢印G)。そして、DC−DCコンバータは、降圧動作を停止して、主機バッテリから電力を使用することを停止したことを示す通知する。この通知を受けて、上記主機バッテリの電源供給ライン上に設けられたシステムメインリレーが遮断される(図示矢印H)。
このように、上述した徐変処理を上記ハイブリッドシステムを搭載した車両へ単純に適用した場合、徐変処理が終了したことを示す情報を、電動パワーステアリング装置からDC−DCコンバータへ通知することが必要となる。したがって、電動パワーステアリング装置およびDC−DCコンバータ間の通信線も必要となり、コストアップの要因となっている。
それ故に、本発明の目的は、バッテリなどから電気負荷に電力を供給するシステムにおいて、電気負荷の動作終了と当該電気負荷への電力供給停止とを即座に判断することができる電源制御装置および電源制御方法を提供することである。
上述したような目的を達成するために、本発明は、以下に示すような特徴を有している。
第1の発明は、車両の電気負荷に対して電力を供給する電源制御装置である。電源制御装置は、変圧回路、電流検出部、および制御部を備える。変圧回路は、少なくとも1つのバッテリから供給される電力を所定電圧に変圧し、電気負荷に供給する。電流検出部は、変圧回路から電気負荷への出力電流を検出する。制御部は、変圧回路の動作を制御する。制御部は、電流検出部が検出した電流値に基づいて電気負荷の動作終了を判断し、当該動作終了後に変圧回路の変圧動作を停止する。
第2の発明は、上記第1の発明において、イグニッションスイッチ状態検出手段を、さらに備える。イグニッションスイッチ状態検出手段は、車両のイグニッションスイッチのオン/オフ状態を検出する。制御部は、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替えられた後に電流検出部が検出した電流値に基づいて、電気負荷の動作終了を判断する。
第3の発明は、上記第1の発明において、変圧回路は、降圧回路で構成される。降圧回路は、高電圧系バッテリから供給される電力を所定電圧まで降圧し、電気負荷に供給する。制御部は、高電圧系バッテリと降圧回路との間の電力供給ライン上に設けられた接点を接続/切断するリレーの動作を、さらに制御する。制御部は、電気負荷の動作終了後にリレーを遮断して接点を切断する。
第4の発明は、上記第1の発明において、イグニッションスイッチ状態検出手段および通電制御部を、さらに備える。イグニッションスイッチ状態検出手段は、車両のイグニッションスイッチのオン/オフ状態を検出する。通電制御部は、変圧回路から電気負荷へ供給される電力の通電制御を行う。通電制御部は、イグニッションスイッチがオンからオフに切り替えられたことをイグニッションスイッチ状態検出手段が検出した検出時点から、電気負荷への電流量を漸減して通電制御する。
第5の発明は、上記第4の発明において、電源制御装置が電力を供給する電気負荷の少なくとも1つは、車両のステアリングホイールの回転操作に対するアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置である。通電制御部は、検出時点から電動パワーステアリング装置のアシスト力が漸減するように当該電動パワーステアリング装置への電流量を漸減して通電制御する。
第6の発明は、上記第1の発明において、変圧回路は、降圧回路および昇圧回路で構成される。降圧回路は、高電圧系バッテリから供給される電力を所定電圧まで降圧し、電気負荷に供給する。昇圧回路は、低電圧系バッテリから供給される電力を所定電圧まで昇圧し、電気負荷に供給する。制御部は、降圧回路を動作させて電気負荷に電力供給しているとき、電気負荷の動作終了後に降圧回路の降圧動作を停止する。制御部は、昇圧回路を動作させて電気負荷に電力供給しているとき、電気負荷の動作終了後に昇圧回路の昇圧動作
を停止する。
第7の発明は、上記第1の発明において、電源制御装置が電力を供給する電気負荷の少なくとも1つは、車両の電動パワーステアリング装置である。
第8の発明は、車両の電気負荷に対して電力を供給する電源制御方法である。電源制御方法は、変圧ステップ、電流検出ステップ、および動作判断ステップを含む。変圧ステップは、供給される電力を所定電圧に変圧し、電気負荷に供給する。電流検出ステップは、電気負荷への出力電流を検出する。動作判断ステップは、電流検出ステップで検出した電流値に基づいて、電気負荷の動作終了を判断する。変圧ステップでは、動作判断ステップが電気負荷の動作が終了したことを判断した後に変圧動作を停止する。
上記第1の発明によれば、電気負荷へ出力する出力電流に基づいて、電気負荷の動作終了を判断して変圧動作が停止されるため、電気負荷からの状態通知が不要となり電力供給停止を即座に判断することができる。
上記第2の発明によれば、イグニッションスイッチをONからOFFした後の出力電流に基づいて、電気負荷の動作終了が判断されるため、イグニッションスイッチをON状態における出力電流の変化を誤認することを防止することができる。また、イグニッションスイッチをOFFした後も動作を継続する電気負荷に限定して、当該電気負荷の動作終了を即座に判断することができる。
上記第3の発明によれば、電気負荷が動作するために電力供給が必要な期間に対しては、高電圧系バッテリからの電力供給ライン上に設けられたシステムメインリレー等のリレーが接続状態に保たれるため、高電圧系バッテリから当該電気負荷に対して安定した電力供給ができる。また、上記リレーの遮断時に降圧回路が停止状態であるため、当該リレーの接点等が溶着することを防止することができ、当該リレーの耐久性を向上させることができる。
