JP2008198986A - デュアルフリーシリサイドゲートを有する半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
半導体装置、特にデュアルフリーシリサイド(FUSI)金属ゲートを有するデュアル仕事関数の半導体装置を製造するための良好な方法を提供する。
【解決手段】
デュアル仕事関数半導体装置の製造方法が、第1領域(101a)の第1電極(102a)上に、第1金属層(108)と、少なくとも第1仕事関数変調元素を提供する工程を含む。更に、第2領域(101b)の少なくとも第2電極(102b)上に、第2金属の第2金属層(109)が形成される。第1電極(102a)の第1シリサイド化と、第2電極(102b)の第2シリサイド化とは、同時に行われる。
【選択図】図1
半導体装置、特にデュアルフリーシリサイド(FUSI)金属ゲートを有するデュアル仕事関数の半導体装置を製造するための良好な方法を提供する。
【解決手段】
デュアル仕事関数半導体装置の製造方法が、第1領域(101a)の第1電極(102a)上に、第1金属層(108)と、少なくとも第1仕事関数変調元素を提供する工程を含む。更に、第2領域(101b)の少なくとも第2電極(102b)上に、第2金属の第2金属層(109)が形成される。第1電極(102a)の第1シリサイド化と、第2電極(102b)の第2シリサイド化とは、同時に行われる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般に、半導体プロセス技術と半導体装置の分野に関する。特に、本発明は、フリーシリサイドゲートおよびデュアル仕事関数を有する半導体装置の製造に関する。
現在まで、半導体産業は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の幾何学的な寸法を縮小することにより牽引されてきた。二酸化シリコン(SiO2)をゲート誘電体として使用し多結晶シリコン(poly−Si)をゲート電極として使用する伝統的なMOSFET技術は、100nm又はそれ以下にスケールが小さくなった場合に多くの問題を発生する。
ゲート酸化膜の膜厚が薄くなると、ゲートの直接トンネル電流の発生が指数関数的に増加する。45nmノードおよびこれを越える場合に、この問題を解決するための1つの解決策として、いわゆるhigh−k(高誘電率)誘電体をゲート誘電体に導入する方法がある。high−k誘電体は、SiO2の誘電率より大きな誘電率(k)、即ちk>3.9を有する。high−k誘電体では、(SiO2に比較して)より大きな物理的膜厚で、より薄いSiO2層と同じ実効キャパシタンスにできる。high−k材料のより大きな物理的膜厚により、ゲートリーク電流が低減される。
ゲート誘電体の寸法とともに、ゲート寸法も縮小される。しかしながら、2nmより薄い膜厚のSiO2酸化物では、ポリデプレッション(polydepletion)が、多結晶Siゲート中で顕著となる。この問題を解決するための解決策は、ゲート材料として金属を使用することである。金属ゲートは、多結晶ゲートの空乏化の影響を排除する、シート抵抗を低減する、high−kゲート誘電体とより互換性を有する、接合領域のドーピングから仕事関数が独立であるといった利点がある。
しかしながら、金属ゲートの導入により、閾値電圧が金属の仕事関数により制御されるようになる。多結晶シリコンゲートのMOSFETに比較して、金属ゲートを有するMOSFET(nMOSFETおよびpMOSFETの双方)は、産業上の研究者にとって大きな挑戦を残している。なぜならば、金属電極の実効仕事関数は、組成、下層の誘電体、およびプロセス中の温度サイクルを含む多くの要素により影響されるからである。
金属ゲート電極では、2つの(対称な)仕事関数(dual work function)が、NMOSおよびPMOSに対して必要となるので、仕事関数の調整は直接的ではない。多結晶シリコンゲート電極の仕事関数はイオン注入により調整できるのに対し、金属ゲート電極の仕事関数は容易に変化させることができないからである。
金属ゲートの仕事関数への要求に依存して、多くの集積されたスキームが、金属ゲートを、フリーシリサイド(FUSI:fully-silicided)金属ゲートを使用するようなCMOSプロセスフローに組み込むことを可能にする。
FUSIゲートコンタクトは、金属と接触した半導体ゲートの(完全な)シリサイド化により形成される。これは、半導体ゲートコンタクトが、完全にゲートシリサイドに変えられることを意味する。シリサイド化は、半導体装置のコンタクトとして機能する、金属−半導体合金(シリサイド)を形成するアニールプロセスとして定義される。半導体ゲートコンタクトは多結晶シリコンコンタクトでも良い。金属は、タングステン(W)のような耐熱性金属、白金(Pt)のような貴金属、ニッケル(Ni)のようなニアノーブル(near-noble)金属、チタン(Ti)のような遷移金属、またはそれらの組み合わせでも良い。Niのような金属をゲートシリコン(Si)の上に堆積させることによりシリサイドが形成され、続いて例えばNiSiのようなシリサイドを形成するために、加熱工程(例えば高速熱処理(RTP))が行われる。FUSIの方法では、全てのゲートシリコンがシリサイドになるまで、この工程が続く。
FUSIゲートCMOSの仕事関数を調整するための1つの可能の方策は、異なったNiシリサイド相(NMOSに対してはNiSi、PMOSに対してはNiリッチのシリサイド)の使用である。これは、A. Lauwersらによる"CMOS integration of dual work function phase controlled Ni FUSI with simultaneous silicidation of NMOS (NiSi) and PMOS (Ni-rich silicide) gates on HfSiON)", IEDM 2005, p661 に記載されている。2段階のNi−FUSIプロセスを用いることにより、NMOSとPMOSの同時の完全なシリサイド化が、NMOSとPMOSにおいて異なったNi/Si比率で達成できる。かかる方法では、ゲートのシリサイド化に先だって、選択的かつ制御された多結晶エッチバックを通してPMOS多結晶シリコンの高さが低減される。
FUSIゲートCMOS中の仕事関数を調整する他の可能性は、NMOSとPMOSで(仕事関数の異なる)異なった金属を使用することである、米国特許出願US2006/012,663では、CMOS装置で、2つのセルフアラインのフリーシリサイドゲートを作製する方法が開示されている。この方法では、ブロッキング膜がNMOSとPMOSの双方の上に堆積される。ブロッキング膜をパターニングした後、第1金属層が堆積され、第1金属を有するNMOSの上の第1FUSIゲートが形成される。未反応の第1金属を除去した後、FUSI−PFETを作製するために、第2金属層が堆積される。この方法では、2つの分離されたシリサイド工程を用いることにより、NMOSのFUSIゲート領域とは異なった金属から形成されるPMOSのFUSIゲート領域が形成される。
デュアルFUSIゲート領域半導体装置を作製するために、他の可能性に対する要求がある。特に、NMOSおよび/またはPMOSの仕事関数の調整に対する要求と組み合わされた簡単な集積フロー(例えば最小のプロセス工程)を用いたデュアルFUSI−CMOS装置に対する要求がある。
米国特許出願US2006/012,663
IEDM 2005 661頁
本発明の態様の目的は、半導体装置、特にデュアルフリーシリサイド(FUSI)金属ゲートを有するデュアル仕事関数の半導体装置を製造するための良好な方法を提供することである。
本発明の一の態様は、デュアル仕事関数の半導体装置の製造方法であって、半導体基板に、少なくとも第1電極を含む少なくとも第1領域を形成する工程と、半導体基板に、少なくとも第2電極を含む少なくとも第2領域を形成する工程と、第1領域の第1電極上に、第1金属層を形成する工程であって、第1金属層は少なくとも第1金属と少なくとも第1仕事関数変調元素とを含む工程と、第2領域の少なくとも第2電極上に、第2金属層を形成する工程であって、第2金属層は少なくとも第2金属を含む工程と、第1電極の第1シリサイド化と、第2電極の第2シリサイド化とを行う工程であって、第1シリサイド化と第2シリサイド化とが同時に行われる工程とを含む。
