JP2008210133A - 磁気インク文字認識装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度の向上を図ることが可能になる磁気インク文字認識装置を提供すること。
【解決手段】磁気信号の各サンプリング点における振幅値が時間軸の負方向に対応する順序で取得され、該振幅値が所定値であるか否かが判定される。その判定結果に基づいて1文字分の磁気信号が取得される。1文字分の磁気信号の時間軸上にN個の特徴取得対象区間(S1〜S8)が設定される。各特徴取得対象区間(S1〜S8)の中心は、1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間(E1〜E8)のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の正方向側に設定される。各特徴取得対象区間(S1〜S8)における磁気信号の特徴を示す特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、が比較されることによって磁気インク文字が認識される。
【選択図】図5

Description

本発明は磁気インク文字認識装置及びその制御方法に関する。
用紙に印刷された磁気インク文字(MICR文字:Magnetic Ink Character Recognition文字)を読み取るための磁気インク文字認識装置が知られている。例えば小切手を用いた精算の場面では、小切手の表面に磁気インク文字で印刷された口座番号等を読み取るために磁気インク文字認識装置が用いられる。
磁気インク文字としては、例えばJIS X9002で規定される磁気インク文字が知られている。JIS X9002では14種類の磁気インク文字(ストローク0〜13)が規定されている。ストローク0〜9はそれぞれ0〜9の数字に対応している。ストローク10〜13はそれぞれ所定の記号に対応している。図7(a)はJIS X9002で規定される磁気インク文字の一例を示している。図7(a)ではストローク8及びストローク0が表されている。JIS X9002では、磁気インク文字の1文字分のピッチが3.175mmと規定されている。すなわち、複数の磁気インク文字を含んでなる文字列において、一の磁気インク文字の左端から次の磁気インク文字の左端までの長さが3.175mmと規定されている。
図7(b)は、図7(a)に示す磁気インク文字を磁気ヘッドで読み取った場合に磁気ヘッドから出力される信号(以下、磁気信号と呼ぶ。)の一例を示している。図7(b)に示すように、磁束が増加するタイミングでは、正(+)のパルスが磁気ヘッドから出力される。一方、磁束が減少するタイミングでは、負(−)のパルスが磁気ヘッドから出力される。
図8は、従来の磁気インク文字認識装置で一般的に行われていた磁気インク文字認識処理について説明するための図である。図8には磁気信号の一部(後端部分)が表されている。また図8にはストローク0を読み取った際の磁気信号が主に表されている。
磁気インク文字認識処理では、磁気信号の各サンプリング点の振幅値が最後尾のサンプリング点から先頭のサンプリング点への順序で読み出される。そして磁気インク文字認識装置は、振幅値が所定値であるサンプリング点を基準サンプリング点として検出する。ここで、所定値は例えば−96mV付近に対応する値である。次に磁気インク文字認識装置は、基準サンプリング点の所定数個前のサンプリング点から基準サンプリング点までの部分を1文字分の磁気信号データとして読み出す。なお、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点の数は、磁気インク文字認識装置が磁気インク文字のピッチ(3.175mm)と同じ距離だけ用紙を搬送するのに必要な時間を、磁気信号をA/D変換する際のサンプリング時間間隔で除算することによって決定される。ここでは、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点の数は80とする。次に磁気インク文字認識装置は、その1文字分の磁気信号データを時間軸上で8等分する。すなわち磁気インク文字認識装置は、1文字分の磁気信号データを時間軸上の8つの等分区間E1〜E8に分割する。
次に磁気インク文字認識装置は、等分区間E1〜E8の各々について、正(+)のピークが存在するか否かを判断する。図8に示す場合では、正(+)のピークが等分区間E2,E8に存在していると判断される。また磁気インク文字認識装置は、等分区間E1〜E8の各々について、負(−)のピークが存在するか否かを判断する。図8に示す場合には、負(−)のピークが等分区間E1,E7に存在していると判断される。各磁気インク文字(ストローク0〜13)については、正(+)のピークが存在するべき等分区間と、負(−)のピークが存在するべき等分区間と、の組み合わせ(以下、標準組み合わせと呼ぶ。)があらかじめ定められている。また、標準組み合わせは各磁気インク文字(ストローク0〜13)ごとに異なる。このため、磁気インク文字認識装置は、正(+)のピークが存在する等分区間と、負(−)のピークが存在する等分区間と、の組み合わせを、各磁気インク文字(ストローク0〜13)の標準組み合わせと比較する。そして、正(+)のピークが存在する等分区間と、負(−)のピークが存在する等分区間と、の組み合わせが、いずれかの磁気インク文字の標準組み合わせと類似する場合、磁気インク文字認識装置は、その磁気インク文字が上記の1文字分の磁気信号データに対応する磁気インク文字であると判断する。
ところで、磁気インク文字認識装置では、例えば図9に示すように、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入されてしまう場合がある。用紙24が斜めに挿入されてしまうと、下記に説明するように、磁気インク文字を正しく認識することができなくなる場合がある。
用紙24が斜めに挿入された場合、用紙24の後端側(図9の場合には右端側)に印刷された磁気インク文字を読み取った際の磁気信号のピークの振幅が低くなり、かつ、ピークの傾きが緩やかになることが知られている。図10は、用紙24が斜めに挿入された場合の磁気信号について説明するための図である。図10において、点線で示す磁気信号は、正常に挿入された用紙24に印刷された磁気インク文字(ストローク0)を読み取った際の磁気信号の一例を示している。なお、用紙24が正常に挿入された場合とは、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入されていない場合である。また図10において、実線で示す磁気信号は、斜めに挿入された用紙24の後端側に印刷された磁気インク文字(ストローク0)を読み取った際の磁気信号の一例を示している。図10に示すように、実線で示す磁気信号では、点線で示す磁気信号に比べて、ピークの振幅が低くなり、かつ、ピークの傾きが緩やかになっている。また、磁気信号のピークの傾きが緩やかになる結果として、振幅値が所定値になるサンプリング点が時間軸の負方向にシフトすることになる。
