JP2008204693A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、多孔質体を用いてガス流路を形成する際に、多孔質体の周囲に形成される隙間にガスが流れるのを防止することを目的とする。
【解決手段】セパレータ300、第2のシール部材440が周囲に形成された空気流路形成部430、シール部材一体型MEA200、第2のシール部材420が周囲に形成された水素流路形成部410を、順に積層する(ステップS102)。各構成部品が所定数積層された後、所定の圧縮荷重を加え、第2のシール部材420、440を変形させる(ステップS104)。その後、所定の圧縮荷重を加えつつ、積層体に積層方向の振動を加え、第2のシール部材を第2の隙間R2に流入させる(ステップS106)。所定の振動を加えた後、4本のテンションロッドの先端にボルトを締結することによって、所定の締結荷重を積層体にかける(ステップS106)。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池に関するものであり、特に、発電性能の低下を抑制可能な燃料電池に関するものである。
燃料電池においては、電解質膜上に電極が形成されると共に、この電極で進行する電気化学反応に供するためのガスが流れるガス流路が、電極上に形成される。このようなガス流路では、ガスシール性を確保する必要があり、そのための構成として、例えば、ガス流路の周囲にシール部材を配置する構成が知られている(特許文献1参照)。
特開2002−231274号公報
例えば、多孔質体内に形成されている3次元的な空隙をガス流路とする場合、シール部材および多孔質体の製造誤差や組付けばらつき等により、シール部材の内側に多孔質体を配置する際に多孔質体の端部とシール部材の端部とが重なりあって、シール部材によるガスシール性を損なう可能性があった。そのため、従来は、ガスシール性を確保するために、製造誤差等を考慮して、多孔質体とシール部材とを配置した際に、多孔質体とシール部材との間に隙間ができるように設計されている。しかしながら、このような構成にすると、隙間は多孔質体内に比べて圧力損失が小さいため、隙間に優先的にガスが流れて、多孔質体内にガスが流入し難くなり、電極へのガス供給率が低下して、燃料電池における発電効率が低下する場合があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、多孔質体を用いてガス流路を形成する際に、多孔質体の周囲に形成される隙間にガスが流れるのを防止することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明における燃料電池の製造方法は、
電解質膜と前記電解質膜の両面に配置された電極とを含む発電体と、前記電極に反応ガスを供給するためのセパレータと、枠状を成すと共に前記セパレータと対向する対向面上に凸部を有し、該凸部が前記セパレータと接触することによって前記電極に供給された前記反応ガスの漏洩を防止する第1のシール部材と、多孔質体から成り、前記セパレータを介して供給された前記反応ガスを流通させて前記電極に供給する反応ガス流路形成部と、柔軟性の高い材料から成り、前記反応ガス流路形成部の周囲から前記反応ガスが流出するのを抑制する第2のシール部材と、を備える燃料電池の製造方法であって、
(a)前記第1のシール部材がその周囲に形成された前記発電体と、前記セパレータとを、前記反応ガス流路形成部と、該反応ガス流路形成部の周囲に配置される前記第2のシール部材と、を間に挟んで交互に積層すると共に、その積層の際に、前記第1のシール部材の内枠との間に所定の距離を隔てて前記反応ガス流路形成部を前記内枠内に配置し、かつ、前記第2のシール部材の少なくとも一部が前記第1のシール部材と前記反応ガス流路形成部との間に入るように配置する工程と、
(b)前記工程(a)において積層された積層体に、積層方向の圧縮荷重を加えて、前記第2のシール部材を変形させて、前記セパレータ、前記反応ガス流路形成部、前記発電体、および前記第1のシール部材に密着させる工程と、
(c)前記積層体に、前記積層方向の圧縮荷重を加えると共に、前記積層方向の振動を加えて、前記凸部が前記セパレータに接触することによってできる前記対向面と前記セパレータとの間の空間に、前記第2のシール部材の一部をさらに流入させる工程と、
を備えることを要旨とする。
