JP2008209728A - 照明装置、及び、液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的簡便な方法で光利用効率(=高輝度化)と広視角化の双方を満足できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 導光板2から液晶パネル7の間の光路中に、導光板から出光する光線角度に応じて光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができる菱形形状の光学シート層5を設けることとした。
【選択図】 図1
【解決手段】 導光板2から液晶パネル7の間の光路中に、導光板から出光する光線角度に応じて光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができる菱形形状の光学シート層5を設けることとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、照明装置及びこれを備える液晶表示装置に関するものである。
近年、カラー液晶表示装置は、携帯用ノートパソコンや、カラー液晶パネルを使った携帯用液晶TVあるいはビデオ一体型液晶TV等として種々の分野で広く使用されてきている。また、情報処理量の増大化、ニーズの多様化、マルチメディア対応等に伴って、液晶表示装置の広視野角化、高精細化が盛んに進められている。
液晶表示装置においては、透過表示を行うために液晶パネルの背面側にバックライトユニットが設けられる。一般的には、バックライトユニットは、光源と、光源からの光を平面状の光として液晶パネルの背面に照射する導光板と、導光板から出射した光を拡散するシートとを備えて構成される。光源から導光板に入射した光は、導光板の出光面と反射面との間で反射を繰り返した後、出光面から外部へ出光する。近年では、照明装置の軽量化や発光効率の向上などの観点から、導光板の形状は、光源側から遠ざかるにつれてその板厚が減少していく、いわゆる「楔形」の断面形状を持つものが多く使用されている(例えば、特許文献1、または特許文献を参照)。
図12は、この種の構成を備えた液晶表示装置の断面構造の一例を示す図である。図12に示す液晶表示装置は、液晶パネル7とその背面側(図示下面側)に配設されたバックライト18を備えており、液晶パネル7は反射層を備えない透過型、あるいは画素領域内に部分的に反射層が設けられた半透過反射型である。図示するように、バックライト18は、LED光源1の光を導光板9の出光面10aから出射することで液晶パネル7を照明する。導光板9の下方に放出された光を導光板9の内部に戻す反射シート3が設けられている。導光板9の下面10bには断面楔状の複数のマイクロV溝10cが配列形成されている。また、導光板9と液晶パネル7との間に、光散乱板4と、2枚のプリズムシート17a,17bが配設されている。
図12に示す液晶表示装置に備えられたバックライト18は、LED光源1から出射された光を導光板9内部に導入し、導光板9内部を伝搬する光を、マイクロV溝10cの内面で反射させて液晶パネル7側へ光を出射させるようになっている。また、導光板9の上面から出射された光は、光散乱板4により散乱された後、2枚のプリズムシート17a、17bによりその進行方向が概ね液晶パネル7の鉛直方向となるように進行方向を変えられて液晶パネル7に入射し、表示光として利用されるようになっている。
一方、これとは別にエッジライト方式の導光板より斜めに出射した光をバックライトの正面方向に変角して、正面輝度を極端に向上させる照明装置が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。図13に、この構成のバックライトを用いた液晶表示装置の構成断面を示す。図示するように、液晶表示装置21は、LED光源1と光を面光源へと転換する導光板9と、導光板9の下方に配置されて導光板9の下方に放出される光を導光板9の内部に反射する反射シート3と、導光板9の上方に配置されるプリズムシート19と液晶パネル7を備えている。
導光板9は、LED光源1から放射された光が入光される入光面10dと、プリズムシート19に向けて光が出光される出光面10aとを有する。導光板9の反射シート3と対向する表面には所定の間隔をおいて断面楔状の複数のマイクロV溝10cが形成されており、導光板9内に反射される光がプリズムシート19に向けて均一に出射されるようにしている。プリズムシート19は、その片面に断面が略三角形の凹凸を形成したシートであり、導光板9の出光面10aから出光した光を効率的に液晶装置側へ向ける役割である。このプリズムシート19は、「逆プリズム型」とも呼ばれ、凹凸形状が導光板9と対向するように配置されるものである。図13に示すように、導光板9の出光面10aから出射した光はプリズムシート19により略垂直方向へ向けられる。
