JP2008200590A - バラスト水処理装置の起動制御システム - Google Patents

バラスト水処理装置の起動制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】バラスト水をオゾンを用いて処理する処理装置を、バラスト水に対して常に安定して所定濃度のオゾンを混入できるように起動させ、バラスト水中の水生生物や細菌類を効果的に殺滅あるいは除去する。
【解決手段】バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンク2に移送するバラストポンプ4と、バラスト水中にオゾン発生装置5で生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置7と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊する複数のスリット状の開口を有するスリット板8とを有し、オゾン発生装置5で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部11を有し、該オゾン濃度検出部11で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っていない場合にはオゾン混合装置7にオゾンを供給しない制御を行う制御部14を有するバラスト水処理装置の起動制御システム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バラスト水処理装置の起動制御システムに関し、詳しくは、バラスト水に対して常に安定して所定濃度のオゾンを混入できるように起動させ、バラスト水中の水生生物や細菌類を効果的に殺滅あるいは除去することのできるバラスト水処理装置の起動制御システムに関する。
原油やコンテナ等を輸送する貨物用船舶には、航行時の船体の安定性を保つためにバラストタンクが設けられている。通常、原油等が積載されていないときには、バラストタンク内をバラスト水で満たし、原油やコンテナ等を積み込む際にバラスト水を排出することにより、船体の浮力を調整し、船体を安定化させている。
このようにバラスト水は、船舶の安全な航行のために必要な水であり、通常、荷役を行う港湾の海水が利用される。その量は、世界的にみると年間30〜40億トンと推計されている。
ところで、バラスト水中には、それを取水した港湾に生息する水生生物や細菌類が混入しており、船舶の移動に伴い、これら水生生物や細菌類が同時に異国に運ばれることになる。
従って、もともとその海域には生息していなかった生物種が、既存生物種に取って代わるといった生態系の破壊が深刻化している。
このような背景の中、国際海事機関(IMO)の外交会議において、船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための条約(以下、条約という)が採択され、バラスト水処理装置を用いたバラスト水管理の実施義務が2009年以降の建造船から適用される予定となっている。
また、条約によりバラスト水の排出基準は、以下の表1に示すように定められている。
以上のような背景から、上記のような問題を解決できるバラスト水の処理技術の開発が急務となっている。
従来、水生生物や細菌類を含むバラスト水を物理的に処理する手法としては、バラスト水に対してオゾンガスを注入することにより、殺菌あるいは除菌する技術が特許文献1に開示されている。
また、特許文献2、3には、オゾン水のオゾン濃度を制御する技術が開示されている。
特開2004−160437号公報 特開平6−134023号公報 特開2005−161284号公報
オゾンを用いてバラスト水を処理する場合、バラスト水のオゾン濃度を、水生生物や細菌類を殺滅あるいは除去するのに必要なオゾン濃度とする必要がある。
もし、バラスト水中のオゾン濃度が低すぎると、処理しきれずにバラスト水中で生き残った水生生物や細菌類がバラスト水の排出時に海に流出し、その海域の生態系を破壊するおそれがある。従って、上記条約により、バラスト水の排出が不可能になって、出航することはおろか、原油やコンテナ等の貨物を積載することすらできなくなり、船舶会社にとって多大な損失となる問題がある。特に、原油等の生活に必要不可欠な貨物を輸送する船舶が出航できなくなることは、社会全体に重大な影響を及ぼし兼ねない。
しかしながら、バラスト水を処理するためにオゾン発生装置を起動させ、生成されたオゾンをバラスト水中に混入させても、起動当初から必要濃度のオゾンが生成できるとはかぎらないため、バラスト水が所定のオゾン濃度にならずに水生生物や細菌類を殺滅あるいは除去しきれない懸念がある。
そこで本発明は、バラスト水をオゾンを用いて処理する処理装置を、バラスト水に対して常に安定して所定濃度のオゾンを混入できるように起動させることにより、バラスト水中の水生生物や細菌類を効果的に殺滅あるいは除去することのできるバラスト水処理装置の起動制御システムを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部を有し、該オゾン濃度検出部で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っていない場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給しない制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
