JP2008207301A - スローアウェイ式切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】外周刃の長さより深い丸穴、角穴又は長円状の溝等の加工を行う際において、切屑の噛み込みを防止することができるスローアウェイ式切削工具を提供することを目的とする。
【解決手段】本スローアウェイ式切削工具は、略丸棒状をなす工具本体10の外周面に切欠かれた一つ又は複数の切屑ポケット11の工具回転方向Kを向く壁面の先端部に、切刃チップ20、30が着脱自在に装着されてなる。切刃チップ20、30には、コーナ刃22、32と、外周刃23、33と、正面刃24、34とを形成し、切屑ポケット11の工具軸線CL方向の長さLを、該切屑ポケット11内に装着された切刃チップ20、30の外周刃23、33の工具軸線CL方向長さの6〜14倍の範囲又は外周刃23、33の直径の3〜7倍の範囲に設定した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、正面刃及び外周刃を備えたスローアウェイ式切削工具に関するものである。
このスローアウェイ式切削工具は、正面刃及び外周刃を有することから、回転軸線まわりに回転させ、前記回転軸線を円形状又は多角形状の軌道上を周回するように横方向へ移動させるとともに前記回転軸線方向先端側に移動させることにより、被削材への丸穴又は角穴の切削加工を行うことができる。あるいは、単に直線的に横方向に移動させるとともに回転軸線先端側に移動させることにより、被削材への長円状の溝の切削加工を行うことができる。これらの切削加工において、該スローアウェイ式切削工具を所望の回転軸線方向の深さまで移動させた後、単に横方向に移動させることにより、丸穴、角穴及び長円状の溝の底面が水平な平坦面に仕上げられる。以上に説明した切削加工を、「3次元加工」と総称する。この3次元加工では、1周回当りの回転軸線方向の移動量は、副チップの第一長刃の長さ以下に制限されるが、複数周回させることにより、前記第一長刃の長さより深い丸穴、角穴及び長円状の溝等を加工することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−121341号公報(図2〜図4参照)
しかしながら、特許文献1に記載のスローアウェイ式切削工具は、回転軸線に直交する方向からみて、各凹溝が工具本体の先端面から副チップの第一長刃の基端側に位置する端部付近までの範囲では十分な容積を確保しているが、前記端部の直ぐ基端側では、各凹溝の回転方向反対側を向く面が工具本体の外周面側へ急接近する溝の切上げが形成されている。このように、第一長刃の基端側に位置する端部の直ぐ基端側では各凹溝の容積が十分に確保されていないことから、第一長刃の長さより深い丸穴、角穴又は長円状の溝を加工する場合、切屑が円滑に排出されないため、該スローアウェイ式切削工具と加工穴又は加工溝の内壁面との間に噛み込まれ、内壁面の面粗度悪化、第一長刃の欠損又は工具本体の折損を引き起こすおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、外周刃の長さより深い丸穴、角穴又は長円状の溝等の加工を行う際において、切屑の噛み込みを防止することができるスローアウェイ式切削工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、略丸棒状をなし軸線まわりに回転させられる工具本体の外周面には、工具本体の先端面から後端側に向かって延びる一つ又は複数の切屑ポケットが切欠き形成され、切屑ポケットの工具回転方向を向く壁面の先端部に切欠き形成されたチップ座には、切刃チップが着脱自在に装着されてなるスローアウェイ式切削工具であって、切刃チップは、工具本体の先端外側に突出するコーナ刃と、このコーナ刃の一端部に交差し工具本体の外周面に沿って突出する外周刃と、コーナ刃の他端部に交差し工具本体の中心側に向かって延びるとともに工具本体の先端面から突出する正面刃とを備え、切屑ポケットの軸線方向の長さが、該切屑ポケット内に装着された切刃チップの外周刃の軸線方向の長さの6〜14倍の範囲又は外周刃の直径の3〜7倍の範囲とされていることを特徴とするスローアウェイ式切削工具である。
