JP2008199360A - 位置推定システム - Google Patents

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伸之 石岡
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Abstract

【課題】特定の伝播経路を経て携帯端末から伝送される識別情報の電波に受信強度のレベル変動が生じても、それにより携帯端末の位置推定の精度が低下しないようにする。
【解決手段】アンテナ21a等は互いの間隔が位置ビーコン信号の電波のλ/4以上離間した状態で位置推定ノード3本体に配置される。位置ビーコン信号受信部25はアンテナ21a等が受信した位置ビーコン信号からアンテナ切替情報をアンテナ選択部23に、送信元認識番号情報等を受信電波強度測定部27に、出力する。アンテナ選択部23はアンテナ21a等の何れか1つと入力端子22との接続を切替える。受信電波強度測定部27は位置ビーコン信号の電波強度を測定する。電波強度情報送信部31は、位置ビーコン信号の間欠的な送信が終了した時の受信電波強度の最大値を位置推定サーバ13へ送信する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、仕切られた空間内に存在する1又は複数の携帯端末から無線伝送される上記携帯端末の識別情報に基づき、上記携帯端末の、上記空間内における位置を推定する位置推定システムに関する。
従来、建築物内の人や各種機器類の位置推定を行うことにより、取得した該建築物内における人や各種機器類の位置情報を集中管理することを目的として、建築物内に設置される位置推定システムが知られている。このような位置推定システムでは、位置推定の対象である人が携行する携帯端末から無線送信される所定の情報、或いは各種機器類から無線送信される所定の情報が、建築物内の適宜の箇所に設置される複数の固定設備によって受信される。そして、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)等の情報処理機器において、該固定設備からの上記情報に基づき所定の演算処理が行われることで、人や各種機器類等の位置情報が取得される。
ところで、上記位置推定システムでは、固定設備が受信した携帯端末等からの情報の電波強度を利用して上記人や各種機器類の位置推定が行われる。その場合に、上記情報の電波の伝播経路に人や物や構造物等が存在すると、それら人や物や構造物等により該伝播経路を経た位置ビーコン信号等に反射、屈折、回折、散乱、吸収、遮蔽等の現象が生じ、これらの影響を受けて、固定設備が受信する上記情報の電波強度にレベル変動(レベルの低下等)が生じる。換言すれば、携帯端末と固定設備との間の距離の変動以外の要素によって、固定設備が受信する上記情報の電波強度にレベル変動(レベルの低下等)が生じることになる。そのため、上記情報の電波強度の測定精度が低下し、携帯端末の正確な位置推定が行えなくなるという問題が生じる。
建築物内が、近似的に自由空間、即ち、電波に反射や、屈折や、回折や、散乱や、吸収や、遮蔽等の現象の生じない空間であると見做せる空間であれば、電波の伝播損失は、携帯端末と固定設備との間の距離の対数関数に従って減衰する。そこで、例えば携帯端末が送信する情報の電波を、予め位置が既知である建築物内の3箇所以上の地点での受信電波強度を測定する方法によって、携帯端末の正確な位置を把握することが可能である。
しかし、実際には建築物内は、自由空間ではないから、上記測定方法によって携帯端末の正確な位置を把握することは困難である。そこで、例えば電波強度の測定地点を多数設定することで、或る地点における受信電波強度に大きなレベル変動が生じたとしても、全体として位置推定の精度が低下しないようにする方法が想到され得る。しかし、該方法を採用した場合には、測定地点が大幅に増加するため、コストが嵩む上に各測定地点における受信電波強度のレベル変動に対応できないという問題がある。
従って本発明の目的は、仕切られた空間内に存在する携帯端末の位置推定を行うシステムにおいて、特定の伝播経路を経て携帯端末から伝送される識別情報の電波に受信強度のレベル変動が生じても、それにより携帯端末の位置推定の精度が低下しないようにすることにある。
本発明の第1の観点に従う位置推定システムは、仕切られた空間内に存在する、1つのアンテナを有する1又は複数の携帯端末から上記アンテナを通じて無線伝送される上記携帯端末の識別情報に基づき、上記携帯端末の、上記空間内における位置を推定するもので、上記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、上記携帯端末からの識別情報を受信するための複数のアンテナを有し、各アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、上記各識別情報受信処理部から個別に伝送される上記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、その抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、その検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて上記空間内における上記携帯端末の位置を推定する情報処理部とを備える。
本発明の第1の観点に係る好適な実施形態では、上記識別情報受信処理部の、上記空間内における配置位置に係わる情報が、予め上記情報処理部に保持されている。
上記とは別の実施形態では、上記各識別情報受信処理部における上記複数のアンテナの配置間隔が、上記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている。
また、上記とは別の実施形態では、上記識別情報が、上記各識別情報受信処理部が持つ複数のアンテナのうちの1つと、上記各識別情報受信処理部の内部回路との間の接続を切替えるタイミングを示した情報を含む。
また、上記とは別の実施形態では、上記携帯端末が、上記識別情報を、所定の周期で間欠的に送信する。
また、上記とは別の実施形態では、上記各識別情報受信処理部が、上記携帯端末からの上記識別情報の送信周期に同期させて、上記各識別情報受信処理部の内部回路と上記複数のアンテナ中の1つとの間の接続を、択一的に切替えるようにしている。
また、上記とは別の実施形態では、上記携帯端末が、上記識別情報を送信するために、1つのアンテナを有する。
また、上記とは別の実施形態では、上記各識別情報受信処理部が有する上記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである。
