JP2008204948A - 面発光体、それを用いた表示装置及び照明装置 - Google Patents

面発光体、それを用いた表示装置及び照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】面発光素子を備えた面発光体及びこの面発光体を用いた表示装置、照明装置において、出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させた面発光体を提供する。
【解決手段】面発光素子20と、調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは、少なくとも片面に複数の凸部12を有し、該凸部12の先端部が前記面発光素子20の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子20に接する第1の粘着層102と、1つ以上の樹脂層101と、調光シートに接する第2の粘着層100とを含み、かつ前記粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、前記粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとが、Fb/Fa≠1の関係であることを特徴とする面発光体。
【選択図】図2

Description

本発明は、面発光体、それを用いた表示装置及び照明装置に関する。
近年、情報機器の多様化等にともなって、消費電力が少なく、容積が小さい面発光素子のニーズが高まり、このような面発光素子の一つとしてエレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子と略す。)が注目されている。
そして、このようなEL素子は、使用する材料によって無機EL素子と有機EL素子とに大別される。
ここで、無機EL素子は、一般に発光部に高電界を作用させ、電子をこの高電界中で加速して発光中心に衝突させ、これにより発光中心を励起させて発光させるようになっている。一方、有機EL素子は、電子注入電極とホール注入電極とからそれぞれ電子とホールとを発光層内に注入し、このように注入された電子とホールとを発光層内で結合させて、有機材料を励起状態にし、この有機材料が励起状態から基底状態に戻るときに発光するようになっており、無機EL素子に比べて、低い電圧で駆動できるという利点があり、面で発光するという利点を活かして薄型でフレキシブルな照明用途としての展開が期待されている。
また、有機EL素子の場合には、発光材料を選択することによって適当な色彩に発光する発光素子を得ることが出来、また発光材料を適当に組み合わせることによって白色光を得ることも出来、液晶表示装置等のバックライトとして利用することも期待されている。
照明として用いられる場合には、低消費電力が要求され、一般に50lm/W程度の明るさが望まれている。ところが、無機若しくは有機EL素子等の面発光素子を発光させた場合、高い屈折率を持つ発光層の内部で発せられた光は様々な方向に進行し、面発光素子の出射面等において全反射して面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在する。一般に、面発光素子で発せられた光の20〜30%しか、面発光素子の外部に取り出すことが出来ない。無機EL素子や有機EL素子ではその明るさは、輝度の高い素子でも30〜40lm/W程度であり、十分な明るさを得られないという問題があった。
また、液晶表示装置等のバックライトとして利用する場合、一般に2000〜4000cd/m2程度の正面輝度が必要になるが、前述のように面発光素子の内部に閉じ込められる光も多く存在し、十分な正面輝度を得ることが困難であり、特に、有機EL素子の場合においては、十分な発光寿命が得られるようにするためには、1000〜1500cd/m2程度の正面輝度しか得られないという問題があった。
従来においては、有機EL素子等の面発光素子を発光させた場合において、その内部に閉じ込められる光を取り出して、その正面輝度を向上させるために、面発光素子の出射面に拡散構造を設けるようにしたもの(例えば、特許文献1参照。)や、面発光素子の出射面にプリズムやレンズ状のシートを表面に凹凸が現れるようにして取り付けたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、上記のように面発光素子の出射面に微小な凹凸を設けるようにしたり、面発光素子の出射面に凹凸が設けられた平面部材を表面に凹凸が現れるようにして取り付けるようにした場合、表面における凹凸によって光が散乱され、依然として正面輝度を充分に向上させることが出来ないという問題があった。有機EL発光デバイスなどの面発光素子の正面輝度を向上する別の手段として、光が射出する側の面に、表面に凹凸の設けられたプリズムアレイシートをプリズム側が射出面に向くような構成が考案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。プリズムアレイシートと基板との接着方法としては、UV硬化樹脂で接着する手法が提案されている。しかしながら、基板にUV硬化樹脂を均一塗布することが難しいという問題を抱えていた。また、UV照射で硬化させるには、プリズムアレイシートが紫外線を透過させる材料に限定されるという問題を抱えていた。また、有機EL発光デバイス用に使用する際には、硬化時のUV照射が有機材料を劣化させるという問題を抱えていた。
プリズムアレイシートと基板との接着方法としてはこれらの接着面において接着剤と粘着剤とを使用する方法(例えば、特許文献5参照。)やプリズムアレイシートと面発光素子の出射面との間に中間フィルムを介してその両面に接着剤を使用し両者を接着する方法(例えば、特許文献6参照。)が報告されているが、接着剤を使用する手段では、貼付け工程が複雑になるという課題を抱えていた。一方、粘着剤を使用する方法では、貼付け工程は簡単であるが、依然として高温或いは高湿における保存性が十分ではなく、プリズムアレイシートや面発光素子を構成する素材の膨張率の違い等に起因した接着面の剥がれやプリズムアレイシートの接着面からの浮き上がり、あるいはプリズム部分の接着層への埋没深さの増加等に起因する光取り出し効率や正面輝度の変化が生じやすく、実用化の際の課題となっていた。また、貼付け後に外圧が加えられた場合にプリズムアレイシートの接着層内への埋没が深くなり輝度ムラが発生しやすいという課題を抱えていた。また、貼付け工程における貼付けの圧力のムラでプリズムアレイシートのプリズム部の埋没深さがばらつき、輝度ムラになりやすいという課題をも抱えていた。
特開2000−323272号公報 特開平6−265888号公報 特開2000−148032号公報 特開2006−59543号公報 特開2001−357709号公報 特開2001−356704号公報
本発明は面発光素子を備えた面発光体及びこの面発光体を用いた表示装置、照明装置において、この面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させることを目的とするものである。
更に、高温、高湿環境下で保存された場合においても、さらに外圧が加えられた場合においても、安定した接着状態を有し、かつ光取り出し効率及び正面輝度の変動が少ない面発光体を提供することを目的とするものである。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.面発光素子と、調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは、少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子に接する第1の粘着層Aと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する第2の粘着層Bとを含み、かつ前記粘着層Aに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、前記粘着層Bに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとが、Fb/Fa≠1の関係であることを特徴とする面発光体。
2.前記Fa、及び前記Fbとが、0<Fb/Fa<1の関係であることを特徴とする前記1に記載の面発光体。
3.面発光素子と、調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは、少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子に接する硬化型接着層Cと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する粘着層Dとを含むことを特徴とする面発光体。
4.前記凸部が円錐台形であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の面発光体。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
6.前記1〜4のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする照明装置。
本発明により、この面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度を大きく向上させ、更に、調光シートと面発光素子との接着の信頼性を高め、高温、高湿安定性に優れ、かつ外圧が加えられた場合においても耐久性の高い面発光体を提供することが出来る。
また、凸部を接着層に埋没させることにより、接着層に埋まった凸部の部分における光学的な作用が小さくなるために、接着層に埋まる凸部の形状及び埋没深さのばらつきによる光学的な性能への影響が小さくなる。一般に、調光シートの製造においては、凸部の頂点付近の形状を精度良く作成することが困難なため、本発明のように凸部の形状のばらつきが面発光体の性能に及ぼす影響が軽微であることは、製造上の作りやすさを向上する。また、埋没させることにより貼付け状態が安定する効果も得られる。
