JP2008207055A - 超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】霧化する液体によって超音波振動子の発振が抑制されたとしても、強力な超音波を継続的に放射させることのできる超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器を提供する。
【解決手段】超音波霧化装置10は、圧電素子で構成され、超音波を発生するPZT振動子13と、PZT振動子13に取り付けられ、PZT振動子13の振動と共振することで共振波を発生する共振板14と、共振板14の外周部に設けられ、共振板14の振幅を補助する弾性部材16と、内側に空間が形成されており、この内側空間にPZT振動子13及び共振板14が配置され、弾性部材16を介して共振板14及びPZT振動子13を振動可能に支持する構造体15とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を利用して液体を霧化することのできる超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器に関し、特に強力な超音波を放射させることのできる超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器に関するものである。
従来から超音波霧化技術によって液体を霧化する超音波霧化装置が存在する。このような超音波霧化装置は、圧電素子であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)振動子にパルス電圧を印加し、PZT振動子を発振させることによって、超音波を発生させて液体を霧化している。また、このような超音波霧化装置は、薬剤や消毒液を霧化する等の医療用途(たとえば、ネブライザ(吸入器))に用いられたり、室内空気を加湿する等の空調用途に用いられたり、用途が多岐にわたる。
そのようなものとして、「圧電体からなる超音波振動子、液体を収容する液体容器、及び一端が液体容器に挿入され、他端が超音波振動子の振動端面の全面に接触する吸水帯からなる」ようにした超音波霧化器が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この超音波霧化器は、吸水帯で液体を吸い上げ、超音波振動子に直接供給して、この液体を霧化し、霧化した液体(以下、単に霧化液体と称する)を噴霧するようにしているものである。
特開2003−181347号公報(第3ページ、第1図)
しかしながら、特許文献1に記載の超音波霧化器は、超音波振動子に霧化用の液体(たとえば、水)が直接供給されたときに、この液体の重量によって超音波振動子の発振が抑制され、超音波振動子の有する音響特性が低い周波数帯域に移動してしまい、この超音波振動子の有する本来の音響特性の周波数を得ることができずに、霧化液体量が減少してしまったり、液体を霧化することそのものが停止してしまったりする等の問題が発生してしまうことになっていた。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、霧化する液体によって超音波振動子の発振が抑制されたとしても、強力な超音波を継続的に放射させることのできる超音波霧化装置及びそれを備えた設備機器を提供するものである。
本発明に係る超音波霧化装置は、超音波によって液体を霧化する超音波霧化装置であって、圧電素子で構成され、超音波を発生する振動子と、前記振動子に取り付けられ、前記振動子の振動と共振することで共振波を発生する共振板と、前記共振板の外周部に設けられた弾性部材と、内側に空間が形成されており、この内側空間に前記振動子及び前記共振板が配置され、前記弾性部材を介して前記共振板及び前記振動子を振動可能に支持する構造体とを備えたことを特徴とする。また、本発明に係る設備機器は、上記の超音波霧化装置を備えたことを特徴とする。
本発明に係る超音波霧化装置は、共振板の外周部に弾性部材を設けるとともに、この共振板を弾性部材を介して構造体に支持するので、共振板の振幅を大きくすることができ、強力な超音波(共振波)を放射させることができる。また、本発明に係る設備機器は、上記の超音波霧化装置を備えているので、超音波霧化装置の効果を全部有することになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る超音波霧化装置10の概略構成を示す概略構成図である。図1に基づいて、超音波霧化装置10の構成について説明する。この超音波霧化装置10は、超音波を発生することによって水や薬剤等の液体を霧化させるものである。また、図1(a)が超音波霧化装置10の縦断面図を、図1(b)が超音波霧化装置10の平面図をそれぞれ示している。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
