JP2008204813A - プローブ位置決め装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プローブの位置決めを、比較的広いレンジにおいて、精度良く行うことができる装置を提供する。
【解決手段】プローブ1及び2は、試料20の近傍に配置される。電子銃3は、試料20の近傍のX−Y平面において、電子ビームを走査させる。プローブ用吸収電流測定部4及び5は、電子ビームの走査に伴ってプローブ1及び2に生じる吸収電流を測定する。プローブにおける吸収電流を測定した時点での電子ビームの照射位置の情報を用いて、プローブの位置を特定することができる。電子ビームの走査によりSEM画像を取得していれば、SEM画像中におけるプローブを特定することも可能である。
【選択図】図1
【解決手段】プローブ1及び2は、試料20の近傍に配置される。電子銃3は、試料20の近傍のX−Y平面において、電子ビームを走査させる。プローブ用吸収電流測定部4及び5は、電子ビームの走査に伴ってプローブ1及び2に生じる吸収電流を測定する。プローブにおける吸収電流を測定した時点での電子ビームの照射位置の情報を用いて、プローブの位置を特定することができる。電子ビームの走査によりSEM画像を取得していれば、SEM画像中におけるプローブを特定することも可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、プローブの位置決めを行うための装置に関するものである。特に、本発明は、電子顕微鏡と共に用いられるプローブの位置決めに好適な装置に関するものである。
走査型電子顕微鏡(以下「SEM」という)は、試料に向けて電子ビームを照射し、試料からの2次電子あるいは反射電子を検出することにより、試料の形状や状態を測定することができる装置である。一方、走査型プローブ顕微鏡(以下「SPM」という)は、試料表面に沿ってプローブを走査させることにより、試料の形状や特性を測定する装置である。
近年、SEMでの観察環境下において、SPMのプローブを併用する技術が提案されてきている。このような技術によれば、プローブや試料をSEMの画像により直接観察しながら、測定を行うことができる。
ところで、前記した従来の技術においては、プローブと試料との位置決め、あるいは、複数のプローブどうしの位置決めは、目視に頼らざるを得ないという状況にある。目視の場合、観察できるレンジは非常に広いが、精度としては、せいぜい100μmのオーダであるという問題がある。
また、プローブを走査型トンネル顕微鏡(以下「STM」という)として用い、プローブからのトンネル電流を用いてプローブの位置決めを行うことも考えられる。しかしながら、この場合には、精度としてはサブオングストロームのオーダを得られるものの、測定レンジがμmオーダと非常に狭く、現実的には位置決めが難しいという問題がある。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、プローブの位置決めを、比較的広いレンジにおいて、精度良く行うことができる装置を提供することである。
本発明は、下記のいずれかの項目に記載の構成を備えている。
(項目1)
プローブと、電子銃と、プローブ用吸収電流測定部とを備えており、
前記プローブは、試料の近傍に配置されるものであり、
前記電子銃は、前記試料近傍のX−Y平面において、電子ビームを走査させるものであり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記プローブに生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とするプローブ位置決め装置。
プローブと、電子銃と、プローブ用吸収電流測定部とを備えており、
前記プローブは、試料の近傍に配置されるものであり、
前記電子銃は、前記試料近傍のX−Y平面において、電子ビームを走査させるものであり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記プローブに生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とするプローブ位置決め装置。
この発明によれば、プローブに生じた吸収電流に基づいて、プローブの位置を、比較的に広いレンジでかつ精度良く検出することが可能になる。
(項目2)
前記プローブは複数であり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記各プローブにおける吸収電流をそれぞれ測定する構成となっている
ことを特徴とする項目1に記載のプローブ位置決め装置。
前記プローブは複数であり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記各プローブにおける吸収電流をそれぞれ測定する構成となっている