(請求項2)
前記制御部は、前記オゾン混合装置に供給されないオゾンを排オゾン分解塔に送り、分解処理して外部に排出する制御を行うことを特徴とする請求項1記載のバラスト水処理装置の起動制御システム。
(請求項3)
船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(I)をオゾン供給ラインに設け、且つオゾン混合装置からスリット板に至るバラスト水中のオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(II)を設け、
該オゾン濃度検出部(I)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っている場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給し、
前記オゾン濃度検出部(II)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っていない場合には前記オゾン混合装置以降のバラスト水を前記バラストタンクへ送らずに該オゾン混合装置の手前で、且つ前記バラストポンプの入口側のラインに返送する制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
(請求項4)
船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(I)をオゾン供給ラインに設け、
該オゾン濃度検出部(I)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っている場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給し、且つ前記オゾン混合装置にオゾンを供給後、規定時間経過するまでは前記オゾン混合装置以降のバラスト水を前記バラストタンクへ送らずに該オゾン混合装置の手前で、且つ前記バラストポンプの入口側のラインに返送する制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
(請求項5)
前記オゾン混合装置によってオゾンが混入されたバラスト水を複数のスリット状の開口を有する前記スリット板を通過させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のバラスト水処理装置の起動制御システム。
本発明によれば、バラスト水をオゾンを用いて処理する処理装置を、バラスト水に対して常に安定して所定濃度のオゾンを混入できるように起動させることにより、バラスト水中の水生生物や細菌類を効果的に殺滅あるいは除去することのできるバラスト水処理装置の起動制御システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第1の実施形態を示す概略構成図である。図中、1は船体、2は該船体1内に設けられたバラストタンク、3はバラストタンク2にバラスト水を移送(注水)する主配管、4はバラスト水を取水するバラストポンプ、5はオゾンを生成するオゾン発生装置、6はオゾン発生装置5で生成されたオゾンを供給するオゾン供給ライン、7はバラスト水中にオゾン発生装置5で生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置、8はバラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するためのスリット板、9は排オゾンを分解するための排オゾン分解塔、10は排オゾンを排オゾン分解塔9に移送するための排オゾンライン、11はオゾン発生装置5で生成されたオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度検出部、12はオゾン供給ライン6に設けられた開閉弁、13は排オゾンライン10に設けられた開閉弁、14はオゾン濃度検出部11の検出結果を入力し、バラストポンプ4、開閉弁12、13をそれぞれ制御する制御部である。
なお、図1では、バラストタンク2は1つだけ示されているが、通常、バラストタンク2は船体1内に複数設けられ、各バラストタンク2内にそれぞれ主配管3によってバラスト水が移送される。
バラストタンク2には、船底部付近に設けられたシーチェスト(図示せず)から、バラストポンプ4の運転によってバラスト水が取り込まれる。本発明においてバラスト水処理装置による処理対象となるバラスト水には、例えば海水、淡水等が用いられ、本発明では海水が好ましく使用される。かかるバラスト水には、動物プランクトン、植物プランクトン、微生物等の水生生物や、大腸菌等の細菌類を含む。