この超音波霧化装置10は、強力な超音波を放射することができることを特徴としている。図1(a)に示すように、超音波霧化装置10は、支持部11と、PZT振動子13と、共振板14、構造体15と、弾性部材16とで構成されている。支持部11には、内側に空間を有するように筒状に構成された構造体15が取り付けられている。そして、弾性部材16の一端が共振板14に、他端が構造体15にそれぞれ設けられることで、共振板14を弾性部材16を介して構造体15で支持するようになっている。
支持部11は、超音波霧化装置10が設置される設備機器の筐体等に超音波霧化装置10を取り付けるためのものである。この支持部11は、図1(b)に示すように平面形状が円形状となっている。なお、支持部11を円形状に限定するものではなく、超音波霧化装置10が取り付けられる設備機器に応じた形状となっていればよい。また、支持部11と構造体15とを一体的に形成してもよい。さらに、支持部11に段差を形成し、この段差をPZT振動子13を固定する台座として利用するようにしてもよい。
構造体15は、弾性部材16を介して共振板14を支持できるものであればよく、構成材料や形状を特に限定するものではない。つまり、構造体15は、共振板14が上下方向に移動できる程度の空間を内側に有している構成であればよく、筒状に限定するものではない。また、構造体15は、内側にPZT振動子13及び共振板14が配置されるとともに、一端(紙面下側、以下単に下端部15bと称する)が支持部11に取り付けられ、他端(紙面上側、以下単に上端部15aと称する)が構造体15の平面形状の中心に向かって突出するように構成されている。そして、構造体15の上端部15aには、共振板14を支持するために弾性部材16の他端(共振板14側の端部とは反対側の端部)が設けられている。
この弾性部材16の一端は、共振板14の外周部(たとえば、共振板14の外周上面や外周面)に設けられている。つまり、共振板14は、弾性部材16を介して構造体15に支持されるようになっているのである。また、共振板14の一方の面にはPZT振動子13が取り付けられており、このPZT振動子13が構造体15の内部空間側に配置されている。したがって、共振板14及びPZT振動子13は、弾性部材16を介して構造体15に弾性的に吊り下げ支持されているのである。なお、PZT振動子13を固定するための台座(支持部11とは別体のもの)をPZT振動子13の共振板14が取り付けられている側の反対側に設けるようにしてもよい。
弾性部材16は、構造体15の上端部15aと共振板14の外周部とを接続するように設けられている。つまり、弾性部材16は、共振板14を構造体15で支持するために設けられており、共振板14を吊り下げ保持するようになっているのである。したがって、共振板14は、弾性部材16によって弾性的に構造体15に支持されることになる。この弾性部材16は、弾性を有する材料で構成されていればよく、特に材料を限定するものではない。たとえば、エポキシ樹脂、シリコンゴム、ウレタン又はゴム等を材料として弾性部材16を構成するとよい。
PZT振動子13は、チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧電素子であり、正電極端子部17及び負電極端子部18を介してパルス電圧が印加され、発振するようになっている。つまり、PZT振動子13は、平面形状が円形状で構成されており、パルス電圧が印加されることによって、所定の周波数帯域(一般的な周波数帯域である20kHz〜80kHzの周波数帯域)の音波(超音波)を発生する機能を有しているのである。なお、図1では、正電極端子部17及び負電極端子部18が、支持部11を貫通し、PZT振動子13に接続されるようになっている場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、支持部11を貫通しなくてもPZT振動子13に接続されていればよい。
共振板14は、PZT振動子13に取り付けられており、PZT振動子13の発振によって共振するようになっている。つまり、共振板14は、PZT振動子13の発振によって発生する超音波の周波数の一次振動モード(図1(a)で示す破線A)で、共振現象を起こすようになっているのである。つまり、共振板14の厚さは、PZT振動子13の共振周波数で共振するような固有振動数を有するように調整しているのである。したがって、PZT振動子13の周波数に応じて、共振板14を薄板構造化したり、厚板構造化したりするとよい。また、共振板14は、平面形状が円形状に構成されており、PZT振動子13が取り付けられた側の反対側が露出するようになっている。また、共振板14は、弾性部材16を介して、支持部11に支持されるようになっている。
