第1実施形態を図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた印刷処理システム100の全体の概略構成を示した概略図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る印刷処理システム100は、クライアント302(図3及び図4参照)からの命令(例えば、バリアブル印刷ジョブ)によって、バリアブルプリンタ108を動作させるための装置の全体構成である。
印刷処理システム100は、クライアントPC(Personal Computer)102、第1のネットワーク中継器104a、第2のネットワーク中継器104b、NET(Network)106、及びバリアブルプリンタ108で構成されている。
クライアントPC102は、第1のネットワーク中継器104aと接続され、クライアント302(図3参照)がどのようにバリアブル印刷を行うかの指示を第1のネットワーク中継器104aと送受信する。なお、クライアントPC102は、バリアブル印刷指示部310(図3参照)とも呼ぶこともできる。
NET106は通信回線のことであり、第1のネットワーク中継器104a及び第2のネットワーク中継器104b等と接続されており、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、専用線、公衆回線等のことを指す。
第1のネットワーク中継器104aは、NET106と接続されており、NET106を介して、クライアントPC102からバリアブル印刷ジョブを第2のネットワーク中継器104bへと送受信する。
第2のネットワーク中継器104bは、NET106と接続されており、第1のネットワーク中継器104aからNET106を介して送られてきたバリアブル印刷ジョブをバリアブルプリンタ108へと送受信する。
バリアブルプリンタ108は、第2のネットワーク中継器104bと接続されており、第2のネットワーク中継器104bから送信されてきたバリアブル印刷ジョブを基に、バリアブル印刷を行い、そのバリアブル印刷を行ったバリアブル印刷ジョブ及び使用されたリソースファイルをバックアップする。なお、リソースファイルとは、リソースとも呼ばれ、図2、図3、及び図4に図示されているリソースリポジトリ204(データベースのことであり、第2のHDD(Hard Disk Drive)114を示す)の中に格納されているファイルデータのことである。
詳細には、バリアブルプリンタ108は、I/F(Interface:インターフェイス)110、PDL処理部112、第2のHDD114、画像出力処理部116、及びバックアップデータ用蓄積処理部118で構成されている。
I/F110は、PDL処理部112と接続されており、第2のネットワーク中継器104bから送信されてきたデータ(バリアブル印刷ジョブ)を受信し、PDL処理部112へそのバリアブル印刷ジョブを送信する。
PDL処理部112は、I/F110、第2のHDD114、画像出力処理部116、及びバックアップデータ用蓄積部118と接続されている。PDL処理部112では、I/F110からバリアブル印刷ジョブを受信し、そのバリアブル印刷ジョブのジョブデータを基に、PDL(ページ記述言語)で記述されたデータを印刷や表示が可能なラスターイメージ(Raster Image)等に変換する。その変換されたラスターイメージを画像出力処理部116で出力し、同時に、ファイル一時記憶部(不揮発性記憶装置である第1のHDD(Hard disk drive)126に対応)214(図2参照)でそのイメージのバックアップデータを一時保存する。さらに、第1のHDD126で一時保存されたバックアップデータを圧縮し、バックアップデータ用蓄積部118へ送信する。
第2のHDD114は、リソースリポジトリ204(図2参照)と呼ばれ、バリアブル印刷をするためのリソースファイル(イメージデータ、フォームデータ、バリアブルデータ、外字フォントのデータ等)を保存している大容量の不揮発性記憶装置である。なお、リソースリポジトリ204(図2参照)は、少なくとも、文書、画像等を含むファイルデータを格納して、共有するためのデータベースである。
バックアップデータ用蓄積部118は、PDL処理部112と接続されており、PDL処理部112は第1のHDD126に一時保存されたバックアップデータを圧縮し、バックアップデータ用蓄積部118へ蓄積させる。
詳細には、PDL処理部112は、RIP(Raster Image Processor)130を内蔵したコントローラ120、ROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)124、第1のHDD126で構成されている。
ROM122は、PDL処理部112の全体を制御する制御プログラムや、バリアブル印刷をするための制御プログラム(図5及び図6参照)を格納している読み込み専用の記憶装置である。
RAM124は、ROM122に格納されている制御プログラム等を実行し、処理する作業場所であり、データ等の一時的な保存に用いられる読み書き可能な記憶装置(揮発性記憶装置)である。
