JP2008208103A - 新規な4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体及びこれを含有するstat6活性化阻害剤 - Google Patents

新規な4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体及びこれを含有するstat6活性化阻害剤 Download PDF

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JP2008208103A JP2007048548A JP2007048548A JP2008208103A JP 2008208103 A JP2008208103 A JP 2008208103A JP 2007048548 A JP2007048548 A JP 2007048548A JP 2007048548 A JP2007048548 A JP 2007048548A JP 2008208103 A JP2008208103 A JP 2008208103A
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Takahiro Kitamura
崇博 北村
Toshiharu Arai
俊晴 荒井
Takeshi Doi
武 土肥
Makoto Suda
誠 須田
Shigeru Morikawa
滋 森川
Toshiaki Takizawa
俊明 滝沢
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Abstract

【課題】STAT6の活性化を的確に阻害する、STAT6活性化阻害剤を提供すること。
【解決手段】
次の一般式(1):
【化25】
Figure 2008208103

[式中、
及びRは、それぞれ同一又は異なって、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、又はC〜Cアシル基(これらの置換基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていてもよい)を示す。]で表わされる4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体及びこれを含有するSTAT6活性化阻害剤、及びSTAT6が関与する疾患の予防・治療剤、詳細には喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等に有用な医薬に関する。
転写因子のSTATファミリー(signal transducer and activator of transcription Family)は、サイトカイン等の刺激に応答して遺伝子の発現を誘導する転写因子であり、STAT1からSTAT6までのサブタイプが知られている。STATは約750〜850個のアミノ酸からなるタンパク質であり、コイルドコイルドメイン、DNA結合ドメイン、リンカードメイン及びSH2ドメインを有している。これらはいずれも約700番目付近にリン酸化されるチロシンを含有しており、当該チロシンのリン酸化により活性化し、リン酸化チロシンとSH2ドメインにより二量化して安定な複合体となる。
STAT6(signal transducer and activator of transcription 6)はインターロイキン−4(IL−4)及びインターロイキン−13(IL−13)のシグナル伝達に重要な役割を演じている転写因子である。IL−4又はIL−13がIL−4受容体又はIL−13受容体に結合すると、細胞内で受容体にアソシエートした蛋白質キナーゼJAK1とJAK3が活性化され、STAT6の641Tyr残基をリン酸化する。リン酸化されたSTAT6はそれ自身の持つSH2ドメインを介してホモ二量体を形成し、核内に移行して、種々の遺伝子のプロモーター領域に存在する特異的なDNA認識配列に結合する。STAT6の至適塩基配列はTTCNNNNGAA(Nは任意の塩基を示す)であり、この認識配列が約10塩基対の間隔で直列に存在する場合には、各々の認識配列に結合した二量体が高い親和性で結合するとされている。STAT6認識配列をプロモーター領域に有する遺伝子として、アレルギー炎症への関与が知られているイムノグロブリン−E(IgE) ジャームラインCεトランスクリプトやCD23、エオタキシン等が報告されている。
ヒトにおけるIL−4のシグナル伝達の異常と喘息の発症について、光安ら(非特許文献1)により、1)アトピー性喘息患者にIL−4受容体α鎖における50番目のアミノ酸の点突然変異(Val50Ile)が正常人と比較して高率に認められること、2)この点突然変異によりT細胞及びB細胞のシグナル伝達が亢進していること、3)従って、アトピー性喘息におけるIL−4シグナル伝達異常がひとつの発生因子であることが示唆されている。さらに、STAT6欠損マウスを用いて抗原の感作及び吸入誘発を行ったところ(マウス喘息モデル)、(1)野生型マウスと比較して気道炎症及び気道過敏性が抑制されていること、(2)IgE産生及び好酸球の気道内への浸潤は認められなかったこと、から喘息の発症にSTAT6が必須であることが直接証明された(非特許文献2)。また、感染防御を担うTh1細胞の分化、活性化は正常であり、個体の異常は何も観察されなかった。
これらのことから、STAT6の活性化阻害剤は、アレルギー性疾患の病態に関与するSTAT6の活性化を阻害することによる全く新しいタイプの薬剤として期待でき、しかも、本メカニズムに基づく副作用発現の可能性は極めて低いと考えられ、STAT6の活性化阻害作用に基づく薬剤の開発研究が進められている。STAT6の活性化阻害剤としては、最近、複素環化合物(特許文献1、特許文献2)、三環性化合物(非特許文献3)、キノリン系化合物(特許文献3)、アミノイソオキサゾール誘導体(特許文献4参照)、テトラヒドロベンゾソオキサゾール誘導体(特許文献5参照)、イミノチアゾール誘導体(特許文献6参照)、イミダゾ[2,1−b]チアゾール誘導体(特許文献7参照)、ジヒドロチアジアゾール誘導体(特許文献8参照)等の化合物が報告されている。また、STAT6のデコイ(転写因子が結合する塩基配列を有する部位又はそれを含有してなるオリゴヌクレオチド)を用いる方法も報告されている(特許文献9及び10参照)。
デコイ核酸をアトピー性皮膚炎モデルマウスや接触性皮膚炎モデルマウスに投与することによってアレルギー症状が改善されることが報告されたが(非特許文献4、非特許文献5)、核酸医薬は生体内で分解されやすいことや経口投与ができない等の問題がある。
US2005227959公報 WO200238107パンフレット WO200279165パンフレット 特開平10−175964号公報 特開平10−175965号公報 特開平11−29475号公報 特開平11−106340号公報 特開2000−229959号公報 特開2005−306877号公報 特表2005−523703号公報 H Mitsuyasuら J.Immunol.(1999)162(3) 1227−1231 T Akimotoら J.Exp.Med.(1998)187(9) 1537−1542 J.Antibiot.,56,No.6,513−519(2003) K Sumiら Gene Ther. (2004) 1763−1771 H Yokozekiら Gene Ther. (2004) 11(4) 1753−1762
このような状況下、新たな骨格を有するSTAT6の活性化阻害剤が求められている。従って、本発明の目的は、STAT6の活性化を的確に阻害する新規な化合物の提供にある。
また、本発明の目的は、STAT6が関与する疾患、例えば喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等に有用な医薬を提供することにある。
本発明者らは喘息や各種のアレルギー疾患に対し有効で副作用の少ない治療・予防剤を開発するために、STAT6に着目し、STAT6の活性化を阻害できる薬剤について鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表わされる新規な4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を見出し、さらにこれらがSTAT6活性化を阻害する作用を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は次の一般式(1):
Figure 2008208103
[式中、
及びRは、それぞれ同一又は異なって、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、又はC〜Cアシル基(これらの置換基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていてもよい)を示す。]
で表わされる4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に関する。
また、本発明は、一般式(1)で表わされる4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とするSTAT6活性化阻害剤、及び製薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物、より詳細にはSTAT6活性化阻害作用を有する医薬組成物に関する。
さらに、本発明は、前記した本発明の化合物を含有してなる喘息等の呼吸器疾患の予防及び/又は治療剤、アレルギー性疾患の予防及び/又は治療剤、並びに炎症性疾患の予防及び/又は治療剤に関する。
また、本発明は、STAT6活性化阻害剤、呼吸器疾患の予防及び/又は治療剤、アレルギー性疾患の予防及び/又は治療剤、及び/又は炎症性疾患の予防及び/又は治療剤のための製剤を製造するための本発明の化合物の使用(use)に関する。
また、本発明は、STAT6活性化阻害剤の有効量を投与して、呼吸器疾患、アレルギー性疾患、及び/又は炎症性疾患を、予防及び/又は治療する方法(method)に関する。
本発明をより具体的に説明すれば以下の通りとなる。
<1>一般式(1)で表わされる4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物。
<2>4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−3−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、若しくは4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、又はそれらの溶媒和物。
<3>前記<1>、又は<2>に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とする、STAT6活性化阻害剤。