本発明の燃料電池の製造方法によれば、第2のシール部材が、セパレータ、反応ガス流路形成部、発電体、および第1のシール部材に密着されるため、この方法によって製造された燃料電池を用いて発電する場合に、反応ガス流路形成部と、第1のシール部材の内枠との間に設けられた隙間に、反応ガスが流れるのを抑制することができる。すなわち、燃料電池内に供給された反応ガスが、効率よく電極反応に利用されるため、燃料電池における発電効率の低下を防止することができる。
また、各部品を積層して、そのまま積層方向の圧縮荷重をかけて燃料電池を製造すると、第2のシール部材とセパレータとの間の摩擦や、第2のシール部材と第1のシール部材との間の摩擦により、第2のシール部材は、第1のシール部材とセパレータの対向面との間にはほとんど流れ込まない。第2のシール部材は、反応ガス流路形成部と、第1のシール部材の内枠端面をセパレータと接触するまで延長した仮想延長面との間に、過充填された状態になる。そのため、第2のシール部材には積層方向の大きな反力が生じて、第2のシール部材が配置されている部分のセパレータが変形したり、発電体が破れたりするおそれがある。本発明の燃料電池の製造方法では、各部品を積層し、積層方向に圧縮荷重を加えた後に、積層体の積層方向に振動を加えることによって、第2のシール部材を、セパレータと第1のシール部材の対向面との間に流入させるようにしている。したがって、例えば、セパレータ表面の摩擦係数を下げるような処理をすることなく、第2のシール部材を、第1のシール部材とセパレータとの間に流入させて、第2のシール部材に生じる反力を減少させることができる。
上記した燃料電池の製造方法の工程(b)において、前記積層体の積層面の中央から周縁に向かって振動が伝わるように、振動を加えるようにしてもよい。
このようにしても、上記した燃料電池の製造方法と同様の効果を得ることができる。
上記した燃料電池の製造方法において、前記第2のシール部材は、ゲル状の材料より成ることが好ましい。
このようにすることによって、工程(c)において、第2のシール部材を、容易に、セパレータと第1のシール部材の対向面との間に流入させることができる。
A.実施例:
A1.燃料電池の構成:
本実施例の燃料電池100は、酸化ガスとしての空気と燃料ガスとしての水素とを用いて発電を行う固体高分子型の燃料電池である。図1は、本発明の実施例としての燃料電池の製造方法により製造される燃料電池100の断面構成を概略的に示す説明図、図2は、図1のX1部を拡大して示す説明図である。燃料電池100は、図1に示すように、シール部材一体型MEA200の両面に水素流路形成部410、空気流路形成部430(以下、まとめて反応ガス流路形成部410、430とも呼ぶ。)がそれぞれ配置され、その両面にセパレータ300が配置されるように積層された構成を成している。反応ガス流路形成部410、430の周囲には、第2のシール部材420、440が、それぞれ一体的に形成されている。
図1では、燃料電池100に含まれるシール部材一体型MEA200、反応ガス流路形成部、およびセパレータ300の内の一部を抜き出して示しており、他は図示を省略している。
燃料電池100は、上記した各構成部品が複数積層されて成り、全体としては、図1に示すように、積層方向に貫通し、発電に用いられる空気を供給する空気供給マニホールド640と、利用されなかった空気を排出する空気排出マニホールド650と、を備えている。また、同様に、発電に用いられる水素を供給する水素供給マニホールド(図示しない)と、利用されなかった水素を排出する水素排出マニホールド(図示しない)、を備えている。燃料電池100に供給された空気は、空気供給マニホールド640を通って、セパレータ300の空気供給口346を介して空気流路形成部430に流入し、空気流路形成部430内を流通しつつ、MEA210に供給されて電極反応に利用され、電極反応に利用されなかった空気は、セパレータ300の空気排出口356を介して空気排出マニホールド650に排出され、空気排出マニホールド650を通って燃料電池100外へ排出される。同様に、燃料電池100に供給された水素も、燃料電池100内を流通して電極反応に利用され、電極反応に利用されなかった水素は燃料電池100外へ排出される。
以下に、燃料電池100を構成する各構成部品について説明する。
シール部材一体型MEA200は、図1に示すように、MEA210と、第1のシール部材220と、を有している。MEA210は、図2に示すように、電解質膜212の一方の面にアノード214、他方の面にカソード215が配置され、さらに、アノード214側にアノード側拡散層216、カソード215側にカソード側拡散層217が配置された構成を成す。本実施例において、電解質膜212としては、フッ素系樹脂により形成された高分子電解質膜を、アノード214およびカソード215としては、触媒として白金および白金合金を担持したカーボンクロスより形成された電極を、拡散層216、217としてはカーボンクロスを、それぞれ用いるものとした。本実施例におけるMEA210が、請求項における発電体に相当する。