なお、共振板14は、金属で構成されていればよく、材質を特に限定するものではない。つまり、共振板14の材質は、超音波霧化装置10の用途、特に霧化させる液体に応じて決定するとよい。液体に薬剤(たとえば、H22(過酸化水素水)等)を用いることで、超音波霧化装置10を殺菌用として使用するのであれば、共振板14をその薬剤による腐食を防止できるような金属材料(たとえば、ニッケル(Ni)と銅(Cu)の合金等)で構成するとよい。そうすれば、薬剤による腐食の進行を防止することができる。
図1では、この弾性部材16が、共振板14の振幅を補助するために、縦断面形状がドーム型に形成されている。すなわち、この弾性部材16は、圧電素子であるPZT振動子13を固着した共振板14の振動に伴って、上下方向(図1で示す矢印)に可動するようになっているのである。また、弾性部材16の縦断面形状をドーム型にすることによって、共振板14の振幅を補助し、移動範囲(振幅)を大きくすることが可能になっている。なお、弾性部材16の縦断面形状について後に詳述する(図5参照)。
図2は、超音波霧化装置10の一部の断面構成を拡大して示す縦断面図である。この図2では、PZT振動子13、共振板14、弾性部材16及び構造体15の上端部15aを超音波霧化装置10の一部として表している。図2に基づいて、共振板14の振幅によって、弾性部材16が上下方向に可動する状態について説明する。弾性部材16は、上述したように縦断面形状がドーム型となっており、共振板14の振幅を補助するための機能を有している。
そして、共振板14を弾性部材16を介して構造体15で支持するので、共振板14の振動で弾性部材16が上下方向に大きく可動し、その結果として共振板14が上下方向に大きく振幅することになる。すなわち、共振板14の露出面に霧化に必要な液体が付着したとしても、液体の重量で共振板14が振幅しないということを防止することができるのである。したがって、共振板14が停止してしまうということがなくなり、共振板14を安定的に振幅させることができるとともに、共振板14を大きく振幅させることができ、強力な超音波を継続的に放射することが可能になっている。
また、PZT振動子13が発生する超音波の周波数帯域を一般的な周波数帯域(たとえば、20kHz〜80kHz)としても、共振板14を弾性部材16を介して構造体15で支持するので、共振板14を上下方向に大きく振幅させることができる。したがって、PZT振動子13の周波数帯域に関わらず、強力な超音波を継続的に放射することができるとともに、共振板14の露出面に霧化に必要な液体が付着したとしても、液体の重量で共振板14が振幅しないということを防止することができる。
図3は、共振板14の音響特性を表すグラフである。図3に基づいて、超音波霧化装置10の動作を説明するとともに、弾性部材16を設けた場合における共振板14の音響特性と、弾性部材16を設けていない場合における共振板14の音響特性とを比較しながら説明する。この図3では、横軸が周波数(Hz)を、縦軸が尖鋭度(Q)をそれぞれ示している。また、実線Aが弾性部材16を設けた場合の共振板14の尖鋭度曲線を、波線Bが弾性部材16を設けていない場合の共振板14の尖鋭度曲線をそれぞれ示している。
まず、霧化液体の放射について簡単に説明する。上述したように、PZT振動子13に接続されている正電極端子部17及び負電極端子部18を介してPZT振動子13にパルス電圧が印加されると、PZT振動子13が発振し、この発振の一次振動モードによって共振板14が共振する。この共振現象によって、共振板14の露出面で一次共振モードの共振周波数を有する共振波(超音波)が発生する。そして、この共振波によって、共振板14の露出面に存在する液体を霧化し、放射させる。このとき、共振板14は、弾性部材16を介して構造体15に支持され、上下方向に大きく振幅するので、共振板14の露出面から強力な超音波を放射することが可能になっている。
図3に示す尖鋭度(Q)は、共振板14の共振状態を表す音響特性の傾向を示すものであり、確実な共振現象が発生しているときは、所定の範囲でピークを有する傾向を示す。つまり、弾性部材16を設けていない場合における共振板14の単一の共振周波数は、尖鋭度(Q)が急峻なピーク(図3で示すFc)を有しているが、弾性部材16を設けた場合における共振板14の単一の共振周波数は、弾性部材16を設けていない場合における尖鋭度(Q)よりも高くなるとともに、弾性部材16の減衰成分で共振特性がなだらかになることで比較的広範囲のピーク(図3で示すFr)を有するようになっている。