また、上記とは別の実施形態では、上記携帯端末から上記各識別情報受信処理部を通じて上記情報処理部に与えられる上記識別情報が、上記携帯端末が上記識別情報を送信した時刻を示す情報を含む。
また、上記とは別の実施形態では、上記情報処理部が、上記送信時刻を示す情報をも参酌して、上記空間内における上記携帯端末の位置を推定する。
本発明の第2の観点に従う位置推定システムは、仕切られた空間内に存在する、複数のアンテナを有する1又は複数の携帯端末から上記アンテナを通じて無線伝送される上記携帯端末の識別情報に基づき、上記携帯端末の、上記空間内における位置を推定するもので、上記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、上記携帯端末からの識別情報を受信するための1つのアンテナを有し、そのアンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、上記各識別情報受信処理部から個別に伝送される上記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、その抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、その検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて上記空間内における上記携帯端末の位置を推定する情報処理部とを備える。
本発明の第2の観点に係る好適な実施形態では、上記携帯端末における上記複数のアンテナの配置間隔が、上記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている。
上記とは別の実施形態では、上記携帯端末が有する上記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである。
本発明の第3の観点に従う位置推定システムは、仕切られた空間内に存在する、複数のアンテナを有する1又は複数の携帯端末から上記アンテナを通じて無線伝送される上記携帯端末の識別情報に基づき、上記携帯端末の、上記空間内における位置を推定するもので、上記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、上記携帯端末からの識別情報を受信するための複数のアンテナを有し、各アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、上記各識別情報受信処理部から個別に伝送される上記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、その抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、その検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて上記空間内における上記携帯端末の位置を推定する情報処理部とを備える。
本発明の第3の観点に係る好適な実施形態では、上記携帯端末、及び上記各識別情報受信処理部における上記複数のアンテナの配置間隔が、上記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている。
上記とは別の実施形態では、上記携帯端末、及び上記各識別情報受信処理部が有する上記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである。
本発明によれば、仕切られた空間内に存在する携帯端末の位置推定を行うシステムにおいて、特定の伝播経路を経て携帯端末から伝送される識別情報の電波に受信強度のレベル変動が生じても、それにより携帯端末の位置推定の精度が低下しないようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る位置推定システムの全体構成を示すブロック図である。
上記位置推定システムは、図1に示すように、建物100内に設定されるもので、移動無線端末1と、複数台(図1で示した例では、5台)の位置推定ノード(3、5、7、9、11)と、位置推定サーバ13と、で構成される。移動無線端末1は、例えばユーザ等により携行され、ユーザ等が建物100内を移動するのに伴って建物100内を移動するもので、建物100内において、その位置が位置推定ノード(3、5、7、9、11)、及び位置推定サーバ13によって推定される対象になっている。移動無線端末1は、所定の時間間隔で位置ビーコン信号(、及び該位置ビーコン信号に付随する諸情報(後に詳述する))を間欠的に送信する。
各々の位置推定ノード3、5、7、9、11は、建物100内における適宜の箇所に配置される情報通信機能を備えた固定設備であり、それら(位置推定ノード(3、5、7、9、11))の配置位置は、何れも予め測位された既知の位置である。各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)は、上記移動無線端末1から間欠的に送信される位置ビーコン信号(、及び該位置ビーコン信号に付随する諸情報)を受信して、該位置ビーコン信号の受信電波強度を測定する。各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)は、測定した位置ビーコン信号の受信電波強度に係わる情報を、夫々位置推定サーバ13に送信する。
位置推定サーバ13は、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)から送信される位置ビーコン信号の受信電波強度に係わる情報や、該位置ビーコン信号に付随する諸情報に基づき、上記移動無線端末1の建物100内における位置を推定するための位置推定処理を実行する。移動無線端末1、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)、及び位置推定サーバ13の構成の詳細については、後述する。位置推定サーバ13が行う移動無線端末1の現在位置の推定のための処理動作についても、後述する。
なお、図1では、移動無線端末については、符号1で示した1台分しか記載しておらず、そのため、建物100内に存在する移動無線端末が恰も1台だけであるかのような説明内容になっているが、実際のシステムでは、移動無線端末は複数台存在している場合が殆どである。また、位置推定サーバについても、図1では、符号13で示した1台分しか記載しておらず、恰も建物100内に設置されるべき位置推定サーバが1台だけであるかのような説明内容になっているが、実際のシステムでは、位置推定サーバの設置台数が1台だけの場合もあれば、2台以上の場合もあり得る。更に、位置推定ノードについても、図1では、符号3、5、7、9、11で示す5台分しか記載しておらず、そのため、建物100内に設置されるべき位置推定ノードが5台だけであるかのような説明内容になっているが、実際のシステムでは、位置推定ノードの設置台数が5台未満の場合もあれば、6台以上の場合もあり得る。