第1のHDD126は、バリアブル印刷したイメージデータ等を一時的にバックアップして保存可能で、読み書き可能な大容量の不揮発性記憶装置である。なお、第1のHDD126は、大容量の不揮発性記憶装置であるので、イメージデータ等を長期的にバックアップして保存しておくことも可能である。
RIP130は、I/F110から送信されてきたバリアブル送信ジョブを基に、PDLで記述されたデータを印刷や表示が可能なラスターイメージに変換する処理装置である。
コントローラ120は、第1のHDD126の格納されたデータをROM122に記憶されている制御プログラムに従い、I/F110より入力されたバリアブル印刷ジョブを基に、内蔵されているRIP130によって、バリアブル印刷処理を行う。また、コントローラ120は、バックアップデータを一時的に第1のHDD126に保存し、その保存されたバックアップデータを圧縮して、バックアップデータ用蓄積部118に保存させる。
なお、上述のように、コントローラ120はPDL処理部112全体を制御する。詳細には、RIP130を内蔵したコントローラ120は、ROM122に格納されている制御プログラム(図5及び図6参照)に従い、第2のHDD114に格納されているPDLで記述されたリソースファイルをラスターイメージにRAM124上で変換させる。そして、バリアブル印刷行うために画像出力部116に使用されるリソースファイルを送信し、バリアブル印刷の再印刷をおこなうためのバックアップファイルを作成し、第1のHDD126に格納する。さらに、第1のHDD126に格納されたバックアップファイルを圧縮し、バックアップデータ用蓄積部118に格納する。
図2は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100の機能ブロック図200である。
まず、バリアブル印刷ジョブの送信から、バリアブル印刷開始及び使用リソース一覧リスト作成完了までの機能ブロック図の説明をする。
クライアントPC102からバリアブル印刷に関する指示情報であるバリアブル印刷ジョブ情報(以下、ジョブ情報と呼ぶ)をバリアブルプリンタ108へ送信する。
バリアブルプリンタ108に送信されたジョブ情報をI/F110が仲介して、PDL処理部112へ送信する。
PDL処理部112のジョブ受信部210へ送信されたジョブ情報は、受信ジョブ情報としてバリアブル印刷処理部216及びジョブファイル記憶部212に同時に送信される。
まず、受信ジョブ情報(バリアブル印刷ジョブファイル)は、RAM124(図1参照)で構成されたジョブファイル記憶部212に一時的に記憶される。なお、ジョブファイル記憶部212は、例えば、第1のHDD126(図1参照)や第2のHDD114(図1参照)のようなHDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)の特定のフォルダを作成し、そこに記憶してもよい。
また、バリアブル印刷処理部216は、受信した受信ジョブ情報を基に、リソースファイル呼び出し部218にリソースの呼び出し情報を送信し、リソースリポジトリ204からリソースファイルの実体情報(印刷結果情報)を送信させる。
さらに、リソースファイル呼び出し部218は、受信したリソースファイル呼び出し情報を基に、リソースリポジトリ204からリソースファイルの実体情報をバリアブル印刷処理部216へ送信させる。
そこで、リソースリポジトリ204からリソースファイルの実体情報がバリアブル印刷処理部216へ送信されると、バリアブル印刷処理部216が、受信ジョブ情報を基に、リソースファイルの実体情報を用いてバリアブル印刷情報を画像出力処理部116へ送信する。画像出力処理部116は、受信したバリアブル印刷情報を基に、バリアブル印刷によって、大量の印刷物232を印刷する。
そして、バリアブル印刷処理部216からバリアブル印刷情報が画像出力処理部116に送られると同時に、リソースファイル呼び出し部218は、使用されたリソースファイルのファイル名をフルパス情報で使用リソース一覧リスト作成部220に送信する。
使用リスト一覧リスト作成部220は、使用リソース一覧リストを使用リソース一覧リスト記憶部222へ送信し、記憶させる。詳細には、使用リソース一覧リストは、使用されたリソースファイルのファイル名をフルパス情報で列挙したアスキーファイルである。
なお、使用リソース一覧リスト記憶部222は、通常、アクセス速度が高速で、書き込み読み込み自由で、容量の少ない揮発性記憶装置であるRAM124(図1参照)等を用いる。しかし、アクセス速度は遅いが、書き込み読み込み自由で容量の大きな不揮発性記憶装置であるハードディスクドライブ(例えば、第1のHDD126や第2のHDD114等)に記憶させてもよい。
以上が、バリアブル印刷するまでの図2の機能ブロック図の説明である。詳細な作用は、図3において説明する。
次に、使用リソース一覧リスト作成完了からバックアップ完了までの機能ブロック図の説明を行う。
