JP2008212196A - 遊技媒体処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な駆動機構を用いることなく、シャッタ部材を駆動できる遊技媒体処理装置を提供する。
【解決手段】遊技媒体処理装置は、カード挿入口を閉塞可能に駆動するシャッタ部材12と、カードを収納可能にしたストック部2Bと、カード挿入口4からカード収納部までカードが移動する搬送路3と、カードの搬送を行うカード搬送機構と、カード搬送機構の駆動を制御する制御手段とを有する。シャッタ部材12は、支軸11によって揺動可能に支持され、一端側にカード挿入口を閉塞可能にする閉塞部12cが、他端側に搬送路3から突没可能な突没部12dを備えており、カードが突没部12dと係合した際、シャッタ部材の揺動により閉塞部12cがカード挿入口4を閉塞する。そして、前記制御手段は、所定の信号を受信したことを条件に、ストック部2Bに収納されているカードを突没部12dと係合する位置に搬送するように、カード搬送機構を駆動制御する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の各種遊技機で遊技する際に使用される遊技媒体を処理する遊技媒体処理装置に関する。
通常、上記したような遊技機では、紙幣、プリペイドカード、ICカード等カード状の記録媒体(以下、カードと称する)を利用して遊技が行えるようになっている。これらは、いわゆる遊技を行うに際して用いられる遊技媒体であり、遊技機に隣接する遊技媒体処理に投入することで、遊技を実行したり、或いは、さらに、メダルや玉等の二次的な遊技媒体の貸し出しを受けて、それらを用いて遊技を実行するようになっている。
このような遊技媒体処理装置として、例えば、特許文献1には、遊技機に隣接され、紙幣とカード状記録媒体を処理可能な構成が知られている。この特許文献1に開示されている遊技媒体処理装置は、紙幣挿入口と、この紙幣挿入口の近傍位置に形成されたカード挿入口を備えており、紙幣挿入口に紙幣を挿入して紙幣処理部で真性と判断されると遊技を実施でき、かつその紙幣を金庫(紙幣ストック部)に収容すべく搬送処理が行われる。また、カード挿入口にカードを挿入してカード処理部(リーダライタ)によって遊技媒体に関する情報を読み取りが行なわれると遊技を実施でき、かつ遊技終了時には、カード収容部へのカードの回収処理、或いは書き込みが実施され、返却処理が行われる。さらに、この特許文献1には、遊技者が、2つの遊技媒体である紙幣、又はカードの処理を実行する場合、一方の遊技媒体を処理している間は他方の遊技媒体の処理をシャッタ部材によって停止する技術が開示されている。
そして、このような遊技媒体処理装置に用いられるシャッタ部材として、例えば、特許文献2に開示されているものが知られている。この特許文献2に開示されているシャッタ部材は、カードの搬送面に対向して配置された支軸に揺動自在に取り付けられ、両端部にカード搬送面側に向けて折り曲げられた板状部材(揺動部材)として構成されている。すなわち、前記板状部材(揺動部材)は、支軸を中心にシーソ状に揺動可能となっており、挿入口から挿入されたカードが内部に向けて搬送されると、カードの先端が一端側の折り曲げ部分に係合することで一端側が持ち上げられて支軸を中心に揺動するようになる。これにより、板状部材の他端側(挿入口側)の折り曲げ部分が下がり、挿入口は折り曲げ部分によって閉塞され、追加のカードの挿入が阻止される状態となる。
特開2005−296255号 特開2004−152240号
しかしながら、上記した特許文献1、及び2に開示されているシャッタ部材は、例えば、紙幣処理中であったり、上位装置(遊技機など)の問題によりやエラー状態となった場合、カード挿入口を閉塞しようとすると、別途、シャッタ部材を駆動するための駆動機構が必要となってしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、特別な駆動機構を用いることなく、シャッタ部材を駆動できる遊技媒体処理装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、カードが挿入されるカード挿入口と、前記カード挿入口を閉塞可能に駆動するシャッタ機構と、前記カードを収納可能にしたカード収納部と、前記カード挿入口から前記カード収納部までカードが移動する搬送路と、前記カードの搬送を行うカード搬送機構と、前記カード搬送機構の駆動を制御する制御手段と、を有しており、前記シャッタ機構は、支軸によって揺動可能に支持され、一端側に前記カード挿入口を閉塞可能にする閉塞部が、他端側に前記搬送路から突没可能な突没部が形成された揺動部材を備えており、前記カードが前記突没部と係合した際、前記揺動部材の揺動により閉塞部が前記カード挿入口を閉塞するよう構成された遊技媒体処理装置において、前記制御手段は、所定の信号を受信したことを条件に、前記カード収納部に収納されているカードを前記突没部と係合する位置に搬送するように、前記カード搬送機構を駆動制御することを特徴とする。
上記した構成の遊技媒体処理装置によれば、カード挿入口にカードを挿入し、カード搬送機構の駆動制御によってカードが搬送されると、カード先端側が揺動部材の他端側(装置本体内部側)に形成された突没部に係合して揺動部材(シャッタ部材)を揺動させる。この揺動部材の揺動により、揺動部材の一端側(カード挿入口側)に形成された閉塞部が挿入口を閉塞するため、カードの追加挿入が防止される状態となる。また、制御手段が、所定の信号、例えば、他の処理を実施している処理信号、或いは、装置の駆動に支障を来たすエラー信号等を受信すると、カード収納部に収納されているカードを揺動部材の突没部に係合する位置に搬送する。これにより、揺動部材は、カード収納部に収納されているカードを搬送するだけで、カード挿入口を閉塞するため、シャッタ部材を駆動するための駆動機構(駆動モータ、カムなど)を用いる必要はない。
また、請求項2に係る発明においては、紙幣が挿入される紙幣挿入口と、紙幣挿入口に対する紙幣の挿入を検知する検知手段とを具備した紙幣処理ユニットを備え、前記所定の信号は、前記検知手段からの紙幣の挿入検知信号であることを特徴とする。
上記した構成では、紙幣処理ユニットに対して紙幣を投入すると、その紙幣の挿入検知信号の発生によって、上記したようにカード挿入口は閉塞された状態となって誤って追加のカードの挿入が阻止されるため、その紙幣挿入に伴って生じる通常のカードに対する情報の通信処理にエラー等が発生することが確実に防止される。