何れにしても、建物100内に存在する移動無線端末1の台数、建物100内に設置される位置推定ノード(3、5、7、9、11)の台数、及び建物100内に設置される位置推定サーバ13の台数は、図示の都合上から選定されたものに過ぎないから、図1に記載した台数には限定されない。
図2は、図1に記載の位置推定システムが備える移動無線端末1の内部構成を示す機能ブロック図である。
上記移動無線端末1は、図2に示すように、アンテナ15と、位置ビーコン信号送信部17と、時刻情報取得部19と、を備える。時刻情報取得部19は、例えば移動無線端末1に内蔵されるタイマ(図示しない)等の計時機構から時刻情報を取得して、該時刻情報を、位置ビーコン信号送信部17に出力する。位置ビーコン信号送信部17は、上記時刻情報取得部19からの時刻情報を入力し、予め決められた時刻に到達したことを認識すると、所定形式の位置ビーコン信号を生成すると共に、該位置ビーコン信号に、送信元認識番号情報、送信時刻情報、及びアンテナ切替情報を付加する(以下、上記各々の情報を位置ビーコン信号への「付加情報」と表記する場合もある)。そして、該位置ビーコン信号と該付加情報(以下、「位置ビーコン信号等」と表記する場合もある)とを、アンテナ15を通じて上述した各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)に送信する。
上述した付加情報において、送信元認識番号情報とは、該位置ビーコン信号等を受信した位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、(特に、移動無線端末1が建物100内に複数台存在する場合に)送信元が何れの移動無線端末1かを認識するための番号情報である。また、送信時刻情報とは、移動無線端1が該位置ビーコン信号等を位置推定ノード(3、5、7、9、11)へ送信した時刻を特定するための情報である。
更に、アンテナ切替情報とは、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)が夫々有する複数のアンテナのうちの何れか1つと、それらの入力端子(22)との間の接続の切替タイミングを、移動無線端末1(のアンテナ15)から間欠的に送信される位置ビーコン信号等の送信周期と同期させるための情報である。各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、独自に行うアンテナの上記切替動作については、後に詳述する。
なお、移動無線端末1は、位置ビーコン信号等を複数台の位置推定ノード(3、5、7、9、11)のうちの特定の位置推定ノードにのみ送信するのではなく、不特定多数の位置推定ノードに対し、送信(ブロードキャスト)する。
図3は、図1に記載の位置推定システムが備える複数台の位置推定ノード(3、5、7、9、11)の内部構成を示す機能ブロック図である。各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)の構成は、同一であるので、以下では、位置推定ノード3の構成を例にとって説明する。
位置推定ノード3は、図3に示すように、複数のアンテナ21a〜21nと、アンテナ選択部23と、位置ビーコン信号受信部25と、受信電波強度測定部27と、受信電波強度情報記録部29と、電波強度情報送信部31と、を備える。複数のアンテナ21a〜21nは、移動無線端末1から送信される位置ビーコン信号等を受信するため、少なくとも互いの間隔が上記位置ビーコン信号(無線信号)等の(電波の)波長の1/4以上離間した状態で位置推定ノード3の本体に配置される。
位置ビーコン信号受信部25は、複数のアンテナ21a〜21nの何れかが受信した(建物100内に存在する複数台の移動無線端末1中の何れか1台の)移動無線端末1からの位置ビーコン信号等(即ち、位置ビーコン信号、及び付加情報)を読込む。そして、該付加情報の1つであるアンテナ切替情報を、アンテナ選択部23に出力する。位置ビーコン信号受信部25は、また、上記位置ビーコン信号、及びその付加情報である送信元認識番号情報と送信時刻情報を、受信電波強度測定部27に出力する。
アンテナ選択部23は、位置ビーコン信号受信部25からのアンテナ切替情報に基づき、アンテナ21a〜21nの何れか1つと、位置推定ノード3の本体に内蔵される各種信号処理回路(即ち、アンテナ選択部23、位置ビーコン信号受信部25、受信電波強度測定部27、受信電波強度情報記録部29、及び電波強度情報送信部31)に接続する入力端子22との間の接続を、選択的に切替える処理動作を行う。
受信電波強度測定部27は、位置ビーコン信号受信部25からの位置ビーコン信号等を入力する。そして、該位置ビーコン信号に基づき、所定の演算処理を行ってアンテナ21a〜21nの何れかを通じて受信した位置ビーコン信号等の電波強度を測定する。測定された位置ビーコン信号等の電波強度値は、受信電波強度測定部27から受信電波強度情報記録部29、及び電波強度情報送信部31に夫々出力される。
受信電波強度情報記録部29は、受信電波強度測定部27からの位置ビーコン信号等の電波強度測定値を、受信電波強度情報として記憶する。この場合、上記付加情報のうちの上記送信元認識番号情報、及び上記送信時刻情報も、上記受信電波強度情報に対応させた状態で受信電波強度情報記録部29に記憶される。
電波強度情報送信部31は、移動無線端末1からの位置ビーコン信号等の間欠的な送信が終了した時点での受信電波強度の最大値を、受信電波強度情報記録部29より検索する。そして、電波強度情報送信部31は、検索の結果、受信強度情報記録部29から取得した受信電波強度の最大値情報を、該測定位置(即ち、建物100内における位置推定ノード3の配置位置)での電波強度情報として、上記送信元認識番号情報、及び上記送信時刻情報と共に位置推定サーバ13へ送信する。
上記電波強度情報等の、電波強度情報送信部31から位置推定サーバ13への送信は、電波強度情報送信部31と位置推定サーバ13との間が、例えば専用の信号伝送ケーブル等(図示しない)により接続されている場合は、該信号伝送ケーブル等による有線伝送で行われる。そうでなければ、無線伝送で行われる。