また、調光シートに接する粘着層として粘着剤を用いる際に、貼付け工程における貼付け圧力のムラに起因する凸部の埋没深さのばらつきを小さくすることができる、光学的なムラが小さく、均一な光学特性を持つ面発光体を提供することが出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いられる調光シートは少なくとも片面に複数の凸部が設けられていることを特徴とする。前記凸部の断面の形状は三角形、台形、円弧状、長方形などから任意に選択でき、該凸部の形状及びサイズは規則的であってもよく、不規則であってもよいが、形状及びサイズともに規則的な四角錐台または円錐台であることが好ましく、形状及びサイズともに規則的な円錐台であることがより好ましい。
本発明においては、前記少なくとも片面に複数の凸部を有する調光シートにおける該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子に接する第1の粘着層Aと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する第2の粘着層Bとを含むことを特徴とする。前記1つ以上の樹脂層は、前記面発光素子に接する第1の粘着層Aと、調光シートに接する第2の粘着層Bとの間に設けることが好ましい。調光シートに接する粘着層と面発光素子に接する粘着層との間に設けられた1つ以上の樹脂層が、プリズムを埋没させる方向に力が加えられた時の抵抗として働くため、ある一定の圧力以上の貼付け圧力において、凸部の頂点の埋没深さの変化が急に小さくなるという特性を持ち、加圧耐性がより向上する。
また、前記粘着層Aに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、前記粘着層Bに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとが、Fb/Fa≠1の関係であることを特徴とし、更に、0<Fb/Fa<1の関係であることが好ましく、0<Fb/Fa<0.7であることがより好ましく、0<Fb/Fa<0.5であることが更に好ましい。
本発明に係る粘着層へのプリズム埋没荷重とは、前記面発光素子に接する1種以上の粘着剤から成る粘着層に用いる粘着剤を切り取って接着させることにより形成した粘着層を有する透明基板と、前記調光シートに接する1種以上の粘着剤を含む粘着層に用いる粘着剤を切り取って接着させることにより形成した粘着層を有する透明基板とを各々用意し、更にその上に少なくとも片面に後述する凸部頂角θが50°、凸部高さが26.6μm、凸部のピッチp(凸部の頂点間距離)が35μmである複数の円錐台状の凸部を有する調光シートをそれぞれ同一面積切り取って該凸部の先端部を粘着層を介して透明基板上に接着させる際に該円錐台状の凸部を粘着層内に平均深さ5μm埋没させるために必要な単位面積あたりの荷重である。
また、本発明に関わる面発光体は、前記接着層が面発光素子に接する硬化型接着層Cと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する粘着層Dとを含むことを特徴とする。
本発明においては、前記調光シートの凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ該凸部の先端部と前記面発光素子の出射面との間の前記1種以上の粘着層の平均厚さが、粘着層の総厚さの50%未満であることが好ましく、35%以下であることがより好ましく、25%以下であることがさらに好ましい。また十分な接着力を得るために、粘着層の平均厚さの下限は0.1%以上であることが好ましい。
本発明において、上記粘着層の総厚さとは、面発光素子の出射面上へ調光シートを貼り付ける際に用いられる粘着層の厚さであり、複数の粘着層が積層されている場合、これら複数の粘着層の厚さを合計したものである。
本発明において、上記凸部の先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さとは、調光シートの凸部の先端部の一部が接着層の内部に埋まった状態において、凸部の先端部と面発光素子の出射面との間に存在する粘着層の厚さの平均であり、複数の粘着層が積層されている場合、これら複数の粘着層の厚さを合計したものである。
本発明において、上記凸部の先端部と面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、調光シートの面積の10〜30%の範囲に存在する凸部について、後述の方法により、接着層、あるいは粘着層への凸部の埋没深さを測定しその平均値を調光シートを貼り付ける際に用いた粘着層の厚さから差し引き、さらに用いられた1つ以上の樹脂層の厚さも差し引いて求める。尚、調光シートの貼り付け前後で前記1つ以上の樹脂層の厚さは変化しないものとして計算する。
本発明に関わる面発光体は、前記調光シートの該凸部の先端部と前記面発光素子の出射面とを少なくとも1層以上の粘着層を介して、該凸部の先端部の一部が前記粘着層の内部に埋まった状態で接着させ、かつ加熱により該凸部の先端部の一部を粘着層内部にさらに埋没させることにより製造することが好ましい。加熱を施すことで、プリズムが安定した深さまで埋没し、調光シート貼り付け後に、高温、高湿環境下で保存された場合においても、あるいは外圧が加えられた場合においても、十分な接着強度を有し、かつプリズム埋没深さの変動を小さくすることができ、光取り出し効率及び正面輝度の変動の少ない面発光体を提供することができる。加熱温度は、用いる調光シートや粘着剤等の材料や特性等により適宜選択できるが、40℃以上であり、好ましくは50〜200℃、より好ましくは60℃〜160℃である。
前記加熱は、前記調光シートの該凸部の先端部と前記面発光素子の出射面とを少なくとも1層以上の粘着層を介して、該凸部の先端部の一部が前記粘着層の内部に埋まった状態で接着させながら行ってもよいが、加熱での粘着層の軟化に伴い、貼り付けの際の加圧ムラ等による前記凸部の先端部の粘着層への埋没深さのばらつきや貼り付けむら等が発生しやすく、前記調光シートの該凸部の先端部と前記面発光素子の出射面とを少なくとも1層以上の粘着層を介して、該凸部の先端部の一部が前記粘着層の内部に埋まった状態で接着させた後に加熱を行うほうが好ましい。
また、本発明において、前記凸部の屈折率と接着層を構成する各層の屈折率との差が0.2以下となることが好ましい。
前記調光シートに接する接着層を構成する粘着層は、調光シートの凸部の高さに対して薄いことが好ましく、凸部の埋没深さと粘着層との厚みとが概略等しくなることがより好ましい。ここで凸部の埋没深さとは、凸部が接着された状態において、接着層の表面からの凸部の先端部の埋没している深さである。前記調光シートに接する粘着層は1種以上の粘着剤で構成され、2種以上の粘着剤から構成されていてもよい。凸部の埋没深さとしては、2μm以上であれば凸部の製造上の誤差を吸収できるとともに、接着強度を高めることが出来る。また4μm以上であればそれらの効果が増し、さらに好ましい。
前記調光シートと前記接着層との熱膨張係数の差は小さいことが好ましく、該熱膨張係数の比が1/10〜10であることが好ましい。
前記調光シートと前記接着層との吸湿膨張係数の差は小さいことが好ましく、吸湿膨張係数の比が1/10〜10であることが好ましい。
本発明に関わる粘着層には粘着剤が用いられる。本発明において粘着剤とは、広く工業分野において、粘着剤、接着剤、或いは粘着材、接着材等の呼称で用いられる剤或いは材のうち、加圧により接着しその際に接着部の硬化を伴わないものを意味する。本発明の粘着層に用いられる粘着剤の種類は特に限定されないが、例えば、ウレタン系、エポキシ系、水性高分子−イソシアネート系、アクリル系等の粘着剤、ポリエーテルメタクリレート型、エステル系メタクリレート型、酸化型ポリエーテルメタクリレート等の嫌気性粘着剤等が挙げられるが、面発光素子の出射面から出射される光が調光シートの凸部に適切に導かれるようにするため、透光性の高い接着層で接着することが望ましく、透明性が高く粘着力の強いアクリル系の粘着剤が好ましい。また、公知の方法を用いて粘着剤中に帯電防止剤や各種のフィラーを混ぜても良い。
また、本発明に関わる硬化型接着層には、硬化型接着剤が用いられる。本発明における硬化型接着剤とは、硬化を伴い接着作用が生じるものを意味する。前記接着剤の種類は特に限定されないが、塗布し、貼り合わせた後に、種々の化学反応により高分子量体または架橋構造を形成する硬化型接着剤が好適に用いられる。本発明で用いることのできる接着剤の具体例としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系、水性高分子−イソシアネート系、アクリル系等の硬化型接着剤等が挙げられ、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂が好適に用いられる。
本発明の粘着層及び硬化型接着層の形成方法としては特に限定されず一般的方法、例えば、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、スプレー塗布、インクジェット法等の方法が挙げられる。
本発明に係る樹脂層としては、調光シートに接する粘着層を構成する粘着剤に対して硬度が高く透明性が高い材質を用いる。具体的にはPET(ポリエチレンテレフタレート)やTAC(トリアセチルセルロース)やPC(ポリカーボネート)あるいはPMMA(ポリメチルメタクリレート)等のような透明樹脂が挙げられ、これらの透明な樹脂シートを用いることが望ましい。シート状の樹脂シートに限らず、粘着剤の上に、塗布工程で薄い樹脂層を形成することでも良い。樹脂層として硬い材料を用いることで、調光シートに接する粘着層を構成する粘着剤に調光シートの凸部を埋没させた際に、粘着剤の厚みで決まるある一定の埋没深さで急激に埋没荷重が増加することになり、面内において均一性の高い埋没深さを得ることが可能となる。また、貼付け後の外圧に対しても埋没深さが変化しにくい構造となる。