また、請求項3に係る発明においては、前記制御手段は、カードに対する情報の通信を制御可能であり、前記紙幣処理ユニットから挿入された紙幣が真性と判断されたことを条件に、前記カードをカードに対する情報の通信を制御可能な位置に搬送するように、前記カード搬送機構を駆動制御することを特徴とする。
上記した構成では、紙幣が挿入された段階でカードを突没部まで搬送し、その後、挿入された紙幣が真性であれば、そのカードをカードに対する情報の通信を制御可能な位置に搬送するようにしており、紙幣挿入時には、上記の制御可能な位置まで搬送しないため、例えば、紙幣の判定が真性でないと判定された後、カードをカード収納部に戻すまでの搬送距離、及び時間を短縮することが可能となる。
また、請求項4に係る発明においては、前記制御手段は、遊技媒体処理装置の動作を管理する上位装置の制御部と接続されており、前記所定の信号は、前記上位信号からのエラー信号であることを特徴とする。
上記した構成では、例えば、遊技媒体処理装置を、実際に遊技を行う遊技機に接続したり、或いは、その遊技場を管理するホストコンピュータ等の上位装置に接続する可能性がある。このようなケースにおいて、上位装置からエラー信号、例えば、遊技機が故障した等のトラブルが発生した場合、カード挿入口は閉塞されるため、カード挿入に伴う新たなトラブルの発生を確実に防止することが可能になる。
本発明によれば、特別な駆動機構を用いることなく、シャッタ部材を駆動できる遊技媒体処理装置が得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技媒体処理装置の一実施形態について説明する。なお、本実施形態における遊技媒体処理装置は、主に、パチンコホール等の遊技場に設置されたパチンコ機(遊技機)に隣接して設置されるもの(一般的には、サンド装置とも称される)として適した構成となっている。
図1は、遊技媒体処理装置の全体構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態に係る遊技媒体処理装置100は、カード処理ユニット1と、紙幣処理ユニット110と、テンキー操作ユニット150と、を備えた構成となっている。
前記カード処理ユニット1は、遊技媒体処理装置の前面に形成されるカード挿入口4を備えており、例えば、金額情報が記載されたカード(プリペイドカード、ICカード等)を挿入することで、内部に設置されているリーダライタが駆動され、金額情報の読取り、書換えが行われると共に、金額情報が書き換えられたカードの返却、発行、或いは金額が0になった際のカードの回収が可能となっている。遊技者は、カードに記載された金額情報の範囲内で、パチンコ球やメダル等の二次的な遊技媒体の貸し出し処理を受け、遊技を行うことができる。
前記紙幣処理ユニット110は、遊技媒体処理装置の前面に形成される紙幣挿入口111を備えており、紙幣を挿入することで、内部に設置されているセンサによって真偽判断処理が成され、前記カードの場合と同様、挿入された金額の範囲内で、パチンコ球やメダル等の二次的な遊技媒体の貸し出し処理を受け、遊技を行うことができる。なお、遊技で全ての金額を使用しなかった場合、前記カード処理ユニット1において、予めカード処理ユニットのカード収納部(ストック部)に収納されているカードに対して金額情報を書き込んで、その発行が可能な構成となっている。
また、前記紙幣処理ユニット100に対して紙幣を挿入すると、カード処理ユニット1のカード挿入口4には、シャッタ機構を構成するシャッタ部材によって、カードが挿入できないように構成されている(シャッタ機構の詳細な構成については後述する)。
前記テンキー操作ユニット150は、画像表示部(液晶ディスプレイによって構成される)151、テンキー152、赤外線受光素子153、及び、場合によっては、人体を認証するための撮像素子154等を備えている。なお、図面においては、赤外線受光素子153と撮像素子154は、画像表示部151の上方の同じ位置に設置されている。
前記画像表示部151には、例えば、遊技場の各種情報、二次元バーコード、金額情報等が表示される。前記テンキー152は、例えば、遊技者が所有するICカードの暗証番号を入力したり、画像表示部151に表示される各種情報をスクロールさせたり、遊技で使用する金額情報等を入力する際に押下される。前記赤外線受光素子153は、例えば、遊技場の管理者が赤外線リモコンによって遊技媒体処理装置100を開放する際のロック機構を作動させるのに用いられ、撮像素子154は、人体を識別するための情報、例えば、当該遊技媒体処理装置に隣接する遊技機で遊技者が遊技をしているかいないかの情報等を取得するのに用いられる。
上記したユニット以外にも、遊技媒体処理装置100は、例えば、異常を報知するパイロットランプ160や、遊技者が所有する携帯端末の充電を可能にする充電ジャック170aを備えた充電ユニット170を備えている。
次に、上記した遊技媒体処理装置100に組み込まれているカード処理ユニット1の構成について説明する。
図2から図7は、上記した遊技媒体処理装置に組み込まれるカード処理ユニットの構成を示す図であり、図2は、全体構成を示す平面図、図3は、図2に示す状態からストック部を開放した状態を示す図、図4は、図3に示す状態から基板装着フレームを取り外した状態を示す図であり、カード搬送路の構成を示す図、図5は、図4に示すカード挿入口部分の拡大図、そして、図6は、カード処理ユニットを裏側から見た図である。
カード処理ユニット1は、略直方体状に形成されたフレーム2を備えており、このフレーム2が、上記した遊技媒体貸出装置の係止部に装着される。フレーム2は、装置本体を構成する本体フレーム2Aと、本体フレーム2Aのカード搬送下流側に設置され、複数枚のカードを積層して収納するストック部2Bと、カード搬送上流側に設置され、カード処理ユニットの構成部材(カードリーダライタ等)を制御する制御基板200を装着した基板装着フレーム2Cを有している。なお、図2は、制御基板200を露出させた状態を示しているが、実際には、図示されていないカバーにより、制御基板200はカバーされた状態となる。
前記ストック部2Bは、図2及び図3に示すように、本体フレーム2Aに対して、基部を回動中心として開閉されるように構成されており、基板装着フレーム2Cは、前記制御基板200を装着する以外に、後述する搬送機構を構成するローラ22,23及び搬送ベルト25に当接する複数のピンチローラ101,102等を回転可能に保持している。なお、ピンチローラ101の支軸とピンチローラ102の支軸との間には、ねじりバネ110が設置されており、ピンチローラ101及び102を、ローラ22,23及び搬送ベルト25側に向けて付勢している。