ことを特徴とする項目1に記載のプローブ位置決め装置。
(項目3)
2次電子検出機をさらに備えており、
前記2次電子検出機は、前記電子ビームの照射により前記プローブ及び/又は前記試料で生じる2次電子を検出するものである
ことを特徴とする項目1又は2に記載のプローブ位置決め装置。
2次電子検出機をさらに備えており、
前記2次電子検出機は、前記電子ビームの照射により前記プローブ及び/又は前記試料で生じる2次電子を検出するものである
ことを特徴とする項目1又は2に記載のプローブ位置決め装置。
項目3の発明によれば、電子ビームの照射によりプローブ及び/又は試料で生じる2次電子を検出することにより、これらのSEM像を得ることができ、SEM像中でのプローブの位置を把握することが可能になる。
(項目4)
反射電子検出機をさらに備えており、
前記反射電子検出機は、前記電子ビームが前記プローブ及び/又は前記試料で反射されることにより生じる反射電子を検出するものである
ことを特徴とする項目1又は2に記載のプローブ位置決め装置。
反射電子検出機をさらに備えており、
前記反射電子検出機は、前記電子ビームが前記プローブ及び/又は前記試料で反射されることにより生じる反射電子を検出するものである
ことを特徴とする項目1又は2に記載のプローブ位置決め装置。
項目4の発明によれば、電子ビームの照射によりプローブ及び/又は試料で生じる反射電子を検出することにより、これらのSEM像を得ることができ、SEM像中でのプローブの位置を把握することが可能になる。
(項目5)
試料用吸収電流測定部をさらに備えており、
前記試料用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記試料に生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とする項目1〜4のいずれか1項に記載のプローブ位置決め装置。
試料用吸収電流測定部をさらに備えており、
前記試料用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記試料に生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とする項目1〜4のいずれか1項に記載のプローブ位置決め装置。
項目5の発明によれば、試料での吸収電流を測定することにより、電子ビームが照射されたプローブ等のSEM像を得ることができ、SEM像中でのプローブの位置を把握することが可能になる。
(項目6)
さらにコントローラと駆動装置とを備えており、
前記コントローラは、前記複数のプローブをそれぞれ囲む領域を設定し、さらに、前記領域どうしが重ならないように前記プローブを移動させる制御信号を生成する構成となっており、
前記駆動装置は、前記コントローラからの前記制御信号に基づいて前記プローブを移動させる構成となっている
ことを特徴とする項目2に記載のプローブ位置決め装置。
さらにコントローラと駆動装置とを備えており、
前記コントローラは、前記複数のプローブをそれぞれ囲む領域を設定し、さらに、前記領域どうしが重ならないように前記プローブを移動させる制御信号を生成する構成となっており、
前記駆動装置は、前記コントローラからの前記制御信号に基づいて前記プローブを移動させる構成となっている
ことを特徴とする項目2に記載のプローブ位置決め装置。
項目6の発明によれば、領域を設定することにより、プローブどうしが干渉する可能性を低減させることができる。
(項目7)
つぎのステップを備えたことを特徴とするプローブ位置決め方法:
(1)プローブが配置された領域に向けて電子ビームを照射するステップ;
(2)電子ビームの照射による吸収電流が測定された時点での、前記電子ビームの照射位置を特定するステップ;
(3)前記特定された前記電子ビームの照射位置を前記プローブの位置とするステップ。
つぎのステップを備えたことを特徴とするプローブ位置決め方法:
(1)プローブが配置された領域に向けて電子ビームを照射するステップ;
(2)電子ビームの照射による吸収電流が測定された時点での、前記電子ビームの照射位置を特定するステップ;
(3)前記特定された前記電子ビームの照射位置を前記プローブの位置とするステップ。
(項目8)
項目7に記載のステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
項目7に記載のステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
本発明によれば、プローブの位置決めを、比較的広いレンジにおいて、精度良く行うことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態に係るプローブ位置決め装置を、添付の図面に基づいて説明する。
