JP2008206277A - 直流モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】直流モータの軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子の強度を高くすることができる直流モータを提供すること。
【解決手段】コア2012から放射状に同幅に延出されるティースに、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて巻回数が多くなるように巻装されたコイルに対し、整流子2013のコイルとの対向面2027を、径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部2020の軸方向高さが大きくなるように形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、整流子を備える直流モータに関するものである。
従来、直流モータを小型化するために、電機子に備えられる整流子を小型化することが考えられている。例えば、特許文献1に記載の整流子では、電機子の回転軸に固定される円筒状の絶縁性を有する保持部と、該保持部の外周面に周方向に並設された複数のセグメントと、保持部の軸方向一端面に配置され同電位となるセグメント同士を短絡する短絡部材とを備えている。短絡部材は、周方向にセグメントと同数だけ配置された外周側端末と、外周側端末の内側に周方向に外周側端末と同数だけ配置された内周側端末と、外周側端末と内周側端末とを周方向に所定角度ずらしてそれぞれ連結する複数(外周側端末と同数)の連結部とが同一平面状に形成されてなる2つの短絡構成部材群から構成されている。これら2つの短絡構成部材群は、連結部が互いに逆向きとなるように積層されている。そして、セグメントに電気的に接続される外周側端末同士と、内周側端末同士とはそれぞれ積層方向に接触していると共に、連結部同士は積層方向に非接触とされている。このように、特許文献1に記載の整流子では、板材にて平板状に構成された短絡部材を用いることで、例えば、同電位となるセグメント同士を短絡するために短絡部材として導線を用いる場合に比べて、同電位となるセグメント同士を短絡するための構成を軸方向に短くしている。
特開2005−137193号公報
ところで、上記特許文献1では、短絡構成部材群の1つ1つが細長い形状となっているため、形状的にその強度が低く、短絡部材が断線し易い等の問題があった。そこで、保持部の軸方向長さを長くすることで整流子の強度を高くし、該整流子に保持されている短絡部材に加わる応力を低減することが考えられる。しかし、保持部の軸方向長さを長くすることで、整流子が軸方向に大型化し、結果として直流モータが軸方向に大型化してしまうという問題があった。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、直流モータの軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子の強度を高くすることができる直流モータを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、回転軸と、前記回転軸に固定されたコアと、前記コアから放射状に同幅に延出されたティースと、前記ティースに径方向内側から径方向外側に向かうにつれて巻回数が多くなるように巻装された複数のコイルと、各コイルに給電を行う整流子とを有する電機子とを備えた直流モータであって、前記整流子は、給電用ブラシが摺接する複数のセグメントと、前記セグメントに接続される外周側端末と該セグメントから所定角度ずれた位置の前記セグメントに接続される内周側端末とを連結部にて連結してなる複数の短絡片により所定の前記セグメント同士を同電位で接続する短絡部材と、前記セグメントを保持するとともに前記短絡部材を埋設して保持する絶縁性樹脂材料よりなる保持部とを備えるものであり、前記保持部における前記コイルとの対向面を、該保持部の軸方向長さが径方向外側よりも径方向内側が大きくなるようにテーパ状に形成した。
同構成によれば、コアから放射状に同幅に延出されたティースに径方向内側から径方向外側に向かうにつれて巻回数が多くなるように巻装されたコイルに対し、整流子のコイルとの対向面が径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部の軸方向高さが大きくなるようにテーパ状に形成されている。即ち、整流子のコイルとの対向面と各コイルの軸方向突出部分全体との間の隙間を小さくするようになっている。そのため、各コイルからセグメントまでの長さを変化させることなく、つまり、直流モータの軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子が回転軸に対して強固に固着される。また、径方向内側に向かうほど保持部の軸方向高さが大きくなっているため、保持部の強度が高くなる。従って、整流子が変形し難くなり、形状的に強度の低い短絡片や多数の接続部分に加わる応力を低減し、短絡部材等の断線が防止される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の直流モータにおいて、前記セグメントは、前記給電用ブラシが摺接する摺接面が軸方向と直交するように配置される。
同構成によれば、給電ブラシが摺接するセグメントの摺接面が軸方向と直交するように配置される整流子は、摺接面が径方向と直交するようにセグメントが配置される整流子と比べ、軸方向の厚みを小さくすることができる反面、軸方向の強度低下が懸念されるため、このような整流子に適用する意義は大きい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の直流モータにおいて、前記対向面を、前記コイルの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って形成した。
同構成によれば、対向面を径方向外側から径方向内側に向かって積層高さが低くなるように巻回されている各コイルの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って、保持部を形成したため、対向面と各コイルの軸方向突出部分全体との間の隙間がより小さくされる。
本発明によれば、直流モータの軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子の強度を高くすることが可能な直流モータを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、直流モータ2000のモータハウジング2001は、有底円筒状に形成され、モータハウジング2001の内周面2001aには、円筒状のマグネット2002が固着されている。マグネット2002は周方向に6極の磁極を有している。
モータハウジング2001内には、マグネット2002の内側に電機子2010が回転可能に収容されている。電機子2010は、回転軸2011と、該回転軸2011のモータハウジング2001の底部2001b寄りに固定されたコア2012と、同じく回転軸2011のモータハウジング2001の開口部2001c寄りに固定された整流子2013とを備えている。モータハウジング2001の開口部2001cには、中空円筒形状のブラシホルダ2040が取着されている。ブラシホルダ2040におけるモータハウジング2001の反対側には、略円板状のエンドフレーム2041が設けられている。電機子2010は、モータハウジング2001の底部2001b中央に設けられた軸受2003及びブラシホルダ2040の径方向中央に設けられた軸受2042によって回転可能に支承されている。電機子2010は軸受2003,2042によって支承された状態で、コア2012がマグネット2002と径方向において対向するようになっている。
コア2012は回転軸の径方向に沿って放射状に延びる8つのティース2014a〜2014hを備えている(図1においては、ティース2014a,2014eのみを図示、ティース2014b〜2014d,ティース2014f〜2014hは図4参照)。また、隣接する各ティース2014a〜2014h間の空間がスロット2015a〜2015hとなっている(図4参照)。コア2012には、コア2012の内周面及び外周面を除く部分を覆うインシュレータ2016が装着されている。このインシュレータ2016は、絶縁性を有する合成樹脂材料により形成されている。
各ティース2014a〜2014hには、各ティース2014a〜2014h間の各スロット2015a〜2015hを通るように、インシュレータ2016の上からコイル2017a〜2017hがそれぞれ集中巻きにて巻回されている(図1においては、コイル2017a,2017eのみを図示、コイル2017b〜2017d,コイル2017f〜2017hは図4参照)。また、各コイル2017a〜2017hは、放射状に同幅に延びるティース2014a〜2014hにその巻回数が多くなるようするため、隣り合う各ティース2014a〜2014h同士の距離が短い径方向内側から隣り合う各ティース2014a〜2014h同士の距離が長い径方向外側に向かうほど、その巻回数を多くして巻回されている。即ち、各コイル2017a〜2017hは、径方向内側から径方向外側に向かうにつれてそのコイル巻線の積み重なりが大きく、軸方向端面の高さが次第に高くなるように形成されている。尚、インシュレータ2016において、軸方向両端を覆う部位の径方向外側部分には、各コイル2017a〜2017hの径方向外側へのはみ出しを防止するために、軸方向に沿って延びるはみ出し防止壁2016aが形成されている。
整流子2013は、24個のセグメント2018と、所定角度(本実施形態では、120°)ずれた位置にあるセグメント2018同士を短絡して同電位とするための短絡部材2019と、セグメント2018及び短絡部材2019とを保持する保持部2020とから構成されている。
各セグメント2018は、整流子2013におけるコイル2017a〜2017hとの反対向面2021上に設けられている。図2に示すように、各セグメント2018は、隣り合うセグメント2018間に空間を有して、等角度間隔に周方向に配置されている。
セグメント2018は、軸方向から見た形状が略扇形状をなす板状のセグメント本体2022(セグメント2018から外周側接続部2023,コイル接続部2024及び内周側接続部2026を除いた部分)を有している。セグメント本体2022は、径方向外側端部の周方向における外側中心位置O1と径方向内側端部の周方向における内側中心位置O2とを結ぶ直線L1が、外側中心位置O1を通る径方向直線L0に対して、図2において反時計回りにα°傾斜するように形成され、周方向端部2022a,2022bも周方向に傾斜した直線状に形成されている。また、セグメント本体2022のブラシホルダ2040側には平坦な摺接面2022cが形成されている。
セグメント本体2022の径方向外側端部には、セグメント本体2022の径方向外側端部の外側中心位置O1から図2において時計回りに変位した位置に、径方向外側に突出した後に摺接面2022cの反対側に延びる、即ちL字状に屈曲した外周側接続部2023が形成されている。外周側接続部2023の摺接面2022cの反対側に延びる先端部は保持部2020内に埋設されている。また、セグメント本体2022の径方向外側端部には、外側中心位置O1から図2において反時計回りに変位した位置に径方向外側に向かって突出したコイル接続部2024が設けられている。そして、コイル接続部2024の径方向外側の先端には、その径方向外側に開口する接続溝2024aが形成されている。接続溝2024aにおける周方向の幅は、コイル2017a〜2017hを構成する導線2025(図1参照)の直径と略等しく形成されているとともに、該接続溝2024aの深さは、導線2025の直径よりもやや深く形成されている。
セグメント本体2022の径方向内側端部には、径方向内側に向かうにつれて摺接面2022cの反対側に斜めに延びた後に摺接面2022cと平行に延びる内周側接続部2026が形成されており、内周側接続部2026の摺接面2022cと平行に延びる先端部は保持部2020内に埋設されている。尚、各セグメント2018において、内周側接続部2026の先端を通る円の直径は、回転軸2011の外径よりも大きい。
図3に示すように、短絡部材2019は、各セグメント2018の外周側接続部2023に接続される外周側端末2031と、各セグメント2018の内周側接続部2026に接続される内周側端末2032と、外周側端末2031と内周側端末2032とを連結する連結部2033とを有する24個の短絡片2034から構成されている。連結部2033は、インボリュート曲線に沿って形成されるとともに、外周側端末2031と該外周側端末2031から図3において反時計回り、即ち図2のセグメント2018側から見て時計回りにずれて連結している。つまり、セグメント2018の径方向外側端部に対して径方向内側端部を傾斜させた方向と反対方向にずれた内周側端末2032とを連結している。短絡部材2019は、各外周側接続部2023と各外周側端末2031とが接続されるとともに、各内周側接続部2026と各内周側端末2032とがそれぞれ接続される。
ここで、周方向両端部を径方向の直線に沿って形成した一般的なセグメントが周方向に沿って並設された場合に、120°ずれたセグメント同士を接続するためには、外周側接続部と内周側接続部とを120°ずらして連結する連結部を有する短絡片が必要となる。これに対し、本実施形態では、セグメント2018(セグメント本体2022)を径方向直線L0に対してα°傾斜させているので、セグメント2018の傾斜と異なる方向に120°ずれたセグメント2018の外周側接続部2023と内周側接続部2026とは、120°−α°ずれている。即ち、外周側接続部2023と内周側接続部2026とを120°−α°ずらして連結する連結部2033を有する短絡片2034によって、120°ずれた位置にあるセグメント2018同士が接続されている。従って、外周側端末と内周側端末とを120°ずらして連結する一般的な連結部に比べ、本実施形態では連結部2033がα°短くなる。
図1に示すように、略円板状をなす保持部2020は、絶縁性樹脂材料よりなり、セグメント2018の一部及び短絡部材2019を埋設させることにより、セグメント2018及び短絡部材2019を一体化している。そして、保持部2020は、所定のセグメント2018以外のセグメント2018同士、短絡部材2019の隣接する短絡片2034間及びセグメント2018と連結部2033との間における短絡を防止しつつ保持している。
また、図2に示すように、保持部2020の外径は、周方向に配置された各セグメント2018のコイル接続部2024の先端を通る円と略等しく形成されているとともに、マグネット2002の内径よりも大きく、且つモータハウジング2001の内径よりも小さく形成されている。短絡部材2019の外径も、マグネット2002の内径よりも大きく且つモータハウジング2001の内径よりも小さく形成されている。そして、保持部2020は、各セグメント2018の摺接面2022cを露出させて各セグメント2018を保持している。
保持部2020の径方向中央部には、その直径が回転軸2011の外径と等しいか若干小さく形成された嵌入孔2020aが軸方向に沿って貫通して形成されている。そして、図1に示すように、この嵌入孔2020aの軸方向のコア2012側の開口周縁には、嵌入孔2020aを延長するように軸方向に突出した円筒状のボス部2020bが一体に形成されている。