<4>STAT6活性化阻害が、IL−4刺激に基づくSTAT6活性化の阻害である前記<3>に記載のSTAT6活性化阻害剤。
<5>前記<1>、又は<2>に記載の一般式(1)で表わされる4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる医薬組成物。
<6>前記<1>、又は<2>に記載の一般式(1)で表わされる4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる呼吸器疾患の予防及び/又は治療剤。
<7>前記<1>、又は<2>に記載の一般式(1)で表わされる4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなるアレルギー性疾患の予防及び/又は治療剤。
<8>前記<1>、又は<2>に記載の一般式(1)で表わされる4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる炎症性疾患の予防及び/又は治療剤。
本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とするSTAT6活性化阻害剤は、優れたSTAT6活性化阻害作用を有する。また、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とする医薬は、STAT6の活性化が関与する疾患、例えば喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等に有用である。
本発明において、「C〜Cアルキル基」とは、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示す。C〜Cアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−へキシル基等が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。
本発明において、「C〜Cアルケニル基」とは、直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜6のアルケニル基を示す。C〜Cアルケニル基としては、例えばエチレニル基、cis−n−プロパン−1−エン−1−イル基、trans−n−プロパン−1−エン−1−イル基、n−プロパン−2−エン−1−イル基、イソプロペニル基、1−メチルプロパン−1−エン−1−イル基、1−メチルプロパン−2−エン−1−イル基、2−メチルプロパン−1−エン−1−イル基、2−メチルプロパン−2−エン−1−イル基、cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、trans−n−ブタン−1−エン−1−イル基、cis−n−ブタン−2−エン−1−イル基、trans−n−ブタン−2−エン−1−イル基、n−ブタン−3−エン−1−イル基、cis−n−ペンタン−1−エン−1−イル基、trans−n−ペンタン−1−エン−1−イル基、cis−n−ペンタン−2−エン−1−イル基、trans−n−ペンタン−2−エン−1−イル基、cis−n−ペンタン−3−エン−1−イル基、trans−n−ペンタン−3−エン−1−イル基、n−ペンタン−4−エン−1−イル基、cis−n−ヘキサン−1−エン−1−イル基、trans−n−ヘキサン−1−エン−1−イル基、cis−n−ヘキサン−2−エン−1−イル基、trans−n−ヘキサン−2−エン−1−イル基、cis−n−ヘキサン−3−エン−1−イル基、trans−n−ヘキサン−3−エン−1−イル基、cis−n−ヘキサン−4−エン−1−イル基、trans−n−ヘキサン−4−エン−1−イル基、n−ヘキサン−5−エン−1−イル基等が挙げられ、好ましくはエチレニル基、trans−n−プロパン−1−エン−1−イル基が挙げられる。
本発明において、「C〜Cアシル基」とは、直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜6のアシル基を示す。「C〜Cアシル基」としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、2−メチルペンタノイル基、3−メチルペンタノイル基、4−メチルペンタノイル基、2,2−ジメチルブタノイル基、2,3−ジメチルブタノイル基、3,3−ジメチルブタノイル基が挙げられ、好ましくはプロピオニル基が挙げられる。
本発明において、R、Rとして選択され得るC〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、及びC〜Cアシル基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていても良い。
本発明において、「C〜C10アリール基」とは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を示す。C〜C10アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基が挙げられる。
本発明において、「C6〜C10アリールオキシ基」とは、前記「C〜C10アリール基」が酸素原子に結合した基を示す。C〜C10アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等が挙げられ、好ましくはフェニルオキシ基が挙げられる。
本発明において、「C6〜C10アリールカルボニル基」とは、前記「C〜C10アリール基」がカルボニル基に結合した基を示す。C〜C10アリールカルボニル基としては、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル等が挙げられ、好ましくはベンゾイル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリール基で1個置換されたC〜Cアルキル基(「C〜C10アリール−C〜Cアルキル基」)としては、例えばフェニルメチル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、2−フェニルプロパン−2−イル基、2−フェニル−2−メチルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、6−フェニルヘキシル基、ナフタレン−1−イルメチル基、ナフタレン−2−イルメチル基、1−(ナフタレン−1−イル)エチル基、2−(ナフタレン−1−イル)エチル基、1−(ナフタレン−2−イル)エチル基、2−(ナフタレン−2−イル)エチル基、1−(ナフタレン−1−イル)プロピル基、2−(ナフタレン−1−イル)プロピル基、3−(ナフタレン−1−イル)プロピル基、1−(ナフタレン−2−イル)プロピル基、2−(ナフタレン−2−イル)プロピル基、3−(ナフタレン−2−イル)プロピル基、1−(ナフタレン−1−イル)ブチル基、1−(ナフタレン−2−イル)ブチル基、1−(ナフタレン−1−イル)ペンチル基、1−(ナフタレン−2−イル)ペンチル基、1−(ナフタレン−1−イル)ヘキシル基、1−(ナフタレン−2−イル)ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニルプロピル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールオキシ基で1個置換されたC〜Cアルキル基(「C〜C10アリールオキシ−C〜Cアルキル基」)としては、例えばフェニルオキシメチル基、2−フェニルオキシエチル基、3−フェニルオキシプロピル基、2−フェニルオキシプロパン−2−イル基、2−フェニルオキシ−2−メチルプロピル基、4−フェニルオキシブチル基、5−フェニルオキシペンチル基、6−フェニルオキシヘキシル基、ナフタレン−1−イルオキシメチル基、ナフタレン−2−イルオキシメチル基、1−(ナフタレン−1−イルオキシ)エチル基、1−(ナフタレン−2−イルオキシ)エチル基、2−(ナフタレン−1−イルオキシ)エチル基、2−(ナフタレン−2−イルオキシ)エチル基、1−(ナフタレン−1−イルオキシ)プロピル基、1−(ナフタレン−2−イルオキシ)プロピル基、2−(ナフタレン−1−イルオキシ)プロピル基、2−(ナフタレン−2−イルオキシ)プロピル基、3−(ナフタレン−1−イルオキシ)プロピル基、3−(ナフタレン−2−イルオキシ)プロピル基、1−(ナフタレン−1−イルオキシ)ブチル基、1−(ナフタレン−2−イルオキシ)ブチル基、1−(ナフタレン−1−イルオキシ)ペンチル基、1−(ナフタレン−2−イルオキシ)ペンチル基、1−(ナフタレン−1−イルオキシ)ヘキシル基、1−(ナフタレン−2−イルオキシ)ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニルオキシプロピル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールカルボニル基で1個置換されたC〜Cアルキル基(「C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアルキル基」)としては、例えばベンゾイルメチル基、2−ベンゾイルエチル基、3−ベンゾイルプロピル基、2−ベンゾイルプロパン−2−イル基、2−ベンゾイル−2−メチルプロピル基、4−ベンゾイルブチル基、5−ベンゾイルペンチル基、6−ベンゾイルヘキシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、1−(1−ナフトイル)エチル基、1−(2−ナフトイル)メチル基、2−(1−ナフトイル)エチル基、2−(2−ナフトイル)エチル基、1−(1−ナフトイル)プロピル基、1−(2−ナフトイル)プロピル基、2−(1−ナフトイル)プロピル基、2−(2−ナフトイル)プロピル基、3−(1−ナフトイル)プロピル基、3−(2−ナフトイル)プロピル基、1−(1−ナフトイル)ブチル基、1−(2−ナフトイル)ブチル基、1−(1−ナフトイル)ペンチル基、1−(2−ナフトイル)ペンチル基、1−(1−ナフトイル)ヘキシル基、1−(2−ナフトイル)ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは2−ベンゾイルエチル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリール基で1個置換されたC〜Cアルケニル基(「C〜C10アリール−C〜Cアルケニル基」)としては、例えば2−フェニル−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−フェニル−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−フェニル−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−フェニル−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−フェニル−