上記第4の発明によれば、イグニッションスイッチをONからOFFした際に、電気負荷の徐変処理を行うことによって、イグニッションスイッチをONからOFFに変更した後に電気負荷が作動状態から停止状態に移行する際の動作フィーリングを向上させることができる。
上記第5の発明によれば、イグニッションスイッチをONからOFFした際に、電動パワーステアリング装置の徐変処理を行うことによって、イグニッションスイッチをONからOFFに変更した後の操舵フィーリングを向上させることができる。
上記第6の発明によれば、高電圧系バッテリと低電圧系バッテリとから電力供給される電力供給システムにおいても、電気負荷へ出力するそれぞれの出力電流に基づいて、電気負荷の動作終了を判断して変圧動作が停止されるため、電気負荷からの状態通知が不要となり電力供給停止を即座に判断することができる。
上記第7の発明によれば、車両に搭載された電動パワーステアリング装置の動作停止が出力電流に基づいて判断されるため、電動パワーステアリング装置からの状態通知が不要となり、回転操作力の補助が突然消失することもなく、電力供給停止を即座に判断することができる。
また、本発明の電源制御方法によれば、上述した電源制御装置と同様の効果を得ること
ができる。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係る電源制御装置を含む電力供給システムについて説明する。典型的には、当該電力供給システムは、ハイブリッドシステムを搭載した車両に設置される。なお、図1は、電力供給システムの一部の構成の一例を示す概略構成図である。図2は、電力供給システムに含まれるHV−ECU3の動作の一例を示すフローチャートである。図3は、電力供給システムに含まれるマイコン55aの動作の一例を示すフローチャートである。図4は、当該電力供給システムにおける電力供給制御のタイミングチャートである。
図1において、電力供給システムは、高電圧系バッテリ1からの電力を、車両に設けられた各電気負荷に供給する。代表的には、高電圧系バッテリ1からの電力が供給される電気負荷として、インバータおよびエアコン(図示せず)がある。ここで、インバータは、高電圧系バッテリ1から供給される直流電力を3相に変換して、車両走行用の電気モータ(主機モータ)を通電制御する。また、高電圧系バッテリ1からの電力が供給される電気負荷として、電動パワーステアリング装置がある。図1の例では、高電圧系バッテリ1からの電力が、EPS−ECU(Electric Power Steering−Electoronic Control Unit:電動パワーステアリング電子制御装置)6を介して電動モータ7に供給される。なお、高電圧系バッテリ1は、上述した電気負荷の例以外の電気負荷に対しても電力供給するが、ここでは詳細な説明を省略する。
高電圧系バッテリ1は、主にハイブリッドシステムにおける電気モータに高電位(例えば、約288V)の電力を供給するバッテリである。高電圧系バッテリ1は、高電圧のニッケル水素電池等が用いられ、一般的に主機バッテリとも呼ばれる。また、高電圧系バッテリ1の電源供給ライン上には、システムメインリレー(以下、SMRと記載する)2が設けられ、当該SMR2をON−OFFすることによって、高電圧系バッテリ1からの電力供給または電力遮断が切り替えられる。高電圧系バッテリ1の電源供給ラインには、SMR2の負荷側に上述したインバータおよびエアコン等の電気負荷が分岐接続される。
また、上記車両には、運転者がステアリングホイールに与える回転操作に応じて、電動モータ7により回転操作力を補助する電動パワーステアリング装置が搭載される。電動モータ7は、その回転操作に応じてステアリングシャフトの回転方向への駆動力を生じさせ、ステアリングホイールに与えられる回転操作に応じたアシスト力を付与する。例えば、電動モータ7は、3相モータで構成され、EPS−ECU6によってその駆動が制御される。
EPS−ECU6は、電動モータ7への通電量を演算し、当該通電量に応じて電動モータ7を駆動制御する。例えば、EPS−ECU6は、DC−DCコンバータ5aからの電力が供給される3相インバータを含み、当該3相インバータから電動モータ7の各相にそれぞれ電力が供給される。EPS−ECU6は、電動モータ7のモータ回転角、電動モータ7の各相を流れる電流量、操舵トルク、および車両の車速等の情報に基づいて、電動モータ7への通電量を制御する。
具体的には、EPS−ECU6は、制御部および電動モータ7の通電制御を行う駆動回路を含んでいる。また、電動モータ7は、ステアリングホイールに与える回転操作に応じてアシスト力を付与するもので、減速機構等を介して操舵軸にトルク伝達可能に取付けられている。また、操舵軸にはトルクセンサが装着され、当該トルクセンサは、操舵軸に作用する操舵トルクを検出して当該操舵トルクを示す操舵トルク信号を上記制御部へ出力す
る。
上記制御部は、マイクロコンピュータ、各種インターフェース、およびメモリを内蔵している。そして、制御部は、インターフェースを介して、トルクセンサ、車速センサ、エンジン回転数センサ、およびシフト位置センサと接続される。また、制御部は、インターフェースを介して、上記駆動回路と接続され、指令に基づいて当該駆動回路の導通状態を制御する。
駆動回路は、ゲートが上記制御部に接続された複数のスイッチング素子(例えば、6個のMOSFET)を備えており、高電圧系バッテリ1および低電圧系バッテリ8からの電力供給を受けている。そして、上記制御部の制御に応じて、スイッチング素子が選択的に導通状態にされ、電動モータ7の何れかの相に電流が流れて電動モータ7が一方方向または他方方向へが回転する。なお、上述した説明では、電動モータ7が3相ブラシレスモータで構成されて3相インバータで駆動制御する例を用いたが、本発明は種々のモータや駆動回路を採用できる。