第1のシール部材220は、図1に示すように、MEA210の外周に枠状に形成されている。第1のシール部材220には、燃料電池100内に空気を流通させるための空気供給マニホールド640および空気排出マニホールド650を構成する貫通孔242、252がそれぞれ形成されている。同様に、水素および冷却水を流通させるための貫通孔(図示しない)も、設けられている。そして、それらの貫通孔の周囲には、セパレータ300と接触することによって反応ガス等の漏洩を防止するための凸部222が設けられている。本実施例において、第1のシール部材220は、シリコーンゴムを用いて射出成形により形成されている。
セパレータ300は、図2に示すように、カソード215に対向するカソード対向プレート310と、アノード214に対向するアノード対向プレート330と、カソード対向プレート310およびアノード対向プレート330に狭持された中間プレート320と、が積層された3層構造を有している。そして、図1に示すように、内部に、反応ガスや冷却水を流通させる流路(例えば、空気供給流路344等)が形成され、反応ガス流路形成部410、430に接する面に、反応ガスを給排するための供給口(例えば、空気供給口346)および排出口(例えば、空気排出口356)が形成されている。セパレータ300を構成する3枚のプレート(カソード対向プレート310、アノード対向プレート330、中間プレート320)は、略長方形を成す金属薄板である。
反応ガス流路形成部410、430は、チタンなどの金属から成る発泡金属焼結体によって形成され、外形が第1のシール部材220の内枠よりも小さい長方形状を成す平板である。反応ガス流路形成部410、430は、図2に示すように、第1のシール部材220の内枠内に、その内枠と距離Lを隔てて配置されている。第2のシール部材420、440は、反応ガス流路形成部410、430の周囲にそれぞれ一体的に形成されている。第2のシール部材420、440は、柔軟性の高いゲル材料から成り、例えば、第2のシール部材440を空気流路形成部430の周囲に形成する際には、ゲル材料を空気流路形成部430の内部に含浸させ、いわゆるアンカー効果により空気流路形成部430と一体的に形成されている。
ここで、第2のシール部材420、440が配置されている隙間について、図3に基づいて説明する。図3は、シール部材一体型MEA200と、セパレータ300との間の隙間を示す説明図である。図3に示すように、反応ガス流路形成部410、430の周囲に第2のシール部材420、440が形成されていない場合は、シール部材一体型MEA200と、反応ガス流路形成部410、430と、セパレータ300とを積層すると、セパレータ300と水素流路形成部410(または、空気流路形成部430)とシール部材一体型MEA200との間に隙間ができる。以後、この隙間を、第1のシール部材220の内枠端面をセパレータ300まで延長した仮想延長面F1(図3において、破線で示す。)を境にして、第1の隙間R1と第2の隙間R2とに分けて説明する。
第1の隙間R1は、セパレータ300、空気流路形成部430(または、水素流路形成部410)、MEA210、および仮想延長面F1に囲まれている。第1の隙間R1ができるのは、空気流路形成部430および水素流路形成部410の外形が、第1のシール部材220の内枠の大きさより小さいからである。これは、寸法誤差や組付けバラつき等によって第1のシール部材220と空気流路形成部430、および第1のシール部材220と水素流路形成部410とが重なることにより、シールが不完全となったり面圧のばらつきが発生して発電性能が低下したりすることを防止するためである。
第2の隙間R2は、セパレータ300、第1のシール部材220、および仮想延長面F1に囲まれている。第2の隙間R2ができるのは、第1のシール部材220とセパレータ300との接触面積を小さくして面圧を集中させて、シール性能を高めるために、第1のシール部材220に凸部222が設けられているからである。
燃料電池100では、第2のシール部材420、440は、第1の隙間R1に充填され、さらに第2の隙間R2の一部に入り込んでいる。本実施例において、第2のシール部材420、440は、柔軟性の高いゲル材料を用いている。なお、その他、第1のシール部材220より柔軟性の高いフッ素樹脂、シリコーン樹脂、テフロン樹脂等を用いてもよい。
