JP2011050882A - バラスト水の排水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理槽内で活性炭と金属部材とが直接触れることによる腐食を発生させるおそれがなく活性炭の交換作業も迅速に行うことができ、不意のトラブル時にも処理を継続することができるバラスト水の排水処理装置の提供。
【解決手段】それぞれ内部に活性炭を収容し、バラスト水経路中のバラスト水を流入させる流入管11及び活性炭により処理された後のバラスト水を前記バラスト水経路に流出させる流出管12を有すると共に、バラスト水経路に対して並列的に接続された複数の処理槽10を備えてなり、活性炭は、該活性炭の粒径よりも小さなメッシュを有する絶縁性の透水性袋内に充填されて活性炭袋の形態で処理槽10の各々に多数袋収容されていると共に、複数の処理槽10は少なくとも2つのグループに分けられ、バラスト水経路中のバラスト水を、複数の処理槽10の全てに流入させる場合と、少なくともいずれか1つのグループの処理槽10には流入させない場合とに選択可能な選択手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はバラスト水の排水処理装置に関し、詳しくは、海水をオゾン処理した後のバラスト水中に残留する酸化物等を活性炭により除去するバラスト水の排水処理装置に関する。
水生生物や細菌類を含むバラスト水を処理する方法として、バラスト水に対してオゾンガスを注入することにより、殺菌あるいは除菌する技術が知られている(特許文献1)。
このようにバラスト水処理にオゾンを使用する場合、オゾンは海水中の臭素イオンや有機物と反応して毒性のある酸化物(オキシダント)等を生成する。残留酸化物等を含んだバラスト水を船外に排出することは海洋汚染のおそれがあり好ましくないため、排出する前に無害化する必要があり、このためには、内部に活性炭を収容した処理槽を、船舶内におけるオゾン処理後のバラスト水経路中に組み入れることが考えられる。
活性炭を用いて水を処理する方法としては、特許文献2に、活性炭を収容した活性炭袋を複数収容した金網製の函を水中に浸漬する方法が開示されている。
特開2004−160437号公報 特許第3957572号公報
オゾン処理後のバラスト水中の残留酸化物等を無害化するために活性炭を収容した処理槽を用いて処理しようとする場合、次のような問題がある。
まず、排水量の大きな大型船舶では処理槽も大きくならざるを得ない。処理槽は頑丈に製作するために鋼材が使用されるが、製作のための設備、技術に高い水準が要求され、そのために製作費が高くなる問題がある。
また、海水中の活性炭の電位は極めて高いため、処理槽内において活性炭と接触する金属部材が腐食する問題がある。この金属部材には、活性炭を収容する処理槽本体の他にも、活性炭の流出を防止するために処理槽内に設けられる金網等があり、これらの腐食を防止するための手段を別途講じる必要がある。
この腐食の問題に対しては、特許文献2記載のように活性炭を袋詰めした活性炭袋を使用する方法が有効であると考えられ、袋にある程度の絶縁性を備えた素材を用いることにより金属部材の腐食を回避できると共に、活性炭の流出を防止するための金網も不要にでき、処理槽内の構造を簡素化することができる。
しかし、個々の活性炭袋は、配管類や各種機器が配設された狭い船舶内においてハンドリングを良くするために比較的小さく形成する必要があり、このため、大きな処理槽内に所要数を充填する作業及び処理槽内から取り出す作業に多大な時間を要する問題がある。活性炭は長期使用によって吸着性能の低下等を起こすため定期的に交換が必要となるが、交換作業中は処理槽が使用できず、場合によっては運航停止を余儀なくされる事態となることから、処理槽を迅速に使用可能状態に復帰できることが望まれるため、活性炭袋の充填及び取り出し作業を迅速に行えるようにすることは船舶にとって重要な課題である。