バラストポンプ4によって取水されたバラスト水は、主配管3を通ってバラストタンク2に移送される。この主配管3途中に、バラスト水処理装置によってオゾンが注入され、バラスト水の処理が行われる。
オゾン混合装置7は、バラストポンプ4によって取水されたバラスト水に、オゾン発生装置5によって生成されたオゾンを混入させる。
オゾン発生装置5は、コンプレッサー51、酸素発生器52及びオゾン発生器53を有しており、酸素発生器52及びオゾン発生器53を経て生成されたオゾンが、コンプレッサー51によってオゾン供給ライン6を介してオゾン混合装置7に供給される。
このオゾン混合装置7は、主配管3を移送されるバラスト水とオゾンもしくはオゾンと酸素の混合気体とを気液混合する気液混合装置(オゾンインジェクター)を用いた例を示しているが、バラスト水中に所定濃度のオゾンを混入させることができるものであれば特に問わない。例えば、スタティックミキサー、ラインミキサーなどの静的混合機を使用することもできる。
スリット板8は、オゾン混合装置7によってオゾンが混入されたバラスト水を高圧で通過させることにより、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊する。
このスリット板8の詳細を図2、図3に示す。
図2は、主配管3内のスリット板8を示す断面図、図3は、図2のIII−III線断面図であり、これらに示すように、スリット板8は主配管3の内部に、該主配管3の流路全体を塞ぐようにして配設されている。
スリット板8には複数のスリット状の開口81が形成されている。開口81の開口幅は、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊する効果が充分に発揮され得る幅に設定されるが、好ましくは200μm〜500μmとすることである。
主配管3内を移送されるバラスト水は、バラストポンプ4によってこのスリット板8に向かって高圧で圧送される。圧送されたバラスト水は乱流状態のままスリット板8のスリット状の開口81を通過しようとし、この開口81を通過する際に剪断現象が生じることで、バラスト水中の水生生物や細菌類を破壊して殺滅する。
かかる剪断力による破壊、殺滅効果をより発揮させるために、スリット板8は、バラスト水の流れ方向に対して直交する方向に取り付けることが好ましい。
また、スリット板8は、主配管3内に密接して取り付けられるが、図示しないが、容易に取り外し可能として洗浄することができるように、フランジ等によって主配管3に介設することが好ましい。
スリット板8に形成される複数のスリット状の開口81の形状は、図3に例示するように、細長い長方形状からなるものが好ましい態様として挙げられる。開口81の本数は特に限定されず、バラスト水の圧力損失、剪断現象の発生状況に応じて適宜設定される。
なお、各開口81は、図3に示すように全て同じ長さに形成してもよいが、主配管3の断面形状に合わせて、中央部の開口81を長く、端部に行くほど短く形成してもよい。
また、各開口81の形状は直線状に限らず、円弧状等の曲線状に形成してもよい。
更に、主配管3内に配設されるスリット板8の枚数は1枚に限らず、複数枚を間隔をおいて配設してもよい。複数枚のスリット板8を配設する場合は、各スリット板8のそれぞれの開口81の幅、大きさ、本数、形状を異ならせることが好ましい。これにより、剪断現象をより一層効果的に発揮させることができ、バラスト水中の水生生物や細菌類の破壊、殺滅効果をより向上させることができる。
このようにして、主配管3内を移送されるバラスト水中の水生生物や細菌類は、バラスト水処理装置によるバラスト水中へのオゾン混入とスリット板8による剪断力とによって除去あるいは殺滅される。
排オゾン分解塔9は、バラスト水処理に不要な排オゾンを排オゾンライン10から受け入れて分解処理する。この排オゾン分解塔9によって分解された処理済みガスは、船体1のデッキ上から大気中に排出される。
オゾン濃度検出部11は、オゾン発生装置5によって生成されたオゾン濃度を検出するオゾン濃度計を有している。ここではオゾン発生装置5で生成されたオゾンをオゾン混合装置7に供給するためのオゾン供給ライン6中でオゾン濃度を検出するようにしているが、オゾン濃度検出部11をオゾン発生装置5内に組み込むことにより、オゾン発生装置5のオゾン発生器53で生成された直後のオゾン濃度を検出するようにしてもよい。
制御部14は、このオゾン濃度検出部11から送られるオゾン濃度(ガス濃度)の検出信号を入力し、オゾン発生装置5によって生成されたオゾン濃度が、バラスト水を処理するのに必要な規定濃度に至っているか否かを判断する。そして、制御部14は、このオゾン濃度の判断結果に応じて、バラストポンプ4の運転開始の可否、オゾン供給ライン6中の開閉弁12及び排オゾンライン10中の開閉弁13の開閉を制御する。
このオゾン濃度(ガス濃度)の規定濃度は、オゾンを生成するための原料(空気、酸素ガス等)によっても異なってくるが、例えば3〜15%のうちから選ばれることができる。
次に、この第1の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御について、図4のフローチャートを用いて説明する。