図11は、斜めに挿入された用紙24の後端側に印刷された磁気インク文字を認識する場合について説明するための図である。上述したように、この場合、振幅値が所定値になるサンプリング点が時間軸の負方向にシフトする。その結果、等分区間E1〜E8も、図8に示す場合と比較して、時間軸の負方向にシフトする。そして、等分区間E1〜E8が時間軸の負方向にシフトすると、正(+)や負(−)のピークは、等分区間E1〜E8との関係では相対的に時間軸の正方向にシフトすることになる。このため、正(+)や負(−)のピークが本来存在するべき等分区間に存在しなくなってしまう場合がある。例えば図11に示すように、本来は等分区間E2に存在するはずの正(+)のピークが、等分区間E2の直後の等分区間である等分区間E1に存在することになってしてしまう場合がある。また、本来は等分区間E8に存在するはずの正(+)のピークが、等分区間E8の直後の等分区間である等分区間E7に存在することになってしまう場合がある。また、本来は等分区間E7に存在するはずの負(−)のピークが、等分区間E7の直後の等分区間である等分区間E6に存在することになってしまう場合がある。その結果、磁気インク文字を正しく認識することができなくなってしまう場合がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、用紙が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度の向上を図ることが可能になる磁気インク文字認識装置及びその制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気インク文字認識装置は、磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置において、前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の負方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定手段と、いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得手段と、前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定手段と、前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得手段と、前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識手段と、を含み、前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の正方向側に設定することを特徴とする。
また、本発明に係る磁気インク文字認識装置の制御方法は、磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置の制御方法において、前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の負方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定ステップと、いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得ステップと、前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定ステップと、前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得ステップと、前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識ステップと、を含み、前記設定ステップは、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の正方向側に設定するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、用紙が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度の向上を図ることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間のうちの少なくとも1つについて、該特徴取得対象区間の終端を、前記N個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の終端よりも時間軸の正方向側に設定するようにしてもよい。
また、本発明に係る磁気インク文字認識装置は、磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置において、前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の正方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定手段と、いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得手段と、前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定手段と、前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得手段と、前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識手段と、を含み、前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の負方向側に設定することを特徴とする。