そして、共振板14からの共振波が有する共振周波数が、このピークを示す範囲内であるときに、液体が霧化されるようになっている。したがって、弾性部材16による上下方向に振動しやすい構造により、共振板14が振動しやすくなり、広範囲な共振周波数帯域(図3で示すFr)で音圧レベルの上昇が実現できることになる。すなわち、このことは強力な超音波を放射するということを意味するものである。更に言えば、このように、尖鋭度(Q)を高くするとともに、比較的広範囲なピークを有する特性傾向を示すようにしておけば、この範囲内で強力な超音波を継続的に放射することができ、液体を安定的に霧化することができる。
なお、共振板14に直接液体が接触するために、液体によっては共振板14がさびたり腐食したりすることがあり、共振板14が損傷してしまうことになる場合がある。そこで、共振板14の露出した表面は、耐腐食性のある、たとえばニッケル(Ni)と銅(Cu)の合金による電極処理を行うようにしておくことが望ましい。また、共振板14の露出した表面にシリコン膜を成膜してもよい。さらに、複数のPZT振動子13を積層させたバイモルフ構造とすれば、PZT振動子13の発振をより強力にすることができる。
図4は、構造体15の上端部15aの断面構成を示す縦断面図である。図4に基づいて、構造体15の上端部15aについて簡単に説明する。この図4には、構造体15の上端部15aの3種類の形状を示している。図4(a)が構造体15の平面形状(たとえば、円形状や多角形状)の中心に向かって突出させた上端部15aを、図4(b)が構造体15の平面形状の中心に向かって突出させ、更に段差を設けた上端部15aを、図4(c)が特段の細工をしていない上端部15aをそれぞれ示している。
この構造体15の上端部15aには、上述したように弾性部材16の一端が設けられるようになっている。したがって、構造体15の上端部15aは、弾性部材16が設けられるような形状であればよく、特に形状を限定するものではない。つまり、構造体15の上端部15aに設けられた弾性部材16及びこの弾性部材16を取り付けた共振板14が上下方向に可動できればよいのである。そのために、断面形状を鈎形として上端部15aを形成してもよく(図4(a))、断面形状を鈎形とし、更に段差を設けるように上端部15aを形成してもよく(図4(b))、極端な例を挙げれば特段の細工を何もせずに上端部15aを形成してもよい(図4(c))。
図5は、弾性部材16の縦断面形状を示す縦断面図である。図5に基づいて、弾性部材16の縦断面形状について説明する。この図5には、弾性部材16の縦断面形状を4種類示している。図5(a)が図1及び図2で示したドーム型の縦断面形状の弾性部材16を、図5(b)が逆ドーム型の縦断面形状の弾性部材16を、図5(c)がトライアングル型の縦断面形状の弾性部材16を、図5(d)が逆トライアングル型の断面形状の弾性部材16をそれぞれ示している。
弾性部材16は、上述したように弾性を有し、共振板14の振幅を補助するために機能するものであり、共振板14の共振現象によって弾性部材16自身が上下方向に大きく可動することで、共振板14の振幅を大きくするものである。そのため、弾性部材16は、構造体15の上端部15aと共振板14とを接続し、それらの間における中間部において所定の質量を要するように所定の厚みを設けている。また、弾性部材16の中間部の厚みは、弾性部材16の両端部(つまり、共振板14及び上端部15aの接続部)の厚みよりも厚くしている。したがって、弾性部材16は、所定の質量を有するような形状であればよく、特に形状を限定するものではない。つまり、共振板14を上下方向に大きく振幅させることができればよいのである。
そこで、縦断面形状をドーム型として弾性部材16を構成してもよく(図5(a))、縦断面形状をドーム型とし、上下ひっくり返した逆ドーム型として弾性部材16を構成してもよく(図5(b))、縦断面形状をトライアングル型(つまり、三角形型)として弾性部材16を構成してもよく(図5(c))、縦断面形状をトライアングル型とし、上下ひっくり返した逆トライアングル型として弾性部材16を構成してもよい(図5(d))。なお、この図5で示した弾性部材16の縦断面形状は一例であり、これらに限定するものではない。たとえば、弾性部材16の縦断面形状を四角形以上の多角形型としてもよい。
図6は、超音波霧化装置10の設置例を説明するための説明図である。図6に基づいて、超音波霧化装置10の設置例について説明する。図6では、超音波霧化装置10を霧化用ダクト20内に設置した場合を例に示している。図6に示すように、超音波霧化装置10が液体を放射する際には、源水タンク21から霧化用の液体(以下、単に源水22と称する)が霧化用ダクト20内に供給される。そして、この源水22が、霧化用ダクト20の内部における共振板14の露出した表面まで達すると源水22の霧化が開始されることになる。