EPS−ECU6の制御部は、例えば上記トルクセンサから得られる操作トルク情報と上記車速センサから得られる車速情報とを用いて、ステアリングホイールに与える目標アシストトルクを演算する。具体的には、制御部は、車速域(低速、中低速、中高速、高速等)毎に操作トルクに対応する目標アシストトルクを設定する。そして、制御部は、操作トルクが大きい程目標アシストトルクが大きくなり、同じ操作トルクに対して車速が速い程目標アシストトルクが小さくなるように設定する。
制御部は、演算された目標アシストトルクを電動モータ7が発生するように、駆動回路の各スイッチング素子の通電時間(例えば、デューティ比)を求め、この通電時間に応じて当該スイッチング素子のON−OFF制御を行う。
ここで、EPS−ECU6の制御部は、車両のイグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された際、上記目標アシストトルクを直ちに0に設定するのではなく、上記操作トルク情報と車速情報とを用いて、目標アシストトルクが次第に低下するように設定する。この設定によって、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された際、ステアリングホイールに与えられるアシスト力が徐々に減少して0となる。具体的には、イグニッションスイッチ10をONからOFFに切り替えてから電動パワーステアリング装置の電動モータ7への通電を停止するまでの期間において、当該電動モータ7へ供給する電流量を漸減させ、やがて電動モータ7への通電が停止される(徐変処理)。この徐変処理によって、イグニッションスイッチ10をOFFした後の操舵フィーリングが向上する。
電動パワーステアリング装置へは、上記高電位と低電圧系バッテリ8からが供給する電力の電位(例えば、約12V。以下、低電位と記載する)との間となる中電位(例えば、約42V)の電力が供給される。本実施形態の電力供給システムでは、中電位専用の蓄電機構は設けず、電動パワーステアリング装置の消費電力を考慮して、高電圧系バッテリ1からの高電位を上記中電位までDC−DCコンバータ5aで降圧して、当該電動パワーステアリング装置へ電力供給が行われる。
DC−DCコンバータ5aは、インバータ51、トランス52、整流回路53、電流センサ54、およびマイコン55aを備えている。DC−DCコンバータ5aは、上述したように高電圧系バッテリ1からの高電位を上記中電位まで降圧して電気負荷に電力供給する。
高電圧系バッテリ1から出力される高電位の直流電力は、DC−DCコンバータ5aに入力される。DC−DCコンバータ5aに入力された高電位電力は、インバータ51で交流に変換され、電流センサ54を介してトランス52へ出力される。トランス52は、インバータ51で変換された電力を高電位から中電位へ降圧して、整流回路53に出力する。そして、整流回路53は、中電位の交流電力を直流に変換し、EPS−ECU6へ出力する。なお、電流センサ54は、トランス52の1次側に供給される1次電流を検出し、その電流値AHをマイコン55aへ出力する。
マイコン55aは、DC−DCコンバータ5aの出力電圧をモニタして、当該出力電圧が目標電圧となるように降圧回路(インバータ51、トランス52、整流回路53)の作動をフィードバック制御する。また、マイコン55aは、補機バッテリから電力供給を受ける。例えば、マイコン55aは、DC−DCコンバータ5aの出力電圧を監視し、当該出力電圧が所定電圧(上記中電位)となるように上記降圧回路の作動をフィードバック制御する。また、マイコン55aは、電流センサ54が検出した電流値に基づいてDC−DCコンバータ5aにおける電流を監視し、DC−DCコンバータ5a内や電気負荷への過電流等について防止する。また、マイコン55aは、イグニッションスイッチ10のON−OFF操作を監視している。なお、マイコン55aは、ハイブリッド制御装置(HV−Electoronic Control Unit;以下、HV−ECUと記載する)3への情報通知(具体的には、DC−DCコンバータ5aの状態を示す通知)を行うため、マイコン55aからHV−ECU3への通信線が設けられている。
HV−ECU3は、マイクロコンピュータ等によって構成される。HV−ECU3は、車両の運転状態に応じたエンジン出力やモータトルクを演算し、主機モータ用のインバータ等の出力を制御する。また、HV−ECU3は、車両のハイブリッドシステムの他に、SMR2のON−OFF制御も行う。
以下、図2および図3を参照して、電力供給システムの動作について説明する。図2は、電源制御装置に含まれるHV−ECU3の動作の一例を示すフローチャートであるが、HV−ECU3が用いる記憶領域(図示せず)に制御プログラムとして記憶されている。そして、イグニッションスイッチ10がONされることに応じて、当該制御プログラムをHV−ECU3が実行することによって、後述する電力供給動作が実現する。また、図3は、電源制御装置に含まれるマイコン55aの動作の一例を示すフローチャートであるが、マイコン55aが用いる記憶領域(図示せず)に制御プログラムとして記憶されている。そして、イグニッションスイッチ10がONされることに応じて、当該制御プログラムをマイコン55aが実行することによって、後述する電力供給動作が実現する。なお、後述する説明においては、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたことに応じた電動パワーステアリング装置への電力供給動作について主に説明し、他の動作については詳細な説明を省略する。