上記電波強度情報が、無線伝送により電波強度情報送信部31から位置推定サーバ13へ送信される場合には、上記電波強度情報等が、何れの位置推定ノード(3、5、7、9、11の何れか)から送信されたものかを識別できる技術的な手段が必要である。そのため、本実施形態では、電波強度情報送信部31において、上記電波強度情報に位置推定ノード(3、5、7、9、11)を識別するための情報(例えば上述した送信元認識番号情報と同様の情報)を付与すると共に、該識別情報が付与された後の電波強度情報が、電波強度情報送信部31から位置推定サーバ13へ送信される。
なお、位置推定ノード3(5、7、9、11)は、移動無線端末1からの位置ビーコン信号等を受信していない場合には、上記アンテナ21a〜21nのうちの予め決められた1つのアンテナ(例えばアンテナ21a)と、上記入力端子22との間の接続が保持されて、待機状態に置かれる。
本実施形態では、上記アンテナ選択部23が、上述したアンテナ切替情報に基づきアンテナ21a〜21nと入力端子22との間の接続を切替えるタイミングは、所定の時間間隔を置いて間欠的に送信される位置ビーコン信号等の1つの送信周期が終了するタイミングに同期するよう、設定される。換言すれば、位置ビーコン信号等の1つの送信周期が終了するまでの間は、接続切替えは行われない。また、各位置推定ノード(3、5、7、9、11)に備えられるアンテナの本数nは、2以上の整数であり、(1台、若しくは複数台の)移動無線端末1からは、上記アンテナの本数n、若しくはnの倍数に当る数の位置ビーコン信号等から成る位置ビーコン信号群を1パケットとする間欠的な送信が行われる。
図4は、図1に記載の位置推定システムが備える位置推定サーバ13の内部構成を示す機能ブロック図である。
位置推定サーバ13は、図4に示すように、電波強度情報受信部33と、記憶部35と、位置推定部37と、を備える。電波強度情報受信部33は、上記各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)から(有線通信、又は無線通信により)個別に送信される電波強度情報等(即ち、該電波強度情報、及び上記付加情報のうちの、上記送信元認識番号情報と上記送信時刻情報)を受信し、それらの電波強度情報等を、記憶部35に出力する。記憶部35は、電波強度情報受信部33から出力される上記電波強度情報等(即ち、上記電波強度情報と、上記送信元(移動無線端末)認識番号情報と、上記送信時刻情報)を、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)別に記憶する。換言すれば、移動無線端末1が建物100内に複数台存在する場合には、記憶部35は、上記電波強度情報等を、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)別、及び各移動無線端末1別に記憶することになる。なお、記憶部35には、建物100内における各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)の配置位置に係わる情報が、予め記憶されているものとする。
上記電波強度情報が有線伝送により位置推定サーバ13へ送信される場合における、上記電波強度情報の送信元(位置推定ノード(3、5、7、9、11))の識別は、例えば上記電波強度情報が、予め各位置推定ノード(3、5、7、9、11)別に割り当てられている位置推定サーバ13の入力ポートの何れから入力されたかをチェックすることで行うことができる。また、上記電波強度情報が無線伝送により位置推定サーバ13へ送信される場合における、上記電波強度情報の送信元の識別は、例えば上述した(送信元認識番号情報と同様の情報である)位置推定ノード(3、5、7、9、11)の識別情報をチェックすることで行うことができる。
位置推定部37は、記憶部35から各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)別(、及び移動無線端末1別)に記憶されている上記電波強度情報等を読み出し、これらの電波強度情報等に基づいて所定の演算処理動作を行うことにより、上記(各々の)移動無線端末1の、上記建物100内における位置を推定する。即ち、位置推定部37は、例えば、記憶部35に位置推定ノード(3、5、7、9、11)別に記憶されている電波強度情報を夫々読み出すと共に、それらの送信時刻情報をも読み出す。そして、同一送信時刻において最も大きな値の電波強度情報を送信した位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、何れの位置推定ノード(3、5、7、9、11の何れか)であるかを判別する。
上記送信元の位置推定ノードが判別されれば、該位置推定ノードの建物100内における配置位置情報が、位置推定サーバ13にとって既知の情報であるから、位置推定部37は、或る時刻における移動無線端末1の建物100内における位置が、該位置推定ノードの近傍位置であると推定することができる。これにより、位置推定サーバ13は、移動無線端末1の、或る時刻における建物100内でのおおよその位置を把握することが可能になる。
図5は、図1に記載の位置推定システムにおいて採用される位置ビーコン信号の信号形式の一例を示す模式図である。
上記位置推定システムでは、図5に示すように、符号41で示す位置ビーコン信号群が、所定の時間間隔43を置いて間欠的に、移動無線端末1から位置推定ノード(3、5、7、9、11)へ送信される。各々の位置ビーコン信号群41は、移動無線端末1から各位置推定ノード(3、5、7、9、11)へバースト的に(密集した状態で)連続送信されるDB♯1、DB♯2、DB♯3、・・・・・・、DB♯nで示す合計でn個の位置ビーコン信号により構成される。なお、図5では、本発明とは本質的な関わりはないが、実際の通信においては必要であるガードタイム、プリアンブル、及びユニークワード等については、図示を省略している。
次に、上記位置推定システムを構成する各部の処理動作を説明する。
以下では、図1において符号1で示した移動無線端末が、建物100内に複数台存在しているものとして説明する。
まず、上述した位置推定システムにおいて、移動無線端末1からの位置ビーコン信号等が受信可能な距離に位置している位置推定ノード(3、5、7、9、11のうちの何れか1台)が、上記移動無線端末1からの位置ビーコン信号等を受信する場合の処理動作について説明する。
上記移動無線端末1からの位置ビーコン信号等が、例えば位置推定ノード3により、そのアンテナ21aを通じて受信されると、該位置ビーコン信号の付加情報である送信元認識番号情報、送信時刻情報、及びアンテナ選択情報が、位置ビーコン信号受信部25で、夫々抽出される。既述のように、移動無線端末1からは上記位置ビーコン信号等が間欠的に送信されるから、位置推定ノード3では、受信電波強度測定部29において上記位置ビーコン信号等の受信電波強度が測定された後、アンテナ選択部23においてアンテナ切替情報に基づきアンテナの切替タイミングが把握される。そして、アンテナ選択部23において該切替タイミングによりアンテナ21aと入力端子22との接続が、例えばアンテナ21bと入力端子22との接続に切替えられる。この状態で、位置推定ノード3は、上記移動無線端末1から次に送信されてくる位置ビーコン信号等の受信電波強度の測定に備えることになる。