請求項1に記載の発明によれば、外周刃の軸線方向の長さの6〜14倍又は外周刃の直径の3〜7倍の深い丸穴、角穴又は長円状の溝の加工を行う際において、切屑を切屑ポケットに沿って切屑を後端側に誘導し加工穴又は加工溝の外へ排出することができるため、加工穴や加工溝の内壁面に切屑を噛み込むことを防止し、前記内壁面の面粗度悪化、外周刃の欠損又は工具本体の折損を防止することができる。ここで、切屑ポケットの軸線方向の長さとは、該切削工具の最先端である切刃チップの先端から切屑ポケットの後端部の切上げが工具本体の外周面に交差する位置までの軸線方向の長さである。
請求項2に記載の発明は、切屑ポケットは、その先端側領域の各位置における軸直角断面の断面積が、その後端側領域の各位置における軸直角断面の断面積より小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具である。
この請求項2に記載の発明によれば、工具本体の剛性が悪化することを防止することができるため、加工穴や加工溝の形状精度及び該スローアウェイ式切削工具の加工能率の低下を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、各切屑ポケットの後端側領域の各位置における軸直角断面で、該切屑ポケットの溝底によって形成された部分の厚さが、外周刃の直径の60〜75%の範囲とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスローアウェイ式切削工具である。
この請求項3に記載の発明によれば、工具本体の強度低下を防止し、特に工具本体のびびりを抑制することができるため、加工能率の低下を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、正面刃が軸線に達するか又は軸線近傍まで延びていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスローアウェイ式切削工具である。
この請求項4に記載の発明によれば、該スローアウェイ式切削工具を軸線方向先端側に送ることによって、正面刃による穴あけ加工を行うことが可能となり、外周刃の軸線方向の長さの6〜14倍又は外周刃の直径の3〜7倍の深い穴あけ加工を行う場合にも、切屑を切屑ポケットに沿って後端側に誘導し、加工穴の外へ排出することができるため、加工穴の内壁面への切屑噛み込みを防止し、前記内壁面の面粗度悪化、外周刃の欠損又は工具本体の折損を防止することができる。
請求項5に記載の発明は、切屑ポケットが後端側に向かうにつれ工具回転方向反対側に向かうねじれ溝状とされ、そのねじれ角が5〜30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスローアウェイ式切削工具である。
この請求項5に記載の発明によれば、切屑を切屑ポケットに沿って後端側へ誘導し加工穴や加工溝の外へ排出する機能がさらに向上するため、切屑の噛み込みによる前記内壁面の面粗度悪化、外周刃の欠損又は工具本体の折損をいっそう防止することができる。
請求項1に係る発明によれば、加工穴や加工溝の深さが外周刃の軸線方向の長さより深い場合でも、切屑ポケットに切屑を収容することができるため、加工穴や加工溝の内壁面に切屑を噛み込むことを防止し、前記内壁面の面粗度悪化、外周刃の欠損又は工具本体の折損を防止することができる。
以下に、本発明に係るスローアウェイ式切削工具の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の先端部の斜視図である。図3は、本切削工具の正面図である。図4及び図5はそれぞれ本切削工具の先端部拡大正面図及び先端視拡大側面図である。図6は、図3のS1−S1線に沿う拡大断面図である。図7は、本切削工具に装着される中心側切刃チップを説明する図であり、(a)は平面図、(b)はA1矢視図、(c)はA2矢視図、(d)はA3矢視図である。図8は、本切削工具に装着される外周側切刃チップを説明する図であり、(a)は平面図、(b)はB1矢視図、(c)はB2矢視図、(d)はB3矢視図である。図9は、本切削工具による3次元加工の状況を説明する図である。
本スローアウェイ式切削工具の工具本体10は、合金鋼等の鋼材からなり、図1〜図5に図示するように略丸棒状をなし、その先端部には工具本体の軸線CLを挟んで互いに反対側に工具本体10の外周面を切欠く一対の切屑ポケット11が形成されている。これら切屑ポケット11は、先端側領域に設けられた第1切屑ポケット11Aと後端側領域に設けられた第2切屑ポケット11Bとからなる。第1切屑ポケット11Aの工具回転方向Kを向く底面の先端部には、この底面を切欠くチップ座12A、12Bが形成され、各チップ座12A、12Bの底面には、切刃チップを固定する締付ねじ40がねじ込まれる雌ねじ孔が設けられている。