図2において、HV−ECU3は、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたか否かを判断する(ステップS51)。そして、HV−ECU3は、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された場合、処理を次のステップS52に進める。一方、HV−ECU3は、イグニッションスイッチ10がON状態である場合、当該ステップS51の処理を繰り返す。
ステップS52において、HV−ECU3は、高電圧系バッテリ1の電源供給ラインに接続された電気負荷を停止し、処理を次のステップに進める。例えば、上記ステップS52で停止する電気負荷は、上述した主機モータ用のインバータやエアコン等である。
次に、HV−ECU3は、マイコン55aから高圧電源使用停止通知を受信するのを待
つ(ステップS53)。ここで、高圧電源使用停止通知は、後述するステップS65の処理によって、信号線を介してマイコン55aがHV−ECU3に送信する指令である。そして、HV−ECU3は、高圧電源使用停止通知を受信した場合、次のステップS54に処理を進める。
ステップS54において、HV−ECU3は、SMR2を遮断し、当該フローチャートによる処理を終了する。このSMR2を遮断することによって、高電圧系バッテリ1からの電力が遮断状態に切り替えられる。
一方、図3において、マイコン55aは、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたか否かを判断する(ステップS61)。そして、マイコン55aは、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された場合、処理を次のステップS62に進める。一方、マイコン55aは、イグニッションスイッチ10がON状態である場合、当該ステップS61の処理を繰り返す。
ステップS62において、マイコン55aは、電流センサ54が検出した電流値AHを取得する。次に、マイコン55aは、上記ステップS62で取得した電流値AHが0A(アンペアー)か否かを判断する(ステップS63)。そして、マイコン55aは、電流値AHが0Aである場合、次のステップS64に処理を進める。一方、マイコン55aは、電流値AHが0Aでない場合、上記ステップS62に戻って処理を繰り返す。
ステップS64において、マイコン55aは、インバータ51、トランス52、および整流回路53による降圧動作を停止し、処理を次のステップに進める。このインバータ51、トランス52、および整流回路53による降圧動作を停止することによって、高電圧系バッテリ1から電動パワーステアリング装置への電力供給が停止される。
次に、マイコン55aは、DC−DCコンバータ5aが高電圧系バッテリ1からの電力を使用することを終了したことを示す高圧電源使用停止通知をHV−ECU3へ送信し(ステップS65)、当該フローチャートによる処理を終了する。具体的には、マイコン55aは、上述したHV−ECU3およびマイコン55a間の信号線を介して、HV−ECU3に高圧電源使用停止通知を送信する。
次に、図4を用いて、上記図2および図3に示したフローチャートに基づいた電力供給システムの動作タイミングについて説明する。なお、図4は、本実施形態に係る電力供給システムにおける動作タイミングの一例を示すタイミングチャートである。なお、図4に示すタイミングチャートは、高電位電力供給系統から供給された高電位の電力を降圧回路51で中電位に降圧して電気負荷に供給している状態において、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された際の動作タイミングを示している。
図4において、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更される。そして、EPS−ECU6の制御部は、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたことに応じて(図示矢印A)、目標アシストトルクが次第に低下するように設定することによって、アシスト力を徐々に減少させて0%とする徐変処理を行う。
ここで、EPS−ECU6は、アシスト力を徐々に減少させて0%とする徐変処理を行うと、当該徐変処理が進行することに応じた電力量の減少に伴って、DC−DCコンバータ5aからEPS−ECU6への出力電流も漸減していき、当該徐変処理が終了した時点で当該出力電流が0Aとなる。より具体的には、上述したようにDC−DCコンバータ5aは、EPS−ECU6への出力電圧が中電位となるように制御しており、EPS−ECU6が必要とする電力量が減少すると、EPS−ECU6への出力電流も減少する。この
出力電流の漸減に応じて、トランス52の2次電流も漸減していき、上記徐変処理が終了した時点で当該2次電流も0Aとなる。そして、トランス52の1次電流と2次電流との変流比(トランス52の巻数比の逆数)に応じて、トランス52の1次電流も漸減していき、上記徐変処理が終了した時点で当該1次電流も0Aとなる。一方、電流センサ54は、トランス52の1次電流を検出し、検出結果を電流値AHとしてマイコン55aに出力している。つまり、マイコン55aは、電流センサ54から取得する電流値AHが0Aを示したことを検出することによって(ステップS63でYes)、EPS−ECU6が行う徐変処理が終了したことを知ることができる。
DC−DCコンバータ5aのマイコン55aは、電流値AHが0Aまで低下したことに応じて、インバータ51、トランス52、および整流回路53による降圧動作を停止する(図示矢印B)。これによって、DC−DCコンバータ5aから電動パワーステアリング装置への電力供給が停止される。ここで、上記降圧動作の停止は、EPS−ECU6の徐変処理が終了した後に行われるため、電動パワーステアリング装置へ電力供給が必要な期間中については、安定した電力供給が行われている。