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−フェニル−cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、5−フェニル−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−フェニル−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−1−イル)−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−2−イル)−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−1−イル)−cis−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−2−イル)−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−1−イル)−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−2−イル)−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−1−イル)−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−2−イル)−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−1−イル)−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−2−イル)−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−1−イル)−cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−2−イル)−cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、5−(ナフタレン−1−イル)−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、5−(ナフタレン−2−イル)−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−(ナフタレン−1−イル)−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、6−(ナフタレン−2−イル)−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニル−trans−プロパン−1−エン−1−イル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールオキシ基が1個置換したC〜Cアルケニル基(「C〜C10アリールオキシ−C〜Cアルケニル基」)としては、例えば2−フェニルオキシ−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−フェニルオキシ−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−フェニルオキシ−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−フェニルオキシ−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−フェニルオキシ−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−フェニルオキシ−cis−ブタン−1−エン−1−イル基、5−フェニルオキシ−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−フェニルオキシ−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−1−イル)オキシ−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−2−イル)オキシ−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−1−イル)オキシ−cis−エタン−1−エン−1−イル基、2−(ナフタレン−2−イル)オキシ−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−1−イル)オキシ−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−2−イル)オキシ−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−1−イル)オキシ−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(ナフタレン−2−イル)オキシ−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−1−イル)オキシ−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−2−イル)オキシ−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−1−イル)オキシ−cis−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(ナフタレン−2−イル)オキシ−cis−ブタン−1−エン−1−イル基、5−(ナフタレン−1−イル)オキシ−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、5−(ナフタレン−2−イル)オキシ−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−(ナフタレン−1−イル)オキシ−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、6−(ナフタレン−2−イル)オキシ−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニルオキシ−trans−プロパン−1−エン−1−イル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールカルボニル基が1個置換したC〜Cアルケニル基(「C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアルケニル基」)としては、例えば2−ベンゾイル−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−ベンゾイル−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−ベンゾイル−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−ベンゾイル−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−ベンゾイル−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−ベンゾイル−cis−ブタン−1−エン−1−イル基、5−ベンゾイル−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−ベンゾイル−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、2−(1−ナフトイル)−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(2−ナフトイル)−trans−エタン−1−エン−1−イル基、2−(1−ナフトイル)−cis−エタン−1−エン−1−イル基、2−(2−ナフトイル)−cis−エタン−1−エン−1−イル基、3−(1−ナフトイル)−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(2−ナフトイル)−trans−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(1−ナフトイル)−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、3−(2−ナフトイル)−cis−プロパン−1−エン−1−イル基、4−(1−ナフトイル)−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(2−ナフトイル)−trans−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(1−ナフトイル)−cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、4−(2−ナフトイル)−cis−n−ブタン−1−エン−1−イル基、5−(1−ナフトイル)−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、5−(2−ナフトイル)−trans−ペンタン−1−エン−1−イル基、6−(1−ナフトイル)−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基、6−(2−ナフトイル)−trans−ヘキサン−1−エン−1−イル基等が挙げられ、好ましくは2−ベンゾイル−trans−エタン−1−エン−1−イル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリール基が1個置換したC〜Cアシル基(「C〜C10アリール−C〜Cアシル基」)としては、例えば2−フェニルアセチル基、3−フェニルプロピオニル基、3−フェニル−2−メチルプロピオニル基、4−フェニルブチリル基、5−フェニルペンチリル基、6―フェニルヘキシリル基、2−(ナフタレン−1−イル)アセチル基、2−(ナフタレン−2−イル)アセチル基、3−(ナフタレン−1−イル)プロピオニル基、3−(ナフタレン−2−イル)プロピオニル基、4−(ナフタレン−1−イル)ブチリル基、4−(ナフタレン−2−イル)ブチリル基、5−(ナフタレン−1−イル)ペンチリル基、5−(ナフタレン−2−イル)ペンチリル基、6−(ナフタレン−1−イル)ヘキシリル基、6−(ナフタレン−2−イル)ヘキシリル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニルプロピオニル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールオキシ基が1個置換したC〜Cアシル基(「C〜C10アリールオキシ−C〜Cアシル基」)としては、例えば2−フェニルオキシアセチル基、3−フェニルオキシプロピオニル基、3−フェニルオキシ−2−メチルプロピオニル基、4−フェニルオキシブチリル基、5−フェニルオキシペンチリル基、6−フェニルオキシヘキシリル基、2−(ナフタレン−1−イル)オキシアセチル基、2−(ナフタレン−2−イル)オキシアセチル基、3−(ナフタレン−1−イル)オキシプロピオニル基、3−(ナフタレン−2−イル)オキシプロピオニル基、4−(ナフタレン−1−イル)オキシブチリル基、4−(ナフタレン−2−イル)オキシブチリル基、5−(ナフタレン−1−イル)オキシペンチル基、5−(ナフタレン−2−イル)オキシペンチル基、6−(ナフタレン−1−イル)オキシヘキシル基、6−(ナフタレン−2−イル)オキシヘキシル基等が挙げられ、好ましくは3−フェニルオキシプロピオニル基が挙げられる。