燃料電池100は、上記した各構成部品が所定数積層された積層体の両側から、図示せざるテンションロッドによって、積層方向に締結荷重がかけられて、積層状態が保持されると共に、シール部材一体型MEA200と反応ガス流路形成部410、430との接触状態が良好に保たれている。
A2.燃料電池の製造方法:
本実施例の燃料電池100の製造方法について、図4〜図7に基づいて説明する。図4は、燃料電池100を製造する際に使用する振動付与装置1000を概念的に示す説明図、図5は、本発明の実施例としての燃料電池の製造方法を示すフローチャートである。図6は、各構成部品を積層する過程を概略的に示す説明図である。図5(a)は積層する前の状態、図5(b)は積層して圧縮荷重を加えた後の状態を示している。
本実施例においては、燃料電池100を製造する際に、図4に示す振動付与装置1000を用いる。振動付与装置1000は、燃料電池100の積層方向に圧縮荷重を加えると共に、振動を加えるための装置である。振動付与装置1000について、図4に基づいて説明する。振動付与装置1000は、図4に示すように、台座部1020、天井部1040、支柱1060、可動部1080、振動棒1100、加圧板1120を備えている。
加圧板1120は、棒状の吊下げ部材1130によって、可動部1080から吊り下げられた状態で取り付けられている。振動棒1100は、上下に振動可能に可動部1080に取り付けられている。可動部1080は、台座部1020と天井部1040との間を支柱1060に沿って移動する。
振動付与装置1000の台座部1020の上に、燃料電池100を構成する積層体130をセットして、可動部1080を下方に移動させると、加圧板1120が積層体130のエンドプレート140と接触する。可動部1080をさらに下方に移動させると、積層体130の積層方向に圧縮荷重がかかる。振動棒1100が、可動部1080と加圧板1120との間で上下振動して加圧板1120を連打することによって、積層体130に振動を加えることができる。すなわち、可動部1080を下方に移動させるとともに1100を振動させて加圧板1120を連打することにより、積層体130に積層方向の振動を加えるとともに積層方向の圧縮荷重をかけることができる。
続いて、燃料電池100の製造方法について、図5に基づいて説明する。
まず、エンドプレート120の四隅にテンションロッド160を貫通させ、ボルト180で締結し、そのエンドプレート120を、図4に示すように、振動付与装置1000の台座部1020にセットする。なお、図示していないが、エンドプレート120は、ねじ式の固定治具等を用いて台座部1020に固定されている。
エンドプレート120の上に、絶縁板122、集電板124をその順で積層した後、セパレータ300、空気流路形成部430、シール部材一体型MEA200、水素流路形成部410を、順に積層する(図5:ステップS102)。このとき、図6に示すように、シール部材一体型MEA200のアノード側拡散層216側に水素流路形成部410、カソード側拡散層217側に空気流路形成部430が配置され、その両側にセパレータ300が配置される。第2のシール部材420、440は、一部が第1のシール部材220と重なるように配置される。なお、各構成部品は、四隅が四角形状に切りかかれており、その切欠き部分を、テンションロッド160に沿わせるようにして、積層することにより、位置決めをしている。
各構成部品が所定数積層された後、集電板126、絶縁板128、エンドプレート140を、その順に積層する。そして、可動部1080を下方へ動かして、加圧板1120をエンドプレート140に接触させ、さらに、可動部1080を下方に動かして、所定の圧縮荷重を加え、図5(b)に示すように、第2のシール部材420を変形させる(ステップS104)。その後、所定の圧縮荷重を加えつつ、振動棒1100を上下に振動させて加圧板1120の中央部を連打して、積層体に積層方向の振動を加え、第2のシール部材を第2の隙間R2に流入させる(ステップS106)。
振動棒1100を所定の回数振動させた後に、振動棒1100の動きが停止する。そして、4本のテンションロッドの先端にボルトを締結することによって、所定の締結荷重を積層体にかける(ステップS106)。このようにして、燃料電池100が製造される。