本発明の態様の特徴は、デュアルフリーシリサイド(FUSI)電極が、半導体装置の、第1領域の少なくとも第1電極と、第2領域の少なくとも第2電極との双方に対して、1つの同時に行われるシリサイド化プロセス中に作製されることである。
本発明の態様の他の特徴は、デュアルフリーシリサイド(FUSI)電極が、半導体装置の、第1領域の少なくとも第1電極と、第2領域の少なくとも第2電極との双方に対して形成された、異なるシリサイド化された電極が同時に形成されることである。特に、半導体装置の第1領域のシリサイド化された第1電極と、半導体装置の第2領域のシリサイド化された第2電極とが、一回で生じるシリサイド化プロセスを用いて同時に形成される。シリサイド化された電極は、金属層を用いた多結晶シリコン電極のシリサイド化により形成されても良い。金属層は、少なくともシリサイド化に適した金属を含む。金属層は、少なくとも電極の仕事関数を変調するのに適した仕事関数変調元素を含む。
追加の特徴として、第2金属層は、更に、少なくとも第2仕事関数変調元素を含み、第2仕事関数変調元素は、第1仕事関数変調元素と異なるものであっても良い。
選択的に、第1金属層の第1金属と、第2金属層の第2金属は、同じであっても良い。
本発明の態様の他の特徴は、半導体装置の、第1領域と第2領域の双方の仕事関数が、それぞれ、ミッドギャップからn型のバンド端に変調され、および/またはミッドギャップからp型のバンド端に変調されることである。
第1金属層を形成する工程は、少なくとも第1領域の第1電極を覆うが、第2領域の第2電極は覆わない、パターニングされた第1金属層を形成する工程を含んでも良い。
パターニングされた第1金属層を形成する工程は、第1領域の第1電極と第2領域の第2電極とを覆う第1金属層を堆積させる工程と、第1金属層をパターニングして、第2領域の、第2電極を覆う第1金属層の部分を除去する工程とを含んでも良い。
第1金属層をパターニングする工程は、第1金属層を堆積させる工程の後に、第1領域の第1電極と第2領域の第2電極とを覆うフォトレジスト層を形成する工程と、リソグラフィック工程を行い、これにより、少なくとも第2領域の第2電極を覆うフォトレジスト層の部分を除去する工程と、第2領域の、少なくとも第2電極を覆う第1金属層をエッチングする工程とを含んでも良い。
フォトレジスト層を形成する前に、第1金属層の上にハードマスク層を形成しても良い。第1金属層をエッチングする前に、第2領域の、第2電極を覆うハードマスク層の部分がエッチングされる。
代わりに、パターニングされた第1金属層を形成する工程は、少なくとも第1領域の第1電極と第2領域の第2電極を覆う犠牲層を形成する工程と、パターニングされた犠牲層が、少なくとも第2領域の第2電極を覆うが、第1領域の第1電極を覆わないように、犠牲層をパターニングする工程と、第1領域の第1電極を覆い、かつ第2領域の第2電極を覆うパターニングされた犠牲層を覆う、第1金属層を形成する工程と、第1金属層をパターニングする工程とを含んでも良い。
犠牲層をパターニングする工程は、第1領域の第1電極と第2領域の第2電極を覆う犠牲層の上に、フォトレジスト層を形成する工程と、リソグラフィック工程を行い、これにより、第1領域の、少なくとも第1電極を覆うフォトレジスト層の部分を除去する工程と、第1領域の、少なくとも第1電極を覆う犠牲層の部分を除去する工程とを含んでも良い。
第2電極を覆う第2領域において、犠牲層がリフトオフされ、これにより、第1金属層のパターニング工程において、第2領域の、第2電極を覆う第1金属層が除去されても良い。
第2金属層を形成する工程は、少なくとも第1電極と第2電極を覆うように第2金属層を形成する工程を含む。
第1金属層の第1金属および/または第2金属層の第2金属は、少なくともNi、Co、Tiからなる群から選択される金属を含んでも良い。第1金属層の第1金属および/または第2金属層の第2金属は、少なくとも、下層の第1電極および/または第2電極のシリサイド化に適した材料を含む。
第1金属層の第1仕事関数変調元素または第2金属層の第2仕事関数変調元素は、ランタニド系から選択される元素を含んでも良い。
第1金属層の第1仕事関数変調元素または第2金属層の第2仕事関数変調元素は、Yb、Tb、Gd、La、Er、Dyの群から選択される。
第1金属層の第1仕事関数変調元素または第2金属層の第2仕事関数変調元素は、白金金属を含んでも良い。
第1金属層の第1仕事関数変調元素または第2金属層の第2仕事関数変調元素は、Pt、Pd、Ir、Ru、Rh、Osから選択される。
第1金属層の第1仕事関数変調元素または第2金属層の第2仕事関数変調元素は、Alであっても良い。
上述のいずれかの請求項にかかるデュアル仕事関数半導体装置の製造方法についての発明の形態では、半導体装置はCMOSであり、第1領域と第2領域は反対のドーピングタイプを有する。
第1領域のドーピングタイプは、n型であっても良い。
本発明の形態の特徴では、合金アプローチを用いることにより、電極の仕事関数は、より広い範囲で変調可能となる。この合金アプローチは、第1金属材料または合金を用いた第1電極のシリサイド化と、第2金属材料または合金を用いた第2電極のシリサイド化が行われる、同時シリサイド化工程を含む。装置の多数キャリアに依存して、電極の仕事関数がより高いまたはより低い仕事関数に変調するように、第1および第2金属材料は選択される。仕事関数の変調は、適当な仕事関数変調元素を選択することにより行われる。
本発明の1またはそれ以上の具体例について、添付図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではなく、請求の範囲によってのみ限定されるものである。記載された図面は、単に概略であり、限定するものではない。図面において、図示目的で、いくつかの要素の大きさは拡張され、縮尺通りに記載されていない。寸法と相対寸法は、本発明の実施の実際の縮小には対応していない。当業者は、本発明の範囲に含まれる本発明の多くの変形や修正を認識するであろう。このように、好適な具体例の記載は、本発明の範囲を制限するものではない。
更に、記載や請求の範囲中の、第1、第2等の用語は、類似の要素の間で区別するために使用され、時間的、空間的順序を表す必要はない。そのように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された発明の具体例は、ここに記載や図示されたものと異なる順序によっても操作できることを理解すべきである。
また、記載や請求の範囲中の、上、下、上に、下に等の用語は、記載目的のために使用され、相対的な位置を示すものではない。そのように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された発明は、ここに記載や図示されたものと異なる位置でも操作できることを理解すべきである。例えば、要素の「下に」および「上に」は、この要素の対向する側面の上に配置されることを示す。
また、請求の範囲で使用される「含む(comprising)」の用語は、それ以降に示される要素に限定して解釈されること排除するものであり、他の要素や工程を排除しない。「手段AおよびBを含むデバイス」の表現の範囲は、構成要素AとBのみを含むデバイスに限定されるべきではない。本発明では、単にデバイスに関連した構成要素がAとBであることを意味する。
以下の具体例は、シリコン基板を参照しながら記載されるが、本発明の態様は、等価な他の半導体基板にも適用されることを理解すべきである。本発明の具体例では、「基板」の用語は、シリコン(Si)、ガリウムアーセナイド(GaAs)、ガリウムアーセナイドフォスファイド(GaAsP)、インジウムフォスファイド(InP)、ゲルマニウム(Ge)またはシリコンゲルマニウム(SiGe)基板のような半導体基板を含んでも良い。「基板」は、例えば、半導体基板部分に加えてSiO2やSi3N4層のような絶縁層を含んでも構わない。このように、「基板」の用語は、シリコンオンガラス基板やシリコンオンサファイア基板を含む。「基板」の用語は、このように、関心のある層や部分の下に位置する要素や層の全体を表すのに使用される。また、「基板」は例えばガラスや金属層のような、その上に層が形成されるいかなるベースであってもよい。このように、基板は、ブランケットウエハのようなウエハでも良く、また、下層上に成長されたエピタキシャル半導体層のような他のベース材料に形成される層であっても良い。