また、本発明に係る磁気インク文字認識装置の制御方法は、磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置の制御方法において、前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の正方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定ステップと、いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得ステップと、前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定ステップと、前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得ステップと、前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識ステップと、を含み、前記設定ステップは、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の負方向側に設定するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、用紙が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度の向上を図ることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間のうちの少なくとも1つについて、該特徴取得対象区間の始端を、前記N個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の始端よりも時間軸の負方向側に設定するようにしてもよい。
また、本発明の一態様では、前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の幅を、前記N個の等分区間の各々の幅よりも狭く設定するようにしてもよい。
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る磁気インク文字認識装置の全体構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態に係る磁気インク文字認識装置10は、制御部11と、記憶部12と、インタフェース(I/F)13と、磁気信号データ取得部14と、印刷部15と、を含んで構成される。
制御部11は記憶部12に記憶されるプログラムに従って動作し、磁気インク文字認識装置10全体の制御を行う。記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を含んで構成される。記憶部12は、各種処理を実行するための各種データを記憶するワークメモリとしても動作する。
インタフェース13はホストコンピュータ(図示せず)とデータ授受可能に通信接続するためのものである。インタフェース13は制御部11からの指示に従って各種データをホストコンピュータに送信する。また、インタフェース13はホストコンピュータから各種データを受信し、制御部11に供給する。
磁気信号データ取得部14は磁気信号データを取得し、制御部11に供給する。磁気信号データ取得部14の動作の詳細については後述する。制御部11は、磁気信号データ取得部14から供給される磁気信号データに基づいて、用紙(記録媒体)に印刷(記録)された磁気インク文字を認識する。認識結果はインタフェース13を介してホストコンピュータに供給され、各種処理に供される。
印刷部15は用紙に画像を印刷するためのものである。制御部11はホストコンピュータからインタフェース13を介して供給される印刷データを解釈し、ラスタ画像データに変換する。このラスタ画像データは印刷部15に供給される。印刷部15はラスタ画像データを印刷する。
上記の磁気インク文字認識装置10は例えば小切手による精算の場面で用いられる。例えば、磁気インク文字読み取り機能は、小切手に磁気インク文字で印刷された口座番号等を読み取るために利用される。印刷機能は店識別情報や購入金額等を小切手に印刷するために利用される。
ここで、磁気信号データ取得部14についてさらに詳しく説明する。図2は磁気信号データ取得部14の機構を示す模式図である。図1及び図2に示すように、磁気信号データ取得部14は、用紙センサ16(用紙センサ16a及び16b)と、搬送ローラ17と、搬送モータ18と、搬送モータ駆動制御部19と、磁石20と、磁気ヘッド21と、磁気信号処理回路部22と、A/Dコンバータ部23と、を含んで構成される。
用紙センサ16aは磁気インク文字認識装置10の所定の挿入口に用紙24が挿入されたか否かを検出する。搬送ローラ17は挿入口に挿入された用紙24を一定速度で搬送する。搬送モータ18は搬送ローラ17を一定速度で回転させるためのステップモータを含んで構成される。搬送モータ駆動制御部19は搬送モータ18の駆動を制御する。用紙センサ16aによって挿入口に用紙24が挿入されたことが検出されると、搬送モータ駆動制御部19は搬送モータ18を駆動する。搬送モータ18が駆動されると、搬送ローラ17が図2に示すA方向(時計回り方向)に回転され、用紙24が図2に示すB方向(紙送り方向)に搬送される。このとき、用紙24は磁気ヘッド21と搬送ローラ17とに挟持される。
用紙24の表面24aの磁気インク文字が印刷された領域は磁石20によって磁化される。磁気ヘッド21は、用紙24の表面24aに印刷された磁気インク文字に起因する磁束の変化に応じた信号(磁気信号)を出力する。磁気ヘッド21から出力される磁気信号は磁気信号処理回路部22に入力される。磁気信号処理回路部22は磁気信号の増幅及びフィルタリング(ノイズの除去)を行う。磁気信号処理回路部22によって増幅又はフィルタリングされた磁気信号はA/Dコンバータ23に入力される。A/Dコンバータ23は磁気信号をA/D変換する。A/Dコンバータ23によってA/D変換された磁気信号は制御部11に順次供給され、記憶部12に記憶される。
以上に説明した磁気信号データ取得部14の動作は、磁気ヘッド21の下流側に設けられた用紙センサ16bによって用紙24が検出されなくなるまで、又は、搬送ローラ17によって用紙24が所定量搬送されるまで繰り返される。以上に説明した磁気信号データ取得部14の動作が行われた結果、記憶部12には磁気信号データが記憶される。磁気信号データは、磁気信号の各サンプリング点における振幅値(電圧)を例えば1024段階の数値で表す数値列データである。
以下、上記の磁気インク文字認識装置10において、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度の向上を図るための技術について説明する。