次に、マイコン55aは、高電圧系バッテリ1からの電力を使用することを終了したことを示す高圧電源使用停止をHV−ECU3に通知する。この高圧電源使用停止を受けて、HV−ECU3はSMR2を遮断する(図示矢印C)。このSMR2を遮断することによって、高電圧系バッテリ1からの電力が遮断状態に切り替えられる。
図4と従来の動作タイミング(図8参照)との比較から明らかなように、徐変処理が終了したことを示す通知を、電動パワーステアリング装置からDC−DCコンバータ5aへ通知する処理が不要である。したがって、上記処理で必要な時間だけイグニッションスイッチ10をOFFしてからSMR2を遮断するまでの応答性が良くなることが考えられる。この場合、ハイブリッドシステムを再起動できるタイミングが早くなるため、ハイブリッドシステムの起動性が向上することも期待できる。
このように、第1の実施形態に係る電源制御装置によれば、電気負荷へ出力する出力電流に基づいて、電気負荷への電力供給停止を判断するため、電気負荷からの状態通知が不要となり電力供給停止を即座に判断することができる。また、電気負荷からの状態通知が不要となるため、他の処理においてもこれらの間の情報通知が不要であれば、これらの通知を送信するための通信線や通知内容を伝達するため処理が不要となる。さらに、イグニッションスイッチをONからOFFした際に、電動パワーステアリング装置の徐変処理が確実に行われるため、イグニッションスイッチをONからOFFに変更した後の操舵フィーリングを向上させることができる。
なお、上述したステップS64における降圧動作を停止する処理は、電流値AHが0Aになった時点で直ちに行われるが、当該動作を他のタイミングで行ってもかまわない。例えば、電流値AHが0Aになった時点から所定時間後に、上記降圧動作を停止してもかまわない。このように、電流値AHが0Aになった時点から所定時間後に上記降圧動作を停止することによって、各装置の製造バラツキ(例えば、電流センサ54の検出精度のバラツキ)等に起因する徐変処理の終了判定のバラツキを上記所定時間で吸収することができる。
また、上述した説明では、電流センサ54をインバータ51とトランス52との間に設置する例を用いた。これは、DC−DCコンバータ5a内の過電流や電気負荷への過電流等を監視するために設けられている既存の電流センサ54を用いたためである。このような既存の回路を用いることによるコストアップの抑制を期待しない場合、電流センサ54を他の位置に設置してもかまわない。例えば、トランス52と整流回路53との間、整流
回路53の直後、EPS−ECU6の直前等、他の位置に電流センサ54を設置しても本発明を実現できることは言うまでもない。
(第2の実施形態)
以下、図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施形態に係る電源制御装置を含む電力供給システムについて説明する。典型的には、当該電力供給システムは、ハイブリッドシステムを搭載した車両に設置される。なお、図5は、当該電力供給システムの一部の構成の一例を示す概略構成図である。図6は、電力供給システムに含まれるマイコン55bの動作の一例を示すフローチャートである。図7は、当該電力供給システムにおける電力供給制御のタイミングチャートである。
図5において、電力供給システムは、高電圧系バッテリ1および低電圧系バッテリ8からの電力を、車両に設けられた各電気負荷に供給する。代表的には、高電圧系バッテリ1からの電力が供給される電気負荷として、上述した第1の実施形態と同様にインバータおよびエアコンがある。また、高電圧系バッテリ1または低電圧系バッテリ8からの電力が供給される電気負荷として、電動パワーステアリング装置がある。図5の例では、高電圧系バッテリ1または低電圧系バッテリ8からの電力が、EPS−ECU6を介して電動モータ7に供給される。なお、高電圧系バッテリ1および低電圧系バッテリ8は、上述した電気負荷の例以外の電気負荷に対しても電力供給するが、ここでは詳細な説明を省略する。
第2の実施形態に係る電力供給システムでは、第1の実施形態に対してさらに低電圧系の電力供給を可能としている。以下、第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態と同様の構成要素について同一の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。
低電圧系バッテリ8は、主に車両の補機に低電位(例えば、約12V)の電力を供給するバッテリである。低電圧系バッテリ8は、鉛蓄電池等が用いられ、一般的に補機バッテリとも呼ばれる。なお、低電圧系バッテリ8は、上記車両に設けられた様々な電気負荷に対しても電力供給するが、ここでは詳細な説明を省略する。なお、高電圧系バッテリ1の電源供給ラインには、上記高電位を上記低電位まで降圧する降圧回路(図示せず)が接続され、当該降圧回路で降圧された電力が低電圧系バッテリ8に充電される。また、降圧回路も他の電気負荷と同様に、高電圧系バッテリ1の電源供給ラインにおいてSMR2の負荷側から分岐接続される。
EPS−ECU6へは、上記高電位と上記低電位との間となる中電位(例えば、約42V)の電力が供給される。本実施形態に係る電力供給システムでも、中電位専用の蓄電機構は設けず、電動パワーステアリング装置の消費電力を考慮して、主に高電圧系バッテリ1からの高電位を上記中電位までDC−DCコンバータ5bで降圧して、当該電動パワーステアリング装置へ電力供給が行われる。この場合、上記高電位電力系統の異常時等では、一時的なバックアップ電源として低電圧系バッテリ8からの低電位を上記中電位までDC−DCコンバータ5bで昇圧して上記電動パワーステアリング装置へ電力供給する。