幾つかの具体例は、CMOS装置を形成するCMOSプロセスに組み込むのに適している。そのようなプロセスにおいて、活性領域は、半導体装置にドーピングすることにより形成される。活性層は、As、B、Ph、Sb等のドーパントの注入により活性になる領域として定義される。MOS装置では、この活性得領域は、しばしばソースおよび/またはドレイン領域と呼ばれる。しかしながら、本発明の態様は、これに限定するものではない。
以下の具体例は、相補型金属酸化物半導体(CMOS)装置のようなドレイン、ソース、およびゲートを有する装置構造を参照に記載されるが、本発明の態様はこれに限定されない。例えば、具体例は、マルチゲート電界効果トランジスタ(例えばFINFET装置)と同様に、プレーナ型CMOS装置にも適用できる。
ここで述べる方法は、半導体装置を作製するための多くの方法で使用される。1つの例は、ゲート電極のような制御電極と、ソース電極とドレイン電極のような少なくとも2つの主電極とをそれぞれが有する、異なった半導体構造を含む半導体装置の製造である。以降の記載においては、方法は、制御電極としてのゲート電極と、第1および第2の主電極としてのソース電極とドレイン電極とをそれぞれが有する、2つの半導体構造を有するデュアル仕事関数半導体装置の製造について述べる。この例は、単に説明の容易のために使用され、本発明を限定することを意図するものではない。
この記載では、「シリサイド化」、「シリサイド」、「シリサイド化された」の用語は、半導体と金属との間の反応をいう。シリサイド化は、半導体装置でコンタクトとして働き、より低い抵抗を有する、金属−半導体合金(シリサイド)を形成するアニールプロセスとして定義される。半導体ゲートコンタクトは、多結晶シリコンコンタクトでも良いが、これに限定されるものではない。半導体ゲートコンタクトは、例えばゲルマニウム(Ge)または他の好適な半導体からなる。金属は、タングステン(W)のような耐熱性金属、白金(Pt)のような貴金属、ニッケル(Ni)のようなニアノーブル(near-noble)金属、チタン(Ti)のような遷移金属、またはそれらの組み合わせでも良い。シリサイドは、例えばNiのような金属を、例えば多結晶シリコンゲートの上に堆積させて、続いて、少なくとも(高速熱処理(RTP)のような)加熱工程を行って例えばNiSiのようなシリサイドを形成することにより作製される。フリーシリサイド(FUSI)アプローチでは、この工程が、ゲートシリコンの全てがシリサイドになるまで続けられる。
一の具体例は、少なくとも第1電極(102a)を含む少なくとも第1領域(101a)を半導体基板(100)中に形成する工程と、少なくとも第2電極(102b)を含む少なくとも第2領域(101b)を半導体基板(100)中に形成する工程と、第1領域(101a)の第1電極(102a)の上に第1金属層(108)を形成する工程であって、第1金属は、少なくとも第1金属と少なくとも第1仕事関数変調要素とを含む工程と、第2領域(101b)の少なくとも第2電極(102b)の上に第2金属層(109)を形成する工程であって、第2金属は、少なくとも第2金属を含む工程と、第1電極(102a)の第1シリサイド化と、第2電極(102b)の第2シリサイド化とを行う工程であって、第1シリサイド化と第2シリサイド化が同時に行われる工程と、を含むデュアル仕事関数半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の具体例にかかるデュアル仕事関数半導体装置の製造方法が、異なった工程が記載された図7のフローチャートに示されている。
第1工程(710)は、半導体基板に、少なくとも第1ゲート電極を形成する工程を含む。基板100は、上述のような、いずれのタイプの基板100であってもかまわない。好ましくは、基板100は、複数の区別された領域を含む。最も好ましくは、図1に示すように、2つの区別された領域が、基板100中に規定される。即ち、第1領域101a(左側)と第2領域101b(右側)である。第2領域101bは、第1領域101aから区別され、重ならない。第1領域101aは、例えば半導体装置のNMOS領域であり、第2領域101bは、例えば半導体装置のPMOS領域であり。または反対でもよい。第1領域101aと第2領域101bとを互いに分離するための方法は、その間にシャロートレンチアイソレーション(STI)105を適用することである。STIは、深くて細いトレンチであり、酸化物が充填され、集積装置の隣接する装置間の半導体基板中にエッチングされ、その間で電気的な分離を行う。代わりに、LOCOS(local Oxidation of silicon)が用いられても良い。
第1ゲート電極102aは、第1領域101aの上に形成される。代わりに、第1ソース領域103aと第1ドレイン領域104aが、第1領域101aに形成されても良い(図1)。第1ゲート電極102aは、多結晶シリコン層から形成されるのが良い。代わりに第1ゲート電極102aが、例えばGeのような他の半導体要素を含んでもよい。第1ソース領域103aは、第1ゲート電極102aの下に位置するチャネル領域に、多数キャリア(例えなNMOSに対しては電子、PMOSに対しては正孔)を注入する領域であり、一方、第1ドレイン領域104aは、第1ゲート電極102aの下に位置するチャネル領域から、多数キャリア(例えなNMOSに対しては電子、PMOSに対しては正孔)を集める領域である。特徴的には、第1ソース103a/ドレイン104aは、イオン注入により形成される。代わりにソース103a/ドレイン104a領域は、その場(in-situ)ドープSiGeを用いたリセス状のソース/ドレインであってもよい。
第2工程(711)は、半導体基板に、少なくとも第2ゲート電極を形成する工程を含む。第2ゲート電極102bは半導体基板100の第2領域101bに形成される。第2ゲート電極102bは、特徴的には、多結晶シリコン層から形成される。代わりに、第2ゲート電極102bは、例えばGeのような他の半導体要素を含んでもよい。代わりに、第2ソース領域103bと第2ドレイン領域104bが、第2領域101bに形成されても良い(図1)。第2ソース領域103bは、第2ゲート電極102bの下に位置するチャネル領域に、多数キャリア(例えなNMOSに対しては電子、PMOSに対しては正孔)を注入する領域であり、一方、第2ドレイン領域104bは、第2ゲート電極102bの下に位置するチャネル領域から、多数キャリア(例えなNMOSに対しては電子、PMOSに対しては正孔)を集める領域である。特徴的には、第1ソース103a/ドレイン104aは、イオン注入により形成される。代わりにソース103a/ドレイン104a領域は、その場(in-situ)ドープSiGeを用いたリセス状のソース/ドレインであってもよい。
更に、ゲート誘電体112a、112bが、第1/第2ゲート電極102a、102bを作製する工程に先立って形成される。ゲート誘電体層は、例えば二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)またはシリコン酸窒化物(SixOyN1−x−y)、または、例えばHfO2、TaOx、Al2O3のようなhigh−k誘電体材料(即ちk>3.9)のような誘電体材料層から形成されても良い。ゲート誘電体材料は、熱酸化または化学気相成長(CVD)、または他の適当な当業者に知られた方法により行われる。
更に、スペーサ106a、106bが、第1領域101aおよび/または第2領域101bにおいて、第1ゲート電極102aおよび第2ゲート電極102bの側壁に形成されても良い(図1)。スペーサは、例えば二酸化シリコン(SiO2)または酸窒化シリコン(SiON)のような誘電体材料から形成される。スペーサは、CVDで堆積され、異方性エッチングによりパターニングされ、又は当業者に知られた他の適当な方法により形成される。