また、前記樹脂層として樹脂シートを用いる際には、調光シートと樹脂シートとの間の熱膨張係数や吸湿膨張係数の差により、接着状態が劣化するのを防ぐため、及び昨今の面発光体薄膜化の要請から、樹脂シートの厚みとして80μm以下となることが好ましく、30μm以下となることがより好ましい。さらに樹脂シートが薄いほど調光シートの膨張や収縮による引っ張り応力を受けて樹脂シートの伸縮がしやすく、面発光素子に接する粘着層に応力として伝えることが出来るため、調光シートに接する粘着層に発生する引っ張り方向の応力が緩和され、結果として調光シートがはがれにくくなる。このため樹脂シートの厚みは16μm以下となることが更に好ましく、10μm以下であることが最も好ましい。
本発明に係る面発光体において、前記面発光素子に接する粘着層の総厚さ、及び硬化型接着層の厚さは、前記樹脂層及び前記面発光素子の出射面との接着力が十分な範囲で、薄いことが昨今の面発光体薄膜化の要請から好ましく、30μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。
以下で、本発明の実施形態に係る面発光体を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明に係る面発光体は、下記の実施形態に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
以下、本発明に係る調光シートを、その一形態であるプリズムアレイシートと呼称する。
(実施形態1)
実施形態1においては、調光シートとして、図1(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した四角錘台状の凸部12が縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用いるようにした。なお、本明細書において、凸部12の先端側が収縮するとは、プリズムアレイシート10Aから遠ざかるにつれて徐々に小さくなるように凸部12が形成されていることを意味し、図1(b)及び後述する図2〜図8の例では、下すぼみの形状になっていることを意味する。
そして、この実施形態1の面発光体においては、図2に示すように、透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用い、この面発光素子20において発光された光を出射させる透明基板21の出射面21aに、上記のプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを第2の粘着層B100、樹脂シート101および第1の粘着層A102からなる接着層で接着させるようにした。
このように面発光素子20の出射面21aに、プリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを第2の粘着層B100、樹脂シート101および第1の粘着層A102からなる接着層で接着させると、プリズムアレイシート10Aの凸部12が面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した形状になると共に、このプリズムアレイシート10Aの凸部12と面発光素子20の出射面21aとの間の空間部13は空気層となる。
そして、このように面発光素子20の出射面21aにプリズムアレイシート10Aにおける四角錘台状になった凸部12の先端面12aを接着させて、上記の面発光素子20を発光させると、調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、図3に示すようにプリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着された部分においては、全反射されずにこのプリズムアレイシート10A内に導かれるようになる。
そして、このようにプリズムアレイシート10A内に導かれた光の多くは、面発光素子20の出射面21aに向けて収縮した凸部12と空間部13との界面である凸部12の傾斜面12bにおいて反射され、この反射された光がプリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれて出射されるようになる。また、図3に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが接着されていない出射面21aの部分から出射される光であっても、出射面21aから垂直方向に出射される光は、凸部12の傾斜面12bで進行方向が若干変更されるがプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになり、また出射面21aからプリズムアレイシート10Aにおける凸部12の傾斜面12bと直交するような方向に出射された光は、この傾斜面12bから凸部12内に導かれ、この凸部12の反対側の傾斜面12bで反射されてプリズムアレイシート10Aの正面側に出射されるようになる。
ここで、上記のように調光シートを設けない場合には面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光が、本発明の面発光体に係わる上記の凸部12の先端面12aからこのプリズムアレイシート10Aの内部に適切に導かれるようにするためには、このプリズムアレイシート10Aの屈折率と上記の面発光素子20の出射面21aにおける屈折率との差を0.2以内にすることが好ましい。
また、上記のようにプリズムアレイシート10Aに四角錘台状になった凸部12を設けるにあたり、この凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが大きくなって、上記の面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが小さくなりすぎると、調光シートを設けない場合に面発光素子20の出射面21aにおいて全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
一方、凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θが小さくなって、面発光素子20の出射面21aに対する凸部12の傾斜面12bの傾斜角度αが大きくなりすぎると、上記のようにプリズムアレイシート10Aの内部に導かれた光が、この凸部12の傾斜面12bにおいて反射されずに、この凸部12を通過して空間部13に導かれ、更にこの空間部13を通過して再度プリズムアレイシート10Aの内部に導かれるようになり、この光が上記のようにプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになり、プリズムアレイシート10Aの出射面14から出射される光の強度が低下する。
このため、上記の凸部12における傾斜面12b相互が交差する頂角θは、このプリズムアレイシート10Aにおける波長550nmの光に対する屈折率をnとした場合に、(1/n−0.35)<sinθ<(1/n+0.3)の条件を満たすことが好ましく、更に1/n<sinθ<(1/n+0.25)の条件を満たすようにすることがより好ましい。
また、上記の凸部12の光学的な高さh(図5に示す。)のとり得る範囲については、凸部12における上記の頂角θや凸部12のピッチpによっても変化するが、一般にこの凸部12の光学的な高さhが低すぎると、面発光素子20の出射面21aにおいて、調光シートを設けない場合に全反射される光がこのプリズムアレイシート10Aの内部に導かれたとしても、この光が凸部12の傾斜面12bにあたらずに、プリズムアレイシート10Aの出射面14に導かれ、このプリズムアレイシート10Aの出射面14において全反射されて戻されるようになる。一方、この凸部12の光学的な高さhが高くなりすぎると、この凸部12の傾斜面12bにおいて光の反射に利用されない部分が生じると共に、凸部12のピッチpが同じ場合、面発光素子20の出射面21aに接着される凸部12の先端面12aの面積が小さくなって、このプリズムアレイシート10Aの内部に導かれる光の量が少なくなる。このため、この凸部12の光学的な高さhは、凸部12のピッチpに対して、0.28p≦h≦1.1pの条件を満たすことが好ましい。
実施形態1のプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面に接着する部分を詳細に説明する。図4に示すように、面発光素子20の出射面21aに第1の粘着層Aとして透明な粘着層102、透明な樹脂シート101、及び第2の粘着層Bとして透明な粘着層100からなる接着層、プリズムアレイシート10Aの順に積層して、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aと粘着層100、及び粘着層102と面発光素子20の出射面21aとが互いに光学的に密着するように構成する。
図5に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aの近傍が粘着層100、樹脂シート101および粘着層102からなる接着層に埋まった形で形成される。粘着層100、樹脂シート101および粘着層102からなる接着層とプリズムシートの凸部12とは、ほぼ同じ屈折率となるように選ばれるため、プリズムアレイシート10Aが面発光素子の出射面21aに光学的に密着されている幅は、図5ではXに相当する幅となる。また、凸部12の高さはプリズムアレイシート10Aの凸部の高さZから図5に示される埋没深さYを差し引いた値が、プリズムアレイシートの凸部の光学的な高さhに相当する。プリズムアレイシート10Aの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは、0.1〜0.5であることが好ましく、0.15〜0.4であることがより好ましい。
また、粘着層の総厚さをQとすると、プリズムシートに接する粘着層100の厚さq2、及び面発光素子に接する粘着層102の厚さq1を用いて、Q=q1+q2と表される。プリズムシートの凸部の先端部と面発光素子の出射面との間の粘着層の厚さは、図5においてSから樹脂シート101の厚みを差し引いた値で表され、本発明において、プリズムシートの凸部の先端部と面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、前記粘着層の総厚さQに対し、50%未満であることが好ましく、35%未満がより好ましく、25%未満であることが更に好ましい。また十分な接着力を得るために、粘着層の平均厚さの下限は0.1%以上であることが好ましい。尚、図5において、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aは、粘着層100内に存在しY<q2であるが、樹脂シート101に接触して、あるいは粘着層100、及び樹脂シート101を介して、粘着層102に埋没していてもよい。すなわち、Y≧q2であってもよい。