DC−DCコンバータ5bは、上述したインバータ51、トランス52、整流回路53、および電流センサ54の他に、マイコン55b、昇圧回路56、および電流センサ57を備えている。DC−DCコンバータ5bは、上述したように高電圧系バッテリ1からの高電位を上記中電位まで降圧または低電圧系バッテリ8からの低電位を上記中電位まで昇圧して電気負荷に電力供給する。
高電位電力系統の異常時等では、低電圧系バッテリ8からEPS−ECU6へ電力が供給される。低電圧系バッテリ8から出力される低電位の直流電力は、DC−DCコンバー
タ5bの昇圧回路56に入力される。典型的には、昇圧回路56は、電力供給ライン上に設けられた昇圧コイルおよびダイオードと、昇圧コイルおよびダイオードの間から接地するスイッチング素子(例えば、MOS)等を含んでいる。そして、昇圧コイルに低電圧系バッテリ8からの断続的な電流を流すことによって当該昇圧コイル内に電力を生じさせて、低電位の電力を中電位まで昇圧させる。そして、昇圧した中電位の電力をダイオードで整流してEPS−ECU6へ出力する。なお、昇圧回路56の昇圧コイルとダイオードとの間の電力供給ライン上には、電流センサ57が設けられる。電流センサ57は、昇圧コイルからダイオードへ流れる電流を検出し、その電流値ALをマイコン55bへ出力する。
マイコン55bは、DC−DCコンバータ5bの出力電圧をモニタして、当該出力電圧が目標電圧となるように降圧回路(インバータ51、トランス52、整流回路53)および昇圧回路56の作動を制御する。また、マイコン55bは、低電圧系バッテリ8から電力供給を受ける。例えば、マイコン55bは、DC−DCコンバータ5bの出力電圧を監視し、当該出力電圧が所定電圧(上記中電位)となるように上記降圧回路または昇圧回路56の作動をフィードバック制御する。また、マイコン55bは、電流センサ54および電流センサ57が検出した電流値に基づいてDC−DCコンバータ5bの出力電流を監視し、EPS−ECU6への過電流等について防止する。また、マイコン55bは、イグニッションスイッチ10のON−OFF操作を監視している。なお、HV−ECU3への情報通知(具体的には、DC−DCコンバータ5bの状態を示す通知)を行うため、マイコン55bからHV−ECU3への通信線が設けられている。
以下、図6を参照して、電力供給システムの動作について説明する。図6は、電源制御装置に含まれるマイコン55bの動作の一例を示すフローチャートであるが、マイコン55bが用いる記憶領域(図示せず)に制御プログラムとして記憶されている。そして、イグニッションスイッチ10がONされることによって、当該制御プログラムをマイコン55bが実行されて、後述する電力供給動作が実現する。なお、後述する説明においては、高電位電力系統の異常時等によって、低電圧系バッテリ8からEPS−ECU6へ電力が供給されている状態を前提とする。そして、上記電力供給状態において、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたことに応じた電動パワーステアリング装置への電力供給動作について主に説明し、他の電力供給動作については詳細な説明を省略する。ここで、低電圧系バッテリ8からEPS−ECU6へ電力が供給される状態では、SMR2が既に遮断されており、高電圧系バッテリ1からの電力供給が遮断状態となっている。
図6において、マイコン55bは、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたか否かを判断する(ステップS71)。そして、マイコン55bは、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された場合、処理を次のステップS72に進める。一方、マイコン55bは、イグニッションスイッチ10がON状態である場合、当該ステップS71の処理を繰り返す。
ステップS72において、マイコン55bは、電流センサ57が検出した電流値ALを取得する。次に、マイコン55bは、上記ステップS72で取得した電流値ALが0Aか否かを判断する(ステップS73)。そして、マイコン55bは、電流値ALが0Aである場合、次のステップS74に処理を進める。一方、マイコン55aは、電流値ALが0Aでない場合、上記ステップS72に戻って処理を繰り返す。
ステップS74において、マイコン55bは、昇圧回路56による昇圧動作を停止し、当該フローチャートによる処理を終了する。この昇圧回路56による昇圧動作を停止することによって、低電圧系バッテリ8から電動パワーステアリング装置への電力供給が停止
され、電動パワーステアリング装置への電力供給が停止される。
次に、図7を用いて、上述した図6に示したフローチャートに基づいた電力供給システムの動作タイミングについて説明する。なお、図7は、第2の実施形態に係る電力供給システムにおける動作タイミングの一例を示すタイミングチャートである。ここで、図7に示すタイミングチャートは、低電位電力供給系統から供給された低電位の電力を昇圧回路56で中電位に昇圧して電気負荷に供給している状態において、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更された際の動作タイミングを示している。つまり、マイコン55bは、上記昇圧回路による昇圧動作を既に停止しており、既に高圧電源使用停止をHV−ECU3に通知している状態である。したがって、SMR2も遮断状態となっている。