更に、絶縁層107が、第1領域101aおよび第2領域101bの双方の上に形成される(図1)。特に、絶縁層107は、第1および第2ソース/ドレイン領域の上に形成され、第1および第2ゲート電極と同一平面となる。絶縁層は、好適には、例えば二酸化シリコン(SiO2)のような酸化物を含む。絶縁層は、また例えばシリコン窒化物(SiN)またはシリコン酸窒化物(SiON)のような窒化物でも良い。絶縁層は、好適には、例えば化学気相成長(CVD)のような堆積技術を用いて形成される。代わりに、絶縁層は、エッチストッパ層(ESL)であっても良い。絶縁層は、続くシリサイド化工程中に、ソースおよびドレイ領域がシリサイド化されるのを防止する。
第3工程(712)は、第1ゲート電極102aの上に第1金属層108を形成する工程を含む。第1金属層108は、少なくとも第1金属と、少なくとも仕事関数変調元素とを含む。第1金属層108は、このように、第1領域101aの第1ゲート電極102aの上と、第1領域101aの絶縁層107の少なくとも一部の上とに形成される。第1金属層108は、好適には、物理気相成長(PVD)または当業者に知られた他の適当な堆積技術を用いて形成される。
第4の工程(713)は、第2金属層109を少なくとも第2ゲート電極102bの上に形成する工程を含む。第2金属層は、少なくとも第2金属を含む。第2金属層109は、このように、第2領域101bの第2電極102bの上と、第2領域101bの絶縁層107の少なくとも一部の上に形成される。第2金属層109は、好適には、物理気相成長(PVD)または当業者に知られた他の適当な堆積技術を用いて形成される。
この具体例では、第2金属層109は、更に、少なくとも第2仕事関数変調元素を含む。ここで、第2仕事関数変調元素は、第1金属層中の第1仕事関数変調元素とは異なる。
この具体例では、第2金属層109は、第1金属層108と同じ金属材料を含んでも良い。
第5工程(714)は、第1ゲート電極の第1シリサイド化を行う工程と、第2ゲート電極の第2シリサイド化を行う工程とを含み、第1シリサイド化と第2シリサイド化は同時に行われる。同時の意味は、第1ゲート電極102aと第2ゲート電極102bのシリサイド化が、同じ時に行われることをいう。そうでなければ、これは、第1ゲート電極102aのシリサイド化と第2ゲート電極102bのシリサイド化とが、続いて行われる工程で行われるのではなく、1つの起こっている工程中で形成されることを意味する。
好適には、シリサイド化の工程は、完全にシリサイド化された(フリーシリサイド)ゲート電極(FUSI)を得る工程である。半導体材料を完全にシリサイド化する工程(例えば、最初の多結晶シリコンゲート電極)は、熱量を与え(例えば高速熱処理(RTP))、実質的に全てのゲート電極の半導体材料をシリサイドにする工程と、未反応の材料を除去する工程とを含む。代わりに、半導体材料を完全にシリサイド化する工程は、第1の熱量を与え(例えばRTP1)半導体材料を部分的にシリサイドにする工程と、未反応材料を除去する工程と、第2の熱量を与え(例えばRTP2)半導体材料を完全にシリサイドにする工程とを含む。
本発明は、更に、特別な具体例と例を示すことにより記載されるが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
第1の特別な具体例は、上述のデュアル仕事関数装置の製造方法に関し、第1ゲート電極102aの上に、少なくとも第1仕事関数変調元素を含む第1金属層108を形成する工程が、更に、パターニングされた第1金属層を形成する工程を含み、第1金属層108は、少なくとも第1領域101aの第1ゲート電極102aを覆うが、第2領域101bの第2ゲート電極102bは覆わない。
第2の具体例では、パターニングされた第1金属を形成する工程が、第1領域101aの第1ゲート電極102aと第2領域101bの第2ゲート電極102bとを覆うように第1金属層108を堆積させる工程と、第1金属層108をパターニングして第2ゲート電極102bを覆う第2領域101bの第1金属層の一部を除去する工程とを含む。
図2(図2A〜図2G)に、本発明の具体例の一例を示す。上述のような(図2A)、基板200に、少なくとも第1領域201aと第2領域201bとを規定する工程と、第1ゲート電極202a、第1ソース領域203a、および第1ドレイン領域204aを第1領域201aに形成する工程と、第2ゲート電極202b、第2ソース領域203b、および第2ドレイン領域204bを第2領域201bに形成する工程との後に、第1金属層208が、少なくとも第1ゲート電極202aと少なくとも第2ゲート電極202bの上に形成される。特に、第1領域201aと第2領域201bの上に形成される(図2B)。
第1領域201aと第2領域201bの上に第1金属208を形成する工程の前に、追加として、第1領域201aおよび/または第2領域201bにスペーサ206a、206bを形成しても良い(図2A)。スペーサは、例えば二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、又は酸窒化シリコン(SiON)のような絶縁性材料から形成される。スペーサは、CVDにより形成され、異方性エッチングによりパターニングされる。
第1領域201aと第2領域201bの上に第1金属208を形成する工程の前に、追加として、第1領域201aおよび第2領域201bの双方の上に絶縁層207が形成されても良い(図2A)。更に、絶縁層207が、ソース領域203a、203bおよび/またはドレイン領域204a、204bの上に、第1ゲート電極202aおよび第2ゲート電極202bと同一面になるように形成される。絶縁層は、好適には、例えばシリコン酸化物(SiOx)のような酸化物を含む。絶縁層は、また、例えば窒化シリコン(SiN)または酸窒化シリコン(SiON)のような窒化物であっても良い。絶縁層は、好適には、例えば化学気相成長(CVD)のような堆積技術を用いて形成される。代わりに、絶縁層は、エッチストップ層(ESL)であっても良い。絶縁層は、ソースおよびドレイン領域が、次に続くシリサイド化工程においてシリサイド化されるのを防ぐ。
第1金属層208は、少なくとも第1ゲート電極202aと少なくとも第2ゲート電極202bの上に形成され、特に第1領域201aと第2領域201bの上に形成される。後の工程で第1ゲート電極のシリサイド化を行うために、第1金属材料は、少なくとも第1ゲート電極上に存在しなければならない。第1金属材料208は、好適には、例えば物理気相成長(PVD)のような気相成長技術を用いて堆積される。代わりに、電子ビーム成長を用いても構わない。
第1金属層は、少なくとも第1金属と少なくとも第1仕事関数変調元素とを含む。第1金属は、例えばNiまたはCoのような、シリサイド化に適した金属を含む。第1金属は、タングステン(W)のような耐熱性金属、白金(Pt)のような貴金属、ニッケル(Ni)のようなニアノーブル金属、チタン(Ti)のような遷移金属、またはそれらの組み合わせでも良い。耐熱性金属は、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、またはレニウム(R)のいずれかを含む。貴金属は、例えばタンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Ro)のいずれかを含む。遷移金属は、例えばチタニウム(Ti)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)のいずれかを含む。
