JP2008201329A - 障害物検知機能付車両用灯具装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストの上昇を抑制した、照射光量の変動が少ない障害物検知機能付車両用灯具装置を提供することにある。
【解決手段】夫々1個以上のLEDチップを発光源とする複数の光源ユニットA、B、C、Dを有する発光部2と、半導体受光素子を受光源とする受光部3とで障害物検知機能付車両用灯具装置を構成し、光源ユニットA、Bから周波数f1の変調光、光源ユニットC、Dから周波数f2の変調光を夫々所定の配光で照射するようにした。そして、発光部2から照射され障害物で反射されて半導体受光素子で受光された光を受光部3で電気信号に変換し、その信号を周波数成分f1と周波数成分f2に分別・増幅して、周波数成分f1の大きさと周波数成分f2の大きさに基づいて障害物までの距離を算出するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は障害物検知機能付車両用灯具装置に関するものであり、詳しくは、車両用灯具の照射光を検出媒体として障害物検知を行なう障害物検知機能付車両用灯具装置。
従来、車両用灯具の照射光に照明以外の機能を持たせた灯具装置には、以下に説明するものが提案されている。それは、灯具を複数のLEDからなる複数のLED群で構成し、共通のトリガパルスに同期させて夫々のLED群を個別に発光制御する。
そして、各LED群からのパルス光が時系列に合成されてなる灯具の照射光が被検出物により反射され、その反射光を受光素子で検出する。このとき、灯具から出射した照射光の時系列パターンと受光素子で検出された反射光の時系列パターンが一致したときの、灯具から受光素子に至るまでの時間に基づいて灯具から被検出物までの距離を算出する。
更に、灯具を構成する複数のLED群を同時に発光させることも可能であり、灯具の照射光に上記時系列パターン情報と共に、強度変化情報も付加することができる。これら時系列パターンまたは強度変化情報の組み合わせを複数種類用意し、他の光信号があったとしても、それらと一致しない組み合わせを選択することで、他の光信号と混同することなく正確に目標とする被検出物までの距離を計測することができる、というものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−21720号公報
ところで、上述の灯具装置は、灯具を構成する複数のLED群を夫々個別に発光制御することにより、各LED群からのパルス光が時系列に合成されてなる灯具の照射光は、該照射光の光量が時系列に不規則的なものとなり、変動が大きい。そのため、前照灯本来の目的である運転者の夜間の視界を確保するという目的に反して運転者にちらつきを与える恐れがあるという問題がある。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、製造コストの上昇を抑制した、照射光量の変動が少ない障害物検知機能付車両用灯具装置を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、複数個のLEDチップを発光源とする発光部と、少なくとも1個の半導体受光素子を受光源とする受光部を備えた障害物検知機能付車両用灯具装置であって、前記LEDチップは夫々所定の周波数の変調光を発光すると共に、同一周波数の前記変調光毎に所定の配光を形成し、前記変調光が障害物で反射されてその反射光が前記半導体受光素子で受光されたときに、該受光光に含まれる前記周波数毎の変調光の夫々の光量、および/または、異なる前記周波数毎の変調光間の光量比に基づき、前記障害物検知機能付車両用灯具装置から前記障害物までの距離を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記障害物検知機能付車両用灯具装置は、異なる複数種類の周波数の変調光の夫々によって、車両用前照灯としての求められる配光全体を区分に分割するよう設定された配光が形成されることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、複数個のLEDチップを発光源とする発光部と、少なくとも1個の半導体受光素子を受光源とする受光部を備えた障害物検知機能付車両用灯具装置であって、前記LEDチップは非変調光と夫々所定の周波数の変調光を発光すると共に、前記非変調光および同一周波数の前記変調光毎に所定の配光を形成し、前記非変調光および前記変調光が障害物で反射されてその反射光が前記半導体受光素子で受光されたときに、該受光光に含まれる前記非変調光および前記周波数毎の変調光の夫々の光量、および/または、非変調光および異なる前記周波数毎の変調光間の光量比に基づき、前記障害物検知機能付車両用灯具装置から前記障害物までの距離を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項3において、前記障害物検知機能付車両用灯具装置は、非変調光と異なる複数種類の周波数の変調光の夫々によって、車両用前照灯としての求められる配光全体を区分に分割するよう設定された配光が形成されることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか1項において、前記LEDチップは蛍光体で封止されており、前記変調周波数は人の目がちらつきを感じない下限値の周波数から、前記LEDチップおよび蛍光体のいずれかの応答速度の上限値の低い方の該上限値に対応する周波数までの範囲であることを特徴とするものである。
本発明の障害物検知機能付車両用灯具装置は、障害物検知媒体でもある照射光を所定の周波数で変調するようにした。そのため、照射光としては光量変動が少なく、障害物検知媒体としては信号処理回路の構成部品が削減されて製造工数も低減でき、製造コストの低減を図ることが可能となった。
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図7を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は本発明の障害物検知機能付車両用灯具装置に係わる実施形態を示す正面図である。
図1より、障害物検知機能付車両用灯具装置1は複数の光源ユニットA、B、C、Dで構成された発光部2と受光部3を備えている。各光源ユニットA、B、C、Dは図示しないが、1個以上のLEDチップを発光源とし、受光部3はフォトダイオード、フォトトランジスタ等の半導体受光素子からなっている。
発光部2を構成する各光源ユニットA、B、C、Dは、夫々内在するLEDチップが全て所定の同一の周波数で変調された変調光を発光すると共に、所定の2種類の異なる周波数のうちいずれかの周波数で変調された変調光を照射する。
本実施形態の場合、障害物検知機能付車両用灯具装置1は4個の光源ユニットA、B、C、Dで構成され、光源ユニットA、Bは周波数f1で変調された変調光を照射し、光源ユニットC、Dは周波数f2で変調された変調光を照射する。変調周波数f1、f2はいずれも人の目でちらつきを感じない下限値の周波数を下限とし、上限をLEDチップの応答速度の上限値に対応する周波数とする。
なお、LEDチップは蛍光体で封止されることがあり、その場合の変調周波数f1、f2の上限は、LEDチップおよび蛍光体のいずれかの応答速度の上限値が低い方の該上限値に対応する周波数とする。
具体的には、変調周波数f1、f2の範囲は例えば、1kHz〜1MHzとすることが望ましい。
図2は左側通行ロービーム(すれ違いビーム)用の上記障害物検知機能付車両用灯具装置の照射光で形成された配光パターンを示したものである。右側と左側の該灯具の配光特性は同等となるよう設計されている。従って、図2で示す個々の区分配光を得るための光源ユニットの実位置は左右の前照灯具では基本的に左右対称とはならない。実位置をどう配置するかは設計要素であり、ここでは任意である。(図1の右側灯具に相当する左側灯具内の光源ユニットの実配置はあえて図示しない)
図2において水平基準線Hより上の配光において右側への照射は遮光板などにより、制限(カット)している。これは対向車の運転手への眩光を防止するためである。
すなわち、このロービーム(すれ違いビーム)の配光内において、周波数f1で変調された、遠方への照射光量は、周波数f2で変調された近距離への照射に比べて制限され少なくなるように設定されている。また、ハイビーム(走行ビーム)に本発明を適用する場合も、配光内において、より遠方に向けた変調周波数f1の照射光量は近距離へ向けた変調周波数f2の照射光量より少なくなるよう設定する。
半導体受光素子をからなる受光部3は該半導体発光素子の受光面側に集光レンズ(図示せず)が配置され、該集光レンズによって障害物検知機能付車両用灯具装置1の照射角度範囲内の比較的上方に受光領域が設定され、比較的遠方の路面と先行車両の検出を想定した角度を受光角とするように光学系が設計されている。
更に、絞り部材を追することによって受光角度を制限し、路面の乱反射光の影響を低減することができる。なお、図1において、受光部は1台の車両の左右の灯具に夫々に用意したが、このように2つ用意して、その結果を演算処理することで、検出精度と信頼性の確保をしてもよく、また、受光部は1台の車両に1つとして、コスト低減を図ってもよい。
