JP2008213256A - 磁気表示パネル用の筆記用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの軸体に装着した磁石により、磁気表示パネル上に2種類の線幅や、あるいは磁気反転タイプや磁気泳動反転タイプの磁気表示パネルにおいては線の色が異なった表示が可能であって、キャップを被覆することなく、筆記用具を落下した際に、磁石の縁部に直に衝撃が加わって磁石の縁部が欠けたりせず、また付着した砂鉄を容易に取り除ける構造とする。
【解決手段】軸体32を、両端を開口し、一方に先窄み形状部33を有した円筒状の合成樹脂で形成した前半軸35と後半軸38とで構成し、螺着して着脱自在に形成する。前半軸35の先窄み形状部33および後半軸34の先窄み形状部34aには、磁気表示パネルへの筆記の際に磁石の磁気力による表示を阻害しない程度の厚さとした、合成樹脂製の円板状の栓部材39を装着する。軸体32内に、一方端40をN極とし他方端41をS極の磁極とした磁石42を、移動可能に収容する。
【選択図】図3
【解決手段】軸体32を、両端を開口し、一方に先窄み形状部33を有した円筒状の合成樹脂で形成した前半軸35と後半軸38とで構成し、螺着して着脱自在に形成する。前半軸35の先窄み形状部33および後半軸34の先窄み形状部34aには、磁気表示パネルへの筆記の際に磁石の磁気力による表示を阻害しない程度の厚さとした、合成樹脂製の円板状の栓部材39を装着する。軸体32内に、一方端40をN極とし他方端41をS極の磁極とした磁石42を、移動可能に収容する。
【選択図】図3
Description
本発明は、磁石の磁気を利用して表示を行うことができる磁気表示パネル用の筆記用具に関する。
従来、磁石を軸体に装着した筆記用具を用いて筆記することにより、その磁石の磁気を利用して表示を行うことができる磁気表示パネルについては知られている。例えば、
a)多くの微小粒の表示用磁性体と分散媒と増稠剤とを主成分とする降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、パネルの表示面から磁石により前記表示用磁性体を表示面側に吸引泳動させて表示を形成し、反対面から磁石により磁性粒子を表示面とは反対側の面に吸引沈降させて表示を消去する、いわゆる磁気泳動タイプと呼ばれているもの、
b)S極およびN極を有し、S極側表面部分とN極側表面部分とを異なる色に着色した表示用磁性体、分散媒、増稠剤とを主成分とする降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、パネルの表示面から磁石により前記磁性表示体を反転して記録を表示し、同じ面から表示の時とは逆の極の磁気によりさらに反転して表示を消去する、いわゆる磁気反転タイプと呼ばれているもの、
c)最近、WO 2005/033790公報により開示された、着色材を含有する分散媒中に、高保磁力材からなる第1の磁性材料と低保磁力材からなる第2の磁性材料とを混合してなり、S極側表面部分とN極側表面部分とを、分散媒の色とも異ならせてかつ互いの磁極の色を異なる色に着色した微小磁石を分散して得られた降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、分散液体中に分散した微小磁石をパネルの表示面から磁石により泳動または泳動/反転させて表示を形成し、さらに表示面から他の磁極の磁石により表示を形成した微小磁石を反転させて表示色を変化させることができ、表示面の裏面から消去用磁石により微小磁石を引き寄せて表示を消去する、背景以外に2色の表示、つまり3色で形成された磁気表示ができる、いわゆる磁気泳動反転タイプと呼ばれているもの
がある。
a)多くの微小粒の表示用磁性体と分散媒と増稠剤とを主成分とする降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、パネルの表示面から磁石により前記表示用磁性体を表示面側に吸引泳動させて表示を形成し、反対面から磁石により磁性粒子を表示面とは反対側の面に吸引沈降させて表示を消去する、いわゆる磁気泳動タイプと呼ばれているもの、
b)S極およびN極を有し、S極側表面部分とN極側表面部分とを異なる色に着色した表示用磁性体、分散媒、増稠剤とを主成分とする降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、パネルの表示面から磁石により前記磁性表示体を反転して記録を表示し、同じ面から表示の時とは逆の極の磁気によりさらに反転して表示を消去する、いわゆる磁気反転タイプと呼ばれているもの、