使用リソース一覧リスト作成部220がリソースファイル呼び出し部218から使用したリソースファイルのフルパス情報が送られてこなくなったとき、所謂、使用リソース一覧リストが完成したとき、使用リソース一覧リスト作成部220が使用リソース一覧リスト完成情報をリソースファイルコピー部224及び受信ジョブファイルコピー部226へ同時に送信する。なお、使用リソース一覧リスト完成情報は、使用リソース一覧リストが、一旦、完成したということを示す情報のことである。例えば、何かしらの特殊な信号を出力して、リソースファイルコピー部224及び受信ジョブファイルコピー部226へ同時に送信するだけでよい。
リソースファイルコピー部224が使用リソース一覧リスト完成情報を受信すれば、リソースファイルコピー部224は、使用リソース一覧リスト記憶部222へ使用リソース一覧リストを呼び出させ、使用リソースファイルのフルパス情報一式を受信する。
リソースファイルコピー部224は、受信した使用リソース一覧リストを印刷コントロールファイル作成部228へ送信する。また、リソースファイルコピー部224はリソースリポジトリ204へ使用リソースファイルの実体情報を呼び出させ、使用リソースファイルの実体情報をファイル一時記憶部214へ送信する。
また、同様に、受信ジョブファイルコピー部226が使用リソース一覧リスト完成情報を受信すれば、受信ジョブファイルコピー部226は、ジョブファイル記憶部212へ受信ジョブ情報のファイル名を呼び出させ、受信ジョブファイル名情報として受信する。
受信ジョブファイルコピー部226は、受信した受信ジョブファイル名情報を印刷コントロールファイル作成部228へ送信する。また、受信ジョブファイルコピー部226はジョブファイル記憶部212へ受信ジョブファイル320(図3及び図4参照)の実体情報(バリアブル印刷ジョブファイル)を呼び出させ、受信ジョブファイル320(図3及び図4参照)の実体情報をファイル一時記憶部214に送信する。
受信した印刷コントロールファイル作成部228は、受信した使用リソースファイルのフルパス情報と受信ジョブファイル名情報を関連付け、印刷コントロールファイル情報を作成する。詳細には、印刷コントロールファイル情報は、受信ジョブファイル320(図3及び図4参照)の実体情報を基にして、使用したリソースファイルの実体情報が定められており、受信ジョブ名情報及び使用リソース一覧リストを関連付けることで、再印刷することが可能な印刷コントロールファイル情報を作成することができる。
ファイル一時記憶部214には、第1のHDD126(図1参照)で構成されており、受信ジョブ情報の実体、使用リソースファイルの実体、及びそれら2つのファイルを関連付けた印刷コントロールファイル情報が記憶されている。なお、第1のHDD126にこれらのファイル(受信ジョブ情報の実体、使用リソースファイルの実体、及び印刷コントロールファイル情報)を保存するのではなく、第2のHDD114の中にフォルダを作り、その中に保存してもよい。または、これらのファイル(受信ジョブ情報の実体、使用リソースファイルの実体、及び印刷コントロールファイル情報)が保存できるほどにRAM124が十分に余裕のある容量を持つのであれば、RAM124に一時的に記憶させてもよい。
バリアブルジョブバックアップ作成部230は、ファイル一時記憶部214から受信ジョブ情報の実体、使用リソースファイルの実体、及び印刷コントロールファイル情報の全てを呼び出し、1つのファイルにまとめ(アーカイブ形式)、圧縮し、バリアブル印刷用の再印刷のためのバリアブルジョブバックアップ情報を作成する。
そして、バリアブルジョブバックアップ作成部230は、作成されたバリアブルジョブバックアップ情報をバックアップデータ用蓄積部118へバックアップファイルとして送信する。
なお、バックアップデータ用蓄積部118では、第1のHDD126(図1参照)もしくは第2のHDD114(図1参照)以外のハードディスク等の記憶装置が用いられ、バリアブルジョブバックアップ情報として、バックアップファイルが保存されている。また、バックアップデータ用蓄積部118も、第1のHDD126(図1参照)もしくは第2のHDD114(図1参照)の中にフォルダを作成し、その中に保存させてもよいし、RAM124(図1参照)に十分な容量があれば、その中に保存させてもよい。
以下、本発明の第1実施形態の作用を説明する。
図3は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、バリアブル印刷ジョブ送信から使用リソース一覧リスト作成完了(バリアブル印刷処理を含む)までの機能ブロック図300である。
クライアント302のバリアブル印刷指示部310(図2のクライアントPC102に対応する)からバリアブル印刷指示を示すバリアブル印刷ジョブ(ジョブ情報)をバリアブルプリンタ108に送信する。
バリアブルプリンタ108のPDL処理部112のジョブ受信部210はジョブ情報を受信し、ジョブファイル記憶部212にバリアブル印刷ジョブを受信ジョブファイル320として保存すると共に、バリアブル印刷処理部216へ受信ジョブファイル320を送信する。