次に、図3の、車両間の位置関係を示す模式図を参照して障害物検知の方法を説明する。なお、本実施形態では障害物は自動車である。
自動車に搭載された障害物検知機能付車両用灯具装置は、上記図2で説明したように、光源ユニットAおよび光源ユニットBから出射される、周波数f1で変調された変調光が主に水平基準線Hの上方領域(A&B)を照射し、光源ユニットCおよび光源ユニットDから出射される、周波数f2で変調された変調光が主に水平基準線Hの下方領域(C&D)を照射する。
このとき、図3(a)のように、障害物検知機能付車両用灯具装置1が搭載された自動車の前方に先行車両、障害物がない場合は、遠距離への照射を狙って水平基準線Hの上方領域(A&B)を照射する周波数f1の変調光も、近距離への照射を狙って水平基準線Hの下方領域(C&D)を照射する周波数f2の変調光も、路面からの乱反射光を除き、障害物検知機能付車両用灯具装置の受光部にはほとんど戻ってこず、図4(a)に示すように、受光部が受光する周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーは共にほとんど0に等しい。
また、図3(b)のように、先行車両が存在し、且つ先行車両との車間距離が長い場合(遠距離の場合)は、先行車両に到達する照射光はそのほとんどが遠距離への照射を狙って照射された周波数f1の変調光であり、そのため先行車両で反射されて受光部で受光された反射光のほとんどは周波数f1の変調光である。このとき、受光部で受光される周波数f1の変調光と周波数f2の変調光の夫々の変調成分の受光パワーの関係は図4(b)に示すように、周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーはほとんどなく、周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーのみが大きくなる。
また、図3(c)のように、先行車両との車間距離が上記図3(b)よりも短くなった場合(中距離の場合)は、先行車両に到達する照射光は周波数f1の変調光と周波数f2の変調光の光量比がほとんど同等となり、そのため先行車両で反射されて受光部で受光された反射光についても周波数f1の変調光と周波数f2の変調光の光量比がほとんど同等となる。このとき、受光部で受光される周波数f1の変調光と周波数f2の変調光の夫々の変調成分の受光パワーの関係は図4(c)に示すように、周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが同等になる。
更に、図3(d)のように、先行車両との距離が上記図3(c)よりも短くなった場合(短距離の場合)は、前述の光量比率の設定により、先行車両に到達する照射光は周波数f1の変調光よりも周波数f2の変調光の方が圧倒的に光量が多くなり、そのため先行車両で反射されて受光部で受光された反射光についても周波数f1の変調光よりも周波数f2の変調光の方が圧倒的に光量が多くなる。このとき、受光部で受光される周波数f1の変調光と周波数f2の変調光の夫々の変調成分の受光パワーの関係は図4(d)に示すように、周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーよりも圧倒的に大きくなる。
そこで、このような、先行車両との車間距離と、受光部が受光する周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワー、および/または、周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーの比率から、先行車両までの概略の距離が認識できる。
つまり、受光部で受光される受光光に含まれる周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが図4(a)で示す関係となった場合は、先行車両は少なくとも照射光が到達する範囲内には存在しないことが認識される。