バラスト水処理装置の起動は、バラストタンク2内にバラスト水を取水する際に開始される。
いま、バラストポンプ4は運転停止状態にある。バラストポンプ4によってバラスト水を取水するに際し、まず、オゾン発生装置5が起動開始され、コンプレッサー51、酸素発生器52及びオゾン発生器53がそれぞれ駆動することによりオゾンの生成が開始される(S1)。
しかし、このオゾン発生装置5の起動当初は、未だオゾン生成量は十分なレベルまで達しておらず、これをオゾン混合装置7に供給してバラスト水と混合させたとしても、バラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なオゾン濃度のバラスト水を作り出すことはできない。
制御部14は、オゾン発生装置5の起動開始直後から、オゾン濃度検出部11から送られるオゾン濃度検出信号を監視し続け、オゾン濃度(ガス濃度)が、バラスト水を処理するのに必要な規定濃度に至っているか否かを判断している(S2)。
その結果、オゾン発生装置5の起動当初では、オゾン濃度は未だ規定濃度には至っていないため、制御部14は、オゾン供給ライン6に設けられている開閉弁12を閉状態として、オゾン混合装置7にオゾンが供給されないようにする。ここで、好ましくは、未だ低濃度のオゾンを処理するため、排オゾンライン10に設けられている開閉弁13を開状態とし、低濃度のオゾンを排オゾン分解塔9に移送して分解処理する(S3)。
この排オゾン分解塔9へのオゾンの移送制御は、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度を超えるようになるまで継続される。
所定時間が経過してオゾン発生装置5によって生成されたオゾン濃度がバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達するようになり、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度を超えるようになると、制御部14は、その検出結果を受けて、バラストポンプ4の運転を開始し、バラスト水の取水を開始する(S4)。
バラストポンプ4によって取水されたバラスト水は、やがて主配管3を通ってオゾン混合装置7を通過する。制御部14は、バラストポンプ4の運転開始の後、続けてオゾン供給ライン6中の開閉弁12を開状態とする一方、排オゾンライン10中の開閉弁13を閉状態とする。これにより、十分なオゾン濃度となったオゾンを、オゾン供給ライン6を介してオゾン混合装置7に供給し、主配管3中のバラスト水に混入させる(S5)。
このオゾン混合装置7においてバラスト水とオゾンとが混合されることで、バラスト水中の水生生物や細菌類の大部分は、オゾンの殺菌作用によって殺滅される。
また、オゾン混合装置7を経て所定濃度のオゾンが混合されたバラスト水は、次にスリット板8の開口81を通過するため、バラスト水中に残存する水生生物や細菌類は、この開口81を通過する際に発生する剪断力によって更に破壊されて殺滅される。
オゾン混合装置7によるバラスト水中へのオゾンの混入は、バラストポンプ4の運転によってバラスト水が取水されてバラストタンク2が満杯になるまで継続する(S6)。
やがて、バラストタンク2が満杯になると、バラスト水処理装置の運転は停止される。ここで制御部14は、バラストポンプ4の運転を停止させ(S7)、続いてオゾン発生装置5を停止させ、バラスト水処理を終了させる(S8)。
このように、第1の実施形態によれば、オゾン発生装置5で生成されたオゾン濃度(ガス濃度)が規定濃度に至らず、未だバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達していない場合には、オゾン混合装置7にオゾンを供給しないように制御するので、バラスト水に不十分な低濃度のオゾンが混入されることがなく、バラスト水に対して常に安定して所定濃度のオゾンを混入することができる。これにより、バラスト水中の水生生物や細菌類を効果的に殺滅あるいは除去することができ、IMO基準を満たすバラスト水をバラストタンク2内に貯留することができる。
図5は、バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第2の実施形態を示す概略構成図である。図1と同一符号は同一構成を示しているので、詳細な説明は省略する。
この第2の実施形態では、オゾン供給ライン6に設けられたオゾン濃度検出部11の他に、オゾン混合装置7からスリット板8に至る主配管3中を移送されるバラスト水中のオゾン濃度(液中濃度)を検出するオゾン濃度検出部15を設けている。前者のオゾン濃度検出部11が本発明におけるオゾン濃度検出部(I)であり、後者のオゾン濃度検出部15が本発明におけるオゾン濃度検出部(II)である。
また、主配管3には、上記オゾン濃度検出部15とスリット板8との間から分岐し、バラストポンプ4の一次側(入口側)に接続する返送ライン16が設けられており、返送ライン16の分岐部分とスリット板8との間の主配管3中及び返送ライン16中に、それぞれ開閉弁17、18が設けられている。
