JP2008208637A - 建具及びその建具の配線方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】枠体1の吊元側の縦枠12と扉2の空洞部2aとに亘ってフレキシブル管20が配設され、このフレキシブル管20の長手方向一端部20aが前記縦枠12から突出し、長手方向他端寄りが扉2の空洞部2aに長手方向に移動可能に突出しており、前記フレキシブル管20を通して電線7が縦枠12側から扉2の空洞部2aまで挿通して配線され、その電線7が電気機器に接続している建具であり、枠体1から扉2に電線7を配線する部分がフレキシブル管20のみであるからコストが安く、そのフレキシブル管20をガイドとして電線7を枠体1から扉2まで簡単に配線することができる。
【選択図】図2
Description
前述したドアにあっては、枠体から扉に電線を配線し、その電線を電気器具に接続することが行われている。
例えば、特許文献1に開示したように、枠体の吊元側框と扉の吊元側框に亘って、パイプ状のスライド部材を伸縮自在とした中間金具を取付け、この中間金具の中空部分に電線を通すことで枠体から扉に配線するようにしたドアが提案されている。
また、中間金具は前述のように複雑形状で部品点数が多いので、その中間金具を枠体と扉に亘って取付けた状態で、その中空部に電線を通す作業がやりづらい。
前記枠体の吊元側の縦枠と、扉の空洞部とに亘ってフレキシブル管が、その長手方向一端部が前記縦枠から建物躯体側に突出し、かつ長手方向他端寄りが前記扉の空洞部に対して長手方向に移動可能に配設してあり、
前記フレキシブル管に電線が挿通され、その電線が前記電気機器に接続してあることを特徴とする建具である。
このようにすれば、フレキシブル管を縦枠から扉の空洞部まで簡単に配設できるし、そのフレキシブル管を通して電線を簡単に扉の空洞部まで挿入できる。
前記子扉の空洞部と、吊元側の縦枠とに亘ってフレキシブル管を配設し、
前記子扉を枠体に固定、固定解除する固定手段を設けることができる。
このようにすれば、子扉を開閉する頻度が少ないから、その子扉と縦枠に亘って配設したフレキシブル管、電線の耐久性が向上する。
また、子扉を枠体に固定されるので、電気機器として電気錠を用いた場合に、その電気錠で親扉を確実に施錠できる。
この後に、前記フレキシブル管をガイドとして電線を、建物躯体側から扉の空洞部まで挿入し、その電線を電気機器に接続するようにしたことを特徴とする建具の配線方法であ
る。
また、フレキシブル管をガイドとして電線を扉の空洞部までスムーズに挿入できるから、枠体から扉に電線を簡単に配線することができる。
特に、電線がAC100V電源線で電気工事士の資格を有する者が配線作業する必要がある場合に有利である。
前記扉2には電気機器、例えば照明4、インターフォン5、電気錠6等が取付けてある。
この電気機器には枠体1から電線、例えば照明用電線7、インターフォン用電線8、電気錠用電線9がそれぞれ接続されている。
前記枠体1は上枠10と下枠11と左右の縦枠12を方形状に連結してある。
前記吊元側の縦枠12と扉2とに亘ってフレキシブル管20が配設してある。
このフレキシブル管20の長手方向一端部20aは、前記縦枠12から枠体1を取付ける建物躯体13側に突出し、長手方向他端部20bは扉2の空洞部2a内に突出している。前記フレキシブル管20は、柔軟な融通のきくものである。
そのフレキシブル管20の長手方向他端部20bは、縦枠12の扉対向縦板12cに形成した第2穴22、扉2の吊元側縦板2bに形成した第3穴23から扉2の空洞部2a内に突出している。
前記縦枠12の扉対向縦板12cは、扉2の吊元側縦板2bと対向する縦板で、前記第2穴22と第3穴23は扉2が閉じ状態の時に相対向する。