上記のようにして、位置推定ノード3では、上記移動無線端末1から間欠的に送信されてくる位置ビーコン信号等を受信する毎に、アンテナ選択部23が該受信した位置ビーコン信号の付加情報であるアンテナ切替情報に基づき、アンテナ21a〜21nと入力端子22との間の接続を切替える。そして、各々のアンテナ21a〜21n別に、受信した位置ビーコン信号等の受信電波強度が、受信電波強度測定部27において測定され、該測定結果が、受信電波強度情報として、上述した態様で受信電波強度情報記録部29に記憶される。
移動無線端末1からの間欠的な位置ビーコン信号等の送信が完了すると、位置推定ノード3の受信電波強度情報記録部29には、各々のアンテナ21a〜21nを通じて受信された位置ビーコン信号等の受信電波強度情報が、上記のように各々のアンテナ21a〜21n別に蓄積される。よって、電波強度情報送信部31は、それらの受信電波強度情報のうちから電波強度が最大のものを該測定地点(即ち、位置推定ノード(3、5、7、9、11)の配置位置)での電波強度情報として、有線伝送、若しくは無線伝送により位置推定サーバ13へ送信する。
位置推定サーバ13では、電波強度情報受信部33が、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)から送信される受信電波強度情報を受信すると共に、該受信電波強度情報を、各位置推定ノード(3、5、7、9、11)からの受信電波強度情報として、一旦、記憶部35に記憶させる。次に、位置推定部37が、記憶部35に各位置推定ノード(3、5、7、9、11)別に記憶されている受信電波強度情報に基づいて、上述した位置ビーコン信号等の送信元である(1台、若しくは複数台の)移動無線端末1の、建物100内における位置を推定するための処理動作を実行する。
上述した実施形態では、(1台、若しくは複数台の)移動無線端末1において、時刻情報取得部19が時刻情報を取得すると共に、位置ビーコン信号送信部17が時刻情報取得部19からの時刻情報を参照して、予め決められた時刻に到達したことを認識すると、位置ビーコン信号等を、アンテナ15を通じて位置推定ノード(3、5、7、9、11)へ送信する。しかし、例えば(1台、若しくは複数台の)移動無線端末1に内蔵される振動センサ等(図示しない)が、移動無線端末1の移動を検知した時点で、位置ビーコン信号送信部17が、アンテナ15を通じて位置ビーコン信号等を位置推定ノード(3、5、7、9、11)へ送信するようにしても差し支えない。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、移動無線端末1から間欠的に送信され、様々な伝播経路を経て伝送された位置ビーコン信号等を、複数本のアンテナ21a〜21nを用いて受信するようにしたので、上記伝播経路の何れかに人や物や構造物が存在することで、該伝播経路を経た位置ビーコン信号等に反射、屈折、回折、散乱、吸収、遮蔽等の現象が生じても、これらの現象に起因する影響を全く受けないか、或いは受け難い伝播経路を経た位置ビーコン信号等が受信可能であるので、上記位置ビーコン信号等の電波強度の測定精度を、従来よりも向上させることができる。よって、移動無線端末1の位置が移動によって変化しても、より正確な受信電波強度を測定することができるので、移動無線端末1のより正確な位置の推定が行える。
また、携帯電話機等の、各種機器類やユーザの身体等に携帯した状態で使用することが前提である移動無線端末1については、複数のアンテナが必要なく単一のアンテナ15だけで無線通信が行えるので、アンテナ切替えのためのハードウェアは不要である。よって、本実施形態では、移動無線端末1の小型化、及び低消費電力化と、各々が複数本のアンテナ21a〜21nを有し、且つ、これらアンテナ21a〜21nの接続切替えを行う構成の位置推定ノード3、5、7、9、11を備える位置推定システムにおける移動無線端末1の位置推定精度の向上とを同時に実現することができる。
また、位置推定ノード3、5、7、9、11に夫々備えられる複数本のアンテナ21a〜21nについては、少なくとも互いの間隔が上述した位置ビーコン信号(無線信号)等(の電波)の波長の1/4以上離間した状態で位置推定ノード3の本体に配置されているため、各々のアンテナ21a〜21nは、相互に干渉することが無い状態で移動無線端末1からの位置ビーコン信号等を受信することが可能である。よって、各々のアンテナ21a〜21nを通じて、より相関性の少ない位置ビーコン信号等の受信電波強度情報を取得することが可能になるので、建物100内の特定の地点に配置されている位置推定ノード(3、5、7、9、11)において、より正確な受信電波強度情報を取得することができ、結果的により正確な位置推定を行うことが可能になる。
また、移動無線端末1からの位置ビーコン信号等を受信した位置推定ノード(3、5、7、9、11)では、該位置ビーコン信号等の送信元が何れの移動無線端末1かを把握することが可能である。更に、位置推定ノード(3、5、7、9、11)では、移動無線端末1からバースト状態で送信される1塊の位置ビーコン信号群等の送信が完了する毎に、アンテナ21a〜21nの接続が切替わるようになっているため、或るアンテナにおいて受信した位置ビーコン信号群等について正確な受信電波強度が得られなくても、別のアンテナに接続が切替った状態で受信した位置ビーコン振号群等について正確な受信電波強度が得られる可能性が大きいので、より多くの受信電波強度情報から移動無線端末1に係わる正確な位置推定を行うことができる。