また、受光部で受光される受光光に含まれる周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが図4(b)で示す関係となった場合は、先行車両は障害物検知機能付車両用灯具装置が搭載された自動車に対して遠距離の位置に存在し、同様に、受光光に含まれる周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが図4(c)で示す関係となった場合は、先行車両は障害物検知機能付車両用灯具装置が搭載された自動車に対して中距離の位置に存在し、同様に、受光光に含まれる周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーが図4(d)で示す関係となった場合は、先行車両は障害物検知機能付車両用灯具装置が搭載された自動車に対して近距離の位置に存在することが認識される。
図5は障害物検知機能付車両用灯具装置の回路構成を示すブロック図である。発光側は配光レンズ4aとLEDチップ5aを有する光源ユニットAおよび配光レンズ4bとLEDチップ5bを有する光源ユニットBが、該光源ユニットAおよび光源ユニットBが周波数f1の変調光を照射するように夫々のLEDチップ5a、5bを駆動するLED駆動回路6abに接続され、同様に、配光レンズ4cとLEDチップ5cを有する光源ユニットCおよび配光レンズ4dとLEDチップ5dを有する光源ユニットDが、該光源ユニットCおよび光源ユニットDが周波数f2の変調光を照射するように夫々のLEDチップ5c、5dを駆動するLED駆動回路6cdに接続されている。
そして、受光側は、集光レンズ7と半導体受光素子8を有する受光部3がプリアンプ回路9に接続され、その出力が半導体受光素子8からの信号を夫々周波数f1と周波数f2の周波数成分に分別する2つのBPF(バンドパスフィルタ)回路10a、10bに接続され、各BPF回路10a、10bの出力が該BPF回路10a、10bで分別された周波数f1と周波数f2の夫々の周波数成分の信号を増幅するログアンプ回路11a、11bに接続され、各ログアンプ回路11a、11bの出力が信号レベル判定回路12a、12bに入力されその出力が演算処理回路13に入力されていると共に、各ログアンプ回路11a、11bの出力が信号レベル比較回路14に接続され、信号レベル比較回路14の出力が演算処理回路13に接続されている。
更に、車両側のライトSWに接続された光源ユニット制御回路15に発光側のLED駆動回路6ab、6cdと受光側の演算処理回路13が接続されている。
そこで、車両側のライトSWがONになると、その信号が光源ユニット制御回路15に送られる。すると、ライトSWのON信号を受信した光源ユニット制御回路15は各LED駆動回路6ab、6cdを駆動させ、LED駆動回路6abは光源ユニットAに内在するLEDチップ5aおよび光源ユニットBに内在するLEDチップ5bから周波数f1で変調され変調光を発光させると共に、同様にLED駆動回路6cdは光源ユニットCに内在するLEDチップ5cおよび光源ユニットDに内在するLEDチップ5dから周波数f2で変調され変調光を発光させる。
その結果、光源ユニットAおよび光源ユニットBからは周波数f1で変調された変調光が照射され、光源ユニットCおよび光源ユニットDからは周波数f2で変調された変調光が照射される。
そして、光源ユニットA、B、C、Dで構成された発光部から照射されて前方の障害物で反射して戻ってきた光が受光部3の集光レンズ7を介して半導体受光素子8で受光されると、受光部3からは受光した光の光量に応じた大きさの信号が発生し、その信号がプリアンプ回路9に送られてプリアンプ回路9で増幅され、次段のBPF回路10a、10bに送られる。
BPF回路10a、10bではプリアンプ回路9からの信号を周波数f1の波長成分と周波数f2の波長成分に分別し、BPF回路10aからは周波数f1の変調信号が次段のログアンプ回路11aに送られ、BPF回路10bからは周波数f2の変調信号が次段のログアンプ回路11bに送られる。
ログアンプ回路11aではBPF回路10aからの周波数f1の変調信号が増幅され、ログアンプ回路11bではBPF回路10bからの周波数f2の変調信号が増幅される。
そして、ログアンプ回路11aで増幅された周波数f1の変調信号とログアンプ回路11bで増幅された周波数f2の変調信号が両変調信号の大きさを比較する信号レベル比較回路14に送られ、比較結果が信号レベル比較回路14から演算処理回路13に送られる。それと同時に、ログアンプ回路11aで増幅された周波数f1の変調信号とログアンプ回路11bで増幅された周波数f2の変調信号は夫々あらかじめ設定された基準値に対する変調信号の大きさを判定する信号レベル判定回路12a、12bに送られ、夫々の判定結果が信号レベル判定回路12aおよび信号レベル判定回路12bから演算処理回路13に送られる。