特許文献2は、複数の活性炭袋を金網製の函に収容することで一括して取り扱えるようにしているが、海水中に金網製の函を浸漬することは腐食の懸念があると共に、複数の活性炭袋を収容した函を狭い船舶内で取り扱うには作業性の点で問題があり、バラスト水の処理のために使用するには適さない。
また、使用中等に不意に活性炭の目詰まりや処理槽の不具合等のトラブルが発生すると、その間はバラスト水の処理が行えなくなる。排水不能となると出港延期や荷役作業の停滞等につながり、船舶の運航スケジュールに大きな支障を来す問題がある。船舶がスケジュール通りに運航できなくなることは、停泊費用や積載予定の貨物の保管費用等が嵩む原因となり、船会社にとっては大きな問題である。
そこで、本発明は、処理槽内で活性炭と金属部材とが直接触れることによる腐食を発生させるおそれがなく、活性炭の交換作業も迅速に行うことができ、不意のトラブル時にも処理を継続することができるバラスト水の排水処理装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって明らかとなる。
(請求項1)
船舶内のバラスト水経路途中に設けられ、オゾン処理後の海水からなるバラスト水中の残留酸化物等を除去する排水処理装置であって、
それぞれ内部に活性炭を収容し、前記バラスト水経路中のバラスト水を流入させる流入管及び前記活性炭により処理された後のバラスト水を前記バラスト水経路に流出させる流出管を有すると共に、前記バラスト水経路に対して並列的に接続された複数の処理槽を備えてなり、
前記活性炭は、該活性炭の粒径よりも小さなメッシュを有する絶縁性の透水性袋内に充填されて活性炭袋の形態で前記処理槽の各々に多数袋収容されていると共に、
前記複数の処理槽は少なくとも2つのグループに分けられ、前記バラスト水経路中のバラスト水を、前記複数の処理槽の全てに流入させる場合と、少なくともいずれか1つのグループの前記処理槽には流入させない場合とに選択可能な選択手段を有することを特徴とするバラスト水の排水処理装置。
(請求項2)
前記グループは複数の前記処理槽を含んでいると共に、前記バラスト水経路中のバラスト水を、前記グループ内の複数の前記処理槽の全てに流入させる場合と、少なくともいずれか1つの前記処理槽には流入させない場合とに選択可能な第2の選択手段を有することを特徴とする請求項1記載のバラスト水の活性炭処理装置。
本発明によれば処理槽内で活性炭と金属部材とが直接触れることによる腐食を発生させるおそれがなく、活性炭の交換作業も迅速に行うことができ、不意のトラブル時にも処理を継続することができるバラスト水の排水処理装置を提供することができる。
本発明に係るバラスト水の活性炭処理装置の一例を示す概略構成図 1つの処理槽の断面図 (a)〜(c)は活性炭処理装置の使用方法を説明する図 本発明に係るバラスト水の活性炭処理装置の他の態様を示す概略構成図 本発明に係るバラスト水の活性炭処理装置の更に他の態様を示す概略構成図 本発明に係るバラスト水の活性炭処理槽を組み込んだバラスト水処理装置の一例を示すフロー図 スリット板を示す断面図 図7のa−a線断面図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明に係るバラスト水の活性炭処理装置の一例を示す概略構成図である。
図中、1は排水処理装置、2Aは排水処理装置1に向けてオゾン処理後のバラスト水を移送する流入側のバラスト水経路、2Bは排水処理装置1によって処理されたバラスト水を移送する流出側のバラスト水経路である。また、排水処理装置1において、10は処理槽、11は各処理槽10に設けられた流入管、12は各処理槽10に設けられた流出管である。
排水処理装置1は、6基の処理槽10がバラスト水経路2Aと2Bとの間に並列的に接続されている。本発明において処理槽10は複数基であればよく、数は特に限定されない。ここでは、全6基の処理槽10が、3基ずつの2つのグループG1、G2に分かれており、流入側のバラスト水経路によって移送されるオゾン処理後のバラスト水が、各グループG1、G2毎に設けられた導入管13A、13Bに流入し、この導入管13A、13Bから各々3基ずつの各処理槽10に対応して分岐する各流入管11を介して各処理槽10内に流入する構成となっている。