図3は、磁気信号データに基づいて磁気インク文字を認識するための処理(磁気インク文字認識処理)を示すフロー図である。図4は、磁気インク文字認識処理の内容について説明するための図である。図4には磁気信号の一部(後端部分)が表されている。また図4にはストローク0を読み取った際の磁気信号が主に表されている。
まず制御部11は変数iを1に初期化する(S101)。次に制御部11(判定手段)は、磁気信号データの最後尾からi番目のサンプリング点の振幅値が所定値であるか否かを判定する(S102)。例えば、所定値は−96mV付近を示す値である。
最後尾からi番目のサンプリング点の振幅値が所定値でない場合、制御部11は変数iの値に1を加算する(S111)。そして制御部11は、変数iの値が磁気信号データ全体のサンプリング点の総数(M)以上であるか否かを判定する(S109)。変数iがM以上でない場合、制御部11はS102を実行する。このように、磁気インク文字認識処理では、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値が最後尾のサンプリング点から先頭のサンプリング点への順序で読み出される。言い換えれば、磁気インク文字認識処理では、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値が時間軸の負方向に対応する順序で読み出される。そして、振幅値が読み出されるごとに、その振幅値が所定値であるか否かが判定される。
一方、最後尾からi番目のサンプリング点の振幅値が所定値である場合、制御部11(1文字分磁気信号取得手段)は、そのサンプリング点に基づいて、1文字分の磁気信号データを抽出する(S103)。具体的には、制御部11は、磁気信号データのうちの、最後尾から(i+79)番目のサンプリング点から、最後尾からi番目のサンプリング点までの部分を1文字分の磁気信号データとして読み出す。なお、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点の数(ここでは80)は、磁気インク文字のピッチ(3.175mm)と同じ距離だけ用紙24を搬送するのに必要な時間を、磁気信号をA/D変換する際のサンプリング時間間隔で除算することによって決定される。
次に制御部11(設定手段)は、1文字分の磁気信号データに対して8つの区間(特徴取得対象区間)S1〜S8を設定する(S104)。区間S1〜S8は下記に説明するようにして設定される。
区間S1は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から7番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から1番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間Sn(nは2≦n≦8の整数)は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から((80/8)*(n−1)+7)番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から((80/8)*(n−1))番目のサンプリング点を終端とする区間である。すなわち、区間S2は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から16番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から10番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S3は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から26番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から20番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S4は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から36番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から30番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S5は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から46番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から40番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S6は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から56番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から50番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S7は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から66番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から60番目のサンプリング点を終端とする区間である。区間S8は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から76番目のサンプリング点を始端とし、最後尾から70番目のサンプリング点を終端とする区間である。
図4に示すように、区間Sn(nは1≦n≦8の整数)の中心は、等分区間Enの中心よりも時間軸の正方向側に設定される。例えば区間S1の中心は、等分区間E1の中心よりも時間軸の正方向側に設定される。本実施の形態では、磁気信号の各サンプリング点の振幅値が時間軸の負方向に対応する順序で読み出されるため、区間Snの中心は、等分区間Enの中心よりも、振幅値の読み出し方向とは逆方向側に設定されることになる。
また図4に示すように、区間Sn(nは2≦n≦8の整数)の終端は、等分区間Enの終端よりも時間軸の正方向側に設定される。例えば等分区間E2の終端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から11番目のサンプリング点であるのに対し、区間S2の終端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から10番目のサンプリング点になっている。すなわち、区間S2の終端は、等分区間E2の終端よりも時間軸の正方向にサンプリング点1個分だけシフトしている。区間S3〜S8についても同様である。