本発明において、C〜C10アリールカルボニル基が1個置換したC〜Cアシル基(C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアシル基)としては、例えば2−ベンゾイルアセチル基、3−ベンゾイルプロピオニル基、3−ベンゾイル−2−メチルプロピオニル基、4ーベンゾイルブチリル基、5−ベンゾイルペンチル基、6−ベンゾイルヘキシル基、2−(1−ナフチル)アセチル基、2−(2−ナフチル)アセチル基、3−(1−ナフチル)プロピオニル基、3−(2−ナフチル)プロピオニル基、4−(1−ナフチル)ブチリル基、4−(2−ナフチル)ブチリル基、5−(1−ナフチル)ペンチリル基、5−(2−ナフチル)ペンチリル基、6−(1−ナフチル)ヘキシリル基、6−(2−ナフチル)ヘキシリル基等が挙げられ、好ましくは3−ベンゾイルプロピオニル基が挙げられる。
上記一般式(1)中、R及びRとしては、それぞれ同一又は異なって、C〜Cアルキル基、C〜C10アリール−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールオキシ−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアルキル基、C〜C10アリール−C〜Cアルケニル基、又はC〜C10アリール−C〜Cアシル基であるのが好ましい。
また、別の観点からは、上記一般式(1)中、R及びRとしては、
が、C〜Cアルキル基であり、
がC〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、又はC〜Cアシル基(これらの置換基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていてもよい)であるものが好ましく、
が、C〜Cアルキル基であり、
が、C〜Cアルキル基、C〜C10アリール−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールオキシ−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアルキル基、又はC〜C10アリール−C〜Cアルケニル基、又はC〜C10アリール−C〜Cアシル基であるものがより好ましい。
本発明の上記一般式(1)で表わされる4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体としては、例えば、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−3−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンが挙げられる。
本発明の4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体の溶媒和物としては、水和物等が挙げられる。
本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。
本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体は、下記図1で示すように、4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体を合成する公知の方法により製造することができる。
シアナミド(II)とメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール等のアルコール類を酸性条件下で反応させると、一般式(III)で示されるイソウレア誘導体を製造することができる。反応は、シアナミドと等モル或いは過剰量のアルコール類を酸の存在下反応する。酸としては、特に制限は無いが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸等の鉱酸又は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸を使用することができる。反応温度は−80〜150℃、好ましくは0〜100℃で、反応時間は1時間〜10日間、好ましくは1日〜4日反応させることによって目的物(III)が得られる。
シクロヘキサンカルボニルアルデヒド(IV)とベータケトカルボン酸エステル(V)を酸又は塩基存在下、脱水縮合反応を行うと化合物(VI)を製造することができる。反応は、例えば日本化学会編「新実験化学講座 14巻 有機化合物の合成と反応I」(丸善株式会社、1977年、p221)等に記載の方法が適用できる。
化合物(VI)とイソウレア誘導体(III)を塩基存在下、環化反応を行うと分離不可能な1,4−ジヒドロピリミジン化合物および3,4−ジヒドロピリミジン化合物の混合物(VII)を製造することができる。反応は、化合物(VI)と等モル或いは過剰量のイソウレア誘導体(III)を塩基の存在下反応する。塩基は特に制限は無いが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルコールの金属塩類等を使用することができる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は−40〜150℃、好ましくは0〜100℃で、反応時間は1時間〜2日間、より好ましくは1〜24時間反応させることによって目的物が得られる。
混合物(VII)は酸化剤と反応させると化合物(VIII)を製造することができる。酸化剤としては、1,4−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン等が適用でき、混合物(VII)と等モル或いは過剰量の酸化剤と反応する。溶媒は、特に制限は無いが、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は−40〜150℃、好ましくは0〜100℃で、反応温度は1分〜1日、より好ましくは30分〜4時間反応させることによって目的物(VIII)が得られる。
化合物(VIII)を還元剤と反応させると、アルコール体(IX)を製造することができる。還元剤としては、リチウムアルミニウムヒドリド、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド等が適用でき、化合物(VIII)と等モル或いは過剰量の還元剤と反応する。溶媒は特に制限はないが、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル、トルエン等不活性溶媒を単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は−70〜60℃、好ましくは−20〜0℃で、反応時間は1分〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによってアルコール体(IX)が得られる。
アルコール体(IX)を酸化剤と反応させると、アルデヒド体(X)を製造することができる。酸化剤としては、クロム酸、スワン酸化剤、テトラプロピルアンモニウムパールテネート(TPAP)等が適用でき、アルコール体(IX)と等モル或いは過剰量の酸化剤と反応する。溶媒は、特に制限は無いが、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜60℃、好ましくは室温で、反応時間は10分〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。
側鎖Rは公知の方法に従い、アルコール体(IX)のOH基を脱離基へ変換後、求核剤と塩基を組み合わせて用い導入する、又はアルデヒド体に対し求核剤と塩基を組み合わせて用い導入することができる。
求核剤は特に制限は無いが、アルコール、アミン、Horner−Wadworth−Emmons試薬やWittig試薬等の活性メチレン等を塩基と組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限はないが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルコールの金属塩類等を使用することができる。
化合物(XI)はアルコール体(IX)を塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子や、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基に置換することで得られる。塩素原子の置換は、公知の方法に従い製造することができる。例えば日本化学会編「実験化学講座 13巻 有機化合物の合成I」(丸善株式会社、2004年、p398)等に記載の方法が適用できる。四塩化炭素とトリフェニルホスフィン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基を用いて製造することができる。溶媒は特に制限は無いが、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜100℃、好ましくは加熱還流状態で、反応時間は10〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。臭素原子の置換は公知の方法に従い製造することができる。例えば日本化学会編「実験化学講座 13巻 有機化合物の合成I」(丸善株式会社、2004年、p398〜399)等に記載の方法が適用できる。四臭化炭素とトリフェニルホスフィン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基を用いて製造することができる。溶媒は特に制限はないが、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜100℃、好ましくは加熱還流状態で、反応時間は10〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。ヨウ素原子の置換は、ヨウ素とイミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基を用いて製造することができる。溶媒は特に制限は無いが、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜100℃、好ましくは加熱還流状態で、反応時間は10〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基の置換は、アルキル又はアリールスルホニルクロリドとピリジン等の塩基を用いて製造することができる。溶媒は特に制限は無いがクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜100℃、好ましくは室温状態で、反応時間は0〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。