以上の説明では、プリズムアレイシート10Aの形状として、図1に示す四角推台を例に説明したが、調光シートとして、図6(a)、(b)に示すように、透光性基板11の片面に先端側が収縮した円錘台状の凸部12の周辺部が切断されて正方形状になったものが縦横に連続して形成されたプリズムアレイシート10Eを用いても良い。
ここで、プリズムアレイシート10Eに円錘台状になった凸部12を設けるようにすると、このプリズムアレイシート10Eを通して出射される光の正面輝度が更に大きく向上されるようになる。本発明者等の検討によれば、例えば、図1に示すように凸部12が四角錘台状である場合、稜線方向の断面における稜線のなす頂角が、四角錘台状になった凸部12の並び方向の断面における頂角に比べて小さくなるため、正面輝度の向上に十分に寄与することが出来ない出射光が生じるようになるが、円錘台状になった凸部12の場合、どの方向の断面においても頂角が一定であるため、四角錘台状になった凸部12の場合に生じていた正面輝度の向上に十分に寄与することが出来ない出射光が生じなくなるためであると考えられる。
(実施形態2)
実施形態2においては、図7に示すように、面発光素子20の出射面21aに硬化型接着層Cとして透明な硬化型接着層103、透明な樹脂シート101、及び粘着層Dとして透明な粘着層100からなる接着層、プリズムアレイシート10Aの順に積層して、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aと粘着層100、及び硬化型接着層103と面発光素子20の出射面21aとが互いに光学的に密着するように構成する。
図8に示すように、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aの近傍が粘着層100、樹脂シート101および硬化型接着層103からなる接着層に埋まった形で形成される。粘着層100、樹脂シート101および硬化型接着層103からなる接着層とプリズムシートの凸部12とは、ほぼ同じ屈折率となるように選ばれるため、プリズムアレイシート10Aが面発光素子の出射面21aに光学的に密着されている幅は、図8ではXに相当する幅となる。また、凸部12の高さはプリズムアレイシート10Aの凸部の高さZから図8に示される埋没深さYを差し引いた値が、プリズムアレイシートの凸部の光学的な高さhに相当する。プリズムアレイシート10Aの凸部の高さZに対する埋没深さYの比Y/Zは、0.1〜0.5であることが好ましく、0.15〜0.4であることがより好ましい。
また、図8において、粘着層100の厚さをq3、硬化型接着層103の厚さをq4、プリズムシートの凸部の先端部と面発光素子との間の粘着層の厚さはSから樹脂シート101の厚みを差し引いた値で表され、本発明において、プリズムシートの凸部の先端部と面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、前記粘着層100の厚さq3に対し、50%未満であることが好ましく、35%未満がより好ましく、25%未満であることが更に好ましい。また十分な接着力を得るために、粘着層の平均厚さの下限は0.1%以上であることが好ましい。尚、本発明においては、プリズムアレイシート10Aの凸部12の先端面12aが、粘着層100、及び樹脂シート101を介して、硬化型接着層103に埋没していてもよい。すなわち、Y≧q3であってもよい。
本発明において、プリズム埋没荷重は、より具体的には、下記の方法で求める。
透明基板上に粘着層を形成した後、この粘着層上に調光シートを凸部が粘着層表面に接した状態で置き、温度25℃、湿度50%において、調光シートの他方の面から、面内に均一に任意の一定荷重を分銅等を用いて直ちに加え、10秒間保持した後、直ちに荷重を除去し、その後、粘着層への凸部の埋没深さを下記の方法で求める。これを調光シート上の別の箇所において、荷重を変えて行い、各々の荷重における得られた単位面積あたりの荷重と、各々の荷重における凸部の埋没深さの平均との関係を内挿して、前記プリズム埋没荷重を求める。ここで、前記各々の荷重における凸部の埋没深さの平均とは、各々の荷重を加えた面内において、等間隔で20個以上の前記凸部について測定した凸部の埋没深さの平均である。
接着層、あるいは粘着層への凸部の埋没深さは、透過型光学顕微鏡を用いて、透明基板に対し法線方向から接着層、あるいは粘着層へ埋没した凸部を観察し、その像を画像処理装置に取り込み、埋没した凸部の接着層界面における径(図5、及び図8におけるX)を測定し、使用した調光シートの凸部頂角θ、凸部高さ、凸部のピッチp等の凸部形状から、凸部の埋没深さ(図5、及び図8におけるY)を算出して求める。
また、凸部先端部と前記面発光素子の出射面との距離(図5、及び図8におけるS)は、接着層に用いられる樹脂層、及び粘着層の厚さと、上記の方法により求めた凸部の埋没深さから算出する。
以上述べた実施形態1、及び2の面発光体により、光取り出し効率や正面輝度が高い面発光体が出来る。
なお、前記実施形態1、及び2の面発光体においては、プリズムアレイシートの凸部12の形状が四角錐台と円錐台の場合について説明したが、光取り出し効率や正面輝度を高める形状としては、それらに限られるものではなく、三角錘台や六角錘台等の形状でも良い。
なお、前記実施形態の面発光体においては、面発光素子20として有機EL素子を用いるようにしたが、面発光素子20は面状に発光するものであればよく、無機EL素子等を用いることが出来るが、輝度の向上にまだ大きな改善が期待される有機EL素子を用いることが特に効果的である。
本発明の面発光体は、種々な表示装置にバックライトとして適用可能であるが、例えば反射型、透過型、半透過型LCD或いはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDを有する液晶表示装置のバックライトとして好ましく用いられる。特に画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、正面輝度が高くコントラストの高い画像が得られるという効果があった。
本発明に関わる面発光体において、好ましい形態である多色または白色の有機EL素子を用いた用途についてさらに説明する。
《表示装置》
本発明の発光体を適用した表示装置について説明する。
本発明の発光体は、多色または白色の表示装置に用いられる。多色または白色の表示装置の場合は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で膜を形成できる。発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
また、作製順序を逆にして陰極、電子輸送層、正孔阻止層、発光層ユニット(上記の発光層A、B及びCの少なくとも3層を有し、各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい)、正孔輸送層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られた多色または白色の表示装置に直流電圧を印加する場合には、陽極を+、陰極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れずに発光は全く生じない。更に、交流電圧を印加する場合には、陽極が+、陰極が−の状態になったときのみ発光する。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
《照明装置》
本発明の発光体を適用した照明装置について説明する。
本発明に関わる有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。
本発明に用いられる白色有機エレクトロルミネッセンス素子においては、必要に応じ製膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもよいし、電極と発光層をパターニングしてもよいし、素子全層をパターニングしてもよい。発光層に用いる発光ドーパントとしては特に制限はなく、例えば、液晶表示素子におけるバックライトであれば、CF(カラーフィルタ)特性に対応した波長範囲に適合するように、本発明に係る白金錯体、また公知の発光ドーパントの中から任意のものを選択して組み合わせて、また本発明に係る光取り出し及び/または集光シートと組み合わせて、白色化すればよい。
このように、本発明に関わる白色の有機EL素子は、CF(カラーフィルタ)と組み合わせて、また、CF(カラーフィルタ)パターンに合わせ素子及び駆動トランジスタ回路を配置することで、有機エレクトロルミネッセンス素子から取り出される白色光をバックライトとして、青色フィルタ、緑色フィルタ、赤色フィルタを介して青色光、緑色光、赤色光を得ることで、低駆動電圧で長寿命のフルカラーの有機エレクトロルミネッセンスディスプレイができ、好ましい。
《本発明に関わる有機EL素子及び発光体を適用した産業分野》
本発明に関わる有機EL素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特にカラーフィルタや光拡散板、光取り出しフィルムなどと組み合わせた各種表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。
本発明に関わる有機EL素子の特徴を活かして、以下に示すような様々な照明器具や発光表示体等への適用が可能である。
〔商品展示・ディスプレイ用〕
商品展示・ディスプレイ用としては、店舗の商品ディスプレイ、冷凍・冷蔵ショーケース、博物館・美術館・展示会場などの展示品のライトアップ、自動販売機、遊戯台、交通広告などがある。