更に、第1金属材料は、少なくとも第1仕事関数変調元素、即ち第1ゲート電極の仕事関数の変調に適した元素を含む。第1金属と1仕事関数変調元素の双方が第1金属層108の中に存在する場合、第1金属層は、合金と呼んでも良い。第1金属層208は、このように、例えばNi:Yb、Ni:Ptのような合金を含んでも良い。合金中の第1仕事関数変調元素は、第1領域201aおよび/または第2領域201bの中の多数キャリアに応じて選択される。例えば、第1領域201aが、半導体装置のNMOS領域である場合、第1金属層は、一般的には、例えばNiのようなシリサイド化に適した金属と、例えばYb(Ni:Yb)、または例えばNiとTb(Ni:Tb)、NiとGb(Ni:Gb)、NiとLa(Ni:La)、NiとEr(Ni:Er)、NiとDy(Ni:Dy)のようなゲート電極の仕事関数を変調するのに適したランタニド系元素とを含む。適当な金属の組み合わせを選択することにより、NMOS領域のゲート電極の仕事関数が、例えば、4.75eVより小さな、低い仕事関数に変調される。要求される閾値電圧Vtに応じて、好適には約4.6eVより小さくなるように、又は好適には約4.5eVより小さくなるように、又は好適には約4.4eVより小さくなるように変調される。例えば、第1領域201aが、半導体装置のPMOS領域である場合、第1金属層は、例えばNiとPd(Ni:Pd)、NiとAl(Ni:Al)、NiとPt(Ni:Pt)、NiとIr(Ni:Ir)を含む合金であっても良い。Ru、Rh、Osのような白金系からなる他の金属も、候補となりうる。この金属の組み合わせを選択することにより、PMOS領域のゲート電極の仕事関数は、例えば4.75eVより高くなる、高い仕事関数に変調される。要求される閾値電圧Vtに応じて、好適には約4.8eVより高くなるように、又は好適には約5eVより高くなるように、又は好適には5.1eVより高くなるように変調される。
第1金属層208の膜厚は、好適には30nmより小さく、好適には10nmより小さく、一般には、5nmと30nmの間である。第1金属層208は、例えば、基板上のターゲットから第1金属をスパッタするような、物理気相成長により得られる。第1金属材料が、合金(例えばNi:Yb)、即ち、第1金属と少なくとも第1仕事関数変調元素を含む場合、合金は、基板上の、所望の組成の合金(例えばNi:Yb)を含む1つのターゲットのスパッタにより堆積される。合金は、また、基板上の、分離された金属のスパッタにより、それぞれのターゲットからの合金を堆積させても良い。第1金属層は、このように、合金を含む1層のみを含む。代わりに、第1金属層208は、例えば、少なくとも2層が交互に堆積された積層形状でも良い。そのような積層は、異なった層の連続したスパッタにより形成される。例えば、第1金属材料208は、Yb層と、Yb層の上に形成されたNi層を含むものでも良い。積層のそれぞれの層の膜厚は、異なった材料の層を決定する。膜厚の比は、異なった材料の比率(例えば、Ni/Ybの比率)を決定する。例えば、Ni:Yb合金は、50%のニッケル(Ni)と50%のイッテルビウム(Yb)から形成される。図3(図3A〜図3C)は、第1領域201aと第2領域201bの上に第1金属層208を堆積させる他の例を示す。図3Aでは、第1金属層208は、金属(例えばNi)又は合金(例えばNi:Yb)を含む1層からなる。図3Bでは、第1金属層208は、2つの金属層208a、208bの積層からなる。例えば、一層208aがNiを含み、一層208bがYbを含む。第1金属層208の膜厚が例えば20nmの場合、例えばNiを含む層の膜厚は10nmであり、例えばYbを含む層の膜厚も10nmである。この例では、第1金属層208は、このように50%のNiと50%のYbを含む。図3Cでは、第1金属層208は、3つの金属層208a、208b、208cの積層からなる。例えば、2つのNi層208a、208cに挟まれたYb層208bからなる。第1金属層208の膜厚が例えば20nmの場合、例えばYbを含む層の膜厚は10nmであり、例えばNiを含む2つの層の膜厚はそれぞれ5nmである。この例では、第1金属層208は、このように(2つの層に分けられた)50%のNiと50%のYbを含む。第1金属層、ゲート電極の高さに依存する。第1金属層の膜厚は、後に続く工程中にゲート電極材料が完全にシリサイド化されるのに十分な膜厚でなければならない。ゲート電極がより高いほど、金属材料がより多くなり、ゲート電極を完全にシリサイド化するのに必要な金属層はより厚くなる。
第1領域201aと第2領域201bの上に第1金属208を形成する工程の後に、第1金属層208がパターニングされ、第2ゲート電極202bの上、特に第2領域201bの上の第1金属層208が除去される。これは、この工程の後に、第1金属層208が第1領域201aにのみ存在し、第2領域201bには存在しないことを意味する。これは、図2Eに模式的に示されている。これにより、第1金属層208は、シリサイド化工程中に、第1領域201aにある、下方の第1ゲート電極202aとのみ反応し、第2領域201bの第2ゲート電極202bとは反応しない。
本発明の一の具体例では、第1金属層208をパターニングする工程が、第1金属層208の上にフォトレジスト層210を形成する工程と、リソグラフィックを行って第2領域201bを覆うフォトレジスト層210を除去する工程と、第2領域201bの第1金属層208をエッチングする工程とを含む。この第1金属層208をパターニングする工程は、図2Cおよび図2Dに模式的に示されている。図2Cにおいて、フォトレジスト材料210が、第1金属層208の上に堆積され、第2領域201bのフォトレジスト材料210の一部が、リソグラフィック工程を行った後に除去される。このリソグラフィック工程の後に、第1金属材料208は、第1領域201aと第2領域201bの上にいまだ存在する。図2Dにおいて、第2領域201bの第1金属層208が、残ったフォトレジスト材料210をハードマスクに用いたエッチング工程により除去される。このエッチング工程は、第2領域201bのゲート電極材料202bおよび/または誘電体材料207および/またはスペーサ材料206bに対して選択的である。第2領域201bの第1金属層208を除去するために、ウエットエッチング工程を用いることが好ましい。次の工程で、第1領域201aのフォトレジスト材料210が、例えばエッチング工程により除去される。エッチングは、第1金属層208に対して選択的なウエットエッチング工程であることが好ましい。フォトレジスト材料210を剥離する工程が、図2Eに模式的に示されている
第1領域201aの上のみに第1金属層208を形成する工程の後、第2金属層209が、第1領域201aの第1金属層208の上と、第2領域201bの上に形成される。この工程が、図2Fに模式的に示されている。
第2金属層209は、少なくとも第2金属または少なくとも合金を含む。合金を含むとは、第2金属層が、少なくとも第2金属と少なくとも第2仕事関数変調元素とを含むことを意味する。第2金属は、例えばNiまたはCoのような、シリサイド化に適した金属を含む。第2金属は、タングステン(W)のような耐熱性金属、白金(Pt)のような貴金属、ニッケル(Ni)のようなニアノーブル金属、チタン(Ti)のような遷移金属、またはそれらの組み合わせでも良い。耐熱性金属は、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、またはレニウム(R)のいずれかを含む。貴金属は、例えばタンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Ro)のいずれかを含む。遷移金属は、例えばチタニウム(Ti)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)のいずれかを含む。
更に、第2金属材料は、少なくとも仕事関数変調元素、即ちゲート電極の仕事関数の変調に適した元素を含む。第2金属層209は、このように、例えばNi:Yb、Ni:Ptのような合金を含んでも良い。第2仕事関数変調元素は、第1領域201aおよび/または第2領域201bの中の多数キャリアに応じて選択される。例えば、第2領域201bが、半導体装置のNMOS領域である場合、第2金属層は、一般的には、例えばNiのようなシリサイド化に適した金属と、例えばYb(Ni:Yb)、または例えばNiとTb(Ni:Tb)、NiとGb(Ni:Gb)、NiとLa(Ni:La)、NiとEr(Ni:Er)、NiとDy(Ni:Dy)のようなゲート電極の仕事関数を変調するのに適したランタニド系元素とを含む。適当な金属の組み合わせを選択することにより、NMOS領域のゲート電極の仕事関数が、例えば、4.75eVより小さな、低い仕事関数に変調される。要求される閾値電圧Vtに応じて、好適には約4.6eVより小さくなるように、又は好適には約4.5eVより小さくなるように、又は好適には約4.4eVより小さくなるように変調される。例えば、第1領域201aが、半導体装置のPMOS領域である場合、第1金属層は、例えばNiとPd(Ni:Pd)、NiとAl(Ni:Al)、NiとPt(Ni:Pt)、NiとIr(Ni:Ir)を含む合金であっても良い。Ru、Rh、Osのような白金系からなる他の金属も、候補となりうる。この金属の組み合わせを選択することにより、PMOS領域のゲート電極の仕事関数は、例えば4.75eVより高くなる、高い仕事関数に変調される。要求される閾値電圧Vtに応じて、好適には約4.8eVより高くなるように、又は好適には約5eVより高くなるように、又は好適には5.1eVより高くなるように変調される。