導入管13A、13Bにはそれぞれ電磁弁14A、14B(選択手段)が設けられており、制御部15によって開閉が個別に制御されるようになっており、オゾン処理後のバラスト水の流入先を選択可能としている。
各処理槽10内には、オゾン処理後のバラスト水中の残留酸化物(オキシダント)等を除去もしくは船外に排水するのに支障がない程度にまで低減する。
図2は1つの処理槽10の断面図であり、これを用いて処理槽10について更に説明する。
処理槽10において、101は円筒形状の処理槽本体、102は流入管11と接続された下部カバー、103は流出管12と接続された上部カバー、104、105は処理槽本体101内の下部及び上部に設けられ、多数の開口104a、105aを有する流出防止部材である。流出防止部材104、105の間の処理槽本体101の内部に、粒状の活性炭を充填してなる活性炭袋100が活性炭量が所定量となるように多数袋収容されている。活性炭はこのように袋詰めされているため、処理槽本体101内の金属部材と直接触れ合うことはない。
活性炭としては、オゾン処理後のバラスト水中の残留酸化物等を除去もしくは船外に排水しても支障がない程度にまで低減し得るものであれば特に問わないが、一般に粒状のヤシガラ活性炭を用いることができる。粒状活性炭の具体的な適例としては、日本エンバイロケミカルズ社製「粒状白鷺WHzc」が挙げられる。
かかる活性炭を内部に充填した活性炭袋100の袋は透水性であり、内部の活性炭の流出を防止するため、該活性炭の粒径よりも小さなメッシュ(孔径)を有するが、あまり小さすぎると、処理槽本体101内に流入したバラスト水の通過を阻害するおそれがあるため、200〜250μmとすることが好ましい。
この透水性の袋は、海水温における体積固有抵抗率が1×1016Ω・cm以下の絶縁性を有するものであり、絶縁性を有することにより、活性炭袋100が処理槽本体101内の金属部材と接触しても、内部の活性炭からは絶縁され、金属部材を腐食させるおそれはない。袋の材質としては安価である点で合成樹脂が好ましく、中でもポリエステルが好ましい。
処理槽本体101内の下部に設けられた流出防止部材104は、多数袋の活性炭袋100の荷重を受け止めると共に逆洗時の該活性炭袋100の流出を防止する。また、処理槽本体101内の上部に設けられた流出防止部材105は、活性炭処理時の活性炭袋100の流出を防止する。活性炭は透水性袋に袋詰めされていることによって流出が防止されているため、活性炭の粒径よりも細かな孔径の網状部材を不要とすることができる。
これら流出防止部材104、105は、活性炭袋100の荷重を受け止めると共にその流出を防止できればよく、活性炭そのものの流出を防止する必要はない。従って、流出防止部材104、105に多数形成される開口104a、105aは、活性炭の粒径よりも大きく、活性炭袋100の外形の最小径よりも小さい径であれば足りる。これにより、各流出防止部材104、105は上記大きさの多数の開口104a、105aを有するだけの簡素な構造でよく、安価なものとすることができる。
また、開口104a、105aを細かな孔径とする必要がないため、バラスト水の円滑な通過の支障となることはなく、目詰まりが生じるおそれもない。このため、流出防止部材104、105の目詰まりに起因するメンテナンスの必要性をなくすことができる。
このような流出防止部材104、105は、活性炭が絶縁性の透水性袋に袋詰めされて活性炭と直に接することがないため、金属、合成樹脂のいずれを用いて作製することもできる。金属としてはステンレスが好ましく使用でき、合成樹脂としてはアクリル樹脂が好ましく使用できる。特に構造簡単で安価に作製できる点で、多数の開口104a、105aを開設したパンチング板を用いることが好ましく、特に樹脂製パンチング板が好ましい。