演算処理回路13にはあらかじめ信号レベル比較回路14からの結果、および/または、信号レベル判定回路12aおよび信号レベル判定回路12bの結果から、障害物までの距離または障害物までの遠近を算出する基になる基準テーブルが設定されており、この基準テ−ブルに基づくデータ処理によって障害物までの距離または障害物までの遠近が算出される。そしてその結果は、演算処理回路13から各種制御系に送られ、制御信号として活用される。
なお、車両側のライトSWに接続された光源ユニット制御回路15から演算処理回路13に送られたライトSWON信号によって、発光側と同時に受光側も作動し、障害物検知が開始される。
ところで、2種類の変調周波数f1、f2のうちのいずれかを変調なし(0Hz)とすることも可能である。この場合、変調されない照射光は照明のみに使用され、障害物検知は1つの変調光を媒体として行なわれる。そのため、障害物検知に対する性能や安定性は低下するが、部品点数、製造工数等を削減できることから製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、光変調は矩形パルスでもよいが、高調波の少ない正弦波とすることが望ましい。そうすることによって、受光側に帯域幅の小さな同調回路を設けることが可能となり、S/N比を大きくして受光感度を高めることができる。その結果、外乱光の影響を受ける可能性を極めて低くすることが可能となり、障害物検知システム全体の高精度化、安定性の向上に繋がる。更に、自動車内で使用されている電子回路システムへのノイズの影響を低減することが可能となり、万一、影響が生じた場合でも対策が容易になる。
また、LEDチップから発せられる変調光の変調度は100%でなくてもよく、図6に示すように、変調光に直流成分Pが重畳された光でもよい。これは、受光側に信号の直流成分を増幅しないアンプを採用することにより、直流成分が除去できるためである。また、そうすることで過変調等の波形歪発生の可能性が低くなり、ノイズ発生のリスクを低減することができる。
以上説明したように、本発明の障害物検知機能付車両用灯具装置に係わる実施形態では、複数種類の周波数f1、f2で変調された変調光を照射光とし、該照射光で所定の配光パターンを遠距離と近距離に分割されるように形成するようにしたが、さらに周波数の種類を増やして細かく分割することも可能である。例えば、3分割とした場合は(図5)の発光側において、変調周波数f3のLED駆動回路(3)を追加し、受光側において、周波数f3に対応するための、BPF(3)からレベル判定回路(3)に至る系統のブロックを追加し、レベル比較回路を2入力から3入力に変更することで対応できる。そうすることで距離分解能を向上させたり、さらには障害物の左右の存在方向を判別することも可能とすることができる。
そして、先行車両あるいは前方障害物に反射されて戻ってきた反射光を受光部で受光し、受光部で受光された複数の周波数成分の光パワーに基づいて先行車両あるいは前方障害物までの距離を算出するようにした。
また、自動車毎に複数の周波数が個別に設定が可能であり、1台ごとに異なった周波数とすることで、同様の機能を有する障害物検知機能付車両用灯具装を搭載した対向車とのすれ違い時においても、互いに影響を及ぼすことがなく安定した動作を確保することができる。
本発明の障害物検知機能付車両用灯具装置は、以下のような使用方法も考えられる。それは、先行車両の車高が後続車の車高よりも高く、後続車のハイビームが先行車両のルームミラーに反射して先行車両の運転者に照射され、その照射光が運転者に対して眩光となる場合に、先行車両との車間距離を検知して所定の距離になったらハイビームをロービームに切り替えて先行車両の運転者に対する眩光を低減する支援システム、あるいはAFS(Adaptive Front-lighting System)の可動時の配光パターン制御の支援システム等に使用可能である。
この場合、自動車の前方に先行車両、障害物が存在しないときは、図7(a)に示すように、受光部が受光する周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーは共にほとんど0に等しい。
また、先行車両があり、且つそれが車高の低い乗用車等のときは、高い位置を照射する周波数f1の変調光の多くは先行車両の上方を通過して反射光としてはほとんど戻らず、主に低い位置を照射する周波数f2の変調光が反射して戻ってくる。そのため、図7(b)に示すように、周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーはほとんどなく、周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーのみ大きくなる。