バリアブル印刷処理部216は、受信ジョブファイル320を基に、リソースファイル呼び出し部218にバリアブル印刷に必要なリソースファイルをバリアブルプリンタ108のリソースリポジトリ204(図1の第2のHDD114に対応)から呼び出すように命令を送信する。
リソースファイル呼び出し部218は、リソースリポジトリ204に格納されているイメージ312、フォーム314、バリアブルデータ316、及び外字フォント318等のリソースファイル群304の中からバリアブル印刷に必要なリソースファイルを呼び出して、バリアブル印刷処理部216へ送信する。また、リソースファイル呼び出し部218は、同時に、リソースリポジトリ204のリソースファイル群304の中の必要になったリソースファイル全ての絶対パス名の全てを使用リソース一覧リスト作成部220へ送信する。
使用リソース一覧リスト作成部220は、リソースリポジトリ204から受信したリソースファイル全ての絶対パス名を使用リソース一覧リストの中に全て羅列して使用リソース一覧リスト記憶部222に保存する。
そして、バリアブル印刷処理部216は、受信ジョブファイル320(図3参照)を基にした必要なリソースファイルを用いて、バリアブルプリンタ108の画像出力処理部116へバリアブル印刷をさせる。
画像出力処理部116では、バリアブル印刷を行い、印刷物232を出力する。
図4は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、使用リソース一覧リスト作成完了からバックアップ完了までの機能ブロック図400である。
PDL処理部112の使用リソース一覧リスト作成部220が、使用リソース一覧リスト記憶部222に使用リソース一覧リストが絶対パスで全て保存されると、使用リソース一覧リストの作成完了信号をPDL処理部112のリソースファイルコピー部224及び受信ジョブファイルコピー部226へ送信する。
使用リソース一覧リストの作成完了信号を受信したリソースファイルコピー部224は、使用リソース一覧リストを取得(受信)し、取得した使用リソース一覧リストを基に、バリアブルプリンタ108のリソースリポジトリ204に保存されているリソースファイル群304の中から必要なリソースファイルの実体をPDL処理部112のファイル一時記憶部214に送信させる。また、リソースファイルコピー部224は、取得した使用リソース一覧リストを印刷コントロールファイル作成部228へ送信する。
使用リソース一覧リストの作成完了信号を受信した受信ジョブファイルコピー部226は、PDL処理部112のジョブファイル記憶部212に格納されている受信ジョブファイル320にアクセスし、受信ジョブファイル320の受信ジョブファイル名を取得(受信)する。また、受信ジョブファイルコピー部226は、受信ジョブファイル320の実体をファイル一時記憶部214へ送信し、取得した受信ジョブファイル名を印刷コントロールファイル作成部228へ送信する。
印刷コントロールファイル作成部228は、受信した使用リソース一覧リスト及び受信ジョブファイル名に再印刷可能なように関係性を持たせた印刷コントロールファイルを作成し、ファイル一時記憶部214へ保存させる。
バリアブルジョブバックアップ作成部230は、ファイル一時記憶部214に保存された使用リソースファイルの実体、受信ジョブファイル320の実体、及び印刷コントロールファイルを送信させる。また、使用リソースファイルの実体、受信ジョブファイル320の実体、及び印刷コントロールファイルを受信したバリアブルジョブバックアップ作成部230は、それらのファイルを全て圧縮して、バリアブルジョブバックアップファイルを作成する。さらに、バリアブルジョブバックアップ作成部230は、バリアブルジョブバックアップをバックアップファイル234としてバリアブルプリンタ108のバックアップ用データ蓄積部118に送信する。
バックアップ用データ蓄積部118に送信されたバリアブルジョブバックアップは、バックアップファイル234として、バックアップ用データ蓄積部118に保存される。
なお、使用リソース一覧リスト作成部220が使用リソース一覧リストを作成し終わった後に、まだPDL処理部112のバリアブル印刷処理部216のバリアブル印刷の処理が終わらず、バリアブルプリンタ108の画像出力処理部116が印刷物232を出力し続けていたとしても、使用リソース一覧リスト作成部220が使用リソース一覧リストを作成し終わって、使用リソース一覧リスト記憶部222に使用リソース一覧を保存し終わっているならば、バックアップファイルの作成処理は行われる。
図5は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、バリアブル印刷ジョブ送信から使用リソース一覧リスト作成完了までのフローチャートである。
ステップ510では、クライアントPC102(図1及び図2参照)からジョブ送信される。詳細には、クライアントPC102(図1及び図2参照)、もしくは、クライアント302のバリアブル印刷指示部310(図3参照)がバリアブル印刷を指示する情報であるバリアブル印刷ジョブを送信する。