また、保持部2020における各コイル2017a〜2017hとの対向面2027は、径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部2020の軸方向高さが大きくなるようにテーパ状に形成されている。つまり、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて積層高さが高く、換言すれば、径方向外側から径方向内側に向かって積層高さが低くなるように巻回されている各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って対向面2027をテーパ状に形成し、対向面2027と各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体との間の隙間を小さくしている。そのため、保持部2020は、各コイル2017a〜2017hからセグメント2018までの長さを変化させることなく、つまり、直流モータ2000の軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子2013が回転軸2011に対して強固に固着される。また、径方向内側に向かうほど保持部2020の軸方向高さが大きくなっているため、保持部2020の強度が高くなる。従って、整流子2013が変形し難くなり、形状的に強度の低い短絡片2034や多数の接続部分に加わる応力を低減し、短絡片2034等の断線が防止される。また、保持部2020の強度を、テーパ状に形成していない保持部と同程度の強度とする場合には、保持部2020の軸方向長さを短くすることができ、その結果として、直流モータ2000を軸方向に小型化することが可能となる。
図4に示すように、整流子2013の所定のセグメント2018には、対応するコイル2017a〜2017hの端部が接続されている。尚、本実施形態の直流モータ2000においては、ティース2014aとティース2014hとの間に配置されたセグメント2018から反時計方向に、セグメント番号「1」〜「24」を付してある。周方向に隣り合って対をなす8対のセグメント2018に、対応するコイル2017a〜2017hの端部が接続されている。8対のセグメント2018間には、コイル2017a〜2017hの端部が接続されないセグメント2018が1つずつ配置されている。例えば、周方向に隣り合って対をなすセグメント番号「2」,「3」のセグメント2018には、コイル2017aの一端と他端がそれぞれ接続されている。そして、セグメント番号「4」のセグメント2018にはいずれのコイル2017a〜2017hの端部も接続されず、周方向に隣り合って対をなすセグメント番号「5」,「6」のセグメント2018にコイル2017bの一端と他端がそれぞれ接続されている。同様に、セグメント番号「4」のセグメント2018から2つ置きのセグメント番号「7」,「10」,「13」,「16」,「19」,「22」,「1」のセグメント2018には、いずれのコイル2017a〜2017hの端部も接続されていない。そして、セグメント番号「8」,「9」のセグメント2018にコイル2017cの一端と他端がそれぞれ接続されており、セグメント番号「11」,「12」のセグメント2018にコイル2017dの一端と他端がそれぞれ接続されている。また、セグメント番号「14」,「15」のセグメント2018にコイル2017eの一端と他端がそれぞれ接続されており、セグメント番号「17」,「18」のセグメント2018にコイル2017fの一端と他端がそれぞれ接続されている。さらに、セグメント番号「20」,「21」のセグメント2018にコイル2017gの一端と他端がそれぞれ接続されており、セグメント番号「23」,「24」のセグメント2018にコイル2017hの一端と他端がそれぞれ接続されている。
セグメント2018に接続されるコイル2017a〜2017hの端部は、それぞれ対応するセグメント2018のコイル接続部2024に形成された接続溝2024a内に係止される。この状態で、径方向外側から溶接が施され、コイル接続部2024と各コイル2017a〜2017hの端部とが電気的に接続されている。
図1に示すように、ブラシホルダ2040には、一対の四角筒状のブラシ保持部2043,2044が形成されている。一対のブラシ保持部2043,2044は、ブラシホルダ2040の直径上で軸線に関して対称な位置に形成されている。一方のブラシ保持部2043には、ばね2045及び略直方体状の陽極側ブラシ2046が収容され、陽極側ブラシ2046は摺接面2022c側に付勢されている。また、他方のブラシ保持部2044には、ばね2047及び略直方体状の陰極側ブラシ2048が収容され、陰極側ブラシ2048は摺接面2022c側に付勢されている。図2に示すように、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048は、その周方向両端の辺が整流子2013の径方向直線L0に対して、共に平行に配置されている。これに対し、上記したセグメント本体2022の周方向端部2022a,2022bは、セグメント2018の径方向直線L0に対して傾斜していることから、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048がセグメント2018に対して接触及び離間する際に、接触面積の変化がより緩やかになる。そして、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048は、図示しない外部の電源装置から回転駆動のための電源供給を受け、セグメント2018を介してコイル2017a〜2017hに電源供給する。
外部の電源装置から陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048を介してコイル2017a〜2017hに電源供給されると、コイル2017a〜2017hにて発生される回転磁界に応じて電機子2010が回転する。電機子2010の回転とともに整流子2013が回転することから、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048に摺接するセグメント2018が切り替わり、順次コイル2017a〜2017hの整流が行われ、電機子2010の回転が継続されるようになっている。
上記したように、本実施形態によれば、以下の作用・効果を有する。
(1)コア2012から放射状に同幅に延出されるティース2014a〜2014hに、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて巻回数が多くなるように巻装されたコイルに対し、対向面2027を、径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部2020の軸方向高さが大きくなるようにテーパ状に形成した。即ち、対向面2027と各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体との間の隙間を小さくするようになっている。そのため、各コイル2017a〜2017hからセグメント2018までの長さを変化させることなく、つまり、直流モータ2000の軸方向の大型化を抑制しつつ、整流子2013が回転軸2011に対して強固に固着される。また、径方向内側に向かうほど保持部2020の軸方向高さが大きくなっているため、保持部2020の強度が高くなる。従って、整流子2013が変形し難くなり、形状的に強度の低い短絡片2034や多数の接続部分に加わる応力を低減し、短絡片2034等の断線を防止できる。また、保持部2020の強度を、テーパ状に形成していない保持部と同程度の強度とする場合には、保持部2020の軸方向長さを短くすることができ、その結果として、直流モータ2000を軸方向に小型化することが可能となる。さらに、対向面2027を径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部2020の軸方向高さが大きくなるように形成した分、短絡部材2019の搭載スペースを大きくできる。
(2)セグメント本体2022を、径方向外側端部の周方向における外側中心位置O1と径方向内側端部の周方向における内側中心位置O2とを結ぶ直線L1が、外側中心位置O1を通る径方向直線L0に対して、図2において反時計回りにα°傾斜するように形成した。また、短絡部材2019を、各セグメント2018の外周側接続部2023に接続される外周側端末2031と、各セグメント2018の内周側接続部2026に接続される内周側端末2032と、外周側端末2031と内周側端末2032とを連結する連結部2033とを有する24個の短絡片2034から構成した。そして、短絡部材2019の連結部2033を、インボリュート曲線に沿って形成するとともに、外周側端末2031と該外周側端末2031から図3において反時計回り、即ちセグメント2018の径方向外側端部に対して径方向内側端部を傾斜させた方向と反対方向にずれた内周側端末2032とを連結するように形成した。そのため、セグメント2018の径方向外側端部と、該セグメント2018から図2において時計回りに120°ずれた位置のセグメント2018の径方向内側端部との周方向の距離は、120°−α°分の距離となり、120°分の距離よりも短くなる。従って、セグメントの外側中心位置と内側中心位置とが共に整流子の径方向直線上にある場合と比べ、連結部2033、即ち短絡部材2019が短くなるので、該短絡部材2019の抵抗値が低くなり、電圧降下の増大や短絡部材の過熱が抑制される。また、セグメント2018を傾斜させることによって短絡部材2019が短くなり、その抵抗値を低くできるため、整流子2013の外径を小さくすることによる短絡部材2019の幅狭化にも対応できる。従って、整流子2013の径方向の小型化が可能になり、直流モータ2000の小型化が図られる。また、抵抗値が小さくなるため、各セグメント2018に供給される電流の差が小さくなる。そのため、各セグメント2018を介して各コイル2017a〜2017hに供給される電流の差を低減することが可能になり、直流モータ2000を円滑に回転させることができる。また、連結部2033が短くなると、整流子2013の径方向に沿った線と交差する連結部2033の本数が少なくなり、隣り合う連結部2033間には所定の隙間を形成すればよいため、隣接する連結部2033との絶縁を確保しつつ、その幅を大きくすることができる。
(3)陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048が摺接するセグメント2018の摺接面2022cが軸方向と直交するように配置される整流子2013は、摺接面が径方向と直交するようにセグメントが配置される整流子と比べ、軸方向の厚みを小さくすることができる反面、軸方向の強度低下が懸念されるため、各コイル2017a〜2017hとの対向面2027をテーパ状にすることで、軸方向に大型化せず、強度を高くする意義は大きい。
(4)対向面2027をテーパ状にすることで、保持部2020の軸方向高さが径方向外側から径方向内側に向かって大きくなるようにしたため、保持部2020を容易に形成することができる。
(5)対向面2027を径方向外側から径方向内側に向かって積層高さが低くなるように巻回されている各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って形成したため、対向面2027と各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体との間の隙間をより小さくすることができる。
(6)周方向端部2022a,2022bを直線状にしてセグメント2018を形成したため、簡易な形状によって、外側中心位置O1と内側中心位置O2とを結ぶ直線L1が、外側中心位置O1を通る径方向直線L0に対して周方向に傾斜したセグメント2018を形成することができる。
(7)連結部2033をインボリュート曲線に沿った形状に形成したため、隣り合う連結部2033同士で短絡を防止しつつ、その幅を極力広くすることができる。
(8)陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048の周方向両端は、径方向直線L0に対して平行に配置されているため、径方向直線L0、即ち陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048の周方向両端に対して傾斜したセグメント2018の周方向端部と接離することとなる。そのため、陽極側ブラシ2046又は陰極側ブラシ2048がセグメント2018と接離する際の接触面積の変化が緩やかになり、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048とセグメント2018との間に発生する電圧変化が小さくなり、陽極側ブラシ2046又は陰極側ブラシ2048の損傷を防ぐことができる。
尚、上記各実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態では、セグメント本体2022を、外側中心位置O1と内側中心位置O2とが反時計回りに傾くように形成したが、時計回りであってもよい。
・上記実施形態では、セグメント本体2022を、周方向端部2022a,2022bを直線状に形成したが、これに限らず、外側中心位置O1と内側中心位置O2とが周方向にずれていれば、例えばセグメント本体2022をインボリュート曲線等の曲線形状に形成してもよい。
・上記実施形態では、整流子2013の対向面2027を各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って形成したが、径方向外側から径方向内側に向かうにつれて保持部2020の軸方向高さが大きくなれば、各コイル2017a〜2017hの軸方向突出部分全体の外形形状に沿っていなくてもよい。
・上記実施形態では、陽極側ブラシ2046及び陰極側ブラシ2048は、長方形状の面でセグメント2018と摺接するように形成したが、これに限らず、長方形以外の形状であってもよい。
・上記実施形態では、同電位とするセグメント2018を120°間隔とした整流子2013に適用したが、これに限らず、例えば同電位とするセグメントを180°間隔とした整流子に適用してもよい。
・上記実施形態では、直流モータ2000は磁極の数が6極のマグネット2002及び24個のセグメント2018を備えたが、これに限らず、磁極の数やセグメント2018の個数はこれ以外の組み合わせであってもよい。
次に本発明に関連する第1〜第4の関連形態を説明する。これらの関連形態に本発明を適用してもよい。
(第1の関連形態)
以下、本発明に関連する第1の関連形態を、図5〜図12に従って説明する。
図5に示すように、第1の関連形態に係る直流モータMは、有底円筒状のモータハウジング1を有する。モータハウジング1の底部中央には、第1軸受3aが固定されている。モータハウジング1の内周面には、複数のマグネット2が円周状に分布されて固着されている。複数のマグネット2は、周方向に6極の磁極を構成する。マグネット2の径方向寸法は、モータハウジング1の厚さに等しい。モータハウジング1の開口縁1aは、円板状のエンドフレーム4にて閉塞されている。エンドフレーム4の中央には、第1軸受3aと対をなす第2軸受3bが固定されている。