前記本体フレーム2Aは、略直方体形状を有しており、その中央には、長手方向に延出してカードが搬送される搬送路3が形成されている。この搬送路3には、図5に示すように、カードPCが搬送されるようになっており、前記ストック部2Bが本体フレーム2Aに対して閉じられ、かつ基板装着フレーム2Cが本体フレーム2Aに止着されることで、カードが搬送される隙間を形成して搬送路3が形成される。従って、この搬送路3は、通常は外部に露出しないようになっている。
そして、本体フレーム2Aと基板装着フレーム2Cには、前記搬送路3に一致するようにして、夫々カード搬入部3A,3Bが形成されている。これらカード搬入部3A,3Bは、本体フレーム2Aに対して、ストック部2Bが閉じられ、かつ基板装着フレーム2Cが装着された際、スリット状のカード挿入口4を形成する。図2に示すように、カードPCは、スリット状のカード挿入口4に対して矢印A方向に沿って内部に挿入される。なお、カード搬入部3A,3Bには、カード挿入口4から挿入されるカードの両サイドを規制する規制壁3Dが形成されており、カードは規制壁3Dによって位置決めされた状態で搬送路3に案内される。
前記ストック部2Bは、カード挿入口4から搬送路3に搬入されたカードをストックする機能を備えており、搬送路3を移動するカードは、ストック部の下側から順に上積みされるように収納される。なお、ストック部2Bの具体的な構成、及び動作については後述する。
ストック部2Bの先端側には、本体フレーム2Aに係止可能なロックシャフト6が配設されている。このロックシャフト6は、付勢バネ等によって後方側に向けて付勢されており、カード挿入口4側(矢印B方向)に向けて引くことで、ストック部2Bと本体フレーム2Aのロック状態(両者が閉じた状態)が解除され、ストック部2Bは開いた状態となる(図3参照)。
前記本体フレーム2Aには、カードの追加投入を阻止するシャッタ機構、カードを搬送する搬送機構、搬送路3を移動するカードを前記ストック部2Bに収納させる収納駆動機構等が設置されている。
以下、本体フレーム2Aに設置される各種駆動機構の構成、及び動作について詳細に説明する。
[シャッタ機構について]
本体フレーム2Aには、カードの処理中に、ユーザが誤ってカードの追加投入を防止するシャッタ機構10が設置されている。このシャッタ機構10の構成について、上記した図2から図6、及び図7から図12を参照して説明する。なお、図7は、図6の主要部の拡大図、図8は、シャッタ機構を構成するシャッタ部材(第1揺動部材)の構成を示す斜視図、図9から図12は、カードが挿入口から移動する際のシャッタ部材の動作を順に示す図である。
シャッタ機構10は、本体フレーム2Aに対して、支軸11を介して揺動可能に支持されるシャッタ部材12を有している。本実施形態のシャッタ部材12は、搬送路3の一方のサイド壁側に揺動可能に支持されており、カード搬送方向に延出して、弾性変形可能となるように合成樹脂材で一体形成されている。なお、前記支軸11は、中央よりやや後方側においてシャッタ部材12と共に一体形成されている。
シャッタ部材12は、本体フレーム2Aの搬送路3の裏面側に突出された受部2aに対し、前記支軸11が設置され、その上から略M字形状のカバー13が設置されることで、本体フレーム2Aに対して揺動可能に支持される。すなわち、シャッタ部材12は、簡単な操作によって、本体フレーム2Aに対して着脱可能になっていると共に、上記した略M字形状のカバー13により、揺動部材に対する負荷を軽減することが可能になる。
また、シャッタ部材12には、一端側に前記カード挿入口4を閉塞可能にする閉塞部12cが、他端側に前記搬送路3から突没可能な突没部12dが一体的に形成されている。前記閉塞部12cは、図4に示すように、本体フレーム2Aのカード挿入口4の近傍(カード搬入部3Aの領域)に形成された開口2bから突没可能となっており、前記突没部12dは、前記ストック部2Bの前端側に形成された開口2cから突没可能となっている。
前記シャッタ部材12は、閉塞部12cが常時カード挿入口4を開口するように(閉塞部12cが開口2b内に没している状態)支持されており、この状態で、他端側の突没部12dは搬送路3の表面から突出している。このような状態が得られるように、シャッタ部材12は、支軸11よりも前方側で、本体フレーム2Aの裏面との間に押圧バネ14を介在させており、閉塞部12cを、常時開口2b内に没する方向に付勢している。この押圧バネ14は、シャッタ部材12に穴を形成し、その穴内に保持された状態となる。
また、シャッタ部材12の挿入口側は、カードの搬送方向に沿って湾曲可能となっており、搬送路3を移動するカードの先端側が突没部12dを押圧した際、シャッタ部材12が湾曲した状態で閉塞部12cがカードの後端側の表面に当接するようになっている。すなわち、シャッタ部材12が湾曲することにより、閉塞部12cが移動するカードに当接しても、カードに大きな負荷を加えることがなくなって、カードを傷付けたり、カード搬送時に抵抗となることが防止される。
この場合、閉塞部12cが移動するカードに当接した際、シャッタ部材12がより湾曲し易いように、シャッタ部材12には切欠凹所12eが形成されている。この切欠凹所12eは、支持部11よりも前側で本体フレーム2A側の表面に、軸方向に対して直交する方向で所定の深さで形成されており、閉塞部12c側が下方へ湾曲し易いようにしている。すなわち、切欠凹所12eを支点として閉塞部12cを含む前方側は、閉塞部12cの頂部がカードの表面に当接した際、開口2bに没する方向に容易に湾曲できるようになっている。なお、シャッタ部材12を湾曲させるための手段として、上記した切欠凹所12eを形成する以外にも、例えば、シャッタ部材12の前方側を、たわみ易い素材で形成する等しても良い。
これにより、シャッタ部材12は、両端に形成されている閉塞部12c及び突没部12dを同時にカード表面に当接させることが可能となり、図9から図12に示すように、カードの搬送方向長さよりも短く形成することが可能となる。
もちろん、シャッタ部材12は、それ自身がたわむ構成ではなく、単に揺動可能に支持されてカード挿入口4を閉塞する構成であっても良い。
また、前記閉塞部12cは、図8に示すように、側面視で略直角三角形状に形成されており、搬送路3に対して略直角に立ち上がるカード挿入阻止面12c´と、挿入口4側に向けて上昇する傾斜面12c´´とを有している。すなわち、このような形状により、カード挿入口4の閉塞時には、確実にカードの追加投入を阻止し、かつカードを内部側から排出する際には、スムーズなカードの移動を実現し、閉塞部12cによって妨げられないようになっている。