ここで、第2の実施形態において、制御部14は、更に、オゾン濃度検出部15から送られるオゾン濃度(液中濃度)の検出信号を入力し、その入力されたオゾン濃度が、所定濃度に至っているか否か判断する。
このオゾン濃度(液中濃度)の規定濃度は、オゾン混合装置7の性能によっても異なってくるが、例えば0.5〜5ppmのうちから選ばれることができる。
そして、制御部14は、各オゾン濃度検出部11、15によるオゾン濃度の判断結果に応じて、バラストポンプ4の運転開始の可否、各開閉弁12、13、17及び18の開閉を制御する。
次に、この第2の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御について、図6のフローチャートを用いて説明する。
バラスト水処理装置の起動は、バラストタンク2内にバラスト水を取水する際に開始される。
いま、バラストポンプ4は運転停止状態にある。バラストポンプ4によってバラスト水を取水するに際し、まず、オゾン発生装置5が起動開始され、コンプレッサー51、酸素発生器52及びオゾン発生器53がそれぞれ駆動することによりオゾンの生成が開始される(S10)。
しかし、このオゾン発生装置5の起動当初は、未だオゾン生成量は十分なレベルまで達しておらず、これをオゾン混合装置7に供給してバラスト水と混合させたとしても、バラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なオゾン濃度のバラスト水を作り出すことはできない。
制御部14は、オゾン発生装置5の起動開始直後から、オゾン濃度検出部11から送られるオゾン濃度検出信号を監視し続け、オゾン濃度(ガス濃度)が、バラスト水を処理するのに必要な規定濃度に至っているか否かを判断している(S11)。
その結果、オゾン発生装置5の起動当初では、未だオゾン濃度は規定濃度には至っていないため、制御部14は、オゾン供給ライン6に設けられている開閉弁12を閉状態として、オゾン混合装置7にオゾンが供給されないようにする。ここで、好ましくは、未だ低濃度のオゾンを処理するため、排オゾンライン10に設けられている開閉弁13を開状態とし、低濃度のオゾンを排オゾン分解塔9に移送して分解処理する(S12)。
この排オゾン分解塔9へのオゾンの移送制御は、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度を超えるようになるまで継続される。
所定時間が経過してオゾン発生装置5によって生成されたオゾン濃度(ガス濃度)がバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達するようになり、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度に達するようになると、制御部14は、その検出結果を受けて、バラストポンプ4の運転を開始し、バラスト水の取水を開始する(S13)。
バラストポンプ4によって取水されたバラスト水は、やがて主配管3を通ってオゾン混合装置7を通過する。制御部14は、バラストポンプ4の運転開始の後、続けてオゾン供給ライン6中の開閉弁12を開状態とする一方、排オゾンライン10中の開閉弁13を閉状態とする。これにより、十分なオゾン濃度(ガス濃度)となったオゾンを、オゾン供給ライン6を介してオゾン混合装置6に供給する(S14)。
これにより、オゾン供給ライン6から供給されるオゾンと主配管3中を移送されるバラスト水とがオゾン混合装置7において混合される。しかし、混合初期においては、このオゾン混合装置7を通過した後のバラスト水中のオゾン濃度は、未だ規定濃度(液中濃度)に至っていないことがある。これはオゾン発生装置5から送られるオゾン濃度が不安定であるからである。
オゾン供給ライン6からオゾンが供給され、主配管3中のバラスト水と混合されるようになると、制御部14は、オゾン濃度検出部15から送られるオゾン濃度検出信号の監視を開始し、その入力されたオゾン濃度(液中濃度)が、規定濃度に至ったか否か判断する(S15)。
その結果、オゾン混入開始当初では、オゾン混合装置7の二次側のバラスト水中のオゾン濃度は未だ規定濃度とはなっていないため、制御部14は、主配管3に設けられている開閉弁17を閉状態とすると共に、返送ライン16に設けられている開閉弁18を開状態として、バラスト水をオゾン混合装置7の一次側(入口側)で、且つ、バラストポンプ4の一次側(入口側)に返送することにより、バラスト水をバラストタンク2に移送せずに主配管3と返送ライン16との間で循環させる(S16)。
このバラスト水の循環は、オゾン濃度検出部15の検出結果が規定濃度に達するまで継続される。
所定時間が経過してオゾン混合装置7によって混合されるバラスト水中のオゾン濃度が安定し、オゾン濃度検出部15の検出結果が規定濃度に至るようになると、制御部14は、その検出結果を受けて、主配管3に設けられている開閉弁17を開状態とすると共に、返送ライン16に設けられている開閉弁18を閉状態として、オゾン混合装置7を通過したバラスト水が主配管3中を通ってバラストタンク2に向けて移送されるようにする(S17)。