また図4に示すように、区間S1〜S8の各々に含まれるサンプリング点の数(7)は、等分区間E1〜E8の各々に含まれるサンプリング点の数(10)よりも少なくなっている。すなわち、区間S1〜S8の各々の幅は等分区間E1〜E8の各々の幅よりも狭くなっている。
また図4に示すように、区間S1〜S8の各区間は時間的に連続していない。すなわち、一の区間の終端と次の区間の始端との間には、少なくとも1つのサンプリング点が含まれる間隔が設けられている。
次に制御部11(特徴情報取得手段)は、区間S1〜S8の各々における磁気信号の特徴を示す特徴情報を取得する。本実施の形態の場合、制御部11は、区間S1〜S8のうちの、正(+)のピークが存在する区間と、負(−)のピークが存在する区間と、の組み合わせを特徴情報として取得する。具体的には、制御部11は、区間S1〜S8の各々について、正(+)又は負(−)のピークが存在するか否かを判定する(S105)。例えば、あるサンプリング点の振幅値がその直前及び直後のサンプリング点の振幅値よりも大きい場合、制御部11は、そのサンプリング点が正(+)のピーク点であると判断する。また例えば、あるサンプリング点の振幅値がその直前及び直後のサンプリング点の振幅値よりも小さい場合、制御部11は、そのサンプリング点が負(−)のピーク点であると判断する。
次に制御部11(認識手段)は、正(+)のピークが存在する区間と、負(−)のピークが存在する区間と、の組み合わせが、いずれかの磁気インク文字(ストローク0〜13)の標準組み合わせ(標準特徴情報)と類似するか否かを判定する(S106)。正(+)のピークが存在する区間と、負(−)のピークが存在する区間と、の組み合わせが、いずれかの磁気インク文字(ストローク0〜13)の標準組み合わせと類似する場合、制御部11(認識手段)は、その磁気インク文字が、S103で取得された1文字分の磁気信号データに対応する磁気インク文字であると判断する(S107)。その後、制御部11は変数iの値に80を加算する(S108)。本実施の形態では、S103において、磁気信号データのうちの、最後尾から(i+79)番目のサンプリング点から、最後尾からi番目のサンプリング点までの部分が1文字分の磁気信号データとして抽出される。その結果、次は、最後尾から(i+80)番目のサンプリング点以前のサンプリング点のうちから、振幅値が所定値となるサンプリング点を見つけ出し(S102参照)、1文字分の磁気信号データを抽出する必要がある。このため、S108では変数iの値に80が加算される。変数iの値に80が加算されたら、制御部11は変数iの値が磁気信号データ全体のサンプリング点の総数(M)以上であるか否かを判定する(S109)。変数iがM以上でない場合、制御部11はS102を実行する。一方、変数iがM以上である場合、制御部11は本処理を終了する。
なお、S106において、正(+)のピークが存在する区間と、負(−)のピークが存在する区間と、の組み合わせが、いずれの磁気インク文字(ストローク0〜13)の標準組み合わせとも類似しないと判定された場合、制御部11はエラー処理を実行する(S110)。例えば制御部11は、磁気インク文字を認識することができなかった旨のメッセージを磁気インク文字認識装置10の液晶表示部又はホストコンピュータの表示部に表示するための処理を実行する。
図5は、斜めに挿入された用紙24の後端側に印刷された磁気インク文字(ストローク0)を読み取った際の磁気信号と、その磁気信号に対して設定される区間S1〜S8と、を示している。図5に示すように、正(+)のピークは区間S2,S8に含まれており、負(−)のピークは区間S1,S7に含まれている。すなわち、正(+)のピークが存在する区間(S2,S8)と、負(−)のピークが存在する区間(S1,S7)と、の組み合わせが、図4に示す場合(用紙24が正常に挿入された場合)と同じになっている。このため、斜めに挿入された用紙24の後端側に印刷された磁気インク文字を、正常に挿入された用紙24に印刷された磁気インク文字と同様に認識できるようになる。
以上に説明した磁気インク文字認識装置10によれば、等分区間E1〜E8に代えて区間S1〜S8が設定される結果として、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入された場合の磁気インク文字の認識精度を向上させることが可能になる。
上述したように、従来の磁気インク文字認識装置では、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入されると、磁気信号の正(+)や負(−)のピークが、等分区間E1〜E8との関係で相対的に時間軸の正方向にシフトしてしまう場合があった。その結果として、磁気信号の正(+)や負(−)のピークが、本来存在するはずの等分区間の直後の区間に存在してしまうことになり、磁気インク文字を正しく認識できなくなってしまう場合があった(図8,11参照)。
この点、本実施の形態に係る磁気インク文字認識装置10では、区間Sn(nは2≦n≦8の整数)の終端が、等分区間Enの終端よりも時間軸の正方向側に設定される。その結果、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入されたことに起因して、磁気信号の正(+)や負(−)のピークが、区間S1〜S8との関係で相対的に時間軸の正方向にシフトしたとしても、そのシフト量が大きくなければ、正(+)又は負(−)のピークが区間(S1〜S8)の組み合わせは、用紙24が正常に挿入された場合と同じになる。その結果として、斜めに挿入された用紙24の後端側に印刷された磁気インク文字が、正常に挿入された用紙24に印刷された磁気インク文字と同様に認識されるようになる。