なお、カード挿入阻止面12c´は、図8の拡大図に示すように、カードPCが当て付いた際、シャッタ部材12が上方に移動できるよう、所定角度(θ=5°程度)傾斜させておくことが好ましい。このような傾斜を形成しておくことで、カードPCが当て付いた際、シャッタ部材12が閉塞方向となる上方(矢印方向)にシフトするため、カードの追加投入を確実に防止することが可能となる。
また、前記突没部12dには、図8に示すように、側面視で略三角形状に形成された傾斜面12d´が形成されている。すなわち、このような形状により、いずれの方向にカードが移動しても、スムーズな移動を実現し、突没部12dにカードが引っ掛からないようになっている。
さらに、本実施形態では、図9から図12に示すように、本体フレーム2Aの搬送路3の裏面側に、前記閉塞部12cの基部12fが当て付く当接部2fが形成されている。この当接部2fは、閉塞部12cが搬送路3に突出した際、閉塞部12cに対して内部側から当接可能となるように設けられており、これにより、閉塞時における閉塞部12cの強度を向上させている。
次に、上記したシャッタ機構10を構成するシャッタ部材12の動作について、図9から図12を参照して説明する。
最初、初期状態では、上述したシャッタ機構10のシャッタ部材12は、支軸11を中心として、閉塞部12cが搬送路3から没した状態となっている。この状態は、支軸11の支持位置、及び押圧バネ14の付勢力によって維持されている。この状態で、カード挿入口4からカードPCを挿入すると、図5に示した搬送路3に設置されるカード検知センサ(第1センサ)15Aがこれを検知し、後述する搬送機構を構成する駆動モータが回転駆動され、カードPCは搬送ベルト25によって内部に搬送される。
そして、前記第1センサ15Aによって、搬入されるカードPCの後端の通過が検知された段階で、搬送機構は駆動停止され、カードPCは一旦停止される。図5は、カードPCが停止された状態を示しており、この位置(情報処理位置)において、図示されていないリーダライタが駆動され、カードPCに対して情報の読取り処理/書換え処理が実行される。
図10に示すように、カードPCが第1センサ15Aを通過し、搬送機構によって前記情報処理位置に搬送される際、カードPCの先端は、搬送路3の開口2cから突出しているシャッタ部材12の突没部12dに係合する。上記したように突没部12dには、図8に示したように傾斜面12d´が形成されているため、カードPCは、突没部12dを下方にシフトさせながら更に内部に搬送される。
この際、シャッタ部材12は、突没部12dの押下げによって、図10に示すように、閉塞部12cが上昇し、搬送中のカードPCに当接するが、上記したようにシャッタ部材12は、カードPCの搬送方向に沿って湾曲可能となっており、シャッタ部材12が湾曲した状態で閉塞部12cがカードの後端側の表面に当接する。上記したように、シャッタ部材12は、切欠凹所12eによって閉塞部12c側が下方へ湾曲し易いようになっており、かつ押圧バネ14の付勢力によって下側に付勢されているため、閉塞部12cが、移動するカードPCに当接しても、カードに大きな負荷を加えることはなく、カードPCを傷付けたり、カード搬送時に大きな抵抗となることはない。
そして、カードPCが更に内部に搬入され、上記したようにカードの後端が第1センサ15Aを通過して情報処理位置に搬送されると、湾曲した状態にあった閉塞部12cは、図11に示すように、シャッタ部材12の突没部12dの押し下げによって上昇し、カード挿入口4を閉塞する。すなわち、カードPCが情報処理位置まで搬入されると、上記したシャッタ機構を構成するシャッタ部材12によって、追加のカードを投入することが阻止された状態となる。
図11に示すシャッタ閉塞状態において、上述したように、閉塞部12cの基部12fは、本体フレーム2の搬送路3の裏面側に設けられた当接部2fに当接しているため、シャッタ閉塞時における閉塞部12cの強度が向上している。すなわち、矢印A方向から追加のカードを投入しようとしても、閉塞部12cは当接部2fに当接して補強された状態にあるため、閉塞強度が向上し、追加のカードの投入を確実に阻止することができる。
そして、カードPCが、後述するストック部2Bに回収される場合、更に奥側に向けて搬送され、図12に示すストック位置に搬送される。このとき、カードPCの後端は、突没部12dから外れ、これにより、突没部12dは上昇し、反対側の閉塞部12cは搬送路3から没した状態となって、カード挿入口4を常時、開口する状態となる。もちろん、カードPCが、搬送機構によってユーザにそのまま返却された後においても、シャッタ機構10のシャッタ部材12は、図12に示した状態となり、新たなカードが挿入できるように、カード挿入口4は開口した状態に維持される。
なお、本体フレーム2Aの搬送路3には、前記第1センサ15Aの下流側に第2センサ15Bが設置されており、カードの状況(搬送状態や方向)を検知するようにしている。また、本体フレーム2Aの裏面には、前記シャッタ部材12の動作を検出する第3センサ15Cが設置されており、リードライト動作の終了、及び後述するストック部2Bに対するカードPCの移送完了を検知するようにしている。この場合、第1センサ15A及び第2センサ15Bは、公知のように、カードの通過を検知する発光部と受光部を備えた構成となっており、第3センサ15Cは、前記シャッタ部材12の突没部12dの近傍に設置され、突没部12dが上下動した際の動作を検知する発光部と受光部を備えた構成となっている。
上記したシャッタ機構10によれば、カード挿入口4にカードPCを挿入し、それが搬送機構によって搬送されると、カード先端側が突没部12dに係合してシャッタ部材12を揺動させる。このシャッタ部材12の揺動により、挿入口側に形成されている閉塞部12cがカード挿入口4を閉塞するため、カードPCの処理動作中に、新たなカードの追加挿入が防止される状態となる。また、搬送されるカードの後端がカード挿入口4を通過する前に、前記閉塞部12cが挿入口4を閉塞する方向に移動して、搬送されるカードPCの表面に当接しても、上記したように、シャッタ部材12が湾曲できるように構成されていることから、閉塞部12cが当接する際の当接力が緩和され、カード表面に傷を付けることが無くなる。特に、シャッタ部材12に、切欠凹部12eを形成したことにより、揺動部材をより湾曲させ易くすることが可能となり、閉塞部12cのカードに対する当接力を、より確実に緩和することができ、カードの表面の傷付きを確実に防止することが可能になる。