特開平8−313732号公報
特開平10−73820号公報
田中 章著 「液晶用バックライトの技術動向」月間ディスプレイ、1998年6月号、p.50−57
図12で示した液晶表示装置のバックライト18では、各方向に散乱した光を2枚のプリズムシートで屈折させて正面方向へ集光する構成のため、導光板からの出射光でプリズムシートにより正面方向の輝度に利用される効率は高々60%程度に留まるが、視角方向で見た場合の輝度は±20°方向まで得られるため広視角化には適している特徴を持つ。一方で図13にある液晶表示装置のバックライト20では、プリズムシートでの全反射を利用するため、導光板からの出射光でプリズムシートにより正面方向の輝度に利用される効率は90%と大きく高輝度化が期待できる反面、導光板単体で取り出される光に強い指向性があるため、視角範囲が一般に狭い事が知られている。
このようにどちらの方式でも光利用効率(=高輝度化)と広視角化の関係がトレードオフにあるため、双方を満足できる照明装置の提案には限界があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光利用効率(=高輝度化)と広視角化の双方を満足できる照明装置を提供すること、およびその照明装置を使用した液晶表示装置を提供することを課題とする。
そこで本発明の液晶表示装置は、導光板から出光する光線角度に応じて光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができる屈折手段を液晶素子と導光板の間に設けることとした。ここで、屈折手段としては、菱形プリズム形状の光学シートや四角錐プリズム形状の光学シートを用いることができる。導光板の背面、すなわち、出光面と反対側の面に散乱ドットやマイクロV溝などの反射部材を設けることとした。導光板から出光する光線角度の制御は導光板の背面に形成する反射部材の形状や間隔を変えることで行える。そのため、導光板よりさまざまな光線角度で出射した光を幅広い角度に変角して高輝度と広視角を満足する液晶表示装置はもとより、光学シートへ入射する光の配分比率を変えて高輝度もしくは視角範囲が広い液晶表示装置など使用用途に応じた拡張を行うことが可能である。
また、反射部材を使わない光線角度の制御方法を実現するために、屈折手段と導光板の間に、導光板から出射した光の明るさと均斉度を向上させる散光手段を配置した。あるいは、屈折手段と導光板の間に、導光板内部を伝搬する光線の方向を変角するための屈折率層を設けることとした。このような構成によると、比較的平易な構成と部品点数で実現ができる他、導光板を薄型化したときに弊害となる反射部材のパターン転写性の問題もないため、総厚を下げても前述の機能を満足する液晶表示装置が提供できる。
液晶素子へ向ける光線方向と光線比率の制御は前記述べた通り、導光板から出光する光線角度を変えて光学シートへ入射する光の配分比率を変えることで行うが、菱形プリズムの形状そのものを変更することでも可能である。この構成の液晶表示装置によると菱形プリズム形状の適正化で視角方向の特性が厳密に制御できるため、液晶素子で起こる内面散乱の影響を最小限度とすることができる。
なお、光学シート層は上下2枚に配設する使い方もできるが、四角錐の形状にして1枚で使うことも可能である。
このように、菱形プリズム形状の光学シートを備えたことで、導光板から出光する光線角度に際して光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができ容易に視角方向を広げることができる。液晶素子に向かう光線方向と比率は導光板より出光する光線角度、光学シートの屈折率・形状などで決まるため、これらを適正化することで視角範囲が広い装置から高輝度な液晶表示装置まで幅広い使い方が可能であり、結果としてバリエーションの豊富な液晶表示装置が提供できる。
本発明の液晶表示装置は、菱形プリズム形状の光学シート層を備えるため、導光板から出光する光線角度に際して光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができる。そのため、トレードオフ関係にある光利用効率(=高輝度化)と広視角化の双方を満足できる効果がある。光線方向と比率は導光板を出光する角度、光学シート層の屈折率・形状などで厳密に制御ができるため、適宜選定して広視角〜狭視角・高輝度と目的用途に応じた拡張も容易である。