エンドフレーム4には、モータハウジング1に向かうように、合成樹脂製のブラシホルダ5が固定されている。ブラシホルダ5は、エンドフレーム4に固定される円板状の固定板5aと、該固定板5aに一体形成される2つのブラシ収容部5b,5cとを有する。四角筒状のブラシ収容部5b,5cは、モータハウジング1の底部に向かう開口縁を有する。2つのブラシ収容部5b,5cは、固定板5aの中央部に対して、対称に配置されている。2つのブラシ収容部5b,5cの側壁は、互いに対向する挿入溝5d,5eを有する。挿入溝5d,5eは、固定板5aの厚さ方向と同方向に延びる。
固定板5aの中央部には、2つの板バネ6,7の基端が固定されている。板バネ6,7は、固定板5aの中央部から、それぞれブラシ収容部5b,5cに向かって斜めに延びている。板バネ6,7は、先端に向かうに連れて徐々に固定板5aから遠ざかる。板バネ6,7は、挿入溝5d,5eからそれぞれブラシ収容部5b,5cに挿入される。板バネ6,7の先端は、ブラシ収容部5b,5c内に配置されている。
図5における左側のブラシ収容部5bには、略直方体状の陽極ブラシ8が挿入されている。図5における右側のブラシ収容部5cには、略直方体状の陰極ブラシ9が挿入されている。陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9は、モータの軸線方向に往復動可能である。陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9には、板バネ6,7の先端がそれぞれ当接している。板バネ6,7は、陽極ブラシ8および陰極ブラシ9の、固定板5aに向かう端面に当接している。陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9は、板バネ6,7によって、それぞれブラシ収容部5b,5cの開口縁から突出するように付勢されている。陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9は、外部の電源装置に接続されている。
モータハウジング1及びエンドフレーム4にて囲まれた空間には、電機子11が回転可能に収容されている。電機子11は、第1軸受3aおよび第2軸受3bによって回転可能に支持される回転シャフト12を有する。回転シャフト12は、固定板5a及びエンドフレーム4の中央部を貫通して、モータハウジング1の外部に露出している出力端を有する。回転シャフト12にはコア13が固定されている。コア13は、モータハウジング1の底部に隣接する。コア13は、回転シャフト12の径方向に沿って放射状に延びる8つのティース14a〜14hを有する。8つのティース14a〜14h間の空間は、スロット15a〜15hである。図5は、ティース14a〜14cのみを示す。図10は、ティース14d〜14h及びスロット15a〜15hを示す。
図5に示すように、コア13には、一対のインシュレータ16が装着されている。インシュレータ16は、コア13の軸線方向の両端を覆う。すなわち、インシュレータ16は、コア13の内周面及び外周面を覆わない。インシュレータ16は、絶縁性を有する合成樹脂により形成されている。
コア13の外周面は、ティース14a〜14hの先端面である。各ティース14a〜14hには、インシュレータ16上から、第1コイル17a〜第8コイル17hがそれぞれ集中巻きにて巻回されている。コア13と各コイル17a〜17hとは、インシュレータ16によって絶縁されている。コイル17a〜17hの導線19は、各ティース14a〜14hの周方向両側にあるスロット15a〜15hを通過する。
図5に示すように、インシュレータ16は、各コイル17a〜17hが径方向外方にはみ出すことを防止する防止壁16aを有する。防止壁16aは、インシュレータ16の径方向外端から、軸方向に延びる。
図6(a)に示すように、防止壁16aは、径方向内方に延びる第1保持凸部18aと、該第1保持凸部18aを挟む一対の第2保持凸部18bとを有する。第1保持凸部18a及び第2保持凸部18bは、防止壁16aの径方向内向面において、周方向に並ぶ。第1保持凸部18aは、防止壁16aの周方向に関して中央に位置する。第1保持凸部18aは楕円断面の円柱状であり、第2保持凸部18bは円柱状である。第1保持凸部18aと第2保持凸部18bとの間の間隔は、コイル17a〜17hの導線19の直径に等しいか、又は導線19の直径よりもやや小さい。
図6(a)及び図6(b)に示すように、各コイル17a〜17hの導線19の第1端は、第1保持凸部18aと、一方の第2保持凸部18bとの間を通って軸方向に引き出されている。導線19の第2端は、第1保持凸部18aと他方の第2保持凸部18bとの間を通って軸方向に引き出されている。各導線19は、周方向に並ぶ第1保持凸部18aと第2保持凸部18bとによって、挟持される。よって、各導線19は、軸方向に延びる状態に保たれる。
図5に示すように、回転シャフト12には整流子21が固定されている。整流子21は、コア13とブラシホルダ5との間に位置する。図8に示すように、整流子21は、周方向に配置された複数のセグメント22と、複数の短絡ユニット23とを含む。短絡ユニット23は、同電位になる所定のセグメント22同士を短絡する。図7に示すように、整流子21は、セグメント22と短絡ユニット23とを保持する保持部24も更に含む。図8に示すように、セグメント22は24個である。
図8に示すように、複数のセグメント22は、互いに間隔を空けて、周方向に等角度間隔に配置されている。セグメント22は、放射状に配置されている。各セグメント22は、径方向内端よりも径方向外端が大きな扇状をなす。隣り合うセグメント22間の間隔は、径方向に亘って一定である。
図8に示すように、各セグメント22は、扇状をなす板状のセグメント本体31と、該セグメント本体31の径方向内端から延びる内方接続部33と、セグメント本体31の径方向外端から延びる外方接続部32とを有する。更に、各セグメント22は、外方接続部32に隣接するコイル接続部36を有する。
図7に示すように、セグメント本体31は、平坦な摺接面31aを有する。摺接面31aは、図7において、セグメント本体31の下面である。セグメント本体31は、摺接面31aとは反対側の接合面31bを有する。接合面31bは摺接面31aに平行である。接合面31bは保持部24に接合される。内方接続部33は、セグメント本体31の径方向内端から、摺接面31aから遠ざかるように斜めに延びる斜め部分と、該斜め部分に対して折り曲げられ、摺接面31aに平行に且つ径方向内方に延びる平行部分とを有する。該平行部分は、図8に示すように、軸方向から見ると、径方向内方ほど小さな台形状をなす。図7に示すように、平行部分は、摺接面31aに平行な内方接続面33aを有する。内方接続面33aは、図7において、内方接続部33の上面である。内方接続部33の厚さは、セグメント本体31の軸方向の厚さよりも小さい。
各摺接面31aは、同一平面内に配置される。各内方接続面33aは、別の同一平面内に配置される。内方接続部33の径方向内端によって規定される仮想円の直径は、回転シャフト12の直径よりも大きい。
図8に示すように、外方接続部32は、セグメント本体31の径方向外端において、周方向中心から偏っている。外方接続部32とコイル接続部36は、周方向に並んでいる。図7に示すように、外方接続部32は傾斜し、先端が摺接面31aから遠ざかるように延びる。外方接続部32の厚さは、セグメント本体31よりも小さい。外方接続部32の傾斜角は、内方接続部33の傾斜角よりも大きい。外方接続部32は、径方向内方に向かう外方接続面32aを有する。外方接続面32aと摺接面31aの間の角度は、鈍角である。外方接続部32と内方接続部33との間の凹部は、連結部44に対向する離間凹部として機能し得る。
図7に示すように、コイル接続部36は、セグメント本体31と同じ厚さを有し、径方向外方に向かって突出している。図8に示すように、コイル接続部36の径方向外端は、接続溝36aを有する。接続溝36aは、セグメント本体31の厚さ方向に沿って延びる。図6(b)に示すように、接続溝36aの周方向寸法は、導線19の直径に略等しい。接続溝36aの径方向寸法は、導線19の直径よりもやや大きい。
図9に示すように、本形態の短絡ユニット23は、1つの短絡群40によって構成される。図9は、整流子21のセグメント22と短絡ユニット23とを示し、保持部24を図示省略している。短絡群40は、外方接続部32に接続される24個の外方短絡端42と、外方短絡端42よりも径方向内方の24個の内方短絡端43と、外方短絡端42を内方短絡端43に接続する24個の連結部44とを含む。すなわち、1つの短絡群40は、24個の短絡片41を含む。1つの短絡片41は、1つの外方短絡端42と、1つの内方短絡端43と、1つの連結部44とを有する。内方短絡端43は、内方接続部33上に載置される。各連結部44は、外方短絡端42を、周方向に所定角度すれた内方短絡端43に接続する。
図7に示すように、外方短絡端42は、セグメント22の摺接面31aに平行な板状である。外方短絡端42の径方向外端には、接続片45が一体に形成されている。接続片45は、外方接続面32aに平行な板状である。
内方短絡端43は、内方接続面33aと同様の台形状の板状をなす。内方短絡端43は、摺接面31aに平行である。すなわち、内方短絡端43は内方接続面33aに平行である。
図9に示すように、連結部44は、外方短絡端42を、120°ずれた内方短絡端43に接続する。連結部44は、インボリュート曲線に沿った湾曲形状をなす。図9に示すように、図7における上方から見た場合、連結部44は、各外方短絡端42から、反時計方向に120°ずれた内方短絡端43まで延びる。周方向に隣り合う連結部44同士は、間隔を空けて配置されている。つまり、連結部44同士は、互いに非接触である。図7に示すように、外方短絡端42、内方短絡端43、及び連結部44は、一体に形成され、一枚の平板状である。短絡群40の厚み、即ち軸方向寸法は、セグメント本体31の厚みよりも小さい。
図7及び図8に示すように、各接続片45は、対応する外方接続面32aにそれぞれ当接される。各内方短絡端43は、対応する内方接続面33aにそれぞれ当接される。短絡ユニット23がセグメント22に組み付けられた状態において、短絡ユニット23は、内方接続面33aと同一平面上の面を有する。図7において、短絡ユニット23のセグメント22に向かう面が、内方接続面33aと同一平面上にある。そのため、短絡ユニット23は、摺接面31aに平行である。連結部44は、セグメント本体31の接合面31bに、間隔を空けて対向する。つまり、連結部44は、セグメント本体31に非接触状態である。
接続片45は外方接続部32に溶接され、内方短絡端43は内方接続部33に溶接される。溶接は、例えばTIG (Tungsten Inert Gas)溶接である。これにより、外方短絡端42は、接続片45を伝わって、外方接続部32に電気的に接続される。内方短絡端43は、内方接続部33に電気的に接続される。すなわち、短絡ユニット23がセグメント22に電気的に接続されると、120°間隔を空けたセグメント22同士が短絡される。
図7に示すように、保持部24は、扁平な円筒状である。保持部24は、絶縁性の樹脂よりなる。保持部24は、軸方向に延びる嵌入孔24aを中央に有している。該嵌入孔24aに、回転シャフト12が嵌挿される。嵌入孔24aの直径は、回転シャフト12の外径に等しいか、或いは若干小さい。
保持部24には、セグメント22の一部と、短絡ユニット23とが埋設される。つまり、保持部24は、セグメント22及び短絡ユニット23に一体化されている。
図7に示すように、保持部24は、保持部本体としてのリング板51と、該リング板51から膨出するボス部52とを有する。円筒状のボス部52は、嵌入孔24aを取り囲む。ボス部52の軸方向寸法は、保持部24の厚さに略等しい。
リング板51は、ボス部52と反対側に位置する端面51aと、ボス部52に隣接する当接面51bとを有する。端面51aは、軸方向に垂直である。端面51aは、前記セグメント22に隣接する。図7において、端面51aは、保持部24の下端面である。短絡ユニット23に対して、摺接面31aは端面51aよりも遠い。換言すれば、摺接面31aは、端面51aよりも軸方向に突出する。摺接面31aは、端面51aに平行である。
図7に示すように、リング板51の外径、すなわち保持部24の外径D1は、複数のコイル接続部36の先端によって規定される仮想円の直径に等しい。保持部24の外径D1は、整流子21の外径に等しい。図5に示すように、保持部24の外径D1は、複数の円弧状のマグネット2によって規定される仮想円筒の内径d1よりも大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2よりも小さい(d1<D1<d2)。短絡ユニット23の外径D2は、保持部24の外径D1よりも小さい(D2<D1)。短絡ユニット23の外径D2も、複数のマグネット2による仮想円筒の内径d1よりも大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2よりも小さい(d1<D2<D1<d2)。
図8に示すように、樹脂製の保持部24は、周方向に隣り合うセグメント22同士の間に入り込んでいる。よって、周方向に隣り合うセグメント22同士の短絡が防止される。短絡ユニット23の全体が、保持部24に埋設されている。
図7に示すように、保持部24は、軸方向において互いに対向するセグメント22の接合面31bと、連結部44との間に入り込んでいる。よって、連結部44がセグメント22に短絡してしまうことが防止される。
図8に示すように、リング板51の外周面には、コイル接続部36に対応するように、24個の案内溝24bが形成されている。案内溝24bは、軸方向に延びる。案内溝24bの周方向寸法は、コイル接続部36の周方向寸法よりも若干大きい。コイル接続部36は、案内溝24bの底面24cよりも、径方向外方に突出している。つまり、接続溝36aは、軸方向において、保持部24と重ならない。
図5に示すように、保持部24の嵌入孔24aに、回転シャフト12が圧入される。セグメント22は、整流子21において、コア13とは反対側に位置する。保持部24の厚さ方向は、回転シャフト12の軸方向と一致している。各セグメント22の摺接面31aには、軸方向から、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9が摺接する。整流子21と、モータハウジング1の開口との間の距離は、マグネット2と、モータハウジング1の開口との間の距離よりも小さい。整流子21は、軸方向において、マグネット2の下端面に対向する。
図10は、直流モータの結線図を示す。セグメント22には、対応するコイル17a〜17hの端部に対応する導線19が接続されている。ティース14aとティース14hとの間に配置されたセグメント22に、番号「1」が付される。番号「1」のセグメント22から、反時計方向に順に、番号「2」〜「24」が付される。周方向に隣り合って対をなす8対のセグメント22に、対応するコイル17a〜17hの導線19が接続されている。8対のセグメント22の間には、コイル17a〜17hに接続されないセグメント22が、1つずつ配置されている。
詳細に説明すると、番号「2」のセグメント22には、第1コイル17aの第1端が接続され、番号「3」のセグメント22には、第1コイル17aの第2端が接続されている。番号「4」のセグメント22には、何れのコイル17a〜17hの導線19も接続されていない。番号「5」のセグメント22には、第2コイル17bの第1端が接続され、番号「6」のセグメント22には、第2コイル17bの第2端が接続されている。