図7において、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更される。そして、EPS−ECU6の制御部は、イグニッションスイッチ10がONからOFFに変更されたことに応じて(図示矢印D)、目標アシストトルクが次第に低下するように設定することによって、アシスト力を徐々に減少させて0%とする徐変処理を行う。
上述したように、EPS−ECU6がアシスト力を徐々に減少させて0%とする徐変処理を行うと、当該徐変処理が進行することに応じた電力量の減少に伴って、DC−DCコンバータ5bからEPS−ECU6への出力電流も漸減していき、当該徐変処理が終了した時点で当該出力電流が0Aとなる。一方、電流センサ57は、昇圧回路56の昇圧コイルとダイオードとの間の電流を検出し、検出結果を電流値ALとしてマイコン55bに出力している。つまり、マイコン55bは、電流センサ57から取得する電流値ALが0Aを示したことを検出することによって(ステップS73でYes)、EPS−ECU6が行う徐変処理が終了したことを知ることができる。
DC−DCコンバータ5bのマイコン55bは、電流値ALが0Aまで低下したことに応じて、昇圧回路56による昇圧動作を停止する(図示矢印E)。これによって、DC−DCコンバータ5bから電動パワーステアリング装置への電力供給が停止される。ここで、上記昇圧動作の停止は、EPS−ECU6の徐変処理が終了した後に行われるため、電動パワーステアリング装置へ電力供給が必要な期間中については、安定した電力供給が行われている。
このように、第2の実施形態に係る電源制御装置によれば、低電位系のバッテリから電力供給する場合であっても、電気負荷へ出力する出力電流に基づいて、電気負荷への電力供給停止を判断するため、電気負荷からの状態通知が不要となり電力供給停止を即座に判断することができる。また、電気負荷からの状態通知が不要となるため、他の処理においてもこれらの間の情報通知が不要であれば、これらの通知を送信するための通信線や通知内容を伝達するため処理が不要となる。さらに、イグニッションスイッチをONからOFFした際に、電動パワーステアリング装置の徐変処理が確実に行われるため、イグニッションスイッチをONからOFFに変更した後の操舵フィーリングを向上させることができる。
なお、上述したステップS74における昇圧動作を停止する処理は、電流値ALが0Aになった時点で直ちに行われるが、当該動作を他のタイミングで行ってもかまわない。例えば、電流値ALが0Aになった時点から所定時間後に、上記昇圧動作を停止してもかまわない。このように、電流値ALが0Aになった時点から所定時間後に上記昇圧動作を停止することによって、各装置の製造バラツキ(例えば、電流センサ57の検出精度のバラツキ)等に起因する徐変処理の終了判定のバラツキを上記所定時間で吸収することができる。
また、上述した説明では、電流センサ57を昇圧回路56の昇圧コイルとダイオードとの間に設置する例を用いた。これは、DC−DCコンバータ5b内の過電流や電気負荷への過電流等を監視するために設けられている既存の電流センサ57を用いたためである。このような既存の回路を用いることによるコストアップの抑制を期待しない場合、電流センサ57を他の位置に設置してもかまわない。例えば、昇圧回路56の直後やEPS−ECU6の直前等、DC−DCコンバータ5b内やDC−DCコンバータ5b外の他の位置に電流センサ57を設置しても本発明を実現できることは言うまでもない。
また、第2の実施形態に係る電源制御装置では、上述した第1の実施形態に係る電源制御装置と同様に電流センサ54が設けられている。したがって、第2の実施形態に係る電源制御装置において、高電位系のバッテリ(つまり、高電圧系バッテリ1)から供給される高電位の電力を中電位まで降圧して電気負荷に供給している場合、電流センサ54が出力する電流値AHを用いれば、第1の実施形態と同様の処理が可能であることは言うまでもない。また、上述した高電位系からの電力供給の停止および低電位系からの電力供給の停止を、1つの電流センサからの出力に基づいて行うことも可能である。この場合、EPS−ECU6の直前等、それぞれの電力供給による電流値を検出できる位置に電流センサを設けることによって、何れの電力供給であっても1つの電流センサで本発明を実現することができる。
また、上述した説明では、中電位電力を供給する電気負荷の一例として、電動パワーステアリング装置を用いたが、イグニッションスイッチをONからOFFした後に所定時間電力供給が必要となる他の電気負荷を供給対象としてもかまわない。
また、上記ステップS52の動作では、HV−ECU3が高電圧系バッテリ1の電源供給ラインに接続された電気負荷を停止したが、車両に搭載された他の制御部が当該電気負荷を停止してもかまわない。また、上述した説明では、HV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6を一例とする複数の制御部がそれぞれ動作する一例を示したが、他の態様によって動作してもかまわない。例えば、HV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6の何れか1つの制御部が、上述したHV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6の動作を全て行ってもかまわない。また、HV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6とは異なる単独の制御部が、上述したHV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6の動作の少なくとも一部を行ってもかまわない。この場合、単独の制御部は、DC−DCコンバータ5の内部に設けてもいいし、DC−DCコンバータ5の外部に設けてもいい。また、既に車両に設置されている他の制御部が、上述したHV−ECU3、マイコン55、およびEPS−ECU6の動作を行ってもかまわない。