2−アルコキシピリミジン体(XII)は、化合物(XI)又は、アルデヒド体(X)にそれぞれ前記の求核剤と塩基を組み合わせて製造することができる。溶媒は特に制限はないが、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は0〜60℃、好ましくは室温で、反応時間は10分〜10時間、より好ましくは30分〜3時間反応させることによって得られる。
4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン体(I)は2−アルコキシピリミジン体(XII)に酸処理を施すことで製造することができる。反応は、例えば日本化学会編「新実験化学講座 14巻 有機化合物の合成と反応I」(丸善株式会社、1977年、p456)等に記載の方法が適用できる。溶媒は、特に制限は無いが、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、n−プロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。酸は特に制限はないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸等の鉱酸又は酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を使用することができる。
Figure 2008208103
図1
〔式中、R、及びRは上記一般式(1)におけるのと同じ置換基を示し、R10及びR11はC〜Cアルキル基を示し、Xは脱離基を示す〕
本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物は、製造したものをそのまま利用しても良いが、更に必要に応じて再結晶法、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製手段を用いて精製することができる。また必要に応じて、常法によって前記した所望の溶媒和物にすることもできる。
本発明において「STAT6活性化阻害」とは、転写因子としてのSTAT6の活性化を阻害することができればよく、特にIL−4刺激に基づく活性化を阻害することができるものであればよい。より具体的には、STAT6の関与するシグナル伝達系における活性化を阻害、例えばリン酸化の阻害、二量化による活性化の阻害、STAT6による転写反応の阻害等、いずれの段階での阻害であってもよい。なお、STAT6の関与するシグナル伝達系としては、例えばIL−4刺激に基づくもの等が挙げられる。
本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物は、後記試験例に示すように、STAT6活性化阻害作用を有することから、STAT6活性化阻害剤として、及びSTAT6が関与する疾患、例えば喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等に有用な医薬として利用できる。
本発明の医薬は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とするものであり、この投与形態は、特に限定されず治療目的に応じて適宜選択でき、例えば、経口用固形製剤、経口用液体製剤、注射剤、坐剤、外用剤、点眼剤、吸入剤、エアゾール剤、貼付剤のいずれでもよく、これらの投与形態は、薬学的に許容される担体を配合し、当業者に公知慣用の製剤方法により製造できる。なお、本発明における溶媒和物は、遊離の化合物を有効成分として製剤化する際に、製剤化における取り扱いを容易にするための化合物であり、溶媒和物になって初めて有効性が生じるものではない。
経口用固形製剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば、賦形剤としては、乳糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、微結晶セルロース、珪酸等を、結合剤としては、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ゼラチン液、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等を、崩壊剤としてはカンテン末、炭酸水素ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド等を、滑沢剤としては精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等を、着色剤としては、β−カロチン、黄色三二酸化鉄、カルメラ等を、矯味剤としては白糖、橙皮等を例示できる。
経口用液体製剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば矯味剤としては白糖等が、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはトラガント等が、保存剤としてはパラオキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
注射剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物にpH調節剤、安定化剤、等張化剤等を添加し、常法により皮下、筋肉及び静脈内注射剤を製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えばpH調節剤としては、リン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウム等が、等張化剤としては、塩化ナトリウム等が例示できる。
坐薬を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に担体、界面活性剤を加えて常法により製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば、担体としてはポリエチレングリコール、ハードファット等を、界面活性剤としてはポリソルベート80等を例示できる。
外用剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に基剤、水溶性高分子、溶媒、界面活性剤、保存剤等を加えて、常法により液剤、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤等を製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば、基剤としては、流動パラフィン、白色ワセリン、精製ラノリン等が、水溶性高分子としてはカルボキシビニルポリマー等が、溶媒としてはグリセリン、水等が、界面活性剤としてはポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が、保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
点眼剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物にpH調節剤、安定化剤、等張化剤、保存剤等を加えて常法により製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば、pH調節剤としては、リン酸ナトリウム等を、安定化剤としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA等を、等張化剤としては、塩化ナトリウム等を、保存剤としては、クロロブタノール等を例示できる。
吸入剤、エアゾール剤として使用するには、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を溶液、懸濁液又は微小粉体の形で、気体又は液体噴射剤と共に、且つ所望により湿潤剤又は分散剤のような通常の補薬と共にエアゾール容器内に充填すればよい。
貼付剤を調製する場合は、本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物に粘着剤、溶媒、架橋剤、界面活性剤等を加えて常法により含水型貼付剤、プラスター貼付剤等を製造することができる。そのような添加剤としては、当該分野で一般的に使用されているものでよく、例えば、粘着剤としてはポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸−2−エチルヘキシル、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等を、溶媒としてはグリセリン、水等を、架橋剤としては、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、乾燥水酸化アルミニウムゲル等を、界面活性剤としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等を例示できる。
本発明の医薬の投与量、投与方法は患者の年齢、体重、症状、並びに投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して本発明の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体として1日1〜1000 mgを1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
[実施例]
以下に試験例、実施例を例示して本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[製造例1]
O−イソプロピルイソウレア メタンスルホン酸塩 の合成
Figure 2008208103
シアナミド 50.0 g を2−プロパノール 150 mLに溶かし、氷水冷却下、メタンスルホン酸 114 g の2−プロパノール 100 mL 溶液を約30分間かけて滴下し、室温で63時間攪拌した。2−プロパノールを留去し、表題化合物230 g(98%)を無色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.29(6H, d, J = 6.1 Hz), 2.37(3H, s), 4.80-4.92(1H, m), 8.42(4H, brs).