図7及び図8に図示するように切刃チップ20、30は、略四角形板状をなし、超硬合金、サーメット、セラミックス等の硬質材料からなる。上面の四角形面がすくい面となり、このすくい面21、31の一方の隅部にコーナ刃22、32が形成され、このコーナ刃22、32に交差し一対に延びる稜辺に外周刃23、33及び正面刃24、34がそれぞれ形成されるとともに、これら外周刃23、33及び正面刃24、34から延びる側面に、外周逃げ面23a、33a及び正面逃げ面24a、34aがそれぞれ形成されている。これら外周逃げ面23a、33a及び正面逃げ面24a、34aは、着座面28、38となる下面の四角形面に向かうにつれ切刃チップ内方に向かって傾斜するポジの逃げ面となっている。前記一方の隅部の対角線上にある他方の隅部を挟んで隣接する一対の稜辺から延びる側面に、チップ座12A、12Bの拘束壁面によって拘束される被拘束面がそれぞれ形成されている。さらに、切刃チップを固定するための締付ねじ40が挿通する取付穴28、38が、切刃チップの厚さ方向で上面と下面とを貫通して形成されている。
工具本体に装着される2個の切刃チップ20、30は互いに形状が相違しており、図7に図示する切刃チップ20は、正面刃が工具本体の軸線CL又は軸線CL近傍まで達している中心側切刃チップ20である。一方、図8に図示する切刃チップ30は、中心側切刃チップ20にくらべ正面刃34が短く工具本体の軸線CLまで達しない外周側切刃チップである。中心側切刃チップ20及び外周側切刃チップ30は、工具本体10の対応するチップ座12A、12Bに着座させられ、各取付穴28、38に挿通した締付ねじ40をチップ座12A、12Bの底面に設けた雌ねじ孔にねじ込むことにより固定される。各切刃チップの外周刃23、33は、工具本体10の外周面から突出するとともに工具本体の軸線CLとほぼ平行に延びる。各切刃チップの正面刃24、34は、工具本体10の先端面から突出するとともに工具本体の軸線CLに近づくにつれ後端側に向かって傾斜するように配される。
中心側切刃チップ20及び外周側切刃チップ30は、先端側から後端側にいくにしたがって工具回転方向Kの反対側に向かうように軸線CLに対して傾斜して工具本体10に取付けられ、これに対応して、各第1切屑ポケット11Aの工具回転方向Kを向く底面も各切刃チップ20、30の取付け姿勢と平行な平坦面で構成されている。また、第1切屑ポケット11Aの底面から立ち上がる立設面は、切刃チップより後端側では、後端側にいくにしたがって工具本体10の外周面に漸次接近する湾曲面で構成されている。
第1切屑ポケット11Aと、これに連なって後端側に延びるとともに工具本体10の外周面を切欠く第2切屑ポケット11Bとからなる切屑ポケット11は、本スローアウェイ式切削工具の最先端である切刃チップ20、30の先端から第2切屑ポケット11Bの切上げ11Cが工具本体の外周面に交差する位置までの軸線CL方向の長さLが切刃チップの外周刃23、33の軸線CL方向の長さのいずれか長い方の6〜14倍の範囲又は外周刃の直径の3〜7倍の範囲となるように形成されている。
本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具は、該切削工具をその軸線CLまわりに回転させ、軸線CLを円形状又は多角形状の軌道上を周回するように横方向へ移動させかつ軸線CL方向先端側に移動させることによって、本切削工具の外周刃の直径より大径の丸穴又は角穴の加工を行うことができる。あるいは、単に直線的に横方向に移動させるとともに軸線CL方向先端側に移動させることにより、本切削工具の外周刃の直径とほぼ等しい幅を有する長円状の溝の加工行うことができる。ここで、本スローアウェイ式切削工具の正面刃24、34の内周側端部は、軸線CL方向の移動量によっては該切削工具の中心まで延びていなくてもよい。また、1周回当りの前記軸線CL方向の移動量は、外周刃23、33の軸線CL方向の長さL1、L2のいずれか長い方に制限されるが、複数周回させることにより、外周刃の軸線CL方向の長さL1、L2より深い丸穴又は角穴を加工することができる。
既述した従来スローアウェイ式切削工具は、工具本体10の先端面から副チップの第一長刃の基端側に位置する端部付近までは十分な容積を確保しているが、前記端部の直ぐ基端側では、各凹溝の回転方向反対側を向く面が工具本体の外周面側へ急接近する溝の切上げが形成され、各凹溝の容積が十分に確保されていないことから、第一長刃の軸線方向の長さより深い丸穴、角穴又は長円状の溝を加工する場合、切屑が円滑に排出されないため、該スローアウェイ式切削工具と加工穴又は加工溝の内壁面との間に噛み込まれ、内壁面の面粗度悪化、第一長刃の欠損又は工具本体の折損を引き起こすおそれがあった。