ステップ520では、ジョブファイル記憶部212(図2及び図3参照)にジョブ(受信ジョブファイル320)(図3参照)が保存される。詳細には、ステップ510から送られてきたバリアブル印刷ジョブである受信ジョブを受信ジョブファイル320としてジョブ受信部210(図2及び図3参照)が受信し、ジョブファイル記憶部212(図2及び図3参照)に保存する。
ステップ530では、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)がジョブ受信する。詳細には、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)が、ジョブ受信部210(図2及び図3参照)に受信されたバリアブル印刷ジョブである受信ジョブ(受信ジョブファイル320(図3参照))を受信する。
ステップ540では、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)がリソースファイル(図3及び図4参照)を呼び出す。詳細には、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)が受信ジョブを受信したことによって、リソースリポジトリ204から使用するリソースファイルの実体を呼び出す。
ステップ550では、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)が、受信ジョブに基づき、リソースファイルの実体を用いて、バリアブル印刷処理を行う。詳細には、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)が、リソースリポジトリ204から受信した必要なリソースファイルの実体を用いて、受信ジョブに基づきバリアブル印刷処理を行う。
ステップ560では、使用リソース一覧リスト作成部220が使用リスト一覧リストを作成する。詳細には、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)がバリアブル印刷処理を行い、画像出力処理部116にバリアブル印刷を行わせる。バリアブル印刷処理を行っている間、リソースファイル呼び出し部218(図2及び図3参照)は、使用リソース一覧リスト作成部220に使用リソース一覧リストを作成させる。又は、バリアブル印刷を行う際に、バリアブル印刷処理部216(図2及び図3参照)がリソースファイル呼び出し部218(図2及び図3参照)へリソースファイルの実体を呼び出させると同時に、使用リソース一覧リスト作成部220(図2及び図3参照)にも使用リソース一覧リストを作成させる。なお、使用リソース一覧リスト作成部220(図2及び図3参照)は、使用リソース一覧リスト記憶部222に使用リソース一覧リストを絶対パスでアスキーファイルとして作成する。
以上で印刷処理フローが終了する。
図6は、第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、使用リソース一覧リスト作成完了からバックアップ完了までのフローチャートである。
ステップ610では、使用リソース一覧リスト作成終了信号をリソースファイルコピー部224(図2及び図4参照)及び受信ジョブファイルコピー部226(図2及び図4参照)へ送信する。詳細には、使用リソース一覧リスト作成部220(図2及び図4参照)が使用リソース一覧リストを作成完了し、使用リソース一覧リスト記憶部222(図2及び図4参照)に保存された時点で、使用リソース一覧リストが作成完了したという情報をリソースファイルコピー部224(図2及び図4参照)及び受信ジョブファイルコピー部226(図2及び図4参照)に送信する。
ステップ612では、使用リソース一覧リストを印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)へ送信する。詳細には、使用リソース一覧リストが使用リソース一覧リスト記憶部222(図2及び図4参照)に保存された後、リソースファイルコピー部224(図2及び図4参照)が使用リソース一覧リストを印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)へ送信する。
ステップ614では、ステップ612と時期を同じくして、使用リソースファイルの実体を呼び出す。詳細には、ステップ612と時期を同じくして、リソースリポジトリ204(図2及び図4参照)の中から使用されたリソースファイルを呼び出してファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に送信する。
ステップ616では、受信ジョブファイル名を印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)へ送信する。詳細には、クライアントPC102(図1及び図2参照)からI/F110(図1及び図2参照)を介し、ジョブ受信部210(図2及び図4参照)でバリアブル印刷ジョブを受信する。そこで、受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)としてジョブファイル記憶部212(図2及び図4参照)に保存されているが、その受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)のファイル名を受信ジョブファイルコピー部226(図2及び図4参照)が取得し、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)へ送信する。