第1金属層208の第1金属と、第2金属層209の第2金属とは、同じ金属を含んでも良い。例えば第1領域201aが、半導体装置のNMOS領域の場合、第1金属層は、例えばNi:Ybのような合金からなり、このように、第1金属と、NMOS領域の第1ゲート電極202aの仕事関数を変調するための少なくとも第1仕事関数変調元素とを含む。半導体装置のPMOS領域である、第2領域201bでは、第2金属層が堆積され、これにより第2金属が第1金属と同じになる。このようにPMOS領域では、例えばPtのような第2仕事関数変調元素を含む金属層(Ni)と同様に、Ni層が堆積される。NMOS領域では、Ni:Ybが第1ゲート電極の変調に用いられ、PMOS領域では、Ni:Ptが第2ゲート電極の変調に用いられ。代わりに、第1金属層208と第2金属層209は、例えばNMOS領域にはNi、PMOS領域にはCoのように、異なった第1金属と第2金属を含んでも良い。代わりに、異なった組み合わせも可能である。NMOS領域が金属、PMOS領域が合金、またはNMOS領域が合金、PMOS領域が金属、またはNMOSおよびPMOS領域の双方が合金である。
第2金属層209の膜厚は、好適には30nmから120nmの範囲である。
代わりに、ゲート電極にポリエッチバックを行っても良い。これは、ゲート電極の一部がエッチングされることを意味する。第2金属層を形成する工程中に、エッチバックされる第2金属材料が、ゲート電極の一部に存在する。この方法では、シリサイド化工程の後に、第2金属材料がリッチなゲート電極を得ることができる。
第2金属層を形成する工程の後に、第1領域201aの第1ゲート電極202aに対して、第1シリサイド化が行われ、第2領域201bの第1ゲート電極202bに対して、第2シリサイド化が行われ、これにより、第1および第2シリサイド化工程が、同時に行われる。この工程は、図2Gに模式的に示されている。シリサイド化工程は、少なくとも1つのアニールプロセスを含み、この間に第1ゲート電極202aと第2ゲート電極202bが同時に、それぞれが少なくとも部分的に、第1および第2の金属シリサイドゲート電極202a’、202b’に変えられる。第1シリサイド化工程と、第2シリサイド化工程は、1工程として行われる工程中に行われる。アニールプロセスの温度は、約350℃から約600℃の範囲であり、好適には約350℃から約550℃の範囲である。アニールプロセスの継続時間は、約30秒から約90秒の範囲であり、好適には約30秒から約60秒の範囲である。アニールプロセスは、好適にはN2又はAr中で、1気圧の下で行われる。アニール工程は、好適には高速加熱プロセス(RTP)である。代わりに、2つのアニール工程が行われ、第1および/または第2のゲート電極を、それぞれ第1および/または第2の金属シリサイドゲート電極に変えても良い。好適には、第1アニール工程(例えばRTP1)が、第2アニール工程(例えばRTP2)に比較して、より低い温度で行われる。第1アニール工程中に、第1および/または第2のゲート電極の上部のみが、それぞれ、第1および/または第2の金属シリサイドゲート電極に変えられる。第1アニール工程の後、未反応の金属が除去され、第2アニール工程が、第1アニール工程に比較して、より高い温度で行われ、第1および/または第2のゲート電極が、それぞれ、第1および/または第2の金属シリサイドゲート電極に変えられる。第1アニール工程は、第1ゲート電極および第2ゲート電極の双方に対して同時に行われる。第2アニール工程は、第1ゲート電極および第2ゲート電極の双方に対して同時に行われる。
少なくとも1つのアニール工程が、第1および/または第2のゲート電極202a、202bに対して同時に行われる。同時とは、第1および/または第2のゲート電極202a、202bが、同じ時にアニールされ、金属シリサイド化されたゲート電極に変わることを意味する。同時とは、第1ゲート電極202aのシリサイド化と、第2ゲート電極202bのシリサイド化が、同じ時に行われることを意味する。さもなければ、これは、第1ゲート電極202aのシリサイド化と、第2ゲート電極202bのシリサイド化が、続いて行われる工程で行われるのではなく、一工程で行われることを意味する。第1金属層208がNiで、第2金属層209がNi:Ptの場合、同一のシリサイド化工程中に、第1ゲート電極202aはNiSiに変えられ、第2ゲート電極202bはNiSi:Ptに変えられる。
好適には、第1および/または第2のゲート電極202a、202bは、完全に変えられる。さもなければ、これは、第1および/または第2のゲート電極202a、202bの全体が、それぞれ、第1および/または第2の金属シリサイドゲート電極202a’、202b’に同時に変えられ、この結果第1および/または第2のフリーシリサイドゲート電極(FUSI)になることを意味する。
双方のゲート電極のシリサイド化が、1つのシリサイド化工程中に行われることが、この具体例の特徴である。
上述の半導体装置の製造方法に関する他の具体例は、更に、フォトレジスト層を形成する工程の前に、第1金属層の上にはハードマスク層を形成する工程と、第1金属層の一部を除去する工程の前に、第2ゲート電極を覆う第2領域のハードマスクの一部をエッチングする工程とを含む。少なくとも第1領域401aと少なくとも第2領域401bとを、基板400に規定する工程(図4A)の後に、第1ゲート電極402aと第1ソース領域403aと第1ドレイン領域404aを、第1領域401aに形成する工程(図4A)と、第2ゲート電極402bと第2ソース領域403bと第2ドレイン領域404bを、第2領域401bに形成する工程(図4A)と、ソース領域とドレイン領域がシリサイド化されるのを防止するために絶縁層407を形成する工程(図4A)と、上述のように、第1領域401aの第1電極402aと第2領域401bの第2電極402bを覆うように第1金属層408を形成する(図4B)の後に、第1金属層408の上にハードマスク材料が形成される(図4C)。
ハードマスク材料411は、酸化物、金属、Ge、SiGeを含み、例えばPVDまたは当業者に知られた他の成長技術のような、気相成長技術を用いて堆積される。
ハードマスク材料411を形成する工程の後の次の工程では、フォトレジスト層410がハードマスク材料411の上に形成される。リソグラフィック工程を行った後に、第2領域401bの上のフォトレジスト層410に一部が除去される。この時点で、第1金属層408とハードマスク層411は、第1領域401aと第2領域401bの双方の上に存在し、一方フォトレジスト層410は、第1領域401aの上(図4D)、または少なくとも第1ゲート電極402aの上にのみ存在する。次に、第2領域401bのハードマスク層411が、当業者に知られた標準的なエッチング方法を用いてエッチングされる。ハードマスク層411をエッチングした後に、第2領域401bの第1金属層408が除去される(図4E)。ハードマスク層411のエッチング工程と、第2領域401bの第1金属層408のエッチング工程の後に、ハードマスク材料と金属材料は、少なくとも第2ゲート電極402bの上には存在しない。第2領域401bの第1金属層408を除去した後、フォトレジスト層410(図4F)とハードマスク層411(図4G)が除去される。下層の第1金属層408にダメージを与えることなくフォトレジスト層410を剥離できることが、この具体例の長所である。なぜならば、ハードマスク層411は、フォトレジスト層410と第1金属層408との間に挟まれているからである。
フォトレジスト層410とハードマスク層411を除去する工程の後に、第2金属層が形成され、更に本発明の具体例について既に上で述べた工程が行われる(図4G〜図4I)。