(実施形態の構成)
本実施形態に係るプローブ位置決め機構は、図1に示されるように、第1プローブ1と、第2プローブ2と、電子銃3と、第1プローブ用の吸収電流測定部4と、第2プローブ用の吸収電流測定部5と、真空チャンバ6と、2次電子検出機7と、第1プローブ用の駆動機構8と、第2プローブ用の駆動機構9と、試料用の駆動機構10と、試料用の吸収電流測定部11と、コントローラ12と、表示装置13と、入出力装置14とを主要な構成として備えている。
本実施形態に係るプローブ位置決め機構は、図1に示されるように、第1プローブ1と、第2プローブ2と、電子銃3と、第1プローブ用の吸収電流測定部4と、第2プローブ用の吸収電流測定部5と、真空チャンバ6と、2次電子検出機7と、第1プローブ用の駆動機構8と、第2プローブ用の駆動機構9と、試料用の駆動機構10と、試料用の吸収電流測定部11と、コントローラ12と、表示装置13と、入出力装置14とを主要な構成として備えている。
第1プローブ1及び第2プローブ2は、試料20の近傍に配置されるものである(図1参照)。これらのプローブ1及び2は、基本的には、従来のSPMにおいて用いられるものと同様の構成とすることができる。なお、プローブの数としては、この実施形態では2本としているが、1本でもよく、また、3本以上であってもよい。
電子銃3は、試料20の近傍のX−Y平面(図1中で紙面に垂直な平面)において、電子ビームを走査させるものである。より詳しくは、電子銃3は、電界あるいは磁界を用いて、電子ビームを偏向させることによって、電子ビームを走査できるようになっている。電子ビームの走査タイミングや走査間隔は、コントローラ12により制御できるようになっている。電子銃3自体の構成としては、従来のSEMの場合と同様とすることができる。
吸収電流測定部4及び5は、電子ビームの走査に伴って各プローブ1及び2に生じる吸収電流を測定するものである。具体的には、走査された電子ビームがいずれかのプローブの表面に照射されると、電子の一部はプローブに吸収され、電流を生じる。また、プローブ表面からの2次電子放出によっても、プローブに電流を生じる。つまり、「吸収電流とは、電子線により誘起される電流の変化分のことであり、電子の吸収、放出の総和になる」とも表現できる。これらの原理で生じた吸収電流を、各プローブについて、吸収電流測定部4及び5により測定することができる。
真空チャンバ6は、プローブ1・2や試料20等を内部に収納するものである。電子銃3の先端も真空チャンバ6の内部に収納されている(図1参照)。真空チャンバ6としては、従来のSEMやSPMの場合と同様の構成を用いることができる。
2次電子検出機7は、プローブ1・2や試料20に照射された電子ビームにより、プローブや試料において生じた2次電子を検出するものである。この2次電子検出機7としては、従来のSEMの場合と同様の構成を用いることができる。
第1プローブ用の駆動機構8及び第2プローブ用の駆動機構9は、それぞれのプローブを所定の距離だけ移動させるものである。プローブの移動タイミングや移動距離は、コントローラ12により制御されるようになっている。つまり駆動装置8及び9は、コントローラ12からの制御信号に基づいてプローブを移動させる構成となっている。これらの駆動機構8及び9は、例えばピエゾ素子により構成することができる。
試料用の駆動機構10は、その上面に配置された試料20を、所定の距離だけ移動させるものである。駆動機構8及び9の場合と同様に、試料20の移動タイミングや移動距離は、コントローラ12により制御されるようになっている。この駆動機構10も、例えばピエゾ素子により構成することができる。
試料用の吸収電流測定部11は、電子ビームの走査に伴って試料20に生じる吸収電流を測定するものである。
コントローラ12は、前記したように、電子銃3や、駆動機構8,9及び10等の動作を制御するようになっている。具体的には、コントローラ12は、例えばCPUやメモリを備えたマイコンや、それに格納されたコンピュータプログラムにより構成される。ただし、コントローラ12としては、必要な機能を得られるものであればよく、ハードウエアの構成は特に制約されない。
さらにコントローラ12は、電子ビームの走査によって得られた2次電子の検出データからSEM画像を生成して、表示装置13に送るようになっている。また、コントローラ12は、プローブの吸収電流データを用いて、SEM画像におけるプローブの位置を特定したり、プローブの画像の色を周囲とは異なるものとすることができるようになっている。なお、コントローラ12の詳しい動作は、実施形態の動作として後述する。
表示装置13は、コントローラ12で生成された画像を表示するものである。表示される画像の内容は後述する。表示装置13としては、例えば、CRTやLCDなどの各種のディスプレイや、プリンタを用いることができる。ただし、表示装置13としては、対象者に画像を表示できるものであれば、様々なものを用いることが可能である。