なお、図5に示すように、搬送路3の表面には、閉塞部12cのサイドで前方側に、壁状のリブ80が突出形成されている。このようなリブを形成しておくことで、搬送路3の隙間に対してカードの厚さが薄くても、カードの重複投入を確実に防止することが可能となる。
[搬送機構について]
本体フレーム2Aには、挿入口4に挿入されたカードを装置内部に向けて搬送する搬送機構20が設置されている。この搬送機構の構成について、上記した図2から図6を参照して説明する。
本実施形態の搬送機構20は、カード挿入口4から挿入されたカードを挿入方向Aに沿って搬送可能であると共に、装置本体の内部に位置するカードをカード挿入口4側に向けて搬送可能に構成されている。搬送機構20は、本体フレーム2Aに設置された駆動源である駆動モータ21(図6参照)と、この駆動モータ21によって回転駆動され、搬送路3の表面に露出して搬送方向に沿って延出する搬送ベルト25を備えている。
前記搬送ベルト25は、前記駆動モータ21によって回転駆動される駆動軸22aに設置される回転ローラ22と、搬送路3に沿って所定間隔をおいて設置されるローラ23に巻回されており、その表面が搬送路3上に露出し、カードを載置した状態で搬送する機能を有する。なお、前記ローラ23は、図4に示すように、本体フレーム2の搬送路3の略中央領域において、固定部材24に回転可能に保持された状態で、搬送方向に沿って所定間隔おいて4箇所設置されている。
前記回転ローラ22は、図6に示すように、カード搬送方向に対して直交する方向で本体フレーム2Aに回転可能に支持される駆動軸22aの中央部に設けられており、駆動軸22aは、その端部に固定されたギヤ22bが、駆動モータ21の出力軸に固定された出力ギヤ21aと噛合することで回転駆動される。
そして、図3に示したように、回転ローラ22の位置、及び挿入口側に設置されるローラ23の位置には、基板装着フレーム2Cに設置されるピンチローラ101,102が対向して配置されており、カード挿入口4に挿入されたカードは、ピンチローラ101,102と搬送ベルト25との間のニップ部を介して搬送されて行く。また、下流側の3つのローラ23の位置には、図3に示すように、ストック部2Bが閉じられた際、カードPCを載置する押圧プレート(押圧プレートに載置されたカード)が対向するようになっている。
[ストック部及び収納駆動機構等について]
本体フレーム2Aには、使用済みのカードを回収し、かつ、必要に応じて発行するカードを収納するストック部2B、及びストック部2Bにカードを収納するように作動する収納駆動機構40が設置されている。これらのストック部2B、及び収納駆動機構40の構成について、上記した図2から図7、及び図13から図22を参照して説明する。なお、図13は、ストック部を挿入口側から見た図、図14は、ストック部にカードを収納した状態を示す図、図15(a)は、収納駆動機構を構成する揺動部材(第2揺動部材)の構成を示す平面図、図15(b)は、その側面図、図16から図22は、カードの搬送に伴う第2揺動部材、及びストック部の作用を順に示す図である。
上記したように、ストック部2Bは、本体フレーム2Aに対して、搬送方向奥側に設置される基部に対して回動可能に配設されており、通常は、図2に示すように閉じられた状態にある。
ストック部2Bは、カードPCが、所定枚数(本実施形態では10枚程度)収納できるように箱型に形成された本体30を備えている。本体30の挿入口側の壁部(前壁)30aは、挿入口側からみて図13及び図14に示すように、略凸形状に形成されており、本体30がフレーム本体2Aに対して閉じられると、搬送路3の表面3cとの間に、カード1枚が通過できるギャップGが形成されるようになっている。前壁30aに形成される突部30bは、ストック部2B(本体30)からカードを発行する際、搬送路3の面側のカード(最上のカード)のみを排出でき、2枚目以降のカードを当て付けて発行できないようにしている。
なお、本体30内に積層収納されるカードは、最上のカードが、上記した搬送機構の搬送ベルト25に面接触した状態となっている。
前記本体30の内部には、本体30の開口30bと略同一のディメンションの押圧プレート35(図16から図22において模式的に示す)が配設されており、この押圧プレート35は、本体30の両側壁30cに設置された付勢バネ31によって、常時、搬送路側に付勢された状態となっている。この場合、押圧プレート35を押圧する付勢バネ31の押圧プレートに対する取付位置P1は、本体30の両側壁30cの長手方向(カード搬送方向)の中央位置に設定されている。このように、押圧プレート35を押圧する付勢バネ31を、両側壁30cの中央位置に設置したことにより、安定して押圧プレート35を押圧することができ、かつ本体30の内部に押圧スプリングを設置する構成と比較して、カードの収納枚数を増やすことが可能となる。
また、本体30の両側壁30cには、カードPCを落下しないように保持する爪32が長手方向に所定の間隔をおいて2個づつ設けられている。爪32は、両壁部30cの表面側に取着される矩形の金具32aの先端側をL字状に折り曲げることで形成されている。
上記した本体フレーム2Aには、挿入口から挿入されたカードが使用済みとなった際、搬送ベルト25によるカードの搬送動作と協働して、そのカードをストック部の本体30内に収納させる収納駆動機構40が設置されている。この収納駆動機構は、電気的な部品を設置することなく、カード収納時に押圧プレート35を押し上げ操作する機能を有している。以下、収納駆動機構40の構成について説明する。
収納駆動機構40は、本体フレーム2Aに対して、支軸41を介して揺動可能に支持される揺動部材42を有している(以下、上述したシャッタ機構のシャッタ部材12と区別するため、第2揺動部材42と称する)。本実施形態の第2揺動部材42は、図4に示すように、カード搬送方向に延出しており、上記したシャッタ部材12よりも搬送路3の内側(中心線側)で、搬送路3の裏面側に揺動可能に支持されている。第2揺動部材42は一体形成されており、前記支軸41は、中央よりやや後方側に設けられている。
第2揺動部材42は、図6に示すように、本体フレーム2Aの搬送路3の裏面側に突出された支持部に対して支軸41が設置され、かつその上からカバー43が設置されることで、本体フレーム2Aに対して揺動可能に支持される。すなわち、第2揺動部材42ついてもシャッタ部材12と同様、簡単な操作によって、本体フレーム2Aに対して着脱可能となっている。