互いに3つ置きの番号「1」,「4」,「7」,「10」,「13」,「16」,「19」,「22」のセグメント22には、何れのコイル17a〜17hの導線19も接続されていない。番号「8」のセグメント22には、第3コイル17cの第1端が接続され、番号「9」のセグメント22には、第3コイル17cの第2端が接続されている。番号「11」のセグメント22には、第4コイル17dの第1端が接続され、番号「12」のセグメント22には、第4コイル17dの第2端が接続されている。番号「14」のセグメント22には、第5コイル17eの第1端が接続され、番号「15」のセグメント22には、第5コイル17eの第2端が接続されている。番号「17」のセグメント22には、第6コイル17fの第1端が接続され、番号「18」のセグメント22には、第6コイル17fの第2端が接続されている。番号「20」のセグメント22には、第7コイル17gの第1端が接続され、番号「21」のセグメント22には、第7コイル17gの第2端が接続されている。番号「23」のセグメント22には、第8コイル17hの第1端が接続され、番号「24」のセグメント22には、第8コイル17hの第2端が接続されている。
図6(b)に示すように、各コイル17a〜17hの端部に対応する導線19は、保持部24の外周面における案内溝24bを通って、セグメント22の接続溝36aに案内される。この状態において、径方向外方から溶接が施されることによって、各コイル17a〜17hの導線19が、コイル接続部36に電気的に接続される。
電流は、外部の電源装置から直流モータに供給されると、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9を経由して、コイル17a〜17hに選択的に供給される。その結果、コイル17a〜17hから回転磁界が発生し、電機子11が回転する。電機子11が回転すると、整流子21が回転する。このため、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9に摺接するセグメント22が切り替わり、順次、コイル17a〜17hの整流が行われる。
次に、整流子21の製造方法を説明する。
まず、短絡ユニット23を形成する短絡ユニット形成工程が行われる。図11(a)は、短絡ユニット形成工程にて形成された短絡ユニット23の斜視図を示す。短絡ユニット23、即ち短絡群40を形成する際には、導電性の板材、例えば銅板を、パンチにて打ち抜いた後に、外方短絡端を折り曲げることによって、接続片45を形成する。短絡ユニット23において、外方短絡端42、内方短絡端43、及び連結部44は、一体であり、且つ、平板状である。
次に、図11(b)に示すセグメント22を形成するセグメント形成工程が行われる。セグメント22を形成する際には、導電性の板材をパンチにて打ち抜いた後に、打抜片の両端を折り曲げて外方接続部32及び内方接続部33を形成する。24個のセグメント22は、導電性の板材から個々に打ち抜き形成される。
次に、セグメント22に短絡ユニット23を配置する配置工程が行われる。図11(b)に示すように、各セグメント22の摺接面31aは、同一平面内において放射状に配置される。放射状に配置された24個の摺接面31aに対して、平板状の短絡ユニット23が平行に配置される。図7に示すように、短絡ユニット23の内方短絡端43は、セグメント22の内方接続面33aに当接される。短絡ユニット23の接続片45は、セグメント22の外方接続面32aに当接される。図9は、セグメント22が配置された短絡ユニット23の平面図を示す。セグメント22に短絡ユニット23が配置された状態において、短絡ユニット23は、セグメント22の内方接続面33aに当接する。セグメント本体31の接合面31bと、短絡ユニット23の連結部44とは、互いに非接触になるように、隙間を空けて配置される。
次に、短絡ユニット23をセグメント22に接続する接合工程が行われる。セグメント22の内方短絡端43は、短絡ユニット23の内方接続部33に、溶接により接合される。つまり、セグメント22の内方短絡端43は、内方接続部33に電気的に接続される。セグメント22の外方接続部32は、短絡ユニット23の接続片45に、溶接により接合される。つまり、セグメント22の外方短絡端42は、接続片45を経由して、外方接続部32に電気的に接続される。
次に、保持部24を形成する保持部形成工程が行われる。24個のセグメント22は、24個の短絡ユニット23に接続された状態のまま、図37に示す下型491と上型492のような成形型に配置される。その後、成形型に、溶融した絶縁性樹脂が充填される。絶縁性樹脂は、周方向に隣り合うセグメント22同士間の隙間、周方向に隣り合う連結部44同士間の隙間、及び、軸方向に互いに対向するセグメント本体31と連結部44との間の隙間にも充填される。絶縁性樹脂が冷却されて硬化することにより、ボス部52を有する保持部24が形成される。保持部24は、セグメント22及び短絡ユニット23を一体的に保持する。その結果、整流子21が完成する。整流子21は、保持部24が形成された後、成形型から取り出される。
図12に示すように、コイル17a〜17hが巻回されたコア13は、回転シャフト12に固定される。回転シャフト12が嵌入孔24aに圧入されることにより、整流子21は回転シャフト12に固定される。その後、各コイル17a〜17hの導線19は、セグメント22のコイル接続部36に接続される。
図7に示すように、整流子21の外径D1は、放射状に配置された24個のコイル接続部36の先端を通る仮想円に略等しい。従って、各コイル17a〜17hの導線19は、コイル接続部36に対して、周方向において隣接して配置される。
図6(a)に示すように、各コイル17a〜17hの導線19は、第1保持凸部18aと第2保持凸部18bとの間を通過して、軸方向に沿って引き出される。よって、各導線19は、第1及び第2保持凸部18a,18bによって保持され、軸方向に延びた状態を保ち易い。従って、セグメント22の接続溝36aに対して、各導線19を配置し易い。
各コイル17a〜17hの導線19がセグメント22の接続溝36aに配置された状態において、セグメント22のコイル接続部36は、整流子21の径方向外方から、導線19に溶接されることによって、電気的に接続される。これにより、電機子11が完成する。
上記第1の関連形態は、以下の利点を有する。
(1)セグメント22を保持する保持部24は、円板状である。24個のセグメント22は、保持部24の厚さ方向の一端に放射状に配置されている。保持部24における摺接面31aは、保持部24の厚さ方向に直交する。保持部24の厚さ方向が回転シャフト12の軸方向に一致するように、整流子21は回転シャフト12に固定されている。陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9は、軸方向から、摺接面31aに摺接する。
此に対して、従来技術の整流子には、給電ブラシが径方向から摺接していた。従って、本形態は、従来技術に比べて、直流モータの外径を大きくすることなく、整流子21の外径を大きくすることができる。よって、従来の整流子に備えられる短絡ユニットに比べて、本形態の短絡ユニット23の径方向寸法は、整流子21の外径に応じて大きくすることができる。よって、連結部44の周方向寸法を大きくすることが可能になる。その結果、連結部44の電流通過方向に垂直な断面積を大きくすることができる。
また、本形態の短絡ユニット23は、短絡群40の数を増やすことなく、連結部44の断面積を大きくすることができる。このため、整流子21の部品点数の増加を防止する。更に、整流子21の軸方向における大型化を抑制することができる。
更に、平板状の短絡ユニット23は、整流子21における摺接面31aに平行に配置されている。つまり、短絡ユニット23は、セグメント22を保持する保持部24に平行に配置される。このように、平板状の短絡ユニット23を、円板状の保持部24に平行に配置することにより、整流子21を軸方向において一層小型化することができる。
従来の整流子には、給電ブラシが径方向から摺接する。よって、整流子の周面が、給電ブラシに摺接する部位を確保するために、整流子の軸方向寸法は、ある程度の大きさを必要とした。つまり、従来技術の整流子は、軸方向における小型化が困難であった。しかし、本形態の整流子21には、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9が軸方向から摺接する。従って、保持部24の厚さは、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9の先端の太さに関係無く設定され得る。このため、保持部24の厚さを薄くすることができる。すなわち、短絡ユニット23を備えた整流子21を、軸方向に更に小型化することができる。
(2)短絡ユニット23は、外方短絡端42と内方短絡端43との両方において、セグメント22に固定される。このことから、短絡ユニット23は、セグメント22に安定して配置される。
短絡ユニット23の外方短絡端42は、セグメント22の外方接続部32に接続される。短絡ユニット23の内方短絡端43は、セグメント22の内方接続部33に接続される。よって、セグメント22の径方向寸法は、短絡ユニット23の径方向寸法にほぼ等しい。従って、例えばセグメント22の径方向寸法が、短絡ユニット23の径方向寸法とは異なる場合に比べて、モータハウジング1の無駄な空間を無くすことができる。
(3)短絡群40の各連結部44は、外方短絡端42を、この外方短絡端42から120°周方向にずれた内方短絡端43に接続する。つまり、1つの短絡群40は、周方向に120°間隔を空けて配置された複数のセグメント22同士を短絡する。短絡ユニット23が1つの短絡群40から構成されることにより、整流子21の部品点数が低減される。更に、整流子21の部品同士の組付け、すなわち、セグメント22への短絡ユニット23の組付けが容易になる。また、短絡ユニット23が複数の短絡群によって構成されている場合よりも、整流子21を軸方向に小型化し易い。
(4)保持部24の外径は、周方向に配置された24個のセグメント22の径方向外端を通る円に略等しい。保持部24の外径D1は、複数のマグネット2によって規定される仮想円筒の内径d1よりも大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2よりも小さい。即ち、整流子21の外径D1は、モータハウジング1内において、複数のマグネット2によって規定される仮想円筒の内径d1よりも大きい。
また、コイル17a〜17hの導線19が接続されるセグメント22の径方向外端は、保持部24の外周面に重なるように配置されている。すなわち、コイル接続部36の先端は、径方向において、保持部24の外周面に等しい位置に配置されている。従って、本形態におけるセグメント22の外周面と、コア13の外周面との間の径方向寸法は、給電ブラシが径方向から整流子に摺接する従来技術に比較して、小さい。
各コイル17a〜17hの導線19は、コア13の外周から、軸方向に沿って引き出される。給電ブラシが径方向から整流子に摺接される従来技術に比較して、本形態におけるコイル17a〜17hの導線19の引き出し位置と、セグメント22のコイル接続部36との間の径方向寸法は、小さい。従って、各コイル17a〜17hをセグメント22に接続する導線19の長さを、より小さくすることができる。
(5)図5に示すように、整流子21の外径D1は、複数のマグネット2によって区画される仮想円筒の内径d1より大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2より小さい(d1<D1<d2)。本形態において、整流子21の外径D1は、保持部24の外径に同じである。
よって、モータハウジング1内において、整流子21の外径を一層大きくすることができる。従って、整流子21の摺接面31aの面積を、モータハウジング1の外径を大きくすることなく、最大限大きくすることができる。よって、電機子11への給電量を大きくすることができる。
整流子21の外径D1は、コア13の外径d0よりも大きい(d0<d1<D1)。そのため、例えば整流子の外径がコア13の外径d0よりも小さい場合に比べて、本形態は、摺接面31aの面積を大きくすることができる。従って、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9を径方向に大きくすることが可能である。このため、モータハウジング1の外径を大きくしなくても、電機子11への給電量を大きくすることができる。
(6)整流子21は、マグネット2よりも、モータハウジング1の開口縁1aに近い。整流子21は、マグネット2に、軸方向において対向する。つまり、整流子21は、マグネット2に径方向に重ならない。このため、整流子21の外径がマグネット2の内径よりも大きくても、整流子21がマグネット2に接触することが防止される。
(7)各コイル17a〜17hの導線19に接続されるコイル接続部36は、整流子21の外周部に配置されている。よって、各コイル17a〜17hの導線19を、対応するセグメント22に接続するための溶接は、径方向外方から行われる。例えば、溶接が軸方向から行われる場合、コア13や回転シャフト12が、溶接を邪魔することがある。しかし、本形態のように、溶接が径方向から行われると、コア13や回転シャフト12の影響を受けることなく、溶接作業用のスペースを確保することができる。このため、当該溶接を一層容易に行うことができる。
また、例えばセグメント22の径方向内方にコイル接続部が設けられる場合に比較して、本形態のコイル接続部36間の距離は大きい。よって、コイル17a〜17hの導線19同士の短絡を抑制することができる。また、周方向に隣り合うコイル接続部36同士の接触を、一層抑制することができる。溶接作業も、本形態の方が広いスペースのため、容易に行える。
(8)セグメント22の径方向外端には、接続溝36aが形成されている。各コイル17a〜17hの導線19は、接続溝36aに配置された状態で、セグメント22に溶接される。導線19は、接続溝36aに配置されることにより、周方向に位置決めされる。このことから、各導線19を、容易にセグメント22に溶接できる。
(9)各コイル17a〜17hの導線19は、第1保持凸部18aおよび第2保持凸部18bによって、周方向の両側から挟持される。そのため、コイル17a〜17hの導線19は、軸方向に引き出された状態に、維持しやすい。その結果、各コイル17a〜17hの導線19を、セグメント22の径方向外端に、一層容易に接続することができる。
(10)短絡ユニット23の外方短絡端42が、セグメント22の外方接続部32に溶接され、短絡ユニット23の内方短絡端43が、セグメント22の内方接続部33に溶接される。その結果、短絡ユニット23は、セグメント22に電気的に接続される。そのため、セグメント22への短絡ユニット23の電気的接続は、互いの接触のみの場合、半田付けの場合、カシメの場合のいずれよりも、確実である。
(11)保持部24は、セグメント22及び短絡ユニット23の両方を保持する。よって、例えばセグメント22と短絡ユニット23とのそれぞれに保持部を形成する場合に比較して、容易に整流子21を製造することができる。