ステップ618では、ステップ616と時期を同じくして、受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)の実体を呼び出す。詳細には、ステップ616と時期を同じくして、ステップ616で取得した受信ジョブファイル名の実体のファイルをジョブファイル記憶部212(図2及び図4参照)から呼び出し、ファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に送信する。
ステップ620では、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)が使用リソース一覧リスト及び受信ジョブファイル名を取得(受信)する。詳細には、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)が、ステップ612で送信された使用リソース一覧リスト(図2及び図4参照)及びステップ616で送信された受信ジョブファイル名を受信し、それぞれを関連付けることによって、その受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)によって使用されたリソースを示す印刷コントロールファイルを作成する。
ステップ622では、印刷コントロールファイル作成部228がコントロールファイルをファイル一時記憶部214へ送信する。詳細には、ステップ620において、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)が作成した印刷コントロールファイルをファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に送信する。
ステップ624では、ファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に使用されたリソースファイルの実体、受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)の実体、及び印刷コントロールファイルを保存する。詳細には、リソースファイルコピー部224(図2及び図4参照)により、リソースリポジトリ204(図2及び図4参照)に格納されている使用されたリソースファイルの実体をファイル一時記憶部214へ保存させる。また、受信ジョブファイルコピー部226(図2及び図4参照)により、ジョブファイル記憶部212(図2及び図4参照)に格納されている受信ジョブファイル320(図4参照)の実体をファイル一時記憶部214へ保存させる。さらに、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)は、印刷コントロールファイル作成部228(図2及び図4参照)が作成した印刷コントロールファイルをファイル一時記憶部214に保存させる。
ステップ626では、ファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に保存されている全ファイルをバリアブルジョブバックアップ作成部230(図2及び図4参照)へ送信する。詳細には、バリアブルバックアップ作成部230(図2及び図4参照)が、ファイル一時記憶部214(図2及び図4参照)に保存されている全ファイル(受信ジョブファイル320(図2及び図4参照)の実体、使用されたリソースファイルの実体、及び印刷コントロールファイル)をバリアブルバックアップ作成部230(図2及び図4参照)へ送信させる。
ステップ628では、バリアブルジョブバックアップ作成部230(図2及び図4参照)が受信した全ファイルを圧縮し、バックアップファイル234(図2及び図4参照)を作成する。詳細には、ステップ626において、全ファイルを送信させたバリアブルバックアップファイル作成部230(図2及び図4参照)が全ファイルを受信し、1つのファイルにまとめ(アーカイブ形式)し、圧縮してバックアップファイル234(図2及び図4参照)を作成する。例えば、複数のファイルを1つのファイルとしてまとめるアーカイブ形式の1つであるTar(Tape Architval and Retrieval format)ファイルにして、ファイル圧縮形式の1つであるGzip(GNU ZIP)コマンドやCompressコマンド等と組み合わせてバックアップファイルを作成する。
ステップ630では、バックアップファイル234(図2及び図4参照)をバックアップ用データ蓄積部118(図2及び図4参照)に保存させる。詳細には、バリアブルジョブバックアップ作成部230(図2及び図4参照)が、ステップ628で作成したバックアップファイル234(図2及び図4参照)をバックアップ用データ蓄積部118(図2及び図4参照)へ送信し、保存させる。