それに対し、本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具は、切屑ポケット11の軸線CL方向の長さLが外周刃の軸線方向の長さL1、L2のいずれか長い方の6〜14倍の範囲又は外周刃の直径(工具径)の3〜7倍の範囲に設定されていることから、切屑を切屑ポケット11に沿って切屑を後端側に誘導し加工穴又は加工溝の外へ排出することができるため、加工穴や加工溝の内壁面に切屑を噛み込むことを防止し、前記内壁面の面粗度悪化、外周刃23、33の欠損又は工具本体10の折損を防止することができる。
本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具において、切屑ポケット11は、その後端側領域の各位置における横断面(軸直角断面)の断面積が、その先端側領域の各位置における軸直角断面(横断面)の断面積より小さくなるように形成されている。すなわち、本切削工具の切屑ポケットにおいて、後端側領域となる第2切屑ポケットの各位置の軸直角断面における断面積は、先端側領域となる第1切屑ポケットの各位置の軸直角断面における断面積より小さくなるように形成されている。このようにすれば、工具本体10の剛性が悪化することを防止することができるため、加工した丸穴、角穴又は長円状の溝の形状精度及び本切削工具の加工能率の低下を防止することができる。特に本切削工具を横方向に移動して切削する際において、径方向の切削抵抗による工具本体10のたわみ及びびびりの抑制に有効であるため、加工能率の低下を防止することができる。
本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具において、切屑ポケット11の先端側領域にある第1切屑ポケット11Aと後端側領域にある第2切屑ポケット11Bの境界は、先端側にあるほど工具本体10の剛性悪化を防止するのに有効である反面、切屑排出性能が低下するため、該切削工具の最先端である切刃チップの先端部から外周刃の軸線CL方向の長さL1、L2のいずれか長い方の1.5〜2.5倍の範囲の距離だけ後端側に後退した位置とするのが望ましい。
さらに、図6に例示するように切屑ポケット11の後端側領域にある第2切屑ポケット11Bの各位置における軸直角断面において、第2切屑ポケット11Bの溝底によって形成された部分の厚さは、外周刃の直径(工具径)の60〜75%の範囲とされていることが望ましい。これは、60%未満では、工具本体10の剛性の低下が著しいためびびりを防止することができず、75%を超えると第2切屑ポケット11Bの容積が不足するため3次元加工による切屑を収容、排出することができないおそれがあるからである。
図4に図示するように本切削工具において、その正面刃の少なくともいずれか一方が切削工具の中心まで延びていることが望ましい。そうすれば、その軸線CL方向先端側に向かって移動させることにより、ドリルと同様に丸穴の加工を行うことができ、外周刃の軸線CL方向の長さL1、L2のいずれか長い方の6〜14倍の範囲又は外周刃の直径の3〜7倍の範囲の深さをもつ丸穴を加工できる。あるいは、ドリルと同様に丸穴を加工した後、直ちに横方向へ移動することにより前記丸穴をくり広げて長円状の溝又は角穴を加工することができる。この丸穴から長円状の溝又は角穴へのくり広げ加工を複数回繰り返すことによっても、外周刃の軸線CL方向の長さL1、L2より深い丸穴、角穴又は長円状の溝等を加工することができる。
図3に図示するように本切削工具において、第2切屑ポケット11Bは、先端側から後端側に向かうにつれ工具回転方向K反対側に向かうねじれ溝状とされ、そのねじれ角が5〜30°の範囲に設定されているのが望ましい。そうすれば、切屑を切屑ポケット11に沿って後端側へ誘導し加工穴又は加工溝の外へ排出する機能がさらに向上するため、切屑の噛み込みを防止する効果がいっそう大きくなる。ただし、ねじれ角が30°を超えると、工具本体の剛性低下によるびびりの発生、及び切屑ポケットに沿う方向における切屑ポケットの全長が長くなるため、切屑が滞留しやすくなるため噛み込みを生じやすくなる。