絶縁性樹脂よりなる保持部24は、セグメント22及び短絡ユニット23に一体成形される。このため、整流子21の回転中に、セグメント22に対して短絡ユニット23がずれてしまうことが防止される。例えばセグメント22が短絡ユニット23に溶接されるだけの場合に比較して、本形態の短絡ユニット23はセグメント22から外れ難い。
(12)保持部24は、外方短絡端42の、外方接続部32への接続部分を覆う。そのため、外方短絡端42が外方接続部32から離間してしまうことが防止される。
同様に、保持部24は、内方短絡端43の、内方接続部33への接続部分を覆う。よって、内方短絡端43が内方接続部33から離間してしまうことが防止される。その結果、整流子21の接続信頼性が向上する。
(第2の関連形態)
以下、本発明に関連する第2の関連形態を、図13〜図17(b)に従って説明する。第1の関連形態と同一の構成には、同一の符号を付し、説明を省略する。
図13に示すように、本形態の整流子121は、周方向に配置された24個のセグメント122と、互いに同電位になるセグメント122同士を短絡する短絡ユニット123と、セグメント122を保持する保持部124とを含む。
図14に示すように、セグメント122は、セグメント本体31と、セグメント本体31の径方向外端面31cから径方向外方に突出するコイル接続部36とを有する。コイル接続部36は、径方向外端面31cの周方向中央部に位置する。セグメント122は、内方接続部33を有していない。セグメント122の径方向外方部は、外方接続部132として機能する。接続溝36aの底面は、セグメント122の径方向外方部において短絡ユニット123に接続される外方接続面132aとして機能する。コイル接続部36の側壁も、外方接続面として機能し得る。導線19は、接続溝36a内において、短絡ユニット123に接続される。
図15(a)に示すように、接合面31bは、径方向において中間部分に、充填凹部134を有する。図15(a)に示すように、周方向から見た場合、充填凹部134は矩形状である。充填凹部134は、第1連結部84及び第2連結部94に対向する離間凹部として機能し得る。
図15(a)に示すように、リング板51の厚さは、セグメント本体31の厚さよりも小さい。端面51aには、軸方向に突出する円環状の保持凸部154が形成されている。保持凸部154が充填凹部134に配置される。保持部124の中心Lから保持部124の外周面までの距離Rは、中心Lから径方向外端面31cまでの距離に同じである。中心Lから接続溝36aの外方接続面132aまでの距離も、距離Rに同じである。図15(a)に示すように、当接面51bは、セグメント本体31の摺接面31aに平行である。
図13に示すように、短絡ユニット123は、第1短絡群80及び第2短絡群90を含む。すなわち、第1短絡群80は、24個の第1短絡片81を有する。第2短絡群90は、24個の第2短絡片91を有する。
各第1短絡片81は、第1外方短絡端82、第1内方短絡端83、及び第1連結部84を有する。すなわち、第1短絡群80は、周方向に配置される24個の第1外方短絡端82と、第1外方短絡端82の内方に配置される24個の第1内方短絡端83と、24個の第1連結部84とを備える。各第1連結部84は、対応する第1外方短絡端82を、該第1外方短絡端82から所定角度だけ周方向にずれた第1内方短絡端83に接続する。各第1外方短絡端82は、略長方形の板状をなす。各第1内方短絡端83は、略台形の板状をなす。第1短絡群80の厚さは、セグメント本体31の厚さよりも小さい。
図13に示すように、第1外方短絡端82は、当接面51b上において、セグメント122に対応するように配置される。
図15(a)に示すように、第1外方短絡端82の径方向外端には、セグメント122に向かって延びる第1接続片85が一体形成されている。第1接続片85は、第1外方短絡端82に直交する方向、即ち軸方向に延びる。第1接続片85は、接続溝36aに挿入された状態において、外方接続面132aに当接する。第1接続片85は、保持部124の外周面に当接する。第1接続片85の周方向寸法は、接続溝36aの周方向寸法に略等しい。第1接続片85の先端は、摺接面31aと同一平面内に位置する。
第1内方短絡端83は、ボス部52の周囲に、等角度間隔に配置されている。第1内方短絡端83は、当接面51bに当接する。図13に示すように、第1内方短絡端83は、第1外方短絡端82に重なる。第1内方短絡端83の周方向寸法は、第1外方短絡端82の周方向寸法よりも若干小さい。
図13に示すように、第1連結部84は、第1外方短絡端82を、該第1外方短絡端82から60°ずれた第1内方短絡端83に接続する。第1連結部84は、インボリュート曲線に沿った湾曲形状をなす。図13に示すように、当接面51bが見える状態において、第1連結部84は、第1外方短絡端82から、反時計方向に60°ずれた第1内方短絡端83に延びる。隣り合う第1連結部84同士が非接触になるように、第1連結部84の幅は設定されている。
図13に示すように、各第2短絡片91は、第2外方短絡端92、第2内方短絡端93、及び第2連結部94を有する。すなわち、第2短絡群90は、周方向に配置される24個の第2外方短絡端92と、第2外方短絡端92の内方に配置される24個の第2内方短絡端93と、24個の第2連結部94とを備える。第2外方短絡端92は、略長方形の板状をなす。第2内方短絡端93は、略台形の板状をなす。第2短絡群90の厚さは、セグメント本体31の厚さよりも小さい。
第2外方短絡端92は、第1外方短絡端82上に積層される。第2外方短絡端92の周方向寸法は、第1外方短絡端82に等しい。図15(a)に示すように、第2外方短絡端92の径方向寸法は、第1接続片85の厚さ分だけ、第1外方短絡端82よりも大きい。第2外方短絡端92の径方向外端には、セグメント122に向かって延びる第2接続片95が一体形成されている。第2接続片95は、接続溝36aに挿入され、第1接続片85の径方向外面に当接する。第2接続片95の先端は、摺接面31aと同一平面内に位置する。第1接続片85は、第2接続片95と外方接続面132aとの間に位置する。
図13に示すように、第2内方短絡端93は第1内方短絡端83上に積層される。第2内方短絡端93は、第1内方短絡端83と同じ形状を有する。当接面51bが見える状態において、各第2連結部94は、対応する第2外方短絡端92を、時計方向に60°ずれた第2内方短絡端93に接続する。周方向に隣り合う第2連結部94同士が互いに非接触になるように、第2連結部94の幅は設定されている。
図15(b)および図16に示すように、第1連結部84と第2連結部94との間には、リング状の絶縁紙101が配置されている。絶縁紙101は、第1連結部84を、第2連結部94から非接触にする。
第1短絡群80及び第2短絡群90は、第1連結部84と第2連結部94が互いに反対向きになるように積層されている。従って、短絡ユニット123は、120°間隔のセグメント122同士を短絡する。第1外方短絡端82は、対応する第2外方短絡端92に、溶接によって電気的に接続されている。第1内方短絡端83は、対応する第2内方短絡端93に、溶接によって電気的に接続されている。平板状の第1短絡群80が、平板状の第2短絡群90に積層されたため、短絡ユニット123は平板状である。
短絡ユニット123は、当接面51bに接合する状態において、ボス部52の周囲に配置される。短絡ユニット123は、摺接面31aに平行である。第1接続片85及び第2接続片95が接続溝36aに挿入された状態において、短絡ユニット123は、径方向からコイル接続部36に溶接される。
整流子121の外径D1、即ち、セグメント122のコイル接続部36の先端を通る仮想円の直径は、複数のマグネット2よって区画される仮想円筒の内径d1よりも大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2よりも小さい(d1<D1<d2)。短絡ユニット123の外径D2は、整流子121の外径D1よりも小さい。短絡ユニット123の外径D2は、マグネット2に関する前記内径d1よりも大きく、且つ、モータハウジング1の内径d2よりも小さい(d1<D2<D1<d2)。
モータハウジング1の開口縁1aと整流子121との間の距離は、開口縁1aとマグネット2との間の距離よりも小さい。整流子121は、軸方向において、マグネット2に重ならない。
次に、整流子121の製造方法を説明する。
図16に示すように、まず、短絡ユニット123の第1短絡群80及び第2短絡群90を形成する。導電性の板材、例えば銅板を、パンチにて打ち抜き、打ち抜き片を折り曲げて第1接続片85及び第2接続片95の各々を形成する。第1連結部84と第2連結部94との間に、絶縁紙101を配置する。各第1接続片85の径方向外面に、第2接続片95の径方向内面を当接させる。第1外方短絡端82には、第2外方短絡端92が積層される。各第1内方短絡端83に、第2内方短絡端93が積層される。図17(a)に示すように、第1外方短絡端82に第2外方短絡端92が溶接され、第1内方短絡端83に第2内方短絡端93が溶接され、短絡ユニット123が完成する。
セグメント122は、導電性の板材をパンチにて打ち抜くことにより形成される。充填凹部134は、セグメント122を打ち抜く際に、セグメント本体31の一部を肉薄に設定することによって、形成される。24個のセグメント122は、個々に打ち抜き形成される。
次に、図17(b)に示す保持部124を形成する。保持部124用の成形型の中に、24個のセグメント122を放射状に配置する。成形型内に、溶融した絶縁性樹脂を充填する。絶縁性樹脂は、充填凹部134にも充填され、保持凸部154が形成される。絶縁性樹脂が冷却されて硬化することにより、保持部124が完成し、成形型から取り出される。
次に、保持部124が保持するセグメント122に、短絡ユニット123を配置する。図17(a)及び図17(b)に示すように、短絡ユニット123の第1接続片85及び第2接続片95を、保持部124に向かうように配置する。第1接続片85及び第2接続片95を、接続溝36aに挿入する。第1短絡群80は、保持部124の当接面51bに当接させられる。
次に、短絡ユニット123を、保持部124が保持するセグメント122に接続する。接続溝36aに挿入された第1接続片85及び第2接続片95は、外方接続面132aに溶接される。これにより、整流子121が完成する。
回転シャフト12が、整流子121の嵌入孔24aに圧入される後、各コイル17a〜17hの導線19が、それぞれ対応する接続溝36aに配置される。導線19は、径方向外方から、セグメント122、第1接続片85、及び第2接続片95に溶接される。これにより、整流子121を備えた電機子が完成する。
第2の関連形態は、上記第1の関連形態の利点(1)及び(4)〜(9)と、以下の利点とを有する。
(22)短絡ユニット123は、第1短絡群80及び第2短絡群90から構成されている。第1連結部84は、第2連結部94とは反対向きに積層されている。よって、周方向に120°間隔のセグメント122同士が、同電位になるように接続される。第1の関連形態の短絡ユニット23は、外方短絡端42及び内方短絡端43の両方においてセグメント22に接続された。第2の関連形態の短絡ユニット123は、内方短絡端ではセグメント122に接続されず、第1外方短絡端82および第2外方短絡端92のみでセグメント122に接続される。よって、セグメント122と短絡ユニット123との間の接続作業を容易にし得る。
(23)短絡ユニット123は、それぞれ60°旋回する第1短絡群80及び第2短絡群90から構成されている。よって、例えば60°旋回する短絡群を3つ以上備える短絡ユニットの場合に比較して、短絡群の数を最小にすることができる。従って、整流子121の組み付け作業が容易であるし、整流子21の軸方向寸法も小型化できる。
(24)第1接続片85及び第2接続片95は、保持部124のコイル接続部36が有する接続溝36aに挿入される。従って、セグメント122に対する短絡ユニット123の相対移動が規制される。よって、セグメント122への短絡ユニット123の位置決めが容易であるし、セグメント122への短絡ユニット123の接続状態を安定化し易い。
(25)第1短絡群80及び第2短絡群90それぞれの厚さは、セグメント122の厚さよりも小さい。例えばセグメント122に比較して、第1短絡群80及び第2短絡群90は折り曲げ易い。よって、短絡ユニット123及びセグメント122の製造が容易である。
(26)短絡ユニット123の内側にボス部52が挿入されることによって、短絡ユニット123は保持部124に組み付けられる。このため、短絡ユニット123の径方向の移動は、ボス部52によって規制される。従って、短絡ユニット123は、保持部124に対してずれ難い。
(28)保持部124によって保持されたセグメント122に、短絡ユニット123が配置される。つまり、保持部124が複数のセグメント122の位置を確定した状態において、短絡ユニット123がセグメント122に配置される。従って、セグメント122への短絡ユニット23の配置が容易である。
(第3の関連形態)
以下、本発明に関連する第3の関連形態を、図18〜図24に従って説明する。
図21(a)及び図21(b)に示すように、整流子321のセグメント322において、外方接続部332は直方体状である。外方接続部332は、セグメント本体31の径方向外端の近くから、摺接面31aとは反対側に突出する。外方接続部332の周方向寸法は、セグメント本体31の径方向外端の周方向寸法よりも小さい。外方接続部332の突出量、すなわち図21(b)における上下方向寸法は、セグメント本体31の厚さよりも若干大きい。図21(b)において、外方接続部332の上端は、摺接面31aに平行な外方接続面332aである。
図21(b)に示すように、内方接続部333は直方体状である。セグメント本体31の径方向内端から、摺接面31aとは反対側に突出する。内方接続部333の周方向寸法は、セグメント本体31の径方向内端の周方向寸法に等しいか若干小さい。内方接続部333の突出量は、セグメント本体31の厚さよりも若干大きい。図21(b)にいて、内方接続部333の上端は、摺接面31aに平行な内方接続面333aである。内方接続面333aは、外方接続面332aと同一の仮想平面内に存在する。
図21(b)に示すように、セグメント本体31は、外方接続部332から内方接続部333まで延びる中間突出部334を有する。中間突出部334は、セグメント本体31の接合面31bから突出する。つまり、中間突出部334は、摺接面31aと反対側に突出し、整流子321の径方向に沿って延びる。中間突出部334の厚さは、外方接続部332の厚さよりも小さい。そのため、外方接続部332と内方接続部333との間には、離間凹部335が位置する。すなわち、中間突出部334の上面である第2接合面334a、外方接続部332の径方向内方面、及び、内方接続部333の径方向外方面は、離間凹部335を区画する。第2接合面334a、摺接面31a、外方接続面332a、及び内方接続面333aは、互いに平行である。
セグメント本体31の前記径方向外端面31cからは、前記コイル接続部36が径方向外方に突出する。
図21(a)に示すように、短絡ユニット323は、1つの短絡群340から構成されている。短絡群340は24個の短絡片341を有する。各短絡片341は、外方短絡端342と、内方短絡端343と、連結部44とを有する。