[製造例2]
4−(シクロへキサン−1−イル)−5−エチルオキシカルボニル−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
シクロヘキサンカルボニルアルデヒド(3.00 g)と4−メチル−3−オキソペンタン酸エチル(4.31 mL)とO−イソプロピルイソウレア メタンスルホン酸塩(10.6 g)をジメチルホルムアミド(30.0 mL)に溶解し、70℃で一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却後、不溶物をろ過し減圧下溶媒を留去した。残渣に水を加えジエチルエーテルで抽出後、得られた有機層を順次飽和食塩水、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣(8.50 g)を塩化メチレン(50 mL)に溶解し、氷冷下1,4−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン(6.07 g)を加え室温で30分撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.84 g, 2 steps, 21%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26(6H, d, J=6.8 Hz), 1.26-1.37(6H, m), 1.39(6H, d, J=6.3 Hz), 1.64-1.86(7H, m), 2.58-2.64(1H, m), 2.96-3.03(1H, m), 4.39(2H, q, J=7.1 Hz), 5.29-5.36(1H, m).
[製造例3]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−ヒドロキシメチル−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−エチルオキシカルボニル−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(1.84 g)をアルゴン雰囲気下トルエン(18.5 mL)に溶解し、氷冷下 1.0M ジイソプロピルブチルアルミニウムハイドライド トルエン溶液(11.0 mL)を滴下しそのまま 1.5 時間撹拌した。氷冷下飽和塩化アンモニウム水溶液を加え 15 分撹拌し、硫化マグネシウムを加え室温で 15 分撹拌した。反応液をセライトろ過し減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.36 g, 84%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26-1.40(3H, m), 1.26(6H, d, J=6.8 Hz), 1.31(6H, d, J=6.1 Hz), 1.71-1.86(7H, m), 2.90-2.98(1H, m), 3.32-3.37(1H, m), 4.70(1H, s), 4.71(1H, s), 5.27-5.33(1H, m).
[製造例4]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン−5−イルカルボアルデヒドの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−ヒドロキシメチル−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(1.36 g)を塩化メチレン(15.0 mL)に溶解し、モレキュラーシーブス4Å(6.00 g)、N−モルフォリンオキシド(1.36 g)、テトラ−n−プロピルアンモニウムパールテナート(40.9 mg)を加え、30 分撹拌した。反応液をセライトろ過し減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(1.05 g, 78%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.24-1.28(1H, m), 1.28(6H, d, J=6.6 Hz), 1.36-1.44(2H, m), 1.43(6H, d, J=6.1 Hz), 1.71-1.85(7H, m), 3.30-3.41(1H, m), 3.72-3.97(1H, m), 5.36-5.43(1H, m), 10.51(1H, s).
[製造例5]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(trans−2−エチルオキシカルボニルエチレン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン−5−イルカルボアルデヒド(300 mg)をテトラヒドロフラン(2.00 mL)に溶解し、氷冷下、(ジエトキシホスフィニル)酢酸エチル(249 μL)、55% ソジウムハイドライド(54.3 mg)を加え、室温で 30 分撹拌した。反応液に氷冷下、水を加え酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(292 mg, 78%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.19(6H, d, J=6.6 Hz), 1.28-1.41(3H, m), 1.34(3H, t, J=7.2 Hz), 1.37(6H, d, J=6.3 Hz), 1.49-1.79(7H, m), 2.71-2.79(1H, m), 3.12-3.18(1H, m), 4.26(2H, q, J=7.2 Hz), 5.23-5.31(1H, m), 5.93(1H, d, J=16.1 Hz), 7.75(1H, d, J=16.1 Hz).
[製造例6]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(2−エチルオキシカルボニルエタン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(trans−2−エチルオキシカルボニルエチレン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(74.2 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、10% パラジウム/炭素(37.1 mg)を加え水素雰囲気下、30 分室温で撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(74.6 mg, 100%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.17(6H, d, J=6.8 Hz), 1.17-1.34(3H, m), 1.22(3H, t, J=7.1 Hz), 1.31(6H, d, J=6.1 Hz), 1.58-1.81(7H, m), 2.34(2H, q, J=8.4 Hz), 2.64-2.74(1H, m), 2.84(2H, t, J=8.4 Hz), 3.05-3.12(1H, m), 4.11(2H, q, J=7.1 Hz), 5.16-5.22(1H, m).
[製造例7]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(3−ヒドロキシプロパン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(2−エチルオキシカルボニルエタン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(246 mg)をトルエン(2.50 mL)にアルゴン雰囲気下溶解し、氷冷下 1.0Mジイソプロピルブチルアルミニウムヒドリド トルエン溶液(1.42 mL)を滴下し、30 分撹拌した。反応液に氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え 10 分撹拌した後、硫化マグネシウムを加えセライトろ過した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(190 mg, 84%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(6H, d, J=6.6 Hz), 1.28-1.32(3H, m), 1.38(6H, d, J=6.4 Hz), 1.62-1.89(9H, m), 2.63-2.67(2H, m), 2.74-2.84(1H, m), 3.16-3.23(1H, m), 3.75(2H, t, J=6.4 Hz), 5.23-5.29(1H, m).
[製造例8]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(3−ヒドロキシプロパン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(82.8 mg)を塩化メチレン(1.00 mL)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(30.0 μL)、トリエチルアミン(43.3 μL)、4−ジメチルアミノピリジン(320 μg)を加え、30 分撹拌した。氷冷下、反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣(104 mg)のジメチルホルムアミド(1.00 mL)溶液を氷冷下、フェノール(49.4 mg)のジメチルホルムアミド(1.00 mL)溶液に氷冷下 55%ソジウムヒドリド(22.9 mg)を加え30分撹拌した溶液に滴下し、室温で 1.5 時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣を薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(53.9 mg, 53%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23(6H, d, J=6.6 Hz), 1.24-1.34(3H, m), 1.38(6H, d, J=6.1 Hz), 1.62-1.96(9H, m), 2.75-2.86(1H, m), 2.77(2H, t, J=8.1 Hz), 3.18-3.24(1H, m), 4.02(2H, t, J=5.6 Hz), 5.23-5.29(1H, m), 6.92(1H, d, J=8.6 Hz), 6.96(2H, d, J=7.3 Hz), 7.30(2H, dd, J=7.3, 8.6 Hz).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(53.9 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 5 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(37.8 mg, 78%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23-1.37(7H, m), 1.57(6H, s), 1.66-1.75(3H, m), 1.80-1.95(2H, m), 2.65(2H, t, J=7.6 Hz), 2.75-2.82(1H, m), 3.15-3.25(1H, m), 4.00(2H, t, J=5.4 Hz), 6.70(2H, dd, J=7.2, 8.6 Hz), 6.90(2H, d, J=8.6 Hz), 7.26-7.32(1H, m).