本発明の照明装置は、光源と、入射面から入射した光源の光を出光面に導く導光板を備えており、導光板の出射面側に、出射面から出射した光を屈折させて正面方向へ集光させるための屈折手段を備えることとした。このような照明装置を非自発光型の表示素子を照明するために用いることにより、以下のような表示装置が実現できる。
すなわち、本発明の液晶表示装置は、点光源からの出射光を液晶素子に導く導光板と液晶素子との間に、導光板から出光する光線角度に応じて光を浅い角度から垂直上方まで幅広く変角することができる菱形形状の光学シート層を備えている。このような構成によれば、容易に液晶パネル上での視角を広げることができる。
ここで、導光板には出光面と対向する面に導光板の外へ光を均等出射もしくは整列出射させるための反射手段として散乱ドットやマイクロV溝などの光学パターンを形成する事とした。このような構成によれば、光学パターンの調整で光取出効率(=高輝度化)と広視角化の何れか片側に比重を置いた使い方に拡張することができる。同様の事は導光板の出光面に屈折率の異なる層を形成することでも可能である。
さらに、光学シート層の菱形形状(特に頂角)を変えることでも可能である。このような構成によれば、プリズム層内とその周辺の光の伝搬状態を制御できるため、広視角〜狭視角・高輝度と目的用途に応じた使い方に拡張することができる他、液晶素子と組み合わせたときの内面散乱の影響による輝度低下も視角方向を厳密に制御ができることで最小限度とすることができる。
以下、本発明に係る液晶表示装置の実施例を図1〜図11に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施例の液晶表示装置を示す構成図である。図1では、照明装置8は、液晶装置などのバックライトユニットとして使用される面発光型の照明装置であり、導光板2と、光源1と、反射シート3と、拡散シート4と、光学シート層5とを備える。導光板2から出射した光は、光学シート層5を通過して液晶装置を背面から照明する。これにより、液晶装置の透過表示が可能となる。光源1として複数のLED(図示せず)を備え、光源と対向する導光板2の端面(以下、「入光端面」と呼ぶ。)6aに光を出射する。導光板2は平面形状が矩形であり、アクリル樹脂などの透明樹脂で作製される。導光板2の上側の面6bは光を出射する面(以下、「出光面」と呼ぶ。)であり、下側の面6cは光を反射する面(以下、「反射面」と呼ぶ。)である。
光学シート層5は、拡散シート4の上方に配置され、拡散シート4と液晶パネル7の対向する表面に所定の間隔をおいてプリズム山5a,5cと5b,5dが形成された菱形プリズム形状を成す。菱形プリズム形状の光学シート層5では、液晶表示パネルに入光される光の水平成分、垂直方向の成分を増加させることにより、光の正面輝度を向上させる。
次にこの液晶表示装置の挙動について図2、図3を使って説明する。図2は本発明の液晶表示装置を説明する模式図であり、導光板2内部を伝搬する光線状態が分かるようにしたものである。ここで、図2において図1と同一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
導光板2内部を伝搬する光は、空気と導光板材料の屈折率で決まる臨界角より小さな角度で界面に入射・反射を繰り返して導光板内部に閉じ込められているが(図中m1)、反射面に形成した散乱ドット6dで散乱された光の一部は臨界角より大きい角度で出光面6bに入射するので、導光板2外部へ取りだされる(図中m2)。導光板2外部へ取りだされた光は拡散シート4で一旦拡散放射された後、菱形プリズム形状の光学シート層5によって液晶パネル7の正面方向へと変角されるが、ここで導光板2からの出光角度に応じて2つの伝搬モードが発生する。
図3と図4はその時の様子を模式的に示した光線追跡図であり、簡単のため導光板2からの出光角度を20〜30°の浅い角度とした場合(図3)と30°以上とした場合(図4)の2つを例示する。なお、出光角度が20°以下になると伝搬モードが変化するがここではその説明を省略する。ここで、図1と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
導光板からの出光角度が浅い角度にある場合(20〜30°)、菱形プリズム層の下側斜辺5d(若しくは5a)より入射した光線は界面での屈折変角を殆ど受けることなく菱形プリズム層内を進行し(図中m1)、菱形プリズム層5の左(もしくは右)側斜辺5aと5b(5dと5c)を介して全反射される(図中m2)。このため菱形プリズム層5を出射後の光線状態は、導光板2からの出光状態をそのまま左右対称として変角して液晶パネル7へと向けられる(図中m3)。