図6(a)に示すように、第2のシール部材420は、積層する前は、第1の隙間R1より大きく形成されている。各構成部品を積層する際に、第1のシール部材220に第2のシール部材420の一部が重なるように、シール部材一体型MEA200と反応ガス流路形成部410を配置して積層し、圧縮荷重をかけると、第2のシール部材420は、セパレータ300、シール部材一体型MEA200に挟まれて変形して、上記した第1の隙間R1、および第2の隙間R2の一部に充填される(図6(b))。このとき、セパレータ300と第2のシール部材420との間の摩擦抵抗、およびセパレータ300と第1のシール部材220との間の摩擦抵抗によって、第2のシール部材420は、第2の隙間R2に流入しにくい。すなわち、第2のシール部材420は、第1の隙間R1に過充填されて圧縮荷重がかかった状態であるため、大きな反力が生じることになる(図6(b)において、反力を矢印で示す)。
振動棒1100を振動させて、加圧板1120の表面を連打すると、その打点を中心に周縁に向かって、各構成部品を媒体として、振動が伝搬する。図7は、振動が伝搬する様子を示す説明図である。第2のシール部材420は、第1のシール部材よりも柔軟性を有する材料により形成されているため、第2のシール部材420が振動すると、第2のシール部材420内に生じる反力が小さくなるときがあり、そのとき、セパレータ300および第1のシール部材220との間の摩擦力が小さくなる。第2のシール部材420には、圧縮荷重により、第2の隙間R2に流入する方向の力が働いているため、セパレータ300との間の摩擦力に勝って、第2の隙間R2側に第2のシール部材420が流入する。すなわち、第2のシール部材420が連続して振動することによって、少しずつ、第2の隙間R2側に第2のシール部材420が流入していく。図6に、第2のシール部材420、440の流れを矢印で示している。
また、振動棒1100が振動すると共に、加圧板1120によって荷重を加えているため、第2のシール部材420、440が元の形状に戻ろうとして、第1の隙間R1に戻ることもない。これによって、第2のシール部材420は、第1の隙間R1、第2の隙間R2に適度に広がって充填されて、第2のシール部材420に生じている反力が減少する。なお、第2のシール部材440についても、同様であるため、説明を省略する。
A3.実施例の効果:
以上説明したように、本実施例の燃料電池の製造方法では、各構成部品を積層した後に、加圧板1120によって、積層方向に荷重を加えると共に、振動棒1100が振動することによって、積層体に振動を加えている。これによって、セパレータ300および第1のシール部材220に摩擦係数を下げるための表面処理(例えば、スパッタリング等)を施すことなく、第2のシール部材420、440を適度に第2の隙間R2に流入させることができて、第2のシール部材420、440に生じる反力を減少させることができる。すなわち、第2のシール部材420、440が充填された部分に余分な荷重がかかることにより、セパレータ300が変形することや、MEA210が破れることを防止することができる。
第2のシール部材420、440が、第1の隙間R1、第2の隙間R2に適度に広がって充填されるため、水素流路形成部410、空気流路形成部430に供給された反応ガスが、これらの隙間に流れるのを阻止することができる(図2において、その流れを破線矢印で示す。)。すなわち、燃料電池100内に供給された反応ガスを、水素流路形成部410、空気流路形成部430内に流すことができるようになるため、燃料電池100における反応ガスの利用効率を向上させることができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記した実施例において、燃料電池の積層面の中心を叩くことによって、積層面の中心から周縁部に向かって、振動が伝わるように、振動を加える方法を示したが、振動を加える方法は、この方法に限定されない。例えば、燃料電池全体を積層方向に振動させてもよい。このようにしても、上記した実施例と同様の効果が得られる。
(2)上記した実施例において、電解質膜として高分子電解質膜を用いたが、固体酸化物等、他の電解質を用いてもよい。電極として白金および白金合金を担持したカーボンクロスを用いたが、カーボンペーパーおよびカーボンフェルト等を用いてもよい。拡散層としてカーボン多孔体を用いたが、金属多孔体等を用いてもよい。第1のシール部材として、シリコーンゴムを用いたが、これに限られず、ガス不透過性、弾力性、耐熱性を有する他の部材を用いてもよい。