c)最近、WO 2005/033790公報により開示された、着色材を含有する分散媒中に、高保磁力材からなる第1の磁性材料と低保磁力材からなる第2の磁性材料とを混合してなり、S極側表面部分とN極側表面部分とを、分散媒の色とも異ならせてかつ互いの磁極の色を異なる色に着色した微小磁石を分散して得られた降伏値を有する分散液体をパネル間に収容した磁気表示パネルであって、分散液体中に分散した微小磁石をパネルの表示面から磁石により泳動または泳動/反転させて表示を形成し、さらに表示面から他の磁極の磁石により表示を形成した微小磁石を反転させて表示色を変化させることができ、表示面の裏面から消去用磁石により微小磁石を引き寄せて表示を消去する、背景以外に2色の表示、つまり3色で形成された磁気表示ができる、いわゆる磁気泳動反転タイプと呼ばれているもの
がある。
こうした磁気表示パネルの筆記には、分散液体に含有されている磁性表示体または微小磁石に磁界を作用させて、磁性表示体または微小磁石を分散液体中で泳動および/または反転させる必要があり、そのために磁気表示パネル用の筆記用具として軸体の先端に磁石を装着したものが提供されているが、従来の筆記用具は、1つの保持軸の先端に1つの磁石を装着したものがほとんどで、太い筆跡幅が得られる大径の磁石を装着した筆記用具、前記筆跡幅より細い筆跡幅が得られる細径の磁石を装着した筆記用具が個別に提供されているのが現状であった。そのために筆跡幅を変えて磁気表示パネルに筆記したい場合には、いちいち磁石の外径が異なった別の筆記用具に持替えて筆記する必要があった。
別の筆記用具に持替える煩わしさの問題を解消するものとして、1つの軸体の両端に外径が異なった磁石を装着したものが提供されているが、磁石が軸体の外方に露出した状態のものばかりである。特に、玩具用の表示板として提供されたものにおいては、子供達の使い勝手や、キャップの紛失や、キャップの誤飲等の理由から、筆記先端としての磁石をキャップで被覆しているものがないのが実情である。そのために、筆記用具を落下するなどして磁石に衝撃が加わると、磁石部分が損傷してしまうことがあり、その状態で磁気表示パネルに筆記すると、磁気表示パネルの表示面を傷つけてしまい、最悪の場合はパネル間に収容された分散液体が洩れてしまうという問題がある。また、筆記用具を外に持ち出して地面等に落下した際には磁石の先端に砂鉄が付着し、手で払っただけでは簡単に砂鉄を取り除くことができず、その状態で磁気表示パネル上に筆記すると、磁気表示パネルの表示面を傷つけてしまうという問題もあった。
ところで従来、粉末磁性現像剤により画像を形成した表示面に像を形成するための磁気像筆記具において、非磁性体よりなるペン軸に、中空部を有し、該中空部内に磁石をスライド可能に収容された構造が特開平3−27078号公報により開示されているが、この技術は、ペン軸の先端部分に突出させて設けた鉄等の磁性体からなるトナー付着部材に前記磁石を接触させることで、トナー付着部材に磁性を帯びさせトナーを吸着させるもので、磁石の移動はトナー付着部材との接触のon、offの作用を図るものである。
WO 2005/033790号公報
特開平3−27078号公報
本発明は、磁気表示パネル用の筆記用具として、1つの軸体に装着した磁石により、磁気表示パネル上に2種類の線幅や、あるいは磁気反転タイプや磁気泳動反転タイプの磁気表示パネルにおいては線の色が異なった表示が可能であって、キャップを被覆することなく、筆記用具を落下した際に、磁石の縁部に直に衝撃が加わって磁石の縁部が欠けたりせず、また付着した砂鉄を容易に取り除ける構造とした磁気表示パネル用の筆記用具を得ることにある。
本発明は、
「1.磁石の磁気を利用して表示を行うことができる磁気表示パネル用の筆記用具であって、中空の筒状で非磁性体よりなる軸体に、磁石を両端へ移動可能に収容し、軸体の両端に設けた栓部材により磁石が軸体から抜け落ちないようにするとともに、軸体の両端において移動した磁石により磁気表示パネルへの表示を可能とした、磁気表示パネル用の筆記用具。
2.前記磁石が、一方端をN極とし他方端をS極の磁極としたことを特徴とする、前記1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
3.前記磁石が、両端を異なる外径とした、前記1項または2項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
4.前記軸体の両端に設けた栓部材が、各々の軸心方向の厚みが異なったことを特徴とする、前記1項ないし3項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
5.前記軸体に、磁石を視認可能な窓孔を設けたことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
6.前記軸体を、透明または半透明部材で形成し磁石を視認可能としたことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
7.前記軸体の両端部分に、異なる色で形成した表示を施したことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