入力装置14は、この例では、コンピュータ15を介してコントローラ12に指令を送るためのキーボードである。ただし、入力装置14としては、マウス、ジョイスティック、タッチバッド等、各種のものを使用することができる。
(実施形態の動作)
つぎに、本実施形態に係るプローブ位置決め装置の動作について、主に図2〜図6を参照しながら説明する。なお、以降の説明においては、図3に示されるように、図1に示す第1プローブ1及び第2プローブ2に加えて、第3プローブ17及び第4プローブ18が用いられた例を説明する。第3プローブ17及び第4プローブ18についても、第1プローブ1及び第2プローブ2と同様に、各プローブについての吸収電流を測定する吸収電流測定部(図示せず)及び各プローブを駆動する駆動装置(図示せず)が取り付けられている。
つぎに、本実施形態に係るプローブ位置決め装置の動作について、主に図2〜図6を参照しながら説明する。なお、以降の説明においては、図3に示されるように、図1に示す第1プローブ1及び第2プローブ2に加えて、第3プローブ17及び第4プローブ18が用いられた例を説明する。第3プローブ17及び第4プローブ18についても、第1プローブ1及び第2プローブ2と同様に、各プローブについての吸収電流を測定する吸収電流測定部(図示せず)及び各プローブを駆動する駆動装置(図示せず)が取り付けられている。
(図2のステップSA−1)
まず、試料20を試料用の駆動機構10の上に載置する。また、各プローブ1・2・17・18を、試料20の近傍に、目視によって配置する。
まず、試料20を試料用の駆動機構10の上に載置する。また、各プローブ1・2・17・18を、試料20の近傍に、目視によって配置する。
ついで、プローブ1・2・17・18及び試料20が配置された領域に向けて電子ビームを照射し、かつ、走査する。照射された電子ビームは、各プローブ1・2・17・18や試料20に衝突し、2次電子を生じる。この2次電子を2次電子検出機7で検出し、コントローラ12でデータ解析することにより、SEM像を得ることができる。SEM像を得るための処理方法自体は、従来のSEMと同様でよい。
(図2のステップSA−2)
電子ビームの走査を行っている間、各吸収電流測定部は、各プローブにおける吸収電流を測定している。あるプローブにおける吸収電流がしきい値を超えると、当該プローブに電子ビームが照射されたと判断できる。ここでしきい値は、例えば実験的に設定しておくことができる。
電子ビームの走査を行っている間、各吸収電流測定部は、各プローブにおける吸収電流を測定している。あるプローブにおける吸収電流がしきい値を超えると、当該プローブに電子ビームが照射されたと判断できる。ここでしきい値は、例えば実験的に設定しておくことができる。
ここで、コントローラ12は、電子ビームの照射位置を把握している。さらに、コントローラ12は、測定された吸収電流がしきい値を超えた時点での、電子ビームの照射位置を特定する。これにより、コントローラ12は、SEM画像中におけるプローブの位置を特定することができる。走査を継続することにより、XY平面上でのプローブの形状を特定することもできる。
このようにして特定されたプローブの形状を、図3に示す。ここで各プローブの先端は非常に微細であり、変形していることが多いので、図3においては、変形状態を誇張して記載している。前記したプローブの形状を示す画像を、SEM画像に重畳させて、あるいは、SEM画像とは別に、表示装置13で表示することも可能である。
また、いずれのプローブにおいても吸収電流がしきい値を超えないときは、走査領域の中にプローブが存在しないと判断し、走査領域を更新する(後述のステップSA−6)。
(図2のステップSA−3)
前記したステップSA−2においてプローブの位置を取得できた場合、コントローラ12は、プローブ位置についてのデータを更新し、最新のデータを保存する。
前記したステップSA−2においてプローブの位置を取得できた場合、コントローラ12は、プローブ位置についてのデータを更新し、最新のデータを保存する。
本実施形態においては、各プローブにおける吸収電流を個別に取得しているので、各プローブの位置をそれぞれ特定することができる。したがって、コントローラ12は、SEM画像中の各プローブを、例えば異なる色で表示することもできる。そのような画像を表示装置13で表示することにより、作業者が各プローブを認識しやすくなり、装置の操作や実験に便宜であるという利点もある。
(図2のステップSA−4)
ついで、コントローラ12は、各プローブの位置が目標値に一致するかどうかを判断する。ここで、目標値は、入力装置14を用いてコントローラ12に予め入力されているものとする。もし、プローブ位置が目標値に一致する場合は、動作を終了する。