更に、(1台、若しくは複数台の)移動無線端末1に内蔵される振動センサ等(図示しない)が、移動無線端末1の移動を検知した時点で、位置ビーコン信号送信部17が、アンテナ15を通じて位置ビーコン信号等を位置推定ノード(3、5、7、9、11)へ送信するようにすることで、位置推定サーバ13において、建物100内における移動無線端末1の軌跡をトレースすることが可能になる。そして、位置推定サーバ13において、これらの軌跡を参照することで、移動無線端末1のより正確な位置推定が可能になる上、移動無線端末1が静止している状態での位置ビーコン信号等の送信停止の時間を長く設定することにより、移動無線端末1が移動を開始した時点で位置ビーコン信号等の送信を開始することが可能になるから、移動無線端末1の動作時間を短く設定することにより移動無線端末1の低消費電力化を図ることができる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る位置推定システムが備える複数台の位置推定ノードの内部構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、図6に示すように、各々の位置推定ノード(61、63、65、67、69)が、図3で示したような複数本のアンテナ21a〜21nに代えて、フェーズドアレイアンテナを備えた点で、図3で示した位置推定ノードと相違する。ここで、フェーズドアレイアンテナとは、アンテナ系の放射素子相互間の電流、位相を変化させて電磁波の放射方向や指向性を変える機能を備えるアンテナのことであり、上記フェーズドアレイアンテナは、位置推定ノード(61、63、65、67、69)本体の適宜な平面上に配置された複数のアンテナ素子71a〜71nと、複数の可変移相73a〜73nと、合成分配器75と、移相器制御部77とにより構成される。
図6において、位置ビーコン信号受信部79は、図3で示した位置ビーコン信号受信部25と、受信電波強度測定部81は、図3で示した受信電波強度測定部27と、受信電波強度情報記録部83は、図3で示した受信電波強度情報記録部29と、電波強度情報送信部85は、図3で示した電波強度情報送信部31と、夫々構成、機能が同一である。よって、これらの詳細については、説明を省略する。
上記構成のフェーズドアレイアンテナにおいて、複数の可変移相器73a〜73nは、移相器制御部77の制御下で、夫々対応するアンテナ素子71a〜71nからの位置ビーコン信号等の電波の位相や振幅等を任意に可変すると共に、位相や振幅等を可変した後の電波を、合成分配器75に出力する。合成分配器75は、可変移相器73a〜73nから夫々出力される上記電波を合成すると共に、合成した後の電波を、位置ビーコン信号受信部79等に出力する。移相器制御部77は、各々の可変移相器73a〜73nの信号処理動作を制御する。
図1乃至図5で説明した本発明の第1の実施形態では、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、移動無線端末1が間欠的に送信する位置ビーコン信号等を受信する際に、複数本のアンテナ21a〜21nの接続を順次選択的に切替えることによって、各々のアンテナ21a〜21nを通じて受信した位置ビーコン信号等の電波強度を測定すると共に、受信した電波強度の最大値を、該位置推定ノード(3、5、7、9、11)での受信電波強度と見做していた。しかし、本実施形態では、フェーズドアレイアンテナを構成する各々のアンテナ素子71a〜71nの信号の位相や振幅を電気的に制御する(任意に可変する)ことにより、アンテナの指向性を高速で可変させることが可能になる。
また、本実施形態では、アンテナ(フェーズドアレイアンテナ)の指向性を高速に可変することが可能であるから、様々な方向から送信されてくる位置ビーコン信号等を、アンテナの指向性を変化させることにより複数回受信することができる。そのため、上記伝播経路の何れかに人や物や構造物が存在することで、該伝播経路を経た位置ビーコン信号等に反射、屈折、回折、散乱、吸収、遮蔽等の現象が生じても、これらの現象に起因する影響を全く受けないか、或いは受け難い伝播経路を経た位置ビーコン信号等が受信可能であるので、上記位置ビーコン信号等の電波強度の測定精度を、従来よりも向上させることができる。よって、移動無線端末1の現在位置が移動によって変化しても、より正確な受信電波強度を測定することができるので、移動無線端末1のより正確な現在位置の推定が行える。更に、各々の位置推定ノード(61、63、65、75、69)を、簡易な構成にすることができるのみならず、より高速な処理動作も実現可能になる。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る位置推定システムが備える移動無線端末の内部構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、図7に示すように、移動無線端末87に、複数本のアンテナ89a〜89nと、これらのアンテナ89a〜89nと移動無線端末87側の入力端子91との間の接続を選択的に切替えるためのアンテナ選択部93とが備えられている点で、図2で示した移動無線端末1と相違する。
なお、図7において、位置ビーコン信号送信部95は、図2で示した位置ビーコン信号送信部17と、時刻情報取得部97は、図2で示した時刻情報取得部19と、夫々構成、機能が同一である。よって、これらの詳細については、説明を省略する。
図7において、移動無線端末87では、位置ビーコン信号送信部95が、時刻情報取得部97からの時刻情報を参照して、予め決められた時刻に到達したことを認識すると、アンテナ選択部93により入力端子91に接続されているアンテナ(89a〜89n)(nは2以上の整数である)の何れかを通じて位置ビーコン信号等を各々の位置推定ノードへ間欠的に送信する。アンテナ選択部93によるアンテナ89a〜89nの入力端子91への接続切替は、既述のようにアンテナ89aからアンテナ89nに向けて順に行われる。上記接続切替の動作がアンテナ89nまで行われることにより、移動無線端末87から位置ビーコン信号群等が、n回送信される。
なお、移動無線端末87は、位置ビーコン信号等を複数台の位置推定ノードのうちの特定の位置推定ノードにのみ送信するのではなく、不特定多数の位置推定ノードに対し、送信(ブロードキャスト)する。また、位置推定システムを構成する全ての位置推定ノードが上記位置ビーコン信号等を受信可能である必要は無く、移動無線端末87の現在位置の近傍の位置に配置されている位置推定ノードのうち、少なくとも1台が受信可能であれば良い。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る位置推定システムが備える複数台の位置推定ノードの内部構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、図8に示すように、位置推定ノード99に1本のアンテナ101が備えられている点と、図3で示したようなアンテナ選択部(23)が設けられていない点において、図3で示した位置推定ノードと構成が相違する。
図8において、位置ビーコン信号受信部103は、図3で示した位置ビーコン信号受信部25と、受信電波強度測定部105は、図3で示した受信電波強度測定部27と、受信電波強度情報記録部107は、図3で示した受信電波強度情報記録部29と、電波強度情報送信部109は、図3で示した電波強度情報送信部31と、夫々構成、機能が同一である。よって、これらの詳細については、説明を省略する。