一方で導光板からの出光角度が深い角度にある場合は(30°以上)、菱形プリズム層の下側斜辺5b(若しくは5d)で一度屈折変角を受けて進行した後(図中m4)、再度菱形プリズム層の上側斜辺5b(若しくは5d)で屈折変角を受けて出射する(図中m5)。このため出射光の光線状態としては、ほぼ液晶パネルの正面方向へ変角される形で液晶パネル7へと向けられる。
本実施例の液晶表示装置では、菱形プリズム形状の光学シート層5によって、2つに大別される光線モードに対し有効且つ独立的に作用するため、従来方式の照明装置ではトレードオフの関係にあった光取出効率(=高輝度化)と広視角化の双方を満足することが可能である。
また、2つの光線モードの配分比は直前の導光板からの出光角度で決まるため、反射面に形成する光学パターン(散乱ドット、V溝など)によって光線配分量が変化する。このため、導光板への光学パターン形成によって当然ながら高輝度化と広視角化の何れか片側に比重を置いた使い方も可能である。
さらに、従来の照明装置で例えば逆プリズムシートを使用した方式の場合、液晶パネル7と組み合わせた場合に内面散乱の影響で輝度が低下する問題があるが、本発明の液晶表示装置では、照明装置上で広視角化が実現されているため内面散乱の影響からはフリーである他、液晶パネル上で広視野角が期待できるため、より視認性の高い液晶表示装置が提供できる。
本実施例の液晶表示装置の断面構成を図5に模式的に示す。図示するように、本実施例の液晶表示装置は、導光板9と、導光板9の側端面に配設したLED光源1と、導光板9の下方に配置されて導光板9の下方に放出される光を導光板9の内部に反射する反射シート3と、導光板9の出光面10aより出射した光をそれぞれx方向、y方向に集光させるための第1の光学シート層11a、第2の光学シート層11bと液晶パネル7を備える。ここで、光学シート層11a、11bには実施例1で説明した菱形プリズム形状のシートを適用するものとし、また導光板9の反射面10bにはマイクロV溝加工が一定周期ごとに施された形状のものを適用する。
次にこの液晶表示装置の挙動について図6を使って説明する。図6は本実施例の液晶表示装置を説明する模式図であり、導光板9内部を伝搬する光線状態が分かるようにしたものである。ここで、図6において図5と同一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
導光板9内部を伝搬する光は、空気と導光板材料の屈折率で決まる臨界角より小さな角度で界面に入射・反射を繰り返して導光板内部に閉じ込められているが(図中m1)、反射面に形成したマイクロV溝部10cに照射した光は、平面に対するV溝斜辺の角度分だけ光の方向が変えられ、臨界角よりも大きい角度で出光面10aに入射するので、導光板9外部へ取りだされる(図中m2)。導光板9外部へ取りだされた光は上下2枚に配置した菱形プリズム形状の光学シート層11a,11bによって屈折集光され(図中m3、m4)、液晶パネル7の正面方向へと変角されるが、ここで以降の液晶パネル7へ照射するまでの動作は実施例1で説明した図3、図4と同様であり、ここではその説明を省略する。
本実施例の液晶表示装置では、マイクロV溝加工が反射面に形成された導光板を適用したことで、導光板を出光後の光線角度は比較的浅い角度に統一出射するため、菱形プリズム形状の光学シート層へは比較的浅い角度で入射する光線のみを多くする事ができる。これにより、液晶表示装置として見た場合はより視角範囲が広い装置とすることができる。また、マイクロV溝加工の形状をより急峻なものに変えると、容易に導光板からの出光角度を上げる事が可能で、光学シート層への入射角度を深いものにして高輝度な液晶表示装置へ転換する使い方もできる。このように、導光板の反射面に形成する光学パターンの調整で、視角範囲が広い装置から高輝度な液晶表示装置まで幅広い使い方が可能であり、結果としてバリエーションの豊富な液晶表示装置が提供できる。
本実施例の液晶表示装置の断面構成を図7に模式的に示す。図示するように、本実施例の液晶表示装置は、導光板12と、導光板12の側端面に配設したLED光源1と、導光板12の出光面に配置されて導光板12内部を伝搬する光線の方向を変角するための屈折率層13、屈折率層13より出射した光を集光させるための光学シート層14と液晶パネル7を備える。