1つの処理槽10の活性炭SV値(空塔速度)は、効率良くバラスト水中の残留酸化物等を除去もしくは低減できるようにする観点から、80〜120[Hr−1]とすることが好ましく、より好ましくは100[Hr−1]とすることである。
このように構成された各処理槽10は、バラスト水経路2A、2Bに対して並列的に接続されているため、処理槽10個々の大きさを小型化することができ、1つの大型の処理槽を設置する場合に比べて、製作のための設備や技術に高い水準が要求されることはなく、製作費を低く抑えることができる。また、処理槽10を小型化しても、複数基を並行して使用して処理することができるため、全体の処理量を確保することができる。
図3は、かかる排水処理装置1の使用方法を示している。
図3(a)は、導入管13A、13Bに設けられた電磁弁14A、14Bを共に開放させた場合であり、この状態で使用すると、流入側のバラスト水経路2A中を移送されるオゾン処理後のバラスト水は、全6基の全ての処理槽10内に流入する。これにより全ての処理槽10によってバラスト水を排水処理することができるため、最も迅速な処理を行うことができる。
図3(b)は、グループG2側の電磁弁14Bのみを閉止させた場合であり、この状態で使用すると、流入側のバラスト水経路2A中を移送されるオゾン処理後のバラスト水は、グループG1側の3基の処理槽10内にのみ流入する。また、図3(c)は、グループG1側の電磁弁14Aのみを閉止させた場合であり、この状態で使用すると、流入側のバラスト水経路2A中を移送されるオゾン処理後のバラスト水は、グループG2側の3基の処理槽10内にのみ流入する。これらの場合は、例えばいずれかのグループG1又はG2の処理槽10に不具合が発生した場合や、活性炭を交換する必要がある場合に、他方のグループの処理槽10でオゾン処理後のバラスト水の排水処理を継続することができる。
従って、この排水処理装置1によれば、活性炭処理継続中(排水継続中)であっても、図3(b)又は(c)の使用態様とすることで、活性炭袋100の交換や処理槽10の補修等を行うことができ、不意のトラブル時にも処理を中断することがなくなる。
また、活性炭袋100の交換時も、各処理槽10単位で交換作業を行えばよいので、1つの大型の処理槽を使用するものに比べて1作業毎の活性炭袋100の交換数を少なくでき、交換作業が迅速且つ容易に行える。
排水処理装置1における複数の処理槽10のグループ分けは、以上説明した2つのグループに分けるものに限らず、図4に示すように、3つ又はそれ以上のグループに分けるようにしてもよい。3つ以上のグループに分ける場合は、バラスト水の活性炭処理時にいずれかの処理槽10の補修や活性炭袋100の交換作業が必要となった場合、その作業対象となる処理槽10を含むいずれかのグループG1、G2又はG3に対応する電磁弁14A、14B又は14Cのみを閉止することで、他のグループの各処理槽10によって活性炭処理を継続させるようにすればよい。
複数のグループの使い分けは、処理槽10の補修や活性炭袋100の交換作業によって決めるものに限らず、オゾン処理後のバラスト水の処理量によって決めるようにすることもできる。すなわち、必要な処理量(排水量)が多い場合は、全ての処理槽10を使用して最大性能での処理を行い、必要な処理量(排水量)が少なくて済む場合は、その処理量に応じて活性炭処理に使用するグループを限定し、少ない処理槽10の数で処理するようにしてもよい。これにより、活性炭の負荷を低減でき、活性炭の寿命を延ばすことができる。
1つのグループにおける処理槽10の数は1つ以上あればよく、また、各グループで処理槽10の数は同一でなくてもよい。