ついで、コントローラ12は、各プローブの位置が目標値に一致するかどうかを判断する。ここで、目標値は、入力装置14を用いてコントローラ12に予め入力されているものとする。もし、プローブ位置が目標値に一致する場合は、動作を終了する。
プローブ位置が目標値でない場合は、次のステップSA−5に進む。
(図2のステップSA−5)
プローブの位置が目標値と異なる場合は、コントローラ12は、各プローブに対応する駆動機構に駆動信号を送り、各プローブを移動させる。ここで、プローブを移動させる動作の詳細を、図4〜図6を参照しながら説明する。
プローブの位置が目標値と異なる場合は、コントローラ12は、各プローブに対応する駆動機構に駆動信号を送り、各プローブを移動させる。ここで、プローブを移動させる動作の詳細を、図4〜図6を参照しながら説明する。
(領域の設定)
まず、コントローラ12は、各プローブを囲む領域31〜34を設定する(図4参照)。領域の形状は特に制約されないが、一般的には、長方形とすることが便宜である。
まず、コントローラ12は、各プローブを囲む領域31〜34を設定する(図4参照)。領域の形状は特に制約されないが、一般的には、長方形とすることが便宜である。
本実施形態では、各領域31〜34において、最も互いに接近した隅31a〜34aにプローブの先端があると仮定する。ただし、用途によっては、他の部分にプローブの先端があると仮定しても良い。
(プローブの移動)
ついで、コントローラ12は、各領域31〜34が重ならないように、各プローブを、駆動機構により移動させる(図5及び図6参照)。
ついで、コントローラ12は、各領域31〜34が重ならないように、各プローブを、駆動機構により移動させる(図5及び図6参照)。
(図2のステップSA−6)
ついで、コントローラ12は、必要に応じて、走査すべき領域を更新する。例えば、SEM画像中にプローブが存在しない場合は、走査領域をずらすか、あるいは、拡大する。走査領域更新の必要がなければ、従前と同様の走査領域とする。
ついで、コントローラ12は、必要に応じて、走査すべき領域を更新する。例えば、SEM画像中にプローブが存在しない場合は、走査領域をずらすか、あるいは、拡大する。走査領域更新の必要がなければ、従前と同様の走査領域とする。
ついで、コントローラ12は、ステップSA−1の動作に戻り、前記した動作を繰り返す。プローブ位置が目標値に一致すれば動作を終了する。
本実施形態では、前記した動作により、プローブを、自動的に、目標の位置に移動させることができる。あるいは、図4〜図6に示す画像を表示装置13により表示しながら、操作者がプローブの駆動指令を入力することにより、手動でプローブを移動させることも可能である。
ここで、SEMの走査領域は、一般に、ミリメートルオーダである。また、SEMの走査によるプローブの位置決め精度は、10nmのオーダである。したがって、広いレンジにおいて、高い精度で、プローブの位置決めを行うことができる。よって、本実施形態によれば、プローブどうし、あるいは、プローブと試料との位置関係を精度良く設定することができる。
さらに高い精度での位置決めが必要なときは、プローブをSTMとして用いて、STMの場合と同様の位置決めを行うこともできる。ここで、本実施形態では、プローブが、電子ビームの走査により、既に高い精度で位置決めされている。このため、本実施形態によれば、STMによる位置決めのレンジが狭いという問題を軽減できるという利点がある。
前記の説明では、プローブの位置決めについて説明したが、試料20についても、試料の吸収電流を用いることにより、精度よく位置決めを行うことができる。
前記したコントローラ12の動作は、コンピュータ(CPU)を動作させるためのコンピュータプログラムにより実行することができる。コンピュータプログラムは、例えば、コントローラ内のROMあるいはRAMに記録されていても良いし、適宜参照可能な他の記録媒体に格納されていても良い。
なお、前記実施形態および実施例の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
たとえば、前記した実施形態では、2次電子検出機を用いたが、これに代えて、反射電子検出機を用いることができる。反射電子検出機は、電子ビームがプローブ又は試料で反射されることにより生じる反射電子を検出するものである。この場合も2次電子検出機を用いた場合と同様にSEM像を得ることができ、さらに、前記と同様の動作が可能となる。さらには、2次電子検出機も反射電子検出機も用いずに、試料の吸収電流を用いて、プローブ等のSEM画像を得ることも可能である。電子ビームが照射された物体(例えばプローブ)の2次電子あるいは反射電子の一部は、試料にも入射されるからである。ただし、この場合は、2次電子検出機あるいは反射電子検出機を用いる場合に比較して、ぼけを生じやすくなると想定される。また、試料に入射された電子ビームに起因する吸収電流から、試料そのもののSEM像を得ることも可能である。