本実施例の液晶表示装置では、上述までの実施例で述べた液晶表示装置と異なり、導光板の反射面に散乱ドットやマイクロV溝などのパターン加工を一切施していないことを特徴としている。また導光板の下方に配置される反射シートをなくして薄型化を実現したことにも特徴がある。なお、前述までの実施例と同様に光学シート層14には菱形プリズム形状のシートを適用する。
次にこの液晶表示装置の挙動について図8を使って説明する。図8は本発明の液晶表示装置を説明する模式図であり、導光板12内部と屈折率層13内部を伝搬する光線状態が分かるようにしたものである。ここで、図7と同一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
LED光源1から導光板12に入射した光は、導光板12(屈折率:n1)の背面15bに対しては臨界角よりも浅い角度で入射するため界面で全反射をするが(図中m1)、屈折率層13(屈折率:n2)に到達した光は、(屈折率n2をn1に対して若干大きく設定する事で)界面で全反射する事無く一部は屈折率層13へと進行し(図中m2)、他は導光板12内へと反射する(図中m3)。導光板12の背面15bで再反射して屈折率層13へ到達した光は再度前記要領で一部を屈折率層13へと進行させ(図中m4)、他を導光板12へと反射する事を繰返す。
屈折率層13へ進行した何れの光も界面15aに対しては臨界角よりも大きい角度で入射するので、光線角度は比較的浅い角度に統一出射する形で屈折率層13外部へ取りだされる(図中m5)。屈折率層13外部へ取りだされた光は菱形プリズム形状の光学シート層14によって屈折集光され(図中m6)、液晶パネル7の正面方向へと変角されるが、ここで以降の液晶パネル7へ照射するまでの動作は実施例1で説明した図3、図4と同様であり、ここではその説明を省略する。
本実施例の液晶表示装置の場合、導光板12の出光面に導光板12と異なる屈折率の層13を配設して光を導光板外へと取りだす構成とする事で従来よりも平易な構成と部品点数で実現できることを特徴としている。ここで、屈折率層13の厚みは薄くても実現が可能であり、薄いフィルム層を導光板の上に積層もしくはコーティングすることで調整ができる。
導光板12(正確には屈折率層13)を出光する角度は空気界面と接する関係上、比較的浅い角度に統一出射されて菱形プリズム形状の光学シート層14へと入射するため、本実施例の液晶表示装置では広い視角範囲を持つ液晶表示装置に向いているが、導光板12と屈折率層13の屈折率、光学シート層14の屈折率・形状を適宜設定することで液晶パネル7に向ける光線方向は随時調整することが可能である。このため、上述の実施例で述べた光学シート層への入射角度を深いものにして高輝度な液晶表示装置へ転換する使い方は勿論の事、導光板12の背面(反射面)15bにも屈折率層と光学シート層を配設するだけで容易に両面発光としての使い方に拡張することが可能であり、比較的平易な構成と薄型化を実現しつつバリエーションの豊富な液晶表示装置が提供できる。
本実施例の液晶表示装置の断面構成を図9に模式的に示す。図示するように、本実施例の液晶表示装置は、導光板2と、導光板2の側端面に配設したLED光源1と、導光板2の下方に配置されて導光板の下方に放出される光を導光板9の内部に反射する反射シート3、導光板2の出光面6bより出射した光を集光させるための光学シート層16と液晶パネル7を備える。ここで、光学シート層16には実施例1で説明した菱形プリズム形状のシートを適用するものとし、また導光板の反射面には一例として散乱ドットパターンが一定周期ごとに施された形状のものを適用する。
上述した実施例で述べたものは、液晶パネルへ向ける光線方向の制御として導光板そのもの、もしくは導光板の反射面パターンなど加工方法を工夫して光学シート層へ入光する角度を変えるものであったが、本実施例の液晶表示装置では、光学シート層の菱形形状を変えることで同様の制御を行う。説明を簡単にするため、頂角が30°と120°の菱形形状における光線追跡図を例に図10、図11を使って説明する。
図10、図11は本発明の液晶表示装置で、光学シート層16の近傍での光の挙動を説明する模式図であり、導光板2を出光した光が光学シート層16内部を伝搬する光線状態を分かるようにしたものである。また、図10、図11において菱形の頂角はそれぞれ30°と120°に対応している。ここで、図10、図11において図9と同一部分には同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