(3)上記した実施例において、第2のシール部材を、反応ガス流路形成部の全周に設けているが、反応ガス流路形成部の周囲に一部にのみ設けてもよい。一部にのみ設ける場合であっても、第2のシール部材に生じる反力を減少させることができる。また、反応ガス流路形成部の周囲から反応ガスが流出するのを抑制することができる。
本発明の実施例としての燃料電池の製造方法により製造される燃料電池100の断面構成を概略的に示す説明図である。 図1のX1部を拡大して示す説明図である。 シール部材一体型MEA200と、セパレータ300との間の隙間を示す説明図である。 振動付与装置1000を概念的に示す説明図である。 燃料電池100の製造方法を示すフローチャートである。 各構成部品を積層する過程を概略的に示す説明図である。 振動が伝搬する様子を示す説明図である。
符号の説明
100…燃料電池
120…エンドプレート
122…絶縁板
124…集電板
126…集電板
128…絶縁板
130…積層体
140…エンドプレート
160…テンションロッド
180…ボルト
200…シール部材一体型MEA
210…MEA
212…電解質膜
214…アノード
215…カソード
216…アノード側拡散層
217…カソード側拡散層
220…第1のシール部材
222…凸部
242…貫通孔
252…貫通孔
300…セパレータ
310…カソード対向プレート
320…中間プレート
330…アノード対向プレート
344…空気供給流路
346…空気供給口
356…空気排出口
410…水素流路形成部
410…反応ガス流路形成部
420…第2のシール部材
430…空気流路形成部
440…第2のシール部材
640…空気供給マニホールド
650…空気排出マニホールド
1000…振動付与装置
1020…台座部
1040…天井部
1060…支柱
1080…可動部
1100…振動棒
1120…加圧板
1130…吊り下げ部材
F1…仮想境界面
L…第1のシール部材と空気流路形成部との距離
R1…第1の隙間
R2…第2の隙間

Claims (3)

  1. 電解質膜と前記電解質膜の両面に配置された電極とを含む発電体と、前記電極に反応ガスを供給するためのセパレータと、枠状を成すと共に前記セパレータと対向する対向面上に凸部を有し、該凸部が前記セパレータと接触することによって前記電極に供給された前記反応ガスの漏洩を防止する第1のシール部材と、多孔質体から成り、前記セパレータを介して供給された前記反応ガスを流通させて前記電極に供給する反応ガス流路形成部と、柔軟性の高い材料から成り、前記反応ガス流路形成部の周囲から前記反応ガスが流出するのを抑制する第2のシール部材と、を備える燃料電池の製造方法であって、
    (a)前記第1のシール部材がその周囲に形成された前記発電体と、前記セパレータとを、前記反応ガス流路形成部と、該反応ガス流路形成部の周囲に配置される前記第2のシール部材と、を間に挟んで交互に積層すると共に、その積層の際に、前記第1のシール部材の内枠との間に所定の距離を隔てて前記反応ガス流路形成部を前記内枠内に配置し、かつ、前記第2のシール部材の少なくとも一部が前記第1のシール部材と前記反応ガス流路形成部との間に入るように配置する工程と、
    (b)前記工程(a)において積層された積層体に、積層方向の圧縮荷重を加えて、前記第2のシール部材を変形させて、前記セパレータ、前記反応ガス流路形成部、前記発電体、および前記第1のシール部材に密着させる工程と、
    (c)前記積層体に、前記積層方向の圧縮荷重を加えると共に、前記積層方向の振動を加えて、前記凸部が前記セパレータに接触することによってできる前記対向面と前記セパレータとの間の空間に、前記第2のシール部材の一部をさらに流入させる工程と、
    を備えることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記工程(b)において、
    前記積層体の積層面の中央から周縁に向かって振動が伝わるように、振動を加えることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池の製造方法であって、
    前記第2のシール部材は、
    ゲル状の材料より成ることを特徴とする燃料電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012123949A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Toyota Motor Corp 燃料電池セル

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