従って、バリアブル印刷において、DMや明細書等を印刷する際、バックアップデータのデータ量を抑え、リソース管理を容易にすることができる。また、低コストで手間がかからずに確実にバックアップファイルを作成することもできる。
図7は、第2実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、バリアブル印刷ジョブ送信からバックアップ完了までの機能ブロック図700である。
本発明の第2実施形態では、第1実施形態と構成はほとんど同じであるが、PDL処理部112の内部及びバックアップ用データ蓄積部118の内部に一部違いがある。
本発明の第2実施形態では、第1実施形態のPDL処理部112の中に、暗号キー作成/保持部710、復号キー作成部720、エンコード部740、フィルター部750が追加されて構成されている。また、バックアップ用データ蓄積部118の中に、復号キー730が追加されて構成されている。さらに、エンコード部740があるために、バリアブルジョブバックアップ作成部230は、追加機能を持たせて構成されている。
暗号キー作成/保持部710は、PDL処理装置112の外部からの指示または命令により、暗号鍵(以下、暗号キーと呼ぶ)を作成し、保持して、エンコード部740へ暗号キー情報を送信する。
エンコード部740は、データを一定の規則に基づいて符号化することであり、暗号化や圧縮等がこれにあたるが、ここでは、暗号キー作成/保持部710が生成した暗号キーを用いて、暗号化(符号化)を行い、圧縮を行うソフトウェア(プログラム)のことである。また、エンコード部740では、暗号キー情報を後述の復号キー作成部740及びフィルター部750に送信し、バリアブルジョブバックアップ作成部230においての圧縮のために符号化するためのエンコード機能を有している。
フィルター部750では、エンコード部740に基づいてデータを実際に符号化する機能を持つ。例えば、フィルター部750は、リソースファイルコピー部224によって呼び出されたリソースリポジトリ204のリソースファイル群304(イメージ312、フォーム314、バリアブルデータ316、外字フォント318等を含む)の中で使用されたリソースファイルの実体を暗号化する。また、フィルター部750は、クライアント302のバリアブル印刷指示部310から受け付けたジョブ受信部210のジョブファイル記憶部212の受信ジョブファイル320の実体も暗号化する。さらに、フィルター部750は、印刷コントロールファイル作成部228で作成された印刷コントロールファイルも暗号化する。
復号キー作成部720は、暗号キー作成/保持部710で作成された暗号キーを基に、暗号化されたファイルを復号するための復号鍵(以下、復号キーと呼ぶ)を作成する機能を持つ。復号キー作成部720で作成された復号キー730はバックアップ用データ蓄積部118に復号キー730として保存される。また、バリアブルジョブバックアップ作成部230によって、バックアップファイル234はアーカイブ形式にされ、圧縮され、暗号化されているので、バックアップファイル234を復号化するために復号キー730が必要となる。また、バリアブルジョブバックアップ作成部230は、エンコード部740によって、圧縮がなされる。なお、この圧縮は、暗号化を基にした圧縮としてもよい。
以下、本発明の第2実施形態の作用を説明する。
本発明の第2実施形態は、第1実施形態に、ネットワークを通じて画像や文書等のデジタルデータをやり取りする際に、改竄されたりすることを防ぐために決まった規則に従ってデータを変換する方法である共通かぎ暗号方式での暗号化がPDL処理部112に追加されているだけの形態である。
本発明の第2実施形態は、本発明の第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた印刷処理システム100(図1参照)において、バリアブル印刷ジョブ送信から使用リソース一覧リスト作成完了までは全く同じ構成と作用である(図3参照)。
本発明の第2実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた印刷処理システム100(図1参照)において、使用リソース一覧リスト作成完了からバックアップ完了までも本発明の第1実施形態とほとんど同じである。
しかしながら、本発明の第2実施形態では、暗号キー/作成保持部710によって作成された暗号キーを用いて、エンコード部740がファイル一時記憶部214(図1の第1のHDDの対応する)に各種ファイル(使用されたリソースファイルの実体、受信ジョブファイル320の実体、及びコントロールファイル)が保存される直前に、フィルター部750に暗号化させる。この点において、本発明の第1実施形態と違う点である。