この実施の形態では前記第2穴22、第3穴23には筒状のブッシュ24がそれぞれ嵌め込んで取付け、その第2穴22、第3穴23が見えないようにしてある。
そして、この各ブッシュ24内にフレキシブル管20が挿通してある。
要するに、フレキシブル管20は少なくとも扉2の空洞部2aに対して長手方向に移動可能である。
前記扉2が閉じ位置の時には、前記フレキシブル管20の縦枠12の扉対向縦板12cから突出した長手方向中間部分20cと長手方向他端部20b(長手方向他端寄り)は、図2に実線で示すように、ほぼ直線状となって扉2の空洞部2a内に入り込んでいる。
前記扉2を閉じ位置から開き位置に向けて開放動作すると、前記フレキシブル管20の長手方向中間部分20cは円弧状に湾曲しながら扉2の空洞部2aから順次相対的に抜け出し、図2に仮想線で示すように縦枠12と扉2との間で円弧状に湾曲している。
これにより、全開位置の扉2を閉じ位置に向けて回動して閉じ動作すると、フレキシブル管20の長手方向中間部分20cが扉2の空洞部2a内に相対的に順次入り込む。
このようであるから、建具を建物躯体13に取付けた状態で、その照明用電線7を、フレキシブル管20の長手方向一端部20aから挿入し、そのフレキシブル管20をガイドとして縦枠13から扉2の空洞部2aまでスムーズに挿入することができる。
したがって、枠体1から扉2に照明用電線7を簡単に配線することができる。
また、扉2を図2に仮想線で示すように開き位置とした開き状態でも前述と同様に照明用電線7をフレキシブル管20を通して扉2の空洞部2aまで挿入できる。
つまり、各電線を1つのフレキシブル管20を通して扉2の空洞部2aまで挿入してもよいが、照明4とインターフォン5、電気錠6が上下方向に離隔していることと、及び照明用電線7は強電圧電源線、例えば、AC100V電源線で、インターフォン用電線8、電気錠用電線9は低電圧電源線であることから別々のフレキシブル管を通すようにしてある。
すなわち、照明用電線7がAC100V電源線であると、電気工事士の資格を有した者でなければ配線作業できないので、建具を建物躯体13に取付けた後に配線作業できるようにすることが好ましいから前述のようにフレキシブル管20を用いる。
これに対して、インターフォン用電線8、電気錠用電線9は低電圧電源で、特別な資格を有しない建具を取付ける作業者でも配線作業できるから、建具の取付け作業時に配線することが可能であるから、フレキシブル管20を用いなくとも良い。
前記親扉2−1は通常時に開閉動作され、子扉2−2は大きな荷物を出し入れする際など特別の時に開閉動作されるので、開閉動作の頻度は少ない。
前記子扉2−2に照明4、インターフォン5、電子錠6が取付けてあり、子扉2−2が前述した扉2に相当する。
前記子扉2−2は前述の形状に限ることはなく、任意の形状とすることができる。すなわち、フレキシブル管20の長手方向一端部20bから中間部20c(長手方向他端寄り)が入り込むことができる空洞部2aを有する形状であれば良い。
例えば、図3と図5に示すように、上枠10の下面10aに受け金具30を固着して取付け、連結金具31の連結片32を受け金具30のあり溝30aに嵌合して連結すると共に、その連結金具31の取付片33を子扉2−2の戸先側端面板2eにビス34で固着して取付けることで子扉2−2の上部を上枠10に固定している。
このようであるから、連結金具31の連結片32を受け金具30のあり溝30aに嵌合することで取付片33を子扉2−2の戸先側端面板2aに接し、ビス34を螺合することで子扉2−2の上部を上枠10に固定でき、その固定する作業が簡単である。