代わりに、第1領域401aにおいて、フォトレジスト層410のみが除去されても良い。ハードマスク411は、このように、第1領域401aにおいては除去されない。第2金属層を形成する工程の後に、第1領域において、ハードマスク材料411は、第1金属層408と第2金属層409との間に挟まれる。ハードマスク材料411を保持すること、別の点ではハードマスク材料411を除去しないことの優位点は、後に続くシリサイド化工程中に、第2金属材料409が第1金属材料408と相互作用するのを防止できることである。第2金属層409の形成工程前にハードマスク材料411が除去された場合、後に続くシリサイド化工程中に、第2金属および/または第2仕事関数変調元素が、第1金属層408の第1金属および/または第1仕事関数変調元素と相互作用することが可能となる。
他の具体例は、上述のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法に関し、第1領域の上の第1金属層をパターニングする工程が、更に、少なくとも第1電極と第2電極を覆う犠牲層を形成する工程と、パターニングされた犠牲層が、少なくとも第2電極を覆うが第1電極を覆わないように、犠牲層をパターニングする工程と、第1領域において少なくとも第1電極を覆い、第2領域において第2電極を覆う少なくともパターニングされた犠牲層を覆うように、第1金属層を形成する工程と、第1金属層をパターニングする工程とを含む。
この特別な具体例の異なった工程が、図5に模式的に示されている(図5A〜図5H)。少なくとも第1領域401aと少なくとも第2領域501bとを、基板500に規定する工程(図5A)と、第1ゲート電極502aと第1ソース領域503aと第1ドレイン領域504aを第1領域501aに形成する工程(図5A)と、第2ゲート電極502bと第2ソース領域503bと第2ドレイン領域504bを第2領域501bに形成する工程(図5A)と、ソース領域およびドレイン領域のシリサイド化を防止するために絶縁層507を形成する工程(図5A)との後に、上述のように、第1領域501aと第2領域501bの双方の上に犠牲層512が形成される(図5B)。犠牲層は、例えば、アモルファスカーボン、SiGe、TiNを含み、PVD、CVD、又はALDを用いて形成される。次に、犠牲層512の一部が除去され、特に、第1領域501aの犠牲層または少なくとも第1ゲート電極502aの上の犠牲層が除去されるように、犠牲層512がパターニングされる。パターニング工程は、犠牲層512の上にフォトレジスト層510を堆積させ、リソグラフィック工程を行って第1領域501aのフォトレジスト層510の一部を除去し(図5C)、第2領域501bのフォトレジスト層510をマスクに用いて犠牲層をエッチングすることにより行われる。この方法では、第1領域510aの犠牲層512が除去される(図5D)。犠牲層512の除去は、例えば犠牲層のエッチングにより行われる。犠牲層512の除去工程の後に、フォトレジストを剥離する。犠牲層512は、これにより第2領域501bの上にのみ存在する。次に、第1金属層508が、第1領域501aと第2領域501bの上に形成される。第1領域501aにおいて、第1金属層508がこれにより第1ゲート領域502aの上に直接形成される。第1金属層は、また誘電体材料507と接触するように存在する。第2領域501bでは、第1金属材料508が、このように犠牲層512の上に、接触するように形成される(図5E)。次に、第2領域において犠牲層512はリフトオフされ、第2領域501bの第1金属層508もリフトオフ工程中に同時に除去される(図5F)。リフトオフプロセスは、犠牲層が例えばアモルファスカーボンまたはGeから形成された場合に、例えば希釈した水酸化アンモニウム(NH4OH)および過酸化水素(H2O2)混合液(APM)を用いたエッチング工程である。犠牲層の材料特性に応じて、当業者に知られたより適当なエッチング化学液が選択される。この工程の後に、本実施の形態では、上述のように、第1金属材料508は、第1領域501aの上にのみ存在する。これに続いて、第2金属材料509を形成する工程(図5G)と、第1ゲート領域502a第2ゲート領域502bを同時にシリサイド化する工程とが行われる。
第1金属材料と第2金属材料は、電極をシリサイド化するために、少なくとも第1金属および第2金属をそれぞれ含む。更に、第1金属層および/または第2金属層は、下方のゲート電極の仕事関数を変調するために、少なくとも第1の仕事関数変調元素および少なくとも第2の仕事関数変調元素を含む。更に、他の材料が第1および/または第2の金属層の中に提供されても良い。そのような金属合金は、例えばシリサイド化のためのNi、仕事関数変調元素としてYb、および例えばPのような追加の材料を含む。
代わりに、仕事関数の変調は、シリサイド化に先立って仕事関数変調元素を多結晶シリコンゲートに注入して行ってもよい。金属層は、電極のシリサイド化に必要な第1金属のみを含む。多結晶シリコンへの仕事関数変調元素の注入を用いた仕事関数の変調は、少なくとも第1領域または少なくとも第2領域に用いられ、少なくとも第2領域または第1領域のそれぞれの金属層中の金属または合金を用いて結合される。双方の電極は、同時シリサイド化工程中にシリサイド化される。例えば、第1金属層の形成前に、第1電極にYbが注入されても良い。第1金属層は、例えばNiを含み、これはシリサイド化に適している。第1金属層を形成した後に、第2金属層が、少なくとも、例えばNiまたはシリサイド化に適した他の金属である第2金属、または代わりに、少なくとも例えばPtのような第2仕事関数変調元素を含む第2領域に形成されてもよい。次の工程では、第1電極および第2電極の同時シリサイド化が行われる。第1領域の電極の仕事関数は、このように、ゲート電極中の注入されたYbにより変調される。一方、第2領域の電極の仕事関数は、第2合金に加えられた仕事関数変調元素により変調される。代わりに、第1領域の第1電極の仕事関数は、第1金属層に加えられた第1仕事関数変調元素により変調され、第2領域の第2電極の仕事関数は、第2電極に仕事関数変調元素を注入することにより変調されてもよい。
図6は、本発明にかかる具体例を用いた実験結果の2つの例を示す。NMOSおよびPMOSの双方に対して、ゲート電極の仕事関数を変調するために、異なった金属が用いられる。図6Aは、SiONをゲート誘電体材料に用いたNMOSおよびPMOSの双方の予想仕事関数の結果である。図6Bは、HfSiONをゲート誘電体材料に用いたNMOSおよびPMOSの双方の予想仕事関数の結果である。シリサイド化した後、NMOS多結晶シリコンゲート電極が、NiSi:Ybに変えられる。シリサイド化に先立ってYbを多結晶シリコンに注入することにより、ゲート電極の仕事関数は、約4.5eV(NiSi:Yb)に変調できる。Ni:Tb合金(NiSi:Yb合金)を用いてシリサイド化することにより、より低い仕事関数のシリサイド化された、約4.35eVの値の金属ゲート電極が達成される。PMOSに対して、Ni:AlおよびNi:Ptが第1金属材料として用いられる。シリサイド化の後に、NMOS多結晶シリコンゲート電極が、これによりNiSi:Al又はNiSi:Ptのそれぞれに変えられる。シリサイド化に先立って、Alを多結晶シリコンに注入することにより、ゲート電極の仕事関数が約4.9eV(NiSi:Al I/I)に変調できる。Ni:Pt合金(NiSi:Pt合金)を用いてシリサイド化することにより、より高い仕事関数のシリサイド化された、約5.0eVの値の金属ゲート電極が達成される。
合金アプローチを用いることにより、ゲート電極の仕事関数がより広い範囲で変調できることが、本実施の形態の特徴である。合金アプローチは、同時シリサイド化工程を行う工程を含み、第1金属材料または合金を用いて第1ゲート電極をシリサイド化し、第2金属材料または合金を用いて第2ゲート電極をシリサイド化する。第1および第2金属材料は、ゲート電極の仕事関数が、装置の多数キャリアに応じてより高いまたはより低い仕事関数に変調されるように選択される。仕事関数の変調は、適当な仕事関数変調元素の選択により行われる。