この第2揺動部材42には、挿入口4側において前記搬送路3の表面から突没可能となる第1突没部42aが、ストック部2B側において前記搬送路3の表面から突没可能となる第2突没部42bが夫々一体形成されている。前記第1突没部42aは、図4に示すように、本体フレーム2Aのカード挿入口4の近傍、具体的には、カード挿入口4と搬送機構20との間に形成された開口2gから突没可能となっており、前記第2突没部42bは、前記ストック部2Bの中心位置に形成された開口2hから突没可能となっている。
この場合、第2揺動部材42及び開口2hは、第2突没部42bが、本体30に収納されているカードPCのセンター位置P2よりもやや上流側位置に当接できるように構成されている(図14において、当接位置を仮想斜線で示してある)。このため、第2突没部42bは、図15に示すように、第1突没部42aと比較して、幅方向に広がった形状となっている。なお、図15に示すように、第2揺動部材42は、設置スペースや搬送ベルトの配設位置の関係上、中央領域で屈曲形成されているが、第2突没部42bが、前記本体30に収納されているカードPCのセンター位置P2よりもやや上流側位置に当接できれば、その形状については適宜変形可能である。
前記第1突没部42aには、カード搬送方向に向けて次第に上昇する傾斜面が形成されており、カードの移動がスムーズになるよう構成されている。本実施形態では、カードPCがカード挿入口4から内部に挿入され、かつ内部から挿入口4を介して排出(発行)される構成のため、第1突没部42aの両面側に、次第に搬送方向に向けて上昇する傾斜面42c,42c´が形成されている。なお、上記した傾斜面42c,42c´に代えて回転ローラを支持する構成であっても良い。このような回転可能なローラ52を設置することで、カードの搬送がよりスムーズになると共に、カードに対する接触抵抗が軽減され、カードに対する傷付きを効果的に防止することが可能になる。
また、前記第2突没部42bにも、カード挿入口4側から搬入されるカードがスムーズに移動できるように、カード搬送方向に向けて次第に上昇する傾斜面42dが形成されている。傾斜面42dは、挿入口側の面に形成されており、傾斜面の頂部42eは、第2揺動部材42の揺動動作に伴って、本体30の押圧プレート35(押圧プレートにカードPCが積層収納されている場合、最上のカード)に当て付き、図17に示すように、押圧プレート35を、挿入口側が上昇して隙間ができるように傾かせる。
なお、第2揺動部材42は、通常、第1突没部42aが搬送路3の表面から突出しており、かつ第2突没部42bが、押圧プレート(又はそれに積層されるカード)に当て付いた状態で支持されている。
また、本体フレーム2Aには、前記本体30の押圧プレート35の状態を検知して、本体30内に、カードが収納されているか否かを検知する第4センサ(図示せず)が設置されている。
次に、カードの搬送に伴って、上記した第2揺動部材42及びストック部2Bの作用について、図16から図22を参照して説明する。
最初、初期状態では、収納駆動機構40の第2揺動部材42は、支軸41を中心として夫々の突没部42a,42bは、搬送路3から突出した状態となっている。第2突没部42bは、ストック部2Bの最上のカードに当接した状態となっている。
この状態で、カード挿入口4からカードPCを挿入すると、図5に示した搬送路3に設置されるカード検知センサ(第1センサ)15Aがこれを検知し、搬送機構を構成する駆動モータが回転駆動され、図17に示すように、カードPCは搬送ベルト25によって内部に搬送される。このとき、カードPCは、傾斜面42cを介して第1突没部42aを押下げることから、第2揺動部材42は支点41を中心として反時計周り方向に回動され、積層収納された最上のカードに当接する第2突没部42bは、押圧プレート35を、付勢バネ31の付勢力に抗して押し上げる。図14に示したように、第2突没部42bは、カードPCのセンター位置P2よりもやや上流側位置に当接しているため、押圧プレート35は、図17に示すように、上流側が上昇するように傾く。このため、搬送ベルト25によって搬送されるカードPCは、図13に示したギャップGを介して、ストック部2Bの本体30内にスムーズに入り込んで行く。
そして、前記第1センサ15Aによって、搬入されるカードPCの後端の通過が検知された段階で、搬送ベルト25は駆動停止され、カードPCは一旦停止される(図5、図18参照)。上述したように、この位置(情報処理位置)において、図示されていないリーダライタが駆動され、カードPCに対して情報の読取り/書換えが実行される。このとき、カードPCの先端は、第2突没部42bの直前に位置している。
カードPCに対する情報の読取り/書換え処理の後、カードPCは、クレジットが残っていない場合、そのままストック部2Bに収納され、クレジットが残っている場合、ユーザに返却される。
具体的には、図18に示す状態で、リーダライタによってクレジットが残っていないと判別されると、搬送ベルト25は、引き続きカードPCをストック部2Bの本体30に搬送すべく回転駆動される。その後、搬送ベルト25は、図19に示す位置に搬送された段階で駆動停止され、カードPCは、本体30内において、押圧プレート35上に積層収納される。一方、クレジットが残っている場合、前記搬送ベルト25は逆転駆動され、カードPCをユーザに返却する。
図23は、上記したカード処理ユニット1を組み込んだ遊技媒体処理装置全体100を制御する制御ブロック図を示す。
遊技媒体処理装置100内には、装置全体の動作を制御するメインCPUユニット300が設置されている。メインCPUユニット300は、装置全体を制御する制御プログラムを格納したROMや、記憶手段を構成するRAMを備えた制御基板として構成されており、遊技媒体処理装置100に組み込まれる上記したカード処理ユニット1、紙幣処理ユニット110、テンキー操作ユニット150、パイロットランプ160、充電ユニット170等の各種構成要素を駆動すると共に制御する。
また、メインCPUユニット300は、カード処理ユニット1や紙幣処理ユニット110からの金額情報が入力された際、遊技者に対して、遊技媒体である球やメダルを貸し出すための信号を貸出ユニット310に送信する。
また、メインCPUユニット300には、通信方式の変換制御(シリアル/パラレル変換制御)や、データの送受信先の振り分け制御を行う機能を有する通信管理制御部320が接続されており、通信用端子325を介して、外部装置(例えば、隣接する遊技機や、遊技場を管理する管理サーバ等)350との間でデータの送受信が可能となっている。