また、前記した実施形態では、SEM画像を取得しているが、SEM画像が不要なときは、SEM画像を取得せず、単にプローブの位置を測定することも可能である。この場合には、電子ビームを細かい間隔で走査する必要はないので、2分法などの適宜なアルゴリズムを用いて、プローブの位置を高速で取得することができる。
1 第1プローブ
2 第2プローブ
3 電子銃
4 第1プローブ用の吸収電流測定部
5 第1プローブ用の吸収電流測定部
6 真空チャンバ
7 2次電子検出機
8 第1プローブ用の駆動機構
9 第2プローブ用の駆動機構
10 試料用の駆動機構
11 試料用の吸収電流測定部
12 コントローラ
13 表示装置
14 入力装置
15 パーソナルコンピュータ
17 第3プローブ
18 第4プローブ
20 試料
31・32・33・34 プローブを囲む領域
2 第2プローブ
3 電子銃
4 第1プローブ用の吸収電流測定部
5 第1プローブ用の吸収電流測定部
6 真空チャンバ
7 2次電子検出機
8 第1プローブ用の駆動機構
9 第2プローブ用の駆動機構
10 試料用の駆動機構
11 試料用の吸収電流測定部
12 コントローラ
13 表示装置
14 入力装置
15 パーソナルコンピュータ
17 第3プローブ
18 第4プローブ
20 試料
31・32・33・34 プローブを囲む領域
Claims (8)
- プローブと、電子銃と、プローブ用吸収電流測定部とを備えており、
前記プローブは、試料の近傍に配置されるものであり、
前記電子銃は、前記試料近傍のX−Y平面において、電子ビームを走査させるものであり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記プローブに生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とするプローブ位置決め装置。 - 前記プローブは複数であり、
前記プローブ用吸収電流測定部は、前記各プローブにおける吸収電流をそれぞれ測定する構成となっている
ことを特徴とする請求項1に記載のプローブ位置決め装置。 - 2次電子検出機をさらに備えており、
前記2次電子検出機は、前記電子ビームの照射により前記プローブ及び/又は前記試料で生じる2次電子を検出するものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブ位置決め装置。 - 反射電子検出機をさらに備えており、
前記反射電子検出機は、前記電子ビームが前記プローブ及び/又は前記試料で反射されることにより生じる反射電子を検出するものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプローブ位置決め装置。 - 試料用吸収電流測定部をさらに備えており、
前記試料用吸収電流測定部は、前記電子ビームの走査に伴って前記試料に生じる吸収電流を測定するものである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプローブ位置決め装置。 - さらにコントローラと駆動装置とを備えており、
前記コントローラは、前記複数のプローブをそれぞれ囲む領域を設定し、さらに、前記領域どうしが重ならないように前記プローブを移動させる制御信号を生成する構成となっており、
前記駆動装置は、前記コントローラからの前記制御信号に基づいて前記プローブを移動させる構成となっている
ことを特徴とする請求項2に記載のプローブ位置決め装置。 - つぎのステップを備えたことを特徴とするプローブ位置決め方法:
(1)プローブが配置された領域に向けて電子ビームを照射するステップ;
(2)電子ビームの照射による吸収電流が測定された時点での、前記電子ビームの照射位置を特定するステップ;
(3)前記特定された前記電子ビームの照射位置を前記プローブの位置とするステップ。 - 請求項7に記載のステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013518269A (ja) * | 2010-01-29 | 2013-05-20 | コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ | 粒子線を受ける局所圧電力測定プローブのための電子制御及び増幅装置 |
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- 2007-02-20 JP JP2007039718A patent/JP2008204813A/ja active Pending
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