店舗の商品ディスプレイは店舗自体の装飾的なディスプレイやショーケース、POPやサインなどがある。店舗の中でも高級ブランドショップや貴金属、ファッション系、高級飲食店など、そのブランドイメージを重視するような店舗では照明が与える店舗イメージへの影響は非常に大きいことから、強い拘りをもって照明が選択されている分野である。有機ELを用いることによって、今までは直接光源が見えないよう建築物の構造に工夫を凝らすことで雰囲気を作り出していた間接照明の分野で光源・機器分のスペースが省略でき複雑な構造が不要になったり、インテリアやサインなどで拡散光を作り出す際に光源の形が透けて見えないために必要な光源と拡散板の間のスペースが省略できるなど、施工性があがることがあげられる。また、店舗のイメージを変える際のツールとしても、ディスプレイ棚、床、什器として組み込むなどスペースを取らず、軽量な光源であるという特徴を活かし、デザイン自由度があり、施工性がよく、手軽に採用できるという利点がある。
冷凍・冷蔵ショーケースはスーパーやコンビニエンスストアなどに置かれ、野菜や果物、鮮魚、精肉などの鮮食品を“美しさ”や“鮮度”にあふれる商品として、より見やすく、鮮やかに、取りやすくするために照明設備も重要な部品の1つである。有機EL光源を用いることによって、低温発光のため冷却機能への影響が小さく、薄型であるので光源スペースを大幅に削減ことができることから収納スペースを拡大でき、スマートなデザインで食品を選びやすく、取りやすくすることができる。また、食品の良さが判りやすい色光で消費者に自然とアピールすることができ、売上に貢献できる。
博物館・美術館・展示会場などでの展示品のライトアップでは、展示物への視認や日焼けなどの観点から使用条件に適した光源を選ぶ必要があり、退色防止型で紫外線比率の低い蛍光ランプが開発されている。有機EL光源は紫外線を含まないこと、発熱量が低いことから展示物に悪影響がなく、面光源で均一に光ることによりグレアがなく、高い演色性によって展示物のありのままを忠実に鑑賞することができる。また、大きな光源器具を必要としないため、視界に余計な機材の出っ張りが入ることなく、展示物だけに注目することができる。またショーなど大規模な展示会場においては、注目を集める大型電飾装飾もその軽量・薄型という特徴から比較的簡易に組み立てることができる。
自動販売機では、押しボタン、商品サンプル、販売機前面のポスター部に光源が使われている。
機器全体の大きさに対し、取り込みたい追加機能の為のスペースと収納スペースの取り合いとなっていることから、薄く光源のスペースをとらない有機ELの利点が活かせる分野であり、特に取り出し口上のポスタースペースでニーズが高い。また、近年は販売と共に当たり/はずれなどゲーム性を持たせた機器も多く見られ、前面のポスターに部分に画素コントロール機能を持たせた光源(動画ディスプレイ)を搭載することで更にメリットを活かすことができる。
遊戯台にはパチンコ・パチスロなどがある。これら遊戯台では、利用者にアミューズメント性(ゲーム性・ギャンブル性など)を体感し、楽しんでいただくことが最も重要。光源を薄くする事で1台の機器の厚みを低減できる薄さのメリットもあるが、自動販売機同様、画素コントロール機能を持たせた光源(動画ディスプレイ)を搭載することで更にメリットを活かすことができる。
交通広告には公共スペースにあるポスターや看板、電車・バスなどの社内のポスターや画面、車体に張られている広告などがある。特にポスターや看板は蛍光灯をバックライトを用いたボックスタイプのものがあり、有機ELに変えることでボックス自体を薄く、軽量にすることができる。
また、吊り下げ看板についてはボックスを薄くすることで、埃、ゴミの蓄積がなくなることや鳥による糞害の防止にもなる。
〔インテリア・家具・建築材料用の組み込み照明〕
建築関係では、床・壁・天井などと照明とを融合して一体化したものは「建築化照明」と呼ばれる。「建築化照明」の代表的なものとしては、その方式により、コーニス照明、トロファ照明、コーブ照明、光天井、ルーバ天井などがある。これらは照明光源が天井・壁・床に組み込まれ、照明としての存在や気配を消し、建築素材自体が光を発することを求めている。
有機EL素子を用いた光源は、「建築化照明」に対して、その薄さ、軽さ、色調整、デザイン可変性から最も適した光源であり、さらにインテリア、家具、什器にまで適用が可能である。従来は店舗や美術館のみで用いられてきたこのような建築化照明を、有機EL光源の展開によって一般住宅にまで広げることができ、新たな需要を発掘することができる。
商業施設においては、半地下店舗、アーケードの天井などに有機EL光源を採用し、照明の明るさや色温度を変化させることで、天候や昼夜に左右されない最適な商業空間を構築することができる。
インテリア・什器・家具の一例としては、机や椅子、食器棚・靴箱・ロッカーなどの収納、洗面化粧台、仏壇・祭壇、ベッドライト、フットライト、手すり、ドア、障子・襖などが挙げられるが、それに限定されるものではない。
一方で、有機EL光源に透明な電極を用い消灯/発光させることで、透明/不透明を切り替えることもできる。それによって、あらゆる窓、ドア、カーテンやブラインド、パーテーションとしての利用も可能となる。
〔自動車用照明、発光表示体〕
自動車用としては、外部の照明器具や発光表示体、車内の照明器具や発光表示体などに、有機EL素子が利用できる。前者は、前部に(小分類)ヘッドランプ、補助灯、車幅灯、フォッグランプ、方向指示灯など、後部にはリアコンビネーションランプとしてストップランプ、車幅灯、バック灯、方向指示灯、およびナンバープレート灯などがある。特に、有機EL素子を用いてリアコンビネーションランプを1枚で形成し、後部に貼り付けることによって、後部ランプのためのスペースを削減して、トランクルームを広くすることが可能となる。また、雨や霧で見通しが悪い時には、車幅灯やストップランプの面積を広くして、視認性を高めることもできる。一方、ホイールを有機EL素子で発光させることによって、側面からの視認性を高めることもできる。さらには、ボデイ全体を有機EL素子で形成して発光させ、ボデイカラーやデザインに新たな発想を盛り込むことが可能となる。
後者の車内の照明器具や発光表示体としては、室内灯、マップライト、ドア下部の乗降ライト、メーター類表示、カーナビゲーションディスプレイ、警告灯などがある。特に、有機EL素子の透明性を活かして、昼間はサンルーフとし、夜間は発光させて面光源の穏やかな室内灯とすることもできる。またタクシーなどでは、前部座席の背面に有機EL素子からなる照明器具を貼り付けることによって、ドライバーの運転に支障なく、かつ室内空間を犠牲にすることなく、顧客が利用しやすい手元照明システムを構築できる。
〔公共交通機関〕
電車、地下鉄、バス、航空機、船舶などの公共交通機関における車内の照明や表示体において、本発明の有機ELは、その特徴を活かすことができる。
航空機には多くの照明器具が搭載されているが、機体内部に搭載されている、客室照明、貨物室照明、操縦室照明などのうち特に客室の間接照明については有機EL照明のメリットが充分発揮される。
客室照明には蛍光灯や電球が使われているが、これらは天井は側面に反射した間接照明が使われており、客室に落ち着いた雰囲気を与えると共に万が一のトラブルの際にも割れてガラス破片が客席に降りかからないような工夫がされている。
有機EL光源を用いれば、その薄さから間接照明が作りやすくなり、また直接照明にした場合でも割れて破片が飛び散る危険がなく、拡散光で落ち着いた雰囲気をつくることもできる。
また、航空機には電力消費量や機体軽量化が重要である面から考えても、消費電力が小さく、軽量な有機EL光源は好ましい。このようなメリットは、お客様を照らすだけでなく、手荷物収納内の照明でも発揮され、荷物の取り残しの低減に貢献することもできる。
公共交通機関に付属する駅やバス停、空港などの施設にも、顧客を誘導するための表示や照明が利用できる。また、夜間、屋外のバス停などにおいては、バス待ちの人を検出して照明を明るくし、防犯に寄与することもできる。
〔OA機器用光源〕
OA機器用光源としては、読み取り用センサーが搭載されているファクシミリ、複写機、スキャナ、プリンタ、それらの複合機などがあげられる。
読み取り用センサーは等倍光学系と組合せる密着型センサー(CIS)と縮小光学系と組み合わせる縮小型センサー(CCDリニア)とに分かれる。
CISについてはメーカーによっては定義が異なり、センサ・ロッドレンズアレイ・LED基盤をモジュール化したものをCISと呼ぶ場合や、モジュール化したものをCISM(コンタクトイメージセンサモジュール)と呼びモジュールの中に入っているセンサチップをCISと呼ぶ場合もある。それらの光源にはLED、キセノン、CCFLランプ、LDなどが使われている。
OA機器としては、更なる小型化、低電圧駆動の要望があり、有機ELの厚みがなく、低発熱量・低電圧で駆動可能であるという特徴は、それらの要望にこたえることが可能である。
〔産業用検査システム〕
製造会社では、かつては目視による検品工程に多くの工数と人力をかけていたが、それを撮影画像を利用し欠品判定することで自動化をはかっている。CCDカメラでとらえた対象物の画像をデジタル信号に変換し、種々の演算処理を行うことで、対象物の面積、長さ、個数、位置などの特徴を抽出し、設定された基準をもとに判定結果を出力するものが、その画像撮影の為に光源が必要。このような検査システムはパッケージや形状サイズ検査、マイクロ部品の検査などでも利用される。
画像センサ用に使用される照明光源には、蛍光灯、LED、ハロゲンなどがある。その中でも、透明容器やリードフレームなどを背景から照らすバックライトとしては面状に均一な光が必要。
また、シートの汚れ検出には直線状に均一な光でシートの幅方向前面を照らせる光が必要であるなど、検査する物品により光源への要求がことなる。
この分野に有機EL光源を採用することによって、例えば、ボトリングの工程などではボトル周囲360度全方位に照明を配置し、一度に照明し撮影することも可能となり、短時間での検品が可能となる。また検査機器内で光源自体に取られるスペースを大幅に小さくすることができる。また、面光源であることで、光反射により撮影画像が判定しにくくなることによる検知ミスを回避可能である。
〔農産物栽培用光源〕