前記カード処理ユニット1は、上述したカードに対して情報の書き換え等を行うリーダライタ、カードを搬送する搬送機構20を駆動する駆動モータ、カードの位置を検知するセンサ等の構成要素を含み、これらの構成要素は、上述した制御基板200に実装されるCPU、及び上記したメインCPUユニット300によって駆動が制御される(制御基板200、及びメインCPUユニット300は、シャッタ部材12を揺動させる搬送機構20の駆動を制御する制御手段を構成する)。また、紙幣処理ユニット110は、紙幣の挿入を検知する紙幣挿入検知センサ、真贋判定処理を行う判定センサ、紙幣を搬送する駆動モータ等の構成要素を含み、これらは、紙幣処理ユニットの内部に設置された制御基板に実装されるCPU、及び上記したメインCPUユニット300によって駆動が制御される。
次に、上記した制御手段200,300によって、カード処理ユニット1におけるカード挿入口4を閉塞処理する制御について、図24のフローチャートに従って説明する。なお、図24に示すフローチャートは、紙幣処理ユニット110の紙幣挿入口111に紙幣を挿入した際に、遊技者が誤ってカード挿入口4にカードを挿入させないために実行される処理である。
最初、カード処理ユニット1は、図12に示すように、シャッタ部材12の閉塞部12cが搬送路3から没して、カード挿入口4は、カードが挿入できるように、常時、開口した状態となっている。この状態で、メインCPUユニット300は、紙幣処理ユニット110の紙幣挿入検知センサから、紙幣挿入信号が送信されるのを待機している(ステップS1)。
紙幣の挿入が検知されると(ステップS1;Yes)、カード処理ユニット1に対して駆動モータ21を微量回転する信号を送信し、駆動モータ21(図6参照)を所定量回転駆動する(ステップS2)。これにより、搬送機構20を構成する搬送ベルト25が所定量回転駆動されて、ストック部2Bに収納されているカードをカード挿入口4側に向けて搬送する。この場合、駆動モータ21の回転駆動量は、ストック部2Bに収納されている最上のカードが、図25に示すように、ストック部2Bの直前に位置する突没部12dに係合して、シャッタ部材12を回動させる程度とされており、これにより、シャッタ部材12の閉塞部12cは、カード挿入口4を閉塞する状態となる。
次に、紙幣処理ユニット110において、紙幣の真贋判定処理が実施され、紙幣処理ユニット110から紙幣が真正であるという信号を受信すると(ステップS3;Yes)、さらに、駆動モータ21を所定量回転駆動する(ステップS4)。この場合、駆動モータ21の回転駆動量は、カードが、リーダライタの処理位置(リードライト位置)に位置付けされる状態となるように設定される。
一方、紙幣処理ユニットから紙幣が真正でなかったという信号を受信すると(ステップS3;No)、駆動モータ21を逆転駆動し、図25に示した状態にあるカードを、ストック部2Bに収納させる(ステップS5)。これにより、シャッタ部材12は、図12に示す状態に回動し、カード挿入口4は開放した状態、すなわち、カードを挿入することが可能な状態となる。
上記ステップS4において、カードがリードライト位置に位置付けられると、カードに対するリードライト処理が実行される(ステップS6)。これは、例えば、遊技者が、テンキー操作によって、投入した紙幣(遊技価値)を遊技で使用する毎に実行される(ステップS7;No→ステップS6)。そして、遊技者が遊技機の清算ボタンを押下して遊技を終了すると(ステップS7;Yes)と、最初に投入した紙幣の残高がある場合、そのままカードの排出処理を実行する(ステップS8;Yes、ステップS9)。このカードの排出処理は、駆動モータ21を、所定量回転駆動し、カードをカード挿入口4から排出して保持される位置に設定される。
一方、最初に投入した紙幣の残高がなければ、リードライト位置に搬送されたカードをストック部2Bに収納すべく、カードのストック部への収納処理を実行する(ステップS8;No→ステップS5)。このカードの排出処理は、駆動モータ21を、所定量回転駆動し、カードをカード挿入口4から排出して保持される位置に設定される。この場合、駆動モータ21の回転駆動量は、リードライト位置に位置付けされたカードがストック部2Bに収納される状態となるように設定される。
以上のような制御態様によれば、遊技者が紙幣処理ユニット110の紙幣挿入口111に紙幣を挿入すると、カード処理ユニット1のカード挿入口4はシャッタ部材12によって閉塞されるため、遊技者が誤ってカードを挿入すること確実に防止することができる。このため、紙幣挿入に伴って生じる通常のカードの書込み処理にエラー等が発生することが確実に防止することができる。また、シャッタ部材12は、通常のカードの搬送機構の駆動モータ21によって駆動されるため、シャッタ部材12を閉塞するための駆動機構(駆動モータなど)を別途、設置する必要がなくなって構造が簡略化される。
また、上記した構成では、紙幣が挿入された段階でカードを突没部12dまで搬送し、その後、挿入された紙幣が真正であれば、そのカードをリードライト位置に搬送するようにしており、紙幣を挿入した後、真贋判定が終了するまでは、リードライト位置まで搬送しないため、例えば、紙幣の判定が真正でないと判定された後に、カードをストック部2Bに戻すまでの搬送距離、及び時間を短縮することが可能となる。
上述した制御手段200,300は、紙幣の処理動作以外にも、例えば、上位装置350からエラー信号を受信した際、カード挿入口4の閉塞処理を実施するように制御することが可能である。このエラー信号発生時に、カード挿入口4を閉塞処理する制御について図26のフローチャートに従って説明する。
最初、カード処理ユニット1は、前記同様、図12に示すように、シャッタ部材12の閉塞部12cが搬送路3から没して、カード挿入口4は、カードが挿入できるように、常時、開口した状態となっている。この状態で、メインCPUユニット300は、隣接して設置される遊技機やホールコンピュータ(管理サーバ)等の上位装置350から、エラー信号が送信されるのを待機している(ステップS11)。このエラー信号は、例えば、対応する遊技機でトラブルが発生し、遊技が出来なくなった状態になったとき、ホールコンピュータ側やLAN等の接続手段にトラブルが発生して、カード処理ユニット1における遊技媒体の情報の送受信が出来なくなった状態になったとき等が該当する。
エラー信号が検知されると(ステップS11;Yes)、カード処理ユニット1の駆動モータ21(図6参照)を所定量回転駆動し(ステップS12)、これにより、搬送機構20を構成する搬送ベルト25を駆動して、ストック部2Bに収納されているカードをカード挿入口側に向けて搬送する。この場合、駆動モータ21の回転駆動量は、ストック部2Bに収納されている最上のカードが、図25に示すように、突没部12dに係合して、シャッタ部材12を回動させ、閉塞部12cが、カード挿入口4を閉塞する状態となるように設定される。