菱形の頂角が鋭角(例えば30°)の場合、導光板から様々な角度で出光した光が菱形プリズム層の下側斜辺16d(若しくは下側斜辺16a)と接するが(図中m1)、接した光線量のおよそ90%以上は菱形プリズム層16の左側斜辺16a(もしくは右側斜辺16d)へと向かう形でプリズム層内を屈折して進行し(図中m2)、菱形プリズム層16の左側斜辺16aと16b(もしくは右側斜辺16dと16c)で全反射された後(図中m3)、再度菱形プリズム層の上側斜辺16c(若しくは上側斜辺16b)で屈折変角を受けて出射する(図中m4)。このため、菱形プリズム層16を透過後の光線形態としては主に垂直上方へ出光する成分が多く含まれるようになり、結果として導光板9を出光した光線量の大半がほぼ液晶パネル7の正面方向へと変角される(図中m4)。
一方で菱形の頂角が鈍角(例えば、120°)の場合は、菱形プリズム層の下側斜辺16d(若しくは下側斜辺16a)と接する光線量の90%以上が一度屈折変角を受けてプリズム層内を進行後(図中m5)、再度菱形プリズム層の上側斜辺16b(若しくは上側斜辺16d)で屈折変角を受けて出射する(図中m6)。このため、菱形プリズム層16を透過後の光線形態としては主に水平〜斜方へ出光する成分が多く含まれるようになり(図中m6)、プリズム層周辺方向に拡散した出射形態となる。
以上にした原理により、菱形の頂角が鋭角の場合には光線量の大半が液晶パネル7の正面方向に向くため、液晶表示装置として見た場合は正面輝度が高くなる傾向に、また頂角が鈍角の場合は光学シート層の周辺方向へ拡散する出射形態を取るため、液晶表示装置としてはより視角範囲の広い装置とすることができる。
本実施例の液晶表示装置では、液晶パネルへ向ける光線方向と比率の制御を光学シート層の菱形形状を変えて行うことを特徴としている。実施例では簡単のために頂角が30°と120°の菱形形状を取り上げたが、頂角を任意角度にすることで容易にプリズム層内と周辺の光の伝搬状態を制御でき、広視角〜狭視角・高輝度と目的用途に応じた液晶表示装置を提供することができる。また導光板からの出光状態に依存せず、光学シート層の菱形形状のみで液晶パネルへ向ける光の伝搬状態を決められるため、導光板の反射面に特別なパターン加工を必要とせずに従来からある導光板をそのまま転用できる。さらに前記述べたとおり、光学シート層の頂角は任意角度に選定できることで、従来導光板のパターン適正だけでは難しい液晶素子と組み合わせたときの内面散乱の影響による輝度低下も視角方向を厳密に制御ができることで最小限度とすることができる。
このように、光学シート層の菱形形状、特に頂角を変えるだけで視角範囲が広い装置から高輝度な液晶表示装置まで幅広い使い方が可能であり、結果としてバリエーションの豊富な液晶表示装置が提供できる。
本発明は、小型携帯情報機器の高輝度化を意図して考案したものであるが、特に照明装置部分に広視角〜狭視角・高輝度と特徴を持たせた設計へ容易に拡張ができるため、昨今急速な技術革新が進む大型照明装置分野での輝度改善に役立つ。
1 LED光源
2 導光板
3 光反射板(反射シート)
4 光散乱板(拡散シート)
5 光学シート層
5a,5b,5c,5d 光学シート層の各辺
6a 光入射面,6b 光出光面,6c 光反射面,6d 散乱ドット
7 液晶素子(液晶パネル)
8 照明装置
9 導光板
10a 光出光面,10b 光反射面,10c マイクロV溝
11a,11b 光学シート層
12 導光板
13 屈折率層
14 光学シート層
15a 光出光面,15b 光反射面
16 光学シート層
16a,16b,16c,16d 光学シート層の各辺
2 導光板
3 光反射板(反射シート)
4 光散乱板(拡散シート)
5 光学シート層
5a,5b,5c,5d 光学シート層の各辺
6a 光入射面,6b 光出光面,6c 光反射面,6d 散乱ドット
7 液晶素子(液晶パネル)
8 照明装置
9 導光板
10a 光出光面,10b 光反射面,10c マイクロV溝
11a,11b 光学シート層
12 導光板
13 屈折率層
14 光学シート層
15a 光出光面,15b 光反射面
16 光学シート層
16a,16b,16c,16d 光学シート層の各辺
Claims (12)
- 液晶素子と、光源と、前記光源から入射された光を前記液晶素子に導く導光板を備える液晶表示装置であって、前記液晶素子と前記導光板の間に、光源に対して水平・垂直方向に広がった光を屈折させて正面方向へ集光させるための屈折手段を備えることを特徴とする液晶表示装置。
- 前記屈折手段が菱形形状のプリズム光学シートであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記屈折手段の形状が四角錐形状のプリズム光学シートであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記屈折手段は、互いに屈折率の異なる第一の光学シートと第二の光学シートを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