また、上述した説明では、ハイブリッドシステムを搭載した車両に設置される一例を用いたが、電気走行自動車等の車両に設置されてもかまわない。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
本発明に係る電源制御装置および電源制御方法は、電気負荷からの状態通知が不要となり電力供給停止を即座に判断することができ、少なくとも1つのバッテリから電気負荷に電力を供給するシステム等に適用できる。
本発明の第1の実施形態に係る電源制御装置を含む電力供給システムの一部の構成を示す概略構成図 図1のHV−ECU3の動作の一例を示すフローチャート 図1のマイコン55aの動作の一例を示すフローチャート 図1の電力供給システムにおける電力供給制御のタイミングチャート 本発明の第2の実施形態に係る電源制御装置を含む電力供給システムの一部の構成を示す概略構成図 図5のマイコン55bの動作の一例を示すフローチャート 図5の電力供給システムにおける電力供給制御のタイミングチャート 従来の電力供給システムにおける電力供給制御のタイミングチャート
符号の説明
1…高電圧系バッテリ
2…SMR
3…HV−ECU
5…DC−DCコンバータ
51…インバータ
52…トランス
53…整流回路
54、57…電流センサ
55…マイコン
56…昇圧回路
6…EPS−ECU
7…電動モータ
8…低電圧系バッテリ
10…イグニッションスイッチ

Claims (8)

  1. 車両の電気負荷に対して電力を供給する電源制御装置であって、
    少なくとも1つのバッテリから供給される電力を所定電圧に変圧し、前記電気負荷に供給する変圧回路と、
    前記変圧回路から前記電気負荷への出力電流を検出する電流検出部と、
    前記変圧回路の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記電流検出部が検出した電流値に基づいて前記電気負荷の動作終了を判断し、当該動作終了後に前記変圧回路の変圧動作を停止する、電源制御装置。
  2. 前記車両のイグニッションスイッチのオン/オフ状態を検出するイグニッションスイッチ状態検出手段を、さらに備え、
    前記制御部は、前記イグニッションスイッチがオンからオフに切り替えられた後に前記電流検出部が検出した電流値に基づいて、前記電気負荷の動作終了を判断する、請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記変圧回路は、高電圧系バッテリから供給される電力を前記所定電圧まで降圧し、前記電気負荷に供給する降圧回路で構成され、
    前記制御部は、前記高電圧系バッテリと前記降圧回路との間の電力供給ライン上に設けられた接点を接続/切断するリレーの動作を、さらに制御し、
    前記制御部は、前記電気負荷の動作終了後に前記リレーを遮断して前記接点を切断する、請求項1に記載の電源制御装置。
  4. 前記車両のイグニッションスイッチのオン/オフ状態を検出するイグニッションスイッチ状態検出手段と、
    前記変圧回路から前記電気負荷へ供給される電力の通電制御を行う通電制御部とを、さらに備え、
    前記通電制御部は、前記イグニッションスイッチがオンからオフに切り替えられたことを前記イグニッションスイッチ状態検出手段が検出した検出時点から、前記電気負荷への電流量を漸減して通電制御する、請求項1に記載の電源制御装置。
  5. 前記電源制御装置が電力を供給する電気負荷の少なくとも1つは、前記車両のステアリングホイールの回転操作に対するアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置であり、
    前記通電制御部は、前記検出時点から前記電動パワーステアリング装置のアシスト力が漸減するように当該電動パワーステアリング装置への電流量を漸減して通電制御する、請求項4に記載の電源制御装置。
  6. 前記変圧回路は、
    高電圧系バッテリから供給される電力を前記所定電圧まで降圧し、前記電気負荷に供給する降圧回路と、
    低電圧系バッテリから供給される電力を前記所定電圧まで昇圧し、前記電気負荷に供給する昇圧回路とで構成され、
    前記制御部は、前記降圧回路を動作させて前記電気負荷に電力供給しているとき、前記電気負荷の動作終了後に前記降圧回路の降圧動作を停止し、
    前記制御部は、前記昇圧回路を動作させて前記電気負荷に電力供給しているとき、前記電気負荷の動作終了後に前記昇圧回路の昇圧動作を停止する、請求項1に記載の電源制御装置。
  7. 前記電源制御装置が電力を供給する電気負荷の少なくとも1つは、前記車両の電動パワ
    ーステアリング装置である、請求項1に記載の電源制御装置。
  8. 車両の電気負荷に対して電力を供給する電源制御方法であって、
    供給される電力を所定電圧に変圧し、前記電気負荷に供給する変圧ステップと、
    前記電気負荷への出力電流を検出する電流検出ステップと、
    前記電流検出ステップで検出した電流値に基づいて、前記電気負荷の動作終了を判断する動作判断ステップとを含み、
    前記変圧ステップでは、前記動作判断ステップが前記電気負荷の動作が終了したことを判断した後に変圧動作を停止する、電源制御方法。
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