次に、メインCPUユニット300において、エラー信号が解除されたことを受信すると(ステップS13;Yes)、駆動モータ21を逆転駆動し、図25に示した状態にあるカードを、ストック部2Bに収納させる(ステップS14)。これにより、シャッタ部材12は、図12に示す状態に回動し、カード挿入口4は、開放した状態、すなわち、カード挿入可能状態となる。
このように、上位装置350がエラー状態となったときも、カード挿入口4は、駆動機構等を必要としないシャッタ部材12によって閉塞されるため、カード挿入に伴う新たなトラブルの発生を確実に防止することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、ストック部2Bに収容されているカードを利用して、カード挿入口4を閉塞するシャッタ機構を駆動するように構成されていれば良い。このため、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。例えば、上記した実施形態では、紙幣挿入口111に紙幣が挿入されると、ストック部2Bのカードをシャッタ部材12の突没部12dに係合する位置まで搬送したが、リードライト位置まで搬送するようにしても良い。また、カード処理ユニット1には、カード挿入口4を閉塞可能なシャッタ部材12を備えたシャッタ機構が設けられていれば良く、それ以外の構成については適宜変形することが可能である。
本発明の遊技媒体処理装置は、上述したような遊技機に隣接して設置されるサンド装置に限られず、カードが挿入されたことで、商品やサービスを提供する各種の装置に組み込むことが可能である。また、本発明の遊技媒体処理装置は、カードを回収したり、発行可能にするストック部を備えた構成となっていたが、単にカードを挿入し、その情報を読取って排出するように構成された装置に適用可能である。
遊技媒体処理装置の一例を示す図であり、全体構成を示す斜視図。 カード処理ユニットの構成を示す図であり、全体構成を示す平面図。 ストック部を開放した状態を示す図。 図3に示す状態から基板装着フレームを取り外した状態を示す図であり、カード搬送路の構成を示す図。 図4に示すカード挿入口部分の拡大図。 カード処理ユニットを裏側から見た図。 図6の主要部の拡大図。 シャッタ機構を構成する揺動部材(第1揺動部材)の構成を示す斜視図。 カードが挿入口から移動する際の揺動部材の動作を示す図(その1)。 カードが挿入口から移動する際の揺動部材の動作を示す図(その2)。 カードが挿入口から移動する際の揺動部材の動作を示す図(その3)。 カードが挿入口から移動する際の揺動部材の動作を示す図(その4)。 ストック部を挿入口側から見た図。 ストック部にカードを収納した状態を示す図。 (a)は、収納駆動機構を構成する揺動部材(第2揺動部材)の構成を示す平面図、(b)は、その側面図。 挿入口からカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その1)。 挿入口からカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その2)。 挿入口からカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その3)。 挿入口からカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その4)。 ストック部から挿入口に向けてカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その1)。 ストック部から挿入口に向けてカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その2)。 ストック部から挿入口に向けてカードを搬送する際の第2揺動部材、及びストック部の作用を示す図(その3)。 カード処理ユニット1を組み込んだ遊技媒体処理装置全体を制御する制御ブロック図。 カード処理ユニットのカード挿入口を閉塞処理する制御例を示したフローチャート。 ストック部からカードを搬送してカード挿入口を閉塞した状態を示す図。 カード処理ユニットのカード挿入口を閉塞処理する別の制御例を示したフローチャート。
符号の説明
1 カード処理ユニット
2 フレーム
2A 本体フレーム
2B ストック部
3 搬送路
4 カード挿入口
10 シャッタ機構
12 シャッタ部材
12c 閉塞部
12d 突没部
20 搬送機構
21 駆動モータ
25 搬送ベルト
100 遊技媒体処理装置
110 紙幣処理ユニット
PC カード

Claims (4)

  1. カードが挿入されるカード挿入口と、前記カード挿入口を閉塞可能に駆動するシャッタ機構と、前記カードを収納可能にしたカード収納部と、前記カード挿入口から前記カード収納部までカードが移動する搬送路と、前記カードの搬送を行うカード搬送機構と、
    前記カード搬送機構の駆動を制御する制御手段と、を有し、
    前記シャッタ機構は、支軸によって揺動可能に支持され、一端側に前記カード挿入口を閉塞可能にする閉塞部が、他端側に前記搬送路から突没可能な突没部が形成された揺動部材を備えており、前記カードが前記突没部と係合した際、前記揺動部材の揺動により閉塞部が前記カード挿入口を閉塞するよう構成された遊技媒体処理装置において、
    前記制御手段は、所定の信号を受信したことを条件に、前記カード収納部に収納されているカードを前記突没部と係合する位置に搬送するように、前記カード搬送機構を駆動制御することを特徴とする遊技媒体処理装置。
  2. 紙幣が挿入される紙幣挿入口と、紙幣挿入口に対する紙幣の挿入を検知する検知手段とを具備した紙幣処理ユニットを備え、
    前記所定の信号は、前記検知手段からの紙幣の挿入検知信号であることを特徴とする請求項1に記載の遊技媒体処理装置。
  3. 前記制御手段は、カードに対する情報の通信を制御可能であり、前記紙幣処理ユニットから挿入された紙幣が真性と判断されたことを条件に、前記カードをカードに対する情報の通信を制御可能な位置に搬送するように、前記カード搬送機構を駆動制御することを特徴とする請求項2に記載の遊技媒体処理装置。
  4. 前記制御手段は、遊技媒体処理装置の動作を管理する上位装置の制御部と接続されており、前記所定の信号は、前記上位信号からのエラー信号であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技媒体処理装置。
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