1つのグループ内に処理槽10が複数基設けられる場合、図5に示すように、導入管13に設けられる電磁弁14の他に、各処理槽10に接続される流入管11のそれぞれに電磁弁161、162、163(第2の選択手段)を設け、これらを制御部15によって個別に開閉制御するように構成することも好ましい。この場合は、電磁弁14を開放し、電磁弁161、162、163のいずれかを閉止させることで、グループG0内のいずれか1つの処理槽10内だけにバラスト水を流入させないようにすることができるため、例えば当該グループG0内の処理槽10の活性炭袋100の交換作業を逐次行う場合でも、交換作業が終了した処理槽10から順次に電磁弁161、162、163を開放して、早期に処理を再開させることができる。
また、グループG0内のいずれかの処理槽10の補修や活性炭袋100の交換作業を行う場合でも、同一グループG0内の残りの処理槽10によって処理を継続させることができるため、処理槽10の補修や活性炭袋100の交換作業をピンポイントで実行でき、処理量の低下を最小限に抑えることができる。
次に、このようなバラスト水の排水処理装置1を組み込んだバラスト水処理装置の一例について図6に示すフロー図を用いて説明する。
図中、200はバラスト水処理装置、300はバラストタンクを示している。
バラスト水処理装置200は船舶内部に設置されており、同図において201は船底付近に設けられたシーチェスト、202はシーチェスト201から取水されたバラスト水をバラストタンク300に移送するための主配管である。ここではバラストタンク300は1つだけ示されているが、通常、バラストタンク300は船体内に複数設けられ、各バラストタンク300内にそれぞれ主配管202によってバラスト水が移送される。
また、主配管202上において、203はストレーナ、204はプレフィルタ、205は流量計、206はオゾン混合装置、207はバラストポンプ、208はスリット板、209はオゾン分離タンク、210はオゾン生成装置、211はオゾン分解塔である。
更に、212はバラストタンク300近傍の主配管202とプレフィルタ204と流量計205との間の主配管202とを繋ぎ、バラストタンク300内のバラスト水を排水するための第1排水管であり、212a、212bは第1排水管212と主配管202との接続部である。213はバラストポンプ207とスリット板208との間の主配管202から分岐され、バラストタンク300内のバラスト水を船外に排水するための第2排水管であり、213aは第2排水管213の分岐部である。
V1〜V4は主配管202に設けられた開閉弁であり、開閉弁V1はプレフィルタ204と第1排水管212の接続部212aとの間に設けられ、開閉弁V2はバラストポンプ207と第2排水管213の分岐部213aとの間に設けられ、開閉弁V3は第2排水管213の分岐部213aとスリット板208との間に設けられ、開閉弁V4はオゾン分離タンク209と第1排水管212の接続部212bとの間に設けられている。
V5は第1排水管212に設けられた開閉弁、V6は第2排水管213に設けられた開閉弁である。
なお、本発明では、バラストタンク300内に貯留された海水のみならず、バラストタンク300に貯留するためにシーチェスト201から船体内に取り込まれた海水を含めて「バラスト水」と定義する。バラスト水には、一般に、動物プランクトン、植物プランクトン、微生物等の水生生物や大腸菌等の細菌類を含んでいる。
かかるバラスト水処理装置200において、バラストタンク300にバラスト水(海水)を取水する際、開閉弁V1〜V4を開放し、開閉弁V5、V6を閉じ、バラストポンプ207を駆動させてシーチェスト201からバラスト水を取水する。シーチェスト201から取水されたバラスト水は、ストレーナ203及びプレフィルタ204によって夾雑物が取り除かれた後、オゾン混合装置206によってオゾン生成装置210から供給されるオゾンが注入される。
オゾン混合装置206は、主配管202を移送中のバラスト水とオゾン生成装置210から供給されるオゾンもしくはオゾンと酸素の混合気体とを気液混合する気液混合装置(オゾンインジェクター)を好ましく用いることができるが、バラスト水中に所定濃度のオゾンを混入させることができるものであれば特に限定されず、例えばスタティックミキサー、ラインミキサーなどの静的混合機や散気管等を使用することもできる。