[製造例9]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オール)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン−5−イルカルボアルデヒド(289 mg)をアルゴン雰囲気下テトラヒドロフラン(3.00 mL)に溶解し、1.0Mフェネチルマグネシウムクロリド テトラヒドロフラン溶液(1.20 mL)を滴下し、30 分撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を少量加え、セライトろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(340 mg, 86%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.09-1.23(10H, m), 1.31(6H, d, J=9.0 Hz), 1.45-1.71(7H, m), 1.75-1.88(1H, m), 2.66(1H, td, J=5.1, 15.3 Hz), 2.78-2.88(3H, m), 3.38(1H, brs), 4.91-5.00(1H, m), 5.10-5.34(1H, m), 7.13-7.28(5H, m).
[製造例10]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オール)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジン(240 mg)をトルエン(2.50 mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物(57.6 mg)を加え、100℃で 8 時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(97.5 mg, 43%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.12-1.13(3H, m), 1.18(6H, d, J=7.2 Hz), 1.38(6H, d, J=6.9 Hz), 1.56-1.80(7H, m), 2.79-2.90(1H, m), 3.18-3.28(1H, m), 3.58(2H, d, J=7.5 Hz), 5.23-5.32(1H, m), 5.74(1H, td, J=7.5, 17.7 Hz), 6.35(1H, d, J=17.5 Hz), 7.20-7.36(5H, m).
[製造例11]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−エン)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジン(51.5 mg)をエタノール(1.50 mL)に溶解し、10% パラジウム/炭素(10.0 mg)を加え水素雰囲気下 30 分撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(52.6 mg, 100%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.12(6H, d, J=6.8 Hz), 1.19-1.25(3H, m), 1.29(6H, d, J=6.3 Hz), 1.46-1.71(9H, m), 2.41-2.48(3H, m), 2.66(2H, t, J=7.3 Hz), 2.95-3.02(1H, m), 5.14-5.19(1H, m), 7.14-7.27(5H, m).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−2−イソプロピルオキシピリミジン(52.6 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 6 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(25.0 mg, 53%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.03-1.14(3H, m), 1.22(6H, d, J=6.8 Hz), 1.48-1.73(9H, m), 2.29-2.43(3H, m), 2.64(2H, t, J=7.1 Hz), 2.89-2.96(1H, m), 7.12-7.27(5H, m).
[製造例12]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−メチルピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−ヒドロキシメチル−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(39.3 mg)を塩化メチレン(0.40 mL)に溶解し、氷冷下メタンスルホニルクロリド(15.7 μL)、トリエチルアミン(28.2 μL)、4−ジメチルアミノピリジン(1.60 mg)を加え、室温で 30 分撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣(55.7 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、10% パラジウム/炭素(6.00 mg)を加え、水素雰囲気下 4 時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(17.0 mg, 34%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.85-1.33(15H, m), 1.52-1.76(7H, m), 2.12(3H, brs), 3.15(2H, brs), 5.12(1H, brs).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−メチルピリミジン(17.0 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 6 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(10.0 mg, 59%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22-1.34(9H, m), 1.59-1.82(7H, m), 2.01(3H, s), 2.62-2.73(1H, m), 3.02-3.13(1H, m).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジン(50.0 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 5 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(37.8 mg, 85%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.05-1.28(3H, m), 1.20(6H, d, J=6.8 Hz), 1.58-1.74(7H, m), 2.69-2.78(1H, m), 3.08-3.16(1H, m), 3.48(2H, d, J=6.7 Hz), 5.68(1H, td, J=6.7, 15.7 Hz), 6.11(1H, d, J=15.7 Hz), 7.27(1H, d, J=7.6 Hz), 7.19-7.15(4H, m).
[製造例13]
4−(シクロヘキサン−1−イル)6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−[2−[メトキシ(メチル)アミノ]カルボニルエタン]−1−イルピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−5−(2−エチルオキシカルボニルエタン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシピリミジン(74.6 mg)をエタノール(3.00 mL)に溶解し、氷冷下 4M水酸化ナトリウム水溶液(1.00 mL)を加え、室温で 1 時間撹拌した。反応液に氷冷下 4M塩酸を加え中和し、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣(73.1 mg)を塩化メチレン(1.00 mL)に溶解し、氷冷下オキサリルクロリド(28.6 μL)、ジメチルホルムアミド(6.80 μL)を加え、30 分撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を塩化メチレン(1.00 mL)に溶かし、氷冷下トリエチルアミン(45.6 μL)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(31.9 mg)を加え室温で 30 分撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、得られた有機層を順次飽和食塩水、無水炭酸カリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(60 mg, 68%)で得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.17-1.40(3H, m), 1.21(6H, d, J=6.8 Hz), 1.35(6H, d, J=6.4 Hz), 1.63-1.84(7H, m), 2.43-2.58(2H, m), 2.72-2.92(3H, m), 3.12-3.19(1H, m), 3.20(3H, s), 3.64(3H, s), 5.21-5.27(1H, m).
[製造例14]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−(3−フェニル−n−プロパン−3−オン)−1−イルピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−[2−[メトキシ(メチル)アミノ]カルボニルエタン]−1−イルピリミジン(60.0 mg)をテトラヒドロフラン(1.00 mL)にアルゴン雰囲気下溶解し、氷冷下 2.0Mフェニルマグネシウムクロリド テトラヒドロフラン溶液(149 μL)を加え、30 分撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を順次飽和食塩水、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(45.3 mg, 79%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.18(6H, d, J=6.8 Hz), 1.18-1.30(3H, m), 1.32(6H, d, J=6.4 Hz), 1.57-1.78(7H, m), 2.64-2.73(1H, m), 2.91-3.11(5H, m), 5.18-5.24(1H, m), 7.42(2H, dd, J=7.3, 8.1 Hz), 7.51(1H, d, J=7.3 Hz), 7.89(2H, d, J=8.1 Hz).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−3−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−2−イソプロピルオキシ−5−(3−フェニル−n−プロパン−3−オン)−1−イルピリミジン(45.3 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 5 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(25.4 mg, 63%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.22-1.38(9H, m), 1.68-1.85(8H, m), 2.66-2.75(1H, m), 2.90(2H, dd, J=6.8, 8.8 Hz), 3.03-3.14(3H, m), 7.48(2H, dd, J=7.4, 7.7 Hz), 7.58(1H, d, J=7.4 Hz), 7.94(2H, d, J=7.7 Hz).