- 前記導光板の前記出光面と対向する反射面には、前記出光面から光を均等出射もしくは整列出射させるための反射手段が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
- 前記反射手段が、前記反射面に形成された散乱ドットであることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
- 前記散乱ドットが、前記反射面上に設けられた凸状の突起であることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
- 前記反射手段が、前記反射面上に形成された断面V状の突起であることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
- 前記屈折手段と前記導光板の間に、前記導光板から出射した光の明るさと均斉度を向上させる散光手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
- 前記屈折手段と前記導光板の間に、前記導光板内部を伝搬する光線の方向を変角するための屈折率層が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
- 前記菱形形状の頂角が部位によって異なることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 光源と、入射面から入射した前記光源の光を出光面に導く導光板を備える照明装置において、前記導光板の出射面側に、前記出射面から出射した光を屈折させて正面方向へ集光させるための屈折手段を備えることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007047144A JP2008209728A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 照明装置、及び、液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007047144A JP2008209728A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 照明装置、及び、液晶表示装置 |
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JP2008209728A true JP2008209728A (ja) | 2008-09-11 |
Family
ID=39786076
Family Applications (1)
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JP2007047144A Pending JP2008209728A (ja) | 2007-02-27 | 2007-02-27 | 照明装置、及び、液晶表示装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008209728A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022146445A1 (en) * | 2020-12-31 | 2022-07-07 | Leia Inc. | Backlight, multiview backlight, and method having global mode mixer |
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2007
- 2007-02-27 JP JP2007047144A patent/JP2008209728A/ja active Pending
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WO2022146445A1 (en) * | 2020-12-31 | 2022-07-07 | Leia Inc. | Backlight, multiview backlight, and method having global mode mixer |
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