図19及び図21(a)に示すように、外方短絡端342は、セグメント322の摺接面31aに平行な四角形板状を有する。即ち、外方短絡端342は、外方接続面332aに平行である。外方短絡端342の周方向寸法は、外方接続面332aの周方向寸法よりも若干小さい。外方短絡端342の径方向寸法は、外方接続面332aの径方向寸法よりも若干大きい。軸方向から見て、各外方短絡端342の径方向外端は、セグメント322における外方接続面332aの径方向外端に一致させられる。
各内方短絡端43は、セグメント322の摺接面31a、及び内方接続面333aに平行な四角形板状を有する。各内方短絡端43の周方向寸法は、セグメント322における内方接続面333aの周方向寸法に略等しい。各内方短絡端43の径方向寸法は、内方接続面333aの径方向寸法よりも若干大きい。各内方短絡端43の径方向内端は、内方接続面333aの径方向内端に一致する。
図21(a)に示すように、各連結部44は、対応する外方短絡端342を、該外方短絡端342から120°ずれた内方短絡端43に接続する。図19に示すように、短絡群340の厚みは、セグメント本体31の厚みよりも小さい。
図19及び図21(a)に示すように、外方短絡端342は、セグメント322の外方接続面332aに溶接される。内方短絡端43は、内方接続面333aに溶接される。平板状の短絡ユニット323は、摺接面31aに平行に配置される。短絡ユニット323の各連結部44は、軸方向に関して離間凹部335に対向する。そのため、連結部44は、中間突出部334の第2接合面334aに対して非接触状態である。
短絡ユニット323は、周方向に120°間隔を空けて配置されたセグメント322同士を短絡する。
図19に示すように、保持部324は、リング板51と、ボス部52と、円筒状の支持部53とを有する。支持部53は、リング板51から、ボス部52とは反対方向に延びる。支持部53の周囲に、24個のセグメント322が放射状に配置される。
各セグメント322の径方向内端は、支持部53に当接している。支持部53の先端面53aは、摺接面31aと同一平面内に位置する。
リング板51を構成する絶縁性樹脂材料は、各セグメント322の離間凹部335に充填されている。これにより、連結部44と、中間突出部334の第2接合面334aとの絶縁状態が確保されている。
コイル17a〜17hの導線19は、それぞれ接続溝36aにおいて、径方向外方からコイル接続部36に溶接される。
次に、整流子321の製造方法を説明する。
図22に示すように、複数のセグメント322を製造するために、マザー部材61を準備する。マザー部材61は、複数のセグメント本体31を製造するための円環状のマザー本体62を備えている。マザー本体62の径方向幅は、セグメント本体31の径方向寸法に等しい。マザー本体62の厚さは、セグメント本体31の厚さに等しい。マザー本体62は、摺接面31aを形成するための平坦面62aと、該平坦面62aとは反対側の接合面62bとを有する。図22において、平坦面62aは下方を向き、接合面62bは上方を向く。接合面62bからは、24個の外方接続部332、24個の内方接続部333、及び24個の中間突出部334が突出する。接合面62bには、24個の離間凹部335も存在する。マザー本体62の外周面からは、24個のコイル接続部36が径方向外方に突出する。
マザー部材61は、導電性の金属粉体たとえば銅粉体を焼結することによって形成される。金属粉体は、焼結の際にマザー部材61の軸方向に加圧される。すなわち、金属粉体は、平坦面62aに垂直な方向から加圧される。
また、図23に示す短絡ユニット323は、導電性の板材たとえば銅板をパンチにて打ち抜くことによって形成される。
図23に示すように、マザー部材61に短絡ユニット323を配置する。外方短絡端342は外方接続部332上に配置され、内方短絡端43は内方接続部333上に配置される。平板状の短絡ユニット323は、マザー部材61に配置された状態において、平坦面62aに平行である。連結部44は、軸方向において離間凹部335に対向する。中間突出部334の第2接合面334aと、連結部44との間に間隙が存在する。つまり、セグメント322は連結部44に対して非接触である。
マザー部材61に短絡ユニット323を配置後、外方短絡端342は外方接続部332に溶接される。内方短絡端43は内方接続部333に溶接される。
次に、保持部324が形成される。互いに接続されたマザー部材61及び短絡ユニット323は、成形型に収容される。成形型に、溶融した絶縁性樹脂が充填される。絶縁性樹脂は、周方向に隣り合う連結部44間と、離間凹部335とに充填される。絶縁性樹脂は、マザー部材61の径方向内方にも充填され、支持部53を形成する。絶縁性樹脂が冷却されると、保持部324が完成し、成形型から取り出される。
図24に示すように、マザー部材61及び保持部324を二点鎖線63に沿って切断することによって、24個のセグメント322が形成される。保持部324には、短絡ユニット323に達しない深さの溝64が形成される。二点鎖線63は、周方向に隣り合う外方接続部332同士の間において、マザー本体62の径方向に延びる。各接合面31bが保持部324によって保持された状態において、マザー部材61は切断される。よって、各セグメント322は、マザー部材61から切り離された状態において、既に保持部324によって保持されている。その結果、整流子321が完成する。
第3の関連形態は、以下の利点を有する。
(31)各セグメント322は、外方接続部332と内方接続部333との間に、離間凹部335を有する。短絡ユニット323の連結部44は、離間凹部335に対向する。従って、連結部44をセグメント322に対して非接触に維持し、セグメント322に対する連結部44の絶縁性を確保することができる。各セグメント322は、外方接続部332及び内方接続部333を有する比較的簡易な構成である。よって、絶縁性が確保された整流子321の製造工程の複雑化を防止できる。
(32)保持部324の絶縁性材料が、離間凹部335に充填されている。よって、各セグメント322が各連結部44に短絡してしまうことを一層防止できる。
(34)保持部324は、各セグメント322の径方向内端に当接する支持部53を有する。支持部53は、セグメント322の径方向の移動を規制する。支持部53の先端面53aは、摺接面31aと同一平面内に存在する。よって、支持部53の全周面が、セグメント322に当接する。つまり、支持部53とセグメント322との接触面積が確保される。従って、保持部324は、各セグメント322を一層安定して保持する。
(35)保持部324がマザー部材61を保持した状態において、マザー部材61が切断され、複数のセグメント322が形成される。従って、製造工程中に、複数のセグメント322がバラバラに飛散してしまうことが防止されている。従って、例えば複数のセグメント322を個々に製造した後に、保持部324を製造する場合に比較して、製造工程中の整流子321の部品の取り扱いが容易である。
(36)マザー部材61は、焼結加工により形成される。従って、セグメント322の形状が複雑であっても、セグメント22を容易に形成することが出来る。本形態は、例えば平板からセグメント322を形成する場合よりも、容易である。
焼結加工において、マザー部材61の材料は加圧される。よって、摺接面31aの平坦度が向上する。その結果、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9は、摺接面31a上を一層滑らかに摺接することができる。よって、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9から整流子321への電流供給の信頼性が向上する。
(第4の関連形態)
本発明に関連する第4の関連形態を、図25〜図39に従って説明する。
図27(a)に示すように、整流子421は、24個のセグメント422、短絡ユニット423、及び保持部424を有する。更に、整流子421は、短絡ユニット423に配置される離間部材425を有する。保持部424は、セグメント422、短絡ユニット423、及び離間部材425を保持する。
図28および図29(b)に示すように、各セグメント422は、セグメント本体31、外方接続部432、内方接続部33、及びコイル接続部36を備える。セグメント本体31および内方接続部33は、図7及び図11(b)に示すものと同じである。コイル接続部36は、図14に示すものと同じである。
外方接続部432は、セグメント本体31の径方向外端に近い。外方接続部432は、接合面31bから突出する略直方体状のベース部432bと、該ベース部432bから摺接面31aと反対側に突出する接続凸部432cとを含む。図29(b)に示すように、ベース部432bの周方向寸法は、セグメント本体31の対応する部分の周方向寸法よりも小さい。該ベース部432bは、摺接面31aに平行な外方接続面432aを有する。接続凸部432cは短冊状であり、外方接続面432aの略中央から、摺接面31aとは反対側に延びる。保持部424が外方接続部432によく係合するように、ベース部432bの径方向内面は傾斜している。各外方接続面432aは、各内方接続面33aと同一平面内に配置される。
図29(a)に示すように、短絡ユニット423は、1つの平板状の短絡群440を含む。短絡群440は、8個の第1短絡片141と、8個の第2短絡片241とを含む。すなわち、8個の第1短絡片141および8個の第2短絡片241は、計16本の短絡片(短絡線)として機能する。第1短絡片141と第2短絡片241は、周方向に交互に配置される。
平板状の各第1短絡片141は、第1外方短絡端142と、第1内方短絡端143と、第1連結部144とを含む。
第1外方短絡端142は、径方向に延びる略長方形板状の第1当接部146と、該第1当接部146に対して垂直に延びる第1接続片145とを有する。図29(a)において、溶接部としての第1接続片145は、第1当接部146の時計回り側に位置する。
図29(a)に示すように、図27(a)の上方から見た場合、第1連結部144は、対応する第1外方短絡端142を、該第1外方短絡端142から時計方向に120°ずれた第1内方短絡端143に連結する。第1連結部144は、四角形状断面を有する。8個の第1外方短絡端142は、等角度間隔すなわち45°間隔に配置される。8個の第1内方短絡端143も、45°間隔に配置される。
平板状の各第2短絡片241は、第2外方短絡端242と、第2内方短絡端243と、第2連結部244とを含む。
第2外方短絡端242は、第1接続片145及び第1当接部146に対して、線対称な第2接続片245及び第2当接部246を有する。
第2連結部244も、対応する第2外方短絡端242を、該第2外方短絡端242から時計方向に120°ずれた第2内方短絡端243に連結する。8個の第2外方短絡端242は、45°間隔配置されている。第2接続片245は、近い方の第1接続片145に15°間隔で隣接し、遠い方の第1接続片145に30°間隔で隣接する。
第2内方短絡端243は、近い方の第1内方短絡端143に15°間隔で隣接し、遠い方の第1内方短絡端143に30°間隔で隣接する。「15°」は、24個のセグメント422の間隔の角度である。
図35に示すように、第1当接部146及び第2当接部246は、それぞれ外方接続面432aに当接する。第1接続片145の径方向外方面は、接続凸部432cの径方向内方面に溶接される。第2接続片245の径方向外方面は、接続凸部432cの径方向内方面に溶接される。短絡ユニット423は、120°間隔のセグメント422同士を短絡する。
ベース部432b及び内方接続部33は、接合面31bから、摺接面31aと反対側に突出している。よって、第1連結部144は、接合面31bに非接触である。第2連結部244も、接合面31bに非接触である。
図27(a)および図27(b)に示すように、離間部材425は略円環状である。離間部材425は、短絡ユニット423に組み付けられている。離間部材425は、絶縁性を有する熱硬化性樹脂製である。図30(a)に示すように、離間部材425は、円環板状の支持板451と、該支持板451上に形成された16個の離間凸部としての離間突条452とを有する。図30(a)及び図30(b)は、第1短絡片141及び第2短絡片241を1つずつ示す。
支持板451は、第1連結部144及び第2連結部244に対応する大きさを有する。支持板451の外径は、第1連結部144の外径よりも若干小さい。支持板451の内径は、第1連結部144の内径よりも若干大きい。支持板451の厚さは、第1連結部144の厚さよりも若干大きい。
図30(a)及び図30(b)に示すように、各離間突条452は、支持板451の当接面451aに位置する。離間突条452は、当接面451aの内周縁から外周縁まで、第1連結部144及び第2連結部244に沿って延びている。各離間突条452同士は、周方向に等角度間隔である。各離間突条452の幅寸法は、隣り合う第1連結部144及び第2連結部244間の隙間に等しいか若干小さい。
図30(c)に示すように、各離間突条452は、長方形状断面を有する。各離間突条452の先端の角部は、両方とも面取りされている。各離間突条452の突出量は、第1連結部144厚さよりも若干大きい。
図27(a)及び図27(b)に示すように、離間突条452は、短絡ユニット423に対して、セグメント422とは反対側に配置される。隣り合う第1連結部144及び第2連結部244間に、それぞれ離間突条452が入り込む。離間突条452は第1連結部144及び第2連結部244同士の短絡を防止する。当接面451aは、対応する第1連結部144または第2連結部244に当接する。
図27(a)に示すように、保持部424は、セグメント422、短絡ユニット423、及び離間部材425を埋設する。軸方向から見た場合、保持部424のリング板51は、ベース部432bの径方向外端面と面一である。
図31に示す短絡ユニット423は、図10に示す短絡ユニット423よりも、配線の数が少なくなっている。図29(a)及び図29(b)を参照すると、周方向に隣り合う一対のセグメント422のうちの一方に第1外方短絡端142が配置され、他方に第2外方短絡端242が配置される。
図29〜図33に示すように、第4の関連形態は、24個のセグメント422を、16本という少ない短絡片141,241によって短絡することができる。例えば第1〜第3の関連形態では、24本の短絡片41が必要であった。
即ち、マグネット2の磁極数をPとし、セグメント422の数を(P/2)・nとし、同電位にすべきセグメント422の数を(P/2)とした場合、短絡片の数を((P/2)−1)・nで済ますことが出来る。なお、セグメント422の数(P/2)は、同電位にすべきセグメント422の数(P/2)の倍数である。
具体的には、図29〜図33に示す場合、磁極数P=6、セグメント422の数(P/2)・n=24、同電位にすべきセグメント422の数(P/2)=3である。つまり、P=6、n=8である。よって、短絡片141,241の総数は、((P/2)−1)・n=16で済む。((P/2)−1)・n=(P/2)・n−nであるため、短絡片141,241の総数は、セグメント422の数よりも、n個だけ、すなわち8個だけ少なく済ますことが出来る。
16個の短絡片141,241は、24個のセグメント422のうち、2つのセグメント422に接続され、周方向に1つセグメント422を空けて、次の2つのセグメント422に接続され、また1つのセグメント422を空けて、次の2つのセグメント422に接続される、といったことを周期的に繰り返している。
各コイル17a〜17hの導線19は、それぞれ対応するセグメント422の接続溝36aに配置された状態において、径方向外方から、セグメント422に溶接される。
次に、整流子421の製造方法を説明する。