図1乃至図5で説明した本発明の第1の実施形態では、各々の位置推定ノード(3、5、7、9、11)が、移動無線端末1が間欠的に送信する位置ビーコン信号等を受信する際に、複数本のアンテナ21a〜21nの接続を順次選択的に切替えることによって、各々のアンテナ21a〜21nを通じて受信した位置ビーコン信号等の電波強度を測定すると共に、受信した電波強度の最大値を、該位置推定ノード(3、5、7、9、11)での受信電波強度と見做していた。
しかし、本実施形態では、上述した第1の実施形態とは逆に、移動無線端末87側に複数本のアンテナ89a〜89nとアンテナ選択部93とを備えると共に、位置推定ノード99側においては、アンテナを符号101で示した1本だけ備えることとし、アンテナ選択部は備えていない。よって、位置推定ノード99においては、複数本のアンテナ89a〜89nを通じて移動無線端末87から送信される位置ビーコン信号等を、1本のアンテナ101を通じて受信することになる。
このように、本実施形態においては、位置推定ノード99側において、複数本のアンテナと、アンテナ選択部とが不要になるため、位置推定ノード99の小型化、及び低消費電力化を図ることが可能になる。
本実施形態においても、移動無線端末の現在位置が移動によって変化しても、より正確な受信電波強度を測定することができるので、移動無線端末のより正確な現在位置の推定が行える。
更に、本実施形態の変形例として、移動無線端末側、及び位置推定ノード側の双方に、複数本のアンテナと、アンテナ選択部とを備えた構成の位置推定システムを想到し得るが、該システムにおいては、移動無線端末が備えるアンテナの本数と、位置推定ノードが備えるアンテナの本数との積の数だけ、上述した位置ビーコン信号等の受信電波強度の測定が可能になる。よって、より多くの受信電波強度情報から移動無線端末の正確な位置推定が可能になる。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る位置推定システムが備える移動無線端末の内部構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態では、移動無線端末に、図2で示したアンテナ15に代えて、図6で示したのと同一構成のフェーズドアレイアンテナを備えた点で、図2で示した移動無線端末1と相違する。即ち、図9に示すように、本実施形態では、フェーズアンテナとして、複数のアンテナ素子111a〜111nと、複数の可変移相器113a〜113nと、合成分配器115と、移相器制御部117とが、移動無線端末123に備えられている。
図9において、複数のアンテナ素子111a〜111nは、図6で示した複数のアンテナ素子71a〜71nと、複数の可変移相器113a〜113nは、図6で示した複数の可変移相器73a〜73nと、合成分配器115は、図6で示した合成分配器75と、移相器制御部117は、図6で示した移相器制御部77と、夫々構成、機能が同一である。よって、これらの詳細については、説明を省略する。
本実施形態では、移動無線端末123に、図7で示したような複数のアンテナ89a〜89nを備える代わりに、上述した構成のフェーズドアレイアンテナを備えることにより、フェーズドアレイアンテナを構成する各々のアンテナ素子111a〜111nの信号の位相や振幅を電気的に制御する(任意に可変する)ことにより、アンテナの指向性を高速で可変させることが可能になる。
よって、移動無線端末123から送信される位置ビーコン信号等の伝播経路に存在する人や物や構造物によって、位置ビーコン信号等に反射、屈折、回折、散乱、吸収、遮蔽等の現象が生じても、これらの現象に起因する影響を全く受けないか、或いは受け難い伝播経路を経た位置ビーコン信号等が受信可能であるので、上記位置ビーコン信号等の電波強度の測定精度を、従来よりも向上させることができる。よって、移動無線端末123の現在位置が移動によって変化しても、より正確な受信電波強度を測定することができるので、移動無線端末123のより正確な位置推定が行える。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る位置推定システムの全体構成を示すブロック図。 図1に記載した位置推定システムが備える移動無線端末の内部構成を示す機能ブロック図。 図1に記載した位置推定システムが備える複数台の位置推定ノードの内部構成を示す機能ブロック図。 図1に記載した位置推定システムが備える位置推定サーバの内部構成を示す機能ブロック図。 図1に記載した位置推定システムにおいて採用される位置ビーコン信号の信号形式の一例を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る位置推定システムが備える複数台の位置推定ノードの内部構成を示す機能ブロック図。 本発明の第3の実施形態に係る位置推定システムが備える移動無線端末の内部構成を示す機能ブロック図。 本発明の第3の実施形態に係る位置推定システムが備える複数台の位置推定ノードの内部構成を示す機能ブロック図。 本発明の第4の実施形態に係る位置推定システムが備える移動無線端末の内部構成を示す機能ブロック図。
符号の説明
1、87,123 移動無線端末
3、5、7、9、11、61、63、65、67、69、99 位置推定ノード
13 位置推定サーバ
15、21a〜21n、89a〜89n、101 アンテナ
17、95、119 位置ビーコン信号送信部
19、97、121 時刻情報取得部
22、91 入力端子
23、93 アンテナ選択部
25、79、103 位置ビーコン信号受信部
27、105 受信電波強度測定部
29、107 受信電波強度情報記録部
31、109 電波強度情報送信部
33 電波強度情報受信部
35 記憶部
37 位置推定部
71a〜71n、111a〜111n アンテナ素子
73a〜73n、113a〜113n 可変移相器
75、115 合成分配器
77、117 移相器制御部
100 建物

Claims (16)

  1. 仕切られた空間内に存在する、1つのアンテナを有する1又は複数の携帯端末から前記アンテナを通じて無線伝送される前記携帯端末の識別情報に基づき、前記携帯端末の、前記空間内における位置を推定する位置推定システムにおいて、
    前記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、前記携帯端末からの識別情報を受信するための複数のアンテナを有し、各アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、