8.前記軸体を、弾性部材で形成したことを特徴とする、前記1項ないし7項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。」
である。
「1.磁石の磁気を利用して表示を行うことができる磁気表示パネル用の筆記用具であって、中空の筒状で非磁性体よりなる軸体に、磁石を両端へ移動可能に収容し、軸体の両端に設けた栓部材により磁石が軸体から抜け落ちないようにするとともに、軸体の両端において移動した磁石により磁気表示パネルへの表示を可能とした、磁気表示パネル用の筆記用具。
2.前記磁石が、一方端をN極とし他方端をS極の磁極としたことを特徴とする、前記1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
3.前記磁石が、両端を異なる外径とした、前記1項または2項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
4.前記軸体の両端に設けた栓部材が、各々の軸心方向の厚みが異なったことを特徴とする、前記1項ないし3項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
5.前記軸体に、磁石を視認可能な窓孔を設けたことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
6.前記軸体を、透明または半透明部材で形成し磁石を視認可能としたことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
7.前記軸体の両端部分に、異なる色で形成した表示を施したことを特徴とする、前記1項ないし4項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
8.前記軸体を、弾性部材で形成したことを特徴とする、前記1項ないし7項のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。」
である。
本発明において、軸体の両端部に設けた栓部材は、軸体と一体に形成したものでも良いし、別部材としても良い。別部材とした場合には、非磁性材料や磁性体で形成したものでも良いが、重要なことは、筆記用具で磁気表示パネルへ筆記した際に磁石の磁気力による表示を阻害しないように設けることで、栓部材の厚みや形状は適宜決定すれば良い。また、栓部材の形状としては、軸体の両端部を閉塞する形状でも良いし、貫通孔を有するリング状の形状でも良く、ようは磁石が軸体から抜け落ちなければどのような形状でも良く、軸体の端部から軸径方向の内側に突出した突起を対向する2カ所に設けたような形状でも良い。
栓部材の材質としては、軸体と一体に形成した場合には合成樹脂等が一般的であり、別部材とした場合には、開口部に挿着して閉塞するための非磁性材料である合成樹脂や磁性体である鉄等や、開口部を被覆するビニール等のシート等が挙げられる。
請求項2における筆記用具は、前記した磁気反転タイプや磁気泳動反転タイプの磁気表示パネル用となる。
請求項7における表示とは、ドットマークや「N」や「S]等の表示マークを施したり、軸体の両端部を異なる色で成形したり、着色を施す等のことである。特に、泳動反転型の磁気パネル用の筆記用具として、磁石のN極の磁極側で表示された筆跡の色と、磁石のS極の磁極側で表示された筆跡の色と同色または同系色とすることにより、どちらの軸体の端部側で筆記すれば所望する色の筆跡が得られるか一目瞭然で判る。
本発明の磁気表示パネル用の筆記用具は前記したような構造なので、1つの筆記用具で、磁気表示パネル上に2種類の線幅や、あるいは磁気反転タイプや磁気泳動反転タイプの磁気表示パネルにおいては線の色が異なった表示が可能となり、いちいち他の筆記用具に持替える必要がないので使い勝手が良い。また、磁石は軸体内に収納してあるので、落下等による衝撃が軸体に加わっても磁石は軸体内に収容されているので、直に衝撃が加わらないので、磁石の縁部等の損傷の危険の度合を軽減できる。また、地面に落下した際に砂鉄が付着しても、磁石を他方向に移動することで砂鉄への磁力の影響が無くなり、簡単に軸体から払いのけることができる。また、キャップを採用していないのでキャップの着脱行為をする必要がないので使用勝手が良い。また、構造もいたって簡単であり、製造コストもいたって安価にできるという利点がある。
請求項2に係る発明では、前記した磁気反転タイプや磁気泳動反転タイプの磁気表示パネルにおいては、表示を形成した微小磁石と反対の磁極の磁石により、表示を形成した微小磁石を再反転させることで表示の筆跡の色を変化させることができるので、N極の磁極側を筆記先端部とした筆記用具と、S極の磁極側を筆記先端部とした筆記用具の2本の筆記用具が必要であるが、1つの筆記用具でことが足りるという利点がある。
請求項3に係る発明では、1つの筆記用具で、磁気表示パネル上に2種類の線幅の表示可能となる。