[製造例15]
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オール)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジン(100 mg)を塩化メチレン(1.00 mL)に溶解し、氷冷下N−メチルモルフォリン(74.0 mg)、テトラ−n−プロピルアンモニウムパールテナート(2.20 mg)を加え、室温で 2 時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(95.3 mg, 96%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.07-1.26(3H, m), 1.15(6H, d, J=6.8 Hz), 1.37(6H, d, J=6.0 Hz), 1.59-1.78(7H, m), 2.06-2.16(1H, m), 2.97-3.08(4H, m), 2.44-2.55(1H, m), 5.23-5.29(1H, m), 7.16-7.31(5H, m).
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オンの製造
Figure 2008208103
4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−2−イソプロピルオキシピリミジン(95.3 mg)をエタノール(1.00 mL)に溶解し、濃塩酸(0.50 mL)を加え、70℃で 5 時間撹拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(50.1 mg, 59%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.96-1.28(3H, m), 1.18(6H, d, J=6.6 Hz), 1.55-1.70(7H, m), 1.98-2.08(1H, m), 2.34-2.46(1H, m), 2.90-3.05(4H, m), 7.13-7.25(5H, m).
[試験例]
本発明の化合物のSTAT6活性化阻害作用を以下の方法で測定した。
(1)測定方法(STAT6活性化阻害試験)
STAT6結合モチーフを4個繰り返した配列を含む次の配列1
配列1: 5‘−TCGACC([AGTCCACTTCCCAAGAACAGA]×4)GGATC−3’ (配列1)
で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを含むルシフェラーゼベクターをネオマイシン耐性遺伝子と共に組み込んだヒト肺癌上皮細胞A549(大日本製薬)由来安定形質転換細胞株を樹立し、化合物の評価に用いた。細胞を5×10個/0.1ml/ウェルとなるように、96ウェルマイクロプレート(ヌンク製)にまき、一晩培養した。翌日、ジメチルスルホキシドに溶解し培地で希釈した試験化合物(各試験化合物につき、終濃度で0.03、0.1、0.3、1、3、及び10μMとなるよう調整した5つのサンプルを用意した。)を0.01ml添加し、その30分後にヒト組換えIL−4を含有するCOS−7細胞培養上清液0.01mlを添加して4時間培養した。培養後、Bright-Glo Luciferase Assay System反応液(プロメガ製)0.08ml/ウェルを加え、ルシフェラーゼ活性をルミノメーター(Wallac 1420 ARVOsx、パーキンエルマー製)で測定した。被検化合物のSTAT6活性化阻害作用は、下記式1により算出される阻害率を基に、IL−4刺激で誘導されるルシフェラーゼ活性に対するIC50として下記の式2により算出し、結果を表1にまとめた。なお、試験化合物としては、上記の実施例化合物1〜6を用いた。
阻害率(%)=100−(A−B)/(C−B)×100 (式1)

式中、A:被検薬物の存在下にIL−4刺激で誘導されるルシフェラーゼ活性
B:被検薬物の非存在下、無刺激時に誘導されるルシフェラーゼ活性
C:被検薬物の非存在下にIL−4刺激で誘導されるルシフェラーゼ活性
をそれぞれ示す。
IC50[μM]=(X2−X1)/(Y2−Y1)×(50−Y1)+X1 (式2)

試験化合物の濃度0.03、0.1、0.3、1、3、10μMで検出される阻害率を式1により算出し、そのグラフを作成したとき、阻害率50%前後の阻害率をそれぞれ、Y1、Y2とし、これに対応する試験化合物の濃度をそれぞれX1、X2とする。
Figure 2008208103
上記した薬理試験結果より、実施例1〜6の化合物はSTAT6活性化阻害作用があり、本発明のジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物が、優れたSTAT6活性化阻害剤であることが明らかとなった。実施例1〜5の化合物はIC50が2.0μM以下である点で優れ、実施例1〜4の化合物はIC50が1.5μM以下である点で優れ、実施例1〜2の化合物はIC50が1.0μM以下である点で優れている。
以上の結果から、本発明のジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とする医薬は、STAT6の活性化が関与する疾患、例えば喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等に有用であることがわかる。
本発明の2−フェニルベンゾイミダゾール誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分とするSTAT6活性化阻害剤は、優れたSTAT6活性化阻害作用を有し、STAT6の活性化が関与する疾患、例えば喘息等の呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、アトピー性喘息、アトピー性皮膚炎等の炎症性疾患に対し、その発症・進展の予防、病態改善、治療等のための医薬として使用でき、例えば医薬品産業において利用できる。
配列番号1:STAT6結合モチーフを4回繰り返した配列

Claims (9)

  1. 次の一般式(1):
    Figure 2008208103
    [式中、
    及びRは、それぞれ同一又は異なって、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、又はC〜Cアシル基(これらの置換基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていてもよい)を示す。]
    で表わされる4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物。
  2. が、C〜Cアルキル基であり、
    がC〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、又はC〜Cアシル基(これらの置換基は、さらにC〜C10アリール基、C〜C10アリールオキシ基、又はC〜C10アリールカルボニル基で1個置換されていてもよい)である、請求項1に記載の4−シクロへキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物。
  3. が、C〜Cアルキル基であり、
    が、C〜Cアルキル基、C〜C10アリール−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールオキシ−C〜Cアルキル基、C〜C10アリールカルボニル−C〜Cアルキル基、C〜C10アリール−C〜Cアルケニル基、又はC〜C10アリール−C〜Cアシル基である、請求項1又は2に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物。
  4. 4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルオキシプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−(3−フェニルプロパン−1−イル)−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−メチル−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニル−trans−プロパン−1−エン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−3−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、若しくは4−(シクロヘキサン−1−イル)−6−イソプロピル−5−[(3−フェニルプロパン−1−オン)−1−イル]−1,2−ジヒドロピリミジン−2−オン、又はそれらの溶媒和物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有する、STAT6活性化阻害剤。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる医薬組成物。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる呼吸器疾患の予防及び/又は治療剤。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなるアレルギー性疾患の予防及び/又は治療剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の4−シクロヘキシルジヒドロピリミジン−2−オン誘導体若しくはその溶媒和物を有効成分として含有してなる炎症性疾患の予防及び/又は治療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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