また、従来の磁気インク文字認識装置では、用紙24が斜めに挿入されたことに起因して、正(+)又は負(−)のピークが本来の等分区間に存在しなくなった場合、そのピークは本来の等分区間の直後の等分区間に存在することになる。等分区間E1〜E8に関しては、一の等分区間の終端と次の等分区間の始端とが連続しているからである。ここで、ある磁気インク文字の磁気信号の正(+)のピークが存在する等分区間(E1〜E8)の組み合わせが(1,1,0,0,1,0,0)である場合を想定する。なお、上記括弧内のn(nは1≦n≦8の整数)番目の要素は、等分区間Enに正(+)のピークが存在するか否かを示している。また、「1」は正(+)のピークが存在していることを示しており、「0」は正(+)のピークが存在していないことを示している。この場合、用紙24が斜めに挿入されたことに起因して、例えば正(+)のピークが等分区間E6に存在しなくなった場合、そのピークは等分区間E5に存在することになる。その結果、正(+)のピークが存在する等分区間の組み合わせは(1,1,0,1,0,0,0)になる。上記の両組み合わせを比較すると、2つの要素が異なるため、両組み合わせの類似度は低くなる。その結果、1文字分の磁気信号データに対応する磁気インク文字が正しく認識される可能性は低くなる。
この点、本実施の形態に係る磁気インク文字認識装置10では、区間S1〜S8の各々の幅が等分区間E1〜E8の各々の幅よりも狭く設定される。その結果、区間S1〜S8に関しては、一の区間の終端と次の区間の始端との間に間隔が設けられる。このため、磁気インク文字認識装置10では、用紙24が斜めに挿入されたことに起因して、正(+)又は負(−)のピークが本来の区間に存在しなくなった場合であっても、そのピークが本来の区間の後の区間に存在することになる可能性は低い。区間S1〜S8に関しては、一の区間の終端と次の区間の始端との間に間隔があるからである。ここで、ある磁気インク文字の磁気信号の正(+)のピークが存在する区間(S1〜S8)の組み合わせが(1,1,0,0,1,0,0)である場合を想定する。なお、上記括弧内のn(nは1≦n≦8の整数)番目の要素は、区間Snに正(+)のピークが存在するか否かを示している。また、「1」は正(+)のピークが存在していることを示しており、「0」は正(+)のピークが存在していないことを示している。この場合、用紙24が斜めに挿入されたことに起因して、例えば正(+)のピークが区間S6に存在しなくなったときでも、正(+)のピークが区間S5に存在することになる可能性は低い。その結果、正(+)のピークが存在する等分区間の組み合わせは(1,1,0,0,0,0,0)になる。この場合、上記の両組み合わせを比較すると、1つの要素のみが異なるだけであるため、2つの要素が異なる場合と比較して両組み合わせの類似度は高くなる。その結果、1文字分の磁気信号データに対応する磁気インク文字が正しく認識される可能性が高くなる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、区間Sn(nは1≦n≦8の整数)の終端は等分区間Enの終端と一致するようにしてもよい。この場合、区間Snの始端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から((80/8)*(n−1)+7)番目のサンプリング点になる。また、区間Snの終端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から((80/8)*(n−1)+1)番目のサンプリング点になる。例えば、区間S2の始端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から17番目のサンプリング点になる。区間S2の終端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、最後尾から11番目のサンプリング点になる。このようにしても、一の区間の終端と次の区間の始端との間に間隔が設けられるため、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入された際の磁気インク文字の認識精度を向上させることが可能になる。
また例えば、通常は、従来の磁気インク文字認識装置と同様に等分区間E1〜E8を用いた磁気インク文字認識処理を実行するようにしてもよい。そして、エラーが発生した場合にのみ、区間S1〜S8を用いた磁気インク文字認識処理を実行するようにしてもよい。
また例えば、区間S1〜S8は磁気インク文字の認識状況に応じて設定されるようにしてもよい。すなわち、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅は、磁気インク文字の認識状況に基づいて決定されるようにしてもよい。
例えば制御部11は、認識対象の磁気インク文字の用紙24における印刷位置に基づいて、区間S1〜S8の始端、中心、終点や幅を決定するようにしてもよい。例えば小切手のように、用紙24に印刷される磁気インク文字の位置や数があらかじめ定められている場合には、制御部11は、認識対象の磁気インク文字が、用紙24に印刷される磁気インク文字のうちの何文字目であるかによって、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅を決定するようにしてもよい。なお、認識対象の磁気インク文字が、用紙24に印刷される磁気インク文字のうちの何文字目であるかは、用紙24に印刷される磁気インク文字の総数と、認識済みの磁気インク文字の数と、に基づいて判断される。
上述したように、用紙24が斜めに挿入された場合には、用紙24の後端側に印刷される磁気インク文字ほど、磁気信号のピークの振幅が小さくなり、かつ、ピークの傾きが緩くなる(図10参照)。このため、用紙24の後端側に印刷される磁気インク文字ほど、正確に認識することが困難になる。この点、以上のようにすれば、認識対象の磁気インク文字の印刷位置に応じて、区間S1〜S8を変えることが可能になる。その結果、磁気インク文字の認識がより好適に行われるように図ることが可能になる。
また例えば制御部11は、用紙24に印刷される磁気インク文字の総数に基づいて、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅を決定するようにしてもよい。例えば、用紙24に印刷される磁気インク文字の総数が比較的少なく、用紙24の後端側に磁気インク文字が印刷されていないような場合には、用紙24が斜めに挿入されたことに起因する影響を考慮する必要性が低い。この点、以上のようにすれば、用紙24が斜めに挿入されたことに起因する影響を考慮する必要がある場合にのみ、その影響を考慮した磁気インク文字認識処理を実行できるようになる。
また例えば、区間S1〜S8は磁気インク文字認識装置10ごとの特性を考慮して決定されるようにしてもよい。すなわち、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅は、磁気インク文字認識装置10ごとの特性を考慮して決定されるようにしてもよい。