さらに、図1〜図3に図示するように工具本体10の内部には、中心側切刃チップ20及び外周側切刃チップ30に向けて空気又は切削油等の切削用媒体を供給するための円形状断面の供給穴が形成されているので、外周刃の軸線CL方向の長さL1、L2より深い丸穴、角穴又は長円状の溝等を加工する際において、切屑ポケット内における切屑の滞留が防止されるため、切屑の噛み込みが発生することをいっそう防止することができる。
本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の先端部の斜視図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の先端部の他の斜視図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の正面図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の先端部拡大正面図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具の先端視拡大側面図である。 図3のS1−S1線に沿う拡大断面図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具に装着される中心側切刃チップを説明する図であり、(a)は平面図、(b)はA1矢視図、(c)はA2矢視図、(d)はA3矢視図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具に装着される外周側切刃チップを説明する図であり、(a)は平面図、(b)はB1矢視図、(c)はB2矢視図、(d)はB3矢視図である。 本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具による3次元加工の状況を説明する図である。(a)は丸穴の切削加工の状況であり、(b)は長円状の溝の切削加工の状況である。
符号の説明
10 工具本体
11 切屑ポケット
11A 切屑ポケットの先端側領域(第1切屑ポケット)
11B 切屑ポケットの後端側領域(第2切屑ポケット)
11C 切屑ポケットの切上げ
12A、12B チップ座
20 中心側切刃チップ
30 外周側切刃チップ
21、31 すくい面
22、32 コーナ刃
23、33 外周刃
24、34 正面刃
26、36 径方向被拘束面
27、37 軸方向被拘束面
29、39 取付穴
40 締付ねじ
CL 工具本体の軸線
K 工具回転方向
L 切屑ポケットの軸線方向の長さ

Claims (5)

  1. 軸線まわりに回転させられる略丸棒状の工具本体の外周面には、工具本体の先端面から後端側に向かって延びる一つ又は複数の切屑ポケットが切欠き形成され、切屑ポケットの工具回転方向を向く壁面の先端部に切欠き形成されたチップ座には、切刃チップが着脱自在に装着されてなるスローアウェイ式切削工具であって、
    切刃チップは、工具本体の先端外側に突出するコーナ刃と、このコーナ刃の一端部に交差し工具本体の外周面に沿って突出する外周刃と、コーナ刃の他端部に交差し工具本体の中心側に向かって延びるとともに工具本体の先端面から突出する正面刃とを備え、
    切屑ポケットの軸線方向の長さが、該切屑ポケット内に装着された切刃チップの外周刃の軸線方向の長さの6〜14倍の範囲又は外周刃の直径の3〜7倍の範囲とされていることを特徴とするスローアウェイ式切削工具。
  2. 切屑ポケットは、その後端側領域の各位置の軸直角断面における断面積が、その先端側領域の各位置の軸直角断面における断面積より小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式切削工具。
  3. 各切屑ポケットの後端側領域の各位置における軸直角断面で、該切屑ポケットの溝底によって形成された部分の厚さが、外周刃の直径の60〜75%の範囲とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスローアウェイ式切削工具。
  4. 正面刃が軸線に達するか又は軸線近傍まで延びていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスローアウェイ式切削工具。
  5. 切屑ポケットが後端側に向かうにつれ工具回転方向反対側に向かうねじれ溝状とされ、そのねじれ角が5〜30°の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスローアウェイ式切削工具。
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