このオゾン混合装置207においてバラスト水中に注入されるオゾンの濃度は、1.0〜4.0ppmとすることが好ましい。
スリット板208は、オゾン混合装置206によってオゾンが混入されたバラスト水を高圧で通過させることにより、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊して殺滅する。
このスリット板208の一例を図7、図8に示す。
図7は、主配管202内のスリット板208を示す断面図、図8は、図7のa−a線断面図であり、これらに示すように、スリット板208は主配管202の内部に、該主配管202の流路全体を塞ぐようにして配設されている。スリット板208には複数のスリット状の開口208aが形成されている。開口208aの開口幅は、バラスト水中の水生生物や細菌類を剪断力によって破壊する効果が充分に発揮され得る幅に設定されるが、好ましくは200μm〜500μmとされる。
主配管202内を移送されるバラスト水は、バラストポンプ207によってこのスリット板208に向かって高圧で圧送される。圧送されたバラスト水は乱流状態のままスリット板208のスリット状の開口208aを通過しようとし、この開口208aを通過する際に剪断現象が生じることで、バラスト水中の水生生物や細菌類を破壊して殺滅する。
かかる剪断力による破壊、殺滅効果をより発揮させるために、スリット板208はバラスト水の流れ方向に対して直交する方向に取り付けることが好ましい。
また、スリット板208は、主配管202内に密接して取り付けられるが、図示しないが、容易に取り外し可能として洗浄することができるように、フランジ等によって主配管202に介設することが好ましい。
スリット板208に形成される複数のスリット状の開口208aの形状は、図8に例示するように細長い長方形状からなるものが好ましい態様として挙げられる。開口208aの本数は特に限定されず、バラスト水の圧力損失、剪断現象の発生状況に応じて適宜設定される。
なお、各開口208aは全て同じ長さに形成してもよいが、主配管202の断面形状に合わせて、中央部の開口208aを長く、端部に行くほど短く形成してもよい。また、各開口208aの形状は直線状に限らず、円弧状等の曲線状に形成してもよい。
更に、主配管202内に配設されるスリット板208の枚数は1枚に限らず、複数枚を間隔をおいて配設してもよい。複数枚のスリット板208を配設する場合は、各スリット板208のそれぞれの開口208aの幅、大きさ、本数、形状を異ならせたり、開口208aの向きを互いに直交する方向に配置したりすることが好ましい。これにより、剪断現象をより一層効果的に発揮させることができ、バラスト水中の水生生物や細菌類の破壊、殺滅効果をより向上させることができる。
このようにして、主配管202内を移送されるバラスト水中の水生生物や細菌類は、バラスト水中へのオゾン混入とスリット板208による剪断力とによって除去あるいは殺滅される。
スリット板208を通過した後のバラスト水中にはオゾンが微細気泡となって含まれており、オゾン分離タンク209に送られ、ここでバラスト水中に残留する未反応のオゾンの分離が行われる。バラスト水中から分離された廃オゾンは、廃オゾン分解塔211によって分解された後、船外に排出され、オゾンが分離されたバラスト水はバラストタンク300に送られて貯留される。
次に、バラストタンク300内のバラスト水を排水する際、開閉弁V1、V3、V4を閉じ、開閉弁V5、V6を開放し、バラストポンプ207を駆動させて、バラストタンク300内のバラスト水を主配管202を逆送させ、第1排水管212の接続部212bから第1排水管212を経由して再び主配管202内を移送させ、分岐部213aから第2排水管213に移送させる。
本発明に係るバラスト水の排水処理装置1は、この第2排水管213の途中に設けられており、バラストタンク300から船外に排水される前段階において、バラスト水中の残留酸化物等を除去もしくは低減する。