請求項4に係る発明では、軸筒の両端における栓部材の軸心方向の厚みを変えることで、磁気表示パネルの表面への磁石の磁気の影響が異なり、磁気表示パネルの表面に接近すればするほど、磁気の影響を受ける範囲が狭くなるが強い磁気を受けるので、輪郭線が明確で細い筆記線が得られ、磁気表示パネルの表面から離れれば離れるほど、磁気の影響を受ける範囲が広くなり弱い磁力を受けるので、前のものより輪郭線はぼやけて太い筆記線が得られ、筆記線に変化をもたらすことができるという利点がある。
請求項5、6に係る発明においては、例えば、軸体内に収容した磁石のどちら側の端部が外径が太いか細いかを、軸体の外から確認できるという利点がある。
請求項7に係る発明では、一方端をN極とし他方端をS極の磁極とした磁石では、軸体を透明または半透明で形成したり、内部を視認可能な窓孔を設けて磁石を見ても、どちら側の端部がN極の磁極が位置しているかの判断は見ても判らないので、軸体の両端部を異なる色で着色することで容易に判別することができる。
請求項8に係る発明では、 磁気表示パネル上を筆記する際に、軸体の角部等でパネルの表面を傷つけることがないので、傷によるパネル内に充填された分散液体の漏出を防ぎ、磁気表示パネルの耐久性を向上するという利点がある。
本発明の磁気表示パネル用の筆記用具は、中空の筒状で非磁性体よりなる軸体に、磁石を両端へ移動可能に収容したもので、磁石が両端へ移動することで筆記用具の両端で磁気表示パネルへの筆記が可能としたものである。軸体の内部および外部形状は、円形、四角形、多角形等何でも良く、限定されるものではない。内部形状においては収容された磁石がスムーズに移動可能であれば良く、磁石と内部形状の寸法関係においても、特に規制されるものではない。
本発明の磁気表示パネル用の筆記用具の実施例について、図面を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、第1の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。図2は、第2の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。図3は、第3の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。
図1は、第1の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。図2は、第2の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。図3は、第3の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具の概略を示す縦断面図である。
図1に示す第1の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具1は、軸体2が、底部3を有した円筒状の合成樹脂で形成した前半軸4と、周面に窓孔5を有し、底部6に貫通孔7を有した円筒状の合成樹脂で形成した後半軸8とで構成されており、前半軸4と後半軸8は螺着により着脱自在としてある。軸体2内には、一方を大径部9とし他方を小径部10とした磁石11を移動可能に挿入してある。
磁石11は、移動して大径部9が前半軸4の底部3に当接し、あるいは反対側に移動して小径部10が後半軸8の底部6に設けた貫通孔7に嵌合して突出し、大径部7が底部6に当接可能としてある。前記窓孔5より、軸筒2の外方から磁石11を視認可能としてある。
前半軸4の底部3と後半軸8の底部6の軸心方向の厚さは、後半軸8の底部6側の厚さの方が厚くしてあり、小径部10で磁気表示パネルへの筆記の際に大径部9の磁気の影響を受けにくくしてある。底部3側の厚さは、磁気表示パネルへの筆記の際に磁石の磁気による表示を阻害しない程度の厚さとしてある。
本実施例の磁気表示パネル用の筆記用具1は、前半軸4または後半軸8側に前記磁石11を収容した後、前半軸4と後半軸8を螺着すれば良く、簡単に組立てられ、例えば他の外径を有する磁石に容易に替えることができる。
図2に示す第2の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具21は、軸体22が半透明で円筒状の合成樹脂で形成されており、両端を開口23、24してある。開口部23、24には、軸心方向の厚さが磁気表示パネルへの筆記の際に磁石の磁気力による表示を阻害しない程度の厚さとした、合成樹脂製の円板状の栓部材25、26を装着してある。栓部材25(図面において右側)は、栓部材26より軸心方向の厚さが若干厚くしてある。栓部材25、26の軸体22への固定は、接着、圧入、螺着等の個々の手段を適宜採用すれば良い。
軸体22内には、磁石27を移動可能に挿入してあり、移動して栓部材25に、あるいは反対側に移動して栓部材26に当接可能としてある。磁石27を栓部材26側に移動して磁気表示パネルへ筆記した場合と、磁石27を栓部材25側に移動して磁気表示パネルへ筆記した場合とで、栓部材25、26の厚さの差により筆跡幅が変化するようにしてある。