植物工場とは『環境制御や自動化などハイテクを利用した植物の周年生産システム』である。植物栽培の環境をコンピューターにより制御することで、天候に左右されることなく、人手を必要とせずに作物を自動的に生産する技術。今後の世界の人口増、環境問題を考えると、農業にハイテクを導入することで、安定な食糧生産につながるいわゆる農業の工業化が必要になる。最近はLED、LDが、植物栽培の光源としての可能性が高まってきた。従来からよく使われている高圧ナトリウムランプなどの光源は赤色光と青色光のスペクトルバランスが悪く、また多量の熱放射が空調負荷を大きくし、植物との距離を十分にとる必要があるために、施設が大型化する欠点がある。
有機EL光源は光源の厚みがなく、多くの棚を設置でき、また発熱量が少ないことから植物に近接させことで高効率であり栽培量を増やすことができる。
また、一般家庭においても省スペースのメリットを活かし、キッチンなど室内の狭い場所に家庭菜園を作ることができ、庭やベランダ、屋上などの屋外スペースのみで可能であった家庭菜園の概念を変えて、広く人々が楽しむことを可能とする。
〔避難用照明〕
消防法や建築基準法で規定されている防災照明設備は、建築物火災に際して非難の為の出口や経路を示す誘導灯と、避難経路の明るさを確保し、迅速な避難を担保する非常灯とがある。
FA・民生用に用いられるシグナルや誘導灯・非常灯などは、見やすいことが前提となるが、その為の大型化は設置場所によっては建物と不釣合いになり、建築化やデザイナーから指摘されることが多かった。その対策として、1目でわかる表示のピクトグラフ化や、光源で誘目効果を高める対処が取られている。従来誘導灯の光源には、蛍光ランプが用いられることが多いが、最近ではLEDを使用した誘導灯も出てきている。
これらの誘導灯に有機EL光源を用いることで、輝度班、角度特性による輝度低下がなく、視認性を向上でき、低電力で、薄型であるために特別な工事の必要がなく設置が容易で、従来の蛍光灯を使うタイプに比べ交換の必要がなく、メンテナンスを容易することができる。また発熱も少ない為発光面の色焼けも少ない。したがって、避難経路の床、階段の手すり、防火扉など、多くの場所に設置して安全性を高めることができる。また現在、蛍光灯で問題視されている水銀の問題もなく、割れにくく、安全性に優れている。更に省スペース薄型設計で美観を損ねることなく、誘目効果を高めることができる光源と言える。
〔撮影用照明〕
写真館やスタジオ、照明写真ボックスなどで使われる光源には、ハロゲン、タングステン、ストロボ、蛍光灯などが用いられている。これらの光源を被写体に直接直線的に当て陰影を強くつける、もしくは光を拡散させ、あまり陰影のない柔らかな光をつくるという、大きくは2つの光の種類を色々な角度から組み合わせて1つの絵がつくられている。光を拡散させるためには、光源と被写体の間にディフューザーを挟むこと、または他の面(レフ板など)に当てた反射光を用いるなどの方法がある。
有機EL光源は拡散光であり、この後者に対応する光をディフューザーを用いることなく発光することができる。その際には、既存光源で必要な光源とディフューザーの間の空間が不用になることや、レフ板などで光の向きを微妙な角度で調整し、細かな陰影を調整していたものをフレキシブルタイプの有機EL自体を曲げることで実施することができるなどのメリットがある。
撮影で利用される光源には、演色性が求められることがある。太陽光線で見たときとの色の見え方の差が大きいと演色性が悪く、その差が少なければ演色性が良いと評価される。一般家庭で使用されている蛍光灯はその波長特性から撮影には好ましいとは言えず、光があたっている部分が緑色に偏る傾向がある。肌やメイキャップ、髪、着物、宝石などの色は、そのもの自体の色で写ることが求められる場合が多く、演色性はライトにとって重要なファクターの1つである。有機EL光源は演色性に優れ、前述のような色の忠実さが求められる撮影に好ましい。この特徴は印刷・染色関連など色を忠実に評価したい場所でも同様に活かされる。
有機EL光源のような面光源をスタジオの天井一面に配置することによって、子供やペットの撮影などでは子供やペットを室内で自由に遊ばせておき、自由・自然な表情を光源移動のわずらわしさなく、自然な色で撮影することができる。
〔家電製品〕
家電製品には細部の見易さ、作業のしやすさ、デザインの為、光源がつけられている場合が多い。一例を挙げると、ミシン、電子レンジ、食器洗浄乾燥機、冷蔵庫、AV機器などは従来より光源が付いているが、新しいものでは洗濯乾燥機は横型モデルで取り残しが増えたことから光源が付けられるようになった。既存のものには白熱電球やLEDがつけられている場合が多い。今後、掃除機の先端に照明を設置して家具などの影の部分の清掃状況を確認したり、シェーバーに特定波長光の光源を設置して、髭剃り状況を確認したりするなど、色々と展開が考えられる。
このような家電製品は、全体を軽量・小型化し、更に収納スペースが大きいことが求められ、光源部分はできるだけスペースをとらずに全体を照明できることが求められる。有機ELの薄い面光源はその要望に充分こたえることができる。
〔遊技施設〕
スケートリンクの氷の下に有機ELを用いた照明を配置することによって、上からのスポットライトとは異なる演出が可能である。有機ELは発光温度が低いので特に有利である。また、スケーターの位置を検知して、その動きに合わせて発光させるようなことも可能である。スポットライトとの組み合わせ効果や、音楽のリズムに連動させた発光などもショーアップに有効である。
プラネタリウムにおいては、従来のような下からの投影ではなく、ドーム全体に有機ELの微細ピクセルを配置して、ドームそのものが星々を発光する方式が可能であり、投影機のないプラネタリウムが実現できる。
〔イルミネーション用照明〕
一般的にイルミネーションというと樹木へのイルミネーションのことを指していることが大半であったが、近年環境保護の観点から家屋や門、垣根などの造形物への装飾に移行する事例も数多くなっている。これは点光源を多数利用、ライン状に装飾したものが主流であり、LEDの出現により一層広がりを見せると見られている。
この分野に有機EL照明を用いることによって、今までは点光源をつなげることでの表現のみであったものが、同じ樹木へのイルミネーションにおいても、葉形の照明をつけることや、樹木に巻きつけ樹木全体を光らせる、また逆に定型面モジュールとして点光源同様につなぎ合わせ、様々な色に光らせるカクテルパレットとして用いて全体として文字や絵を映し出すなどのバリエーションが出せ、より一層照明による演出効果を高めることが可能となる。
〔持ち物・衣服につける照明〕
夜間屋外の歩行や運動で自動車・バイクなどから認識されやすくする目的で、自分の持ち物や靴、衣服に添付し、ヘッドライトの光を反射することで歩行者の安全を守る反射材製品(反射シートなど)が販売、利用されている。
ガラスビーズタイプの場合、細かなガラスビーズが表面に存在し入ってきた光がこのレンズの役目で光源の方向に再帰反射し、車からヘッドライトの光があたるとドライバーの目の位置に光が帰っていき強く輝いて見える。プリズムタイプの場合も機能は同じだがレンズの構造がことなる。ガラスビーズタイプとプリズムタイプの特長は、ガラスビーズタイプは、斜めからの光に対して高い反射効果があり、プリズムタイプは正面からの光に対しては、ガラスビーズタイプより反射するが、斜めからの光には比較的反射効果が低いことがある。また、貼り付ける場所の硬度によって、素材と接着方法を選ぶこともできる。従来の場合はいずれにしても、歩行者を認識させるためには、光が当たることが必要であり、背設置場所なども下に向いたヘッドライトができるだけ早く当たり認識してもらうために足に貼り付けるなどの工夫が必要であった。
これらの代替に有機EL光源を用いることで、ヘッドライトがあたる範囲になる前から、運転者に歩行者を認識させることができ、より安全を確保できる。また他の光源に対しては軽量で薄くシート状にできる点からも、シールのメリットを維持したままで効果をあげることができる。これらは人間だけでなく、ペットの衣服などにも利用できる。また、歩くことで発電して衣服などを発光させることも、低消費電力の有機ELであれば可能である。特に、人物特定用衣服に応用することもでき、例えば徘徊者の早期保護に役立てることもできる。ダイビング用のウェットスーツを発光させることによって、ダイバーの所在確認や、鮫などから身を守ることにも可能性がある。もちろん、ショーなどでの舞台衣装、ウェディングドレスなどにも利用できる。
〔通信用光源〕
有機EL素子を用いた発光体は、可視光を使って簡単なメッセージや情報などを送る「可視光タグ」にも有効に活用できる。すなわち、極めて短時間の明滅による信号を発光させることによって、それを受信する側に多量の情報を送ることができる。
発光体が信号を発光させていても、極めて短時間であることから、人間の視覚上は単なる照明として認識される。道路、店舗、展示場、ホテル、アミューズメントパークなど、場所毎に設置された照明が、それぞれ場所特有の情報信号を発信して、必要な情報を受信者に提供できる。また有機ELの場合は、1つの発光体中に波長の異なる複数の発光ドーパントを組み込んでおいて、異なる波長ごとに異なる信号を発生させることによって、1つの発光体が複数の異なる情報を提供することもできる。この場合も、発光波長や色調が安定している有機ELは優位である。
音声、電波、赤外光などによる情報提供と異なり、「可視光タグ」は照明設備として一緒に組み込めるので、煩雑な追加設置工事なども不要である。
〔医療用光源〕
現在はハロゲンランプなどが使用されている内視鏡や、ワイヤーを挿入して手術する腹腔手術用の照明などに有機ELを利用することによって、小型、軽量化、用途拡大に貢献する。特に近年注目されている、体内検査や治療に用いられる内視鏡カプセル(飲む内視鏡)などにも利用が可能で、期待されている。
〔その他〕
さらに本発明に関わる有機EL素子を組み込んだ発光体は、色調を容易に選択でき、蛍光灯のような明滅がなく、低消費電力で色調が安定しているので、特開2001−269105号公報に示されるような害虫防除装置として、特開2001−286373号公報に示されるような鏡用の照明として、特開2003−288995号公報に示されるような浴室照明システムとして、特開2004−321074号公報に示される植物育成用人工光源として、特開2004−354232号公報に示されるような水質汚れ測定装置の発光体として、特開2004−358063号公報に示されるような光感受性薬剤を用いた治療用被着体として、特開2005−322602号公報に示されるような医療用無影灯として、有用である。