図6に示すように、図1において示した流入側のバラスト水経路2Aと流出側のバラスト水経路2Bがそれぞれ第2排水管213に接続されている。21aは流入側のバラスト水経路2Aと第2排水管213との接続部、21bは流出側のバラスト水経路2Bと第2排水管213との接続部である。
また、214はバラスト水経路2Aの途中と第2排水管213とを繋ぐ逆洗管であり、214aは逆洗管214とバラスト水経路2Aとの接続部、214bは逆洗管214と第2排水管213との接続部であり、接続部214bはバラスト水経路2Bの接続部12aよりも排出端側に位置している。
V7〜V11は開閉弁であり、開閉弁V7はバラスト水経路2Aと2Bの各接続部21a、21bの間の第2排水管213に設けられ、開閉弁V8は接続部21aと接続部214aの間のバラスト水経路2Aに設けられ、開閉弁V9はバラスト水経路2Bに設けられ、開閉弁V10は逆洗管214に設けられ、開閉弁V11は接続部21bと接続部214bの間の第2排水管213に設けられている。
排水時は、開閉弁V8、V9、V11を開放し、開閉弁V7、V10を閉じ、バラストポンプ207の駆動によって第2排水管213内を移送されるバラスト水を流入側のバラスト水経路2Aから各処理槽10内に流入させ、各処理槽本体101内に収容された活性炭袋100内の活性炭により残留酸化物等を除去もしくは低減させる。
各処理槽10を通過して活性炭処理されることにより残留酸化物等が除去もしくは低減されたバラスト水は、流出側のバラスト水経路2Bから第2排水管213に戻り、船外に排水される。
バラスト水経路2A、2Bにはそれぞれ圧力計215、216が設けられており、バラスト水経路2Aを流れるバラスト水とバラスト水経路2Bを流れるバラスト水との差圧が大きくなってきたら、各処理槽10の逆洗を行う。逆洗時は、開閉弁V7、V10を開放し、開閉弁V8、V11を閉じ、バラストポンプ207の駆動によって第2排水管213内を移送されるバラスト水を、まず流出側のバラスト水経路2Bから各処理槽10内に逆方向に流入させ、流入側のバラスト水経路2Aから逆洗管214を通って船外に排水する。
1:排水処理装置
2A、2B:バラスト水経路
10:処理槽
100:活性炭袋
101:処理槽本体
102:下部カバー
103:上部カバー
104、105:流出防止部材
104a、105a:開口
11:流入管
12:流出管
13、13A、13B:導入管
14、14A、14B:電磁弁
15:制御部
161〜163:電磁弁

Claims (2)

  1. 船舶内のバラスト水経路途中に設けられ、オゾン処理後の海水からなるバラスト水中の残留酸化物等を除去する排水処理装置であって、
    それぞれ内部に活性炭を収容し、前記バラスト水経路中のバラスト水を流入させる流入管及び前記活性炭により処理された後のバラスト水を前記バラスト水経路に流出させる流出管を有すると共に、前記バラスト水経路に対して並列的に接続された複数の処理槽を備えてなり、
    前記活性炭は、該活性炭の粒径よりも小さなメッシュを有する絶縁性の透水性袋内に充填されて活性炭袋の形態で前記処理槽の各々に多数袋収容されていると共に、
    前記複数の処理槽は少なくとも2つのグループに分けられ、前記バラスト水経路中のバラスト水を、前記複数の処理槽の全てに流入させる場合と、少なくともいずれか1つのグループの前記処理槽には流入させない場合とに選択可能な選択手段を有することを特徴とするバラスト水の活性炭処理装置。
  2. 前記グループは複数の前記処理槽を含んでいると共に、前記バラスト水経路中のバラスト水を、前記グループ内の複数の前記処理槽の全てに流入させる場合と、少なくともいずれか1つの前記処理槽には流入させない場合とに選択可能な第2の選択手段を有することを特徴とする請求項1記載のバラスト水の活性炭処理装置。
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