このオゾン混合装置7においてバラスト水とオゾンとが混合されることで、バラスト水中の水生生物や細菌類の大部分は、オゾンの殺菌作用によって殺滅される。
また、オゾン混合装置7を経て所定濃度のオゾンが混合されたバラスト水は、次にスリット板8の開口81を通過するため、バラスト水中に残存する水生生物や細菌類は、この開口81を通過する際に発生する剪断力によって更に破壊されて殺滅される。
オゾン混合装置7によるバラスト水中へのオゾンの混入は、バラストポンプ4の運転によってバラスト水が取水されてバラストタンク2が満杯になるまで継続する(S18)。
やがて、バラストタンク2が満杯になると、バラスト水処理装置の起動は停止される。ここで制御部14は、バラストポンプ4の運転を停止させ(S19)、続いてオゾン発生装置5を停止させ、バラスト水処理を終了させる(S20)。
このように、第2の実施形態によれば、オゾン発生装置5で生成されたオゾン濃度(ガス濃度)が規定濃度に至っておらず、未だバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達していない場合には、オゾン混合装置7にオゾンを供給しないように制御すると共に、オゾン混合装置7からスリット板8に至るバラスト水中のオゾン濃度(液中濃度)が規定濃度に至っていない場合には、オゾン混合装置7以降のバラスト水をバラストタンク2に送らずに返送ライン16との間で循環させるようにしたので、第1の実施形態に比べ、バラスト水に対してより安定して所定濃度のオゾンを混入することができるようになる。
図7は、バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第3の実施形態を示す概略構成図である。図1、図2と同一符号は同一構成を示しているので、詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態では、第2の実施形態において設けられていたオゾン混合装置5の二次側(出口側)のオゾン濃度検出部を有していない点で構成上相違している。
ここで、第3の実施形態において、制御部14は、開閉弁12を開状態にしてオゾン供給ライン6によってオゾン混合装置7にオゾンを供給した後の経過時間をカウントし、その経過時間が規定時間経過したか否かを判断するようになっている。
この規定時間とは、オゾン混合装置7から供給されたオゾンが主配管3中のバラスト水と混合し、十分に行き渡らせることができる程度の時間であり、例えば30秒〜3分から選ばれることができる。
そして、制御部14は、オゾン濃度検出部11によるオゾン濃度(ガス濃度)の判断結果と上記経過時間のカウント結果に応じて、バラストポンプ4の運転開始の可否、各開閉弁12、13、17及び18の開閉を制御する。
なお、図中、19は脱気タンクであり、オゾン混合装置7から主配管3中のバラスト水に混合されたオゾンのうちの余剰オゾンを脱気するために好ましく設けられる。この脱気タンク19の容量は、バラストポンプ4を上記規定時間の間フル回転させたときに移送されるバラスト水を貯留可能な容量に設定されている。脱気タンク19によって脱気された余剰のオゾンは、排オゾン分解塔9に送って分解された後に船外に排出されるようにすることも好ましい。この脱気タンク19は、返送ライン16中に設けることもできる。
次に、この第3の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御について、図8のフローチャートを用いて説明する。
バラスト水処理装置の起動は、バラストタンク2内にバラスト水を取水する際に開始される。
いま、バラストポンプ4は運転停止状態にある。バラストポンプ4によってバラスト水を取水するに際し、まず、オゾン発生装置5が起動開始され、コンプレッサー51、酸素発生器52及びオゾン発生器53がそれぞれ駆動することによりオゾンの生成が開始される(S30)。
しかし、このオゾン発生装置5の起動当初は、未だオゾン生成量は十分なレベルまで達しておらず、これをオゾン混合装置7に供給してバラスト水と混合させたとしても、バラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なオゾン濃度のバラスト水を作り出すことはできない。
制御部14は、オゾン発生装置5の起動開始直後から、オゾン濃度検出部11から送られるオゾン濃度検出信号を監視し続け、オゾン濃度(ガス濃度)が、バラスト水を処理するのに必要な規定濃度に至っているか否かを判断している(S31)。
その結果、オゾン発生装置5の起動当初では、未だオゾン濃度は規定濃度とはなっていないため、制御部14は、オゾン供給ライン6に設けられている開閉弁12を閉状態として、オゾン混合装置7にオゾンが供給されないようにする。ここで、好ましくは、未だ低濃度のオゾンを処理するため、排オゾンライン10に設けられている開閉弁13を開状態とし、低濃度のオゾンを排オゾン分解塔9に移送して分解処理する(S32)。