    前記各識別情報受信処理部から個別に伝送される前記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、該抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、該検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて前記空間内における前記携帯端末の位置を推定する情報処理部と、
    を備える位置推定システム。
  2. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記識別情報受信処理部の、前記空間内における配置位置に係わる情報が、予め前記情報処理部に保持されている位置推定システム。
  3. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記各識別情報受信処理部における前記複数のアンテナの配置間隔が、前記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている位置推定システム。
  4. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記識別情報が、前記各識別情報受信処理部が持つ複数のアンテナのうちの1つと、前記各識別情報受信処理部の内部回路との間の接続を切替えるタイミングを示した情報を含む位置推定システム。
  5. 請求項4記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末が、前記識別情報を、所定の周期で間欠的に送信する位置推定システム。
  6. 請求項5記載の位置推定システムにおいて、
    前記各識別情報受信処理部が、前記携帯端末からの前記識別情報の送信周期に同期させて、前記各識別情報受信処理部の内部回路と前記複数のアンテナ中の1つとの間の接続を、択一的に切替えるようにした位置推定システム。
  7. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末が、前記識別情報を送信するために、1つのアンテナを有する位置推定システム。
  8. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記各識別情報受信処理部が有する前記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである位置推定システム。
  9. 請求項1記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末から前記各識別情報受信処理部を通じて前記情報処理部に与えられる前記識別情報が、前記携帯端末が前記識別情報を送信した時刻を示す情報を含む位置推定システム。
  10. 請求項9記載の位置推定システムにおいて、
    前記情報処理部が、前記送信時刻を示す情報をも参酌して、前記空間内における前記携帯端末の位置を推定する位置推定システム。
  11. 仕切られた空間内に存在する、複数のアンテナを有する1又は複数の携帯端末から前記アンテナを通じて無線伝送される前記携帯端末の識別情報に基づき、前記携帯端末の、前記空間内における位置を推定する位置推定システムにおいて、
    前記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、前記携帯端末からの識別情報を受信するための1つのアンテナを有し、該アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、
    前記各識別情報受信処理部から個別に伝送される前記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、該抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、該検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて前記空間内における前記携帯端末の位置を推定する情報処理部と、
    を備える位置推定システム。
  12. 請求項11記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末における前記複数のアンテナの配置間隔が、前記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている位置推定システム。
  13. 請求項11記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末が有する前記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである位置推定システム。
  14. 仕切られた空間内に存在する、複数のアンテナを有する1又は複数の携帯端末から前記アンテナを通じて無線伝送される前記携帯端末の識別情報に基づき、前記携帯端末の、前記空間内における位置を推定する位置推定システムにおいて、
    前記空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、前記携帯端末からの識別情報を受信するための複数のアンテナを有し、各アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する複数の識別情報受信処理部と、
    前記各識別情報受信処理部から個別に伝送される前記識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、該抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、該検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて前記空間内における前記携帯端末の位置を推定する情報処理部と、
    を備える位置推定システム。
  15. 請求項14記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末、及び前記各識別情報受信処理部における前記複数のアンテナの配置間隔が、前記識別情報の送信電波の波長の少なくとも1/4以上の間隔に設定されている位置推定システム。
  16. 請求項14記載の位置推定システムにおいて、
    前記携帯端末、及び前記各識別情報受信処理部が有する前記アンテナが、アンテナ素子相互間の電流、位相を変化させることにより電磁波の放射方向や指向性を変える機能を持つフェーズドアレイアンテナである位置推定システム。
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