つまり、PZT振動子13に接続されている正電極端子部17及び負電極端子部18を介してPZT振動子13にパルス電圧が印加され、PZT振動子13が発振し、この発信によってPZT振動子13に取り付けられている共振板14が共振する。この共振現象によって、共振板14の露出面で一次共振モードの共振周波数を有する共振波(超音波)が発生する。そして、この共振波によって、共振板14の露出面を満たしている源水22が霧化されることになる。
この霧化用ダクト20は、超音波導波管として機能するものであり、共振板14の露出面から発生した超音波が霧化用ダクト20内に伝搬していることになる。したがって、霧化用ダクト20に超音波霧化装置10を設置することによって、霧化用ダクト20外部からの空気の伝搬がなくなり、共振波の減衰を低減することができる。すなわち、共振板14から発生した超音波が粗密を繰り返しながら、霧化用ダクト20内を伝搬することになるのである。このように超音波霧化装置10を霧化用ダクト20に設置することによって、共振板14から発生する超音波の減衰を低減することができ、霧化用ダクト20のダクト長を長くしても、超音波振動波が長い距離でも伝播することが可能となる。
したがって、超音波霧化装置10が設置される設備機器の用途に応じて、霧化用ダクト20に超音波霧化装置10を設置することもできるのである。この実施の形態に係る超音波霧化装置10を設置可能な設備機器としては、たとえばエアコンや冷凍装置等の空気調和装置の室内ユニットや、ネブライザ(吸入器)、脱臭器、噴霧器、加湿器、冷蔵庫等がある。すなわち、液体を霧化して放射させる必要性のある設備機器であれば、超音波霧化装置10を設置することができるのである。また、室内ユニットに超音波霧化装置10を備える場合には、室内ユニット内の殺菌用途に使用することができ、冷蔵庫に超音波霧化装置10を備える場合には、庫内の食品を乾燥させないように使用することもできる。
実施の形態では、圧電素子としてPZT振動子13を一例として説明したが、これに限定するものではない。たとえば、セラミック型の圧電素子や高分子型の圧電素子等の圧電素子であってもよい。図6で説明した霧化用ダクト20は、超音波霧化装置10を設置する設備機器に応じて設置すればよい。また、霧化用ダクト20は、円筒状に構成されていてもよく、角柱状に構成し、内部を円柱状にくり抜くようにしてもよい。この場合には、支持部11も霧化用ダクト20の形状に応じた形状とするとよい。
実施の形態に係る超音波霧化装置の概略構成を示す概略構成図である。 超音波霧化装置の一部の断面構成を拡大して示す縦断面図である。 共振板の音響特性を表すグラフである。 構造体の上端部の断面構成を示す縦断面図である。 弾性部材の縦断面形状を示す縦断面図である。 超音波霧化装置の設置例を説明するための説明図である。
符号の説明
10 超音波霧化装置、11 支持部、13 PZT振動子、14 共振板、15 構造体、15a 上端部、15b 下端部、16 弾性部材、17 正電極端子部、18 負電極端子部、20 霧化用ダクト、21 源水タンク、22 源水。

Claims (6)

  1. 超音波によって液体を霧化する超音波霧化装置であって、
    圧電素子で構成され、超音波を発生する振動子と、
    前記振動子に取り付けられ、前記振動子の振動と共振することで共振波を発生する共振板と、
    前記共振板の外周部に設けられた弾性部材と、
    内側に空間が形成されており、この内側空間に前記振動子及び前記共振板が配置され、前記弾性部材を介して前記共振板及び前記振動子を振動可能に支持する構造体とを備えた
    ことを特徴とする超音波霧化装置。
  2. 前記弾性部材をエポキシ樹脂、シリコンゴム、ウレタン又はゴムのいずれかで構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化装置。
  3. 前記弾性部材は、前記共振板と前記構造体とを接続しており、
    前記共振板と前記構造体との中間部における厚さを両端部における厚さより厚くした
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波霧化装置。
  4. 前記共振板と前記構造体との間における前記弾性部材の縦断面形状を、ドーム型、逆ドーム型、トライアングル型又は逆トライアングル型のいずれかとした
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波霧化装置。
  5. 前記共振板の厚さを、前記振動子が発生する超音波の周波数で決定した
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波霧化装置。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の超音波霧化装置を備えた
    ことを特徴とする設備機器。
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