例えば、後端側に所定の磁気インク文字(例えばストローク0)が印刷された用紙24を磁気インク文字認識装置10に読み取らせるようにしてもよい。そして、その際に得られた磁気信号と、上記所定の磁気インク文字の標準磁気信号と、を比較するようにしてもよい。そして、その比較結果に基づいて、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅が決定されるようにしてもよい。
また例えば、先端側と後端側との両方に所定の磁気インク文字(例えばストローク0)が印刷された用紙24を磁気インク文字認識装置10に読み取らせるようにしてもよい。そして、先端側に印刷された磁気インク文字が読み取られた際の磁気信号と、後端側に印刷された磁気インク文字が読み取られた際の磁気信号と、を比較するようにしてもよい。そして、その比較結果に基づいて、区間S1〜S8の始点、中心、終点や幅が決定されるようにしてもよい。
磁気インク文字認識装置10の特性は各磁気インク文字認識装置10ごとに異なるため、用紙24が斜めに挿入されたことに起因する影響も各磁気インク文字認識装置10ごとに異なると考えられる。この点、以上のようにすれば、各磁気インク文字認識装置10ごとの特性に合わせて、区間S1〜S8の始端、中心、終端や幅を決定することが可能になる。すなわち、各磁気インク文字認識装置10ごとに最適な区間S1〜S8を設定することが可能になる。
また例えば、本実施の形態における磁気インク文字認識処理(図3参照)では、制御部11が、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値を最後尾のサンプリング点から先頭のサンプリング点への順序で読み出し、その振幅値が所定値であるか否かを判定するようにした。しかしながら、制御部11は、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値を先頭のサンプリング点から最後尾のサンプリング点への順序で読み出し、その振幅値が所定値であるか否かを判定するようにしてもよい。言い換えれば、制御部11は、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値を時間軸の正方向に対応する順序で読み出し、その振幅値が所定値であるか否かを判定するようにしてもよい。
図6は、上記のようにした場合の磁気インク文字認識処理について説明するための図である。この場合、図3のS102では、磁気信号データの先頭からi番目のサンプリング点の振幅値が所定値であるか否かが判定される。その場合の所定値は例えば+96mV付近に対応する値である。また、図3のS103では、磁気信号データのうちの、先頭からi番目のサンプリング点から、先頭から(i+79)番目のサンプリング点までの部分が1文字分の磁気信号データとして読み出される。
また図6に示すように、区間S1は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、先頭から1番目のサンプリング点を始端とし、先頭から7番目のサンプリング点を終端とする区間になる。区間Sn(nは2≦n≦8の整数)は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、先頭から((80/8)*(n−1))番目のサンプリング点を始端とし、先頭から((80/8)*(n−1)+7)番目のサンプリング点を終端とする区間になる。この場合、区間Sn(nは1≦n≦8の整数)の中心は、等分区間Enの中心と比較して時間軸の負方向にシフトする。すなわち、区間Snの中心は、等分区間Enの中心と比較して、振幅値の読み出し方向とは逆方向にシフトする。また、区間Sn(nは2≦n≦8の整数)の始端は、等分区間Enの始端と比較して時間軸の負方向にシフトする。例えば等分区間E2の始端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、先頭から11番目のサンプリング点であるのに対し、区間S2の始端は、1文字分の磁気信号データに含まれるサンプリング点のうちの、先頭から10番目のサンプリング点になる。すなわち、区間S2の始端は、等分区間E2の始端に比較して時間軸の負方向にサンプリング点1個分だけシフトする。区間S3〜S8についても同様である。また、区間S1〜S8の各々に含まれるサンプリング点の数(7)は、等分区間E1〜E8の各々に含まれるサンプリング点の数(10)よりも少なくなる。すなわち、区間S1〜S8の各々の幅は等分区間E1〜E8の各々の幅よりも狭くなる。さらに、一の区間の終端と次の区間の始端との間には、少なくとも1つのサンプリング点が含まれる間隔が設けられる。
以上のようにすれば、磁気信号データの各サンプリング点の振幅値を先頭のサンプリング点から最後尾のサンプリング点への順序で読み出す場合であっても、用紙24が紙送り方向に対して斜めに挿入された際の磁気インク文字の認識精度を向上させることが可能になる。なお、この場合、区間Sn(nは1≦n≦8の整数)の始端は等分区間Enの始端と一致するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る磁気インク文字認識装置の全体構成を示す図である。 磁気信号データ取得部の機構を示す模式図である。 磁気インク文字認識処理を示すフロー図である。 磁気インク文字認識処理について説明するための図である。 本実施の形態における磁気インク文字認識装置において、斜めに挿入された用紙の後端側に印刷された磁気インク文字を認識する場合について説明するための図である。 磁気インク文字認識処理の他の例について説明するための図である。 磁気インク文字の一例と、磁気インク文字が読み取られた場合の磁気信号の一例と、について示す図である。 従来の磁気インク文字認識装置における磁気インク文字認識処理について説明するための図である。 紙送り方向に対して斜めに挿入された用紙について説明するための図である。 斜めに挿入された用紙の後端側に印刷された磁気インク文字を読み取った場合の磁気信号について説明するための図である。 従来の磁気インク文字認識装置において、斜めに挿入された用紙の後端側に印刷された磁気インク文字を認識する場合について説明するための図である。
符号の説明
10 磁気インク文字認識装置、11 制御部、12 記憶部、13 インタフェース、14 磁気信号データ取得部、15 印刷部、16,16a,16b 用紙センサ、17 搬送ローラ、18 搬送モータ、19 搬送モータ駆動制御部、20 磁石、21 磁気ヘッド、22 磁気信号処理回路部、23 A/Dコンバータ、24 用紙、24a 表面。

Claims (7)