図32に示すように、銅板のような導電性の板材71をプレス加工することによって、8個の第1短絡片141と8個の第2短絡片241とを形成する。プレス工程の終了時に、板材71は、外方連結環71aと、内方連結環71bとを有する。外方連結環71aは、第1外方短絡端142を、第2外方短絡端242に連結している。内方連結環71bは、第1内方短絡端143を、第2内方短絡端243に連結している。
図32は、二点鎖線の外方切断円71cと、二点鎖線の内方切断円71dとを示す。第1短絡片141及び第2短絡片241は、外方切断円71cに沿って外方連結環71aから切り離され、内方切断円71dに沿って内方連結環71bから切り離される。
図33に示すように、第1接続片145及び第2接続片245が、折り曲げ形成される。これにより、1つの短絡群440よりなる短絡ユニット423が完成する。
図34は、複数のセグメント422のマザー部材461を示す。マザー部材461は、平坦面62aを有する円環板状のマザー本体62を有する。
図35に示すように、マザー部材461に、短絡ユニット423を配置する。
第1接続片145及び第2接続片245は、それぞれ対応する接続凸部432cにTIG溶接される。第1内方短絡端143及び第2内方短絡端243も、それぞれ対応する内方接続部33にTIG溶接される。その結果、短絡ユニット423は、マザー部材461に接続される。
図36に示すように、短絡ユニット423に、離間部材425が配置される。16個の離間突条452は、第1連結部144と第2連結部244との間に配置される。支持板451は、マザー部材461の平坦面62aに平行である。
図37に示すように、成形型の下型491および上型492は、保持部424を成形するためのキャビティ494を区画する。マザー部材461及び短絡ユニット423は、キャビティ494に配置される。上型492は、キャビティ494に通ずる注入口492a,492bを有する。溶融した絶縁性樹脂493は、注入口492a,492bを通過して、キャビティ494に充填される。注入口492a,492bは、キャビティ494に配置されたマザー部材461の厚さ方向すなわち短絡ユニット423の軸方向に延びて、キャビティ494に通じている。図37において、注入口492a,492bは上方から、キャビティ494に通じている。換言すれば、短絡ユニット423は、キャビティ494に配置されたマザー部材461と、注入口492a,492bとの間に位置する。そのため、溶融状態の絶縁性樹脂493は、キャビティ494に注入されると、短絡ユニット423をマザー部材461に向けて押圧する。更に、絶縁性樹脂493は、離間部材425を短絡ユニット423に向けて押圧する。
溶融した絶縁性樹脂493は、第1連結部144とマザー本体62との間や、第2連結部244とマザー本体62との間にも充填される。第1連結部144と第2連結部244との間には、離間突条452が配置されている。このため、溶融状態の絶縁性樹脂493の圧力が第1連結部144及び第2連結部244を変形させてしまうことは、防止される。すなわち、第1連結部144が第2連結部244に短絡してしまうことが防止されている。
絶縁性樹脂493は、第1及び第2外方短絡端142,242と、外方接続部432との接続部分を覆う。同様に、絶縁性樹脂493は、第1及び第2内方短絡端と、内方接続部33との接続部分を覆う。
図38に示すように、絶縁性樹脂493が冷却によって硬化すると、保持部424が出来上がる。保持部424は、下型491及び上型492から取り出される。
次に、保持部424にて保持された状態のマザー部材461が切断されて、24個のセグメント422が形成される。整流子421が完成する。
第4の関連形態は、以下の利点を有する。
(41)周方向に隣り合う第1連結部144及び第2連結部244の間には、絶縁性の離間突条452が配置される。従って、保持部424の成形圧が、隣り合う第1連結部144及び第2連結部244に作用しても、第1連結部144及び第2連結部244同士の短絡が防止される。つまり、第1連結部144及び第2連結部244同士の絶縁が確保される。
(42)離間突条452は、第1連結部144及び第2連結部244に沿って延びる。よって、周方向に隣り合う第1連結部144及び第2連結部244同士の絶縁を確保し易い。
(43)各離間突条452の先端の両角部は、面取りされている。つまり、各離間突条452は、先端に近いほど細い。従って、離間突条452を、第1連結部144及び第2連結部244間に差し込みやすい。
(44)離間部材425は、円環板状の支持板451と、該支持板451の当接面451aに一体に設けられた離間突条452とを含む。このため、短絡ユニット423に支持板451を配置することにより、各第1連結部144及び第2連結部244間に容易に離間突条452を配置することができる。従って、整流子421の製造が容易である。
(46)キャビティ494に注入された溶融状態の絶縁性樹脂493は、短絡ユニット423をセグメント422に圧接する。その結果、短絡ユニット423のセグメント422への接続が、より確実になる。
(47)第1接続片145及び第2接続片245が接続凸部432cに溶着された後で、下型491および上型492による成形が行われる。そのため、成形時に短絡ユニット423がマザー部材461からずれることが防止される。
(48)マグネット2の磁極数をPとし、セグメント422の数を(P/2)・nとし、同電位にすべきセグメント422の数を(P/2)とした状態において、短絡片141,241の数を((P/2)−1)・n=(P/2)・n−nとしている。従って、短絡片141,241の総数を、セグメント422の数よりも少なく済ますことが出来る。
上記各形態は、以下のように変更してもよい。
図40及び図41に示すように、整流子521の保持部524は、セグメント22のみに一体成形されている。保持部524は、短絡ユニット23とは一体成形されていない。すなわち、保持部524は、セグメント22及び短絡ユニット23の両方に一体成形されることに限らず、セグメント22及び短絡ユニット23のうちの少なくとも一方に一体成形されればよい。図40において、短絡ユニット23は、セグメント22に溶接されているのみである。
図40に示すように、円板状の保持部524は、端面51aと反対側に、当接面51bを有する。当接面51bは摺接面31aに平行である。当接面51b上に、短絡ユニット23は配置される。保持部524は、セグメント22の一部、詳しくは外方接続部32の基端を埋設することによって、セグメント22を保持している。外方接続部32は、当接面51bから突出している。保持部524の外周面は、複数の前記案内溝24bを有する。
図41に示す保持部524は、図37に示す下型491および上型492のような成形型によって、複数のセグメント22に一体成形されるように製造される。当接面51bに短絡ユニット23を配置した状態において、短絡ユニット23は摺接面31aに平行である。短絡ユニット23の接続片45は、セグメント22の外方接続部32に当接される。内方短絡端43は内方接続部33に当接される。接続片45は、外方接続部32に溶接される。内方短絡端43は内方接続部33に溶接される。保持部524の中央には支持部53が形成される。嵌入孔24aは、支持部53を貫通する。
この場合、保持部524が複数のセグメント22同士の位置関係を確定した状態において、セグメント22に短絡ユニット23が配置される。従って、複数のセグメント22への短絡ユニット23の配置および溶接が容易である。
図42及び図43に示すように、第2保持部624は、短絡ユニット23に一体成形されている。円板状の第2保持部624が、図41の保持部524に組付けられることによって、整流子621が形成される。すなわち、整流子621の保持部は、複数のセグメント22を保持する第1保持部としての保持部524と、短絡ユニット23を保持する第2保持部624とに二分されている。第2保持部624は、保持部524の当接面51b上に配置される。第2保持部624は、短絡ユニット23の少なくとも一部、すなわち複数の連結部44を埋設することによって、該短絡ユニット23を保持する。
第2保持部624の外径は、保持部524の外径よりも若干小さい。第2保持部624の厚さは、短絡ユニット23の厚さよりも大きく、且つ、保持部524の厚さよりも小さい。
短絡ユニット23の接続片45は、セグメント22の外方接続部32に溶接される。内方短絡端43は内方接続部33に溶接される。
保持部524の絶縁性樹脂材料は、第2保持部624の絶縁性樹脂材料とは異なる性質を有するように設定され得る。例えば、保持部524の絶縁性樹脂は、陽極ブラシ8及び陰極ブラシ9が摺接されるセグメント22を保持すべく、第2保持部624に比べて高い硬度に設定される。第2保持部624の絶縁性樹脂は、セグメント22よりも薄い短絡ユニット23を保持すればよいため、保持部524よりも低い硬度に設定される。
保持部524の絶縁性樹脂は、第2保持部624の絶縁性樹脂と同じ種類でもよい。
第2保持部624は、図37の下型491および上型492のような成形型によって、短絡ユニット23に一体成形されるように製造される。第2保持部624を、保持部524の当接面51b上に配置することによって、短絡ユニット23はセグメント22に配置される。短絡ユニット23の接続片45は、セグメント22の外方接続部32に溶接される。内方短絡端43は内方接続部33に溶接される。
この場合、第2保持部624によって保持された短絡ユニット23が、保持部524によって保持されたセグメント22に配置される。よって、セグメント22への短絡ユニット23の配置が容易である。
図44〜図46に示すように、第2保持部724は、図17(a)の短絡ユニット123に一体成形されている。円板状の第2保持部724が、図17(b)の保持部124に組付けられることによって、整流子721が形成される。すなわち、整流子721の保持部は、複数のセグメント22を保持する第1保持部としての保持部124と、短絡ユニット123を保持する第2保持部724とに二分されている。第2保持部724は、保持部124の当接面51b上に配置される。第2保持部724は、第1短絡片81および第2短絡片91を埋設することによって、該短絡ユニット23を保持する。第1接続片85および第2接続片95は、第2保持部724の外周面から突出している。
図44に示すように、軸方向から見ると、保持部124の外周縁は、セグメント本体31の径方向外端面31cと同じ位置である。第2保持部724の外径は、保持部124の外径に等しい。第2保持部724は、ボス部52が挿通される挿通孔724aを有する。第2保持部724は、当接面51b上において、ボス部52の周囲に配置される。第1接続片85及び第2接続片95は、接続溝36aに挿入された状態において、セグメント122に溶接される。導線19も、接続溝36aに挿入された状態において、セグメント122、第1接続片85、及び第2接続片95に溶接される。図45は、第1連結部84と第2連結部94との間の絶縁紙101を省略して示す。
図46に示すように、保持部124と第2保持部724は、別々の成形型によって成形される。その後、第2保持部724を保持部124に配置することによって、短絡ユニット123はセグメント122に配置される。第1接続片85及び第2接続片95は、接続溝36aに挿入される。この場合、セグメント122への短絡ユニット123の配置が容易である。
第1連結部84と第2連結部94は、若干湾曲させることによって互いに離間させてもよい。例えば、第1連結部84及び第2連結部94の互いの対向面に凹部を形成してもよい。
図45に示すように、第2保持部724を製造する前に、第1外方短絡端82を第2外方短絡端92に溶接してもよい。
第2内方短絡端93に、第2接続片95と同様の接続片を形成してもよい。更に第1内方短絡端83に、第1接続片85と同様の接続片を形成してもよい。
図47に示すように、整流子821の保持部824は、セグメント122及び短絡ユニット123の両方に一体成形されている。すなわち、保持部824は、短絡ユニット123を埋設するように、図17(b)の保持部124よりも厚い。保持部824の外径は、図17(b)の保持部124の外径に等しい。
図48に示すように、短絡ユニット123がセグメント122に配置された状態において、保持部824は成形型にて一体成形される。成形型内にて、セグメント122に短絡ユニット123を配置してもよい。
上記第1の関連形態において、接続片45は、外方接続部32にTIG溶接されることに限らず、抵抗溶接されてもよいし、半田付けされてもよい。また、接続片45は、外方接続部32にカシメたり、単に接触させたりすることで電気的に接続してもよい。
同様に、内方短絡端43も、内方接続部33に、半田付け、カシメ、または接触させることで電気的に接続してもよい。同様に、第1外方短絡端82も、第2外方短絡端92に半田付け、カシメ、または接触させることで電気的に接続してもよい。第1接続片85を、第2接続片95に半田付け、カシメ、または接触させることで電気的に接続してもよい。
図11(a)に示す外方短絡端42及び内方短絡端43の各々に、図17(a)に示すように軸方向に延びる第1接続片85を形成してもよい。第1接続片85は、セグメント22の径方向外端面または径方向内端面に接続される。
図15(a)に示すセグメント122を、図11(a)に示すセグメント22に換えてもよい。この場合、図15(a)に示す第1外方短絡端82及び第2外方短絡端92を、図11(a)に示す外方短絡端42に換える。
図15(a)に示す第1内方短絡端83及び第2内方短絡端93を、セグメント122に接続するようにしてもよい。
図11(a)に示す短絡ユニット23と、図11(b)に示すセグメント22は、それぞれ並行して形成されてもよい。先ずセグメント22を形成し、後で短絡ユニット23を形成してもよい。
図5に示す整流子21の外径D1は、複数のマグネット2によって規定される仮想円筒の内径d1より小さくてもよい(D1<d1)。整流子21の外径D1が、コア13の外径d0に近いほど、コイル17a〜17hの導線19の引き出し位置は、セグメント22のコイル接続部36に近づく。図6(b)および図12に示すように、各コイル17a〜17hの導線19は、コア13の外周面から、軸方向に引き出される。このため、コイル17a〜17hをセグメント22に接続するために必要な導線19の長さを、より短くすることができる。
整流子21の外径D1が、コア13の外径d0に等しい場合、各コイル17a〜17hの導線19を、コイル接続部36に最も接続し易い。
整流子21の外径D1は、コア13の外径d0よりも小さくてもよい。
上記各形態において、ボス部52を削除してもよい。
図11(a)の短絡ユニット23は、1つの短絡群40によって構成されることに限らず、複数の短絡群で構成してもよい。例えば、複数の短絡群の全ての連結部44は、外方短絡端42を、同方向に120°ずれた内方短絡端43に連結する。
図17(a)に示す短絡ユニット123は、第1短絡群80及び第2短絡群90によって構成されることに限らず、3つ以上の短絡群で構成してもよい。例えば、3つ以上の短絡群の外方短絡端は、積層される。各短絡群の内方短絡端も積層されるように積層される。3つ以上の短絡群のうちの少なくとも一対の短絡群は、連結部が互いに反対向きになるように積層される。
整流子21には、給電ブラシ(8,9)が軸方向から摺接する。このため、径方向から給電ブラシが摺接する従来の整流子とは異なり、本発明の保持部24,124の厚さは、給電ブラシ(8,9)の厚みよりも小さくすることができる。従って、複数の短絡群によって短絡ユニット23,123を構成した場合であっても、整流子21の厚みの大型化を抑制することができる。