更に、先行車両があり、且つそれが車高の高いトラック等のときは、先行車両が車高の低い乗用車のときよりも多くの周波数f1の変調光が反射して戻ってくる。そのため、図7(c)に示すように、周波数f1の変調光の変調成分の受光パワーと周波数f2の変調光の変調成分の受光パワーの差が小さくなる。
この反射光が受光側で信号処理されて演算処理回路に送られ、その出力を別途制御装置(図示せず)に入力して上記ハイビームをロービームに切り替える支援システム、あるいはAFS(Adaptive Front-lighting System)の可動時の配光パターン制御の支援システム等に活用することができる。
本発明に係わる実施形態を示す正面図である。 本発明に係わる実施形態の配光パターンである。 本発明に係わる実施形態における車両間の位置関係を示す模式図である。 本発明に係わる実施形態における変調光の受光パワー同士の関係を示すグラフである。 本発明に係わる実施形態の回路構成を示すブロック図である。 本発明に係わる実施形態における変調光の波形図である。 本発明に係わる他の実施形態における変調光の受光パワー同士の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 障害物検知機能付車両用灯具装置
2 発光部
3 受光部
4a、4b、4c、4d 配光レンズ
5a、5b、5c、5d LEDチップ
6ab、6cd LED駆動回路
7 集光レンズ
8 半導体受光素子
9 プリアンプ回路
10a、10b BPF回路
11a、11b ログアンプ回路
12a、12b 信号レベル判定回路
13 演算処理回路
14 信号レベル比較回路
15 光源ユニット制御回路

Claims (5)

  1. 複数個のLEDチップを発光源とする発光部と、少なくとも1個の半導体受光素子を受光源とする受光部を備えた障害物検知機能付車両用灯具装置であって、前記LEDチップは夫々所定の周波数の変調光を発光すると共に、同一周波数の前記変調光毎に所定の配光を形成し、前記変調光が障害物で反射されてその反射光が前記半導体受光素子で受光されたときに、該受光光に含まれる前記周波数毎の変調光の夫々の光量、および/または、異なる前記周波数毎の変調光間の光量比に基づき、前記障害物検知機能付車両用灯具装置から前記障害物までの距離を算出することを特徴とする障害物検知機能付車両用灯具装置。
  2. 前記障害物検知機能付車両用灯具装置は、異なる複数種類の周波数の変調光の夫々によって、車両用前照灯としての求められる配光全体を区分に分割するよう設定された配光が形成されることを特徴とする請求項1に記載の障害物検知機能付車両用灯具装置。
  3. 複数個のLEDチップを発光源とする発光部と、少なくとも1個の半導体受光素子を受光源とする受光部を備えた障害物検知機能付車両用灯具装置であって、前記LEDチップは非変調光と夫々所定の周波数の変調光を発光すると共に、前記非変調光および同一周波数の前記変調光毎に所定の配光を形成し、前記非変調光および前記変調光が障害物で反射されてその反射光が前記半導体受光素子で受光されたときに、該受光光に含まれる前記非変調光および前記周波数毎の変調光の夫々の光量、および/または、非変調光および異なる前記周波数毎の変調光間の光量比に基づき、前記障害物検知機能付車両用灯具装置から前記障害物までの距離を算出することを特徴とする障害物検知機能付車両用灯具装置。
  4. 前記障害物検知機能付車両用灯具装置は、非変調光と異なる複数種類の周波数の変調光の夫々によって、車両用前照灯としての求められる配光全体を区分に分割するよう設定された配光が形成されることを特徴とする請求項3に記載の障害物検知機能付車両用灯具装置。
  5. 前記LEDチップは蛍光体で封止されており、前記変調周波数は人の目がちらつきを感じない下限値の周波数から、前記LEDチップおよび蛍光体のいずれかの応答速度の上限値の低い方の該上限値に対応する周波数までの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の周波数障害物検知機能付車両用灯具装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI583522B (zh) * 2012-10-25 2017-05-21 三星鑽石工業股份有限公司 Disassembly method of laminated ceramic substrate

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