  1. 磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置において、
    前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の負方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定手段と、
    いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得手段と、
    前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定手段と、
    前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得手段と、
    前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識手段と、
    を含み、
    前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の正方向側に設定する、
    ことを特徴とする磁気インク文字認識装置。
  2. 請求項1に記載の磁気インク文字認識装置において、
    前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間のうちの少なくとも1つについて、該特徴取得対象区間の終端を、前記N個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の終端よりも時間軸の正方向側に設定することを特徴とする磁気インク文字認識装置。
  3. 磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置において、
    前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の正方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定手段と、
    いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得手段と、
    前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定手段と、
    前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得手段と、
    前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識手段と、
    を含み、
    前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の負方向側に設定する、
    ことを特徴とする磁気インク文字認識装置。
  4. 請求項3に記載の磁気インク文字認識装置において、
    前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間のうちの少なくとも1つについて、該特徴取得対象区間の始端を、前記N個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の始端よりも時間軸の負方向側に設定することを特徴とする磁気インク文字認識装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気インク文字認識装置において、
    前記設定手段は、前記N個の特徴取得対象区間の各々の幅を、前記N個の等分区間の各々の幅よりも狭く設定することを特徴とする磁気インク文字認識装置。
  6. 磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置の制御方法において、
    前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の負方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定ステップと、
    いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得ステップと、
    前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定ステップと、
    前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得ステップと、
    前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識ステップと、
    を含み、
    前記設定ステップは、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の正方向側に設定するステップを含む、
    ことを特徴とする磁気インク文字認識装置の制御方法。
  7. 磁気ヘッドから出力される磁気信号に基づいて処理を実行することによって、記録媒体に記録された磁気インク文字を認識する磁気インク文字認識装置の制御方法において、
    前記磁気信号の各サンプリング点における振幅値を時間軸の正方向に対応する順序で取得し、該振幅値が所定値であるか否かを判定する判定ステップと、
    いずれかのサンプリング点における振幅値が前記所定値であると判定された場合、該サンプリング点に基づいて、前記磁気信号から1文字分の磁気信号を取得する1文字分磁気信号取得ステップと、
    前記1文字分の磁気信号の時間軸上にN個(ただし、Nは2以上の整数)の特徴取得対象区間を設定する設定ステップと、
    前記1文字分の磁気信号の前記N個の特徴取得対象区間の各々における特徴を示す特徴情報を取得する特徴情報取得ステップと、
    前記特徴情報と、各磁気インク文字の標準特徴情報と、を比較することによって、前記1文字分の磁気信号に対応する磁気インク文字を認識する認識ステップと、
    を含み、
    前記設定ステップは、前記N個の特徴取得対象区間の各々の中心を、前記1文字分の磁気信号を時間軸上でN等分することによって得られるN個の等分区間のうちの、該特徴取得対象区間に対応する等分区間の中心よりも時間軸の負方向側に設定するステップを含む、
    ことを特徴とする磁気インク文字認識装置の制御方法。
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