本実施例の磁気表示パネル用の筆記用具21は、例えば、軸体22の他方の開口24を栓部材26で閉塞し、磁石27を軸体22内に収容して一方の開口部23を栓部材25で閉塞すれば良い。
図3に示す第3の実施例の磁気表示パネル用の筆記用具31は、軸体32が、両端を開口し、一方に先窄み形状部33を他方に雌ねじ部34を有した円筒状の合成樹脂で形成した前半軸35と、略同形の一方に先窄み形状部36を他方に雄ねじ部37を有した後半軸38とで構成されており、前半軸35と後半軸38を雌ねじ部34と雄ねじ部37を螺着して着脱自在にしてある。前半軸35の先窄み形状部33および後半軸38の先窄み形状部36には、磁気表示パネルへの筆記の際に磁石の磁気による表示を阻害しない程度の厚さとした、合成樹脂製の円板状の栓部材39を装着してある。
軸体32には、一方端40をN極とし他方端41をS極の磁極とした磁石42を、先窄み形状部33内の先端収容部43と先窄み形状部36内の先端収容部44に遊嵌可能に形成し、磁石42は、両端に移動して一方端40を先端収容部43に他方端41を先端収容部44に遊嵌し、各々の側の栓部材39に当接可能としてある。磁石42のN極である一方端40側の前半軸35の先窄み形状部33の周面33aには、図示していないが、例えば、磁気泳動反転型表示パネルに磁石のN極側の磁極で筆記した際に、磁気泳動反転型表示パネルに表示される筆跡の色と同色または同系色で着色してあり、磁石42のS極である他方端41側の後半軸38の先窄み形状部36の周面36aには、磁気泳動反転型表示パネルに磁石のS極側の磁極で筆記した際に、磁気泳動反転型表示パネルに表示される筆跡の色と同色または同系色で着色してある。
本実施例の磁気表示パネル用の筆記用具31は、前半軸35または後半軸38側に前記磁石42を収容した後、前半軸33と後半軸34を螺着すれば良い。
本発明における磁気表示パネル用の筆記用具1、21、31を用いて磁気表示パネル上に筆記するには、軸体2、22、32内に収容された磁石11、27、39の軸心方向がパネルの表示面に対して垂直となるように軸体2、22、32を持って筆記することが好ましいが、磁石の磁界が作用して磁気表示パネルに表示が形成可能の範囲内であれば若干傾けて筆記しても良い。
磁気表示パネル用の筆記用具として2本存在するものを、1つにまとめることができ、従来の玩具用の磁気表示パネルにおいて複数本の筆記用具の収納スペースが必要であったものが1つの収納スペースで良く、表示パネルの包装体のサイズの縮小化が可能となる。
1、21、31 磁気表示パネル用の筆記用具
2、22、32 軸体
11、27、42 磁石
2、22、32 軸体
11、27、42 磁石
Claims (8)
- 磁石の磁気を利用して表示を行うことができる磁気表示パネル用の筆記用具であって、中空の筒状で非磁性体よりなる軸体に、磁石を両端へ移動可能に収容し、軸体の両端に設けた栓部材により磁石が軸体から抜け落ちないようにするとともに、軸体の両端において移動した磁石により磁気表示パネルへの表示を可能とした、磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記磁石が、一方端をN極とし他方端をS極の磁極としたことを特徴とする、請求項1に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記磁石が、両端を異なる外径とした、請求項1または2に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記軸体の両端に設けた栓部材が、各々の軸心方向の厚みが異なったことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記軸体に、磁石を視認可能な窓孔を設けたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記軸体を、透明または半透明部材で形成し磁石を視認可能としたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記軸体の両端部分に、異なる色で形成した表示を施したことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
- 前記軸体を、弾性部材で形成したことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の磁気表示パネル用の筆記用具。
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JP2022095761A (ja) * | 2018-03-27 | 2022-06-28 | Zero Lab株式会社 | 磁気筆記具 |
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