デュアル仕事関数CMOS装置では、少なくとも第1領域がn型にドープされ(例えばNMOS)、少なくとも第2領域が反対に、即ちp型にドープされる(例えばPMOS)。第1NMOS領域に対しては、第1金属層は多結晶ゲート電極のシリサイド化に適した第1金属を含んでもよく、更に、仕事関数を変調できる第1仕事関数変調元素を含んでも良い。NMOS領域の仕事関数の変調は、仕事関数を低くすることを意味する。第2PMOS領域に対して、第2金属層は多結晶ゲート電極のシリサイド化に適した第2金属を含んでもよく、更に、仕事関数を変調できる第2仕事関数変調元素を含んでも良い。PMOS領域の仕事関数の変調は、仕事関数を高くすることを意味する。第1金属と第2金属は同じであってもよく、異なっていてもよい。NMOSのための第1仕事関数変調元素は、PMOSのための第2仕事関数変調元素とは異なる。なぜならばPMOSとNMOSは、異なった仕事関数が必要だからである。
全ての図面は、本発明の幾つかの態様や具体例を表すことを意図する。記載された図面は単に概略的であり、限定的なものではない。図面において、表示目的のために、幾つかの要素の大きさは誇張され寸法通りではない。
図面の参照図中に例示的な具体例が示される。ここに記載された具体例や図面は、限定的ではなく例示的なものであることを意図する。
Claims (19)
- デュアル仕事関数半導体装置の製造方法であって、
半導体基板(100)に、少なくとも第1電極(102a)を含む少なくとも第1領域(101a)を形成する工程と、
半導体基板(100)に、少なくとも第2電極(102b)を含む少なくとも第2領域(101b)を形成する工程と、
第1領域(101a)の第1電極(102a)上に、第1金属層(108)を形成する工程であって、第1金属層(108)は、少なくとも第1金属と少なくとも第1仕事関数変調元素とを含む工程と、
第2領域(101b)の少なくとも第2電極(102b)上に、第2金属層(109)を形成する工程であって、第2金属層(109)は、少なくとも第2金属を含む工程と、
第1電極(102a)の第1シリサイド化と、第2電極(102b)の第2シリサイド化とを行う工程であって、第1シリサイド化と第2シリサイド化とが同時に行われる工程とを含むことを特徴とするデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - 第2金属層が、更に、少なくとも第2仕事関数変調元素を含み、第2仕事関数変調元素は、第1仕事関数変調元素と異なることを特徴とする請求項1に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1金属と第2金属が同じであることを特徴とする請求項1または2に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1金属層を形成する工程が、少なくとも第1領域の第1電極を覆うが、第2領域の第2電極は覆わない、パターニングされた第1金属層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- パターニングされた第1金属層を形成する工程が、
第1領域の第1電極と第2領域の第2電極とを覆う第1金属層を堆積させる工程と、
第1金属層をパターニングして、第2領域の、第2電極を覆う第1金属層の部分を除去する工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - 第1金属層をパターニングする工程が、
第1金属層を堆積させる工程の後に、第1領域の第1電極と第2領域の第2電極とを覆うフォトレジスト層を形成する工程と、
リソグラフィック工程を行い、これにより、少なくとも第2領域の第2電極を覆うフォトレジスト層の部分を除去する工程と、
第2領域の、少なくとも第2電極を覆う第1金属層をエッチングする工程とを含むことを特徴とする請求項5に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - 更に、フォトレジスト層を形成する前に、第1金属層の上にハードマスク層を形成する工程と、
第1金属層をエッチングする前に、第2領域の、第2電極を覆うハードマスク層の部分をエッチングする工程とを含むことを特徴とする請求項6に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - パターニングされた第1金属層(108)を形成する工程が、
少なくとも第1領域の第1電極(102a)と第2領域の第2電極(102b)を覆う犠牲層(112)を形成する工程と、
パターニングされた犠牲層(112)が、少なくとも第2領域の第2電極(102b)を覆うが、第1領域の第1電極(102a)を覆わないように、犠牲層(112)をパターニングする工程と、
第1領域の第1電極(102a)を覆い、かつ第2領域の第2電極(102b)を覆うパターニングされた犠牲層(112)を覆う、第1金属層(108)を形成する工程と、
第1金属層(108)をパターニングする工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - 犠牲層(112)をパターニングする工程が、
第1領域の第1電極(102a)と第2領域の第2電極(102b)を覆う犠牲層(112)の上に、フォトレジスト層(110)を形成する工程と、
リソグラフィック工程を行い、これにより、第1領域の、少なくとも第1電極(102a)を覆うフォトレジスト層(110)の部分を除去する工程と、
第1領域の、少なくとも第1電極(102a)を覆う犠牲層(112)の部分を除去する工程とを含むことを特徴とする請求項8に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。 - 第1金属層(108)をパターニングする工程が、更に、第2領域の、第2電極(102b)を覆う犠牲層(112)をリフトオフし、これにより、第2領域の、第2電極(102b)を覆う第1金属層(108)も除去する工程を含む請求項8または9に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第2金属層を形成する工程が、少なくとも第1電極と第2電極を覆うように第2金属層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1金属(108)および/または第2金属(109)は、少なくともNi、Co、Ti、およびその他からなる群から選択される金属を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1仕事関数変調元素は、ランタニド系の元素を含み、更に請求項2または請求項2の従属項に従属する場合には、第2仕事関数変調元素は、ランタニド系の元素を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1または第2仕事関数変調元素は、Yb、Tb、Gd、La、Er、Dy、およびその他のいずれかを含むことを特徴とする請求項13に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1仕事関数変調元素は、白金金属を含み、更に請求項2または請求項2の従属項に従属する場合には、第2仕事関数変調元素は、白金金属を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1または第2仕事関数変調元素は、Pt、Pd、Ir、Ru、Rh、Osのいずれかを含むことを特徴とする請求項15に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1仕事関数変調元素は、Alを含み、更に請求項2または請求項2の従属項に従属する場合には、第2仕事関数変調元素は、Alを含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 半導体装置がCMOSであり、第1領域と第2領域が、反対のドーピングタイプを有することを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
- 第1領域のドーピングタイプが、n型であることを特徴とする請求項18に記載のデュアル仕事関数半導体装置の製造方法。
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