フィルター部750によって、リソースリポジトリ204のリソースファイル群304(イメージ312、フォーム314、バリアブルデータ316、外字フォント318等を含む)から使用したリソースファイルの実体だけをファイル一時記憶部214へ格納する前に暗号化される。また、フィルター部750によって、印刷コントロールファイル作成部228からファイル一時記憶部214へ印刷コントロールファイルを保存する前に暗号化される。さらに、フィルター部750によって、ジョブファイル記憶部212の受信ジョブファイル320をファイル一時記憶部214へ保存する前に暗号化される。
暗号化された使用したリソースファイルの実体、コントロールファイル、及び受信ジョブファイル320はファイル一時記憶部214に一時的に保存される。そして、ファイル一時記憶部214に一時的に保存された全データファイルは、バリアブルジョブバックアップ作成部230でアーカイブ形式にされ、エンコード部740によって圧縮されてバックアップファイル234が作成され、バックアップ用データ蓄積部118に保存される。
なお、コンコード部740は、暗号化されたファイルを復号するための復号キー作成部によって復号キー730を作成し、バックアップ用データ蓄積部118にバックアップファイル234と共に保存される。
従って、バリアブル印刷において、DMや明細書等を印刷する際、バックアップデータのデータ量を抑え、リソース管理を容易にすることができる。また、低コストで手間がかからずに確実にバックアップファイルを作成することもできる。さらに、暗号化することにより、バックアップファイルをやり取りする際に、通信途中で第三者に盗み見られたり、改竄されたりするとこを回避することができる。
図8は、第3実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた図1の印刷処理システム100において、バリアブル印刷ジョブ送信からバックアップ完了までの機能ブロック図800である。
本発明の第3実施形態では、第1実施形態と構成はほとんど同じであるが、PDL処理部112の内部に一部違いがある。
本発明の第3実施形態では、第1実施形態のPDL処理部112の中に、プリンタ/PDLの秘密キー保持部810及び電子署名部820が追加されて構成されている。また、バリアブルジョブバックアップ作成部230は、電子証明部820によって、追加機能を持たせて構成されている。
プリンタ/PDLの秘密キー保持部810は、本発明の第3実施形態のPDL処理部112だけが持つ特別なプリンタ/PDLの秘密キーを保持している。
電子署名部820は、プリンタ/PDLの秘密キー保持部810が保持している秘密キーを基に、暗号化をバリアブルジョブバックアップ作成部230に対して行う。
バリアブルジョブバックアップ作成部230は、ファイル一時記憶部214に格納されている全ファイルをアーカイブ形式にされ、圧縮されて、プリンタ/PDLの秘密キー保持部810の秘密キーを基にして、電子署名部820によって、バックアップファイル234にデジタル署名(電子署名)がなされる。
以下、本発明の第3実施形態の作用を説明する。
本発明の第3実施形態は、第1実施形態に、公開かぎ暗号方式での暗号化を応用し、文書の作成者を証明し、かつその文書が改竄されていないことを保証する署名方式であるデジタル署名がPDL処理部112に追加されているだけの形態である。
本発明の第3実施形態は、本発明の第1実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた印刷処理システム100(図1参照)において、バリアブル印刷ジョブ送信から使用リソース一覧リスト作成完了までは全く同じ構成と作用である(図3参照)。
本発明の第3実施形態に係るバリアブルプリンタ108を備えた印刷処理システム100(図1参照)において、使用リソース一覧リスト作成完了からバックアップ完了までも本発明の第1実施形態とほとんど同じである。
しかしながら、本発明の第3実施形態では、本発明の第3実施形態のPDL処理部112だけが持つ特別なプリンタ/PDLの秘密キー保持部810の秘密キーを用いて、電子署名部820がバリアブルジョブバックアップ作成部230において作成されたバックアップファイルに電子署名がなされる。この点において、本発明の第1実施形態及び第2実施形態とは違う点である。
ファイル一時記憶部214に一時的に保存された全データファイルは、バリアブルジョブバックアップ作成部230でアーカイブ形式にされ、圧縮されてバックアップファイル234が作成される。そこで、バックアップファイル234は、本発明の第3実施形態のPDL処理部112だけが持つ特別なプリンタ/PDLの秘密キー保持部810の秘密キーを用いて、電子署名部820が電子署名を付加する。電子署名が付加されたバックアップファイル234はバックアップ用データ蓄積部118に保存される。
従って、バリアブル印刷において、DMや明細書等を印刷する際、バックアップデータのデータ量を抑え、リソース管理を容易にすることができる。また、低コストで手間がかからずに確実にバックアップファイルを作成することもできる。また、電子署名により、文書の作成者を証明し、その文書が改ざんされていないことを証明し、バックアップファイルの正当性を保障することができる。