この排オゾン分解塔9へのオゾンの移送制御は、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度を超えるようになるまで継続される。
所定時間が経過してオゾン発生装置5によって生成されたオゾン濃度(ガス濃度)がバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達するようになり、オゾン濃度検出部11の検出結果が規定濃度に達するようになると、制御部14は、その検出結果を受けて、バラストポンプ4の運転を開始し、バラスト水の取水を開始する(S33)。
バラストポンプ4によって取水されたバラスト水は、やがて主配管3を通ってオゾン混合装置7を通過する。制御部14は、バラストポンプ4の運転開始の後、続けてオゾン供給ライン6中の開閉弁12を開状態とする一方、排オゾンライン10中の開閉弁13を閉状態とする。これにより、十分なオゾン濃度となったオゾンを、オゾン供給ライン6を介してオゾン混合装置6に供給する(S34)。
これにより、オゾン供給ライン6から供給されるオゾンと主配管3中を移送されるバラスト水とがオゾン混合装置7において混合される。しかし、混合初期においては、このオゾン混合装置7を通過した後のバラスト水中のオゾン濃度(液中濃度)は、未だ規定濃度に至っていないことがある。
オゾン供給ライン6からオゾンが供給され、主配管3中のバラスト水と混合されるようになると、制御部14は、開閉弁12を開状態にしてオゾン供給ライン6によってオゾン混合装置7へのオゾンの供給を開始した後の経過時間をカウントし続け、規定時間経過したか否か判断する(S35)。
経過時間が規定時間まで経過していない間、制御部14は、主配管3に設けられている開閉弁17を閉状態とすると共に、返送ライン16に設けられている開閉弁18を開状態として、バラスト水をバラストポンプ4の一次側(入口側)に返送することにより、バラスト水をバラストタンク2に移送せずに主配管3と返送ライン16との間で循環させる(S36)。
このとき、返送ライン16を通ってバラストポンプ4に返送されるバラスト水中からは、脱気タンク19を経由することにより余剰オゾンが除去されているため、バラストポンプ4に悪影響を与えることはない。
やがて、規定時間が経過すると、制御部14は、主配管3に設けられている開閉弁17を開状態とすると共に、返送ライン16に設けられている開閉弁18を閉状態として、オゾン混合装置7を通過したバラスト水が主配管3中を通ってバラストタンク2に向けて移送されるようにする(S37)。
このオゾン混合装置7においてバラスト水とオゾンとが混合されることで、バラスト水中の水生生物や細菌類の大部分は、オゾンの殺菌作用によって殺滅される。
また、オゾン混合装置7を経て所定濃度のオゾンが混合されたバラスト水は、次にスリット板8の開口81を通過するため、バラスト水中に残存する水生生物や細菌類は、この開口81を通過する際に発生する剪断力によって更に破壊されて殺滅される。
オゾン混合装置7によるバラスト水中へのオゾンの混入は、バラストポンプ4の運転によってバラスト水が取水されてバラストタンク2が満杯になるまで継続する(S38)。
やがて、バラストタンク2が満杯になると、バラスト水処理装置の運転は停止される。ここで制御部14は、バラストポンプ4の運転を停止させ(S39)、続いてオゾン発生装置5を停止させ、バラスト水処理を終了させる(S40)。
このように、第3の実施形態によれば、オゾン発生装置5で生成されたオゾン濃度(ガス濃度)が規定濃度に至っておらず、未だバラスト水中の水生生物や細菌類を殺滅するに十分なレベルに達していない場合には、オゾン混合装置7にオゾンを供給しないように制御すると共に、オゾン混合装置7にオゾンを供給後、規定時間経過するまでは、オゾン混合装置7以降のバラスト水をバラストタンク2に送らずに返送ライン16との間で循環させるようにしたので、第1の実施形態に比べ、バラスト水に対してより安定して所定濃度のオゾンを混入することができるようになる。
また、第2の実施形態のように主配管3にオゾン濃度検出部15を設ける必要がないので、制御部14への信号配線を簡略化できる。
以上の説明では、オゾン混合装置7の後に、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するためのスリット板8が設けられた態様であるが、これに限定されず、スリット板8の後に、オゾン混合装置7が設けられた態様でもよい。
また、オゾン混合装置7は、バラストポンプ4の一次側(入口側)に配置してもよい。この場合、第2の実施形態及び第3の実施形態における返送ライン16は、このオゾン混合装置7の一次側(入口側)にバラスト水が返送されるように設けられる。
バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第1の実施形態を示す概略構成図 主配管内のスリット板を示す断面図 図2のIII−III線断面図 第1の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御を説明するフローチャート バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第2の実施形態を示す概略構成図 第2の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御を説明するフローチャート バラスト水処理装置を有するバラスト水系配管の第3の実施形態を示す概略構成図 第3の実施形態におけるバラスト水処理装置の起動制御を説明するフローチャート
符号の説明
1:船体
2:バラストタンク
3:主配管
4:バラストポンプ
5:オゾン発生装置
51:コンプレッサー
52:酸素発生器
53:オゾン発生器
6:オゾン供給ライン
7:オゾン混合装置
8、8A、8B:スリット板
81:スリット状の開口
9:排オゾン分解塔
10:排オゾンライン
11:オゾン濃度検出部(I)
12、13:開閉弁
14:制御部
15:オゾン濃度検出部(II)
16:返送ライン
17、18:開閉弁
19:脱気タンク

Claims (5)

  1. 船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
    前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
    前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部を有し、該オゾン濃度検出部で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っていない場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給しない制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
  2. 前記制御部は、前記オゾン混合装置に供給されないオゾンを排オゾン分解塔に送り、分解処理して外部に排出する制御を行うことを特徴とする請求項1記載のバラスト水処理装置の起動制御システム。
  3. 船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
    前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
    前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(I)をオゾン供給ラインに設け、且つオゾン混合装置からスリット板に至るバラスト水中のオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(II)を設け、
    該オゾン濃度検出部(I)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っている場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給し、
    前記オゾン濃度検出部(II)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っていない場合には前記オゾン混合装置以降のバラスト水を前記バラストタンクへ送らずに該オゾン混合装置の手前で、且つ前記バラストポンプの入口側のラインに返送する制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
  4. 船舶内に設置されたバラスト水処理装置の起動制御システムであって、
    前記バラスト水処理装置は、バラスト水をバラスト水系配管を介してバラストタンクに移送するバラストポンプと、バラスト水中にオゾン発生装置によって生成されたオゾンを混入させるオゾン混合装置と、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊するための複数のスリット状の開口を有するスリット板とを有し、
    前記オゾン発生装置で生成するオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出部(I)をオゾン供給ラインに設け、
    該オゾン濃度検出部(I)で得られたオゾン濃度を入力し、該入力されたオゾン濃度が規定濃度に至っているか否か判断し、規定濃度に至っている場合には前記オゾン混合装置にオゾンを供給し、且つ前記オゾン混合装置にオゾンを供給後、規定時間経過するまでは前記オゾン混合装置以降のバラスト水を前記バラストタンクへ送らずに該オゾン混合装置の手前で、且つ前記バラストポンプの入口側のラインに返送する制御を行う制御部を有することを特徴とするバラスト水処理装置の起動制御システム。
  5. 前記オゾン混合装置によってオゾンが混入されたバラスト水を複数のスリット状の開口を有する前記スリット板を通過させることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のバラスト水処理装置の起動制御システム。
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