また、前記ビス34を緩めて連結片32を受け金具30のあり溝30aから抜き出すことで、子扉2−2の上部と上枠10の固定を解除でき、その固定解除する作業が簡単である。
このようであるから、連結金具41の連結片42を受け金具40のあり溝40aに嵌合することで取付片43を子扉2−2の戸先側端面板2eに接し、ビス44を螺合することで子扉2−2の下部を下枠11に固定でき、その固定する作業が簡単である。
また、前記ビス44を緩めて連結片42を受け金具40のあり溝40aから抜き出すことで、子扉2−2の下部と下枠11の固定を解除でき、その固定解除する作業が簡単である。
なお、前記固定手段としては一般的なフランス落しを用いても良い。
枠体1の吊元側の縦枠12にフレキシブル管20を挿通する。
この状態で枠体1を建物躯体13に取付ける。
枠体1に扉2(親扉2−1、子扉2−2)をヒンジ3で開閉自在に取付ける。
前記縦枠12に挿通してあるフレキシブル管20の長手方向他端部2bを縦枠12の第2穴22から引き出し、扉2(子扉2−2)の第3穴23から空洞部2a内に差し込む。
扉2(子扉2−2)を閉じ状態とし、照明用電線7を建物躯体13側からフレキシブル管20の長手方向一端部20aに挿通し、順次押し込むことで長手方向他端部20bより突出し、扉2(子扉2−2)の空洞部2a内に挿入する。
前記照明用電線7を扉(子扉2−2)の室外側縦板2dに形成した開口26より外部に引き出し、照明4に接続する。
最後に照明4を前記室外側縦板2dに取付ける。
そのままの状態で照明用電線7を配線するまで待機する。
そして、配線作業者が照明用電線7をフレキシブル管20をガイドとして扉2の空洞部2aまで挿入することができる。
前述の配線方法は照明用電線7にのみ限ることはなく、フレキシブル管20を用いるのであれば、インターフォン用電線8、電気錠用電線9を同様に配線することができる。
また、縦枠12と扉2の空洞部2aに亘ってフレキシブル管20を配設する手順は前述の手順に限ることはない。例えば、扉2を枠体1に取付けた後に、縦枠12から扉2の空洞部2aまでフレキシブル管20を一度に挿入して配設しても良い。
この配線方法によれば、建具の取付け作業、フレキシブル管20の配設作業と電線の配線作業を時期をずらして行うことができるので、建具の取付け作業、フレキシブル管20の配設作業を行う作業者と配線作業を行う作業者が異なる場合に有利である。
Claims (4)
- 枠体に扉をヒンジで開閉自在に取付け、その扉に電気機器を取付けた建具であって、
前記枠体の吊元側の縦枠と、扉の空洞部とに亘ってフレキシブル管が、その長手方向一端部が前記縦枠から建物躯体側に突出し、かつ長手方向他端寄りが前記扉の空洞部に対して長手方向に移動可能に配設してあり、
前記フレキシブル管に電線が挿通され、その電線が前記電気機器に接続してあることを特徴とする建具。 - フレキシブル管の長手方向一端部は、縦枠の第1穴から建物躯体側に突出し、そのフレキシブル管の長手方向他端寄りは、縦枠の扉対向縦板に形成した第2穴、扉の吊元側縦板に形成した第3穴を通して扉の空洞部に突出するようにした請求項1記載の建具。
- 扉は親扉と子扉を備え、その子扉に電気機器が取付けてあり、
前記子扉の空洞部と、吊元側の縦枠とに亘ってフレキシブル管を配設し、
前記子扉を枠体に固定、固定解除する固定手段を設けた請求項1又は2記載の建具。 - 枠体に扉を開閉自在に取付けた建具を建物躯体に取付けると共に、前記枠体の吊元側の縦枠と扉の空洞部に亘ってフレキシブル管を配設し、
この後に、前記フレキシブル管をガイドとして電線を、建物躯体側から扉の空洞部まで挿入し、その電線を電気機器に接続するようにしたことを特徴とする建具の配線方法。
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