上記短絡ユニット23,123が短絡するセグメント22,122同士の間隔である角度は、120°に限らない。
短絡群40の外方短絡端42、内方短絡端43及び連結部44は、全ての部位が完全に平坦であることに限らない。短絡群40の少なくとも一部が凹凸形状を有していたり、湾曲形状であったりしてもよい。
図49及び図50(a)に示すように、整流子921の短絡ユニット923は、1つの短絡群940から構成されている。短絡群940は、24個の短絡片941を有する。各短絡片941は、図21(a)の外方短絡端342、図9の内方短絡端43、及び、図9の連結部44を含む。短絡ユニット923は平面状である。
図50(b)に示すように、セグメント922は、図11(b)に示すセグメント本体31及び内方接続部33を有する。更にセグメント922は、外方接続部932を有する。外方接続部932は、摺接面31aと反対側に突出するブロック状である。外方接続部932の、摺接面31aと反対側の面は、外方接続面932aとして機能する。外方接続部932と内方接続部33は、間に離間凹部935を区画する。保持部924が外方接続部932によく係合するように、外方接続部932の径方向内面は傾斜している。
図49に示すように、保持部924がセグメント922を保持した状態において、各セグメント922の径方向内端は、支持部53に当接している。
図51に示すように、マザー部材961は、マザー本体62と、該マザー本体62の接合面62bから突出する複数の内方接続部33および複数の外方接続部432を有する。
図52は、マザー部材961に配置された短絡ユニット923を示す。保持部924は、マザー部材961および短絡ユニット923を一体的に保持するように成形される。マザー部材961が切断されることによって、互いに分離されたセグメント922が形成される。
図53および図54(a)に示すように、整流子1021は、24個のセグメント1022、同短絡ユニット1023、及び保持部1024を有する。保持部1024は、セグメント1022及び短絡ユニット1023を一体的に保持する。
図54(b)に示すように、各セグメント922は、セグメント本体31、外方接続部1032、及び内方接続部1033を有する。外方接続部1032は、ベース部1032bと、接続凸部1032cとを有する。接続凸部1032cには、周方向から見た形状がL字状の外方接続面1032aが形成されている。すなわち、外方接続面1032aは、摺接面31aに対する平行面及び垂直面を有する。
内方接続部1033は、ベース部1033bと、ベース部1033bから径方向内方に向かって斜め上方に延びる接続凸部1033cを有する。保持部1024が内方接続部1033によく係合するように、ベース部1033bの径方向外方面は、セグメント本体31に対して斜めである。接続凸部1033cは、摺接面31aに平行な内方接続面1033aを有する。内方接続面1033aは、軸方向から見た場合、径方向内方に向かうに連れて周方向寸法が小さくなる台形状である。内方接続面1033aは、外方接続面1032aの前記平行面と同一平面内にある。
外方接続部1032及び内方接続部1033は、両者間に離間凹部1035を区画する。
図53及び図54(a)に示すように、短絡ユニット1023は、1つの短絡群1040から構成されている。短絡群1040は、24個のセグメント1022を有する。各セグメント1022は、外方短絡端1042、内方短絡端43、及び連結部44を有する。
各外方短絡端1042は、外方接続面1032aの平行面および垂直面に当接するL字状を有する。各外方短絡端1042の周方向寸法は、外方接続面1032aの周方向寸法、すなわち接続凸部1033cの周方向寸法に等しい。
外方短絡端1042は外方接続部1032に溶接される。内方短絡端43は内方接続部1033に溶接される。
図55に示すように、マザー部材1061のマザー本体62には、24個の外方接続部1032と、24個の内方接続部1033が設けられている。
図56に示すように、短絡ユニット1023はマザー部材1061に配置される。保持部1024は、短絡ユニット1023及びマザー部材1061を一体的に保持するように成形される。マザー部材1061が切断されることによって、互いに分離される24個のセグメント1022が形成される。
コイル接続部36は、セグメント本体31の径方向外端以外の位置に設けてもよい。
支持部53の先端面53aは、摺接面31aと同一平面内であることに限らない。先端面53aは、摺接面31aに比較して、保持部24の内方に引っ込んでもよい。
先端面53aは、摺接面31aに比較して、保持部24の外方に突出してもよい。この場合、回転シャフト12の外周面と保持部24の内周面との接触面積が大きくなる。つまり、整流子21は、回転シャフト12に一層安定して固定される。
マザー部材61は、導電性の板材をプレス加工することによって形成してもよい。
鍛造型を用いてマザー部材61を形成してもよい。この場合、マザー部材61の材料である導電性金属に、マザー部材61の軸方向から圧力を加えるように鍛造する。
図37に示す下型491および上型492において、キャビティ494への、溶融状態の絶縁性樹脂493の注入方向は、マザー部材461の厚さ方向に限らない。
外方短絡端42の、外方接続部32への接続部分の一部が、保持部24から露出していてもよい。つまり、保持部24は、該接続部分の少なくとも一部を覆えばよい。内方短絡端43の、内方接続部33への接続部分の一部が、保持部24から露出していてもよい。つまり、保持部24は、該接続部分の少なくとも一部を覆えばよい。
離間部材425の支持板451は、円環状以外の環状や、多角形状であってもよい。
離間部材425の支持板451は、環状であることに限らず、円弧状であってもよい。複数の円弧状の支持板によって、1つのリングを構成してもよい。
図57(a)に示すように、離間部材1125は、断面長方形状の離間突条1152を有してもよい。
図57(b)に示すように、離間部材1225は、当接面451aから先端に向かって徐々に小さくなる幅を備える離間突条1252を有してもよい。
図58に示すように、離間部材1325は、支持板451の径方向外端において周方向に配置される複数の第1離間突条1352aと、支持板451の径方向内端において周方向に配置される複数の第2離間突条1352bとを有してもよい。第1離間突条1352aは計16個であり、第2離間突条1352bは計16個である。各第1離間突条1352aは、第1短絡片141を第2短絡片241から離隔する。各第2離間突条1352bも、第1短絡片141を第2短絡片241から離隔する。図58は、一対の第1短絡片141及び第2短絡片241のみ示す。
図59(a)および図59(b)に示すように、離間部材1425は、支持板451の当接面451aから突出する内方離間凸部1452a、外方離間凸部1452b、及び中間離間凸部1452cを有してもよい。内方離間凸部1452a、外方離間凸部1452b、及び中間離間凸部1452cは、それぞれ円柱状である。
内方離間凸部1452aは、環状の支持板451の径方向内端に位置する。外方離間凸部1452bは、支持板451の径方向外端に位置する。中間離間凸部1452cは、支持板451の径方向に関して中間部分に位置する。内方離間凸部1452a、外方離間凸部1452b、及び中間離間凸部1452cは、インボリュート曲線上に配置される。すなわち、一対の第1連結部144と第2連結部244の間において、内方離間凸部1452a、中間離間凸部1452c、及び外方離間凸部1452bが同順に並ぶ。
図59(c)に示すように、離間部材1625は、それぞれ先端の両角が面取りされた内方離間凸部1652a、外方離間凸部1652b、及び中間離間凸部1652cを有してもよい。
図59(d)に示すように、離間部材1725は、それぞれ当接面451aから先端に向かって小さくなる幅を有する内方離間凸部1752a、外方離間凸部1752b、及び中間離間凸部1752cを有してもよい。
上記内方離間凸部1452a、外方離間凸部1452b、及び中間離間凸部1452cは、それぞれ円柱状に限らず、角柱状であってもよい。
上記1本のインボリュート曲線上に配置される離間凸部(1452a〜1452c)の数は、3つに限らず、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。
図60に示すように、離間部材1825は、複数の離間凸部1852を放射状に配置してもよい。支持板451の径方向に、4個の離間凸部1852が並んでいる。
上記離間部材425の材料は、絶縁性を有する熱硬化性樹脂に限らず、絶縁性を有する熱可塑性樹脂でもよい。この場合、キャビティ494において離間部材425が軟化しないように、熱可塑性樹脂の材質を調整する。
上記短絡ユニット23は、屈曲した部位や湾曲した部位を備えない、完全に平坦な平板状であってもよい。
上記直流モータMに備えられるマグネット2の磁極数は、6極に限られず、4極以上の偶数であればよい。コイル17a〜17hの数は、マグネット2の磁極数に応じて適宜変更してもよい。セグメント22の数は、24個に限られず、12個以上であればよい。セグメント22の数は、マグネット2の磁極数とティースの数との最小公倍数とすることが望ましい。
ここにおいて、複数の形態のみを記載したが、本発明がその趣旨から逸脱しない範囲で他の特有の形態で具体化されてもよいということは当業者にとって明らかであろう。本発明はここに記載された内容に限定されるものでなく、添付した特許請求の範囲内で改良されてもよい。
直流モータの縦断面図。 整流子の底面図。 セグメント及び短絡部材の平面図。 直流モータの結線図。 関連する第1の関連形態の直流モータの縦断面図。 (a)図5のインシュレータの拡大斜視図、(b)(a)の導線を含む、図5の整流子の部分拡大斜視図。 図8の整流子のA−A線断面図。 図7の整流子の底面図。 図7の整流子に含まれる、複数のセグメント及び短絡ユニットの平面図。 図5に示される直流モータの結線図。 (a)図9に示される短絡ユニットの斜視図、(b)図9に示される複数のセグメントの斜視図。 図5に示される整流子と回転シャフトとの分解斜視図。 関連する第2の関連形態の整流子の平面図。 図13の整流子の底面図。 (a)図13の整流子のB−B線断面図、(b)図15(a)の部分拡大図。 図13の整流子に含まれる第1短絡群と第2短絡群の分解斜視図。 (a)図12の第1短絡群と第2短絡群とを含む短絡ユニットの斜視図、(b)図13の整流子に含まれる保持部の斜視図。 関連する第3の関連形態の直流モータの縦断面図。 図20のC−C線断面図。 図19の整流子の底面図。 (a)図19に示される複数のセグメント及び短絡ユニットの平面図、(b)(a)に示されるセグメントの拡大斜視図。 図21(b)のセグメントを複数含むマザー部材の斜視図。 図21(a)の短絡ユニットを載置した、図21(b)のマザー部材の斜視図。 図23のマザー部材と短絡ユニットとを埋設した保持部を、底から見た斜視図。 別の直流モータの縦断面図。 図25に示される電機子の分解斜視図。 (a)図28のD−D線断面図、(b)図27(a)の部分拡大図。 図27(a)の整流子の底面図。 (a)図27(a)に示される短絡ユニットの斜視図、(b)図27(a)に示される複数のセグメントの斜視図。 (a)図27(a)に示される離間部材を上下逆にした斜視図、(b)図30(a)の離間部材の部分拡大図、(c)図30(a)のE−E線断面図。 図25の直流モータの結線図。 図29(a)に示される短絡ユニットを含む銅板の平面図。 図32の銅板から打ち抜いた短絡群の平面図。 図29(b)の複数のセグメントを含むマザー部材の斜視図。 図29(a)の短絡ユニットを載置した、図34のマザー部材の斜視図。 図30(a)の離間部材を上下逆にして載置した、図35の短絡ユニットおよびマザー部材の斜視図。 図36の離間部材、短絡ユニット、及びマザー部材を成形型内にて樹脂に埋設した断面図。 図37の成形型から取り出した保持部の斜視図。 図38の保持部を上下逆にして、マザー部材の切断箇所を示す斜視図。 別例の整流子を示す斜視図。 図40の整流子の分解斜視図。 更なる別例の整流子の斜視図。 図42の整流子の分解斜視図。 更なる別例の整流子の斜視図。 図44の整流子に含まれる短絡ユニットの斜視図。 図44の整流子の分解斜視図。 更なる別例の整流子の斜視図。 図47の整流子に含まれる短絡ユニット及び複数のセグメントの斜視図。 更なる別例の整流子の断面図。 (a)図49の整流子に含まれる複数のセグメント及び短絡ユニットの平面図、(b)図50(a)に示されるセグメントの拡大斜視図。 図50(a)の複数のセグメントを含むマザー部材の斜視図。 図50(a)の短絡ユニットを載置した、図51のマザー部材の斜視図。 更なる別例の整流子の断面図。 (a)図53の整流子に含まれる複数のセグメント及び短絡ユニットの平面図、(b)図54(a)に示されるセグメントの拡大斜視図。 図54(a)の複数のセグメントを含むマザー部材の斜視図。 50(a)の短絡ユニットを載置した、図55のマザー部材の斜視図。 (a)別例の離間部材の部分断面図、(b)更なる別例の離間部材の部分断面図。 更なる別例の離間部材の斜視図。 (a)更なる別例の離間部材の斜視図、(b)図59(a)のF−F線断面図、(c)更なる別例の離間凸部の拡大断面図、(d)更なる別例の離間凸部の拡大断面図。 更なる別例の離間部材の斜視図。
符号の説明
2000…直流モータ、2001…モータハウジング、2002…マグネット、2010…電機子、2011…回転軸、2012…コア、2013…整流子、2014a−2014h…ティース、2017a−2017h…コイル、2018…セグメント、2019…短絡部材、2020…保持部、2021…反対向面、2022c…摺接面、2027…対向面、2031…外周側端末、2032…内周側端末、2033…連結部、2034…短絡片。

Claims (3)

  1. 回転軸と、前記回転軸に固定されたコアと、前記コアから放射状に同幅に延出されたティースと、前記ティースに径方向内側から径方向外側に向かうにつれて巻回数が多くなるように巻装された複数のコイルと、各コイルに給電を行う整流子とを有する電機子とを備えた直流モータであって、
    前記整流子は、給電用ブラシが摺接する複数のセグメントと、
    前記セグメントに接続される外周側端末と該セグメントから所定角度ずれた位置の前記セグメントに接続される内周側端末とを連結部にて連結してなる複数の短絡片により所定の前記セグメント同士を同電位で接続する短絡部材と、
    前記セグメントを保持するとともに前記短絡部材を埋設して保持する絶縁性樹脂材料よりなる保持部とを備えるものであり、
    前記保持部における前記コイルとの対向面を、該保持部の軸方向長さが径方向外側よりも径方向内側が大きくなるようにテーパ状に形成したことを特徴とする直流モータ。
  2. 請求項1に記載の直流モータにおいて、
    前記セグメントは、前記給電用ブラシが摺接する摺接面が軸方向と直交するように配置されることを特徴とする直流モータ。
  3. 請求項1又は2に記載の直流モータにおいて、
    前記対向面を、前記コイルの軸方向突出部分全体の外形形状に沿って形成したことを特徴とする直流モータ。
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