本発明の実施例に係る面発光体と比較例の面発光体とを比較し、本発明の実施例に係る面発光体、及びその製造方法においては、面発光体から出射される光の取り出し効率や正面輝度が大きく向上すると共に、高温、高湿環境下で保存された場合においても、さらに外圧が加えられた場合においても、安定した接着状態を有し、かつ光取り出し効率及び正面輝度の変動が少ないことを説明する。しかしながら、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1においては、上記の実施形態1の面発光体と同様に、面発光素子20にプリズムアレイシート10Aを第1の粘着層A、樹脂シート、第2の粘着層Bからなる接着層を用いて接着して形成した。
この面発光素子20としては、前記のように透明電極22が設けられた透明基板21の面に有機EL層23と対向電極24とが設けられた有機EL素子からなる面発光素子20を用いるようにした。
ここで、この面発光素子20においては、上記の透明基板21として、厚みが0.7mm、サイズが40mm×52mmの無アルカリガラスを用い、この透明基板21の片面に透明電極22として、ITO(錫をドープした酸化インジウム)を150nmの厚みに成膜し、フォトリソグラフィー法によって電極形状にパターニングし、35×46mmの大きさに発光するよう構成したものを用いた。なお、この透明電極22の抵抗を、ロレスタ(三菱化学社製)を用いて測定したところ20Ω/□であった。
次いで、該透明電極22の上に、正孔注入材料としてm−MTDATAを用い、真空蒸着法によって膜厚が20nmになった正孔注入層を形成した。次いで、正孔注入層の上に、正孔輸送材料としてNPDを用い、真空蒸着法で膜厚が20nmになった正孔輸送層を形成した。次いで、この正孔輸送層の上に、CBPをホスト材料として用い、Ir(ppy)3をドーパント材料として6質量%含むように、緑色発光する発光材料を真空蒸着法により蒸着させて膜厚が30nmになった発光層を形成した。この発光層の上に、BAlqを真空蒸着法により10nm蒸着させて正孔阻止層を形成した。更に、この正孔阻止層の上に、Alq3を真空蒸着法により40nm形成して電子輸送層とした。更に、LiFを真空蒸着法により0.5nm形成して電子注入層とした。そして、この電子注入層の上にスパッタ法によって膜厚が100nmになったアルミニウムからなる対向電極24を形成した。
Figure 2008204948
Figure 2008204948
なお、この面発光素子20の出射面21a側における透明基板21は、波長550nmの光に対する屈折率が1.517であった。
次に、透光性基板11の片面に四角錐形になった凸部12が連続して形成されたプリズムアレイシート10Aを用い、図2と同様に、このプリズムアレイシート10Aにおける円錘台状の凸部12を、上記の面発光素子20の出射面21aに対向するようにして、このプリズムアレイシート10Aを面発光素子20の出射面21aに接着させた。プリズムアレイシート10Aに接する粘着層には第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み12μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み5μmのアクリル系粘着剤を用いた。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは1.3であった。
プリズム埋没荷重の測定は、前記第1の粘着層Aに用いる粘着剤を切り取って接着させることにより形成した粘着層を有する透明基板と、前記第2の粘着層B用いる粘着剤を切り取って接着させることにより形成した粘着層を有する透明基板とを各々用意し、更にその上に少なくとも片面に凸部頂角θが50°、凸部高さが26.6μm、凸部のピッチp(凸部の頂点間距離)が35μmである複数の円錐台状の凸部を有する調光シートをそれぞれ同一面積切り取って、該凸部の先端部を粘着層を介して透明基板上に接着させる際に該円錐台状の凸部を粘着層内に平均深さ5μm埋没させるために必要な単位面積あたりの荷重とした。
また、このプリズムアレイシート10Aは、波長550nmの光に対する屈折率が1.495、四角錘台状の凸部12の頂角θが50°であり、四角錐台状の凸部12の高さは32.9μm、この凸部12のピッチは35μmであった。
面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Aを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が3μmであった。この面発光体を85℃で15時間加熱し、常温に戻して実施例1に関わる面発光体を得た。この面発光体の埋没深さを測定したところ、平均値が7μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの30%であった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例1の面発光体の正面輝度は1.9、光取り出し効率は1.30であった。
(比較例1)
比較例1においては、実施例1に係わる面発光素子の作製において、プリズムアレイシート10Aに接する第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み12μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み5μmのアクリル系粘着剤を用いた。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは1.0であった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Aを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が4μmであった。尚、プリズムアレイシート10Aを貼り付けた後の加熱は行わなかった。プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの60%であった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、比較例1の面発光体の正面輝度は1.8、光取り出し効率は1.25であった。
(比較例2)
比較例2においては、上記比較例1に関わる面発光体の作製において、第2の粘着層Bに相当する粘着層100、樹脂シート101、及び第1の粘着層Aに相当する粘着層102を使用せず、プリズムアレイシート10Aの凸部側を面発光素子の出射面21a側に厚み25μmのアクリル系粘着剤を用いて貼り付けた。貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が7μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの70%であった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、比較例2の面発光体の正面輝度は1.8、光取り出し効率は1.20であった。
(実施例2)
実施例1に関わる面発光体の製造において、プリズムアレイシート10Aに接する粘着層には第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み6μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み5μmのアクリル系粘着剤を用いた。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは0.8であった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Aを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が3μmであった。この面発光体を85℃で15時間加熱し、常温に戻して実施例2に関わる面発光体を得た。この面発光体の埋没深さを測定したところ、平均値が6μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの40%であった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例2の面発光体の正面輝度は1.9、光取り出し効率は1.35であった。
(実施例3)
実施例2に関わる面発光体の製造において、プリズムアレイシート10Aに代えてプリズムアレイシート10Eを用い、プリズムアレイシート10Eに接する粘着層には第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み6μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み5μmのアクリル系粘着剤を用いた。このプリズムアレイシート10Eは、125μm厚のポリカーボネート基板の上に円錘台状の凸部がアクリル系の樹脂で形成されており、円錘台状の凸部12の頂角θが50°であり、円錐台状の凸部12の高さは26.6μm、この凸部12のピッチは35μmであった。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは0.8であった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Eを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が3μmであった。この面発光体を85℃で15時間加熱し、常温に戻して実施例3に関わる面発光体を得た。この面発光体の埋没深さを測定したところ、平均値が6μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの40%であった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例3の面発光体の正面輝度は2.0、光取り出し効率は1.45であった。
(実施例4)
実施例3に関わる面発光体の製造において、プリズムアレイシート10Eに接する粘着層には第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み4μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み6μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み4μmのアクリル系粘着剤を用いた。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは0.6であった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Eを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が4μmであった。この面発光体を85℃で20時間加熱し、常温に戻して実施例4に関わる面発光体を得た。この面発光体の埋没深さを測定したところ、平均値が6μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの25%であった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例4の面発光体の正面輝度は2.0、光取り出し効率は1.50であった。
(実施例5)
実施例3に関わる面発光体の製造において、プリズムアレイシート10Eに接する粘着層には第2の粘着層Bに相当する粘着層100として厚み4μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み2μmのPETシート、第1の粘着層Aに相当する粘着層102として厚み4μmのアクリル系粘着剤を用いた。尚、ここで用いた第1の粘着層Aに相当する粘着層102に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、第2の粘着層Bに相当する粘着層100に用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとの比Fb/Faは0.4であった。面発光素子の出射面21a側にプリズムアレイシート10Eを貼り付けた直後に、埋没深さを測定したところ、平均値が4μmであった。この面発光体を85℃で30時間加熱し、常温に戻して実施例5に関わる面発光体を得た。この面発光体の埋没深さを測定したところ、平均値が6μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの25%であった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例5の面発光体の正面輝度は2.0、光取り出し効率は1.55であった。
(実施例6)
実施例6においては、プリズムアレイシート10Aに代えてプリズムアレイシート10Eを用いること以外は上記の実施形態2の面発光体と同様に、面発光素子20にプリズムアレイシート10Eを硬化型接着層C、樹脂シート、粘着層Dからなる接着層を用いて接着して形成した。
プリズムアレイシート10Eに接する粘着層Dに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み2μmのPETシート、面発光素子に接する硬化型接着層Cに相当する硬化型接着層103としてUV硬化樹脂をワイヤーバーを用いて厚さ6μmに塗布し、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射し、UV硬化樹脂を硬化させて用いた。プリズムアレイシート10Eを貼り付けた直後に、プリズム先端の埋没深さを測定したところ、平均値が4μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの20%であった。プリズムアレイシート10Eを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実施例6の面発光体の正面輝度は2.0、光取り出し効率は1.50であった。
(実施例7)
実施例7においては、プリズムアレイシート10Aを用いて、上記の実施形態2の面発光体と同様に、面発光素子20にプリズムアレイシート10Aを硬化型接着層C、樹脂シート、粘着層Dからなる接着層を用いて接着して形成した。
プリズムアレイシート10Aに接する粘着層Dに相当する粘着層100として厚み5μmのアクリル系粘着剤、樹脂シート101として厚み2μmのPETシート、面発光素子に接する硬化型接着層Cに相当する硬化型接着層103としてUV硬化樹脂をワイヤーバーを用いて厚さ6μmに塗布し、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射し、UV硬化樹脂を硬化させて用いた。プリズムアレイシート10Aを貼り付けた直後に、プリズム先端の埋没深さを測定したところ、平均値が4μmであり、プリズムの先端部と前記面発光素子の出射面との間の粘着層の平均厚さは、粘着層の総厚さの20%であった。プリズムアレイシート10Aを貼り付けない状態の面発光体の正面輝度ならびに光取り出し効率を1とした時に、実例7の面発光体の正面輝度は1.9、光取り出し効率は1.45であった。
〔保存安定性の評価〕
上記実施例1〜7、比較例1、及び比較例2の発光素子を85℃で500時間保存、湿度90%かつ温度60度で500時間保存の各々の試験後に、それぞれ外形の変化、及び正面輝度の変化を測定し、保存安定性評価前と比較した。
実施例1〜7に係わる面発光素子は外形の変化はほとんどなく、実施例2〜7に関わる面発光素子は正面輝度にもほとんど変化はみられなかった。実施例1に関わる面発光素子は、正面輝度が約3%劣化した。一方、比較例1の面発光体素子においては、プリズムアレイシートの埋没深さが若干増加し、正面輝度が約7%劣化した。さらに比較例2の面発光体素子においては、プリズムアレイシートの埋没深さの増加が顕著に発生し、正面輝度が約15%劣化した。
〔外圧安定性評価〕
更に、上記実施例1〜7、比較例1、及び比較例2の面発光素子に対してプリズムシートの上に1cm角の面積に2×105Paの荷重をかけて、それぞれ外形の変化、及び正面輝度の変化を測定し、外圧安定性評価前と比較した。
実施例1〜7に係わる面発光素子は外形の変化はほとんどなく、正面輝度にもほとんど変化はみられなかった。実施例1に関わる面発光体素子においては、荷重をかけた部分でプリズムアレイシートの埋没深さの増加が若干観察され、正面輝度が約2%劣化した。一方、比較例1の面発光体素子においては、プリズムアレイシートの埋没深さが若干増加し、正面輝度が約5%劣化した。さらに比較例2の面発光体素子においては、プリズムアレイシートの埋没深さの増加が顕著に発生し、正面輝度が約17%劣化した。
本発明に係わる面発光体は高温、高湿耐性に優れ、これらの保存性試験後においても、高い光取り出し効率及び高い正面輝度を維持し、外圧耐性にも優れていた。
次いで本発明の実施例1〜7に関わる面発光体を、VA型液晶表示装置である富士通製15型ディスプレイVL−150SDの予め内蔵されていたバックライトの替わりに用いたところ、優れた輝度を有する液晶表示装置が得られることが分かった。
本発明のプリズムアレイシートの一例である。 本発明の面発光体の実施形態の一例である。 本発明に係る面発光体による光の出射を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係るプリズムアレイシート、粘着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係るプリズムアレイシート、粘着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 先端側が収縮した円錘台状の凸部を有するプリズムアレイシートの模式図である。 本発明の実施形態2に係るプリズムアレイシート、粘着層、面発光素子の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係るプリズムアレイシート、粘着層、面発光素子の構成を示す模式図である。
符号の説明
10A、10E プリズムアレイシート
11 透光性基板
12 凸部
13 空間部
14 出射面
20 面発光素子
21 透明基板
22 透明電極
23 有機EL層
24 対向電極
100 第2の粘着層
101 樹脂シート
102 第1の粘着層
103 硬化型接着層

Claims (6)

  1. 面発光素子と、調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは、少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子に接する第1の粘着層Aと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する第2の粘着層Bとを含み、かつ前記粘着層Aに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Faと、前記粘着層Bに用いられる粘着剤のプリズム埋没荷重Fbとが、Fb/Fa≠1の関係であることを特徴とする面発光体。
  2. 前記Fa、及び前記Fbとが、0<Fb/Fa<1の関係であることを特徴とする請求項1に記載の面発光体。
  3. 面発光素子と、調光シートとを少なくとも有する面発光体において、前記調光シートは、少なくとも片面に複数の凸部を有し、該凸部の先端部が前記面発光素子の出射面に接着層を介して接しており、該凸部の先端部の一部が前記接着層の内部に埋まった状態であり、かつ前記接着層が面発光素子に接する硬化型接着層Cと、1つ以上の樹脂層と、調光シートに接する粘着層Dとを含むことを特徴とする面発光体。
  4. 前記凸部が円錐台形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の面発光体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする表示装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の面発光体を用いることを特徴とする照明装置。
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